JP2006078527A - マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、スクリーン、プロジェクタシステム、液晶ライトバルブ - Google Patents

マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、スクリーン、プロジェクタシステム、液晶ライトバルブ Download PDF

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Abstract

【課題】 簡便且つ安価な方法であって、高精度で信頼性の高いマイクロレンズを製造可能な方法を提供する。
【解決手段】 本発明のマイクロレンズの製造方法は、基材7上の金属膜8に対して光照射を行い所定パターンの開口部12を形成する工程と、該金属膜8を介して基材7に対してエッチングを行う工程と、基材7を型としてマイクロレンズ261を形成する工程とを含み、開口部形成工程において、光照射は光源と基材7とを相対移動させながら金属膜8の単位領域毎に単位照射を順々に行うものであって、該単位照射は単位領域内に形成する開口部のパターンに応じたマスク開口部を有するマスクを介して行うものであり、該マスクが、マスク開口部について隣合うマスク開口部の形状又は大きさがそれぞれ異なる構成を有していることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、スクリーン、プロジェクタシステム、液晶ライトバルブに関するものである。
従来の映像投写装置(リアプロジェクションテレビ)は、投写レンズからある角度を持った光を出射し、複数のフレネルレンズを有するフレネルシートによって略平行光に変換した後、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズシートに照射するものである。そして、マイクロレンズシートでは光を拡散させ、ある一定の視野角を持った光を映像にしてユーザの目に映し出すものである(例えば、特許文献1参照)。
上記した従来の映像投写装置は、投写レンズからの入射光を略平行光に変換する複数のフレネルレンズを有するフレネルシートと、各フレネルレンズからの略平行光を拡散させる複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズシートとを有してなるものである。このうち、マイクロレンズシートは、例えば熱可塑性樹脂などを各マイクロレンズとなるべき部分に凹部が形成された型で型抜きすることによって製造される。このようなマイクロレンズシートの型を作製する場合、各マイクロレンズの形成面となるべき凹部に対して、その各凹部を形成するためのエッチング用穴を、型となるべき基材上に形成された金属膜に形成する必要がある。
このような金属膜に対して付与するエッチング用穴は、例えばレーザ等の光照射によって加工形成することができる。レーザ加工方法としては、加工端の加工精度を保って加工するために、レーザビームの集光点と加工点とのずれを焦点深度の50%以下に保ちながら加工を行うものがある。すなわち、被加工物が載置され、加工の進展にあわせてX,Y軸方向や高さ(Z軸)方向に被加工物を移動させるXYZステージの高さをレーザ変位計で測定し、設定位置と実測値との差が加工光学系の焦点深度の50%以上になると加工用レーザの発振を停止させ、XYZステージの高さが設定位置になると加工用レーザを発振させている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−35616号公報 特開平9−253877号公報
レーザ加工法にあっては、被加工物に対して照射レーザ光の焦点を維持しつつ照射を行わなければ、加工形状が崩れ、焦点合致部分と焦点不合致部分との間で加工むらが発生するため、所望の形状及び間隔のマイクロレンズを得ることができない場合がある。ところが、特許文献2のように焦点位置調整機能を搭載した場合でも、この位置決め精度や応答速度以上に焦点位置を調整することはできず、加工むらを完全に排除することはできない。また、レーザビーム強度の違いや集光レンズの収差により、パターン内での穴形状が配置された位置によって異なる場合には、焦点位置を基板内で正確に合わせた場合でも、加工むらが発生してしまう場合もある。
さらに、特に特許文献2のレーザ加工方法は、例えば焦点深度が30μm〜50μmの加工光学系により厚さが0.50μm〜1.5mmの基材に深さ200μm〜300μm程度の穴を開ける場合に適している。これに対し、例えば画面サイズが70インチ程度の映像投写装置を構成する投写スクリーンに用いられるマイクロレンズシートを作製する場合、マイクロレンズシートを作製する型となるべき基材は、横1700mm、縦1000mm、厚さ10mmのサイズを有している。また、上記サイズの基材は、例えば±500μm程度の反りが生じ易く、厚さ自体もバラツキがある。一方、その基材上に形成される金属膜は、例えば、厚さ数十nmを有するクロム(Cr)膜などから構成される。
従って、上記した特許文献2のレーザ加工方法では、焦点深度が浅いため、XYZステージの高さを調整しただけでは、上記した基材の反りや厚さのバラツキ等の影響を十分に回避することは困難で、上記型となるべき基材上に形成された金属膜に所望の形状及び間隔を有するエッチング用穴を形成することが困難となる場合がある。また、上記した従来のレーザ加工方法では、XYZステージやレーザ変位計等が必要であるため、装置が複雑且つ高価になるという側面も有している。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、簡便且つ安価な方法であって、高精度で信頼性の高いマイクロレンズを製造可能な方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、信頼性の高いマイクロレンズを提供し、さらには信頼性の高いスクリーン及びプロジェクタシステム、液晶ライトバルブを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のマイクロレンズの製造方法は、基材上に光反応性材料層を形成する光反応性材料層形成工程と、前記光反応性材料層に対して光照射を行い、当該光反応性材料層に光照射パターンに応じたパターンの開口部を形成する開口部形成工程と、前記開口部が形成された光反応性材料層をマスクとして、前記基材に対してエッチングを行い、当該基材に凹曲面を形成する凹曲面形成工程と、前記光反応性材料層を除去する光反応性材料層除去工程と、前記基材に対してレンズ形成材料を充填して、凸曲面を有するマイクロレンズを形成するレンズ形成工程とを含み、前記開口部形成工程において、前記光照射は、前記光源と前記基材とを相対移動させながら前記光反応性材料層の単位領域毎に単位照射を順々に行うものであって、該単位照射は前記単位領域内に形成する開口部のパターンに応じたマスク開口部を有するマスクを介して行うものであり、該マスクが、マスク開口部について隣合うマスク開口部の形状又は大きさがそれぞれ異なる構成を有していることを特徴とする。
本発明者は、光照射により基材上に設けた光反応性材料層(以下、材料層とも言う)に開口部を形成し、これをマスク層とする場合において、焦点位置精度の影響から生じる加工むらが特に縞状となる場合、該マスク層を用いて作成した型により製造されたマイクロレンズを投射スクリーンに搭載すると、その縞が視認されて、表示不具合に繋がることを見出した。
そこで、本発明では、光照射により材料層を加工して開口部を形成する際、加工むらを強制的に発生させることにより、当該加工むらが縞状となることを防止ないし抑制することとした。具体的には、上記のように、光照射する際に用いるマスクについて、マスク開口部について隣合うマスク開口部の形状又は大きさをそれぞれ異なるように構成した。これにより、隣合うマスク開口部から照射される各光のパターン形状又は大きさがそれぞれ異なることとなり、照射による加工むらがランダムに生成されることとなる。その結果、材料層に形成される開口部の加工むらが縞状になることを防止ないし抑制することができ、ひいては製造されるマイクロレンズを投射レンズ等に搭載した場合にも、当該縞むらが視認される等の不具合も生じ難いものとなった。つまり、基材の反りや厚さのバラツキ等の影響により加工むらが生じる場合でも、予め強制的にランダムな加工むらを生じるように設計しているため、レンズ形成における不具合を解消できるのである。また、本発明によれば、上述の特許文献に開示されたような高精度なXYZステージやレーザ変位計も必要なく、しかも製造するマイクロレンズのサイズに拘らず、高精度なマイクロレンズを簡便且つ安価に提供することができるようになる。
ここで、マスク開口部の開口形状は円又は楕円とすることができる。この場合、円又は楕円の大きさ、或いは開口面積をランダムに有しているものとすることができ、その結果、平面視円状又は楕円状のランダムな照射パターンが生成され、材料層に形成される開口部もその形状又は大きさがランダムな円状又は楕円状となり得る。なお、楕円状のマスク開口部を有するマスクの場合、該楕円の長軸方向が隣合うマスク開口部同士で異なる構成としても良い。
また、前記開口部形成工程において、前記単位領域の境界線が前記光源と前記基材との相対移動方向と平行な直線を形成しないように、前記光照射を行うものとすることができる。具体的には、前記開口部形成工程において、前記単位領域の境界線が平面視凹凸形状を有するように、前記光照射を行うものとすれば良い。この場合、形成される加工むらが直線状となることを防止ないし抑制でき、ひいては材料層に形成される開口部の加工むらが縞状になることを防止ないし抑制することができる。
また、前記開口部形成工程において、任意の前記単位領域を照射する第1単位照射と、これと隣接する単位領域を照射する第2単位照射とについて、それぞれ光照射の条件を異なるものとすることができる。この場合、互いに隣接する各単位領域について照射条件が異なるため、ランダムな加工むらを一層確実に生成することができるようになる。
そのような光照射の条件としては、前記単位照射毎に照射する光のエネルギーを異ならせるものとすることができる。この場合、材料層に形成される開口部の開口径が単位領域毎に異なるものとなるが、この領域毎の開口径の違いは加工むらに相当し、つまり開口径を単位領域毎に異ならせることで、ランダムな加工むらを確実に生成することができるようになる。或いは、そのような光照射の条件として、前記単位照射毎に照射する光の焦点位置を異ならせるものとすることもできる。この場合、材料層に形成される開口部の開口形状が単位領域毎に異なるものとなるが、この領域毎の開口形状の違いは加工むらに相当し、つまり開口形状を単位領域毎に異ならせることで、ランダムな加工むらを確実に生成することができるようになる。
なお、前記開口部形成工程において、前記光源としてレーザ光源を用いることができる。レーザ光源を用いることで、低エネルギーの光(例えば紫外線)を用いる場合に比して、光反応性材料に適用可能な材料種の幅が広がり、設計が容易となり得る。
次に、本発明のマイクロレンズは、上述の製造方法により製造されたことを特徴とする。なお、本発明で言うマイクロレンズは、例えば複数のマイクロレンズがアレイ状に配列されたマイクロレンズアレイ、これをシート状に形成したマイクロレンズアレイシート(マイクロレンズアレイ基板)を含むものである。このようなマイクロレンズは、縞むらが生成されることなく、信頼性の高いものとなる。
また、本発明のスクリーンは、上記マイクロレンズを備えることを特徴とする。また、本発明のプロジェクタシステムは、上記スクリーンを備えたことを特徴とする。このようなスクリーン或いはプロジェクタシステムは、上記マイクロレンズを具備してなるものであるため、縞むらが視認され難く、表示特性の優れたものとなる。
さらに、本発明の液晶ライトバルブは上記マイクロレンズを備えたことを特徴とする。このような液晶ライトバルブも信頼性に優れ、これを光変調装置として備える投射型表示装置は、縞むらが視認され難く、表示特性の優れたものとなる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。なお、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
(マイクロレンズの製造方法)
図1は、本発明のマイクロレンズの製造方法を実施するためのレーザ加工装置1の構成を示す概略図である。この例のレーザ加工装置1は、光源たるレーザ発振器2と、フォトマスク3と、XYテーブル4とから概略構成されている。レーザ発振器2は、例えばエキシマレーザであり、波長0.532μm、パルス幅〜60ns、ビームパターンサイズ5mm×5mmのレーザビーム5を出射する。
フォトマスク3は、基材7上に形成された金属膜(光反応性材料層)8を照射するパターンを規制するものであって、金属膜8に形成すべき開口部たるエッチング用穴12(図2(b)参照)のパターンに倣った開口パターンを有している。具体的には、一直線上に配置された複数のマスク開口部31について隣合うマスク開口部31,31の形状及び/又は大きさがそれぞれ異なる構成を有している。図9の例では、開口部31は楕円又は円形の開口形状を有しており、特に隣合う楕円形状の開口部31,31では、その長軸方向が異なる方向を指向するように構成されている。このような構成のフォトマスク3の採用により、金属膜8にエッチング用穴12を形成する際の加工むらがランダムとなり、直線状の縞むらが金属膜8に形成されることが防止ないし抑制されることとなる。
図1に戻り、XYテーブル4は図示しない制御手段によりX軸方向又はY軸方向に移動可能に構成され、該XYテーブル4上には基材7が載置されている。基材7は、例えば横1700mm、縦1000mm、厚さ10mmのサイズを有し、矩形状の無アルカリガラス基板や石英基板からなり、約70インチの画面サイズを有する映像投写装置の投写スクリーンを構成するマイクロレンズを作製するための型となる。金属膜8は、例えば、基材7上に形成された厚さ10nmの酸化クロム(CrO)膜と、酸化クロム(CrO)膜上に形成された厚さ30nmのクロム(Cr)膜とから構成されている。
次に、上記構成の製造装置1を用いたマイクロレンズの製造方法について、各工程を説明する。まず、図2(a)に示すように、基材7の上面に化学的蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置や物理的蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)装置を使用して、厚さ10nmの酸化クロム(CrO)膜を形成した後、酸化クロム(CrO)膜上に厚さ30nmのクロム(Cr)膜を形成して、金属膜8とする。PVD装置としては、例えば、スパッタリング装置、真空蒸着装置、あるいはイオンプレーティング装置等がある。
次に、基材7の上面に形成された金属膜8に対して、図1に示すレーザ加工装置1を用いて所定パターンのレーザビーム6を照射することにより、図2(b)に示すように、多数のエッチング用穴12を有したエッチングマスク11を作製する。
このエッチングマスク11を作製する工程においては、まず、その上面に金属膜8が形成された基材7を図1に示すXYテーブル4上に載置し、フォトマスク3を介して所定の照射パターンを具備したパターン化レーザビーム6が、エッチング用穴12の形成位置に照射されるようにXYテーブル4を移動させる。
次に、レーザ発振器2を駆動させると、レーザビーム5が発振されてフォトマスク3に入射する。フォトマスク3を通過したレーザビーム6は、該フォトマスク3の開口部31のパターン(図9参照)に対応した照射パターンを有し、該照射パターンにより金属膜8の加工点9を照射する。これにより、加工点9の金属膜8が除去され、照射パターンに倣った開口パターンを有するエッチング用穴12が形成される。
加工点9は1回(1ショット)のレーザ照射により加工が行われる領域(単位領域)であり、フォトマスク3の開口部31(図9参照)を通過したパターン化レーザビーム6が、1回の照射(単位照射)により上記単位領域を上記照射パターンで照射するものとしている。つまり、単位領域内では所定パターンの照射が同時且つ同一条件で行われるものとなっている。また、単位照射は単位領域毎に行われ、所定の単位領域の単位照射が終了すると、これと隣接する単位領域の照射を行うべくXYテーブル4を移動させる制御を行うものとしている。そして、このようにXYテーブルを順々に移動させることにより、金属膜8に対して所定パターンのエッチング用穴12が形成されるものとなっている(図2(b))。
ここで、図10に示すように隣接するフォトマスク3がレーザスキャン方向と平行に連続する境界線を形成しないように、つまりフォトマスク3の境界線が基材7の端から端まで連続した直線を形成しないように、当該フォトマスク3を配設している。これにより、上述した各単位領域の境界線が、レーザ発振器2と基材7との相対移動方向と平行に、基材7の端から端まで連続した直線を形成しないように、当該光照射が行われることとなる。
なお、当該光照射によるエッチング用穴12の形成工程において、上記単位照射毎にレーザ照射条件を異ならせるものとすることもできる。つまり、第1の単位領域を照射する第1の単位照射と、第1の単位領域と隣接する第2の単位領域を照射する第2の単位照射とについて、レーザの照射エネルギーを異ならせ、具体的には第1の単位照射の照射エネルギーを約1J/cmとし、第2の単位照射の照射エネルギーを約0.5J/cmとすることができる。このように照射エネルギーを単位照射毎に異ならせることで、金属膜8に形成されるエッチング用穴12の開口形状を単位領域毎に異ならせることが可能となる。
さらに、第1の単位照射と第2の単位照射とにおいて、照射するレーザの焦点位置を異ならせるものとしても良い。このように焦点位置を単位照射毎に異ならせることで、金属膜8に形成されるエッチング用穴12の開口径を単位領域毎に異ならせることが可能となる。このような照射条件を採用すれば、金属膜8においてランダムな加工むらが形成されることとなる。その結果、エッチング用穴12を形成する際の加工むらが縞状となることが防止ないし抑制され、ひいては製造されるマイクロレンズを投射レンズ等に搭載した場合にも、当該縞むらが視認される等の不具合も生じ難いものとなる。
以上のような手法により金属膜8に対してエッチング用穴12を形成した後、図示しないウェットエッチング装置を使用して、例えば1水素2フッ化アンモニウム液により基材7のうち所定部分を除去して、図2(c)に示す凹部26を形成する。ここでは、エッチングマスク11のエッチング用穴12から基材7の選択除去が行われている。続いて、図示しないウェットエッチング装置を使用して、例えば、硝酸第二セリウムアンモニウムによりエッチングマスク11を除去した後、図2(d)に示すように、複数の凹部26が形成された型20を得る。
次に、図2(e)に示すように、型20の凹部26が形成された上面に、所定の厚さの例えばPMMA等のアクリル樹脂に代表される熱可塑性の樹脂210を、熱を加えながら押し当てて、型20の形状を樹脂210に転写する。そして、樹脂210を型20から引き離し、図2(f)に示すように、一方の面に複数のマイクロレンズ261が形成されたマイクロレンズシート260を作製する。
(スクリーン及びプロジェクタシステム)
次に、本発明のスクリーン及びプロジェクタシステムの一実施形態について説明する。上述のように作製されたマイクロレンズシート260は、図7に示すように、複数のマイクロレンズ261が形成された側がフレネルレンズを有するフレネルシート122側に対向するように、フレネルシート122と平行に配設し、投写スクリーン121を構成する。そして、図示しない投写レンズからの入射光Lが照射されると、フレネルシート122は入射光Lを略平行光に変換し、マイクロレンズシート260はマイクロレンズ261により略平行光を水平方向及び垂直方向に拡散して、ユーザに光(映像)を到達させる。
一方、図8は、図7に示したスクリーン121を備えたプロジェクタシステムの一例を示す図である。このプロジェクタシステム70は、プロジェクタ71と前記のスクリーン121とを備えて構成されたものである。プロジェクタ71は、光源72と、この光源72から出射される光の光軸上に配置されて該光源72からの光を変調する液晶ライトバルブ73と、該液晶ライトバルブ73を透過した光の画像を結像する結像レンズ(結像光学系)74とから構成されている。ここで、光を変調する手段としては、液晶ライトバルブに限らず、例えば微小な反射部材を駆動(反射角度を制御)して光源からの光を変調する手段を用いてもよい。
このプロジェクタシステム70にあっては、スクリーンとして図7に示したスクリーン121を用いているので、縞むらが視認されることなく、ひいては投射される像の視認性を高め、且つスクリーン121上に投射される像の画質を高めることができる。
(液晶ライトバルブ)
次に、本発明の液晶ライトバルブの一実施形態について説明する。
まず、液晶ライトバルブに搭載するマイクロレンズの製造工程ないし該マイクロレンズを組み込んだ液晶装置用基板の製造工程について示す。
図2の工程において、(e)に示した凹曲面部26を具備する型20を透光性のガラス基板にて構成し、これに透光性の樹脂(以下、樹脂層とも言う)210を充填させた状態で、図3(a)に示すように、該樹脂層210に対してガラス等の透光性基板250を接着する。樹脂層210を構成する材料としては、型20とは屈折率の異なる透光性の樹脂材料を用いることができる。この工程により、樹脂層210が凹曲面部26内に充填されるため、凹曲面部26を有する型(第1透光性基板とも言う)20と、屈折率の異なる樹脂層210との境界面によって、マイクロレンズ500が構成される。
次に、図3(b)に示すように、透光性基板(第2透光性基板とも言う)250を研削、研磨などによって薄く形成する。これは、第2透光性基板250の厚さと画素ピッチで決まるレンズの焦点距離を液晶層中に位置するように設定するためである。予め、第2透光性基板250を厚くしておくのは、図3(a)を参照して説明した第1透光性基板20と第2透光性基板250との接着工程を容易に行うとともに、この薄膜化工程において第2透光性基板250の表面を平滑化する狙いもある。
次に、図3(c)に示すように、第2透光性基板250の表面上に印刷法、蒸着法、スパッタリング法などを用いてブラックマトリクス、金属膜などからなる遮光膜23を所定のパターンで形成する。この遮光膜23は、本来、後述する画素領域間に形成された画素間領域を光が通過することによる液晶装置のコントラスト比の低下を抑制するためのものである。
続いて、図3(d)に示すように、透明な電極21を全面ベタ状に形成する。以上により、液晶層を挟持するための基板200が完成する。このようにして得た基板200を用いて液晶装置(液晶ライトバルブ)を製造するには、基板200の表面に配向膜(図示せず)を塗布し、配向膜をラビング処理する。そして、図4に示すように、基板(対向基板)200と別途作成したTFT(薄膜トランジスタ)30や画素電極9aを備えるアクティブマトリクス基板10とを対向配置してシール材52で貼り合わせるとともに、その間に液晶50を注入する。
このように製造される液晶装置(液晶ライトバルブ)1は、TFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置であって、図4に示すように、対向基板200とアクティブマトリクス基板10とが対向配置されてなる。対向基板200には多数のマイクロレンズ500が形成されており、該対向基板200はマイクロレンズアレイ基板として構成されている。ここで、マイクロレンズ500が形成された対向基板200は、第1透光性基板20と第2透光性基板250とが樹脂層210で貼り合わされた構成とされている。
本実施形態の液晶装置1において、樹脂層210は、第1透光性基板20と異なる屈折率を有する光硬化性の接着剤からなり、第1透光性基板20に形成された凹曲面部26に充填されて集光レンズとしての機能を果たしている。つまり、樹脂層210によりマイクロレンズ500が構成され、該マイクロレンズ500は、入射した光をアクティブマトリクス基板10に形成された画素電極9aのそれぞれに集光するようにマトリクス状に形成されている。
また、第2透光性基板250には、複数のマイクロレンズ500の各境界にそれぞれ対向する位置に遮光膜23が形成されている。一方、画素電極9aは、ITO膜から形成されている。また、マイクロレンズ500を構成する凹曲面部26は、上述の方法により第1透光性基板20の表面に形成されたもので、概ね半球状の形状を有し、凹底部が曲面になっている。
シール材52は、アクティブマトリクス基板10と、対向基板200とを貼り合わせてパネルとするための紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂等からなり、アクティブマトリクス基板10上に塗布された後、アクティブマトリクス基板10と対向基板200とを重ねた状態で、紫外線照射や加熱等により硬化させたものである。液晶装置1が投射型表示装置用のように小型で、拡大表示を行うものであれば、シール材52中には、両基板内の距離(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材(スペーサ)が配合される。また、液晶装置1が液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行うものであれば、このようなギャップ材は、液晶層50の中に点在させる場合もある。
ここで、本実施形態の液晶装置1の特徴的部分について更に詳細に説明する。図5は、本発明を適用した対向基板200の要部を拡大して示す説明図である。液晶装置1では、マイクロレンズを備えた対向基板200を用いたので、液晶装置1に入射した光は、図5に示すように、各マイクロレンズ500によって、ブラックマトリクスなどと称せられる遮光膜23の間に集光される。従って、矢印L11で示すように、本来なら遮光膜23で遮られるような光も、遮光膜23の間を通って、画素電極9aに届くので、透過光量を増大させることができる。それ故、開口率を向上させた場合と同様、明るい表示を行うことができる。
また、図5に矢印L13で示すように、基板に対して斜めに傾いた方向から入射した光成分をも、マイクロレンズ500は適正に集光する。従って、本実施形態のような対向基板200(マイクロレンズアレイ基板)を用いれば、入射した光が遮光膜23によって遮られてしまうのを抑えることができるので、表示に寄与する光量を増大させることができるようになる。
(投射型表示装置)
図6は、上記液晶装置1をライトバルブとして用いた投射型表示装置(プロジェクタ)の構成を示す概略図である。
この図に示されるように、プロジェクタ1100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は上述した液晶装置1と同様であり、画像信号処理回路(図示省略)から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。また、B色の光は他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123および出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。
このように構成した投射型表示装置において、ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン1120にカラー画像が投射されることとなる。なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
以上、各実施の形態を示したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うマイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、スクリーン、プロジェクタシステム、液晶ライトバルブもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
マイクロレンズの製造方法に採用可能な製造装置の一実施形態を示す概念図。 マイクロレンズの製造工程を断面模式図にて示す説明図。 液晶装置に採用するマイクロレンズ基板の製造工程を断面模式図にて示す説明図。 液晶装置の一実施形態を示す断面模式図。 図4の液晶装置の要部を拡大して示す断面模式図。 投射型表示装置の構成を示す概念図。 スクリーンの構成を示す概念図。 プロジェクタシステムの構成を示す概念図。 フォトマスクの構成を示す平面模式図。 フォトマスクの配置例を示す平面模式図。
符号の説明
7…基材、8…金属膜(光反応性材料層)、11…エッチングマスク(マスク層)、12…エッチング用穴(開口部)、26…凹曲面部(凹曲面)、260…マイクロレンズシート、261…マイクロレンズ

Claims (6)

  1. 基材上に光反応性材料層を形成する光反応性材料層形成工程と、
    前記光反応性材料層に対して光照射を行い、当該光反応性材料層に光照射パターンに応じたパターンの開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記開口部が形成された光反応性材料層をマスクとして、前記基材に対してエッチングを行い、当該基材に凹曲面を形成する凹曲面形成工程と、
    前記光反応性材料層を除去する光反応性材料層除去工程と、
    前記基材に対してレンズ形成材料を充填して、凸曲面を有するマイクロレンズを形成するレンズ形成工程とを含み、
    前記開口部形成工程において、前記光照射は、前記光源と前記基材とを相対移動させながら前記光反応性材料層の単位領域毎に単位照射を順々に行うものであって、該単位照射は前記単位領域内に形成する開口部のパターンに応じたマスク開口部を有するマスクを介して行うものであり、該マスクが、マスク開口部について隣合うマスク開口部の形状及び/又は大きさがそれぞれ異なる構成を有していることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  2. 前記マスク開口部の開口形状が、円又は楕円であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法により製造されたことを特徴とするマイクロレンズ。
  4. 請求項3に記載のマイクロレンズを備えたことを特徴とする用スクリーン。
  5. 請求項4に記載のスクリーンを備えたことを特徴とするプロジェクタシステム。
  6. 請求項3に記載のマイクロレンズを備えたことを特徴とする液晶ライトバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008207240A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザー加工方法及びそれを用いたマイクロレンズアレイ型の作成方法
KR101314400B1 (ko) 2012-05-10 2013-10-04 순천향대학교 산학협력단 면조명용 유기 발광 다이오드의 제조 방법

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