JP2006073790A - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な装置構成により高密度のプラズマを発生させることのできるプラズマエッチング装置を提供する。
【解決手段】 エッチングチャンバー10内にプラズマ発生用高周波印加電極11を備え、円形状又はリング状の表面を有する磁石20が、当該円形状又はリング状の表面を高周波印加電極11に対向させるよう配置されているプラズマエッチング装置1とする。このようなプラズマエッチング装置1によれば、簡単な装置構成により、高密度のプラズマを発生させることができる。また、この高密度のプラズマを生成することにより、異方性の高いエッチング処理を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置等の製造に用いられるプラズマエッチング装置に関する。
半導体レーザや光導波路等の光デバイスをはじめとする半導体装置等を製造する方法の一つとして、ドライエッチング技術が用いられている。このドライエッチング技術においては、近年の半導体装置に対する高精度化の要求に応え得る、異方性の高いエッチング技術の開発が求められている。
このような要求に対し、例えばリン化インジウム(InP)のドライエッチング技術において、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマを用いた反応性イオンビームエッチング(RIBE)技術や、誘導結合型プラズマ(ICP)エッチング技術等が開発されてきた。
そして、これらの技術開発の過程において、異方性の高いエッチングを実現するためには、高密度のプラズマが必須であることが認識されている。
従来、この高密度プラズマを発生させることを目的としたプラズマ源の一つとして、永久磁石が形成する磁界を利用したマグネトロン型のものがある(例えば、非特許文献1)。
A. Naraiet al., Jpn. J. Appl. Phys. 30 :3159, 1991
しかしながら、上記従来のマグネトロン型プラズマ源においては、マイクロ波の導入路を設けたり、均一な磁界を形成するために、棒型の磁石を複数用い、均一なエッチング結果を得るために試料を機械的に回転させる機構を設ける必要がある等、装置が複雑なものとなっていた。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであって、簡単な装置構成により高密度のプラズマを発生させることのできるプラズマエッチング装置を提供することをその目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置は、エッチングチャンバー内にプラズマ発生用高周波印加電極を備え、円形状又はリング状の表面を有する磁石が、当該円形状又はリング状の表面を前記電極に対向させるよう配置されている、ことを特徴とする。これにより、簡単な装置構成によりプラズマを高密度化することができるプラズマエッチング装置を提供することができる。
また、前記磁石は、前記エッチングチャンバー内に配置されている、こととしてもよい。これにより、より高密度のプラズマを発生させることができる。
また、前記磁石は、その表面の少なくとも一部にセラミックコーティング処理が施されている、こととしてもよい。これにより、エッチングチャンバー内における磁石からの不純物の発生を抑えることができる。
また、前記磁石は、サマリウムコバルト磁石である、こととしてもよい。これにより、高温条件下でも安定して高密度のプラズマを発生させることができる。
本発明に係るプラズマエッチング装置によれば、簡単な装置構成により、高密度のプラズマを発生させることができる。また、この高密度のプラズマを生成することにより、異方性の高いエッチング処理を行うことができる。
また、エッチング処理が行われる範囲内に均一な磁界を形成することができる。この均一な磁界の形成により、処理対象とするサンプル上のエッチングレートを均一化することができる。
また、試料直上にのみ高密度のプラズマを閉じ込め、プラズマとエッチングチャンバー内壁との相互作用を抑えることができる。これにより、例えば、プラズマ中のイオンがチャンバー内壁の付着物をスパッタするのを抑制できる等、エッチング処理を安定に行うことができる。
以下に、本発明の一実施の形態に係るプラズマエッチング装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態においては、プラズマエッチング装置が、反応性イオンエッチング(RIE)装置として構成される場合を例として説明する。
図1は、本実施形態に係るプラズマエッチング装置1についての説明図である。図1に示すように、このプラズマエッチング装置1は、エッチング処理を行う閉鎖空間を形成するエッチングチャンバー10を備えている。このエッチングチャンバー10には、塩素等のエッチングガスを導入するための導入路16、エッチング処理によって生じた排ガスを排出するための排出路17、処理対象とするInP等のサンプル30を当該エッチングチャンバー10内に導入するためのゲートバルブ等で仕切られたロードチャンバー(図示せず)等が設置されている。
また、このエッチングチャンバー10内には、導入されたエッチングガスに高周波電力を印加するためのRF(Radio Frequency)電極11が設置されている。このRF電極11は、エッチングチャンバー10内に導入されたエッチングガスからプラズマを発生させるとともに、発生したプラズマイオンを当該RF電極11方向に引きつける役割を果たす。また、このRF電極11上には、エッチング処理の対象となるInP等のサンプル30を保持するためのサンプルホルダ13が設置されている。このRF電極11及びサンプルホルダ13に対向するエッチングチャンバー10外壁の一部は、石英製の天板12により構成されている。
この天板12のエッチングチャンバー10外表面付近であって、RF電極11及びサンプルホルダ13に対向する位置には磁石20が設置されている。この磁石20は、円柱の中心の一部を刳り貫いたリング状に成形されており、そのリング状の表面がRF電極11及びサンプルホルダ13に対向するように設置されている。
また、この磁石20は、エッチングチャンバー10内部に設置されてもよい。この場合、磁石20は、図2に示すように、RF電極11及びサンプルホルダ13に対向する位置であって、エッチングチャンバー10内部の天板12表面付近に設置される。すなわち、この磁石20は、そのリング状の表面がRF電極11及びサンプルホルダ13に対向するように設置される。この磁石20の設置方法としては、例えば、天板12の一方の面に当該磁石20を置き、且つ当該磁石20に対向する位置であって天板12の他方の面に他の磁石又は鉄板(図示せず)を置くことにより、これらが磁力によって互いに引き合って天板12を挟み込むように設置する方法が簡便である。なお、磁石20の設置方法はこれに限られず、磁石20と天板12とを接着する等、任意の方法を用いることができる。
また、この磁石20は、その表面の全部又は一部がアルミナ等のセラミックコーティング処理を施されたものであってもよい。これは、例えばニッケルめっきが施された磁石20を用いる場合には、その表面にプラズマが衝突すると、めっき由来の不純物が発生してエッチングチャンバー10内壁やサンプル30を汚染することもあるため、めっきの上からセラミックコーティング処理を施すことにより、このような不純物の発生を押さえることができるからである。
用いられる磁石20の種類としては、ネオジウム磁石やフェライト磁石等をはじめとする、いわゆる永久磁石のうちから任意のものを選択することができる。
ただし、エッチング処理においては、設定されるエッチング温度条件や処理時間の経過等によって磁石20の温度が上昇するため、実際のエッチング処理において到達する温度よりも高いキュリー点を有する磁石20を用いることが好ましい。特に、図2のように磁石20をエッチングチャンバー10内に設置する場合には、磁石20に対するプラズマの衝突や磁石20内部での渦電流の発生等によって顕著に温度が上昇することがあるため、サマリウムコバルト(SmCo)磁石等を用いることが好ましい。
また、この磁石20の形状は、リング状に限られず、円形状の表面を有する円柱状であってもよい。ここで、円形状とは真円に限ることを意味するものではなく、やや楕円形のもの等であってもよい。
また、この磁石20の大きさは、エッチングチャンバー10等の装置条件に応じて適宜設定されればよいが、サンプル30と同等かそれ以上の大きさであることが好ましい。
ここで、図1又は図2に示すプラズマエッチング装置1の動作について説明する。まず、エッチングチャンバー10内を真空状態とした後、ロードチャンバー(図示せず)から当該エッチングチャンバー10内にサンプル30を導入する。次いで導入路16からエッチングチャンバー10内にエッチングガスを所定の圧力となるように導入する。この所定圧力は、排出路17を介したエッチングガスの排気量を調節することにより維持される。
そして、このエッチングチャンバー10内に導入されたエッチングガスに対して、RF電極11から所定の放電周波数で電力を印加することにより、当該エッチングガスからプラズマを発生させる。このとき、リング状の表面をRF電極11に対向するよう設置されている磁石20によって、当該磁石20とRF電極11との間に磁界が形成されるため、エッチングガスから発生したプラズマは、この磁界が形成されている磁石20とRF電極11とに挟まれた空間内に閉じ込められる。すなわち、エッチングチャンバー10内においては、磁石20とRF電極11とに挟まれた空間内に、高密度のプラズマが発生することとなる。
したがって、RF電極11の磁石20に対向する側に保持されているサンプル30に対して、異方性の高いエッチング処理を行うことができる。
次に、このプラズマエッチング装置1を用いたエッチング処理の一例について説明する。
[プラズマエッチング装置の構成]
本実施例におけるプラズマエッチング装置1の主な構成は、図1又は図2に示したものと同様である。このプラズマエッチング装置1としては、市販のICPエッチング装置(Samco RIE-101ip、Samco International, Inc.)において、エッチングチャンバー10の石英製天板12上に設置されていたICPコイルを除去し、この天板12に対向してエッチングチャンバー10内に設置されている下部電極のみをRF電極11として用いた。
また、ICPコイルを除去した代わりに、図1又は図2に示すように、天板12のエッチングチャンバー10外側表面又はエッチングチャンバー10内側表面に、リング形状の磁石20を設置した。
この磁石20としては、外径が48mm、内径が30mm、高さが23mmのリング形状であって、キュリー点が約820℃、残留磁束密度が10000G、であるSmCo磁石を用いた。
図3は、このSmCo磁石20が形成する磁界における磁力線の一部を示す。すなわち、図3においては、外径48mmであるリング状のSmCo磁石20を中心とした幅100mmの範囲内において、当該SmCo磁石20によって形成される磁界の磁力線を示している。プラズマはこの磁力線に沿うようにして、SmCo磁石20とRF電極11との間に高密度に閉じ込められるものと考えられる。
また、RF電極11の天板12に対向する側には、サンプルホルダ13として、図4に示すように外側をシリコンウェハ14で覆われた円板形状のInPウェハ15を設置した。
[プラズマの視覚的観察]
まず、エッチングチャンバー10の側壁に設置した観察窓(図示せず)越しに、エッチングチャンバー10内部で発生するプラズマの様子を視覚的に観察した。RF電極11のRF出力は300Wとした。エッチングガスとして塩素を用いた。この塩素ガスを1sccm(6×10-5
m3/h)の流量でエッチングチャンバー10内に導入した。エッチングチャンバー10内の圧力は5Pa、試料(サンプルホルダ)の温度は180℃とした。
発生させたプラズマを観察窓から観察したところ、磁石20を設置しない場合(すなわち図1又は図2において磁石20を設置しない場合)には、プラズマはエッチングチャンバー10内の全体に広がるように発生した。これに対し、図1又は図2に示すように磁石20を設置した場合には、エッチングチャンバー10内の空間のうち、RF電極11上のサンプルホルダ13直上付近からSmCo磁石20の直下付近までの部分的な空間において特に、プラズマの明るさが増加しており、プラズマ密度が増加していることが確認された(結果は図示せず)。
またさらに、SmCo磁石20を図1に示すようにエッチングチャンバー10の外に設置する場合に比べて、図2に示すようにエッチングチャンバー10の内部に設置した場合の方が、サンプルホルダ13と磁石20とに挟まれた空間におけるプラズマが顕著に明るくなることが確認された。
すなわち、SmCo磁石20を設置することにより(特にエッチングチャンバー10内に設置することにより)、当該SmCo磁石20とRF電極11とに挟まれた空間範囲内にプラズマが閉じ込められ、高密度化することが確認された。
[プラズマ密度の測定]
次に、エッチングチャンバー10内に発生するプラズマの密度を、測定装置としてLangmuir Probe System L2P(Plasma Consult社製)を用いたダブルプローブ法により測定した。エッチングガスとしてアルゴンガスを用いた。これは、実際のエッチング処理において用いられる塩素等の反応性のガスはプローブとの反応が起きてしまい、正確にプラズマ密度を測定することができないためである。このアルゴンガスは4sccmの流量でエッチングチャンバー10内に導入した。エッチングチャンバー10内の圧力は5Pa、温度は180℃とした。電極11の放電周波数は13.56MHzとした。サンプルホルダ13のSmCo磁石20側表面の直上1cmの位置にプローブを設置し、異なるRF出力値についてプラズマ密度の測定を行った。
図5に、RF電極11のRF出力(図中、横軸RF Power)と測定されたプラズマ密度(図中、縦軸Plasma Density)との関係を示す。図5において、三角印は、SmCo磁石20を設置せず、RF電極11のみを用いてプラズマを発生させた場合の結果を示す(図中、w/o Magnet)。また、丸印は、図1に示すように、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10外の天板12表面に設置した場合の結果を示す(図中、on Quartz Plate)。また、四角印は、図2に示すように、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10内の天板12表面に設置した場合の結果を示す(図中、Internal)。
図5に示すように、各RF出力値におけるプラズマ密度は、SmCo磁石20を用いない場合(三角印)に比べて、SmCo磁石20を用いた場合(丸印及び四角印)の方が高かった。さらに、各RF出力値において、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10外に設置した場合(丸印)よりも、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10内に設置した場合(四角印)の方が、プラズマ密度が高かった。特に、RF出力値が300Wの場合においては、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10内に設置することにより、1011cm-3以上の高密度プラズマの発生が確認された。
すなわち、RF電極11に対向する位置にSmCo磁石20を設置することにより、サンプルホルダ13直上付近におけるプラズマ密度が顕著に増加する(すなわちプラズマが高密度化する)ことが確認された。
[プラズマイオン強度の測定]
次に、エッチングチャンバー10内の側壁に衝突するプラズマイオンの量を、当該エッチングチャンバー10の側壁に設置した四重極質量分析器(QMS)(PPM-421、正イオン測定モード、バルザース社製)を用いて測定した。
測定の結果、SmCo磁石20を設置した場合には、SmCo磁石20を設置しない場合に比べて、検出されるイオン量が100分の1から1000分の1程度まで顕著に減少した(結果は図示せず)。
すなわち、SmCo磁石20を設置しない場合には、エッチングチャンバー10内全体にプラズマが広がり、エッチングチャンバー10の内壁にも多くのプラズマイオンが衝突するのに対して、RF電極11に対向する位置にSmCo磁石20を設置することにより、発生したプラズマイオンがサンプル30直上付近に閉じ込められるため、エッチングチャンバー10内の側壁に衝突するプラズマイオンの量が顕著に減少することが確認された。
[エッチングレートの測定]
次に、一定のRF出力及び温度におけるエッチングレートを測定した。
エッチングガスとして塩素ガスを用いた。この塩素ガスを1sccmの流量でエッチングチャンバー10内に導入した。電極11のRF出力は300W、放電周波数は13.56MHzとした。エッチングチャンバー10内の温度は180℃とした。
サンプル30として、厚さ500μm、5mm角のInP基板を用いた。このInP基板サンプル30をサンプルホルダ13のInPウェハ15上に設置し、当該サンプル30上に直径1μmの微細円パターンを1μm間隔で規則的に配置したレジストマスク(図示せず)を設置した。磁石20は、このサンプル30から約10cm離れた位置に設置した。このサンプル30に対して異なる圧力条件下においてエッチング処理を行い、そのエッチングレートを測定した。エッチングレートは、レーザ顕微鏡を用いて、エッチング処理によってサンプル30表面に形成された凹凸(段差)を定量的に測定した。
図6に、圧力(図中、横軸Pressure)とエッチングレート(図中、縦軸InP Etching Rate)との関係を示す。図6において、三角印は、SmCo磁石20を用いない場合の結果を示し(図中、w/o Magnet)、丸印は、図2に示すように、SmCo磁石20をエッチングチャンバー10内の天板12下面に設置した場合の結果を示す(図中、Internal Magnet)。
図6に示すように、各圧力条件下において、SmCo磁石を用いない場合(三角印)に比べて、SmCo磁石20を用いた場合(丸印)の方が、エッチングレートは大きかった。
すなわち、SmCo磁石20を設置することによって、エッチングレートが顕著に増加することが確認された。この原因の一つとしては、SmCo磁石20が形成する磁界により、プラズマがサンプル30の直上付近に閉じ込められ、そのイオン密度が増加したことが考えられる。
また、エッチングレートの均一性についても評価したところ、InP基板サンプル30の直径4cmの範囲内で、エッチングレートの変化は3.5%以下であった(図示せず)。
すなわち、少なくともSmCo磁石20の直径に相当する範囲内では、InP基板サンプル30に対するエッチングレートが均一となることが確認された。この原因の一つとしては、SmCo磁石20が、そのリング状表面をRF電極11及びサンプルホルダ13に対向するよう設置されているため、当該サンプルホルダ13上に固定されたサンプル30との間の空間に形成される磁界が当該サンプル30直上で実用的に問題にならない程度に均一となり、このため当該空間に閉じ込められるプラズマ密度も均一化されたことが考えられる。
[InP基板の異方性エッチング]
次に、サンプル30の異方性エッチング処理を行った。エッチングガスとしては塩素ガスを用いた。塩素ガスは1sccmの流量でエッチングチャンバー10内に導入した。RF電極11のRF出力は300W、放電周波数は13.56MHzとした。エッチングチャンバー10内の圧力は5Pa、温度は180℃とした。エッチング時間は5分とした。サンプル30としては、厚さ500μm、5mm角のInP基板を用いた。
このInP基板サンプル30上に直径1μmの微細円パターンを1μm間隔で規則的に配置したレジストマスク(図示せず)を被せ、エッチング処理を行った。磁石20は、このサンプル30から約10cm離れた位置に設置した。
図7は、エッチング処理後のInP基板サンプル30を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した結果を示す。図7(a)は、SmCo磁石20を用いない場合、図7(b)は、図2に示すようにSmCo磁石20をエッチングチャンバー10内に設置した場合、についてのInP基板サンプル30のエッチング処理結果をそれぞれ示す。
図7(a)に示すように、SmCo磁石20を用いない場合には、InP基板サンプル30上に形成された複数の突起状構造物は、その先端付近が角が取れたように滑らかであり、また先端から根元にかけての幅が徐々に増加していた。
これに対し、図7(b)に示すように、SmCo磁石20を用いた場合には、InP基板サンプル30上に形成された複数の突起状構造物は、その先端の上面と側面とのなす角度は略直角であり、先端部分と根元部分との幅は略同じであった。
すなわち、SmCo磁石20を設置することにより、エッチング処理における異方性が顕著に高くなることが確認された。このような異方性の高いエッチングを実現することができる原因の一つとしては、プラズマの高密度化が考えられる。
また、図7から明らかなように、SmCo磁石20を用いない場合に比べて、SmCo磁石20を設置することにより、サンプル30のエッチングプロファイル及びエッチングされた表面の粗さが改善されることが確認された。
なお、本発明に係るプラズマエッチング装置1は、本実施形態のものに限られない。例えば、本実施形態において磁石20は、エッチングチャンバー10の天板12の表面付近に設置することとしたが、これに限られない。すなわち、磁石20とRF電極11又はサンプル30との距離や、これらのサイズの関係は、磁石20とRF電極11との間に目的に応じた磁界を形成することができるよう、任意に設定することができる。
本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置において、磁石をエッチングチャンバー外に設置する場合の説明図。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置において、磁石をエッチングチャンバー内に設置する場合の説明図。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置において用いられる磁石の磁力線についての説明図である。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置におけるサンプルホルダについての説明図である。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置における、RF出力値とプラズマ密度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置における、圧力値とエッチングレートとの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置による異方性エッチングの処理結果を示す写真である。
符号の説明
1 プラズマエッチング装置、10 エッチングチャンバー、11 RF電極、12 天板、13 サンプルホルダ、14 シリコンウェハ、15 InPウェハ、16 導入路、17 排出路、20 磁石、30 サンプル。

Claims (4)

  1. エッチングチャンバー内にプラズマ発生用高周波印加電極を備え、
    円形状又はリング状の表面を有する磁石が、当該円形状又はリング状の表面を前記電極に対向させるよう配置されている、
    ことを特徴とするプラズマエッチング装置。
  2. 前記磁石は、前記エッチングチャンバー内に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング装置。
  3. 前記磁石は、その表面の少なくとも一部にセラミックコーティング処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマエッチング装置。
  4. 前記磁石は、サマリウムコバルト磁石である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラズマエッチング装置。
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