JP2006081379A - 車載用モータ装置 - Google Patents

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紳悟 大橋
Kenichi Sato
謙一 佐藤
Toru Okazaki
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Abstract

【課題】コイルからのジュール熱の発生を抑えて通電量を増加可能にする。
【解決手段】液体水素タンク11と、該液体水素タンク11に貯留される水素を燃料として発電可能な燃料電池12とを備えた車両10に搭載され、燃料電池12で生成された電力で駆動される車載用モータ装置17であって、常電導材からなる電機子コイル22をステータ18に固定していると共にステータ18には冷媒流路23を形成し、冷媒流路23は、液体水素タンク11から液体水素が供給される流入口23aと、冷媒流路23を循環して昇温した水素を燃料電池12へ排出する流出口23bとを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車載用モータ装置に関し、詳しくは、車載された液体水素タンクの水素を燃料として発電した電力で駆動されるモータに関するものである。
モータの回転トルクを向上させるためには電機子コイルの磁界を増加させる必要があるが、電機子コイルで発生する磁界の強さはアンペアターン、即ち、電流×巻数で決定されるため、コイルの巻数(占積率)を増やすことで十分なトルクを確保することができる(特開平11−285189号公報等)。コイル巻数を増加させるための具体的手段としては、(1)巻線をプレスすることで巻線間隔を密接にしてコイル全体の体積を減らしたり、(2)巻線の絶縁被覆層を薄肉化したり、(3)ステータを分割型とすることで巻線の巻き付け作業に必要なスペースを確保することなく巻付スロットの目一杯まで巻き付けること等が行われている。
一方、コイル巻数を増やすことに限界がある場合には、電機子コイルの巻線への通電量を増大させることが、電機子コイルで発生する磁界を増加させるための有用な手段となる。
しかしながら、過大な電流を流すと銅線からなる巻線よりジュール熱が発生してエネルギーロスが生じると共に、電機子コイルが高温となると最悪の場合には絶縁破壊して放電が生じる等の恐れもあるため、電機子コイルへの通電量を大幅に増加させるのは現実には困難である。
特開平11−285189号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、コイルでのジュール熱の発生を極力抑えて、コイル通電量を大幅に増加可能な構造を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、液体水素タンクと、該液体水素タンクに貯留される水素を燃料として発電可能な発電手段とを有する車両に搭載され、前記発電手段で生成された電力で駆動される車載用モータ装置であって、
常電導材からなるコイルをステータに固定していると共に、前記ステータには冷媒流路を形成し、
前記冷媒流路は、前記液体水素タンクから液体水素が供給される流入口と、前記冷媒流路を循環して昇温した水素を前記発電手段へ排出する流出口とを備えていることを特徴とする車載用モータ装置を提供している。
前記構成とすると、冷媒流路を流れる液体水素でステータが極低温に冷却されることにより、該ステータに固定された常電導材のコイルが間接的に冷却されてジュール熱の発生が抑制される。即ち、ジュール熱はI×I×R(Iは電流値、Rは抵抗値)により求められるが、冷却によりコイルの抵抗値が大幅に低下するため発生するジュール熱が大幅に低減される。したがって、液体水素により冷却可能な最大ジュール熱を超えない範囲内でのコイル通電量を大幅に増加させることが可能となり、モータの回転トルクを増大させることができる。
また、冷却により導体線の抵抗値が低下してジュール熱の発生が抑えられることにより、コイルでのエネルギーロスが大幅に低減されて非常に高効率なモータが実現できる。
さらに、従来と同一のトルク出力で構わない場合には、コイル通電量が増加可能であることよりコイル巻数を低減することができ、モータ装置の小型化を図ることもできる。
また、極低温への冷却を行うために例えば冷凍機を使用した場合には、冷凍機を作動させるために電力が消費されるので、車両走行用の電力が失われることになり非効率である。しかし、本発明のモータを燃料電池車や水素エンジン車のように液体水素を燃料として搭載している車両に適用することで、既設の液体水素をコイルの冷却用に兼用することができ、冷凍に必要な電力を別途必要としない利点がある。
さらに、液体水素タンクに貯留される水素を燃料として発電手段で発電するには、液体水素をヒータで加熱して気化させる必要があったので、ヒータでの消費電力分だけエネルギーが浪費されていたが、本発明では冷媒流路に液体水素を循環させることで液体水素を昇温させて発電手段へ供給しているので、ヒータによる発熱量を低減することができ、車両の電力消費量を低減することができる。
前記ステータはロータが配置される中空部を有し、該ステータの内周面には中心方向に向けて突出する凸部が周方向に間隔をあけて複数形成され、前記各凸部の隣接する隙間に導体線を巻き回すことで前記コイルが形成されており、前記凸部の内部には前記冷媒流路が形成されていると好ましい。
前記構成とすると、冷媒流路が凸部内に形成されているため、冷媒としてステータ内を流通する液体水素がコイルに近接されることになり、コイルが直接的に冷却されて冷却効率を向上させることが可能となる。
前記ステータの外面は断熱材で包囲されていると好ましい。
即ち、ステータ外面を断熱材で覆うことで、ステータ外部の熱がコイルに伝達されず、コイルの冷却効果を安定して得ることができる。
前記ステータに温度センサが設けられていると共に、前記温度センサは前記発電手段から前記コイルへの給電を制御する電流量制御手段に接続され、
前記電流量制御手段は前記温度センサで検出された温度に応じて前記コイルに給電する電流量を制御する構成としていると好ましい。
前記構成とすると、温度センサで検出されるステータの温度が冷媒流路を流れる液体水素により冷却できる範囲を超えないように電流量制御手段により電流値を制御することで、安定して高効率なモータ運転を確保することができる。
前記ステータは鋼板の積層体とし、前記鋼板の厚みを0.1mm以下0.05mm以上としていると好ましい。
即ち、ステータを鋼板の積層体から構成している場合には、各鋼板が冷却されることにより鋼板に渦電流が流れやすくなるが、鋼板における渦電流損は鋼板の厚さの2乗に比例するため、鋼板の厚さを従来よりも薄くすれば鋼板を流れる渦電流による損失を抑えることができる。具体的には、従来は厚さ0.5mm程度の珪素鋼板を積層したものがステータとして用いられていたが、積層される鋼板の厚みを0.1mm以下0.05mm以上と大幅に薄肉化することで、渦電流損を低減することができる。
なお、粉末磁性体を用いてステータを形成する場合にも、粉末磁性体の粉末粒径を小さくすれば、同様の原理でステータに発生する渦電流が抑制されて渦電流損を低減することができる。
前記コイルの導体線の断面直径は0.5mm以下0.1mm以上としていると好ましい。
前述したようにコイルの導体線が冷却されることで、導体線にも渦電流が増加して損失が発生するが、導体線の断面直径を小径化することでコイルにおける渦電流損を抑制することができる。具体的には、従来は断面直径が1mm程度の導体線を用いていたところを、断面直径が0.5mm以下0.1mm以上の導体線を用いることで渦電流損を低減することが可能となる。
前記発電手段により発電された電力をモータ外部から前記コイルへ供給する通電部には高温超電導体を用いた電流リードを用いていると好ましい。
即ち、液体水素により極低温に冷却されたコイルに常温側から給電する際に、高温超電導体の電流リードを用いることで、超電導状態でジュール発熱がなく熱伝導率も極めて小さく通電部からの熱侵入を極力低減することができる。なお、電流リードとは、常温から極低温のコイルに温度差を跨いで電流を供給するものであり、常温側からの熱伝導とジュール熱に起因した熱がコイル側に伝達されないようにしているものである。
前記ステータの中空部に配置されるロータには界磁用に永久磁石が固定されていると好ましい。
例えば、ロータ側の界磁としてコイルを用いた場合には、ロータが回転するためブラシを用いてロータ側のコイルに給電する必要が生じて、該ブラシにおいて電力ロスや摩擦損失が発生して効率が低下する。しかし、前記構成のようにロータの界磁用に永久磁石を用いることで、ロータへの給電が不要となり高効率とすることができる。
あるいは、前記ステータの中空部に配置されるロータには界磁用に超電導コイルが固定されてもよい。
前述したようにステータが冷媒流路を流れる液体水素で冷却されることで、該冷却がロータ側にも伝達されて極低温となるので、ロータ側の界磁として大電流が通電可能である超電導コイルを用いれば、ロータ側の界磁として永久磁石を用いた場合の磁場よりも、磁場を強化することができモータの出力トルクを増大させることができる。
また、ロータ側の界磁用として超電導コイルを用いない場合には、前記ステータの中空部に配置されるロータの外周面と、前記ステータの内周面との間には第2の断熱材が介設されていると好ましい。
前記構成とすると、液体水素により極低温に冷却されるステータからの冷気がロータ側に伝達されないように第2の断熱材で遮断されるので、ロータ側での渦電流の増加が抑制され渦電流損を低減することができる。
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、冷媒流路を流れる液体水素によりステータが冷却されることで常電導材のコイルが冷却されて抵抗値が低下する。その結果、許容されるジュール熱の範囲内での最大電流値を大幅にアップすることができ、コイルへの通電量に比例するモータのトルク出力を向上させることが可能となる。また、コイルの冷却でジュール熱の発生が抑えられることにより、エネルギーロスが低減されて高効率なモータが実現できる。さらに、車両に搭載されている既存の液体水素をコイルの冷却用に兼用しているので、冷凍に必要な電力を別途必要とせず、車両の電力消費量を低減することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は電気を駆動源として走行する車両10を示し、液体水素を貯留する液体水素タンク11と、液体水素タンク11から供給される水素を酸素と反応させて電力を生成する燃料電池12(発電手段)と、燃料電池12で発電された電力を蓄電するバッテリー13と、バッテリー13からの直流電流を所定電圧の交流に変換するインバータ14と、インバータ14から供給される電力により駆動される車載用モータ装置17とを備えている。また、車載用モータ装置17は、車輪軸と連繋されるモータ本体16と、インバータ14からモータ本体16へ給電される電流量を制御する電流量制御手段15とを備えている。
モータ本体16は、図2および図3に示すように、ステータ18と、該ステータ18の中空部に回転自在に配置されたロータ24とを備えている。
ステータ18は断面環状であり、内周面に多数の凸部20を周方向に間隔をあけた状態で中心方向に向けて突出させることにより、隣接する凸部20の間の隙間がスロット19として形成されており、該スロット19には常電導材である銅線からなる導体線が分布巻きされて電機子コイル22が形成されている。電機子コイル22には電流量制御手段15から配線32を介して三相交流が給電されている。
ステータ18の外周面とスロット19との間の領域には断面円形状の冷媒流路23が穿設されており、図2において周方向に等間隔に多数配置されている各冷媒流路23は互いに連通されている。また、図3に示すように、冷媒流路23はステータ18外面に流入口23aと流出口23bとを設けており、流入口23aは外部と断熱された流入配管30を介して液体水素タンク11と接続され、流出口23bは断熱されていない流出配管31を介して燃料電池12と接続されている。また、ステータ18の冷媒流路23とスロット19との間の領域には6つの温度センサ24が周方向に等間隔に配置されており、温度センサ24は配線33を介して電流量制御手段15に接続されている。ステータ18の外面は真空断熱材25で包囲されて外部からの熱伝達が遮断されている。また、ステータ18は、図4に示すように、略円環板状の珪素鋼板29を多数枚重ねた積層体とし、それぞれの珪素鋼板29の厚みtは0.1mm以下0.05mm以上としている。
ロータ26は、界磁用の永久磁石27が周方向に等間隔をあけて4つ配置されており、ロータ26の中心には外部に延出する回転軸28が固定されている。
電流量制御手段15は、温度センサ24で検知された温度情報を受信し、該受信されたステータ18の温度が冷媒流路23を流れる液体水素により冷却可能な最大温度を超えないように最大電流量を設定し、電機子コイル22に給電する電流量が該最大電流量を超えないように制御する構成としている。
次に、車載用モータ装置17の動作について説明する。
液体水素タンク11から流入配管30を介して流入口23aよりステータ18内に液体水素が流入し、冷媒流路23を循環することでジュール熱が発生する電機子コイル22を間接的に冷却する。冷媒流路23を流れた液体水素は電機子コイル22を冷却することで昇温され、流出口23bから流出配管31を介して燃料電池12へと排出される。即ち、燃料電池12では気化された水素が必要となるが、電機子コイル22との熱交換により液体水素が昇温あるいは気化されることで、液体水素タンク11に貯留された液体水素の気化に必要なエネルギーが低減される。
電機子コイル22には、分布巻きされた各導体線21に三相交流が供給されることにより、各電機子コイル22への給電の位相ズレによりステータ18内に回転磁界が発生し、永久磁石27が回転磁界の影響を受けることでロータ26に回転力が発生する。このロータ26の回転による回転軸28のトルクが車両10の車輪軸に伝達されることで車両が走行される。
前記モータ本体16の運転中には、温度センサ24から温度情報が電流量制御手段15に送信され、電流量制御手段15では受信した温度情報をもとにして、冷媒流路23を流れる液体水素により冷却可能な最大ジュール熱を超えないコイル通電量を求める。具体的には、ジュール熱J=I×I×R(Iは電流値、Rは抵抗値)の関係が成り立つため、電機子コイル22の導体線21の抵抗値Rと、既定の最大ジュール熱Jmaxとから、通電可能な最大電流値Imaxを算出して、電機子コイル22に供給する電流量が最大電流値Imaxを超えないように制御している。この時、銅線からなる導体線21の抵抗値は、図5のグラフに示すように、温度センサ24で検知された温度から算出することができる。
以上の構成とすると、冷媒流路23を流通する液体水素により電機子コイル22が間接的に冷却され、図5に示すように、該冷却により銅線からなる導体線21の抵抗値Rが低下される。液体水素による極低温への冷却により導体線21の抵抗値Rは常温時に比べて約1/10以下となるため、液体水素で冷却可能な最大ジュール熱Jmaxを超えない範囲内での最大電流値Imaxは従来の約3倍以上となる。したがって、電機子コイル22への通電量に比例するモータ本体16の回転トルクを従来の約3倍以上に増加することが可能となる。また、電機子コイル22の抵抗値Rが約1/10となることでジュール熱も約1/10となり、モータのロスの半分近くを占めると言われる電機子コイル22でのエネルギーロスが大幅に低減されて高効率となる。さらに、従来と同一のトルク出力で構わない場合には、コイル通電量を従来の約3倍とすることで、コイル巻数は従来の約1/3だけで足りることになるため、電機子コイル22の巻数が低減されてモータ本体16の小型化を図ることもできる。
また、ステータ18の冷却用の冷媒として、車両10に既に搭載されている液体水素タンク11の液体水素を流用しているので、冷凍に必要な電力を別途必要としない。かつ、液体水素タンク11に貯留される液体水素を燃料として燃料電池12で発電するには、液体水素をヒータで気化させる必要があるが、ステータ18の冷媒流路23を流れることで昇温した水素又は気化した水素を燃料電池12に供給しているので、前記ヒータの消費電力を低減することができ車両のエネルギー効率が向上する。
さらに、ステータ18を構成する珪素鋼板29の厚さtを従来の0.5mm程度から0.1mm以下0.05mm以上の厚さtへと大幅に薄肉化しているので、渦電流損を低減することができる。同様に、導体線21の断面直径も従来の1mm程度から0.5mm以下0.1mm以上へと大幅に小径化しているので、渦電流損を低減することができる。
なお、本実施形態では、ステータ18の内周面とロータ26の外周面との間のギャップに断熱材等を介在させずに、該ギャップ幅を極力小さくしているので、電機子コイル22からの磁束が永久磁石27に作用する有効磁束交差が大きくなり、モータ本体16のトルク出力を大きくできる。
また、図6は変形例を示し、燃料電池の代わりに、発電手段100として水素エンジン101と発電機102を用いてもよい。詳しくは、液体水素タンク11から水素エンジン101に水素が供給され、水素エンジン101で得られた回転駆動力を発電機102に入力して発電を行い、該発電された電力をバッテリー13に蓄電する。また、モータ本体16の冷媒流路23を循環した水素は水素エンジン101に供給されるようにしている。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図7は第2実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、冷媒流路44の配置箇所を変更している点と、ステータ41の内周側も断熱している点である。
本実施形態のステータ41は、内周面に多数の凸部42を周方向に間隔をあけた状態で中心方向へと突出させて多数のスロット43を形成しており、それぞれの凸部42の内部には断面偏平状の冷媒流路44を形成している。
ステータ41の内周面には第2の真空断熱材45を配置しており、ステータ41とロータ26との間の熱伝達を遮断している。
前記構成とすると、冷媒流路44が電機子コイル22の各導体線21と近接するため、電機子コイル22がほぼ直接的に冷却されて冷却効率が向上する。また、冷媒流路44を第1実施形態のようにステータ41の外周面とスロット43との間の領域に形成しないので、ステータ41の断面厚さを薄くすることができ、モータ本体40を小型化することが可能となる。さらに、ステータ41側の冷却した冷気が第2の真空断熱材45により遮断されて、ロータ26側に伝達されないようにしているので、ロータ26側での渦電流の増加が抑制され渦電流損を低減することができる。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
図8は第3実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、ロータ51の界磁用に超電導コイル53を用いている点である。
図8に示すように、ロータ51の外周面には周方向に間隔をあけて4つの凸部51aを突設しており、それぞれの凸部51aには超電導線材52を巻回して超電導コイル53を形成している。なお、超電導線材52としては、ビスマス系超電導線材の他、イットリウム系、タリウム系、ビスマス系の酸化物等を用いてもよい。ロータ51は、ステータ18の冷媒流路23に液体水素が流れることで間接的に冷却されるため、超電導コイル53は極低温に冷却され所要の超電導性能が発揮される。
以上の構成とすれば、ロータ51側の界磁として超電導コイル53を用いているので大電流を通電することが可能となり、第1実施形態のように永久磁石を用いた場合の磁場(1テスラ強)に比べて、数テスラレベルにまで磁場を強化することができ、モータ本体50のトルク性能を向上させることができる。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
図9および図10は第4実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、電流量制御手段15からステータ61の電機子コイル22に給電する通電部に電流リード65を用いている点である。
電流リード65は、図9および図10に示すように、断熱されたハウジング66内に超電導線67を貫通して、超電導線67の端部67aを電機子コイル22の端子64と接続している。また、ハウジング66内にはステータ61の冷媒流路63の流出口63bと連通する冷媒通路68を形成しており、該冷媒通路68はハウジング66の電流量制御手段15側から引き出されて燃料電池12へと接続している。なお、超電導線67は高温超電導体からなり、ビスマス系、イットリウム系などの酸化物超電導材を用いている。
前記構成とすると、超電導線67は、超電導状態でジュール発熱がなく熱伝導率も極めて小さいため、電流量制御手段15から極低温の電機子コイル22への熱侵入を抑えることができる。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
本発明の第1実施形態の車両を示すブロック図である。 モータ本体を示す断面図である。 車載用モータ装置の各接続形態を示す断面図である。 ステータの側面図である。 銅線の温度と抵抗率との関係を表すグラフである。 変形例の車両を示すブロック図である。 第2実施形態のモータ本体を示す断面図である。 第3実施形態のモータ本体を示す断面図である。 第4実施形態の車載用モータ装置の各接続形態を示す断面図である。 第4実施形態の電流リードを示す要部断面図である。
符号の説明
10 車両
11 液体水素タンク
12 燃料電池
13 バッテリー
14 インバータ
15 電流量制御手段
16 モータ本体
17 車載用モータ装置
18 ステータ
19 スロット
20 凸部
21 導体線
22 電機子コイル
23、44 冷媒流路
23a 流入口
23b 流出口
24 温度センサ
25 真空断熱材
26 ロータ
27 永久磁石
28 回転軸
29 珪素鋼板
53 超電導コイル
65 電流リード

Claims (10)

  1. 液体水素タンクと、該液体水素タンクに貯留される水素を燃料として発電可能な発電手段とを有する車両に搭載され、前記発電手段で生成された電力で駆動される車載用モータ装置であって、
    常電導材からなるコイルをステータに固定していると共に、前記ステータには冷媒流路を形成し、
    前記冷媒流路は、前記液体水素タンクから液体水素が供給される流入口と、前記冷媒流路を循環して昇温した水素を前記発電手段へ排出する流出口とを備えていることを特徴とする車載用モータ装置。
  2. 前記ステータはロータが配置される中空部を有し、該ステータの内周面には中心方向に向けて突出する凸部が周方向に間隔をあけて複数形成され、前記各凸部の隣接する隙間に導体線を巻き回すことで前記コイルが形成されており、前記凸部の内部には前記冷媒流路が形成されている請求項1に記載の車載用モータ装置。
  3. 前記ステータの外面は断熱材で包囲されている請求項1または請求項2に記載の車載用モータ装置。
  4. 前記ステータに温度センサが設けられていると共に、前記温度センサは前記発電手段から前記コイルへの給電を制御する電流量制御手段に接続され、
    前記電流量制御手段は前記温度センサで検出された温度に応じて前記コイルに給電する電流量を制御する構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  5. 前記ステータは鋼板の積層体とし、前記鋼板の厚みを0.1mm以下0.05mm以上としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  6. 前記コイルの導体線の断面直径は0.5mm以下0.1mm以上としている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  7. 前記発電手段により発電された電力をモータ外部から前記コイルへ供給する通電部には電流リードを用いている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  8. 前記ステータの中空部に配置されるロータには界磁用に永久磁石が固定されている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  9. 前記ステータの中空部に配置されるロータには界磁用に超電導コイルが固定されている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
  10. 前記ステータの中空部に配置されるロータの外周面と、前記ステータの内周面との間には第2の断熱材が介設されている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車載用モータ装置。
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