JP2006082266A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のイジェクタを備えた記録ユニットを記録媒体の幅方向に複数配列した長尺ヘッドにより、1回の走査でヘッド幅の画像を形成するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法において、バンディングによるすじの発生を防止し、高画質な画像を記録することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】インク定着量を減少させる領域を時間的に先行して記録されるバンドの端部に限定すると共に、インク定着量を減少させる場合の「閾値」を記録ユニットの繋ぎ目毎に設定して最適な濃度補正を行う。これにより、有効にバンディングを防止することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関し、特に、濃度むらのない高画質な記録を行うインクジェット記録装置と、インクジェット記録方法とに関する。
インクジェット記録装置は、イジェクタからインクを噴射し、記録媒体に着弾させることで画素を記録する。近年、複数のイジェクタを備えた記録ユニットを記録媒体の幅方向に複数配列した長尺ヘッドにより、1回の走査でヘッド幅の画像を形成するインクジェット記録装置が提案されている。このインクジェット記録装置では、各記録ユニットにより走査方向に長い帯状の領域(以下、「バンド」と呼ぶ。)が記録媒体の幅方向に並ぶように印字され、ヘッド幅の画像が形成される。
インクジェット記録装置では特に、比較的高濃度の記録を行った際に、バンドのつなぎ目にインクのにじみによる「すじ」が発生する。この現象は「バンディング」と呼ばれるが、バンディングによる「すじ」の発生は、画質上大きな問題となる。特に、上述した長尺ヘッドでは、各記録ユニットの取り付け誤差により、記録ユニットの繋ぎ目部分での「すじ」が目立つという問題がある。
このバンディングに対して、記録画像の濃度を調整することにより、濃度の高いすじの発生を防止する技術が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1には、隣接するバンドに面するバンドの端部に対して濃度調整を施す方法が開示されている。特許文献1によれば、バンドの間のつなぎ目の濃度が上昇する原因は、インクのにじみによって記録したバンドの幅が広がることにあるとしている。そして、所定の濃度補正カーブにより、高濃度域のみを選択して濃度を低下させることで、濃度の上昇を防止している。
また、特許文献2には、バンドの端部の濃度が上昇するメカニズムを解明し、記録媒体の種類に応じてバンドの端部の濃度を低下させる方法が開示されている。特許文献2によれば、バンドの端部の濃度が上昇するのはビーディングの影響である。高濃度の記録を行った場合には、記録媒体にインク滴が着弾した直後は、記録媒体の表面にインクがたまった状態となる。このとき、インクの表面張力の作用で、バンドの端部へとインクが移動する。そして、その結果、バンドの端部の濃度が上昇する。
更に、バンドの端部に対する濃度調整の方法として、強制的に記録対象画素を間引くことによる方法が提案されている(特許文献3)。この方法では、バンド境界を隔てて、交互に記録対象画素を間引いて記録する。その結果、バンドの端部の濃度は低下し、バンディングは目立たなくなる。
特開平2−3326号公報 特開平8−72312号公報 特開平1−26460号公報
しかしながら、従来のバンド端部の濃度を低下させる方法では、濃度を低下させた領域に新たに白すじが発生し、バンディングを完全に無くすことは困難であった。また、従来の方法では、各記録ユニットの取り付け誤差により発生する「すじ」を解消することはできなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、複数のイジェクタを備えた記録ユニットを記録媒体の幅方向に複数配列した長尺ヘッドにより、1回の走査でヘッド幅の画像を形成するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法において、バンディングによるすじの発生を防止し、高画質な画像を記録することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明のインクジェット記録装置は、インク滴を噴射するノズル列を備えた複数の記録ユニットが、所定方向に沿って複数列で配列された記録ヘッドアレイと、前記複数の記録ユニットの各々を、入力された画像データに基づいて駆動する駆動手段と、前記記録ヘッドアレイを、記録媒体に対向させた状態で前記所定方向と交差する方向に相対移動させて、前記記録媒体を走査する走査手段と、前記走査手段による走査に伴い前記複数の記録ユニットの各々により記録される帯状の記録領域のうち、時間的に先行して記録される領域の端部での記録画素の記録濃度が予め設定した閾値以下になるように、前記駆動手段に入力される画像データの記録濃度を画素毎に補正する補正手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置では、インク滴を噴射するノズル列を備えた複数の記録ユニットが、所定方向に沿って複数列で配列された記録ヘッドアレイを、前記走査手段が、記録媒体に対向させた状態で前記所定方向と交差する方向に相対移動させて、前記記録媒体を走査する。
前記補正手段が、前記走査手段による走査に伴い前記複数の記録ユニットの各々により記録される帯状の記録領域のうち、時間的に先行して記録される領域の端部での記録画素の記録濃度が予め設定した閾値以下になるように、画像データの記録濃度を画素毎に補正する。これにより、有効にバンディングを防止することができる。そして、前記駆動手段が、前記複数の記録ユニットの各々を、補正された画像データに基づいて駆動し、前記記録媒体に画像が形成される。
前記補正手段は、前記記録画素のインク定着量を計算するインク定着量計算部と、前記閾値を記憶した閾値記憶部と、計算されたインク定着量が前記閾値を超えた場合にインク定着量を減少させ、前記記録画素の濃度階調を低下させる階調補正部と、を備えように構成することができる。また、前記複数の記録ユニットの繋ぎ目毎に、前記閾値を設定することができる。
また、本発明のインクジェット記録方法は、インク滴を噴射するノズル列を備えた複数の記録ユニットが、所定方向に沿って複数列で配列された記録ヘッドアレイを、記録媒体に対向させた状態で前記所定方向と交差する方向に相対移動させて、前記記録媒体を走査し、走査に伴い前記複数の記録ユニットの各々により記録される帯状の記録領域のうち、時間的に先行して記録される領域の端部での記録画素の記録濃度が予め設定した閾値以下になるように、画像データの記録濃度を画素毎に補正し、前記複数の記録ユニットの各々を、補正された画像データに基づいて駆動し、画像を形成することを特徴とする。
本発明によれば、複数のイジェクタを備えた記録ユニットを記録媒体の幅方向に複数配列した長尺ヘッドにより、1回の走査でヘッド幅の画像を形成するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法において、バンディングによるすじの発生を防止し、高画質な画像を記録することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(バンディングの発生メカニズム)
図9は、バンドの端部で濃度が上昇するメカニズムを説明する説明図である。
図9(a)は、インク2が記録媒体1の表面に接触した直後の状態を示す図である。バンドの端部8とそれ以外の部分(バンドの中央部9と呼ぶ)との違いは、付近でのインク2の自由表面と記録媒体1との関係にある。バンドの端部8においては、インク2の自由表面と記録媒体1が接続しており、両者は一定の角度をなす。この角度は接触角と定義され、インク2と記録媒体1とにより決まる物理定数であり、常に一定となる。
図9(b)に、その後のインク2の乾燥過程を示す。インク2は、蒸発乾燥および記録媒体1への浸透乾燥により、その体積が減少する。つまり、記録媒体1の表面にたまっているインク層の厚さが減少するが、バンドの端部8においては表面張力と接触角を保とうとする力の作用とにより、一定の液面形状が保持される傾向にあり、バンドの端部8にたまっているインク層の厚さは減少しにくい。インク層の厚さが減少しにくいのは、決して乾燥が遅いことを意味するのではない。表面張力と接触角を保とうとする力の作用とにより、バンドの中央部9から端部8へとインク2の一部が移動する。これにより、中央部9と端部8におけるインク層の厚さの違いが生じるのである。
そして、図9(c)に示すように、バンドの中央部9と端部8とでインク層の厚さが異なる結果として、相対的にバンドの端部8への定着インク4の量が増加し、バンドの端部8で濃度が上昇するバンディングが発生して記録品質を低下させる。
図10は、一方の隣接バンド3が既に記録されている状態でバンド3´を記録する場合に、バンディングが発生するメカニズムを説明する説明図である。
隣接バンドが未記録の場合との違いは、図10(b)の乾燥過程における、隣接バンド3とバンド3´との境界6での接触角にある。境界6においては、すでにインク2が記録媒体1になじんだ状態にあり、接触角は存在しない若しくは非常に小さくなる。このため、液面形状への制約が発生しにくく、バンドの端部8にたまるインク層の厚さはバンドの中央部9とほとんど変わらない。もう一方の境界7においては、隣接バンドが未記録の場合と同様に、表面張力と接触角を保とうとする力の作用とにより、バンドの中央部9から端部8へとインク2の一部が移動し、バンドの端部8にたまるインク層の厚さが相対的に厚くなる。
以上説明したとおり、バンディングにより濃度が上昇する領域は、未記録のバンドに隣接する端部に存在していることを突き止めた。
これによれば、複数のイジェクタを備えた記録ユニットを記録媒体の幅方向に複数配列した長尺ヘッドにより、1回の走査でヘッド幅の画像を形成するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法において、複数のバンドを隣接させて記録する場合には、記録ユニットの配置に起因して、時間的に先行して記録されるバンド(以下、「先行記録バンド」という。)の端部においてだけ、相対的に記録濃度が上昇することになる。
また、記録ユニットの繋ぎ目部分にあたるバンド端部では、各記録ユニットの取り付け誤差により、固有量の記録濃度の変動がある。
これらの知見に基づき、インク定着量を減少させる領域を「先行記録バンド」の端部に限定すると共に、インク定着量を減少させる場合の「閾値」を記録ユニットの繋ぎ目毎に設定して最適な濃度補正を行うことで、有効にバンディングを防止することができる。
(インクジェット記録装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。
このインクジェット記録装置10は、インクを吐出して画像を記録するインクジェット記録ヘッド12を備えている。インクジェット記録ヘッド12は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色に対応して4つの記録ヘッド14C、14M、14Y、14Kから構成されている。なお、以下の説明では、各色を区別する場合に符号に各色に対応する頭文字を付加し、特に区別しない場合には各色に対応する頭文字を省略して説明する。
各記録ヘッド14は、記録領域が記録紙の幅以上ある長尺ヘッドとされている。なお、記録ヘッド14の構成については後述する。
各記録ヘッド14に対応してインクタンク16C、16M、16Y、16Kが設けられている。インクタンク16に貯蔵されたインクは、図示しない配管を通して各色に対応する記録ヘッド14に供給される。
インクジェット記録ヘッド12の近傍には、所定のタイミング、例えば、インクジェット記録装置10の起動時等の非画像記録タイミング等で、各記録ヘッド14のインクの詰まりを防止するための清掃等を行うメンテナンスユニット15が、各記録ヘッド14に対応して設けられている。
メンテナンスユニット15は、画像記録時には、図1に示すように、インクジェット記録ヘッド12の両側に位置し、メンテナンス時には、図2に示すように、インクジェット記録ヘッド12の各ノズル11に対向する位置に移動するように構成されている。なお、メンテナンスユニット15の構成はこれに限るものではなく、メンテナンス時に、インクジェット記録ヘッド12の各ノズル11に対向可能に配置できればよく、他の構成とすることもできる。
また、インクジェット記録装置10は、記録紙を格納する給紙トレイ18を備えており、給紙トレイ18から供給された記録紙は、複数のローラ対20によって搬送されて、インクジェット記録ヘッド12へ供給される。インクジェット記録ヘッド12に対向する位置には、ローラ22A、22Bに巻き掛けられた無端ベルト状搬送体24が設けられており、ローラ22A、22Bの回転によって無端ベルト状搬送体24が回転し、複数のローラ対20によって搬送されてきた記録紙が、無端ベルト状搬送体24によりインクジェット記録ヘッド12に対向する位置まで搬送される。
ローラ22Bに対向する位置には、吸着ローラ26が設けられている。複数のローラ対20によって搬送されてきた記録紙は、吸着ローラ26から電荷を与えられると共に無端ベルト状搬送体24に押圧されることで、無端ベルト状搬送体24に吸着される。
無端ベルト状搬送体24の記録紙搬送方向下流側には、複数のローラ対28及び搬送ローラ30が設けられている。インクジェット記録ヘッド12によって画像が記録された記録紙は、これら複数のローラ対28及び搬送ローラ30により搬送され、排紙トレイ32に排出される。
また、インクジェット記録装置10は、両面記録用の反転パス33を備えている。反転パス33は、複数のローラ対35で構成されており、インクジェット記録ヘッド12により片面に画像が記録された記録紙が、反転パス33で反転されて再びインクジェット記録ヘッド12に対向する位置まで搬送される。これにより、記録紙の両面に画像を記録することが可能となる。
(記録ヘッドの構成)
記録ヘッド14には、図3に示すように、インクを吐出するノズル列を備えた複数の記録ユニット36A、36Bが、記録紙の幅方向にわたって千鳥状に交互に配列されている。この例では、合計8個の記録ユニット36A、36Bが、4個ずつ2列に配列されている。また、記録ユニット36A、36Bの各々は、機械的に干渉しないように相互に離間されて配置されている。各記録ユニット36には、記録紙の幅方向に沿ってノズル11が配列されている。例えば、600個/インチの密度で1024個のノズルを並べられている。
この記録ヘッド14で記録紙を走査することにより、各記録ユニット36A、36Bにより走査方向に長い帯状の領域(バンド)が記録紙の幅方向に並ぶように印字され、ヘッド幅の画像が形成される。A列の記録ユニット36Aは、B列の記録ユニット36Bに先行して記録紙への印字を行うとすると、記録ユニット36Aにより形成されるバンド(先行記録バンド)の端部は、常に未記録のバンドに隣接するのに対し、記録ユニット36Bにより形成されるバンドの端部は、常に記録済みのバンドに隣接する。従って、インク定着量を減少させる領域を、記録ユニット36Aにより形成されるバンドの端部に限定することができる。
(インクジェット記録装置の電気的構成)
図4は、上記のインクジェット記録装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。インクジェット記録装置10は、CPU,ROM,RAMを備えた制御装置74を備えている。この制御装置74には、端末装置70から画像データを受信するための入力インターフェイス72と、入力された画像データに対しハーフトーン処理等の画像処理を行う画像処理装置76と、各記録ヘッド14を駆動するヘッドドライバ78と、搬送ローラ20等の用紙搬送装置及びメンテナンスユニット15を駆動するモータドライバ80と、が接続されている。
このインクジェット記録装置10では、入力インターフェイス72から画像データが入力されると、入力された画像データは、制御装置74を介して画像処理装置76に入力され、画像処理装置76でハーフトーン処理される。ハーフトーン処理された画像データは、制御装置74に入力され、制御装置74において、ハーフトーン画像の階調に応じて駆動信号を選択する選択信号に変換される。また、制御装置74は、バンディングによる「すじ」の発生を防止するように最適な階調補正を行い、選択信号を生成する。ヘッドドライバ78は、制御装置74で生成された選択信号に基づいて駆動信号を選択し、この駆動信号により各記録ヘッド14を駆動する。
(ヘッドドライバ周辺の詳細な構成)
図5は、各記録ヘッド14を駆動するヘッドドライバ78の回路構成を示す図である。図5に示すように、各記録ヘッド14は、複数のイジェクタ34から構成されている。イジェクタ34は、ピエゾ素子等の圧電素子を含んで構成され、圧電素子の振動によってノズル11からインクを吐出する。なお、本実施の形態では、圧電素子をインクを吐出するためのアクチュエータとして適用するが、これに限るものではなく、例えば、発熱素子等のアクチュエータを適用するようにしてもよい。
一方、各イジェクタ34は、それぞれ3つのスイッチング素子38、40、42の一端が接続されており、スイッチング素子38、40、42の他端には、それぞれアッテネータ44及び増幅器(AMP)46を介してイジェクタ34を駆動するための駆動波形を発生する波形ジェネレータ(GEN1、GEN2、GEN3)48が接続されている。
増幅器46は、波形ジェネレータ48により生成された信号を実際の駆動波形に増幅する。また、駆動電圧の増幅率を可変するボリューム等を備え、増幅率が可変可能とされている。すなわち、各色に対応する記録ヘッド14毎の濃度ばらつきを増幅器46の増幅率調整によって調整することが可能とされている。なお、増幅率の調整は、3つのAMP46の増幅率を一度に調整可能とするようにしてもよいし、別々に調整可能とするようにしてもよい。
アッテネータ44は、各記録ユニット36毎に設けられており、アッテネータ44によって駆動電圧の減衰率の調整が可能とされ、各記録ユニット36間の濃度ばらつきを補正することが可能とされている。
3つの波形ジェネレータ48は、各イジェクタ34から吐出するインク滴の大きさが異なるような駆動波形を生成する。例えば、吐出するインク滴の大きさを、3pl(ピコリットル)、7pl、14plとして、インクを定着させない場合を含めた4段階で変化させる場合には、(A)、(B)、(C)に示すように、波形ジェネレータ(GEN1)48は、大滴(14pl)用駆動波形を生成し、波形ジェネレータ(GEN2)48は、中滴(7pl)用駆動波形を生成し、波形ジェネレータ(GEN3)48は、小滴(3pl)用駆動波形を生成するように構成される。
各スイッチング素子34、40、42は、波形選択回路50に接続されており、制御装置74から入力された選択信号に応じて、波形選択回路50により3つのスイッチング素子38、40、42のオンオフが制御され、3つの波形ジェネレータ48からイジェクタ34に印加する駆動波形が選択される。そして、この駆動信号に基づいてイジェクタ34が駆動され、対応するイジェクタ34のノズル11から駆動波形に応じた大きさのインクが吐出される。
(階調補正の手順)
次に、制御装置74による階調補正の手順について説明する。上述した通り、本実施の形態では、インク滴の大きさを3種類の滴径ランクに変調することにより階調を表現している。従って、滴径ランクを上下させることで、画像データの階調を補正することができる。
本発明の特徴は、高濃度記録時に、時間的に先行して記録される先行記録バンドの端部のインク定着量を減少させると共に、続いて記録されるバンドの端部のインク定着量を変化させないことにある。本実施の形態では、記録ユニット36Aにより形成されるバンドの端部のインク定着量を減少させる。
また、記録ユニットの繋ぎ目部分にあたるバンド端部では、各記録ユニットの取り付け誤差により、固有量の記録濃度の変動があるが、インク定着量を減少させる場合の単位記録画素あたりのインク定着量の上限値を、閾値として、記録ユニットの繋ぎ目ごとに予め設定しておき、先行記録バンドの端部のインク定着量の算出値がこの閾値を超える場合に強制的に滴径ランクを下げて、インク定着量を減少させることで、最適な濃度補正を行うことができる。
例えば、製造時に隣接する記録ユニット間の取付け間隔が広くなった繋ぎ目では閾値を高く設定し、製造時に取付け間隔が狭くなった繋ぎ目では閾値を低く設定することにより、最適なインク定着量に制御することができる。
本実施の形態では、8個の記録ユニット間の7箇所の繋ぎ目の各々に対応した閾値を設定する。これらの閾値は、インクジェット記録装置の検査工程で検出したインク定着量の値に基づいて設定することができる。
図6は、階調補正の処理ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ100で、所定画素が制御対象画素か否かを判断する。例えば、隣接するバンドの境界近傍の所定領域をインク定着量を制御する制御対象領域とし、この制御対象領域に存在する記録画素を制御対象画素として、インク定着量の制御を行うことができる。
所定画素が制御対象画素に該当しない場合には、処理ルーチンを終了し、所定画素が制御対象画素に該当する場合には、ステップ101で、単位記録画素あたりのインク定着量を算出する。そして、次のステップ102で、ROMに記憶された閾値を読み出し、算出した単位記録画素あたりのインク定着量と比較して、算出したインク定着量が設定した閾値を超えたか否かを判断する。
算出したインク定着量が設定した閾値を超えた場合には、ステップ103で、記録画素を記録するインク滴の滴径ランクを1ランク下げてインクの滴量を減少させ、ステップ101に戻って、再度、単位記録画素あたりのインク定着量を算出する。算出したインク定着量が閾値以下になるまでこの処理を繰り返す。
このとき、単位記録画素当たりのインク定着量は、全てのインク色を総合したものであるから、滴径ランク下げは全てのインク色で一律に行う。但し、インク定着量が0であるインク色に対しては滴径ランク下げは行う必要はない。
一方、ステップ102で、算出したインク定着量が、設定した閾値を超えていないと判断された場合には、処理ルーチンを終了する。
インク定着量の計算に際しては、所定の制御対象画素の周囲の記録画素に対するインク定着量を考慮に入れることが好ましい。図7に、単位記録画素あたりのインク定着量の計算に使用する演算マスクの一例を示す。この演算マスクを利用して、制御対象画素23を含めた周囲(図では8近傍)の記録画素に対して重みづけを行い、それらを合算することによりインク定着量を計算することができる。
(実験結果)
図1に示す長尺ヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて、上述したインク定着量の制御を行った結果、バンディングが顕著に改善されることが判明した。図8はその効果を示したグラフである。このグラフは、長尺ヘッドのノズル並び方向(記録紙の紙幅方向)に濃度分布を平均化した結果を表示している。
なお、3種類のインク滴の大きさは、3pl、7pl、14plとして、インクを定着させない場合を含めた4階調の記録を行った。このとき、滴径ランクは14plの時に最大となり、インク滴を定着させない場合に最小となる。記録媒体には、PPC紙を用いた。
図8(a)に示すように、本発明を適用しない場合には、記録ユニットの繋ぎ目に対応するバンドの端部82において記録の濃度が高くなり、バンディング84が発生して記録品質が著しく低下した。ところが、本発明の適用により、濃度分布が平坦となり、図8(b)に示すように、バンディング84が改善された。但し、単位記録画素当たりのインク定着量の上限を下げすぎると、図8(c)に示すように、白く抜けすぎてしまい、この場合もまたバンディング84が発生する。
なお、本実施の形態では、C、M、Y、Kの各色に対応して記録ヘッド14を設け、カラー画像を記録するインクジェット記録装置10を例に挙げて説明したが、例えば、C、M、Y、Kの各色のノズルを備えた記録ヘッド14を複数備えたインクジェット記録装置に本発明を適用するようにしてもよい。
また、本実施の形態ではハーフトーン後にインクの滴径ランクを下げることによりインク定着量を制御したが、例えば256階調などの多値階調データに対して本発明のインク定着量制御の階調補正をおこないその後にハーフトーン処理をおこなう構成にしてもよく、インク滴の大きさが変えられない二値出力系においても本発明の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置のメンテナンス時の配置構成を示す概略図である。 インクジェット記録ヘッドの構成を示す平面図である。 インクジェット記録装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 記録ヘッドを駆動するヘッドドライバの回路構成を示す回路図である。 階調補正の処理ルーチンを示すフローチャートである。 単位記録画素あたりのインク定着量の計算に使用する演算マスクの一例を示す図である。 本発明のインク定着量の制御を行った結果、バンディングが改善される様子を示す図である。 バンドの端部で濃度が上昇するメカニズムを説明する説明図である。 一方の隣接バンドが既に記録されている状態でバンドを記録する場合に、バンディングが発生するメカニズムを説明する説明図である。
符号の説明
1 記録媒体
2 インク
3 バンド
4 定着インク
6 境界
7 境界
8 端部
9 中央部
10 インクジェット記録装置
11 ノズル
12 インクジェット記録ヘッド
14 記録ヘッド
15 メンテナンスユニット
16 インクタンク
18 給紙トレイ
20 搬送ローラ
22A ローラ
22B ローラ
23 制御対象画素
24 無端ベルト状搬送体
26 吸着ローラ
28 ローラ対
30 搬送ローラ
32 排紙トレイ
33 反転パス
34 イジェクタ
35 ローラ対
36 記録ユニット
38 スイッチング素子
44 アッテネータ
46 増幅器
48 波形ジェネレータ
50 波形選択回路
70 端末装置
72 入力インターフェイス
74 制御装置
76 画像処理装置
78 ヘッドドライバ
80 モータドライバ
82 繋ぎ目
84 バンディング

Claims (4)

  1. インク滴を噴射するノズル列を備えた複数の記録ユニットが、所定方向に沿って複数列で配列された記録ヘッドアレイと、
    前記複数の記録ユニットの各々を、入力された画像データに基づいて駆動する駆動手段と、
    前記記録ヘッドアレイを、記録媒体に対向させた状態で前記所定方向と交差する方向に相対移動させて、前記記録媒体を走査する走査手段と、
    前記走査手段による走査に伴い前記複数の記録ユニットの各々により記録される帯状の記録領域のうち、時間的に先行して記録される領域の端部での記録画素の記録濃度が予め設定した閾値以下になるように、前記駆動手段に入力される画像データの記録濃度を画素毎に補正する補正手段と、
    を含むインクジェット記録装置。
  2. 前記補正手段は、前記記録画素のインク定着量を計算するインク定着量計算部と、前記閾値を記憶した閾値記憶部と、計算されたインク定着量が前記閾値を超えた場合にインク定着量を減少させ、前記記録画素の濃度階調を低下させる階調補正部と、を備える請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記複数の記録ユニットの繋ぎ目毎に、前記閾値が設定される請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. インク滴を噴射するノズル列を備えた複数の記録ユニットが、所定方向に沿って複数列で配列された記録ヘッドアレイを、記録媒体に対向させた状態で前記所定方向と交差する方向に相対移動させて、前記記録媒体を走査し、
    走査に伴い前記複数の記録ユニットの各々により記録される帯状の記録領域のうち、時間的に先行して記録される領域の端部での記録画素の記録濃度が予め設定した閾値以下になるように、画像データの記録濃度を画素毎に補正し、
    前記複数の記録ユニットの各々を、補正された画像データに基づいて駆動し、
    画像を形成するインクジェット記録方法。
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