JP2006079126A - カラー現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像剤中からのトナー飛散が無く、トナーの転写効率を高めることによってクリーニングの負荷を軽減し、有機感光体に対するオゾンの影響を排除し、長期に渡って安定した画像を形成することのできるカラー現像剤を提供する。
【解決手段】少なくとも帯電極・露光系・現像器からなる構成部を少なくとも複数有し負帯電性感光体上に反転現像方式にてカラー画像を形成しつつ逐次転写材へ転写し定着した後にカラー画像を形成する画像形成方法に用いるカラー現像剤に於いて、該カラー現像剤が少なくとも5〜40nmと50〜100nmの領域に一次粒子径のピークを有する無機微粒子を含有してなることを特徴とするカラー現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真用カラー画像形成用カラー現像剤に関するものであり、特にトナーの帯電性を均一にし、長期に亘り安定した画像を形成するカラー現像剤に関する。
従来、フルカラー現像として感光体上に逐次単色のカラートナーを現像しフルカラー画像を形成した後に定着支持体としての紙などに転写してカラー画像を形成する方法や、感光体上に形成された単色の画像を逐次定着支持体である紙や転写部材上に転写し、一括して紙などへ転写し重ね合わせ画像を形成しフルカラー画像を形成する方法が知られている。しかし、いわゆる感光体上では無く、紙や転写体上でカラー画像を形成する方法では中間転写体と称される部材が必要となり、機械本体の構造が大きくなる欠点がある。一方、中間転写体を使用せずに感光体上でカラーの重ね合わせ画像を形成する方法では感光体上でフルカラー画像全体を形成するために感光体が画像面全体を必要とするために大きくなる欠点を有している。また、これらのカラー現像方式ではフルカラー画像を形成するためには複数回感光体に画像を形成する必要があるために、モノクロ画像とフルカラー画像とでは印字速度に差を生じる問題点を有している。
このため、感光体に対して逐次帯電,露光,現像を行う構成を4個有し、逐次この工程を進めることによって重ね合わせを行いながら逐次転写する方式が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。この方式では感光体の大きさを小さくすることができ、機械を小さくすることができる利点がある。さらに、この方式では感光体を複数回回転する必要が無く、フルカラー画像とモノクロ画像との印字速度が同じである利点がある。
一方で機械構成を小さくすることから、画像形成装置として回動するローラー間に張架される無端状画像形成支持体(ベルト状感光体)の下部に帯電部、露光部、現像部からなる構成を少なくとも1個以上有する画像形成装置が提案されている。この画像形成装置では、帯電,露光,現像の工程をユニットとして構成されており、画像形成支持体(感光体)上に逐次単色の画像を形成し、結果としてフルカラー画像を感光体上に形成しつつ逐次紙などの転写体へ転写される。このため、フルカラー画像を形成する場合に感光体を複数回回転する必要が無く、単色の画像とフルカラーの画像で印字の速度の差が無い。また、感光体として無端状の感光体を使用することが提案されている。この理由は、帯電,露光,現像の工程部位で平面構成を取ることが可能であるため、これらの工程が安定するためである。さらに、ドラム状感光体と比較して平坦な構造を形成しうるために機械が小さくできる利点を有している。
一方、本構成では露光部現像部が近接していることから現像剤中のトナーが飛散した場合には露光部に対する汚染を発生する問題を有している。
従来外添剤として粒径の小さい無機微粒子、特に疎水性シリカを添加し、トナーに対して流動性の付与を行うことは古くから使用されているものである。例えば、この疎水性シリカは特開昭55−159450号、同58−80651号、同59−52255号等の公報に記載されている様に、親水性シリカに各種カップリング剤処理を行なうことにより得ることができる。しかし、各種カップリング剤を使用して親水性シリカ表面を疎水化する方法は容易に疎水化することができる反面、カップリング剤は親水性シリカ表面の水酸基と反応して副産物として塩酸やアンモニア等の揮発性成分を生成する。また、シリカ自体の一次粒子径は一般的に5〜100nm程度の粒径と細かく、表面積も100m2/g程度と大きいために揮発成分自体が粒子表面に吸着された状態となっている。このため、使用にあたってはこれら揮発性副産物が経時で遊離しキャリアに対する汚染やスリーブに対する汚染、さらにはトナー自体の帯電量を変化させるという問題を有している。この結果、長期に亘って使用を繰り返すことによって帯電性の変化が発生し、いわゆる弱帯電トナーの発生を引き起こし、結果としてトナーの飛散を誘発する。
本発明とは別の一つの態様としては、遊離した副産物を除去することによってこれら問題を解決することができることを見いだした結果によるものである。
また、本方式では感光体上に残留するトナーを除去するために使用されるクリーニング機構の負荷を小さくする必要がある。すなわち、クリーニングに高い圧力が必要とされると感光体に対する圧力の影響でベルト状感光体の駆動に高い駆動力が必要となる。このため、クリーニング機構と感光体の間での摩擦により駆動ムラを発生する問題がある。このためクリーニングに対する負荷を軽減することがこの画像形成方法の重要な課題である。
また一方、上記画像形成方法に於いては帯電部が同時に複数作動するためにコロナ放電により発生するオゾンが過多に発生する。この結果、オゾンによる感光体に対する酸化が促進され酸化膜が感光体表面に形成され帯電の流れが発生し、画像ボケ等を誘発する問題がある。
特開平4−102874号公報 特開平3−233471号公報
本発明の第1の目的は、複数の帯電、露光、現像ユニットを感光体の下部に有する現像方法に於いて、現像剤中からのトナー飛散が無く、長期に渡って安定した画像を形成することのできるカラー現像剤を提供することにある。
本発明の第2の目的は、複数の帯電、露光、現像工程からなる構成を複数有する画像形成方法に於いて、トナーの転写効率を高めることによってクリーニングの負荷を軽減し、長期に渡って安定した画像を形成することのできる現像剤を提供することにある。
本発明の第3の目的は、複数の帯電、露光、現像工程からなる構成を複数有する画像形成方法に於いて、有機感光体に対するオゾンの影響を排除し、長期に亘って安定した画像を形成することのできるカラー現像剤を提供することにある。
本発明の他の目的は以下の記載から明らかとなろう。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができた。即ち、
1.
少なくとも帯電極・露光系・現像器からなる構成部を少なくとも複数有し負帯電性感光体上に反転現像方式にてカラー画像を形成しつつ逐次転写材へ転写し定着した後にカラー画像を形成する画像形成方法に用いるカラー現像剤に於いて、該カラー現像剤が少なくとも5〜40nmと50〜100nmの領域に一次粒子径のピークを有する無機微粒子を含有してなることを特徴とするカラー現像剤。
本発明の構成により、現像性が長期に亘り安定化し、トナーの飛散がなく、感光体からの転写性を向上し、クリーニング性が容易となり、オゾンによる影響を排除することが出来た。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明とは別の一つの態様としては、カラー現像剤に用いられた疎水性無機微粒子中の揮発性成分の揮発によるpHの変化が少ない疎水性無機微粒子を使用することによって問題を解決することを見いだしたものである。すなわち、環境による変動及び使用に於ける変動を防止するためには、機内温度及び使用環境に於いて外添剤が変化しないことが重要である。
このためには、機内温度の上昇による揮発性成分の飛散がないことが必要であり、50℃/50%RHの環境下に24時間放置してもpHの変動が1.0以下であることが必要である。この変動幅は、高温環境に於いて、機内の温度、特に現像器内部の温度が50℃程度まで上昇する可能性があり、この条件下で変動しないことが変動の少ないカラー現像剤を提供することになるものである。
上記に示す50℃/50%RHの条件で24時間放置前のpH(pHA)と放置後のpH(pHB)の変化が|pHA−pHB|≦1.0である疎水性無機微粒子は、いわゆる疎水化のためのカップリング剤によって親水性無機微粒子を処理し、ついで、30〜100℃の温度条件下で乾燥させ揮発性成分を除去し、pHが安定した状態とすることによって得ることができる。また、30〜100℃の温度条件下で減圧工程を使用して揮発性成分を除去する方法でもよい、この場合、減圧条件としては133〜13300Pa(1〜100mmHg)の条件が好ましい。上記方法に於いて、高い温度条件では、未反応のカップリング剤が反応したりさらには無機微粒子表面が変質等の問題を生じるため、好ましくない。また、温度条件が低い場合には揮発成分が除去できず、経時変化を防止することができない。
本発明は、5〜40nmと50〜100nmの領域にピークを有する2山分布の無機微粒子を用いたカラー現像剤では、小粒径の無機微粒子により流動性が確保されており、さらに大粒径の無機微粒子を添加することによって小粒径の無機微粒子がトナーに対するストレスの付与により埋め込まれることを防止することができ、現像性が長期に渡って安定される。さらに、大粒径の無機微粒子が添加されることによって感光体とトナーとの付着力を低下することが可能となり、転写性を向上することができる。その結果、クリーニングが容易となり、クリーニングに対する負荷が軽減され、長期に渡って安定した画像を形成することが可能となる。また、大粒径の無機微粒子自体の存在によってトナーと感光体との付着力が低くなっていることから、感光体からのトナーの除去自体も容易となっている。小粒径の無機微粒子と大粒径の無機微粒子とは同様の帯電特性を有していることが特に好ましい。すなわち、両者の帯電性が同等であることによって、小粒径の無機微粒子がトナーに埋没された場合でも大粒径の無機微粒子の存在により帯電性が変化することがない。このために、より長期に渡って安定した画像を形成することができる。
本発明とは別の態様としては、トナー中に外添剤としてBET値=4〜30m2/gの大粒径の外添剤とBET値=40〜400m2/gの小粒径の無機微粒子を併用することによってトナーの帯電性の均一化及び感光体に対するトナーの付着力を低下させ転写性の向上を図ることが可能となり、さらに、大粒径の外添剤による感光体に対する研磨力の向上をはかることができる。
即ち、有機微粒子のトナーに対する帯電均一化は、キャリアとトナーとの摩擦帯電に対して両者の間にこの有機微粒子が存在することによって混合性を向上することが可能となることからこの効果が発揮される。さらに、転写性の改良は、感光体に現像されたトナーは本方式では逐次帯電を付与され電荷の蓄積がトナー上に発生する。このために感光体とトナー自体との付着力を低下することが必要である。この転写性の改良としてトナーと感光体の間の距離を大きくする事が必要となる。一般に添加されている小粒径のBET値=40〜400m2/gの無機微粒子では粒径が小さいために感光体とトナーとの間の距離を大きくすることが不可能となる。このために、粒径の大きな微粒子を使用することによって感光体とトナー間の距離を大きくすることが可能となるものである。また、小粒径の無機微粒子の存在により、トナーに対する流動性の付与が可能となっているが、この小粒径の無機微粒子に対する機械的なストレスの低減もBET=4〜30m2/gの無機微粒子又は0.1〜2.0μmの有機微粒子の添加により可能となり、長期に渡って流動性の確保が可能となるものである。さらに、この流動性の確保によりトナーとキャリアの混合状態が安定し、長期に渡って帯電性の均一性が確保できるものである。さらに、BET値=4〜30m2/gの無機微粒子又は0.1〜2.0μmの有機微粒子は感光体に対する研磨力もあることから、オゾンの影響を感光体を研磨することで排除することも可能となる。
さらに、本発明とは別の態様としては、トナー中に外添剤として樹脂粒子表面に無機微粒子を固着した複合微粒子を使用することによってトナーに対する帯電性の付与を均一化しさらに特定の粒径を有する複合微粒子の存在により、感光体に対するトナーの付着力を低下させ、転写効率の向上を図ることを可能とし、目的を達成することができたものである。
複合微粒子のトナーに対する帯電均一化は、キャリアとトナーとの摩擦帯電に対して両者の間にこの複合微粒子が存在することによって混合性を向上することが可能となることからこの効果が発揮される。さらに、転写性の改良は、前記の如く感光体に現像されたトナーは本方式では逐次帯電を付与され電荷の蓄積がトナー上に発生するため、感光体とトナー自体との付着力を低下することが必要である。この転写性の改良としてトナーと感光体の間の距離を大きくする事が必要となる。粒径が小さい無機微粒子だけでは距離を大きくすることが不可能となり、特定の粒径の複合微粒子を使用することによって達成することが可能となるものである。
さらに複合微粒子は粒子表面に無機微粒子を固着したものであるため、有機微粒子自体と比較して表面の硬度が高く感光体に対する研磨力にも優れたものである。このため、複数の帯電部を有する構成で発生するオゾンの多量な発生に於いて生じる感光体の酸化物を容易に除去する事が可能であり、感光体自体の長期使用に於ける劣化を防止することも可能となる。
これら、0.1〜2.0μmの有機微粒子、BET値=4〜30m2/gの無機微粒子及び0.1〜2.0μmの樹脂粒子表面に無機微粒子を固着してなる複合微粒子と、小粒径の無機微粒子との間には帯電性の付与の観点から、小粒径の無機微粒子自体の帯電性は大粒径の粒子の帯電性の5〜20倍の帯電量を有することが好ましい。さらに、大粒径の粒子と着色粒子との間では同じ帯電極性を有することが好ましい。この理由としては、大粒径の粒子は着色粒子に対して付着した状態では無く遊離した存在状態であることによってトナーに対する帯電性の付与及び感光体に対する研磨力、転写に対する効果を発揮することができる。一方で小粒径の無機微粒子はトナーに付着した状態で流動性等の効果を付与することができる。これらの観点から、小粒径の無機微粒子は帯電性の高いものが好ましく、大粒径の粒子は帯電性が低いことが好ましい。小粒径の無機微粒子の帯電性が大粒径の粒子の帯電性の5倍未満である場合には小粒径の無機微粒子自体がトナーに付着せずに遊離した状態で存在することとなり、感光体に対する傷の発生や、トナーに対する流動性の付与効果の低下を発生する。一方、帯電性が20倍を越える場合には、帯電性が強いことから大粒径の粒子に対する小粒径の無機微粒子の付着が発生し、大粒径の粒子の帯電性を変化させ、目的とする効果を低減してしまう問題を発生する。
本発明に用いられる疎水化のための処理には、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤等のいわゆるカップリング剤によって疎水化処理することが好ましく、さらに高級脂肪酸金属塩によって疎水化処理することも好ましく使用される。
カップリング剤としては次の様なものが挙げられる。例えばチタンカップリング剤として、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどがある。さらに、シランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランなどがあげられる。
脂肪酸及びその金属塩としては、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩があげられる。
これら化合物は、無機微粒子に対して質量で1〜10%添加し被覆することが良く、好ましくは、質量で3〜7%である。また、これらの材料を組み合わせて使用することもできる。種々のカップリング剤が使用可能であるが、pHの変動は特に塩酸やアンモニアが脱離するヘキサメチルジシラザンやジクロロジメチルシランで顕著である。
疎水性無機微粒子は親水性無機微粒子に上記カップリング剤を反応させて疎水化をおこなうが、この親水性無機微粒子としては一次粒径が5〜500nmのシリカが好適に使用される。特に一次粒径が7〜100nmのものが流動性付与及び帯電性付与の観点で好適である。この一次粒径は走査型電子顕微鏡により観察して画像解析によって測定される個数規準の平均粒径を示す。
このようにして得られた疎水化無機微粒子より揮発性成分を除去する工程としては、30〜100℃の条件に設定した乾燥器中で乾燥させる方法や、上記乾燥時に同時に減圧し、乾燥を促進してもよい。本発明に記載されているように、乾燥直後にpHを測定し、ついで50℃/50%RH環境下に24時間放置し、pHを測定する。この両者のpH差が1.0の範囲内になるまで乾燥を継続すると本発明とは別の態様において好ましい。
本発明の無機微粒子としては、少なくとも5〜40nmと50〜100nmの領域に一次粒子径のピークを有する無機微粒子を使用することが好ましい。この粒径は一次粒子径で測定されるもので、透過型電子顕微鏡での観察によって得られるものである。
さらに、小粒径の無機微粒子としては数平均一次粒子径が8〜25nmのものが好ましく、大粒径の無機微粒子としては数平均一次粒子径が60〜80nmのものが好ましい。
無機微粒子を構成する材料としては、各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等があげられる。さらに、上記無機微粒子に前記疎水化処理をおこなったものでもよい。
2山分布の無機微粒子としては5〜40nmにピークを有する無機微粒子と50〜100nmにピークを有する無機微粒子では同じ無機微粒子を使用することが好ましく、さらに、疎水化処理についても同様に同じ疎水化処理剤で処理されることが好ましい。この理由としては、小粒径の無機微粒子がトナーに対して埋没した場合でも大粒径の無機微粒子が同じ特性を有している場合には帯電性などの変化を小さくすることが可能であるためである。
なお、特に好ましい無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアをあげることができる。この理由としては明確ではないが、これらの粒子はトナーに対する流動性の付与効果が高く、さらに、粒子としての硬度が高いことがあげられる。
なお、5〜40nmにピークを有するの無機微粒子はトナーに対して0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%添加される。50〜100nmにピークを有する無機微粒子はトナーに対して0.1〜3.0質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%である。小粒径の無機微粒子の添加量が過小である場合にはトナーに対する流動性の付与効果が低減され、さらに添加量が過多である場合には小粒径無機微粒子の遊離により感光体に対する傷の発生や帯電極に対する汚染の問題を発生する。一方、大粒径の無機微粒子の添加量が過小である場合には大粒径の無機微粒子が発揮する転写性の向上などの効果が発揮されず、過多である場合には大粒径の無機微粒子の遊離が発生し、感光体に対する傷の発生あるいは帯電極に対する汚染の問題を発生する。
本発明とは別の態様において用いられる有機微粒子としては特にその組成が限定されるものでは無い。一般的にはビニル系の有機微粒子が好ましい。この理由としては乳化重合法や懸濁重合法等の製造方法によって容易に製造することが可能であるからである。具体的には、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等が有機微粒子を構成する材料としてあげることができる。これらは単独あるいは組み合わせて使用することができる。
さらに、その他のビニル系有機微粒子を構成するための材料としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体も単独あるいは組み合わせて使用することができる。
さらに、有機微粒子としては現像剤を長期に渡って使用した場合でも安定であることが必要である。このためには、種々の架橋剤によって有機微粒子自体を架橋し、硬度の高いものとして使用することが好ましい。この架橋剤の例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコーリジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。架橋剤の使用量は必要とする架橋度によって適宜使用量を調整して使用されるが、ビニル系単量体に対して0.1〜5質量%使用されることが望ましい。架橋剤が過多となると硬度は高くなるものの、もろくなり、逆に耐久性が低下する問題を発生し、架橋剤の添加量が過小であると架橋剤の効果を発揮することができない。
有機微粒子の製造方法としては乳化重合法や懸濁重合法によって作成することができる。乳化重合法は、界面活性剤を含有する水中に上記単量体を添加し乳化させた後に重合する方法であり、界面活性剤としてはドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として使用されている物ならば全て使用することができ、特に限定されない。さらに、反応性乳化剤の使用や、親水性単量体、例えば酢酸ビニルやアクリル酸メチル等の過硫酸塩系開始剤による重合や、水溶性単量体を共重合する方法や、水溶性樹脂やオリゴマーを使用する方法や、分解型乳化剤を使用する方法や、架橋型乳化剤を使用する方法等のいわゆる無乳化重合法も好適である。反応性乳化剤としてはアクリル酸アミドのスルフォン酸塩やマレイン酸誘導体の塩類等があげられる。無乳化重合法は残存乳化剤の影響が無く、有機微粒子を単体で使用する場合には好適である。
有機微粒子を合成するために必要な重合開始剤には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系の重合開始剤があげられる。これらの添加量は単量体に対して0.1〜2質量%が好ましい。この量よりも過小であると重合反応が不足し、単量体自体の残留の問題を発生する。さらに、過多であると重合開始剤の分解物が残留し帯電性に影響を与え、さらに重合反応が早すぎるために分子量が小さくなる問題を生じる。さらに、乳化重合法等では重合開始剤として過硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム等を使用することができる。
有機微粒子としては数平均一次粒子径が0.1〜2.0μmが好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.5μmである。この粒径よりも小さい場合には転写性に関する改善効果が無く、粒径が大きい場合には有機微粒子自体がトナーに付着しにくくなり、遊離した有機微粒子による感光体に対する付着が発生しカブリや画像汚れの問題を発生し、さらに転写に対する効果も発揮されない。
有機微粒子の添加量はトナーに対して0.1〜2.0質量%が好ましい。この量が過小であると転写性の改善効果が発揮されず、過多であると有機微粒子の遊離が発生する。
なお、有機微粒子の帯電量は絶対値で1〜40μC/gであることが好ましい。この帯電量の制御は有機微粒子を構成する単量体の組成及び有機微粒子表面の改質によって行うことができる。
さらに、有機微粒子として使用する場合にはTgが低い場合には現像器中での撹拌等のエネルギーによって発生する熱や機内で発生する熱のためにトナーやキャリアに対する融着の問題を発生する。このため、Tgとしては50℃以上のものが好ましい。さらに好ましくはTgが60〜80℃のものである。このTgの制御は前述の有機微粒子を構成する各種単量体の組成を制御することで得られる。
本発明とは別の態様としては、オーダードミクスチャー無機微粒子としてはBET比表面積が4〜30m2/gと40〜400m2/gの数平均一次粒子径が10〜500nmのものである。
このBET比表面積は窒素ガス吸着法により測定されるもので、具体的には「フローソーブ2300」(島津製作所製)により測定された1点法のものである。
本発明とは別の態様としては、微粒子としてBET値の大きい無機微粒子はトナーに対する流動性付与の観点及び帯電性付与の目的で添加されるものである。また、BET値の小さい無機微粒子は感光体の研磨効果及びトナーに対する摩擦帯電付与効果を目的として添加されるものである。すなわち、BET値の大きい無機微粒子は表面積が大きく、さらに一次粒径としても小さいものであり、トナーに容易に付着し、トナー相互の付着性を低下し流動性を向上することができる。この結果、トナーとキャリアとの摩擦帯電が容易となり、帯電量分布がシャープとなり逆極性トナーの発生を低下することができる。さらにトナー表面に対する付着性が良好であることから、トナーに対する帯電付与も大きくなる。一方、BET値の小さい無機微粒子は基本的に表面が平滑であり粒径の大きいものである。この結果、トナー自体に対する付着性が低く、トナー中に遊離した状態で存在しうるものである。この性質のために、トナーとこの無機微粒子との相互摩擦性が発揮され、トナーの帯電量分布をよりシャープにすることができる。さらに、遊離しやすいことから感光体に対する付着性がBET値の大きい無機微粒子と比較して高く、感光体へ付着しやすい。この結果、ブレードクリーニング等の工程により感光体を研磨する効果が大きくなるものである。さらに、遊離しやすい性質から、転写時に於いて感光体とトナーと付着性を低下する作用を有しており、転写性を向上する効果がある。
BET値=4〜30m2/g及び40〜400m2/gの無機微粒子を構成する材料としては、各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等があげられる。さらに、上記無機微粒子に前述の疎水化処理をおこなったものでもよい。
上記無機微粒子として、特に、BET値の大きい無機微粒子としてはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアが好ましい。また、BET値の小さい無機微粒子としてはチタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化セリウムが好ましい。この理由としては明確では無いが、BET値の小さい無機微粒子として上記材料は帯電特性としてトナーに対する摩擦帯電付与効果が優れているためである。この粒子の帯電量は絶対値で1〜40μC/gであることが好ましい。
本発明とは別の態様としては、無機微粒子の添加量としては、BET値の大きい無機微粒子はトナーに対して0.1〜2.0質量%、好ましくは0.2〜1.0質量%であり、BET値の小さい無機微粒子はトナーに対して0.2〜10.0質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%である。BET値の大きい無機微粒子の添加量が少ない場合にはトナーへの付着量が低下し、所望の流動性、帯電付与効果が低下する。また、過多である場合には無機微粒子の付着が過大となり、トナーに対して付着しない無機微粒子が発生し、感光体に対する傷や帯電極の汚れを誘発する問題を発生する。一方、BET値の小さい無機微粒子の添加量が過小である場合には帯電付与効果及び感光体に対する研磨効果が低下し、オゾンによる画像流れの防止をすることができない。また、過多である場合には遊離した無機微粒子が過多となり、感光体を過度に研磨し耐久性の低下や遊離した無機微粒子による帯電極等の汚れを誘発し、画像汚れを発生する問題を有する。
なお、本発明に於いて添加される無機微粒子の帯電量は絶対値で20〜200μC/gであることが好ましい。
さらに、これら無機微粒子の帯電量自体の制御は材料自体の選択及び表面を前述の各種カップリング剤等で改質することによって制御することができる。
本発明とは別の一つの態様として用いられる複合微粒子は樹脂微粒子表面に無機微粒子を固着したものである。
複合微粒子の作製は、前述の有機微粒子に対して数平均一次粒子径が0.5〜100nmの無機微粒子を添加混合する。ついで、オーダードミクスチャーを形成し静電的に樹脂微粒子表面に無機微粒子を付着させた後に、機械的エネルギーを付与して樹脂微粒子の表面に無機微粒子を固着する。ここで、固着とは特開平4−291352公報に記載されている固着率で25%以上の状態を示す。
すなわち、固着率とは無機微粒子の固着の状態を規定したもので、核となる樹脂粒子に対する無機微粒子の埋め込み状態を規定したものである。この固着率は具体的には下記式により算出されるものである。
樹脂微粒子の比表面積をSa、無機微粒子の比表面積をSb、樹脂微粒子の表面に無機微粒子を固着した後の複合微粒子の比表面積をSh、無機微粒子の樹脂微粒子に対する添加率をxとすると、
固着率=〔1−Sh/((1−x)×Sa+x×Sb)〕
で示される。この固着率は25%以上100%未満が好ましい。特に、40〜80%が好ましい。固着率が25%未満であると樹脂微粒子に対する無機微粒子の固着程度が低くなり、表面に存在する無機微粒子の遊離が発生する。このため、長期に渡って使用を繰り返すと無機微粒子の遊離により感光体に対する傷の問題を発生する。固着率の調整は固着を行う製造装置に於いてその条件を種々に制御することで行うことができる。
なお、オーダードミクスチャーを形成する場合、有機微粒子の表面を構成する樹脂のTg以下の雰囲気温度で作製するとよい。すなわち、Tg以上の温度でオーダードミクスチャーを形成した場合は、樹脂微粒子の合一が発生するためである。
複合微粒子を構成する無機微粒子と核となる樹脂微粒子との比率はそれぞれの粒径に依存し、核となる樹脂微粒子を均一に覆うだけ無機微粒子を添加すればよい。一般には、樹脂微粒子に対して無機微粒子が5〜30質量%が好ましい。
なお、オーダードミクスチャーを形成する場合には核となる樹脂微粒子表面に均一に静電気的に無機微粒子を付着することのできる装置であれば全て使用することができる。例えば、ヘンシェルミキサー、OMダイザー、タービュラーミキサー、レーディゲミキサー、V型混合器等をあげることができる。
表面に静電気的に付着した無機微粒子を固着させるための機械的エネルギー付与装置としては、衝撃式粉砕機を改造した「ハイブリダイザー」(奈良機械製作所製)、「自由ミル」(なら機械製作所製)、「オングミル」(ホソカワミクロン社製)、「クリプトロン」(川崎重工社製)等を使用することができる。本装置を用いて樹脂微粒子表面に無機微粒子を固着する場合には単なる機械的エネルギーを付与するのみならず、外部より加温あるいは冷却することも可能である。すわなわち、高速度で回転する装置内で機械的衝撃力を付与すると、その衝突のエネルギーによって発熱がおこり内部の温度は上昇する。樹脂微粒子のTgよりも高い温度に装置内部がなった場合には、樹脂微粒子の内部に対する融着を発生し、凝集粒子を発生する問題がある。このためには冷却を行い制御することが必要となる。一方で内部の温度がTgよりも30℃以上低い場合には固着するためのエネルギーが過多に必要となり、衝突エネルギーが大きくなり、樹脂微粒子の粉砕等の問題を発生する。この問題を解消するためには温度をTg程度にまで上昇する必要があり、この場合には外部から加温することが必要となる。
外部から温度を制御する方法としては加温された媒体を外部に設置したジャケットに循環し、制御する方法が好ましい。内部の温度は樹脂微粒子と無機微粒子を固着するための部位に設置された温度計により測定された循環空気の温度により測定される。なお、循環するための媒体としては水あるいはオイルがある。
複合微粒子の帯電量は、絶対値で1〜40μC/gが好ましい。この帯電量の制御は表面に固着する無機微粒子の帯電性を制御すること及び核となる樹脂微粒子の帯電性を制御することよって行うことができる。
尚、複合微粒子の添加量は0.1〜5.0質量%が好ましい。特に好ましくは0.5〜3.0質量%である。
樹脂微粒子としては、前述に記載した有機微粒子自体を核として使用することができる。複合微粒子を構成するための樹脂微粒子としては表面に無機微粒子を固着する観点から、Tgが高い場合には固着の工程でのエネルギーが多く必要であることから、Tgとしては40〜80℃が好ましい。特に好ましくは、Tgが50〜70℃である。このTgの制御は各種単量体の組成及び比率を制御することで行うことができる。
なお、複合微粒子の核として樹脂微粒子を使用する場合には無乳化重合法で製造したものでは無く、乳化重合法で調整したものも好適に使用することができる。複合微粒子を構成する無機微粒子としては、前記無機微粒子を用いることができ、さらに前記疎水化処理を行ったものでもよい。
〈無機微粒子の構成〉
複合微粒子を構成するための無機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜500nmのものが好ましく使用である。この数平均一次粒子径は透過型電子顕微鏡観察によって観察し、画像解析によって測定されたものを示す。無機微粒子を構成する材料としては、前述に示されたものが使用できる。
本発明に使用される画像形成装置は、回動するローラー間に張架される無端状画像形成支持体の下部に帯電部、露光部、現像部からなる構成を少なくとも1個以上有する画像形成装置が好ましい。この画像形成装置では、帯電、露光、現像の工程をユニットとして構成されており、負帯電性画像形成支持体(感光体)上に逐次単色の反転画像を形成し、結果としてフルカラー画像を感光体上に形成しつつ逐次紙などの転写体へ転写される。このため、フルカラー画像を形成する場合に感光体を複数回転する必要が無く、単色の画像とフルカラーの画像で印字の速度の差が無い。また、本発明では感光体として無端状の感光体が使用される。この理由は、帯電・露光・現像の工程部位で平面構成を取ることが可能であるため、この工程が安定するためである。さらに、ドラム状感光体と比較して平坦な構造を形成しうるために機械が小さくできる利点を有している。
さらに、帯電、露光、現像の工程は感光体の下部に設置されていることが好ましい。この理由は、紙づまりなどの問題を発生した場合にユニットを解放することが必要となるが、下部に露光等の工程を設置することにより、解放される上面が軽量化できるため、解放が容易であり、さらに感光体の交換等も容易となる利点があるためである。
なお、機械構成の例を図1に示す。
像担持体101の周縁に帯電極110,210,310,410、光書込装置120,220,320,420、現像機130,230,330,430の組み合わせを色毎に4組並列配置し、帯電、像露光、反転現像を繰り返して像担持体101の1回転で像担持体101上にカラー画像を重ね合わせて形成し、転写器112によって転写材上に転写する構成である。すなわち、ローラ102,103に張設したベルト状像担持体101に対し帯電極110による帯電、光書込装置120による像露光、現像機130によるイエロー反転現像、その後帯電、露光のくり返しによりマゼンタトナーによる反転現像、シアントナーによる反転現像、黒トナーによる反転現像を行い、必要な画像形成領域に対して各現像機130,230,330,430を動作させて像担持体101上にカラートナー像を形成後転写材ストック部114から搬送された転写材に一括転写する方法である。トナー像を転写した転写材は定着器118により定着される。
なお、現像部は感光体に接触しない現像方式が好ましい。
機械構成を小さくできる利点から、露光系としてはLEDを使用することが好ましい。
〈薄層形成の現像方式〉
薄層形成方式とは現像剤担持体表面に現像領域で20〜500μmの現像剤層を形成する方式を示す。この薄層形成を行う場合には磁気の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表面に現像剤層規制棒を押圧する方式等がある。さらに、ウレタンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表面に接触され現像剤層を規制する方法もある。
現像剤担持体としては、担持体内部に磁石を内蔵した現像器が用いられ、現像剤担持体表面を構成するものとしてはアルミニウムや表面を酸化処理したアルミニウムあるいはステンレス製のものが用いられる。
押圧規制部材の押圧力としては9.8〜147mN/mm(1〜15gf/mm)が好適である。押圧力が小さい場合には規制力が不足するために搬送が不安定になり、一方、押圧力が大きい場合には現像剤に対するストレスが大きくなるため、現像剤の耐久性が低下する。好ましい範囲は29.4〜98mN/mm(3〜10gf/mm)である。
現像剤担持体と感光体表面の間隙は現像剤層よりも大きいことが好ましい。さらに、現像バイアスとしてDC成分のみ付与する方式でも良いし、ACバイアスを印加する方式のいずれでも良い。
現像剤担持体の大きさとしては直径が10〜40mmφのものが好適である。直径が小さい場合には現像剤の混合が不足し、トナーに対して帯電付与を行うに充分な混合を確保することが困難となり、直径が大きい場合には現像剤に対する遠心力が大きくなり、トナーの飛散の問題を発生する。
〈感光体の構成〉
本発明で使用される感光体は無端状のものであり、いわゆるベルト状のものが好ましい。感光体の構成は、ベルト状に形成された支持体上にアルミニウム等の導電性材料を被覆あるいは蒸着したものの表面に有機光導電体あるいは無機光導電体を形成して得られるものである。特に好ましい形態としては有機感光体があげられる。
〈現像剤の構成〉
トナーとしては特に限定されない。
本発明で用いられるトナーは結着樹脂と着色剤と必要に応じて使用されるその他の添加剤とを含有した着色粒子に無機微粒子を添加混合したトナーである。着色粒子の平均粒径は体積平均粒径で通常、1〜30μm、好ましくは5〜15μmである。着色粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されず、従来公知の種々の樹脂が用いられる。例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。着色剤としては特に限定されず、従来カラートナー用として公知の、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート、ローズベンガル等が挙げられる。例えば黒トナーとしてはカーボンブラック、ニグロシン染料等が使用され、イエロー、マゼンタ、シアントナーに必要な顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー68、C.I.ピグメントレッド48−3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド212、C.I.ピグメントレッド57−1、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー154等の顔料を好適に使用することができる。
その他の添加剤としては例えばサリチル酸誘導体、アゾ系金属錯体等の荷電制御剤、低分子量ポリオレフィン、カルナウバワックス等の定着性改良剤等が挙げられる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては鉄、フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂被覆キャリアあるいは、樹脂と磁性粉とを混合して得られる樹脂分散型キャリアのいずれを使用してもよい。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜150μmが好ましい。
〈pH測定方法〉
疎水性シリカのpH測定方法は、疎水性シリカ10gを水:メタノール =1:1溶液100mlに添加混合し、分散させる。ついで、pHメーターにより上記分散液のpHを測定する。
実施例1
(参考シリカ作製例)
作製例1:数平均一次粒径が17nmの親水性シリカに対してジメチルジクロロシランを処理し、疎水性シリカを得た。このものの調整直後のpHは4.0であった。このものを50℃の第1の乾燥器に投入して48時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHA)は5.1であった。ついで、50℃/50%RHの条件に調整した第2の乾燥器へ投入して24時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHB)は5.4であった。これを「疎水性シリカ1」とする。なお、第1の乾燥器へ投入しないシリカを「比較用シリカ1」とする。
作製例2:数平均一次粒径が12nmの親水性シリカに対してヘキサメチルジシラザンを処理し、疎水性シリカを得た。このものの調整直後のpHは7.6であった。このものを、60℃の第1の乾燥器に投入して100時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHA)は6.0であった。ついで、50℃/50%RHの条件に調整した第2の乾燥器へ投入して24時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHB)は5.9であった。これを「疎水性シリカ2」とする。なお、第1の乾燥器へ投入しないシリカを「比較用シリカ2」とする。
作製例3:作製例2に於いて60℃の乾燥器で乾燥させた代わりに60℃の温度条件下1330Pa(10mmHg)の減圧下24時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHA)は5.9であった。ついで、50℃/50%RHの条件に調整した乾燥器へ投入して24時間乾燥させた。乾燥後のpH(pHB)は5.8であった。これを「疎水性シリカ3」とする。なお、第1の乾燥器へ投入しないシリカを「比較用シリカ3」とする。
(トナー作製例)
着色粒子製造例1
ポリエステル樹脂100部とY顔料(C.I.ピグメントイエロー17)10部と低分子量ポリプロピレン3部とを常法に従って混練、粉砕、分級して体積平均粒径が9.1μmの非磁性のY着色粒子を得た。
着色粒子製造例2
着色粒子製造例1に於いて、Y顔料の代わりにM顔料(C.I.ピグメントレッド122)を用いた他は同様にして体積平均粒径が8.7μmの非磁性のM着色粒子を得た。
着色粒子製造例3
着色粒子製造例1に於いて、Y顔料の代わりにC顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)を用いた他は同様にして体積平均粒径が8.8μmの非磁性のC着色粒子を得た。
着色粒子製造例4
着色粒子製造例1に於いて、Y顔料の代わりにカーボンブラックを用いた他は同様にして体積平均粒径が9.0μmの非磁性の黒着色粒子を得た。
トナー製造例
前述の着色粒子にシリカ微粒子あるいは比較用シリカを0.8質量%添加し参考のトナーあるいは比較用のトナーを得た。下記表1にトナーを示す。
Figure 2006079126
現像剤調製例:体積平均粒径80μmのフェライト粒子にスチレン、アクリル樹脂を被覆した樹脂被覆キャリア100部と上記「参考トナー」及び「比較用トナー」5部を混合して二成分系カラー現像剤を得た。
Figure 2006079126
評価条件等
評価は、図1に示す構成を有する評価機を使用した。感光体としてはベルト状のアルミニウムを蒸着した厚さ100μmの支持体状に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を逐次積層した積層型有機感光体を使用した。また、ベルト状感光体の支持体はシートの端部を接着して無端状に構成したものである。さらに、露光部としてはLEDを使用した。
現像器は、コニカ製カラー複写機9028に使用されている現像器を改造して使用した。現像条件は下記に示す条件である。
感光体表面電位=−550V
DCバイアス =−250V
ACバイアス =Vp−p:−50〜−450V
Dsd =300μm
押圧規制力 =98mN/mm(10gf/mm)
押圧規制棒 =SUS416(磁性ステンレス製)/直径3mm
現像スリーブ =20mm
評価項目
評価は、上記条件での評価装置を用い、50%の画素率のフルカラー画像を高温高湿(33℃/80%RH)環境で4万枚の印字を行い露光系の汚れにより発生する白スジ及び画像濃度の推移を評価した。結果を下記表3に示す。なお、画像濃度は黒画像の濃度を測定した。ベタ黒のパッチを測定し、反射濃度計(RD−918:マクベス社製)を使用し、絶対濃度を求めた。
Figure 2006079126
参考のカラー現像剤においては、長期間使用においても画像濃度の低下はなく、白スジの発生もなく良好な性能を示している。
実施例2
(無機微粒子作製例)
無機微粒子作製例1
数平均一次粒子径が12nmのシリカに対してジメチルジクロロシラン5質量%で処理を行い、数平均一次粒子径が12nmの疎水性シリカを得た。これを「小粒径無機微粒子1」とする。さらに、数平均一次粒子径が75nmのシリカに対してジメチルジクロロシラン4質量%で処理を行い数平均一次粒子径が75nmの疎水性シリカを得た。これを「大粒径無機微粒子1」とする。
無機微粒子作製例2
数平均一次粒子径が12nmのシリカに対してヘキサメチルジシラザン6質量%で処理を行い、数平均一次粒子径が12nmの疎水性シリカを得た。これを「小粒径無機微粒子2」とする。さらに、数平均一次粒子径が75nmのシリカに対してヘキサメチルジシラザン5質量%で処理を行い数平均一次粒子径が75nmの疎水性シリカを得た。これを「大粒径無機微粒子2」とする。
無機微粒子作製例3
数平均一次粒子径が7nmのシリカに対してγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン4質量%で処理を行い、数平均一次粒子径が7nmの疎水性シリカを得た。これを「小粒径無機微粒子3」とする。さらに、数平均一次粒子径が65nmのシリカに対してγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン3質量%で処理を行い数平均一次粒子径が65nmの疎水性シリカを得た。これを「大粒径無機微粒子3」とする。
無機微粒子作製例4
数平均一次粒子径が12nmのチタニアに対してオクチルトリメトキシシラン5質量%で処理を行い、数平均一次粒子径が12nmの疎水性チタニアを得た。これを「小粒径無機微粒子4」とする。さらに、数平均一次粒子径が65nmのチタニアに対してオクチルトリメトキシシラン4質量%で処理を行い数平均一次粒子径が75nmの疎水性チタニアを得た。これを「大粒径無機微粒子4」とする。
無機微粒子作製例5
数平均一次粒子径が15nmのアルミナに対してp−メチルフェニルトリメトキシシラン6質量%で処理を行い、数平均一次粒子径が15nmの疎水性アルミナを得た。これを「小粒径無機微粒子5」とする。さらに、数平均一次粒子径が65nmのアルミナに対してp−メチルフェニルトリメトキシシラン5質量%で処理を行い数平均一次粒子径が65nmの疎水性アルミナを得た。これを「大粒径無機微粒子5」とする。
比較用無機微粒子作製例1
数平均粒子径が150nmのシリカに対してジメチルジクロロシラン3質量%で処理を行い、比較用の数平均一次粒子径が150nmの疎水性シリカを得た。これを「比較用微粒子1」とする。
(トナー作製例)
実施例1のトナー作製例で作製したY,M,C,黒の各着色粒子を用い、本発明および比較の無機微粒子を添加して各トナーを得た、これらの例を下記表4に示す。
Figure 2006079126
現像剤調製例
前述で得られたトナーに対して体積平均粒径が60μmのフェライト粒子に対してスチレン−アクリル樹脂を被覆したキャリアを添加してトナー濃度が7%の現像剤を調製した。現像剤の一覧を下記表5に示す。
Figure 2006079126
評価条件等
評価は、実施例1と同様に行った。
評価項目
評価は、50%の画素率のフルカラー画像を常温低湿(20℃/15%RH)環境で4万枚の印字を行い1万枚毎に転写率を測定した。転写率は1万枚印字した間に消費されたトナーと回収されたトナーより算出するものである。さらに、画像の印字品質を観察した。画像印字品質とは、クリーニング不良により発生する白スジの有無を評価した。さらに、画像濃度について1万枚毎に測定を実施した。画像濃度はベタ黒のパッチを測定し、マクベス社製反射濃度計RD−918にて測定した。画像濃度は絶対濃度である。
Figure 2006079126
Figure 2006079126
本発明のカラー現像剤においては、長期間使用においても転写率が変わらず、クリーニング不良も発生せず、良好な性能を示している。
実施例3
(有機微粒子作製例)
有機微粒子作製例1
メチルメタクリレート100部と蒸留水300部を入れ、重合開始剤として過硫酸カリウムとチオ硫酸ナトリウムからなるレドックス系重合開始剤を5×10-3mol/l、促進剤として硫酸銅を2.5×10-5mol/lになるように添加し、窒素気流下で65℃にて2時間反応させた。ついで冷却後、限外濾過及び乾燥することにより数平均一次粒子径が0.3μmの有機微粒子を得た。これを「有機微粒子1」とする。なお、この「有機微粒子1」のTgは100℃であった。また、「有機微粒子1」の帯電量は15μC/gであった。
有機微粒子作製例2
作製例1に於いて、ポリビニルアルコールを0.2部添加した他は同様にして数平均粒子径が0.8μmの有機微粒子を得た。これを「有機微粒子2」とする。この「有機微粒子2」のTgは100℃であった。また、「有機微粒子2」の帯電量は14μC/gであった。
有機微粒子作製例3
作製例1に於いて、メチルメタクリレートの代わりにスチレン70部とn−ブチルメタクリレート30部からなる組成に変更した他は同様にして数平均粒子径が1.1μmの有機微粒子を得た。これを「有機微粒子3」とする。この「有機微粒子3」のTgは76℃であった。また、「有機微粒子3」の帯電量は−8μC/gであった。
有機微粒子作製例4
作製例1に於いて、メチルメタクリレートの代わりにメチルメタクリレート75部と2−エチルヘキシルアクリレート25部を用いた他は同様にして数平均一次粒子径が1.2μmの有機微粒子を得た。これを「有機微粒子4」とする。この「有機微粒子4」のTgは58℃であった。「有機微粒子4」の帯電量は23μC/gであった。
有機微粒子作製例5
作製例1に於いて、メチルメタクリレートの代わりにスチレン75部と2−エチルヘキシルアクリレート25部を用いた他は同様にして数平均一次粒子径が1.1μmの有機微粒子を得た。これを「有機微粒子5」とする。この「有機微粒子5」のTgは61℃であった。「有機微粒子4」の帯電量は−12μC/gであった。
比較用有機微粒子作製例1
作製例1に於いて、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを0.2部添加した他は同様にして数平均一次粒子径が0.02μmの有機微粒子を得た。これを「比較用有機微粒子1」とする。このもののTgは100℃であった。「比較用有機微粒子1」の帯電量は21μC/gであった。
比較用有機微粒子作製例2
蒸留水300部中にポリビニルアルコール1.0部を添加し、ついでスチレン75部と2−エチルヘキシルアクリレート25部に過酸化ベンゾイルを1.0部添加し溶解させた溶液を添加し、撹拌する。ついで70℃にて6時間反応させ、濾過乾燥することによって数平均一次粒子径が3.0μmの有機微粒子を得た。これを「比較用有機微粒子2」とする。このもののTgは57℃であった。また、帯電量は−12μC/gであった。
比較用有機微粒子作製例3
比較用有機微粒子作製例1に於いて、メチルメタクリレートの代わりにスチレン75部と2−エチルヘキシルアクリレート25部を用いた他は同様にして数平均一次粒子径が0.07μmの有機微粒子を得た。これを「比較用有機微粒子3」とする。このもののTgは59℃であった。また、帯電量は−9μC/gであった。
(複合微粒子作製例)
樹脂微粒子として「有機微粒子4」を使用し、無機微粒子としてステアリン酸アルミニウムにて疎水化処理を行った酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm)を使用した。有機微粒子100質量部に対して無機微粒子17質量部を添加し、OMダイザー(奈良機械製作所製)へ投入し、無機微粒子と有機微粒子が混合されている装置の外部より媒体として30℃の循環水を流しながら500rpmにて3分混合した。混合時に於ける品温は30℃であった。得られたオーダードミクスチャーは走査型電子顕微鏡によって観察すると有機微粒子表面に無機微粒子は均一に静電気的に付着していることが分かった。
次いでこのオーダードミクスチャーをハイブリダイザー(奈良機械製作所製)へ投入し、無機微粒子と有機微粒子に繰り返し機械的衝撃力が付与される装置の外部より媒体として45℃の循環水で加温しながら周速100m/secの条件で3分処理し複合有機微粒子を得た。なお、内部の温度は56℃であった。さらに、機械内部の付着の状態を観察したが、特に付着が無く良好であった。また、樹脂微粒子の合一物も存在していないことが走査型電子顕微鏡観察によって確認された。これを「複合有機微粒子1」とする。
さらに、樹脂微粒子として「有機微粒子5」を使用し、無機微粒子を種々に変更して下記表8に示す複合微粒子を作製した。
Figure 2006079126
なお、「無機微粒子A」はステアリン酸アルミニウムにて疎水化処理を行った酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm)、「無機微粒子B」はジクロロジメチルシランで疎水化処理を行った酸化チタン(数平均一次粒子径=30nm)、「無機微粒子C」はヘキサメチルジシラザンで疎水化処理を行ったシリカ(数平均一次粒子径=17nm)、「無機微粒子D」はフェニルメトキシシランで疎水化処理したアルミナ(数平均一次粒子径=15nm)である。
(無機微粒子例)
(BET値の小さい無機微粒子の例)
小BET無機微粒子1
BET値が15m2/gであり帯電量は8μC/gのチタン酸ストロンチウムを「小BET無機微粒子1」とする。
小BET無機微粒子2
BET値が20m2/gであり帯電量は11μC/gのチタン酸バリウムを「小BET無機微粒子2」とする。
小BET無機微粒子3
BET値が29m2/gであり帯電量は12μC/gの酸化チタン「小BET無機微粒子21」とする。
(BET値の大きい無機微粒子の例)
大BET無機微粒子1
BET値の大きい無機微粒子としてジメチルジクロロシランで表面処理した酸化珪素を「大BET無機微粒子1」とする。このもののBET値は90m2/gであり帯電量は−95μC/gである。
大BET無機微粒子2
ヘキサメチルジシラザンで表面処理した酸化珪素を「大BET無機微粒子2」とする。このもののBET値は120m2/gであり帯電量は−110μC/gである。
大BET無機微粒子3
イソブチルトリメトキシシランで表面処理した酸化珪素を「大BET無機微粒子3」とする。このもののBET値は78m2/gであり帯電量は−95μC/gである。
大BET無機微粒子4
オクチルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタンを「大BET無機微粒子4」とする。このもののBET値は65m2/gであり帯電量は31μC/gである。
トナー調製例
実施例1の各Y/M/C/黒着色粒子と前述の有機微粒子、無機微粒子及び複合微粒子等を下記表9,10,11に示す様に添加し各トナーを得た。
Figure 2006079126
Figure 2006079126
Figure 2006079126
現像剤調製例
前述で得られたトナーに対して体積平均粒径が60μmのフェライト粒子に対してスチレン−アクリル樹脂を被覆したキャリアを添加してトナー濃度が7%の現像剤を調製した。
実施例1と同様にして評価を行った。
評価項目
評価は、上記条件での評価装置を用い、50%の画像率のフルカラー画像を高温高湿(33℃/80%RH)環境で4万枚の印字を行い露光系の汚れにより発生する白スジ、画像濃度の推移及び1万枚毎に印字を停止し、16時間機械を待機状態とした後の1枚目の印字画像に発生する画像流れの状態を有無(感光体のオゾン劣化)を評価した。結果を下記表に示す。なお、画像濃度は黒画像の濃度を測定した。ベタ黒パッチを測定し、反射濃度計(RD−918:マクベス社製)を使用し、絶対濃度を求めた。
現像剤組成を表12に示し、評価結果を表13に示した。
Figure 2006079126
Figure 2006079126
表13から明らかなように本発明とは別の態様の組合せにより、長期の使用においても画像濃度の変化は少なく、4万枚複写後においても白スジ、画像流れの発生がなく、安定した画像が得られた。
評価用カラー電子写真装置の断面図。
符号の説明
110,210,310,410 帯電極
120,220,320,420 光書込装置
130,230,330,430 現像機

Claims (1)

  1. 少なくとも帯電極・露光系・現像器からなる構成部を少なくとも複数有し負帯電性感光体上に反転現像方式にてカラー画像を形成しつつ逐次転写材へ転写し定着した後にカラー画像を形成する画像形成方法に用いるカラー現像剤に於いて、該カラー現像剤が少なくとも5〜40nmと50〜100nmの領域に一次粒子径のピークを有する無機微粒子を含有してなることを特徴とするカラー現像剤。
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