JP2006074852A - Soc推定装置及びこれを搭載した電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電池のSOC推定は推定頻度を高くするとノイズを拾い推定誤差が大きくなるためノイズを拾わない程度の低い頻度に抑える必要があるが、例えば車両搭載に電池においてスリップ制御が実行され頻繁に充放電を繰り返す場合には、充放電の周期が短くなり、充放電の頻度が前記SOC推定の頻度より高くなり、SOC推定精度が悪くなる。
【解決手段】 電池の充放電周波数および充放電の周期を監視する監視手段と、電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOCを推定する電池SOC推定手段と、電池の充放電の周期が短いほど、SOCの演算周期を短くするよう前記SOC推定手段を制御する演算周期変更手段とをそなえることを特徴とするSOC推定装置及びこれをそなえた電動車両を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、SOC推定装置およびこれを搭載した電動車両に関するものである。
近年、電池を搭載した電気自動車、或いは電池及び内燃機関を搭載したハイブリッド自動車などが実用化されつつある。このような電動車両においては、燃費向上、電池の効率的使用、及び、駆動制御などのために搭載電池のSOC(充電状態、即ち電池の残容量)を走行中に測定、或いは推定する必要がある。即ち、このSOCの推定の精度が低いと上述したような燃費や駆動制御などの諸特性が悪くなる。
例えば、4輪駆動電気自動車の4輪のいずれかにスリップが生じた際に適切なエネルギーバランスを得ながら適切な前後輪トルク配分として動力を出力させるシステムが開示されている(特許文献1を参照されたい。)。このようなスリップ制御の遂行中にも電池のSOC推定を的確に行う必要がある。
特開2002-67723号公報(段落0004-0007、図1)
しかしながら、上記従来技術において、電池のSOC推定を行う場合、以下のような問題があった。即ち、SOC推定は、推定頻度を高くするとノイズを拾い推定誤差が大きくなるため、頻度は高くできずノイズを拾わない程度の低い頻度に抑えることが一般的であるが、上述したようなスリップ制御が実行され頻繁に充放電を繰り返す場合には、充放電の周期が短くなり、その結果、充放電の頻度が前記SOC推定の頻度より高くなり、SOC推定精度が悪くなるという問題があった。
逆に、スリップ制御中に充放電の周期が短くなることを考慮してSOC推定頻度を単純に高く設定すると、スリップ制御が実行されないときにノイズの影響でSOC推定精度が悪くなる、といった問題があった。
上述した諸課題を解決すべく、第1の発明によるSOC(電池容量)推定装置は、
電池の充放電周波数および充放電の周期(サイクル)を監視する監視手段(回路)と、
電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOC(電池容量)を推定する電池SOC推定手段(回路)と、
前記電池の充放電の周期が短いほど(例えば、電動車両での通常走行時などのような周波数応答性の高い領域での電池使用時には)、前記SOCの演算周期を短くする(即ち、推定頻度を高くする)よう前記SOC推定手段を制御する演算周期(推定頻度)変更手段変更手段(回路)と、
をそなえることを特徴とする。
また、第2の発明によるSOC推定装置は、
さらに、前記SOC、充放電サイクル特性、保存特性などに基づき前記電池の劣化を推定する電池劣化推定手段(回路)をもそなえ、
前記演算周期変更手段は、電池が劣化するほど前記SOCの演算周期を短くする(推定頻度を高くする)度合いを強くする、
ことを特徴とする。
また、第3の発明によるSOC推定装置は、
さらに、前記電池の温度を測定する電池温度測定手段をもそなえ、
前記演算周期変更手段は、前記電池の温度が低いほど前記SOCの演算周期を短くする(前記SOCの推定頻度を高くする)度合いを強くする、
ことを特徴とする。
また、第4の発明によるSOC推定装置は、
さらに、前記電池の電流変動を監視する電流変動監視手段(回路)をもそなえ、
前記演算周期変更手段は、前記電池の規定時間内の電流変動に基づき前記充放電の周期を演算する、
ことを特徴とする。
また、第5の発明によるSOC推定装置を搭載した電動車両は、
前記SOC推定装置は、上述したSOC推定装置のいずれか1つであり、
前記電動車両は、
駆動輪がスリップしているか否かを個別に監視するスリップ監視手段と、
前記スリップ監視手段によってスリップが検出されないときには所定の配分比をもって配分した要求動力を前輪と後輪とに出力し、スリップが検出されたときにはこのスリップが検出された駆動輪に配分される動力が前記所定の配分比をもって配分したときより小さくなる配分比をもって要求動力を前輪と後輪とに出力するよう制御するスリップ制御手段(回路)とをそなえる、
ことを特徴とする。
また、第6の発明によるSOC推定装置を搭載した電動車両は、
さらに、前記電池の温度が所定の電池温度異常判断基準を超えた場合に、充放電の量を制限する異常時制限手段(回路)をもそなえ、
前記スリップ制御手段が、スリップ制御処理中は前記所定の電池温度異常判断基準を緩和する、
ことを特徴とする。
また、第7の発明によるSOC推定装置を搭載した電動車両は、
前記電動車両は、
駆動輪がスリップしているか否かを個別に監視するスリップ監視手段と、
前記スリップ監視手段によってスリップが検出されないときには所定の配分比をもって配分した要求動力を前輪と後輪とに出力し、スリップが検出されたときにはこのスリップが検出された駆動輪に配分される動力が前記所定の配分比をもって配分したときより小さくなる配分比をもって要求動力を前輪と後輪とに出力するよう制御するスリップ制御手段(回路)とをそなえ、
前記SOC推定装置は、
前記電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOCを推定する電池SOC推定手段(回路)と、
前記スリップ制御手段によるスリップ制御処理中は、前記SOCの演算周期を短くする(推定頻度を高くする、即ち、より頻繁に演算を行う)よう前記SOC推定手段を制御する演算周期変更手段とをそなえる、
ことを特徴とする。
第1の発明によれば、低周波数域での応答性が高い電池の一般的特性を考慮してSOC演算を実施することによって、SOC推定精度を向上させることができる。例えば、本装置を電動車両に適用した場合には、通常走行時、即ち、周波数応答性の高い領域での電池使用時にSOC推定の精度を向上させることができる。
第2の発明によれば、電池容量が劣化すると新品時と比較して電圧変動速度が速くなることを配慮し、劣化の度合いに応じて推定頻度を上げることでSOC推定精度をさらに向させることができる。
第3の発明によれば、第2の発明と同様、電池温度特性を配慮して、温度に応じて推定頻度を上げることでSOC推定精度をさらに向上させることができる。
第4の発明によれば、電池を使用するシステム(特に車両システム)における電流変動周波数は一定ではないが、これを規定時間ごとに確認することで上述した装置の所期の目的を効果的に達成させる、即ちSOC推定精度をさらに向上させることができる。
第5の発明によれば、スリップ制御処理によって電池の充放電周期が短くなっても、適切なSOC推定精度を確保できる。
第6の発明によれば、車両安全を確保するためのスリップ制御処理によって充放電頻度が高くなり、結果、電池温度上昇速度及び最高電池温度が高めになる可能性があるが、これは一瞬の事象であり電池異常ではない。従って、スリップ制御処理中は、異常判定基準を緩くすることで、車両システム異常と判断することが無くなり、結果としてスリップがよりスムーズに収束し、同時にSOC推定の精度も保つことができる。
第7の発明によれば、スリップ制御処理によって電池の充放電周期が短くなっても、適正なSOC推定精度を確保できる。
以降、諸図面を参照しつつ、本発明の実施態様を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施態様によるSOC推定装置を搭載した電動車両の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。図に示すように、CPU101は、強電バッテリ301の状態(電圧、電流など)をモニタし、SOCや温度、劣化状態に応じて入出力可能電力量を算出し、これをもとにインバータ302、401を制御することにより、駆動用モータ303、発電機304、後輪駆動用モータ402を動作させるとともに、ENG(エンジン)305を制御する。また、前後輪での出力トルクバランスについても演算している。さらに、駆動用モータ303及び後輪駆動用モータ402による回生制動力を考慮し、機械ブレーキ202により発生する制動力演算指令値をブレーキアクチュエータ201へと送信する。なお、ブレーキとアクチュエータとは破線で示す油圧回路で結合している。
補助バッテリ102は、CPU101などの弱電部へ動作電源を提供する役目を有する。ブレーキアクチュエータ201は、CPU101により演算された機械ブレーキ202で発生させるべき制動力演算指令使を受信し、それに応じて機械ブレーキ202に対し必要な油圧をかける。
機械ブレーキ202は、アクチュエータ201により発生された油圧に応じて制動力を発生させる。強電バッテリ301は、駆動用モータ303に対してインバータ302を経由して電力を供給することで、車両走行をアシストするとともに発電機304が発電した電力をインバータ302を経由して回収することもできる。
インバータ302は、CPU101により直接制御されている。ENG305の発生トルク及び回転数に応じて強電バッテリ301の電気エネルギーを駆動用モータ303へ供給すること、及び発電機304を動作させて発生した電気エネルギーを強電バッテリ301へと戻す役目を有する。なお、駆動用モータ303、発電機304、ENG305は遊星歯車機構(T/A306に内臓)に直結しているため、トルク及び回転数のバランスを保つよう制御する必要がある。
駆動用モータ303は、車速が低いときは単独で駆動トルクを発生させる。また、車速が高いときはENG305の駆動トルクをアシストする。さらに、減速時は発電作用(回生制動)することにより電気エネルギーを発生させ、これをインバータ302を経由して強電バッテリ301へと戻す役目を有する。
ハイブリッド電気自動車では、車両始動時は、強電バッテリ301から電力を供給し、モータとして動作することでENG305の始動をサポートするため基本的にスタータが不要である。通常走行時は、駆動用モータ303とENG305とをバランスさせることで、発電機304が、電気エネルギーを発生(発電)し、これを強電バッテリ301へと戻す。急激な加速に対応する必要がある場合には、直接駆動用モータ303へ供給することでより大きな加速度を得ることができる。
ENG(エンジン)305は、CPU101により直接制御されている。具体的には、車速が高い場合、車両駆動のためにトルクを発生させている。T/A(変速機)306は、遊星歯車機構を有し、キャリアにはENG(エンジン)305、リングギアには駆動用モータ303、サンギアには発電機304が直接接続している。従来システムのトランスミッション相当も内部に構成されている。
インバータ401は、CPU101により直接制御されている。前輪(モータ303、発電機304、ENG305)での発生トルク、回生力に応じて制御される。
後輪駆動用モータ402は、前輪側システムとは異なり、力行、回生を1ユニットで実施する。T/M(変速機)403は、T/A306とは異なり、モータ402の回転数を適切な減速比で落し、後輪を駆動させる。
次に、本発明によるSOC推定装置を搭載した電動車両におけるスリップ制御について詳細に説明する。
例えば、前記電動車両が4輪駆動電気自動車の場合は、前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車であって、前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力手段と、後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力手段と、前輪および/または後輪の空転によるスリップを検出するスリップ検出手段と、該スリップ検出手段によるスリップの検出に基づいて配分された動力が前輪と後輪とに出力されるよう前記前輪系動力出力手段と前記後輪系動力出力手段とを駆動制御する駆動制御手段とをそなえる。
このような4輪駆動電気自動車では、駆動制御手段が、スリップ検出手段による前輪や後輪の空転によるスリップの検出に基づいて配分された動力が前輪と後輪とに出力されるよう前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力手段と後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力手段とを駆動制御する。本構成によれば、より適切な動力を前輪および後輪に出力することができる。
また、このような4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されたときには、該スリップを検出した輪へ出力される動力が小さくなるよう動力を配分する手段であるものとすることもできる。本構成によれば、適切な動力を前輪および後輪に出力しつつ、スリップ状態をよりスムーズに収束させることができる。
さらにまた、このような4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、所定範囲内の配分比で動力を配分する手段であるものとすることもできる。こうすれば、所定範囲内の分配比をもって前輪と後輪とに動力を出力することができる。
さらに、本発明の4輪駆動電気自動車において、前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力手段をそなえ、前記駆動制御手段は、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されないときには前記要求動力入力手段により入力された要求動力を所定の配分比で配分し、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されたときには該スリップが検出された輪に前記要求動力を前記所定の配分比で配分した際の動力より小さな動力を配分すると共に前記要求動力が前輪と後輪とに出力されるようスリップが検出されなかった輪に動力を配分する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップの際でも要求動力を出力することができる。動力を所定範囲の配分比で配分するこの態様の本発明の4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、前記要求動力を前輪と後輪とに配分したときの配分比が前記所定範囲の配分比にならないとき、該要求動力に拘わらず、前記所定範囲の配分比となるよう前記スリップが検出されなかった輪に配分される動力を調整する手段であるものとすることもできる。本構成によれば、前後輪から出力される動力バランスをより適正なものとすることができる。
図2に、本発明によるSOC推定装置の機能ブロックの一例を示す。本発明によるSOC推定装置500は、電池の充放電周波数および充放電の周期を監視する監視手段510と、電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOCを推定する電池SOC推定手段520と、電池の充放電の周期が短いほど、SOCの演算周期を短くするよう前記SOC推定手段を制御する演算周期変更手段530とをそなえる。さらに、本装置500は、スリップ監視手段540、スリップ制御手段550、異常時制限手段560をそなえる。
図3に、本発明によるSOC推定装置の制御ロジック概要を示す。
SOC(電池容量)推定ロジックは、電池種類や使用SOC範囲などの諸特性によって規定されるが、ステップS11ではこれらの諸特性の設定を行う。
次にステップS12では、CPU101が強電バッテリ301の電流値を(図1では記載していないが電流センサを活用して)モニタし、これを周波数換算する。周波数が規定以上の場合(典型的には、スリップ制御適用時のように充放電頻度が上がっているとき)、ステップS13へ進む。これは、電池の周波数応答性(図5)を考慮し、応答性が低くなる領域(即ち、周波数が高い領域)ではSOC推定頻度を低下させ、センサノイズを拾いにくくしてSOC推定精度が低下することを抑制させることが目的である。
ステップS13では、周波数応答性が低い領域(即ち高周波数領域)では、CPU101は、SOC演算頻度を低下させる。
電池は電流を流すと自己発熱するため、電池の充電頻度が高くなることで発熱量が増大する。しかし、スリップ制御適用中に、電池温度異常(例えば、ある所定の温度を超えた場合、或いは、△T/△t:温度/時間(温度変化率)が所定の値を超えた場合)の検出により回生制限/禁止されると車両挙動へと影響が出てスリップ制御がスムーズにできない恐れがある。このため、ステップS14では、CPU101が、高周波数嶺域では異常判断基準(図8を参照されたい。)が緩くなるように変更する。
ステップS15では、周波数応答性が高い領域(即ち、低周波数の領域)では演算頻度は変更しないようにする。
図4に、図3のステップS11(SOC演算)のサブルーチンとして、開放電圧推定式の演算概要を示す。
ステップS21では、CPU101は、車両システムが起動状態であることを確認する。
ステップS22では、CPU101は強電バッテリ301の開放電圧を(図1では記載していないが電圧センサにより)検出する。
ステップS23では、CPU101は、ステップS22にて検出した電圧値を「開放電圧−SOC特性マップ」(図9)と照合し、演算開始時SOCを確定させる。
ステップS24では、以降、強電バッテリ301の負荷電圧及び(図1では記載していないが電流センサにより)電流値を検出し、両者相関から開放電圧値を推定し、それをもとに「開放電圧−SOC特性マップ」(図9)と照合する。
ステップS25では、ステップS24の照合結果に応じてSOC値を更新していく。
ステップS26では、CPU101はシステム動作が継続しているか否かを判断し、継続しているならばステップ24へと処理を戻す。
図5に電池の周波数と応答性との関係を示すイメージ図を示す。電池(バッテリ)は、一般に劣化(典型的には、サイクル劣化、保存劣化など)により、容量滅、内部抵抗増大が発生し、新品時(実線)に比べて劣化時(破線)の応答性が高くなるという特性がある。低温時も同様に、容量小、内部抵抗大となり、応答性は高くなるという特性がある。本発明による装置は、これらの諸特性をも考慮してSOC推定を行うことができる。
図6、図7は、それぞれ電池温度異常判定値設定イメージを示すグラフである。電池は電流が流れることで自己発熱するため、充放電頻度が高いと温度上昇する可能性が上がる。通常、図6に示すように、高温域では入出力制限値を設定することで温度上昇を回避していた。しかしながら、とりわけスリップ制御中は車両挙動を安定させる、即ち、スムーズかつ迅速にスリップを収束させることが重要である。充放電制限をかけると車両挙動の安定が遅れるため、点線で示すようなやや緩い許容値設定を適用して車両の挙動安定を優先させる。充放電頻度大時は、最高電池温度が高くなるだけではなく、温度上昇速度も上がる。このことも考慮して点線に示すような異常判定値を設定する。
図7の線の傾きがある所定の基準を超えると(即ち、温度上昇速度が所定の基準を超える場合)、異常が発生しているもの判断する。
図8に、本発明のSOC装置による制御有無による効果差異をタイムチャートで示す。SOC演算タイミングが細かいと(即ち、演算周期が短い場合)、スリップ制御時のように充放電頻度が上がった際、典型的には図の電流値曲線に示すように電池の充電と放電が繰り返されて結局は電池の電圧変動が少なくなる。このような状態で電圧と電流とを照合するSOC演算を行うため、誤差が拡大することとなる。さらにこの状態でセンサを含めてノイズ波形が乗ると誤差は拡大する。
そこで本発明では、スリップ制御時のように充放電頻度が高く、周波数応答性が低くなる領域ではSOC演算タイミングを広げ(即ち、演算周期を長くし)、誤差発生要素を低減させる。通常の制御時でも、ある一定レベルのSOC演算誤差が発生していると仮定すると、スリップ制御中は、前記一定レベル以上の演算誤差が発生する可能性があると言える。従って、スリップ制御から復帰した時点での誤差はそのまま残る場合もある。
図9は、本発明によるSOC推定装置がSOC推定をする際に活用される、一般的なLi−ion電池の開放電圧−SOC特性図である。前述したように、本特性をマップ化したものをSOC推定に活用し、推定精度を向上させる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることを留意されたい。
本発明の第1の実施態様によるSOC推定装置を搭載した電動車両の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明によるSOC推定装置の機能ブロック図である。 本発明によるSOC推定装置の制御ロジック概要を示す図である。 図3のステップS11(SOC演算)のサブルーチンとして、開放電圧推定式の演算概要を示す図である。 電池の周波数と応答性との関係を示すイメージ図である 電池温度異常判定値設定イメージを示すグラフである。 電池温度異常判定値設定イメージを示すグラフである。 本発明のSOC装置による制御有無による効果差異を示すタイムチャートである。 本発明によるSOC推定装置がSOC推定をする際に活用される、一般的なLi−ion電池の開放電圧−SOC特性図である。
符号の説明
101 CPU
102 補助バッテリ
201 ブレーキアクチュエータ
202 機械ブレーキ
301 強電バッテリ
302,401 インバータ
303 駆動用モータ
304 発電機
305 ENG(エンジン)
306 T/A(変速機)
402 後輪駆動用モータ
403 T/M(変速機
500 SOC推定装置
510 監視手段
520 電池SOC推定手段
530 演算周期変更手段
540 スリップ監視手段
550 スリップ制御手段
560 異常時制限手段

Claims (7)

  1. 電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOCを推定する電池SOC推定手段と、
    前記電池の充放電の周期が短いほど前記SOCの演算周期を短くするよう前記SOC推定手段を制御する演算周期変更手段と、
    をそなえることを特徴とするSOC推定装置。
  2. 請求項1に記載のSOC推定装置において、
    前記演算周期変更手段は、電池が劣化するほど前記SOCの演算周期を短くする度合いを強くする、
    ことを特徴とするSOC推定装置。
  3. 請求項1または2に記載のSOC推定装置において、
    前記演算周期変更手段は、前記電池の温度が低いほど前記SOCの演算周期を短くする度合いを強くする、
    ことを特徴とするSOC推定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のSOC推定装置において、
    前記演算周期変更手段は、前記電池の規定時間内の電流変動に基づき前記充放電の周期を演算する、
    ことを特徴とするSOC推定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のSOC推定装置を搭載した電動車両において、
    前記電動車両は、
    駆動輪がスリップしているか否かを個別に監視するスリップ監視手段と、
    前記スリップ監視手段によってスリップが検出されないときには所定の配分比をもって配分した要求動力を前輪と後輪とに出力し、スリップが検出されたときにはこのスリップが検出された駆動輪に配分される動力が前記所定の配分比をもって配分したときより小さくなる配分比をもって要求動力を前輪と後輪とに出力するよう制御するスリップ制御手段とをそなえる、
    ことを特徴とする電動車両。
  6. 請求項5に記載の電動車両において、
    さらに、前記電池の温度が所定の電池温度異常判断基準を超えた場合に、充放電の量を制限する異常時制限手段をもそなえ、
    前記スリップ制御手段が、スリップ制御処理中は前記所定の電池温度異常判断基準を緩和する、
    ことを特徴とする電動車両。
  7. 電池のSOC推定装置を搭載した電動車両において、
    前記電動車両は、
    駆動輪がスリップしているか否かを個別に監視するスリップ監視手段と、
    前記スリップ監視手段によってスリップが検出されないときには所定の配分比をもって配分した要求動力を前輪と後輪とに出力し、スリップが検出されたときにはこのスリップが検出された駆動輪に配分される動力が前記所定の配分比をもって配分したときより小さくなる配分比をもって要求動力を前輪と後輪とに出力するよう制御するスリップ制御手段とをそなえ、
    前記SOC推定装置は、
    前記電池の充放電周波数に応じた演算周期で前記電池のSOCを推定する電池SOC推定手段と、
    前記スリップ制御手段によるスリップ制御処理中は、前記SOCの演算周期を短くするよう前記SOC推定手段を制御する演算周期変更手段とをそなえる、
    ことを特徴とする電動車両。
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