JP2006082364A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 分割されたエリア毎の補正クロック数を、同一値とする手段を設け、ビームスポット位置の補正を近似的に実施する構成とすることにより、記憶手段の増大を招くことなく、低コストな構成で、ビームスポット位置補正の実施が可能となる。
【選択図】 図1
Description
このような像高による画像倍率の粗密は、形成画像に影響を与え、特にカラー画像形成装置では色ズレとして感知されてしまうため、ビーム走査型画像形成装置では、像高による倍率を微調整することが要求されている。この調整を実施するために、画像データに応じて点灯制御される発光源と、発光源から出力される光ビームを主走査方向に偏向する偏向手段と、画素クロックの位相を可変制御できる手段を有し、画素クロックの位相を画素クロック1周期の1/n単位(n=2以上の整数)で主走査方向の1箇所または複数箇所で可変することにより、主走査方向のビームスポット位置の疎密を補正する機能備え、上記画素クロック補正手段として、走査領域を分割し、分割されたエリア毎に補正クロック挿入比率を設定する手段と、像高による倍率補正情報を記憶する記憶手段とを設け、この補正情報を読み出し補正クロック挿入比率設定値に反映することにより、像高によるビームスポット粗密を補正することを可能とする画像形成装置が提案されている。
ここで、像高とは、出力画像の中心を0とし、主走査の走査開始側をマイナスとし、走査終了側をプラスとしたときの像の高さをいう(例えば、特許文献1、2参照)。
また、各領域の可変クロック挿入は、書き込み制御機能を有するゲートアレイにて制御されることが一般的であるが、領域毎に可変クロック挿入比率を変更可能な機能を有する構成とする場合、回路が複雑になり、コストアップの要因ともなってしまう。
そこで、本発明の第4の目的は、画像領域走査幅の縮小が相殺可能な画像形成装置及び画像形成方補を提供することにある。
そこで、本発明の第5の目的は、画像領域走査幅の拡大が相殺可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
ここで、補正クロック数と記憶手段の容量との関係について述べる。
記憶手段の容量のうち、エリア毎の補正クロック数を記憶する領域が8ビット(256値:0〜255)あるとし、補正クロック数の正負を記憶する領域が1ビット(+もしくは−)あるとすると、設定範囲は−255〜+255となり、負の整数を含めて511種類の補正クロック数を選択できることになる。
次に補正クロック数と記憶手段の容量、画素クロック生成回路との関係について述べる。
画素クロック生成回路の構成は、補正クロック数が−127〜+127の範囲しか処理できないとすると、設定範囲が−255〜+255であったとしても、実際は−127〜+127しか処理できないことになる。このため、「設定値を記憶する記憶手段の容量や画素クロック生成回路の処理できる数に制限される値」とは「設定値を記憶する記憶手段に設定できる数」及び「画素クロック生成回路の処理できる数」のうち、「いずれか絶対値の少ない方に制限される値」となる。
例えば、補正クロックが全体で+100個入るとして、1個あたりの補正クロックが10nsの時間に相当する場合、全体では1msの時間が延びることになる。この1msの時間の延びを相殺できる周波数に変更することを意味する。
図1において、感光体40の近傍にレーザダイオード(LD)63が配置され、LD63の光軸上にコリメートレンズ64、アパーチャー65、シリンダレンズ66がこの順で一列に配置されている。シリンダレンズ66の出射光軸上には反射面が位置するようにポリゴンミラー67が配置されている。ポリゴンミラー67の放射状の反射光軸上にはfθレンズ68が光軸と交差するように配置されている。fθレンズ68の出射光軸上には反射光が感光体40の表面を長手方向に沿って照射するように長尺状の折り返しミラー69が配置されている。折り返しミラーの近傍には同期センサー61が配置され、感光体40と折り返しミラー69との間には防塵ガラス70が配置されている。LD63はLD駆動部62により駆動され、LD駆動部62には書込制御部60からの信号により駆動される。書込制御部60には画像データ及び同期センサー61からの信号が入力される。
LD63から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ64とアパーチャー65を介して整形され、シリンダレンズ66を透過した後、回転偏向させるためのポリゴンミラー67によって入射したレーザ光が偏向走査される。このポリゴンミラー67は、ポリゴンモータ73によって所定の回転数で矢印方向に回転駆動される。このポリゴンミラー67によって反射されたレーザ光は、fθレンズ68を透過し、折り返しミラー69で反射され、さらに防塵ガラス70を透過して記録媒体としての感光体40上に集光される。
この感光体ドラム40上に形成された静電潜像は、不図示の現像装置により現像されてトナー像となり、転写装置によって転写紙などの記録材に転写され、定着装置により記録材に定着される。
しかし、「発明が解決しようとする課題の欄」で説明したように、これらの光学素子には形状や取り付け位置にばらつきや不均一性が存在するため、感光体の被走査面上における走査速度が完全に一様とはならず、複数の画像形成部を使って画像を合成するカラー画像の場合には色ずれとして表れてくる。
図3(a)は、図1および図2に示した感光体及びセンサーを示し、図3(b)は図3(a)における長手方向の像高に対する光ビームの走査速度の分布を示した分布図である。図3(b)において、横軸は像高を示し、縦軸は走査速度を示す。図4は、図3(b)に示した像高に対する走査速度分布に基づいて逆特性となる補正量を求めた特性曲線である。図4において、横軸は像高を示し、縦軸は補正量を示す。図5は、位相データに基づいて点灯制御用クロックとしての画素クロックを生成する画素クロック生成回路の構成を示したブロック図である。
このため、図3(b)に示した走査速度分布の傾向に基づいて、その逆数をとることにより、各像高位置での走査速度の補正量を求めたものが図4に示した線図である。つまり、像高0を100%として、各像高位置でどの程度走査速度を補正すれば、感光体の被走査面上を常に像高0の位置と同じ走査速度で一様に走査できることがわかる。もちろん、図3(b)の走査速度分布の傾向が変われば、それに応じて図4に示した補正量の分布も変わってくる。
高周波クロック生成回路81は、生成される画素クロックPCLKの基準となる高周波クロックVCLKを生成する回路である。
カウンタ82は、ここでは高周波クロックVCLKの立ち上がりで動作するようにして、その高周波クロックVCKLのカウントを行うものである。このカウンタ82は、後述する比較回路83からリセット信号が入力されると、カウント値がリセットされる。
比較回路83は、カウンタ82からのカウント値、あらかじめ設定された値、および外部から与えられる画素クロックの遷移タイミングとして位相シフト量を指示する位相データとを比較し、その比較結果に基づいて制御信号aと制御信号bとを出力するものである。この位相データは、fθレンズ68の特性によって生ずる走査ムラを補正したり、ポリゴンミラー67の回転ムラによるドット(ビームスポット)の位置ずれを補正したり、レーザ光の色収差によって生ずるドット位置ずれを補正するために画素クロックの位相のシフト量を指示するためのデータであって、数ビットのデジタル値で与えることができる。
画素クロック制御回路84は、比較回路83から入力される制御信号aと制御信号bとに基づいて、生成される画素クロックPCLKの遷移タイミングを制御する回路である。
図6(a)は、図5に示した画素クロック生成回路の位相データを「7」にした場合の動作例を説明するタイミングチャートであり、図6(b)は、図5に示した画素クロック生成回路の位相データを「8」にした場合の動作例を説明するタイミングチャートであり、図6(c)は、図5に示した画素クロック生成回路の位相データを「6」にした場合の動作例を説明するタイミングチャートである。
図6(a)で生成する画素クロックPCLKは、高周波クロック生成回路81で生成された高周波クロックVCLKの8分周とし、デューティー比を標準的な50%とするものであり、図5に示した画素クロック生成回路80に入力される位相データとして「7」の値が与えられ、比較回路13にはあらかじめ「3」の値が設定されているものとする。
図5に示したカウンタ82は、高周波クロック生成回路81で生成された高周波クロックVCLKの立ち上がりで動作しながらカウントを行う。比較回路83には、あらかじめ「3」の値が設定されているため、カウンタ82のカウンタ値が「3」になったところで制御信号aが出力される。制御信号aが出力されると、画素クロック制御回路84は、入力された制御信号aが「H」となるため、図中(1)のクロックタイミングで画素クロックPCLKを「H」から「L」に遷移させる。
続いて、比較回路83では、与えられた位相データとカウンタ値とを比較し、一致したら制御信号bを出力するようにする。図6(a)では、カウンタ82のカウンタ値が「7」になったところで、比較回路83が制御信号bを出力する。画素クロック制御回路84は、制御信号bが「H」になっていることから、図中(2)のクロックタイミングで画素クロックPCLKを「L」から「H」に遷移させる。この時、比較回路83は、同時にカウンタ82にリセット信号を送ってリセットし、再び0からカウントさせるようにする。これにより、図7に示すように、高周波クロックVCLKの8分周に相当するデューティー比50%の画素クロックPCLKを生成することができる。
また、図6(a)で生成される画素クロックPCLKを基本とし、位相を変化させることによって、一定領域内での画素密度を変化させることができる。例えば、図6(b)では、高周波クロックVCLKの8分周クロックに対して1/8クロックだけ位相を進めた画素クロックPCLKを生成し、図6(c)では、高周波クロックVCLKの8分周クロックに対して1/8クロックだけ位相を遅らせた画素クロックPCLKを生成することができる。
この補正は、感光体40の主走査面上での走査速度が光学系などによって不均一になっていることが原因であるため、その走査速度の不均一の状況に合わせて画素密度を可変制御する割合を主走査中に不均一に分散させることによって行う必要がある。
つまり、図4に示すように、像高に対応する補正量に応じた位相データを図5の画素クロック生成回路80に入力し、これによって生成される画素クロックPCLKを使ってLD駆動部62を駆動し、LD63から発射されるレーザ光を使って偏向走査を行うことにより、走査速度の不均一による画素密度の不均一が補正されて、主走査面上での画素密度を均一化することができる。
そこで、本実施形態の特徴は、主走査領域を複数にエリア分割し、エリア毎の補正クロック数は、同一値とするようにした点にある。
本実施形態において、走査速度特性が連続的に変化するような場合であっても、領域を複数にエリア分割して、エリア毎の補正クロック数mは、同一値として、さらに同一の補正クロックを挿入する各エリアを、等間隔に分割することにより、補正領域設定信号生成回路90をさらに簡素な構成で、ビームスポット位置補正の実施が可能となる。これは、本発明の第3の目的を反映している。
本実施形態において挿入補正クロック数を負の同一数と設定とする場合、補正される各画素クロック周波数は早くなる。このとき、クロック周期は短くなる側のみの補正となり、図12の画素相対位置(fclk=f0)のように、補正後の画像領域走査幅も縮小されてしまう。そこで、補正前の画素クロック周波数を意図的に低く設定することにより、図12の画素相対位置(fclk=f0+Δf)のように画像領域走査幅の縮小が相殺可能となる。これは、本発明の第4の目的を反映している。
一方、挿入補正クロック数を正の同一数と設定とする場合、補正される各画素クロック周期は長くなる側のみの補正となり、これに起因し補正後の画像領域走査幅も拡大されてしまう。そこで、補正前の画素クロック周波数を意図的に高く設定することにより、画像領域走査幅の拡大を相殺可能となる。これは、本発明の第5の目的を反映している。
60 書込制御部
61 同期センサー
62 LD駆動部
63 レーザダイオード(LD)
64 コリメートレンズ
65 アパーチャー
66 シリンダレンズ
67 ポリゴンミラー
68 fθレンズ
69 折り返しミラー
70 防塵ガラス
Claims (10)
- 画像データに応じて点灯制御される発光源と、該発光源から出力される光ビームを主走査方向に偏向する偏向手段と、上記光ビームを集光する走査結像光学系と、上記光ビームが集光されたビームスポットの位置間隔の疎密を補正するビームスポット位置補正手段と、を備え、
上記ビームスポット位置補正手段は、上記光ビームの発光タイミングを、上記発光源の点灯制御用クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて、上記点灯制御用クロックの位相を上記点灯制御用クロック1周期の1/n単位(n=2以上の整数)で主走査方向の複数位置で補正制御する補正クロック数設定手段を有し、
上記点灯制御用クロックの補正制御される位置は、走査領域を複数にエリア分割する分割手段と、分割されたエリア毎に補正クロック数を設定する設定手段とにより決定される画像形成装置において、
上記補正クロック数設定手段は、上記分割されたエリア毎の補正クロック数を同一値 とすることにより、上記ビームスポットの位置間隔の疎密を補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 分割された各エリアで同一数にて挿入される補正クロック数mを、複数種類選択する選択手段を有し、
前記補正クロック数設定手段は、
補正前の周期がTであるクロックに対し、分割されたエリア内のクロックのうち正の整数A分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1+1/n)とし、
分割されたエリア内のクロックのうち負の整数Bの絶対値分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1−1/n)とすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 請求項1または請求項2記載の画像形成装置において、
同一の補正クロックを挿入する各エリアを、等間隔に分割する分割手段を有し、
補正前の周期がTであるクロックに対し、分割されたエリア内のクロックのうち正の整数A分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1+1/n)とし、
分割されたエリア内のクロックのうち負の整数Bの絶対値分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1−1/n)とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
エリア毎の補正クロック数mを負の同一値と設定したとき、最適な補正がなされるように、前記点灯制御用クロックの周波数を補正前より低く設定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
エリア毎の補正クロック数mを正の同一値と設定したとき、最適な補正がなされるように、前記点灯制御用クロックの周波数を補正前より高く設定することを特徴とする画像形成装置。 - 画像データに応じて点灯制御される発光源から出力される光ビームを主走査方向に偏向し、上記光ビームが集光されたビームスポットの軌跡が形成する照射面上における該ビームスポットの位置間隔の疎密をビームスポット位置補正手段で補正する際に、
上記ビームスポット位置補正手段として、上記光ビームの発光タイミングを、上記発光源の点灯制御用クロックの遷移タイミングを指示する位相データに基づいて、上記点灯制御用クロックの位相を上記点灯制御用クロック1周期の1/n単位(n=2以上の整数)で主走査方向の複数位置で補正制御し、
上記点灯制御用クロックの補正制御される位置を、走査領域を複数にエリア分割し、分割されたエリア毎に補正クロック数を設定することにより決定する画像形成方法において、
上記分割されたエリア毎の補正クロック数を同一値とすることにより、上記ビームスポットの位置間隔の疎密を補正することを特徴とする画像形成方法。 - 分割された各エリアで同一数にて挿入される補正クロック数mを、複数種類選択可能とし、
補正前の周期がTであるクロックに対し、分割されたエリア内のクロックのうち正の整数A分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1+1/n)とし、
分割されたエリア内のクロックのうち負の整数Bの絶対値分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1−1/n)とすることを特徴とする請求項6記載の画像形成方法。 - 請求項6または請求項7記載の画像形成方法において、
同一の補正クロックを挿入する各エリアを、等間隔に分割する分割手段を有し、
補正前の周期がTであるクロックに対し、分割されたエリア内のクロックのうち正の整数A分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1+1/n)とし、
分割されたエリア内のクロックのうち負の整数Bの絶対値分のクロックだけ補正する場合、エリア毎の補正されたクロック周期をT×(1−1/n)とすることを特徴とする画像形成方法。 - 請求項6記載の画像形成方法において、
エリア毎の補正クロック数mを負の同一値と設定したとき、最適な補正がなされるように、前記点灯制御用クロックの周波数を補正前より低く設定することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項6記載の画像形成方法において、
エリア毎の補正クロック数mを正の同一値と設定したとき、最適な補正がなされるように、前記点灯制御用クロックの周波数を補正前より高く設定することを特徴とする画像形成方法。
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