JP2006076553A - 自動車用ロードホイールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロードホイールを用いて、タイヤのRFVを効果的に吸収し、乗り心地性能や走行性能の向上させる。
【解決手段】タイヤを装着するリム部外周面3gのRRO1次成分の谷を、インナ側とアウタ側で略一致させる。このため、リム部外周面3gの切削加工に際しては、ホイール回転軸線O1に対し、距離Dだけオフセットした中心軸O2を中心として、ロードホイール1を回転させた状態で、リム部外周面3gを切削加工する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤが装着される自動車用ロードホイールの技術に関するものである。
自動車の車輪は、車体側のハブ軸(車軸)に取り付ける円盤形状のロードホイールと、このロードホイールの外周に装着するタイヤより構成される。加工精度の関係からロードホイールには加工誤差が生じる。この加工誤差によるアンバランスを吸収するために、車輪ごとにバランス測定を行い、バランスウェイトの重量および取付位置の調整を行っていたため、タイヤホイールアセンブリの組み立て作業の効率化を妨げていた。そこで、このようなバランス調整を不要とし、車輪の組み立て作業を効率化できるよう、バランスが調整されたロードホイール、およびその製造方法の発明としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。特許文献1に記載の車両用ホイールは、車軸の回転軸線と位置合わせされるセンター部の回転中心であるホイール回転軸線に対し、偏心させた位置を中心としてこのホイールを回転させることにより切削加工を行い、ホイールの重量バランスをあらかじめ所定量および所定位置に調整するものである。
特開2002−166702号公報
しかし、上記従来のようなロードホイールにあっては、以下に説明するような問題を生ずる。つまりタイヤ装着時には、タイヤのビード部がロードホイールのリム部の所定箇所(以下、ビードシート部という)に着座する。ビードシード部は設計上、真円となるべきところ、加工精度の関係から、実際のビードシート部の出来形は真円とはならず、半径方向に肉眼では区別不能なほど僅かではあるが振れ(加工誤差)が生じる。さらに、この加工誤差は、ロードホイールを車体に取り付けた状態における車幅方向内側部と、車幅方向外側部とで異なるため、ロードホイールの加工誤差を利用してタイヤ自身の半径方向の力の変動を効果的に吸収することができない。
この問題について詳しく説明する。タイヤを一回転させて、タイヤ半径方向の力を測定すると厳密にはタイヤ全周で力の大きさは変動する。すなわち、図8(a),(b)に示す自動車用タイヤのユニフォーミティ試験を行い、タイヤ回転中心A−A軸およびドラム回転中心B−B軸の軸間距離一定のもとタイヤをドラム接触回転させて、タイヤ径方向に作用する力Fを一回転にわたり測定すると、Fは図9に示すものとなる。このタイヤ径方向の力Fの最大値と最小値の差をRFVという。RFVはタイヤ自身の半径方向バネ定数のばらつきなどの特性に起因する。乗り心地性能や走行性能の向上のためにRFVは小さいほどよい。
そこで、ロードホイールのビードシート部のホイール径方向の振れの大きさ(RRO)を検出し、RRO1次成分の谷の周方向位置と、タイヤのRFV1次成分の山の周方向位置とを合わせるように、タイヤをロードホイールに装着し、タイヤのRFVを吸収することが、乗り心地性能や走行性能の向上に効果的である。
ところが、ロードホイールの車幅方向内側部における加工誤差と、車幅方向外側部における加工誤差は、一致しない。ロードホイール外周に設けた中空円筒形状のリム部について、ホイール回転軸線に直角なリム部外周の断面形状(円周)を測定し、ホイール回転軸線を中心とした場合の半径方向の振れの大きさの1次成分を図6に示す。図6中、横軸は周方向一回転分であり、縦軸はホイール径方向の振れの大きさである。本測定では、リム部の両側にあるビードシート部のうち、このロードホイールを車軸に取り付けた状態で車幅方向内側における半径方向の振れの大きさの1次成分をインナ側RRO1次成分という。また、車幅方向外側おける半径方向の振れの大きさの1次成分をアウタ側RRO1次成分という。図6中に破線で示すインナ側RRO1次成分と、一点鎖線で示すアウタ側RRO1次成分とはホイール周方向で一致し得ず、両者のRRO1次成分の位相は異なる。この結果両者RRO1次成分の平均値は、図6中の実線で示すように振幅が小さいものとなる。
この理由は、特許文献1に記載の偏心加工を行う工程とは別の工程で、鋳型から取り出したロードホイール素形材を切削加工して、リム部内周の表面(リム部のハブ側の面)や、リム部外周の表面(リム部のタイヤが装着される側の面)を設計寸法どおりに加工したり、リム部外周表面のうちタイヤのビードが着座するビードシート部を平滑に加工したりするに際し、円筒形状であるリム部におけるインナ側およびアウタ側の側縁部について、図2(a),(b)に示すそれぞれ別個の工程で無関係に切削加工されるためである。
このため、RRO1次成分の平均値の谷の位置と、タイヤのRFV1次成分の山の位置を合わせても、タイヤのRFVを吸収することができなかった。このことはロードホイール表面の一部を偏心加工した特許文献1に記載のロードホイールであっても、インナ側とアウタ側のRRO1次成分の位相が相対的に変化するものではなく、従来のロードホイールでは、タイヤのRFVを効果的に吸収することができない。
本発明は、タイヤのRFVを、より効果的に吸収することができる自動車用ロードホイールおよびその製造方法を提案することを目的とする。
この目的のため本発明による自動車用ロードホイールは、請求項1に記載のごとく、
タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールにおいて、
前記内側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この内側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置と、
前記外側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この外側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴としたものである。
あるいは上記とは逆に、請求項4に記載のごとく、
タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールにおいて、
前記内側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この内側ビードシート部の実際の半径が大きい周方向位置と、
前記外側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この外側ビードシート部の実際の半径が大きい周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴としたものである。
また、上記の自動車用ロードホイールを製造するための方法としては請求項6に記載のごとく、
タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールの製造方法において、
前記自動車用ロードホイールを治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記ビードシート部を切削加工する際に、
前記自動車用ロードホイールの中心部を前記治具に固定した状態を維持したまま、前記内側ビードシート部および前記外側ビードシート部を仕上げ切削加工することを特徴としたものである。
また、請求項11に記載のごとく、
タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成され、
前記内側ビードシート部の車幅方向内側に該内側ビードシート部の表面に対して立設する内側側縁部と、前記外側ビードシート部の車幅方向外側に該外側ビードシート部の表面に対して立設する外側側縁部とを具えた自動車用ロードホイールの製造方法において、
前記自動車用ロードホイールを治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記ビードシート部を切削加工する際に、
車両に取り付けた状態で回転中心となるロードホイール回転軸線からオフセットさせた位置を前記切削加工の相対回転中心として、前記内側および外側側縁部のうち、一方の側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、他方の側縁部が立設する側のビードシート部を仕上げ切削加工し、
次に、前記オフセットさせた位置をそのまま前記切削加工の相対回転中心として、前記他方の側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記一方の側縁部が立設する側のビードシート部を仕上げ切削加工することを特徴としたものである。
かかる請求項1に記載した本発明の自動車用ロードホイールによれば、内側ビードシート部のRRO1次成分が小さい位置と、外側ビードシート部のRRO1次成分が小さい位置とが略一致することから、これらビードシート部のそれぞれのRRO1次成分の谷の位置と、タイヤのRFV1次成分の山の位置とを合わせることができ、上記と同様にタイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
また請求項4に記載した本発明の自動車用ロードホイールによれば、内側ビードシート部のRRO1次成分が大きい位置と、外側ビードシート部のRRO1次成分が大きい位置とが略一致することから、これらビードシート部のそれぞれのRRO1次成分の山の位置と、タイヤのRFV1次成分の谷の位置とを合わせることができ、上記と同様にタイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
また請求項6に記載した本発明の自動車用ロードホイールの製造方法によれば、自動車用ロードホイールの中心部を治具に固定した状態を維持したままで、リム部の内側および外側ビードシート部を切削加工するようにしたので、内側および外側ビードシート部のRRO1次成分の位相が一致するようになり、谷の位置は相互に近くなる。このため、内側および外側ビードシート部のそれぞれのRRO1次成分の谷の位置と、タイヤのRFV1次成分の山の位置とを合わせることができ、内側および外側の谷の位置がずれている従来の自動車用ロードホイールと比較して、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。これにより、アッセンブリとしての振動を抑制することができ、ひいては車両の振動を低減して、乗り心地性能や走行性能の向上を図ることができる。
また請求項11に記載した本発明の製造方法によれば、内側ビードシート部の切削加工の際にオフセットさせた位置(相対回転中心)をそのまま利用して、外側ビードシート部を切削加工することから、内側および外側ビードシート部のRRO1次成分の位相が略一致するようになり、上記と同様にタイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になる自動車用ロードホイールを示す縦断面図であり、そのホイール回転軸線O1を含む平面で切断したものである。
自動車用ロードホイール1は、車体に取り付けた状態で回転中心となる回転軸線O1にあるハブ部2において、図示せざるアクスル部材に取り付けられる。
なお、ロードホイール1を車両に取り付けた状態で、図1中に表されているハブ部2の端面2iは車幅内方に向かう。以下、車幅内方へ向かう側をインナ側という。
インナ側と反対にあって、ロードホイール1を車両に取り付ける実用状態で車幅外方に向かう側をアウタ側という。
ロードホイール1の外周には、図示せざるタイヤを装着する中空円筒状のリム部3を形成する。リム部3全周にわたる側縁部のうちアウタ側の側縁部3oと、ハブ部2の外周との間を、ホイール径方向を長手方向とする複数のスポーク部4で一体に結合する。
リム部3のアウタ側には、圧縮空気を送気してタイヤを膨らませるためのエアバルブ孔9を設ける。
ロードホイール1にタイヤを装着する際には、タイヤのビードをリム部の外周面3gに当接させたまま、ビードを摺動させ、正規の取り付け位置であるビードシート部10に着座させる。
このため、ビードを傷つけないよう、リム部外周面3gのうちビードシート部10近傍は平滑に仕上げる。また、ビードおよびビードシート部間から圧縮空気が漏れることのないよう、ビードシート部10の加工精度を高くする。
リム部外周面3gの切削加工に際しては、後述の理由により、ホイール回転軸線O1を挟んでエアバルブ孔9と反対側に距離Dだけオフセットした中心軸O2を定め、この中心軸O2を切削加工用の回転中心とする。このため、図1に示すように、リム部3のホイール径方向の厚みTは、エアバルブ孔9が位置する側で最も薄く形成されTminとなる。一方、ホイール回転軸線O1を挟んだ反対側で最も厚く形成されTmaxとなる。したがって、ロードホイール重量のアンバランスの方向を予め既知とし、タイヤ装着後のロードホイール1のバランス調整作業を効率化することができる。また、エアバルブ孔9が位置する側でリム部厚みTを最も薄く形成したことから、目視によりバランス確認が容易となる。
次にロードホイール1の製造方法について説明する。
まず図2(a)に示すように、ロードホイール1のインナ側の寸法出しを行い、次に図2(b)に示すように、ロードホイール1のアウタ側の寸法出しを行い、最後に図2(c)に示すようにリム部外周面3gをインナ側およびアウタ側の双方で同一の切削工程により仕上げ加工する。
具体的に説明すると、まず図2(a)の切削工程では、切削加工機のチャック5が、ロードホイール素形材11のアウタ側側縁部3oを、少なくとも3箇所以上の複数箇所で掴み、ロードホイール素形材11を切削加工機の治具に固定する。そして、ホイール回転軸線O1を切削加工用回転中心として、ロードホイール素形材11を治具とともに回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3の側縁部3oおよび3iの中間位置Cに当接させ、所定位置Cおよびホイール回転軸線O1間で実線αに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、リム部外周面3gのうちのインナ側側部と、リム部内周面3nと、スポーク部4のインナ側面4iと、ハブ部2のインナ面2iと、ホイール回転軸線O1に沿ってハブ部2を貫通するよう設けたセンター孔7とを切削加工して、ロードホイール1のインナ側の寸法出しを行う。なお、側縁部3oはリム部外周面3gに対し半径方向外方に立設するため、チャック5がリム部外周面3gに当接することはない。
次の図2(b)の切削工程では、チャック5を、ロードホイール素形材11のアウタ側側縁部3oからインナ側側縁部3iに掴みかえる。上記図2(a)の切削加工で用いたホイール回転軸線O1が、本切削工程の切削加工用回転中心となるよう、切削加工機のチャック8がセンター孔7に嵌合し、切削加工用回転中心の位置合わせを行う。そして、ホイール回転軸線O1を中心として、ロードホイール素形材11を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3のアウタ側側縁部3oの所定位置Eに当接させ、所定位置Eおよび上述の中間位置C間で実線βに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、外周面3gのうちのアウタ側側部を切削加工して、ロードホイール1のアウタ側側部の寸法出しを行う。なお、側縁部3iはリム部外周面3gに対し半径方向外方に立設するため、チャック5がリム部外周面3gに当接することはない。
上記(a)の切削工程と、上記(b)の切削工程は、いずれが先であってもよい。これらの工程により、ロードホイール1が形成されるが、上述のようにチャック5が掴みかえているため、上記(a)で切削加工したインナ側のリム部外周面3gにおけるRRO1次成分と、上記(b)で切削加工したアウタ側のリム部外周面3gにおけるRRO1次成分とは、周方向の位相が一致し得ないものとなる。インナ側側縁部3iのRRO1次成分およびアウタ側側縁部3oのRRO1次成分は例えば図6に示すようになる。
RROとは、半径方向の振れの大きさをいい、加工誤差等により生じる。図7に示すように、円筒体31表面の計測面32におけるRROは、円筒体31の中心軸線Oを基準として円筒体31を1回転させて、矢の方向の振れ幅を測定することにより得られる。
円筒体を1回転させて計測した半径の振れの実測値f(x)は、フーリエ解析によれば、以下の式のように、sin/cos波の合成であらわせる。
f(x) = a1 sin b1 x + a2 sin b2 x +・・・・・
a1, a2・・は各関数(sin/cos波)がf(x)に与える影響の大きさを、またb1, b2・・が各関数(sin/cos波)の周期を決めるパラメータである。
RRO1次成分とは、各関数(sin/cos波)のうちa1, a2・・が最大となるb1=1の関数、すなわち、半径の振れの実測値に近似する周期2πの単純なsin/cos波である。
RRO1次成分の山の位置とは、上記の単純なsin/cos波a1 sin x が大きくなる周方向位置x をいう。RRO1次成分の谷の位置とは、上記a1 sin x が小さくなる周方向位置x をいう。
RFVについても同様に取り扱う。図9には、タイヤ径方向に作用する力Fの大きさを実線で示し、Fに近似する周期2πの単純なsin/cos波をRFV1次成分として一点鎖線で示す。
図6に示すように、リム部外周面3gにおけるインナ側のRRO1次成分と、アウタ側のRRO1次成分とは、周方向の位相が一致しないものとなる。
このため、最後の図2(c)の切削工程では、インナ側RRO1次成分の位相を、アウタ側RRO1次成分の位相と合わせるべくリム外周面3gの切削加工を行う。切削加工機のチャック8が、上述により形成したロードホイール1のセンター孔7の内周面に当接し、距離Dだけオフセットした中心軸O2を中心として、ロードホイール1を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3のアウタ側側縁部3oの所定位置Fに当接させ、所定位置Fおよびインナ側側縁部3iの所定位置G間で実線γに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、外周面3g全体を切削加工して、リム部外周面3gのRRO1次成分の位相をインナ側とアウタ側で一致させる。
本実施例では、中心軸O2の位置を明確にするため、図1および図2(c)に示すように、ホイール回転軸線O1を挟んでエアバルブ孔9と反対側に中心軸O2を定める。
なお図2(c)の切削工程では、切削加工用回転中心の近傍に位置するセンター孔7を固定し、切削加工用回転中心から離れて位置するリム部3を切削することから、切削加工用回転中心から離れた位置を掴む場合と比較してチャック8の固定力が相対的に弱く、大きな切削力でリム部外周部3gを切削加工することができない。このため上述のとおり、まず、図2(a),(b)でリム部外周部3gの寸法出しを行い予めある程度切削しておき、次の図2(c)で再度リム部外周部3gの切削加工を行うものである。
したがって、本実施例以外にあっては、ハブ部2に複数設けた図示せざるハブボルト孔を利用して治具に固定する等、チャック8の固定力を強くすることにより、(a)や(b)に示す切削工程を省略して(c)に示すリム部外周部3gの切削加工を一回の切削工程で行ってよいこと勿論である。あるいは、ロードホイール素形材11を予め精度よく鋳造し、(a)や(b)に示す切削工程を省略して(c)に示すリム部外周部3gの切削加工を一回の切削工程で行ってよいこと勿論である。
また、図2(c)の切削工程では、チャック8がロードホイール1を掴みかえることなく、センター孔7を固定した状態を保持したまま、外周面3g全体を切削加工するため、理論的には距離Dだけオフセットさせる必要なく、引き続きホイール回転軸線O1を中心としてロードホイール1を回転させた状態で切削加工すれば、リム部外周面3gのRRO1次成分をインナ側とアウタ側で一致させることが可能である。
しかし実際には、加工誤差はインナ側およびアウタ側間で不均一となりやすい。また、ロードホイールとタイヤの加工精度からみると、リム部外周部3gのRROよりタイヤのRFVが大きく、単にインナ側とアウタ側の位相を合わせただけでは、タイヤRFVを吸収しきれない場合がある。
そこで、距離Dだけオフセットさせることにより、図2(a),(b)の切削工程で形成したRROを吸収して、リム部外周面3gのRRO1次成分の位相をインナ側とアウタ側で確実に一致させるとともに、RROの大きさをRFVの大きさに合わせるものとする。
図2(c)の切削工程を経てリム部外周面3gのRRO1次成分の平均値は図3に示すものとなり、インナ側およびアウタ側の位相が一致して振幅Hが大きくなる。振幅Hはオフセット距離Dを変化させることにより調整可能である。
このようにリム部外周面3gのインナ側とアウタ側のRRO1次成分の位相が一致し、かつ振幅Hが大きい本実施例のロードホイール1であれば、RRO1次成分の平均値の位相と、タイヤのRFV1次成分の位相とを合わせるよう、タイヤをリム部外周面3gに装着し、タイヤのRFVを効果的に吸収することが可能になる。
図1に示すようにRRO1次成分の谷の周方向位置をエアバルブ孔9の周方向位置でリム部3の厚みを薄く形成してTminとしたことから、この周方向位置でのロードホイール重量を軽くすることができる。したがって、タイヤ空気圧センサを装着するような場合であっても、ホイール回転軸線O1を挟んで反対側にある周方向位置でのロードホイール重量は重いことから、エアバルブ孔9にタイヤ空気圧センサを備えたエアバルブを取り付けることにより、ロードホイール重量のバランスを調整することができる。
また、インナ側とアウタ側のRRO1次成分の位相が一致し、かつ、振幅が大きいロードホイール1は、上述の製造方法の他、次に説明する図4に示すような製造方法によっても製造することができる。
まず図4(a)に示すように、ロードホイール1のインナ側の寸法出しを行い、次に図4(b)に示すように、ロードホイール1のアウタ側の寸法出しを行い、最後に図2(c)に示すようにリム部外周面3gをインナ側およびアウタ側の双方で同一の切削工程により仕上げ加工する。ただし、本実施例においては、リム部外周面3g全体を切削加工するものではなく、ビードシート部10i,10oのみを切削加工する。
具体的に説明すると、まず図4(a)の切削工程では、切削加工機のチャック5が、ロードホイール素形材11のアウタ側側縁部3oを掴み、ホイール回転軸線O1を切削加工用回転中心として、ロードホイール素形材11を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3のインナ側ビードシート部10iのアウタ側端Iに当接させ、所定位置Iおよびホイール回転軸線O1間で実線αに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、インナ側ビードシート部10iと、リム部3の内周面3nと、スポーク部4のインナ側面4iと、ハブ部端面2iとを切削加工して、ロードホイール1のインナ側側部の寸法出しを行う。
次の図4(b)の切削工程では、チャック5を、ロードホイール素形材11のアウタ側側縁部3oからインナ側側縁部3iに掴みかえる。上記図4(a)の切削加工で用いた回転中心O1が、本切削工程の切削加工用回転中心となるよう、切削加工機のチャック8がセンター孔7に嵌合し、切削加工用回転中心の位置合わせを行う。そして、ホイール回転軸線O1を中心として、ロードホイール素形材11を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3のアウタ側ビードシート部10oの所定位置Jに当接させ、所定位置Jおよびアウタ側側縁部3oの所定位置E間で実線βに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、外周面3gのうちのアウタ側側部を切削加工して、ロードホイール1のアウタ側側部の寸法出しを行う。
上記(a)の切削工程と、上記(b)の切削工程は、いずれが先であってもよい。これらの工程により、ロードホイール1が形成されるが、上述のようにチャック5が掴みかえているため、上記図(a)で切削加工したインナ側ビードシート部10iにおけるRRO1次成分と、上記図(b)で切削加工したアウタ側ビードシート部10oにおけるRRO1次成分とは、位相が一致しない場合がある。インナ側ビードシート部10iのRROおよびアウタ側ビードシート部10oのRROは例えば図6に示すようになる。
そこで、最後の図4(c)の切削工程では、インナ側RRO1次成分の位相を、アウタ側RRO1次成分の位相と合わせるべくビードシート部10の切削加工を行う。切削加工機のチャック8が、上述により形成したロードホイール1のセンター孔7の内周面に当接し、距離Dだけオフセットした中心軸O2を中心として、ロードホイール1を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部3のビードシート部10に当接させ、インナ側ビードシート部10iおよびアウタ側ビードシート部10oにおいて実線γに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、ビードシート部10を切削加工して、ビードシート部10のRRO1次成分をインナ側とアウタ側で一致させる。
本実施例においても、中心軸O2の位置を明確にするため、図4(c)に示すように、ホイール回転軸線O1を挟んでエアバルブ孔9と反対側に中心軸O2を定める。
ここで付言すると、本実施例の製造方法において、リム部外周面3g全体を切削加工することなく、ビードシート部10i,10oのみを切削加工することとしたのは、仕上げ加工の領域を少なくして、加工に要する時間を短縮するためと、ロードホイール1にタイヤを装着する際には、タイヤのビードがビードシート部10近傍に当接したまま、ビートシート10近傍を摺動するため、ビードを傷つけないようビードシート部10近傍は平滑にする必要があるためである。また、ビードおよびビードシート部間から圧縮空気が漏れることのないよう、ビードシート部10の加工精度を高くする必要があるためである。
上述および図2,4に示した切削工程を経ることにより、図1に示すロードホイール1を製造することが可能になる。ロードホイール1のビードシート部10i,10oのRRO1次成分は図3に示すものとなり、インナ側およびアウタ側でRRO1次成分の位相を一致せしめて、リム部外周面3gのRRO1次成分の平均値および振幅Hを大きくすることができる。なお、振幅Hはオフセット距離Dを変化させることにより調整可能である。
そして、図1に示すロードホイールを用いてタイヤを装着することにより、タイヤのRFVを効果的に吸収して、乗り心地性能を向上させることができる。
ここでタイヤのRFVを吸収するよう装着する作業について付言すると、図3に示すRRO1次成分平均値の波形と、図9に一点鎖線で示すタイヤのRFV1次成分の波形が同一であれば、図3に示すロードホイールのRRO1次成分平均値の位相と、図9に示すタイヤのRFV1次成分の位相とを容易に合わせ得て、タイヤのRFVを吸収することができる。
しかし、2次成分および3次成分等をも加味することにより、ロードホイールの半径方向の振れの波形とタイヤの半径方向の力Fの波形とが異なる場合には、ロードホイール半径方向の振れの波形における谷の周方向位置と、タイヤ半径方向の力Fの波形における山(図9の実線で、タイヤ径方向の力Fが最も大きい箇所)の周方向位置とを一致させて、タイヤRFVを吸収することができる。
タイヤのRFVを吸収するとは、RFVが大きく図9に示すようにタイヤ径方向の力Fが大きい箇所と小さい箇所があるタイヤは、半径方向のばね定数が大きい箇所と小さい箇所があり、ある一部においてタイヤのゴム部分が硬く、他の一部においてタイヤのゴム部分が柔らかい。このため、RFVが大きいタイヤを自動車用ロードホイールに装着して車輪を組み立て、この車輪を車体に取り付けて走行すると、ゴム部分が硬い箇所が接地すると車輪半径(車輪のアクスルから接地面までの距離)が大きく、ゴム部分が柔らかい箇所が接地すると車輪半径が小さく、車輪全周において車輪半径の変動する。したがって、走行により車輪が回転すると、一回転の間にアクスルから接地面までの距離が大きくなったり小さくなったりして、あたかも凹凸路を走行するような振動が車体側へ入力され、乗り心地性能を損なうといった問題があった。
しかしロードホイール1のRRO1次成分の谷とタイヤのRFV1次成分の山とを合わせるようこれらを装着することにより、車輪半径のうちタイヤ部分の半径が大きい箇所には自動車用ロードホイール部分の半径が小さい箇所が装着されて、タイヤ部分の半径と自動車用ロードホイール部分の半径との和、つまり車輪半径は略均一になる。したがって車輪が一回転する場合において車輪半径の変動を抑制することができ、乗り心地性能の向上を図ることができる。
図6に実線で示すような従来の自動車用ロードホイールであってもタイヤのRFVを吸収することが可能ではあるが、図6に実線で示される従来のRROでは、振幅が小さく、その効果代は少ない。
しかし、本実施例の自動車用ロードホイール1であれば、ロードホイール1のインナ側RRO1次成分とアウタ側RRO1次成分とを揃えてこれら平均値のRROを図3に示すように大きくすることから、振幅Hが大きく、その効果代は大きい。したがって、自動車用ロードホイール1のRRO1次成分平均値の谷とタイヤのRFV1次成分の山とを合わせるようこれらを装着することにより、従来の自動車用ロードホイールよりも効果的に車輪半径の変動を抑制することができ、乗り心地性能を向上することができる。
図10は本発明の他の実施例になる自動車用ロードホイールを示す縦断面図であり、そのホイール回転軸線O1を含む平面で切断したものである。このロードホイール41につき、上記ロードホイール1と共通する部分には同じ符号を付し、異なる部分には新たに符号を付して説明する。
ロードホイール41は、ホイール回転軸線O1から見てオフセット中心O2側と同側にオフセットした切削加工用回転中心O3を用いて、リム部内周面3nを仕上げ加工するものでありながら、図1に示すロードホイール1のようにリム部3に厚みTmaxの肉厚部位やTmimの薄肉部位を有せず形成することを特徴とする。
ロードホイール41の製造方法は、上述および図2(c)または図4(c)に示す切削工程に、リム部内周面3nの切削加工を行う工程を付加する。
すなわち、図2(c)または図4(c)に示す切削工程で、インナ側RRO1次成分の位相を、アウタ側RRO1次成分の位相と合わせるべくリム外周面3gを加工線γに沿って切削加工する際に、図10において図示しない切削加工機のチャックが、ロードホイール1のセンター孔7の内周面に当接し、距離Kだけオフセットした中心軸O3を中心として、ロードホイール41を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部内周面3nの所定位置Lに当接させ、所定位置Lおよびインナ側側縁部3i近傍の所定位置M間で実線δに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、内周面3n全周のうちホイール回転軸線O1から見てオフセット中心O2側の部位を切削加工する。
なお、上記切削工程においては、オフセットさせた切削加工用中心O3を用いたため、ホイール回転軸線O1を基準としてO2側では内周面3nが加工線δのように切削され、ホイール回転軸線O1を基準としてO2の反対側では外周面3gが加工線γのように切削される。つまり、加工線γおよびδはO2を中心として対称に位置するものである。
これにより図10に示すロードホイール41のビードシート部10i,10oのRRO1次成分は図3に示すものとなり、位相が一致して振幅Hが大きくなって、タイヤのRFVを効果的に吸収できる他、
チャック8がセンター孔7に当接したまま一の切削工程により、加工線γおよびδに沿ってリム部3を切削し得て、ロードホイール41の重心をホイール回転軸線O1に近づけることができ、ホイールバランスのアンバランスを抑制することができる。
オフセット距離Kはロードホイール重心をホイール回転軸線O1に一致させるために必要な切削量の如何により決定され、K=D、すなわち、O2とO3が一致する場合もあり得る。内周面3nを上記O3のようにオフセットさせて切削する場合、車体に取り付けた状態でロードホイール41の内空領域に位置する図示せざるブレーキキャリパ等の外側限界線(ブレーキプロファイル)を図10に一点鎖線で表すと、距離Kが大きければブレーキプロファイルが制約を受ける懸念がある。
ロードホイール1の重心をホイール回転軸線O1に近づけるためには、ホイール回転軸線O1を挟んで厚みTminの薄肉部位とは反対側の部位を切削すれば足りるため、厚肉(Tmax)部位の内周面3nを上記のように切削加工する他、オフセット中心O2よりも径方向外方に位置する部位、例えばスポーク部4を加工線ζに沿って切削することにより、ロードホイール41の重心をホイール回転軸線O1に近づけることが可能である。しかしながら、ホイール回転軸線O1に近い程、多量に切削する必要がある。
図11は本発明の更に他の実施例になる自動車用ロードホイールを示す縦断面図であり、そのホイール回転軸線O1を含む平面で切断したものである。このロードホイール51につき、上記ロードホイール1と共通する部分には同じ符号を付し、異なる部分には新たに符号を付して説明する。
ロードホイール51も、切削加工用回転中心をO2にオフセットさせてリム部外周面3gを仕上げ加工するものでありながら、図1に示すロードホイール1のようにリム部3に厚みTmaxの肉厚部位やTmimの薄肉部位を有せず、リム部3を形成することを特徴とする。
ロードホイール51の製造方法は、上述および図2または図4に示す切削工程に加え、リム部外周面3gの切削加工を行う。
すなわち、インナ側RRO1次成分の位相を、アウタ側RRO1次成分の位相と合わせるべくリム外周面3gを加工線γに沿って切削加工する際のオフセット中心O2とは別に、図11において図示しない切削加工機のチャックが、ロードホイール1のセンター孔7の内周面に当接し、ホイール回転軸線O1からO2とは反対側へ距離Qだけオフセットした軸O4を中心として、ロードホイール51を回転させた状態で、切削用バイト6をリム部外周面3gであってアウタ側ビードシート部10o近傍の所定位置Nに当接させ、所定位置Nおよびインナ側ビードシート部10i近傍の所定位置P間で実線εに示す設計上の加工線に沿って切削用バイト6を移動させることにより、外周面3g全周のうちホイール回転軸線O1から見てオフセット中心O2側の部位を切削加工する。
なお、上記切削工程においては、O2とは反対にオフセットさせた切削加工用中心O4を用いたため、ホイール回転軸線O1をから見てO2側の外周面3gが加工線εのように切削される。反対に、ホイール回転軸線O1から見てO4側では外周面3gが切削されない。
これにより図11に示すロードホイール51のビードシート部10i,10oのRRO1次成分は図3に示すものとなり、位相が一致して振幅Hが大きくなって、タイヤのRFVを効果的に吸収できる他、
ロードホイール51の重心をホイール回転軸線O1に近づけることができ、ホイールバランスのアンバランスを抑制することができる。
さらに、ホイール回転軸線O1から最も遠方にある外縁部3gを切削することから、最少の切削量でロードホイールの重心をホイール回転軸線O1に一致させることができる。
次に本発明になる自動車用ロードホイールおよびその製造方法の効果について説明する。
本実施例になる自動車用ロードホイール1は、インナ側ビードシート部10iの設計上の半径と比較して、このインナ側ビードシート部10iの実際の半径が小さい谷の位置と、
アウタ側ビードシート部10oの設計上の半径と比較して、このアウタ側ビードシート部10oの実際の半径が小さい谷の位置とが略一致するようにビードシート部10を形成したことから、
自動車用ロードホイールのRROを大きくすることが可能であり、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
すなわち本実施例になる自動車用ロードホイール1は、ビードシート部10i,10oのRRO1次成分の位相が図3に示すように一致し、インナ側とアウタ側のRRO1次成分平均値の振幅が大きいものとなる。したがって、自動車用ロードホイール1のRRO1次成分平均値の谷と、タイヤのRFV1次成分の山(図9の一点差線で、周方向位置においてタイヤ径方向の力Fが最も大きい箇所)とを合わせるよう、タイヤをリム部外周面3gに装着し、タイヤのRFVをより効率的に吸収することが可能になる。
なお一致する必要があるのは、理想的なのは位相であり、少なくとも谷の周方向位置であって、インナ側とアウタ側のRRO1次成分の振幅について必ずしも一致する必要がないことを付言しておく。
また、上記および図1に示す本実施例の自動車用ロードホイール1であれば、インナ側ビードシート部10iの実際の半径およびアウタ側ビードシート部10oの実際の半径は、Tminの周方向位置で最小となる。これによりインナ側とアウタ側のRRO1次成分の谷同士が一致するため、インナ側RROとアウタ側RROの平均値を大きくすることができる。
なお本実施例では、リム部外周面3gのインナ側およびアウタ側でRRO1次成分の谷同士を合わせたものであるが、請求項1にいう、実際の半径が小さい周方向位置とは、RRO1次成分の谷である他、2次成分および3次成分等をも加味した実際の半径の谷同士を、インナ側およびアウタ側で合うよう製造されたロードホイールであってもよいこと勿論である。このようなロードホイールであれば図3に示したものと略同等の効果が期待できるからである。
リム部外周面3gのRRO1次成分に着目した場合、インナ側ビードシート部10iのRRO1次成分の波形と、アウタ側ビードシート部10oのRRO1次成分の波形が単純なsin/cos波であり、波形が同一であるから、両者の位相を一致させ得るが、
2次成分および3次成分等複数成分をも加味した場合、両者の波形が異なるものとなり、両者の位相を一致させ得ない場合もある。
この場合には、インナ側におけるRRO複数成分がマイナス側で極小値となる谷の周方向位置と、アウタ側におけるRRO複数成分がマイナス側で極小値となる谷の周方向位置とを一致させるものとする。これにより、リム部外周面3gの半径方向の振れ(=H)は図3に示すように顕著になり、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
特に、2次成分および3次成分等複数成分をも加味した複雑な波形に着目することにより極小値となる谷が複数ある場合には、複数ある谷のうちインナ側ビードシート部10iの実際の半径が最小となる谷の底点と、アウタ側ビードシート部10oの実際の半径が最小となる谷の底点とを略一致するよう、ビードシート部10iおよび10oを形成したロードホイールであれば、図3に示すように、ロードホイールのインナ側RRO1次成分およびアウタ側RRO1次成分の平均値を大きくすることができ、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
また本実施例の自動車用ロードホイール1では、リム部3の厚みTを薄く形成してTminとし、この位置でインナ側ビードシート部10iの実際の半径が最小となるとともに、アウタ側ビードシート部10oの実際の半径が最小となる。さらに、この位置にエアバルブ孔9を具えたことから、
タイヤ装着の際にはエアバルブ孔9を目印として目視確認により容易に、タイヤのRFV1次成分の山の位置をエアバルブ孔9に合わせて装着すればよく、効率よくタイヤ装着作業を行うことができる。
また、エアバルブ孔9の孔内に空気圧センサ9aを設けた仕様のロードホイール1に、タイヤ21を装着する際には、空気圧センサ9aの破損防止のため、図5に示すように空気圧センサ9a側からタイヤ21を装着しなければならないという要請がある。本実施例のロードホイール1であれば、当該要請を沿うことができるとともに、タイヤ21のRFV1次成分の山の位置22を容易にロードホイール1のRRO1次成分の谷の位置に合わせるよう装着することができる。
上述したインナ側とアウタ側RRO1次成分の谷同士を合わせる他、
RRO1次成分の山同士を合わせ、このRRO1次成分平均値の山の周方向位置と、タイヤのRFV1次成分の谷(図9の一点差線で、周方向位置においてタイヤ径方向の力Fが最も小さい箇所)の周方向位置とを一致させても、同等の効果が期待できる。
すなわち、インナ側ビードシート部10iの設計上の半径と比較して、実際の半径が大きい山の位置と、
アウタ側ビードシート部10oの設計上の半径と比較して、実際の半径が大きい山の位置とが略一致するようにビードシート部10i,10oを形成することによって、インナ側およびアウタ側のRRO平均値が大きい自動車用ロードホイールとすることができる。
この自動車用ロードホイールの効果は、前述のインナ側およびアウタ側の谷同士が略一致するようビードシート部10i,10oを形成した自動車用ロードホイール1と同様である。
したがって、この自動車用ロードホイールにおけるRRO1次成分の山の周方向位置と、タイヤのRFV1次成分の谷の周方向位置とを合わせるように、タイヤをロードホイールに装着することにより、タイヤのRFVを吸収して、乗り心地性能や走行性能を向上させることができる。
特に、インナ側ビードシート部10iの実際の半径が最大となる山の頂点と、アウタ側ビードシート部10oの実際の半径が最大となる山の頂点とを略一致するよう、ビードシート部10iおよび10oを形成することにより、図3に示すように、ロードホイールのインナ側RROおよびアウタ側RROの平均値を大きくすることができ、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
また本実施例の製造方法によれば、ロードホイール素形材11をチャック8で切削加工機に固定し、切削用バイト6に対しチャック8を相対的に回転させることにより、ビードシート部10i,10oを仕上げ切削加工する際に、
図2(c)および図4(c)のγに示すようにチャック8がセンター孔7に嵌合した状態を維持したまま、インナ側ビードシート部10iおよびアウタ側ビードシート部10oを仕上げ切削加工することから、
インナ側ビードシート部10iのRRO1次成分の谷と、アウタ側ビードシート部10oのRRO1次成分の谷とを略一致させることは勿論、インナ側ビードシート部10iの半径方向の振れと、アウタ側ビードシート部10oの半径方向の振れを周方向にわたり一致させることが可能となり、
図3に示すような本発明の技術的特長である、インナ側およびアウタ側でリム部3のRRO1次成分の位相が一致し、振幅Hが大きい自動車用ロードホイールを製造することができる。
したがって、ロードホイールのRRO1次成分の谷と、タイヤのRFV1次成分の山を合わせるようにタイヤをロードホイールに装着し、タイヤのRFVを効果的に吸収すること可能となり、乗り心地性能や走行性能を向上させることができる。
さらに、図4(c)のγに示すようにリム部外周部3gのうち、ビードシート部10i,10oのみを仕上げ切削加工することで、リム部外周部3g全体を加工する場合(図4(c))よりも加工工数を減らすことができ、簡易な構成により、インナ側とアウタ側とのRRO1次成分の位相が一致し得て、振幅が大きい自動車用ロードホイールを製造することができる。
なお、図1に示した本発明の自動車用ロードホイールは、上述および図2,4に示した製造方法に限定されるものではなく、リム部外周部3gにおけるインナ側RRO1次成分とアウタ側RRO1次成分とが一致した自動車用ロードホイールや、インナ側の半径方向の振れとアウタ側の半径方向の振れとの位相が一致するものであれば、他の方法により製造されたものであってもよい。
また本実施例においては、ホイール回転軸線O1から距離Dオフセットさせた中心軸O2を、リム部外周面3gの仕上げ切削加工のための相対回転中心とすることから、
リム部外周面3gのRRO1次成分をインナ側とアウタ側で確実に一致させることが可能となり、リム部3のRRO1次成分平均値の振幅Hが大きい自動車用ロードホイールを製造することができる。
さらに、中心軸O2のオフセット方向を、意図する方向(例えば、回転軸線O1を挟んでエアバルブ孔9と反対方向)へ定めることによりロードホイール重量のバランスを任意に調整することができる。
この他、オフセット量Dを調整することにより、タイヤのRFVに合わせて振幅H(RRO)を調整することが可能となり、タイヤのRFVをより効果的に吸収することができる。
またオフセット中心O2を用いて仕上げ切削加工する場合には、ロードホイール1のうち回転軸線O1から見てオフセット中心O2よりも径方向外方の部位を切削することにより、
図10に示す加工線δや図11に示す加工線εに沿って切削する等、厚みTmaxの厚肉部位を切削して、ロードホイールの重心を回転中心O1に略一致させることが可能となる。あるいは、図10に示す加工線ζに沿って切削する等、厚肉部Tmaxの周方向位置を切削して、ロードホイールの重心を回転中心O1に略一致させることが可能となる。
したがって、リム部外周面3gのRRO1次成分をインナ側とアウタ側で確実に一致させることが可能になる上記効果に加え、重心と回転中心O1が一致しない図1に示すロードホイール1よりも、乗り心地性能を更に高めることができる。
図11に示すように、回転中心O1を挟んでオフセット中心O2と反対側にオフセット中心O4を設けて、インナ側ビードシート部10iとアウタ側ビードシート部10oとの間に位置する外周面3gを切削することにより、
図11に示す加工線εに沿ってオフセット中心O2よりも径方向外方の部位を切削することが可能となり、最も少ない切削量でロードホイール51の重心を回転軸線O1に一致させることができる。
また本実施例においては、ビードシート部10の表面に対して立設するインナ側側縁部3iと、アウタ側側縁部3oとを具え、
図2(a)および図4(a)に示すように、アウタ側側縁部3oをチャック5で掴み、切削用バイト6でインナ側ビードシート部10iの1次切削加工を行う。図2(b)および図4(b)に示すように、インナ側側縁部3iをチャック5で掴み、切削用バイト6でアウタ側ビードシート部10oの1次切削加工を行う。次に、図2(c)および図4(c)に示すように、ビードシート部10i,10oの仕上げ切削加工を行うことから、いずれの切削工程においても、チャック5がビードシート部10i,10oに触れることがなく、ビードシート部10i,10oに傷がつくことを防止して平滑に仕上げることができる。
またリム部3の外周部3gのうち、高い加工精度および平滑な仕上がりが要求される箇所は、ビードが当接するビードシート部10近傍であることから、本発明の他の実施例では、図4(c)に示すようにリム部3表面のうち、タイヤのビード部と接触するビードシート部10近傍を切削加工することにより、インナ側のRRO1次成分の位相とアウタ側RRO1次成分の位相を略一致させることができる。したがって、リム部外周部3g全体を切削加工する場合と比較して、加工工数を減らし切削作業を効率化することができる。
また、図には示さなかったが、オフセットした中心軸O2を用いてインナ側ビードシート部10iの切削加工を行い、この中心軸O2をそのまま用いてアウタ側ビードシート部10oの切削加工を行えば、インナ側ビードシート部10iのRRO1次成分の位相はアウタ側ビードシート部10oのRRO1次成分の位相と一致して、インナ側RRO1次成分およびアウタ側RRO1次成分平均値の振幅Hが大きくなる。
したがって、図2(c)および図4(c)に示す仕上げ切削加工を要することなく、インナ側およびアウタ側でリム部3のRRO1次成分の位相が一致し、RRO1次成分平均値の振幅(=H)が大きな自動車用ロードホイールを製造することができ、タイヤのRFVを効果的に吸収することができる。
また本実施例においては、タイヤ素形材11がリム部3にタイヤへ圧縮空気を送気するためのエアバルブ孔9を具え、図2(c)および図4(c)に示すようにホイール回転軸線O1を挟んでエアバルブ孔9と反対方向にオフセットさせて切削加工用の回転中心たる中心軸O2を設けることから、
図1に示すように、リム部3のホイール径方向の厚みTは、エアバルブ孔9が位置する側で最も薄く形成されTminとなる。これに対し厚みTは、ホイール回転軸線O1を挟んだ反対側で最も厚く形成されTmaxとなる。
したがって、RRO1次成分の谷をエアバルブ孔9近傍に設けることができ、タイヤ装着の際には、図5に示すようにタイヤ21のRFV1次成分の山の位置22をエアバルブ孔9に合わせて装着すればよく、目視により容易にバランス調整作業を行うことができる。このため、装着工程とは別個のロードホイール製造工程において、RRO1次成分の谷の位置を明確に示すためのマークを、ロードホイール1に付す作業を要することなく、タイヤ装着後のロードホイール1のバランス調整作業を効率化する。
本発明の一実施例になるロードホイールの縦断面図である。 同ロードホイールの切削加工の手順を示す縦断面図であり、 (a)はインナ側の切削工程を、 (b)はアウタ側の切削工程を、 (c)はリム部の外周面の切削工程を示す。 同ロードホイールのRRO1次成分(半径方向の振れ)を示すグラフである。 同ロードホイールの他の切削加工の手順を示す縦断面図であり、 (a)はインナ側の切削工程を、 (b)はアウタ側の切削工程を、 (c)はリム部の外周面の切削工程を示す。 同ロードホイールにタイヤを装着する作業を示す斜視図である。 従来のロードホイールのRRO1次成分を、インナ側と、アウタ側と、両者の平均値について一回転分にわたり示すグラフである。 RROの測定方法を示す斜視図である。 タイヤのユニフォーミティ試験を示す説明図であり、 (a)は正面図を、 (b)は側面図を示す。 同ユニフォーミティ試験により得られたタイヤの径方向の力を一回転分にわたり示すグラフであり、タイヤのRFVの説明する説明図である。 本発明の他の実施例になるロードホイールの縦断面図である。 本発明の更に他の実施例になるロードホイールの縦断面図である。
符号の説明
1 ロードホイール
2 ハブ部
2i ハブ部端面
3 リム部
3g リム部外周面
4 スポーク部
7 センター孔
9 エアバルブ孔
9a 空気圧センサ
11 ロードホイール素形材
21 タイヤ
22 RFV1次成分の山の位置
31 円筒体(リム部)
41 ロードホイール
51 ロードホイール

Claims (12)

  1. タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
    該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
    該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールにおいて、
    前記内側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この内側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置と、
    前記外側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この外側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  2. 請求項1に記載の自動車用ロードホイールにおいて、
    前記内側ビードシート部の実際の半径が最小である周方向位置と、前記外側ビードシート部の実際の半径が最小である周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  3. 請求項1または2に記載の自動車用ロードホイールにおいて、
    前記内側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置と、前記外側ビードシート部の実際の半径が小さい周方向位置とが、略一致するように形成した前記リム部の当該周方向位置に、タイヤに圧縮空気を送気するためのエアバルブを装着する孔を具えたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  4. タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
    該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
    該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールにおいて、
    前記内側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この内側ビードシート部の実際の半径が大きい周方向位置と、
    前記外側ビードシート部の設計上の半径と比較して、この外側ビードシート部の実際の半径が大きい周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  5. 請求項4に記載の自動車用ロードホイールにおいて、
    前記内側ビードシート部の実際の半径が最大である周方向位置と、前記外側ビードシート部の実際の半径が最大である周方向位置とが略一致するように前記ビードシート部を形成したことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  6. タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
    該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
    該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成された自動車用ロードホイールの製造方法において、
    前記自動車用ロードホイールを治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記ビードシート部を切削加工する際に、
    前記自動車用ロードホイールの中心部を前記治具に固定した状態を維持したまま、前記内側ビードシート部および前記外側ビードシート部を仕上げ切削加工することを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  7. 請求項6に記載の自動車用ロードホイールの製造方法において、
    前記仕上げ切削加工する際に、車両に取り付けた状態で回転中心となるロードホイール回転軸線からオフセットさせたオフセット位置を前記切削加工の相対回転中心とすることを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  8. 請求項7に記載の自動車用ロードホイールの製造方法において、
    前記自動車用ロードホイールのうち、前記ロードホイール回転軸線から見て前記オフセット位置よりも径方向外方の部位を切削することを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  9. 請求項8に記載の自動車用ロードホイールの製造方法において、
    前記ロードホイール回転軸線を挟んで前記オフセット位置とは反対側へオフセットした位置を前記切削加工の相対回転中心とし、前記リム部のうち、前記内側ビードシート部と前記外側ビードシート部との間に位置して径方向外方へ向かうリム部外周面を切削することを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の自動車用ロードホイールの製造方法において、
    この自動車用ロードホイールは、前記内側ビードシート部の車幅方向内側に該内側ビードシート部の表面に対して立設する内側側縁部と、前記外側ビードシート部の車幅方向外側に該外側ビードシート部の表面に対して立設する外側側縁部とを具え、
    前記外側側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記内側ビードシート部を1次切削加工し、前記内側側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記外側ビードシート部を1次切削加工し、
    次に、前記仕上げ切削加工することを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  11. タイヤを装着する円筒形状のリム部を具え、
    該リム部は、前記タイヤのビード部が当接するビードシート部を有し、
    該ビードシート部は、車両に取り付けた状態で車幅方向内側となる内側ビードシート部と、車両に取り付けた状態で車幅方向外側となる外側ビードシート部とを含んで構成され、
    前記内側ビードシート部の車幅方向内側に該内側ビードシート部の表面に対して立設する内側側縁部と、前記外側ビードシート部の車幅方向外側に該外側ビードシート部の表面に対して立設する外側側縁部とを具えた自動車用ロードホイールの製造方法において、
    前記自動車用ロードホイールを治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記ビードシート部を切削加工する際に、
    車両に取り付けた状態で回転中心となるロードホイール回転軸線からオフセットさせた位置を前記切削加工の相対回転中心として、前記内側および外側側縁部のうち、一方の側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、他方の側縁部が立設する側のビードシート部を仕上げ切削加工し、
    次に、前記オフセットさせた位置を前記切削加工の相対回転中心として、前記他方の側縁部を治具に固定し、切削用バイトに対し前記治具を相対的に回転させることにより、前記一方の側縁部が立設する側のビードシート部を仕上げ切削加工することを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。
  12. 請求項7,8,11のいずれか1項に記載の自動車用ロードホイールの製造方法において、
    この自動車用ロードホイールは、前記リム部に、タイヤに圧縮空気を送気するためのエアバルブを装着する孔を具え、
    前記切削加工の相対回転中心を、前記ロードホイール回転軸線を挟んでこの孔と反対方向に、オフセットさせることを特徴とする自動車用ロードホイールの製造方法。

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