JP2006074617A - 通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システム - Google Patents

通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 管理ノードが各ノードに通信タイミングを指示することなく、各ノードが有効な通信を実行できるようにする。
【解決手段】 通信システムを構成する各ノードには通信制御装置が設けられ、通信制御装置は、自ノードの位相の状態に基づいて自ノードからのデータ発信のタイミングを決定する通信タイミング計算手段を備える。通信タイミング計算手段は、近傍ノードの位相が反映された近傍ノードからの状態変数信号の受信に基づき、予め定められている時間発展規則に従って自ノードの位相の状態を変化させる位相算出部と、自ノードと近傍ノードとの位相差を観測し、その位相差に基づいて、自ノードからのデータ発信のタイミングと近傍ノードからのデータ発信タイミングとの衝突率を算出する衝突率算出部と、衝突率に応じたストレス値を時間的に蓄積し、蓄積ストレス値に応じて、上述の時間発展規則にランダムな大きさの位相シフトを生起させるストレス応答関数値生成部とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システムに関し、例えば、センサネットワークやLAN(Local Area Network)に接続された複数の機器から構成されるシステム等のように、空間に分散配置された多数のノードや移動体に設置されたノードが、相互にデータ通信を行う場合において電波干渉等による通信データの衝突を回避しようとしたものである。
空間に分散配置された複数のノードが衝突することなくデータ通信し得るようにするための方式として、TDMA方式、CSMA(CSMA/CAやCSMA/CD)方式などがある(非特許文献1参照)。
CSMA方式は、発信しようとするノードは、他のノードが通信中か否かをキャリア(周波数)の存在に基づいて確認し、通信が実行されていないときに発信するものである。しかしながら、CSMA方式の場合、トラフィックを発生するノードが多くなるとオーバーヘッドが大きくなり、通信効率の低下が避けられない。
TDMA方式は、各ノードに異なるタイムスロットを割当て、各ノードは自己に割り当てられているタイムスロットでデータ送信を行うものであり、TDMA方式では、通信に供するノードが動的に変化する場合、あるノード(管理ノード)が、各ノードへのタイムスロットを動的に割り当てたりする。
松下温、中川正雄編著、「ワイヤレスLANアーキテクチャ」、共立出版、1996年、p.47、53〜59、69
しかし、TDMA方式の場合、タイムスロットの割当てを行う管理ノードが故障すると、通信システム全体がダウンする。また、各ノードに動的にタイムスロットを再割当てする処理は煩雑であり、状況変化に迅速に対応できないことも生じる。さらに、TDMA方式の場合、タイムスロット自体の幅を変更するようなこともできない。
そのため、管理ノードが各ノードに通信タイミングを指示することなく、各ノードが有効な通信を実行できる柔軟性が高い通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システムが望まれている。
第1の本発明は、通信システムを構成する複数のノードのそれぞれに搭載される、内部で変化させる位相の状態に基づいて自ノードからのデータ発信のタイミングを決定する通信タイミング計算手段を備えた通信制御装置であって、上記通信タイミング計算手段は、近傍ノードのデータ発信のタイミングを表す位相が反映された近傍ノードからの状態変数信号の受信に基づき、予め定められている時間発展規則に従って自ノードの位相の状態を変化させる位相算出部と、自ノードと近傍ノードとの位相差を観測し、その位相差に基づいて、自ノードからのデータ発信のタイミングと近傍ノードからのデータ発信タイミングとの衝突率を算出する衝突率算出部と、衝突率に応じたストレス値を時間的に蓄積し、蓄積されたストレス値に応じて、上記位相算出部が用いている時間発展規則にランダムな大きさの位相シフトを生起させるストレス応答関数値生成部とを備えることを特徴とする。
第2の本発明のノードは、第1の本発明の通信制御装置を有することを特徴とする。
第3の本発明の通信システムは、第2の本発明のノードを複数分散配置して有することを特徴とする。
第4の本発明は、通信システムを構成する複数のノードのそれぞれが実行する、内部で変化させる位相の状態に基づいて自ノードからのデータ発信のタイミングを決定する通信タイミング計算工程を含む通信制御方法であって、上記通信タイミング計算工程は、近傍ノードのデータ発信のタイミングを表す位相が反映された近傍ノードからの状態変数信号の受信に基づき、予め定められている時間発展規則に従って自ノードの位相の状態を変化させる位相算出サブ工程と、自ノードと近傍ノードとの位相差を観測し、その位相差に基づいて、自ノードからのデータ発信のタイミングと近傍ノードからのデータ発信タイミングとの衝突率を算出する衝突率算出サブ工程と、衝突率に応じたストレス値を時間的に蓄積し、蓄積されたストレス値に応じて、上記位相算出サブ工程が用いている時間発展規則にランダムな大きさの位相シフトを生起させるストレス応答関数値生成サブ工程とを含むことを特徴とする。
本発明の通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システムによれば、集中管理ノードが存在しなくても、状態変数信号を授受し合うことを通じて、各ノードが近傍ノードと相互作用して、自律分散的にタイムスロットの割り当てを決定して通信を実行することができ、しかも、データ発信を行うために最低限必要な大きさのタイムスロットが獲得できず、実質的にデータの発信ができない状態に陥るノードの発生を大きく抑制でき、ノード間におけるデータ通信の安定性及び通信効率を向上させることができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、この第1の実施形態は、例えば、センサネットワークやアドホックネットワーク等のように、空間に分散配置された多数のノードが、相互に無線でデータをやり取りするシステムを想定している。
第1の実施形態は、各ノードがインパルス信号を発生し、また、自分以外のノードが発生するインパルス信号を有効に検出することによって、近傍のノードと相互に作用し合い、自律分散的にタイムスロットの割り当てを決定するものである。
第1の実施形態の通信システムは、無線回線を介してデータを授受する、空間中に分散配置された複数のノードを備えている。ここで、第1の実施形態は、各ノードの位置が通信中はほとんど変化しないものを想定している。
(A−1)第1の実施形態のノード
各ノードは、図2の機能ブロック図に示す詳細構成を有している。図2において、ノード10は、インパルス信号受信手段11、通信タイミング計算手段12、インパルス信号送信手段13、同調判定手段14、データ通信手段15及びセンサ16を有する。なお、通信制御装置としては、インパルス信号受信手段11、通信タイミング計算手段12、インパルス信号送信手段13及び同調判定手段14が構成要素となっている。
インパルス信号受信手段11は、近傍ノード(例えば、そのノードの発信電波が届く範囲に存在する他のノード)が発信した出力インパルス信号(宛先情報は含まれていない)を入力インパルス信号Sin11として受信するものである。ここで、インパルス信号はタイミング信号として授受されるものであり、例えば、ガウス分布形状等のインパルス形状を有するものである(なお、インパルス信号がなんらかのデータ情報を保持するものであっても良い)。受信インパルス信号Spr11は、入力インパルス信号Sin11を波形整形したものでも良く、信号を再生成したものであっても良い。
通信タイミング計算手段12は、その詳細は後述するが、受信インパルス信号Spr11に基づいて、当該ノードでの通信タイミングを規定する位相信号Spr12を形成して出力するものである(なお、受信インパルス信号Spr11がない場合であっても位相信号Spr12を形成して出力する)。ここで、当該ノードiの位相信号Spr12の時刻tでの位相値をθi(t)とすると、通信タイミング計算手段12は、受信インパルス信号Spr11に基づいて、後述するように、位相信号Spr12(=θi(t))を非線形振動リズムで変化させる。この位相信号の変化は、近傍のノード同士が逆相(振動の位相が反転位相)又は他の位相になろうとする非線形特性を実現し、その特性を用いて衝突回避を実行させようとしたものである。すなわち、近傍のノード間における出力インパルス信号Sout11の発信タイミングなどが衝突しないように、適当な時間関係(時間差)を形成させようとしている。
通信タイミング計算手段12の機能の意味合いを図3及び図4を用いて詳述すると以下の通りである。なお、図3及び図4に示す状態変化は、インパルス信号送信手段13の機能も関係している。
図3及び図4は、ある1つのノードに着目したときに、着目ノード(自ノード)と近傍ノード(他ノード)との間に形成される関係、すなわち、それぞれの非線形振動リズム間の位相関係が時間的に変化していく様子を示している。
図3は、着目ノードiに対して近傍ノードjが1個存在する場合である。図3において、円上を回転する2つの質点の運動は、着目ノードと近傍ノードに対応する非線形振動リズムを表しており、質点の円上の角度がその時刻での位相信号の値を表している。質点の回転運動を縦軸あるいは横軸に射影した点の運動が非線形振動リズムに対応する。後述する(1)式に基づく動作により、2つの質点は相互に逆相になろうとし、仮に、図3(a)に示すように初期状態で2つの質点の位相が近くても、時間経過と共に、図3(b)に示す状態(過渡状態)を経て、図3(c)に示すような2つの質点の位相差がほぼπである定常状態に変化していく。
2つの質点は、それぞれ固有角振動数パラメータωを基本的な角速度(自己の動作状態を遷移させる基本速度に相当)とする回転をしている。ここで、ノード間でインパルス信号の送受信に基づく相互作用が生じると、これらの質点は、それぞれ角速度を変化(緩急)させ、結果的に、適当な位相関係を維持する定常状態に到達する。この動作は、2つの質点が回転しながら相互に反発しあうことによって、安定な位相関係を形成するものと見ることができる。定常状態では、後述するように、それぞれのノードが所定の位相(例えば0)のときに出力インパルス信号Sout11を発信するとした場合、互いのノードにおける発信タイミングは、適当な時間関係を形成していることになる。
また、図4は、着目ノードiに対して2個の近傍ノードj1、j2が存在する場合を表している。近傍ノードが2個存在する場合においても、上述と同様に、それぞれの質点が回転しながら相互に反発しあうことによって、安定な位相関係(時間的な関係に関する安定性)を形成する。近傍ノード数が3個以上の場合についても同様である。
上述の安定な位相関係(定常状態)の形成は、近傍ノード数の変化に対して非常に適応的(柔軟)な性質を持つ。例えば、今、着目ノードに対して近傍ノードが1個存在し、安定な位相関係(定常状態)が形成されているときに、近傍ノードが1個追加されたとする。定常状態は一旦崩壊するが、過渡状態を経た後、近傍ノードが2個の場合における新たな定常状態を再形成する。また、近傍ノードが削除された場合や故障等により機能しなくなった場合においても、同様に適応的な動作をする。
通信タイミング計算手段12は、得られた位相信号Spr12(=θi(t))を、インパルス信号送信手段13、同調判定手段14及びデータ通信手段15に出力する。
インパルス信号送信手段13は、位相信号Spr12に基づいて、出力インパルス信号Sout11を送信する。すなわち、位相信号Spr12が所定の位相α(0≦α<2π)になると、出力インパルス信号Sout11を送信する。ここで、所定の位相αは、予めシステム全体で統一しておくことが好ましい。以下では、α=0にシステム全体で統一されているとして説明する。なお、図3の例で言えば、ノードiとノードjとでは、定常状態で相互の位相信号Spr12がπだけずれているので、α=0にシステム全体で統一しても、ノードiからの出力インパルス信号Sout11の送信タイミングと、ノードjからの出力インパルス信号Sout11の送信タイミングとはπだけずれている。
同調判定手段14は、自ノードや1又は複数の近傍ノードの間で行われる出力インパルス信号Sout11の送信タイミングの相互調整が、「過渡状態」(図3(b)、図4(b)参照)あるいは「定常状態」(図3(c)、図4(c)参照)のいずれの状態にあるかを判定するものである。同調判定手段14は、受信インパルス信号Spr11(他ノードの出力インパルス信号Sout11に対応する)及び出力インパルス信号Sout11の発生タイミングを観測し、インパルス信号を授受し合う複数のノードの発生タイミング間の時間差が時間的に安定している場合に「定常状態」であると判定する。なお、この実施形態の場合には、同調判定手段14には、自ノードからの出力インパルス信号Sout11の発生タイミングを捉えるための信号として、出力インパルス信号Sout11に代えて、位相信号Spr12が入力されている。
同調判定手段14は、例えば、以下の(a)〜(d)のような処理を実行して同調判定を行う。
(a)受信インパルス信号Spr11の発生タイミングにおける位相信号Spr12の値βを、位相信号Spr12の1周期に亘って観測する。ここでは、上記の観測を行った結果、得られる位相信号Spr12の値βをそれぞれ、β1,β2,…,βN (0<β1<β2<…<βN<2π)とする。
(b)観測された位相信号Spr12の値βに基づいて、隣接値間の差(位相差)△1=β1,△2=β2−β1,…,△N=βN−β(N−1)を算出する。
(c)上記(a)及び(b)の処理を位相信号Spr12の周期単位に行い、相前後する周期における位相差△の変化量(差分)γ1=△1(τ+1)−△1(τ),γ2=△2(τ+1)−△2(τ),…,γN=△N(τ+1)−△N(τ)を算出する。ここで、τは、位相信号Spr12のある周期を示しており、τ+1は、位相信号Spr12のその次の周期を示している。
(d)上述の変化量γが、いずれも微小パラメータ(閾値)εよりも小さい場合、すなわち、γ1<ε,γ2<ε,…,γN<εの場合に、「定常状態」であると判定する。
なお、γ1<ε,γ2<ε,…,γN<εという条件がM周期にわたって満足される場合を定常状態と判定するようにしても良い。Mの値を大きくするほど、より安定性の高い状態で「定常状態」と判定できる。また、一部の受信インパルス信号Spr11に基づいて、「定常状態」の判定を行っても構わない。
同調判定手段14は、位相信号Spr12の周期毎に、判定結果を示す同調判定信号Spr13と、受信インパルス信号Spr11の発生タイミングにおける位相信号Spr12の値βの最小値β1をスロット信号Spr14としてデータ通信手段15に出力する。なお、最小値β1をスロット信号Spr14として出力するようにしたのは、上述したように、α=0としていることと関係しており、αの値の選定によっては、スロット信号Spr14に適用するβの値は変化する。
当該ノード10は、他のノードから受信したデータを中継して送信する機能と、自己を送信元とするデータ送信機能とを有している。
センサ16は、後者の場合の一例として書き出したものであり、例えば、音や振動の強度、化学物質の濃度、温度など、物理的又は化学的な環境情報Sin13を検知して観測データSpr15をデータ通信手段15に出力するものである。
また、前者の場合には、データ通信手段15に、近傍ノードが送信したデータ信号(出力データ信号Sout12)が入力データ信号Sin12として受信される。
データ通信手段15は、観測データSpr15及び又は入力データ信号Sin12(両方の場合を含む)を出力データ信号Sout12として他ノードに送信する。データ通信手段15は、この送信を、同調判定信号Spr13が「定常状態」を示す場合に、後述するタイムスロット(システムなどが割り当てた固定的な時間区間ではないが、「タイムスロット」という用語を用いる)で行ない、同調判定信号Spr13が「過渡状態」を示す場合には送信動作を停止している。なお、出力データ信号Sout12は、出力インパルス信号Sout11と同一周波数帯で送信周波数とするものであっても良い。
タイムスロットは、位相信号Spr12の位相θi(t)がδ1≦θi(t)≦β1−δ2である期間である。タイムスロットの開始点(そのときの位相信号の値をδ1とする)は、出力インパルス信号Sout11の送信が終了したタイミングであり、タイムスロットの終了点(そのときの位相信号の値をβ1−δ2とする)は、位相信号Spr12の周期毎の最初の受信インパルス信号Spr11のタイミングより多少のオフセット分δ2だけ前のタイミングとしている。δ1やδ2は、当該ノード10の近傍の無線空間で、インパルス信号(送信元は自ノードの場合、他ノードの場合の双方を含む)と、データ信号(送信元は自ノードの場合、他ノードの場合の双方を含む)とが同時に存在しないことを補償するためのごく短い時間に対応する位相幅である。δ1及びδ2は、例えば、ノード10の設置状況下で実験的に決定する。
例えば、図3(c)に示すような「定常状態」の場合、ノードiは、位相θiが0から出力インパルス信号Sout11を送信し始め、位相θiがδ1になる前に、出力インパルス信号Sout11の送信を終了させておき、位相θiがδ1から出力データ信号Sout12を送信し始め、位相θiがβ1−δ2になると(但しβ1≒π)、出力データ信号Sout12の送信が終了させ、それ以降、位相θiが再び0になるまで、出力インパルス信号Sout11の送信も出力データ信号Sout12の送信も停止させる。他方のノードjも、位相θjに基づいて同様な動作を実行するが、位相θiと位相θjとがほぼπだけずれているので、送信動作が競合することはない。ノード数が3以上の場合も同様に動作し、送信動作が競合することはない。
(A−2)通信タイミング計算手段12の詳細
図1は、通信タイミング計算手段12の詳細構成を示すブロック図である。図1において、通信タイミング計算手段12は、位相算出部21、衝突率算出部22、蓄積ストレス算出部23及びストレス応答関数値算出部24を有する。
通信タイミング計算手段12は、上述したように、出力インパルス信号Sout11を発信するタイミングを決定するための計算を行うものである。通信タイミング計算手段12は、この発信タイミングを決定するための計算を、例えば、(1)式のような非線形振動をモデル化した数式を用いて行う。
Figure 2006074617
(1)式は、受信インパルス信号Spr11の入力に応じて、自ノード(ノードi)の非線形振動のリズムを時間的に変化させる規則(時間発展規則)を表す方程式である。ここで、受信インパルス信号Spr11は、近傍ノードjが発信した出力インパルス信号Sout11に対応する。
(1)式において、変数tは時間を表し、関数θi(t)は、時刻tにおける自ノードの非線形振動に対する位相を表す。関数θi(t)は、mod 2π(2πで割った余り)の演算を施すことにより、常に、区間0≦θi(t)<2πの値を取るものとする。
また、Δθij(t)は、(2)式に示すように、近傍ノードjの位相θj(t)から自ノードiの位相θi(t)を引くことにより得られる位相差である。各ノードが位相θi(t)=0のときに、出力インパルス信号Sout11を発信すると仮定すると、自ノードiが観測可能な位相差Δθij(t)は、近傍ノードjから出力インパルス信号を受信したタイミング(このときθj(t)=0)における値のみであり、1周期に1回となる。このとき、位相差Δθij(t)は、(2)式に示すように、−θi(t)となる。但し、位相差Δθij(t)は、2πを加算した値にmod 2πの演算を施すことにより、便宜的に区間0≦Δθij(t)<2πの値を取るものとする。第1の実施形態では、位相差Δθij(t)を上記のように与えられる量とする。上記では、各ノードが位相θi(t)=0のときに出力インパルス信号Sout11を発信すると仮定したが、このような仮定をしても一般性を失うものではない。位相0以外で出力インパルス信号Sout11を発信すると仮定しても、同様に動作させることが可能である。
ωiは、固有角振動数パラメータであり、各ノードが備える基本的なリズムを表している。ここでは、一例として、ωiの値を予めシステム全体で同一の値に統一しておくものと仮定する。
関数Pj(t)は、近傍ノードjから受信した受信インパルス信号Spr11を表している。この関数は、矩形やガウス分布等のインパルス状の関数形状を有するタイミング信号(データをもたず、単にタイミングを伝達する信号)を表現している。関数Pj(t)のパルス幅と振幅値は、例えば、実験的に決定する。
関数R(Δθij(t))は、受信インパルス信号Spr11の入力に応じて、自ノードの基本的なリズムを変化させる応答特性を表現する位相応答関数である。Nは、自ノードが受信インパルス信号Spr11を受信可能な空間的距離範囲に存在する近傍ノードの総数を表す。
関数ξ(Si(t))は、自ノードと近傍ノードとの相対位相差が小さい場合にストレスを蓄積し、蓄積されたストレス値Si(t)に応じてランダムな大きさで位相シフト(位相状態変化)を実行する働きをする項である。ここで、相対位相差とは、次のように定義される量である。位相差をΔθij、相対位相差をEとすると、(3)式を満たす値である。
Δθij≦π のときに E=Δθij
Δθij>π のときに E=2π−Δθij …(3)
従って、関数ξ(Si(t))は、蓄積されたストレス値Si(t)に対する応答特性を表現する関数である。以下では、この関数ξ(Si(t))をストレス応答関数と呼ぶ。
第1の実施形態は、集中管理ノードが存在しなくても、各ノードが近傍ノードと相互作用し、非線形振動を表現するモデルに従っている位相信号を変化させることによって、自律分散的にタイムスロットの割り当てを決定できることに特徴を有し、また、自ノードと近傍ノードとの相対位相差が非常に小さい状態であっても定常状態として安定化してしまうノードが発生するような自体を避けるべく、非線形振動を表現するモデルにストレス応答関数ξ(Si(t))を導入したことに特徴を有している。
次に、ストレス応答関数ξ(Si(t))及び位相応答関数R(Δθij(t))の具体例とその機能を説明する前に、これら関数に関連する用語、(ア)「データ発信の衝突」、(イ)「衝突率(衝突時間を基準とする場合)」、(ウ)「衝突率(衝突回数を基準とする場合)」について説明する。
(ア)「データ発信の衝突」
(ア−1) 各ノードがデータの発信を行うために最低限必要なタイムスロットの大きさWminに対応する位相幅をφcとする。位相幅φcは、Wminと固有振動数パラメータωiの積(φc=Wmin・ωi)として算出することができる。また、Wminは、用途等に応じて決まる定数パラメータである。
(アー2) 各ノードにおいて、インパルス信号を受信可能な空間的距離範囲に存在する近傍ノードとの相対位相差が、上記位相幅φcよりも小さい場合は「データ発信の衝突が生起している」ものとする。複数の受信インパルス信号Spr11に対して、1つでも相対位相差が位相幅φcよりも小さいものが存在する場合は衝突が生起しているものとする。
(イ)「衝突率(衝突時間を基準とする場合)」の算出方法の一例
自ノード(ノードi)において、時刻tにデータ発信の衝突が生起しているか否かを表す関数として、関数xi(t)を(4)式に示すように定義する。
Figure 2006074617
関数xi(t)は、時刻tに衝突が生起しているとき(collision)に1、そうでないとき(else)に0の値を取る関数である。すると、n周期間における累積衝突時間yi(t)は、(5)式に示すように、関数xi(t)の値をn周期に渡って累積(時間積分)することによって得られる。(5)式において、Tiはノードiの周期を表す。累積衝突時間yi(t)は、n周期間において関数xi(t)が1の値を取る時間の総和を表し、関数xi(t)の値を観測することによって算出することができる。
このような累積衝突時間yi(t)を最大累積衝突時間で規格化した値ci(t)は、n周期間に生起した衝突の時間的な割合を表し、これを衝突率と定義する。ここで、最大累積衝突時間は、累積衝突時間yi(t)の最大値である。各ノードが、大きさWmin(=φc/ωi)のタイムスロットを用いて発信を行うと仮定すると、n周期間における累積衝突時間の最大値は、n・Wmin(=n・φc/ωi)となる。従って、衝突率ci(t)は、(6)式を用いて算出することができる。
但し、各ノードの位相θが(1)式に従って変化するため、周期Tiは、毎周期ごとに異なる値を取り得る。このため、累積衝突時間yi(t)が、最大累積衝突時間n・Wminを超える場合、すなわち、衝突率ci(t)が1を超える場合が発生し得る。ここでは、衝突率ci(t)が1を超える場合は、1として扱うものとする。
上記の衝突率の定義では、一例として、同時に複数の衝突が生起しているか否かを考慮しない形態を示した。しかし、衝突率の定義方法は、上記の方法に限定されないものである。例えば、同時に複数の衝突が生起している場合を考慮する方法を用いることも可能である。また、上記の衝突率の定義では、衝突時間を基準に衝突率を算出したが、衝突回数を基準に衝突率を算出することも可能である。
(ウ)「衝突率(衝突回数を基準とする場合)」の算出方法の一例
(S1)1周期単位に衝突が生起したか否かを観測する。但し、1周期内に衝突が複数回生起した場合においても、衝突の有無だけを問題にするものとし、カウントを1とする。
(S2)n周期間に生起した衝突回数、すなわち、累積衝突数γをカウントする。
(S3)そして 累積衝突数γを最大累積衝突数(n周期間に生起し得る最大衝突回数n)で規格化した値を衝突率と定義する。すなわち、衝突率ci(t)を、次の(7)式によって定義し、(7)式を用いて、衝突率を算出する。
ci(t)=γ/n …(7)
(7)式の定義式を用いて衝突率を算出する場合においても、(6)式の場合と同様に、衝突率が1を超える場合が発生し得る。衝突率が1を超える場合は、1として扱うものとする。また、上記の衝突率の定義では、一例として、1周期内における複数回の衝突を考慮しない形態(衝突の有無だけを問題にする形態)を示したが、これを考慮する形態を用いることも可能である。
以上の(イ)及び(ウ)の項で説明した衝突率の定義(衝突時間を基準とする場合、及び、衝突回数を基準とする場合)は、衝突時間や衝突回数を一般化して衝突量と呼ぶことにすると、次のように表現することができる。
n周期間における累積衝突量を観測し、それを最大累積衝突量(n周期間に生起し得る最大衝突量)で規格化した値を衝突率と定義する。
図1における衝突率算出部22は、(6)式又は(7)式で定義された衝突率ci(t)を算出するものである。
次に、位相算出部21が内部で算出処理している位相応答関数R(Δθij(t))の具体例とその機能を説明する。
位相応答関数R(Δθij(t))は、例えば、(8−1)式〜(8−3)式によって定義される。なお、図5は、(8−1)式〜(8−3)式によって定義される位相応答関数R(Δθij(t))をグラフ的に示した説明図である。
Figure 2006074617
上式において、φd及びαは定数パラメータを表し、その値は実験的に決定する。定数パラメータφdは、データの発信に最低限必要な位相幅φc以上の値をとる(φd≧φc)。上記の位相応答関数R(Δθij(t))は、近傍ノードjの位相に対して、自ノードiの位相θi(t)を斥力が働く方向に変化させる非線形特性を有する。自ノードと近傍ノードとの相対位相差Δθij(t)がφd以下の場合に斥力が働く方向に変化させる特性を備える。位相応答関数R(Δθij(t))にこのような特性を備えさせることにより、自ノードと近傍ノードとの相対位相差Δθij(t)を、衝突回避に必要な位相幅φc以上にする力学的特性を与えている。
但し、位相応答関数R(Δθij(t))の関数形は上記のものに限定されないことは勿論である。自ノードと近傍ノードとの相対位相差を位相幅φc以上にする力学的特性を与える関数は、種々の形態(関数形)を用いて実現可能である。
次に、蓄積ストレス算出部23及びストレス応答関数値算出部24の順次の算出処理によって求められるストレス応答関数ξ(Si(t))の具体例とその機能とを説明する。
ストレス応答関数ξ(Si(t))は、例えば、以下の(9−1)式、(9−2)式、(10−1)式、(10−2)式及び(11)式によって規定されるものである。
Figure 2006074617
(11)式における関数s(ci(t))は、時刻tにおける衝突率ci(t)に対するストレス値を表す関数である。例えば、衝突率ci(t)が高いほど、大きなストレス値を示すような特性を備える関数として実現する。一例としては、シグモイド関数などの非線形関数を用いて、衝突率ci(t)の増大とともに、急激に大きなストレス値を示すような特性を備える関数が挙げられる。
(11)式で定義される関数Si(t)は、時刻tにおけるストレス値s(ci(t))を蓄積(時間積分)した値を示す関数である。蓄積する時間区間は、前回、蓄積されたストレス値Si(t)に応じてランダムな位相シフトを実行した時刻tsから現在の時刻tまでである。つまり、関数Si(t)は、ランダムな位相シフトを実行すると、一旦、値がリセットされ、その時刻から再度ストレス値s(ci(t))を蓄積していく動作を繰り返す。関数Si(t)における積分演算は、時間tが離散化して与えられる場合、各時刻におけるストレス値s(ci(t))の総和として計算することができる。蓄積ストレス算出部23が、蓄積ストレスSi(t)を算出する。
(10−1)式又は(10−2)式で定義される関数q(Si(t))は、蓄積されたストレス値Si(t)に応じた確率で乱数値を返す関数である。確率Si(t)で値μを返し、確率1−Si(t)で値0を返す。値μは、区間ε≦μ<δ内の乱数であり、値ε及びδは、実験的に決定する定数パラメータである。
ストレス応答関数ξ(Si(t))は、蓄積されたストレス値Si(t)をn周期ごとに評価し、それに応じた確率で乱数値(μ又は0)を返す関数である。ストレス応答関数ξ(Si(t))を、ストレス応答関数値算出部24が算出する。
従って、上述した(1)式に示すように、非線形振動のモデルに対してストレス応答関数ξ(Si(t))を導入することにより、(I)蓄積されたストレス値Si(t)がn周期ごとに評価され、(II)その評価値に基づく確率でランダムな位相シフトが実行される、という動作が実現される。つまり、衝突によるストレス値の蓄積が大きい場合ほど、高い確率でランダムな位相シフトが実行されることになる。n周期の整数倍の時刻以外では、ストレス応答関数ξ(Si(t))の値は0であり、ランダムな位相シフトは実行されない。但し、ストレスの蓄積は、前述したようにn周期間とは限らず、前回、ランダムな位相シフトを実行した時刻tsから現在の時刻tまでであることに注意を要する。これは、例えば、ストレス値s(ci(t))が小さくても、n周期以上の長時間に渡って持続的に蓄積され続けると、やがてストレス値の蓄積Si(t)が大きくなり、ランダムな位相シフトが実行され得ることを意味する。
位相算出部21は、ストレス応答関数値ξ(Si(t))を適用しながら、(1)式によって定まる位相θi(t)を算出する。
なお、以上のような演算を適宜実行する通信タイミング計算手段12を、ソフトウェアによって実現しても良く、また、演算を実行する電子回路群によるハードウェアによって実現しても良く、さらには、ソフトウェアとハードウェアとを混在させて実現しても良い。
例えば、(1)式で示した演算の実行手段は、文献2「戸川隼人著、「UNIXワークステーションによる科学技術計算ハンドブック―基礎篇C言語版」、サイエンス社発行」に開示されるルンゲ・クッタ法などの一般的なソフトウェアとしてノード上に実装することができる。ルンゲ・クッタ法は、微分方程式を差分化(連続時間変数tを離散化)して得られる差分方程式(漸化式)を用いて状態変数の変化(時間発展)を計算する手法の一つである。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、集中管理ノードが存在しなくても、インパルス信号を授受し合うことを通じて、各ノードが近傍ノードと相互作用して、自律分散的にタイムスロットの割り当てを決定して通信を実行することができる。
ここで、第1の実施形態によれば、データ発信を行うために最低限必要な大きさのタイムスロットが獲得できず、実質的にデータの発信ができない状態に陥るノードの発生を大きく抑制することができ、ノード間におけるデータ通信の安定性及び通信効率を向上させることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(B−1)第2の実施形態のノード
第1の実施形態では、各ノードが、相互に出力インパルス信号Sout11を送受信する形態について説明した。その際、出力インパルス信号Sout11は、ノード間における相互作用(互いの位相状態に影響を与える働き)を実現する手段として用いられていた。
本発明において、ノード間における相互作用を実現する手段は、第1の実施形態のものに限定されない。例えば、第1の実施形態における位相θi(t)を直接送受信することによって相互作用させる形態を構成することも可能である。つまり、各ノードにおける位相状態等の動作状態の変化を連続信号のまま、相互に送受信する形態であっても動作させることができる。
第2の実施形態は、複数のノード間において連続的に位相信号を送受信することによって相互作用する形態である。図6は、連続的に位相信号を送受信する、第2の実施形態におけるノードの構成例を示すブロック図である。
第2の実施形態におけるノード30は、位相信号受信手段31、混信検知手段32、データ通信手段33、通信タイミング計算手段34、位相信号送信手段35を有すると共に、図6では省略しているが、第1の実施形態と同様な同調判定手段(14)やセンサ(16)も設けられている。なお、データ通信手段33も、第1の実施形態の対応構成(15)と同様なものである。
第1の実施形態のインパルス信号受信手段11に代えて設けられている位相信号受信手段31は、他ノードが発信し、当該ノード30が受信した連続信号でなる入力位相信号Sin31を受信処理してその信号に含まれている情報を取り出すものである。入力位相信号Sin31は、その他ノードjでの位相信号θj(t)と混信帯域番号とを規定するものであり、混信帯域番号で定まる周波数の連続信号に対して位相信号θj(t)を盛り込んだものである(例えば、PM信号)。位相信号受信手段31は、入力位相信号Sin31における他ノードjでの位相信号θj(t)を通信タイミング計算手段34に与え、受信状態の検知結果(例えば、混信帯域番号とその受信タイミングなど)を混信検知手段32に与える。
混信検知手段32は、位相信号受信手段31からの受信状態の検知結果に基づいて、複数ノードで出力位相信号Sout31での混信帯域番号が重複(混信)するか否かの混信検知結果を通信タイミング計算手段34に与えると共に、混信検知結果と、混信検知した混信帯域番号とを位相信号送信手段35に与えるものである。
通信タイミング計算手段34は、第1の実施形態とほぼ同様にして、他ノードの位相信号θj(t)などに基づいて、自ノードの位相信号θi(t)を形成するものである。通信タイミング計算手段34については、後で詳述する。
第1の実施形態のインパルス信号送信手段13に代えて設けられている位相信号送信手段35は、自ノードの位相信号θi(t)を盛り込んだ出力位相信号Sout31を送信するものである。
ここで、第2の実施形態では、自ノード30からの出力位相信号Sout31と出力データ信号Sout32とを、異なる周波数帯域を使用して発信することを前提としている。さらに、出力位相信号Sout31発信用の周波数帯域はNb個(Nb:整数)の帯域に細分化された構成になっている。
第2の実施形態のノードを複数有するシステムが動作を開始する際には、各ノードは、次のステップ1〜ステップ4でなる初期動作を実行する。
(ステップ1)Nb個の周波数帯域のうち、いずれかをランダムに選択し、選択した帯域を使用して出力位相信号Sout31を発信する。
(ステップ2) 複数の近傍ノードが同一の周波数帯域を使用して出力位相信号Sout31を発信したか否かを、入力位相信号Sin31の受信状態によって検知する。各周波数帯域で入力位相信号Sin31を正常に受信できれば、混信は発生していないと判定し、逆に受信に失敗した場合は、混信が発生していると判定する。また、キャリアセンスできない周波数帯域は未使用であると判定する。混信が発生している周波数帯域が存在する場合は、その混信帯域を示す番号を自ノードの出力位相信号Sout31に付加して発信する。
(ステップ3)次の(a)又は(b)の場合は、自ノードが出力位相信号Sout31の発信に使用する周波数帯域を、確率Pでシフトさせ、確率1−Pでそのままとする。ここで、確率Pは実験的に決定する定数パラメータである。上記の使用する帯域のシフトは、その時点で未使用の帯域の中からランダムに選択して実行する。
(a) 自ノードが出力位相信号Sout31の発信に使用している周波数帯域の番号と、近傍ノードから受信した入力位相信号Sin31に付加された混信帯域を示す番号とが一致する場合
(b) 自ノードが出力位相信号Sout31の発信に使用している周波数帯域の番号と、近傍ノードから入力位相信号Sin31を正常に受信できない帯域の番号とが一致する場合
(ステップ4)自ノードにおいて、入力位相信号Sin31の受信に失敗した周波数帯域が存在せず、かつ、受信した全ての入力位相信号Sin31に、混信帯域を示す番号が付加されていない場合は、近傍ノード間において、それぞれが異なる周波数帯域を使用して出力位相信号Sout31の送受信を行うことに成功したと判定する。以下では、この状態を安定相互作用状態と呼ぶ。
上記の初期動作により安定相互作用状態が形成されると、以下のような通信タイミング計算手段34の動作を開始する。しかし、一旦、安定相互作用状態が形成されても、新しくノードが追加された場合などは、その状態が崩れ、混信帯域が発生する可能性がある。この場合は、再度、上記ステップ2〜ステップ4の安定相互作用状態を形成するプロセスを実行する。但し、新しく追加されたノードだけは、上記ステップ1〜ステップ4の動作を実行する。
(B−2)第2の実施形態の通信タイミング計算手段
次に、第2の実施形態における通信タイミング計算手段34の詳細構成と機能とについて説明する。
第2の実施形態の通信タイミング計算手段34も、第1の実施形態の通信タイミング計算手段12とほぼ同様に、位相算出部41、衝突率算出部42、蓄積ストレス算出部43及びストレス応答関数値算出部44を有し、上述した安定相互作用状態が形成された以降は、第1の実施形態とほぼ同様に機能するものである。なお、位相算出部41は、安定相互作用状態を形成させる初期動作をも実行するものである。
第2の実施形態の通信タイミング計算手段34は、安定相互作用状態が形成された以降は、上述したように、出力位相信号Sout31を発信するタイミングを決定するための計算を行うものである。通信タイミング計算手段34は、この発信タイミングを決定するための計算を、例えば、(12)式のような非線形振動をモデル化した数式を用いて行う。
Figure 2006074617
第1の実施形態の場合、他ノードの受信インパルス信号に基づいて決定するのに対して、第2の実施形態の場合、他ノードの位相信号に基づいて決定するため、第2の実施形態の場合、(1)式に代えて(12)式を適用する。なお、(12)式において、Kは定数パラメータであり、その値は実験的に決定する。その他の関数やパラメータは、第1の実施形態のものとほぼ同様なものを表しており(例えば、他ノードの位相が直接的に与えられるか、インパルス信号の受信から得るかの相違などがあって厳密には一致していないが)、その説明は省略する。
第2の実施形態の通信タイミング計算手段34が、(12)式に基づいて、自ノードの位相信号θi(t)を形成する処理について、第1の実施形態との相違点に言及すると以下の通りである。
第2の実施形態の場合、「データ発信の衝突」について、各ノードは、自分の位相θi(t)が、0≦θi(t)<φcである時間区間を用いてデータ通信を行うと仮定すると、自ノードの位相θi(t)が 0≦θi(t)<φc(φcは最低限必要なタイムスロットの大きさに対応する位相幅)であるときに、近傍ノードjの中で 0≦θj(t)<φc の位相を取るものが存在する場合は、データ発信の衝突が生起していることになる。第2の実施形態では、「データ発信の衝突が生起している」という用語を上記の意味で用いる。但し、第1の実施形態と同様に、各ノードにおいて、位相信号を受信可能な空間的距離範囲に存在する近傍ノードとの相対位相差が、上記のφcよりも小さい場合に「データ発信の衝突が生起している」と定義しても構わない。
上記の点以外は、第1の実施形態と同様である。すなわち、衝突率算出部42による衝突率ci(t)の算出方法は、第1の実施形態の衝突率算出部22による算出方法と同様である。また、位相算出部41による位相応答関数R(Δθij(t))の算出方法は、第1の実施形態の位相算出部21による算出方法と同様である。さらに、蓄積ストレス算出部43による蓄積ストレス値Si(t)の算出方法や、ストレス応答関数値算出部44によるストレス応答関数値ξ(Si(t))の算出方法は、第1の実施形態の対応要素の算出方法と同様である。
(B−2)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、集中管理ノードが存在しなくても、連続的な位相信号を授受し合うことを通じて、各ノードが近傍ノードと相互作用して、自律分散的にタイムスロットの割り当てを決定して通信を実行することができる。
ここで、第2の実施形態によれば、データ発信を行うために最低限必要な大きさのタイムスロットが獲得できず、実質的にデータの発信ができない状態に陥るノードの発生を大きく抑制することができ、ノード間におけるデータ通信の安定性及び通信効率を向上させることができる。
(C)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
(C−1)第1の実施形態においては、通信タイミング計算手段12における処理の説明に、(1)式の微分方程式を用いた。しかし、微分方程式を用いた記述は、算出方法を規定する一例の表現にしか過ぎない。ここでは、(1)式の微分方程式を差分化(連続時間変数tを離散化)して得られる差分方程式(漸化式)を用いた記述方法の例について説明する。
Figure 2006074617
(13)式において、変数uは、正の整数値をとる離散時間を表す変数である。その他の記号の表す意味は、第1の実施形態と同様であるが、全て離散時間変数uの関数になっている点に注意を要する。また、変数Δtは時間の刻み幅を表し、連続時間変数tと離散時間変数uは、t=u・Δtの関係にある。(13)式は、時刻uにおける位相θi(u)の値から、次の時刻u+1における位相θi(u+1)の値が算出されることを表している。
また、上述の記述方法は、位相θi(t)の時間発展を時間軸方向に離散化して扱う記述方法である。時間軸方向の離散化に加えて、さらに状態変数に対しても離散化、すなわち、位相θi(t)の値そのものを離散化(量子化)して扱う記述方法を用いることも可能である。この場合、位相θi(t)の取り得る値は、M個(M:自然数)の離散値になる。これは、例えば、(14)式を用いて実現することができる。(14)式において、関数quan(*)は、変数*を量子化幅wで割り、小数点以下の数値を無視した値を表す。ここで、量子化幅wは変数*のダイナミックレンジ(取り得る値の幅)をMで割った値である。(14)式において、位相θi(u)は、離散時間uにおける量子化された位相の値を表す。
Figure 2006074617
同様にして、第2の実施形態で示した(12)式についても、上記のような差分化や離散化した形の記述方法を用いることが可能である。こうした演算は、いずれもソフトウェアとしてノード上に実装することが可能である。
(C−2) 第1及び第2の実施形態では、非線形振動をモデル化した数式として、(1)式及び(12)式を示し、さらに、その他の記述方法として、種々の変形形態が可能であることを上述した。
しかし、本発明を実現する非線形振動をモデル化した数式の記述方法は、上記各実施形態や既に言及した変形実施形態に限定されない。例えば、文献3「戸田盛和、渡辺慎介著、「非線形力学」、共立出版発行」に開示されるファン・デル・ポール方程式等の一般的な非線形振動やカオス振動のモデルを用いることも可能である。無論、ノード間における相互作用が、時間に関して離散的(パルス的)な場合、及び連続的な場合、ともに実現することが可能である。ファン・デル・ポール方程式は、電子回路上で発生する非線形振動現象をモデル化した式である。ファン・デル・ポール方程式による動作は、電子回路を用いてハードウェアとしてノード上に実装することが可能である。また、ルンゲ・クッタ法等の一般的な数値計算法を用いて、ソフトウェアとしてノード上に実装することも可能である。
本発明は、時間や動作状態,あるいは相互作用等に関する離散モデル、及び連続モデル、その他、特定の振動現象を表現するモデルといった、個別的なモデルの記述方法の違いに依拠するものではなく、ある時間発展規則に従って動作状態が遷移する種々のモデルを用いて実現することが可能である。動作状態が周期的、あるいはカオス的に変化するモデルを用いる形態は、本発明の実施形態の例として位置付けられる。
(C−3)第1の実施形態では、空間に分散配置された多数のノードが、相互に無線でデータをやり取りするシステムを想定して説明した。しかし、本発明の利用形態は、無線通信を行うシステムに限定されない。空間に分散配置された多数のノードが、相互に有線でデータをやり取りするシステムに適用することも可能である。例えば、イーサネット(Ethernet;登録商標)などのように有線接続されたLANシステムに適用することも可能である。また、同様に有線接続されたセンサやアクチュエータ、あるいはサーバなど、異なる種類のノードが混在するネットワークに適用することも可能である。無論、有線接続されたノードと、無線接続されたノードが混在するネットワークに適用することも可能である。
さらに、本発明は、インターネット上で、各ルータが相互に異なるタイミングでルーティングテーブルを交換するための通信プロトコルとして利用することができる。ここで、ルータとは、ネットワーク上を流れる情報の行き先を振り分ける(通信経路選択)機能を有する中継機器のことである。また、ルーティングテーブルとは、情報の行き先を振り分ける際に参照される通信経路選択規則である。効率的な通信を実現するためには、ネットワーク上における変更や局所的なトラフィックの変化等に応じて、逐次、ルーティングテーブルを更新する必要がある。このため、ネットワーク上に存在する多数のルータは、相互に一定の時間間隔でルーティングテーブルの交換を行っている。しかし、文献4「Floyd,S.,and Jacobson,V.,“The Synchronization of Periodic Routing Messages”, IEEE/ACM Transactions on Networking, Vol.2 No.2, pp.122-136, April 1994.」に開示されるように、各ルータがそれぞれ独立にルーティングテーブルを発信しているにもかかわらず、ルータ相互の発信が次第に同期(衝突)する現象が発生することが分かっている。上記文献4では、ルーティングテーブルの交換に用いられる通信プロトコルに対して、各ノードの処理周期にランダムな変動性を与えることによって、この問題に対処する方法を提案し、一定の効果が得られることを示している。しかし、上記文献に開示される方法は、基本的にランダム性のみに依存した方法であるため、その効果は十分ではない。
それに対して、本発明を上記の問題に適用すると、近傍のルータ間において、ルーティングテーブルを発信するタイムスロットを自律的に相互調整することが可能である。従って、各ルータの発信は、相互に異なるタイミングとなり、上記文献4に開示される方法に比べて高い効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明は無線系,有線系を問わず、あらゆるネットワークに存在する発信データの衝突や同期の問題に適用可能であり、適応性と安定性を兼ね備えた効率的なデータ通信を実現する通信プロトコルとして利用することが可能である。
(C−4)第1及び第2の実施形態では、一例として、固有角振動数パラメータωiは、システム全体で同一の値に統一すると仮定した。しかし、これは本発明を実施する上で必須事項ではない。ノードごとにωiの値が異なっても動作させることが可能である。例えば、各ノードのωiの値が、基準値を中心にその近傍でガウス分布等の確率分布に従って小さくばらついていても動作させることができる。
(C−5)本発明は、通信タイミング情報(実施形態での位相信号)の取得制御に特徴を有し、そのタイミング情報を通信にどのような利用するかは問われない。例えば、各ノードからのデータ信号の送信周波数が異なる場合であれば、タイムスロットを設定することなく通信を行うようにしても良く、この場合であっても、データ通信の始期を通信タイミング情報から定めるようにすれば良い。
(C−6)本願発明に関係する先願の特許出願として、特願2003−328530号があるが、その先願特許出願の明細書及び図面には多数の変形実施形態が記載されており、そのうち、本願に適用可能なものは本願の変形実施形態にもなる。
第1の実施形態の通信タイミング計算手段の詳細構成を示すブロック図である。 第1の実施形態のノード構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の通信システムでのノード間の同調の説明図(1)である。 第1の実施形態の通信システムでのノード間の同調の説明図(2)である。 第1の実施形態の通信タイミング計算手段が用いる位相応答関数R(Δθij(t))の説明図である 第2の実施形態のノード構成を示すブロック図である。 第2の実施形態の通信タイミング計算手段の詳細構成を示すブロック図である。
符号の説明
10、30…ノード、11…インパルス信号受信手段、12…通信タイミング計算手段、13…インパルス信号送信手段、14…同調判定手段、15…データ通信手段、16…センサ、21、41…位相算出部、22、42…衝突率算出部、23、43…蓄積ストレス算出部、24、44…ストレス応答関数値算出部、31…位相信号受信手段、32…混信検知手段、33…データ通信手段、34…通信タイミング計算手段、35…位相信号送信手段。

Claims (12)

  1. 通信システムを構成する複数のノードのそれぞれに搭載される、内部で変化させる位相の状態に基づいて自ノードからのデータ発信のタイミングを決定する通信タイミング計算手段を備えた通信制御装置であって、
    上記通信タイミング計算手段は、
    近傍ノードのデータ発信のタイミングを表す位相が反映された近傍ノードからの状態変数信号の受信に基づき、予め定められている時間発展規則に従って自ノードの位相の状態を変化させる位相算出部と、
    自ノードと近傍ノードとの位相差を観測し、その位相差に基づいて、自ノードからのデータ発信のタイミングと近傍ノードからのデータ発信タイミングとの衝突率を算出する衝突率算出部と、
    衝突率に応じたストレス値を時間的に蓄積し、蓄積されたストレス値に応じて、上記位相算出部が用いている時間発展規則にランダムな大きさの位相シフトを生起させるストレス応答関数値生成部とを備える
    ことを特徴とする通信制御装置。
  2. 上記位相算出部が用いる上記時間発展規則は、自ノードと近傍ノードとの相対位相差が衝突回避に必要な位相幅以下の場合に、近傍ノードの位相に対して、自ノードの位相を、斥力が働く方向に変化させる力学的特性を有する位相応答関数を用いていることを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 上記衝突率算出部は、一定時間内における累積衝突量を観測し、それを最大累積衝突量で規格化した値を衝突率として、衝突率を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信制御装置。
  4. 上記ストレス応答関数値生成部は、衝突率が高いほど、大きなストレス値を示すような特性を備える関数に基づいてストレス値を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信制御装置。
  5. 上記ストレス応答関数値生成部は、蓄積する時間区間を、前回、蓄積されたストレス値に応じてランダムな位相シフトを実行した時刻から現在の時刻までとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通信制御装置。
  6. 上記ストレス応答関数値生成部は、一定時間間隔ごとに、蓄積されたストレス値を評価し、その評価値に基づく確率で時間発展規則においてランダムな大きさの位相シフトを生起させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信制御装置。
  7. 自ノードの位相により決まったタイミングで離散的に状態変数信号としてのインパルス信号を送信すると共に、近傍ノードが送信したインパルス信号を受信し、上記位相算出部が、その近傍ノードの位相を利用可能とするインパルス信号通信手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の通信制御装置。
  8. 自ノードの位相を反映させた状態変数信号としての連続的な位相信号を持続的に送信すると共に、近傍ノードが送信した位相信号を受信し、上記位相算出部が、その近傍ノードの位相を利用可能とする位相信号通信手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の通信制御装置。
  9. 位相信号とデータ信号とは異なる周波数帯域を使用して通信すると共に、位相信号発信用の周波数帯域は整数個の帯域に細分化され、
    近傍ノードとの間で、初期動作として位相信号を授受し合い、各ノードが利用する位相信号発信用の周波数帯域を調停する位相信号周波数帯域調停手段を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の通信制御装置を有することを特徴とするノード。
  11. 請求項10に記載のノードを複数分散配置して有することを特徴とする通信システム。
  12. 通信システムを構成する複数のノードのそれぞれが実行する、内部で変化させる位相の状態に基づいて自ノードからのデータ発信のタイミングを決定する通信タイミング計算工程を含む通信制御方法であって、
    上記通信タイミング計算工程は、
    近傍ノードのデータ発信のタイミングを表す位相が反映された近傍ノードからの状態変数信号の受信に基づき、予め定められている時間発展規則に従って自ノードの位相の状態を変化させる位相算出サブ工程と、
    自ノードと近傍ノードとの位相差を観測し、その位相差に基づいて、自ノードからのデータ発信のタイミングと近傍ノードからのデータ発信タイミングとの衝突率を算出する衝突率算出サブ工程と、
    衝突率に応じたストレス値を時間的に蓄積し、蓄積されたストレス値に応じて、上記位相算出サブ工程が用いている時間発展規則にランダムな大きさの位相シフトを生起させるストレス応答関数値生成サブ工程とを含む
    ことを特徴とする通信制御方法。

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