JP2006082517A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型で軽量なカラーインクジェット記録装置において、同一の吸引回復手段によって、高速に複数色の記録ヘッドの吸引回復処理を行う。
【解決手段】 複数の記録ヘッド104のそれぞれに対しインクを供給するための複数のチューブ110のインク経路に、インクの流動を閉塞あるいは開放に設定可能な複数の弁機構110を設け、複数の弁機構110を独立に設定した状態で、記録ヘッド104の吐出口を同時に密閉するキャッピング動作と、吸引動作を実行する。これにより、同一のキャップ手段105やポンプ手段106による一回の吸引回復動作においても、吸引回復が必要な記録ヘッド104に対してのみ吸引回復動作が実行されるので、吸引回復が必要ない記録ヘッド104に対しては無駄な消費を防止することが出来る。
【選択図】 図2
【解決手段】 複数の記録ヘッド104のそれぞれに対しインクを供給するための複数のチューブ110のインク経路に、インクの流動を閉塞あるいは開放に設定可能な複数の弁機構110を設け、複数の弁機構110を独立に設定した状態で、記録ヘッド104の吐出口を同時に密閉するキャッピング動作と、吸引動作を実行する。これにより、同一のキャップ手段105やポンプ手段106による一回の吸引回復動作においても、吸引回復が必要な記録ヘッド104に対してのみ吸引回復動作が実行されるので、吸引回復が必要ない記録ヘッド104に対しては無駄な消費を防止することが出来る。
【選択図】 図2
Description
本発明はカラーインクジェット記録装置に関するもので、特に複数のインクを記録するカラーインクジェット記録ヘッドの吸引回復方法に関するものである。
一般に、カラーインクジェット記録装置においては、インクを滴として吐出可能な複数の記録素子が配列して構成される記録ヘッドを、適用するインクの種類に応じて複数個用意し、各色に対応した画像データに従ってインクを吐出し、記録媒体に画像を形成する。記録ヘッドとしては、各色の記録ヘッドがそれぞれ独立に用意されているもの、一体型に成型されているもの、更に各色のインクタンクと共にインクカートリッジとして一体的に構成されているものなど、様々な形態のものが提供されている。
インクジェット記録ヘッドにおいては、吐出口からの水分の蒸発によってインクの粘度が増し、吐出口近傍でインクが固着してしまったり、吐出口を塞いでしまったり、また、記録ヘッド内に異物や泡が溜まったりと、記録を不安定にする様々な要因が存在する。よって、一般にインクジェット記録装置においては、記録ヘッドのメンテナンス機構が設けられており、正常な吐出を長期間維持できるように、適宜記録ヘッドの回復処理を行っている。
メンテナンス機構としては、様々な手段が用意されているが、代表的なものとして、記録ヘッドの吐出口を密封するキャッピング手段、および当該キャッピング手段を介して吐出口からインクを強制的に排出するポンプ手段を挙げることが出来る。キャッピング手段によって記録ヘッドの吐出口を密閉した状態で、ポンプ手段によってキャップ内部を負圧にすることにより、吐出口近傍に固着したインクや、記録ヘッド内のゴミや余分な泡などが、強制的に吐出口より排出され、記録ヘッドの吐出口近傍を、常に正常な状態に保つことが出来るのである。以下、このような記録ヘッドへのメンテナンス処理を、吸引回復処理と称する。
従来、キャッピング手段やポンプ手段は記録ヘッドの数だけ用意され、各色独立に吸引回復処理が行われていた。しかし、近年では、記録装置の小型化、軽量化が進められており、キャッピング手段やポンプ手段においても記録装置に1つだけ配備する構成技術が提案されている(例えば特許文献1、および特許文献2参照。)。
特許文献1では、各色記録ヘッドの吐出口列と異なる方向に各色の記録ヘッドが配列された構成、いわゆる横並び構成のインクジェット記録ヘッドに対する吸引回復処理が開示されている。同文献によれば、カラーインクとブラックインクを吐出する複数の吐出口を一体に密封し、更にキャップ内での混色による弊害を抑制するために、ポンプ手段より吸引されるキャップ内の吸引口を、よりブラックに近い側に配設する構成が開示されている。カラーインクとブラックインクとを同一のキャッピング手段によってキャップする構成においては、このような混色問題が重要な課題となっているのである。
特許文献2では、各色記録ヘッドの吐出口列と同様の方向に各色の記録ヘッドが一列に配列された構成、いわゆる縦並び構成のインクジェット記録ヘッドに対する吸引回復処理が開示されている。同文献によれば、やはり混色問題を低減するために、キャッピング手段の内部に吐出口列と交差する方向に溝を設け、吸引されたインクが溝に沿って流れるように誘導し、他の吐出口に侵入し難い構成を実現している。
しかしながら、上記特許文献に開示されるような構成によれば、ある1色の記録ヘッドの吐出が不安定になり、その記録ヘッドに対してのみ吸引回復手段を行いたい場合でも、複数色の記録ヘッドに対し同様に吸引回復動作が行われてしまう。よって、吐出状態が良好で吸引回復処理が不要な記録ヘッドにおいては、インクが無駄に消費されてしまうことになる。
このような問題に対して、例えば記録ヘッド1つ分の吸引回復が可能なキャッピング手段およびポンプ手段を設けておき、吸引回復処理が必要な記録ヘッドのみ順番に吸引回復処理を行う方法も考えられる。このようにすれば、インクを無駄に消費することもなく、また吸引中のキャップ内で混色が起こる恐れもなくなる。しかしながら、上記方法は、1つあるいは少数の記録ヘッドの吸引回復を行う場合には有効であるが、同時に全色の吸引回復を行いたい場合には、吸引回復のために多くの時間が費やされてしまう。インクジェット記録装置においては、小型化、軽量化とともに高速化も求められており、記録と直接関係のない吸引回復処理によって、多大な時間が消費されてしまうこのような方法は、あまり好ましいものとは言えない。
本発明は上記問題点を解決する為になされたものであり、その目的とするところは、小型で軽量なカラーインクジェット記録装置において、同一の吸引回復手段によって、高速に複数色の記録ヘッドの吸引回復処理を行うことである。
そのために本発明では、インクを吐出可能な複数の吐出口が配列する複数の記録ヘッドと、前記複数の記録ヘッドのそれぞれに対しインクを供給するための複数のチューブと、該複数のチューブのそれぞれのインク経路に具備され、インクの流動を閉塞あるいは開放に設定可能な複数の弁機構と、前記複数の記録ヘッドの吐出口を同時に密閉するキャッピング動作を行うキャッピング手段と、前記キャッピング動作を行った状態で駆動させることにより、前記複数の吐出口よりインクを吸引する吸引動作を実行可能なポンプ手段と、を具備するインクジェット記録装置において、前記複数の弁機構を独立に設定した状態で、前記キャッピング動作および前記吸引動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、同一のキャップ手段やポンプ手段による一回の吸引回復動作においても、吸引回復が必要な記録ヘッドに対してのみ吸引回復動作が実行されるので、吸引回復が必要ない記録ヘッドに対しては無駄な消費を防止することが出来る。
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本実施例で適用するカラーインクジェット記録装置の記録部の概略構成を示した図である。
図1において、104は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色分が一体化された記録ヘッドであり、各色において600dpi(ドット/インチ;参考値)のピッチで吐出口が304個ずつ1列に配列されている。101K〜101Yは、記録ヘッド104のそれぞれに対しインクを供給するためのインクタンクである。記録ヘッド104は、キャリッジ001に搭載されており、ベルト006の動作によって、キャリッジ001とともに図のA方向に往復移動が可能となっている。
記録動作が開始すると、記録媒体008が図の垂直方向に搬送され、記録ヘッド104の真下に位置するプラテン007上に配置される。記録ヘッド104は、キャリッジ001とともにA方向に走査しながら画像信号に従ってインクを吐出させ、1走査分の幅の画像を記録媒体008に形成する。このような記録ヘッド104による記録主走査と、1走査分の幅に応じた記録媒体008の搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体008に、順次画像が形成されていく。
記録を行っていない時、また記録中であってもメンテナンス処理が必要となった時、記録ヘッド104はホームポジション009に移動し、待機したりあるいはメンテナンス処理を受けたりする。
図2は、本実施例で適用する記録ヘッド104へのインク供給システムおよびインクの流路を説明するための模式図である。ここでは、簡単の為にイエロー、シアンおよびマゼンタの3色のインクの経路のみ示し、ブラックは別の供給システムを有しているものとする。
インクタンク101C〜Yには、各色のインク100が充填されており、各色のインク100は、チューブ102を通過することによって記録ヘッド104のそれぞれに供給される。105は、記録ヘッド104から吸引されたインクを収容するための回復桶である。回復桶105を記録ヘッド104の吐出口面に密着させた状態で、ポンプ106を駆動させることにより、記録ヘッド104の各吐出口からは強制的にインク100が排出され、排出されたインクは廃インクとして廃インクタンク107に収容される。
110C〜Yは、本発明の特徴的な構成である弁である。弁110は、各色それぞれのチューブ102の途中に設けられており、それぞれ独立に制御可能となっている。
図3は、記録ヘッド104および回復桶105の関係をより詳細に説明するための拡大模式図である。図3において、112は回復桶105の内部に設置されたキャップである。キャップ112はゴム部材などによって形成されており、複数の吐出口113が配列する記録ヘッド104のフェイス面111に密着し、密閉空間を形成する。ポンプ106の駆動により回復桶105の内部が負圧状態となると、記録ヘッド104の各色の吐出口113からはインクが流出され、一度回復桶105に貯留された後、廃インクタンク107へと引き込まれて行く。各色のチューブ102から記録ヘッド104にインクが流入される直前の位置にはフィルタ103が備えられており、インクタンク101やチューブ102内に混在した僅かなゴミや異物などが、記録ヘッド104内に入り込まないように防御されている。
図4は、ホームポジション009に設置されたワイピング機構を説明するための模式的断面図である。図において、記録ヘッド104は、紙面垂直方向に移動走査を行う。上述したような吸引回復動作が終了すると、回復桶105は軸301を支軸として、矢印302方向へと回動し、破線で示した待避位置へ退避する。303は、記録ヘッド104のフェイス面111を拭掃するためのブレードであり、回復桶105が退避した後に、矢印304方向へと移動し、フェイス面111に当接しながらワイピング動作を行う。ブレード303が停止位置306へと到達し、停止した時点でワイピング動作は終了し、記録ヘッド104は不図示の待避位置へと移動する。その後、ブレード303は再び待機位置305へと移動し、次のワイピング動作まで待機位置305で待機する。退避した記録ヘッド104は、予備吐位置へ移動し、予備吐出を行い、再び図のキャッピング位置に戻って、キャップ112によってキャッピングが行われる。
以上、吸引回復動作、ワイピング動作および予備吐出動作の一連の動作は、記録ヘッドのメンテナンス処理として一般的に行われるものである。
図5は、本実施例で適用するカラーインクジェット記録装置の制御系の構成を説明するためのブロック図である。502はCPUであり、外部に接続されたホスト装置501から入力される画像信号に従い、記録動作を行ったり装置内のメンテナンス処理を行ったりと、記録装置全体の制御を行っている。CPU502が行う処理プログラムについては、図6および図8に示すフローに対応した処理プログラムが、ROM503に格納されている。CPU502は、これらのプログラムを読み出し、これを実行する。この際、RAM504は、ワークエリアとして利用されている。
505は記録ヘッド104を駆動するための記録ヘッド駆動ドライバであり、508はキャリッジ001を移動走査するためのキャリッジモータドライバである。また、507は記録媒体008を搬送するための搬送モータであり、506は搬送モータ507を駆動するための搬送モータドライバである。509は、記録ヘッド104に対する一連のメンテナンス機構を駆動するためのドライバであり、ブレード303、キャップ112、ポンプ106および各色の弁機構110C〜Yをそれぞれ独立に制御している。
ところで、記録ヘッド104の内部には、インク吐出の際に発生した泡等により気泡が蓄積されていく。また、所定時間以上記録を行わない状態が続くと、吐出口近傍のインクに蒸発が起こり、染料濃度やインクの粘度に変化が現れてしまう。しかしながら、このような気泡の大きさやインクの変化の状態は、各記録ヘッドの記録頻度やインクの成分に依存するものであり、ある一色の記録ヘッドの吸引回復処理が必要になったからと言って、必ずしも他の記録ヘッドの吸引回復処理が必要であるとは限らない。よって、本実施例においては、例えばホスト装置501より画像記録命令を受信した場合などに吸引回復処理を行うが、この際に、実際に吸引回復処理を施すか否かを、各色の記録ヘッドごとに制御可能な構成としている。
図6は、本実施例のカラーインクジェット記録装置において、一般的な吸引回復処理を行う際にCPU502が行う一連の工程を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS601により、CPU502は回復実行の命令を受信する。回復実行の命令は、ホスト装置501より画像の記録命令を受信したタイミングで発せられるものでもよいし、ユーザが記録装置本体に具備されたオペレーションパネルによって直接コマンドを入力するものでも良い。また、記録装置内部にタイマーなどを具備することによって、所定時間経過した時点で記録装置が自己判断して回復実行の命令を下すものであっても良いし、更には、各記録ヘッドの流路にインクの有無を検出する手段を設け、インクが存在しないと検出された記録ヘッドのみ、吸引回復の必要があると判別するものであっても良い。いずれにせよ、本実施例においては、回復実行の命令コマンドの中に、どの記録ヘッドに対し、実際に吸引回復処理を行うかの情報が含まれているものとする。
ステップS602では、受信した回復実行の命令コマンドを判別し、シアンヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。シアンヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS603へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS604へ進む。
ステップS603またはステップS604では、マゼンタヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。マゼンタヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS606またはステップS607へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS605またはステップS614へ進む。
ステップS605、ステップS606およびステップS607では、イエローヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。イエローヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS609、ステップS611またはステップS612へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS608、ステップS610またはステップS613へ進む。
ステップS608〜ステップS614では、それぞれ選択された記録ヘッドのみの吸引回復処理を行うために、吸引回復処理は行わないと判断された記録ヘッドの弁を閉塞する。
続くステップS615では、所定の記録ヘッドに対する弁を閉塞した状態でポンプ106を駆動する。これにより、弁が開放されている記録ヘッドのみの吐出口からインクが強制的に排出される。但し、弁が閉塞されている記録ヘッドにおいても、弁から吐出口までに存在するインクは、負圧力によって多少キャップ内に流出される。
よって、所定量のインクを吸引した後、ステップS616では閉塞されていた全ての弁も一度開放し、その状態で多少の吸引を行ってから、ステップS617でポンプ106の駆動を停止する。このような工程を採ることによって、吐出口近傍にインクを充填させて、全色同様に吐出可能な状態にすることが出来るのである。
吸引動作が終了すると、回復桶105を回動させて吐出口の密着状態を開放し、ブレード303の移動に伴う、ワイピング動作を行う(ステップS618)。
ワイピング動作終了後、記録ヘッド104は予備吐出位置へと移動し。各吐出口より所定発数の予備吐出動作を行う(ステップS619)。
以上で、一連の吸引回復動作が終了する。
ところで、本実施例の構成においては、吸引回復動作時に弁が開放されていた記録ヘッドにおいて、吸引されるインク量は等分され、ほぼ同量となる。例えば、ポンプ106のインク吸引量をvPとし、各色の記録ヘッドに対する吸引量をvY、vM、vCとするとき、全色で弁が開放されていれば、vP=vY+vM+vCおよびvY≒vM≒vCとなる。また、イエローインクのみ弁が閉塞されていれば、vP=vM+vCで、vM≒vC、Y=0となる。このとき、ステップS615で行われるポンプ106の駆動時間が一定時間に定められてしまうと、vPは定量となるので、閉塞する弁の数によって各色で吸引されるインクの量が異なることになる。この場合、全色の吸引回復を行った場合に、全色で十分な量が吸引される時間に設定しておけば、吸引回復動作自体は正常に行われるが、弁閉塞を行った場合にもこの時間による吸引回復を行うと、必要以上のインクが消費され、あまり好ましい状態とはいえない。よって、本実施例では、吸引される記録ヘッドの組み合わせによって、ステップS615で行われるポンプ106の駆動時間を異なる値に設定する機能を有するものとする。
図7は、ステップS615で行うポンプ106の駆動時間を示した図である。ここでは、吸引される記録ヘッドが3色の場合は吸引時間が3秒、2色の場合は1.5秒、1色のみの場合は1秒と定めている。このように、吸引する記録ヘッドの個数によって吸引時間を制御することによって、十分且つ無駄のない吸引量で記録ヘッドの回復処理を実行することが可能となる。
但し、図7に示した駆動時間は、本実施例あるいは本発明を限定するものではない。適用する記録ヘッド、インクの種類、ポンプの条件等により、最適な吸引時間は異なるものである。また、イエロー、シアンおよびマゼンタに対する吸引条件が一律であるとも限らない。吸引時間や吸引圧に応じて各色で同量のインクが吸引されるとも限らないし、また、好適な吸引量自体が各色で異なっている状態も十分に考えられる。従って、吸引する記録ヘッドの個数ではなく、その種類や組み合わせによって最適な駆動時間が設定されている構成が好ましいと言える。
以下に、本発明の第2の実施例を説明する。本実施例においても、図1〜図5で示したインクジェット記録装置を適用するものとする。
図8は、本実施例のカラーインクジェット記録装置において、一般的な吸引回復処理を行う際にCPU502が行う一連の工程を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS801により、CPU502は回復実行の命令を受信する。回復実行の命令は、ホスト装置501より画像の記録命令を受信したタイミングで発せられるものでもよいし、ユーザが記録装置本体に具備されたオペレーションパネルによって直接コマンドを入力するものでも良い。また、記録装置内部にタイマーなどを具備することによって、所定時間経過した時点で記録装置が自己判断して回復実行の命令を下すものであっても良い。いずれにしても、本実施例においては、回復実行の命令コマンドの中に、複数の記録ヘッドごとに実際に吸引回復処理を行うか否かの情報が含まれているものとする。
ステップS802では、受信した回復実行の命令コマンドを判別し、シアンヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。シアンヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS803へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS804へ進む。
ステップS803またはステップS804では、マゼンタヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。マゼンタヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS806またはステップS807へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS805またはステップS814へ進む。
ステップS805、ステップS806およびステップS807では、イエローヘッドの吸引回復処理を行うか否かを判断する。イエローヘッドの吸引回復処理を行うと判断された場合はステップS809、ステップS811またはステップS812へ進み、吸引回復処理を行わないと判断された場合はステップS808、ステップS810またはステップS813へ進む。
ステップS808〜ステップS814では、それぞれ選択された記録ヘッドのみの吸引回復処理を行うために、吸引回復処理は行わないと判断された記録ヘッドの弁を閉塞する。
続くステップS815では、所定の記録ヘッドに対する弁を閉塞した状態でポンプ106を駆動する。これにより、弁が開放されている記録ヘッドのみの吐出口からインクが強制的に排出される。但し、弁が閉塞されている記録ヘッドにおいても、弁から吐出口までに存在するインクは、負圧力によって多少キャップ内に流出される。
所定量のインクを吸引した後、ステップS816では、一旦ポンプ106の駆動を停止する。
ステップS817では、閉塞されていた全ての弁を開放し、その状態で再びステップS818でポンプ106による微少時間の駆動を行い、ステップS818でポンプ106の駆動を停止する。このような工程を採ることによって、吐出口近傍にインクを充填させて、全色同様に吐出可能な状態にすることが出来るのである。
なお、ステップS815におけるポンプ106の駆動時間も実施例1と同様に、図7で説明したテーブルを適用することが出来る。
吸引動作が終了すると、回復桶105を回動させて吐出口の密着状態を開放し、ブレード303の移動に伴う、ワイピング動作を行う(ステップS820)。
ワイピング動作終了後、記録ヘッド104は予備吐出位置へと移動し、各吐出口より所定発数の予備吐出動作を行う(ステップS821)。
以上で、一連の吸引回復動作が終了する。
本実施例においては、吸引回復を施さない記録ヘッドの弁110を開放する前に、ポンプ106の駆動を一旦停止させている。よって、ステップS818で行うポンプの駆動時間を、ステップS815の駆動時間とは独立して定めることが出来る。ステップS818で行う吸引動作は、吐出口近傍まで全色のインクを補充し、記録の準備を完成させておくための工程であるので、適用する記録ヘッド、インクの種類、ポンプの条件、また、使用環境等によって適宜、最適な時間に設定されればよい。
なお、以上の実施例では、図7で説明した方法により、記録ヘッドの吸引量を管理する構成としたが、このような構成を具備していなくとも、弁機構によって吸引の有無が記録ヘッド単位で管理出来るものであれば、本発明の効果は十分に得られるものである。本発明の最も特徴的な効果は、吸引回復時に吸引回復を必要としない記録ヘッドのインクを浪費しないことであるので、吸引回復処理を必要とする記録ヘッドの数に応じて全体の吸引量が変化しても、その効果になんら影響はない。但し、図7で説明したような構成を採り入れることは、吸引回復が必要な記録ヘッドも含め、記録装置全体のインク量を節約することが出来るので、より好ましい構成であると言えるのである。この場合、以上の実施例では、CPU502がポンプ106を駆動する駆動時間を制御する構成としているが、ポンプの回転数等の別の制御手段を利用することによって、記録ヘッドの吸引量を管理する構成であっても構わない。
また、上述した実施例によれば、シアン、マゼンタ、およびイエローの3色を一体的に構成した記録ヘッドを例に説明し、上記3色に対して同一の回復機構で吸引回復処理を行う構成で説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。上記3色に加えてブラックも並列させた4色ヘッドであっても、また、ライトシアンやライトマゼンタのようにより濃度の低いインクを吐出する吐出口列が一体的に構成された記録ヘッドであっても本発明を適用することは出来る。
以上説明したように本発明によれば、各記録ヘッドを独立に制御可能な弁機構を設けることにより、記録ヘッドの数に対し、より少ないキャップおよびポンプから構成される吸引回復手段を用いながらも、複数の記録ヘッドに対し、独立に吸引回復動作を実行可能なインクジェット記録装置を提供することが可能となった。
001 キャリッジ
006 ベルト
007 プラテン
008 記録媒体
009 ホームポジション
100 インク
101 インクタンク
102 チューブ
104 記録ヘッド
103 フィルタ
105 回復桶
106 ポンプ
107 廃インクタンク
110 弁
111 フェイス面
112 キャップ
113 吐出口
301 軸
303 ブレード
305 待機位置
306 停止位置
501 ホスト装置
502 CPU
503 ROM
504 RAM
505 記録ヘッド駆動ドライバ
506 搬送モータドライバ
507 搬送モータ
508 キャリッジモータドライバ
509 ドライバ
006 ベルト
007 プラテン
008 記録媒体
009 ホームポジション
100 インク
101 インクタンク
102 チューブ
104 記録ヘッド
103 フィルタ
105 回復桶
106 ポンプ
107 廃インクタンク
110 弁
111 フェイス面
112 キャップ
113 吐出口
301 軸
303 ブレード
305 待機位置
306 停止位置
501 ホスト装置
502 CPU
503 ROM
504 RAM
505 記録ヘッド駆動ドライバ
506 搬送モータドライバ
507 搬送モータ
508 キャリッジモータドライバ
509 ドライバ
Claims (7)
- インクを吐出可能な複数の吐出口が配列する複数の記録ヘッドと、
前記複数の記録ヘッドのそれぞれに対しインクを供給するための複数のチューブと、
該複数のチューブのそれぞれのインク経路に具備され、インクの流動を閉塞あるいは開放に設定可能な複数の弁機構と、
前記複数の記録ヘッドの吐出口を同時に密閉するキャッピング動作を行うキャッピング手段と、
前記キャッピング動作を行った状態で駆動させることにより、前記複数の吐出口よりインクを吸引する吸引動作を実行可能なポンプ手段と、
を具備するインクジェット記録装置において、
前記複数の弁機構を独立に設定した状態で、前記キャッピング動作および前記吸引動作を実行することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記複数の弁機構の設定を、前記吸引動作を実行中に解除することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数の弁機構の設定を、前記吸引動作を実行後に解除することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ポンプ手段の駆動条件は、前記複数の弁機構をのうち、インクの流動を開放している弁機構の数に応じて変更されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記駆動条件とは、前記ポンプ手段の駆動時間であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吸引動作の実行の可否を決定するための手段を具備していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数の記録ヘッドのそれぞれの流路にインクの有無を検出するための手段を備え、前記検出手段によりインクが存在しないと検出された記録ヘッドに対しては弁機構を開放に設定し、インクが存在すると検出された記録ヘッドに対しては弁機構を閉塞に設定した状態で、前記キャッピング動作および吸引動作を実行することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004272308A JP2006082517A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | インクジェット記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108688330A (zh) * | 2017-04-10 | 2018-10-23 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置及液体的供给方法 |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004272308A patent/JP2006082517A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108688330A (zh) * | 2017-04-10 | 2018-10-23 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置及液体的供给方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071204 |