JP2006073511A - 支持構造、及びその製造方法とこれを用いた表示装置 - Google Patents

支持構造、及びその製造方法とこれを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐破壊強度に優れ、表面に帯電防止のための複数本の溝を有する支持構造を簡易な方法で提供する。
【解決手段】 表面に複数本の溝を有するガラス母材を、該溝に平行な方向に加熱延伸し、得られたガラス基板にレーザー光を照射し、照射領域が溶融した状態で該照射領域を中心に、ガラス基板の一方を引っ張ることにより、固定側のガラス基板の切断面において溝が端部まで達せず、良好なR形状を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子放出素子を用いてなる平面型の表示装置において、真空容器の耐大気圧手段として用いられる支持構造とその製造方法に関し、さらには、該支持構造を用いてなる表示装置に関する。
一般に、電子放出素子を複数個備えた電子源基板である第1の基板と、表示面である第2の基板を間隔をあけて対向配置した表示装置では、必要な耐大気圧性を得るために、第1の基板と第2の基板との間に絶縁材料で構成された支持構造(スペーサー)を挟み込んでいる。
この支持構造の製造方法としては、ガラス母材を加熱延伸し、ダイアモンドカッターや、レーザー光の照射によって、所定の長さに切断する方法が知られている(特許文献2)。また、支持構造の表面には、複数の溝を設けることによって、支持構造の帯電を防止できることが知られている。このように、表面に複数の溝を有する支持構造の製造方法としても、ガラス母材を加熱延伸し、ダイアモンドカッターや、レーザー光の照射によって、所定の長さに切断する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし切断工程で切断面に発生する微小な突起や欠けに応力が集中して支持構造が座屈破壊を生じたり、また、該突起や欠けへの電界集中によって沿面放電が発生しやすいという問題があった。
そこで特許文献2には、切断後の支持構造に加熱処理やケミカルエッチング処理を施すことによって、切断面の平滑化処理を行い、当該支持構造の座屈破壊及び沿面放電の防止を図った製造方法も開示されている。
特開2003−229056号公報 特開2000−251705号公報
しかしながら、表面に溝を形成することにより帯電防止を図った支持構造を製造する場合、特許文献2に開示された製造方法では、焼き鈍しやケミカルエッチングによって溝の形状(深さや角度、稜部の形状)が変化してしまい、所望の帯電防止を図ることができない。
本発明は、上記問題点を解決し、耐破壊強度が高く、且つ、表面に所望の溝を備えて帯電防止を図った支持構造を、煩雑な工程を付加することなく提供し、該支持構造を用いて信頼性の高い表示装置を構成することにある。
本発明の第一は、
板状の基材の表面に、該基材の長手方向に対して平行な複数の溝を有し、該基材の、該長手方向に対して平行な端部において、表示装置の構成部材を支持する支持構造であって、前記溝の端部は、前記基材の短手方向に対して平行な端部から離れていることを特徴とする。
本発明の第二は、
板状の基材の表面に、該基材の長手方向に対して平行な複数の溝を有し、該基材の、該長手方向に対して平行な端部において、表示装置の構成部材を支持する支持構造であって、前記基材の短手方向に対して平行な端部に、該基材の厚さよりも大きい径の曲率部分を有することを特徴とする。
本発明の第三は、
表面に複数本の溝を有する板状の支持構造の製造方法であって、
表面に複数本の溝を有する板状のガラス母材を、該溝に平行な方向に加熱延伸する工程と、
延伸後のガラス基材に、該ガラス基材の溝を有する面に対して直交する方向からレーザー光を照射して該ガラス基材を切断する工程とを有し、
該ガラス基材を切断する工程は、該ガラス基材の該レーザー光の照射領域を溶融させた状態で、該照射領域を境にして、該ガラス基材の一方を引っ張ることにより該照射領域において該ガラス基材を切断することを特徴とする。
本発明の第四は、
電子放出素子を有する第一の基板と、前記電子放出素子から放出された電子の照射によって発光する発光部材と電極とを備えた第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板間に位置して両基板を支持し、表面に前記第一の基板又は第二の基板に対して平行な複数の溝を有する板状の支持構造とを備えた表示装置であって、前記溝の端部は、前記支持構造の前記第一の基板または第二の基板に対面しない端部から離れていることを特徴とする。
本発明の第五は、
電子放出素子を有する第一の基板と、前記電子放出素子から放出された電子の照射によって発光する発光部材と電極とを備えた第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板間に位置して両基板を支持し、表面に前記第一の基板又は第二の基板に対して平行な複数の溝を有する板状の支持構造とを備えた表示装置であって、前記支持構造の前記第一の基板または第二の基板に対面しない端部に、該支持構造の厚さよりも大きい径の曲率部分を有することを特徴とする。
本発明の支持構造は、表面に溝を有していることから帯電性が制御されており、さらに、該溝が端部にまで達していないため、該溝の凹凸による応力集中が緩和され、圧縮強度と曲げ強度に優れている。
また本発明の支持構造は、表面に溝を有していることから帯電性が制御されており、且つ、端部において当該支持構造の厚さよりも大きな径の曲率部を持つことから該曲率部が支持構造の補強部材として働き、圧縮強度と曲げ強度に優れている。
また本発明の製造方法によれば、煩雑な工程を加えることなく、所望の形状の溝を備えた支持構造を製造することができる。
本発明の表示装置においては、本発明の支持構造を用いていることから、放出された電子による支持構造の帯電が良好に制御され、且つ、該支持構造自体の強度にも優れているため、高画質表示で高い信頼性が得られる。
よって、本発明によれば、製造コストの大幅な上昇を招くことなく、従来よりも強度に優れた支持構造を提供することができる。また該支持構造を用いて高画質表示で信頼性の高い表示装置が提供される。
以下、本発明の支持構造、該支持構造を用いた表示装置、該支持構造の製造方法について、好ましい実施形態を挙げて説明する。
図8は、本発明の表示装置の好ましい実施形態の表示パネルの構成を示す斜視図であり、一部の構成を切り欠いて示す図である。
図8に示されるように、本例の表示パネルは、第一の基板であるリアプレート81と、第二の基板であるフェースプレート82とを間隔をあけて対向させ、両者間に平板状の支持構造(以下スペーサーという場合もある)83を挟み込むと共に、周囲を側壁84で封止し、内部を真空雰囲気としたものとなっている。
リアプレート81上には、行方向配線85、列方向配線86、層間絶縁層(不図示)及び電子放出素子88を形成した電子源基板89が固定されている。
図示される電子放出素子88は、一対の素子電極間に電子放出部を有する導電性膜が接続された表面伝導型電子放出素子である。本例は、この表面伝導型の電子放出素子88をN×M個配置し、それぞれ等間隔で形成したM本の行方向配線85とN本の列方向配線86でマトリクス配線したマルチ電子ビーム源を有するものとなっている。また、本例においては、行方向配線85が層間絶縁層(不図示)を介して列方向配線86上に位置している。そして行方向配線85には引出端子Dx1〜Dxmを介して走査信号が印加され、列方向配線86には引出端子Dy1〜Dynを介して変調信号(画像信号)が印加されるものとなっている。
フェースプレート82の下面(リアプレート81との対向面)には、発光部材として蛍光膜90が形成され、さらに、該蛍光膜90の表面には、導電性部材であるメタルバック(加速電極)91が設けられている。このメタルバック91は、電子放出素子88から放出される電子を加速させるためのもので、高圧端子Hvから高電圧が印加され、前記行方向配線85に比して高電位に規定されるものとなっている。
行方向配線85上には、行方向配線85と平行に、平板状のスペーサー83が取り付けられている。このスペーサー83は、両端にスペーサー固定ブロック92が取り付けられ、行方向配線85上に乗せられた状態で、電子源基板89に固定されている。スペーサー固定ブロック92を用いてスペーサー83を固定することによって、電子の運動エネルギーが小さく、電子軌道が電場の影響を受けやすい電子放出素子88近傍の電場の乱れを小さくすることができる。
また、図9に図8のスペーサーのみを示す。図9において、100がスペーサーのフェースプレート、またはリアプレートに対面する端部、101がスペーサーのフェースプレート、またはリアプレートに対面しない端部である。また、別の表現では、100はスペーサーの長手方向に対して平行な端部、101は、スペーサーの短手方向に対して平行な端部である。また、102がスペーサーの長手方向(図8のX方向)、103がスペーサの短手方向(図8のZ方向)である。
スペーサー83は、電子源基板89を有するリアプレート81と、蛍光膜90及びメタルバック91が設けられたフェースプレート82との間に挟み込まれ、上下面がメタルバック91と行方向配線85にそれぞれ圧接されている。スペーサー83は、表示パネルに耐大気圧性を持たせるために、通常、等間隔で複数設けられる。また、リアプレート81とフェースプレート82の周縁部には、側壁84が挟み込まれており、リアプレート81と側壁84の接合部及びフェースプレート82と側壁84の接合部は、それぞれフリットガラスなどによって封止されている。
図1に、本発明第一の支持構造、即ち図8におけるスペーサー3の好ましい実施形態を示す。図1(a)は側面図(図8において、スペーサをY方向から見た図であり、X−Z平面図である。)、(b)は上面図(図8において、スペーサをZ方向から見た図であり、X−Y平面図である。尚、本図は、スペーサのフェースプレート82に対面し、当接する端面を表す。)である。尚、後述の図2、3、4、5も図1と同様の方向から見た図である。
図1に示すように、本発明の支持構造は平板状であり、表面には第一及び第二の基板に平行な複数本の溝1を有しており、該溝1が端部にまで達していないことが本発明の特徴である。換言すると、溝1の端部は、支持構造のリアプレートまたはフェースプレートに対面しない端部から離れている。このように、溝1が端部にまで達していないことにより、耐破壊強度において十分な強度を確保することができる。溝1のない領域の長さ(t)は、支持構造の厚さ(T)と同等以上であることが好ましい。その理由は、後述する本発明の製造方法によれば、延伸したガラス基板の切断工程において、溝1のない領域の長さ(t)と基板に直交する端部の形状に相関関係ができるためである。
図1(b)に示すように、端部の形状が、厚さ(T)の範囲内では緩やかなR形状(RT1)を形成していることが望ましい。その際、少なくともRT1が外側に凸のR形状であれば、本例の支持構造を用いて表示パネルを組み立てる際のいわゆるハンドリング時において、該端部を他の部材と接触させた際に該端部が欠ける恐れが少なくなる。
一方、切断工程における条件によっては、図2に示すように、溝1のない領域の長さ(t)が支持構造の厚さ(T)を下回ることもあり、その場合には、端部に外側に向かって凹のR形状(RT2)ができてしまう。このような形状の場合、耐破壊強度においては溝1が端部にまで達していないので問題ないが、支持構造の取り扱いに注意が必要である。なぜなら、端部が反対向きの曲率形状を持つ、即ち尖った形状であるために、このような支持構造を用いて表示パネルを組み立てる際のハンドリング時において、該端部を他の部材と接触させた際に該端部が欠ける恐れがあり、ハンドリングに注意が必要である。
また、高さ(H)方向(図8のZ方向)に存在するR形状(図1におけるRH1、図2におけるRH2)に関しても、できるだけ緩やかな曲率形状である方が望ましい。図1のRH1と図2のRH2を比較すると、図2のように、端部形状が逆向きの曲率(RT2)になった場合のRH2は、明らかに図1のRH1よりも曲率が小さく、尖り気味の形状になる。即ち、図2の端部はハンドリング時に欠けやすい形状となる。
図3は、従来の例えばガラススクライバーなどに用いられるダイヤモンドカッターで延伸したガラス基板を切断して製造した支持構造である。このように、短手方向に対して平行な端部(切断部)の形状は非常に鋭利で、溝1の稜線がはっきりと切断面の稜線まで到達している。また、このような支持構造では、切断面の稜線に微小なクラック(欠けや傷)が少なからず存在し、応力集中の要因となり、耐破壊強度の点で不利である。また、ハンドリング時においても欠けの発生の原因となりやすい。
図4に、本発明第二の支持構造の好ましい実施形態を示す。本例は、短手方向に対して平行な端部において、支持構造の厚さ(T)よりも大きい径の曲率部(RT4)を形成することにより、当該曲率部が端部の補強部材として働き、耐破壊強度が向上する。本例の場合、溝1が短手方向に対して平行な端部にまで達していても構わないが、後述する本発明の製造方法で製造した場合には、実質的に溝1は短手方向に対して平行な端部にまで達しない。また、意図的に溝1が短手方向に対して平行な端部にまで達しないように、特に、溝1のない領域の長さ(t)が支持構造の厚さ(T)より大であれば、図1の支持構造よりもさらに耐破壊強度が向上するため、望ましい。また、高さ(H)方向のR形状(RH4)も図1の支持構造よりも大きくなる傾向にあり、好ましい。
尚、本発明の支持構造を、図8に示したような表示装置に組み込む場合には、溝のない領域をスペーサー固定ブロック92により固定し、表示領域には影響を及ぼさないように配置される。
次に、本発明の支持構造の製造方法について説明する。本発明の支持構造は、平板状で表面に平行な複数本(支持構造の溝と同数)の溝を有するガラス母材を、該溝に平行な方向に加熱延伸し、得られたガラス基板を所定の長さに切断して得られる。本発明の製造方法においては、上記切断工程において、ガラス基板の溝に直交する方向からレーザー光を照射し、照射領域を溶融させた状態でガラス基板の一方を引っ張ることにより切断することを特徴とする。即ち、本発明の製造方法においては、光の指向性の高いレーザーを用いてガラス基板を局所的に加熱することにより、照射領域のみガラス基板を溶融させて溝を埋めるとともに、照射領域以外は溝の形状を保持して切断することができる。また、照射条件やガラス基板を引っ張る際の条件を調節することにより、図1,図4に示したような端部(短手方向に対して平行な端部)形状を容易に形成することができる。
本発明で用いられるレーザー光の波長は、切断対象であるガラス基板がレーザー光を効率よく吸収することができればいかなる範囲であっても良い。例えば波長が10.6μmのCO2(炭酸ガス)レーザーや、波長が1.06μmのYAGレーザーが挙げられるが、特にCO2レーザーはガラスへの吸収率が高く、好ましい。
また、レーザー光の出力と周波数はガラス基板の形態(材質、厚さ、幅)などに応じて選定する必要がある。レーザー光のパワーが大きすぎると、照射領域の温度上昇が速すぎて切断部にクラックが入ったり、ガラス基板が燃焼・蒸発・飛散などを引き起こし、周辺を汚したりすることがある。このような不都合を避けるために発振周波数を小さくすると、照射領域の時間的な(断続的な)温度変化が大きくなり、クラックが発生することがある。従って、レーザー光の周波数はできるだけ高く設定し、小刻みに照射することで時間的な温度変動を緩やかにする。またパワーは、後述するようにガラス基板を切断することができる範囲で設定する。
本発明の如く、加熱延伸したガラス基板にレーザー光を照射する場合、不要な溶融物の発生や、発塵や飛散のない状態で切断するには、延伸方向に対してできるだけ狭い領域に、且つ、高さ(H)方向に対してはできるだけ均一なレーザー光を照射する必要がある。
具体的には、レーザー光を数μmから数10μm程度のスポット状に集光して、高さ方向にスキャンさせる方法や、照射領域をマスクを介して成形するなどの方法が考えられる。しかし前者の場合は、スポット光がスキャンすることによって、切断部の時間的な温度変化が大きく、ガラス基板にクラックが入ることが多い。また、それを避けるためにスキャン速度を上げることも考えられるが、メカニカルにミラーを振ってスキャンさせる方式では、スキャン速度に限界がある。また、後者の場合は、CO2やYAGレーザー光の波長が長く、マスキングに対するパターン精度が良くない(パターンの境界がぼける)ことと、マスクの摩耗が激しい(効率よくレーザー光を反射または吸収できるマスク材料が少ない)ことから、最適とは言い難い。
最も好ましい方式を図5に示す。図中、11は延伸したガラス基板、12はレーザー光の照射パターンである。図5に示すように、レーザー光そのものを細長いパターン12状にシリンドリカルレンズを介して集光させ、照射パターン12の長手方向(W)が支持構造の高さ(H)方向となるように照射する。さらには、ガラス基板11の両面から同時に照射することによって、ガラス基板11の厚さ(T)方向に対して、より高効率に加熱することが可能となる。この場合、両面の照射パターン12の十分な位置合わせが必要である。
図5に示したようにレーザー光を照射して、ガラス基板11の照射領域が溶融した状態で、図6に示すようにレーザー光の照射パターン12を中心(境)に、一方13を固定し、他方14を引っ張ることによって、図7に示すような切断形状を得ることができる。そして、固定した一方を製品とし、引っ張った他方14は廃棄する。
レーザー光は、ガラス基板11を溶融させた後、他方14を引っ張った際に溶融物がガラス基板の他方14につられて移動している間は照射し続けておくことが望ましい。溶融物が引っ張られている途中でレーザー光照射を止めると、溶融物の温度が急激に低下(放熱)するため、引っ張られている(糸をひいている)状態のまま固化してしまい、一方13の端部を所望の形状に仕上げることができない。図2に示した逆曲率形状は、これに似た状態で切断した場合を示す。
また、レーザー光の照射時間を長く設定し、溶融温度を高める(溶融面積も時間と共に広がる)ことで、溶融部の体積を増やせる。これによって他方14を引っ張った際に溶融物が一方13に残留するようにして、図4に示すような曲率部の径の大きな切断部を得ることができる。
(実施例1)
加熱延伸加工により得られたガラス基板(材質:無アルカリガラス、高さ(H):1.6mm、厚さ(T):0.195mm、溝深さ:8μm、溝数:40本、溝幅:15μm、溝ピッチ:30μm)に対して、長手方向(W):6mm、幅(L):1.5mmのレーザー照射パターンを図5に示すように、両側から3秒間照射した。
レーザー発振器は、10W出力のCO2レーザー(シンラッド社:型式48−1W)を用いた。2mmφのレーザー光をビームエキスパンダで6mmφに拡大し、ガラス基板の両面に照射するために光路をビームスプリッタで2分岐し、各光路がガラス基板を挟んで対向するように配置した。そしてガラス基板の手前で焦点距離2.5インチのシリンドリカルレンズで集光することにより、前述の寸法の照射パターンをガラス基板の両面に照射した。
レーザー出力条件は、周波数:5kHz、パワー:7.0W(パルスのデューティ:30%で設定)とした。また、引っ張りに関する条件は、レーザー照射開始から2.0秒後に引っ張りを開始し、引っ張り速度は7mm/secとした。引っ張る距離は10mmとした。
これらの条件によりガラス基板を切断した結果、切断部は、図1に示す形状で、溝のない領域の長さ(t)が0.2mm、RT1は外側に凸の滑らかなR形状であった。
本例で切断して得られた支持構造と従来の切断方法を用いて得られた支持構造について、それぞれ32個の座屈試験を行い、耐破壊強度の検証を行った。その結果を表1に示す。表中の「ダイサー」とは、ガラスやシリコンウエハーなどをダイヤモンド砥石などの工具を用いて切断する従来の方式によりガラス基板を切断して得た支持構造である。この支持構造の切断面の形状は図3に示したものに近いが、切断面全体が摺り面であるため、微小なクラックが無数に存在する。
座屈試験方法は、島津製作所製の引張圧縮試験機AGS−20KNGを用い、0.05mm/minの速度で圧縮した。試験片を圧縮する圧子はガラスブロックを用いた。尚、座屈試験に用いたスペーサの長さは、40mmとした。
表1より明らかなように、本発明の支持構造は、従来の製造方法で製造した支持構造よりも1.5倍近く座屈強度が高く、耐破壊強度に優れていることがわかる。
Figure 2006073511
(実施例2)
レーザー光のパワーを5.2Wとする以外は実施例1と同様にしてガラス基板を切断した。その結果、切断部は図2に示すように、RT2は逆向きの曲率形状となった。
(実施例3)
レーザー光のパワーを8.6Wとした以外は実施例1と同様にしてガラス基板を切断した。その結果、切断部の形状が、厚さ0.195mmに対してRT4の径が0.22mmと厚さよりも大きい曲率形状となった。
本発明の支持構造の好ましい実施形態を示す図である。 本発明の支持構造の他の実施形態を示す図である。 従来の支持構造の一例を示す図である。 本発明の支持構造の好ましい他の実施形態を示す図である。 本発明の製造方法におけるレーザー光の照射パターンを示す図である。 本発明の製造方法における切断工程を示す図である。 本発明の製造方法における切断後のガラス基板の切断部を示す図である。 本発明の表示装置の表示パネルの構成を示す図である。 図8の支持構造(スペーサー)の部分拡大図である。
符号の説明
1 溝
11 ガラス基板
12 レーザー光照射パターン
13 ガラス基板の一方(固定側)
14 ガラス基板の他方(引っ張り側)
81 リアプレート
82 フェースプレート
83 スペーサー(支持構造)
84 側壁
85 行方向配線
86 列方向配線
88 電子放出素子
89 電子源基板
90 蛍光膜
91 メタルバック
92 スペーサー固定ブロック
100 フェースプレートまたはリアプレートに対面する端部
101 フェースプレートまたはリアプレートに対面しない端部
102 長手方向
103 短手方向

Claims (6)

  1. 電子放出素子を有する第一の基板と、前記電子放出素子から放出された電子の照射によって発光する発光部材と電極とを備えた第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板間に位置して両基板を支持し、表面に前記第一の基板又は第二の基板に対して平行な複数の溝を有する板状の支持構造とを備えた表示装置であって、前記溝の端部は、前記支持構造の前記第一の基板または第二の基板に対面しない端部から離れていることを特徴とする表示装置。
  2. 電子放出素子を有する第一の基板と、前記電子放出素子から放出された電子の照射によって発光する発光部材と電極とを備えた第二の基板と、前記第一の基板と第二の基板間に位置して両基板を支持し、表面に前記第一の基板又は第二の基板に対して平行な複数の溝を有する板状の支持構造とを備えた表示装置であって、前記支持構造の前記第一の基板または第二の基板に対面しない端部に、該支持構造の厚さよりも大きい径の曲率部分を有することを特徴とする表示装置。
  3. 板状の基材の表面に、該基材の長手方向に対して平行な複数の溝を有し、該基材の、該長手方向に対して平行な端部において、表示装置の構成部材を支持する支持構造であって、前記溝の端部は、前記基材の短手方向に対して平行な端部から離れていることを特徴とする支持構造。
  4. 前記基材の短手方向に対して平行な端部に、該基材の厚さよりも大きい径の曲率部分を有することを特徴とする請求項3に記載の支持構造。
  5. 板状の基材の表面に、該基材の長手方向に対して平行な複数の溝を有し、該基材の、該長手方向に対して平行な端部において、表示装置の構成部材を支持する支持構造であって、前記基材の短手方向に対して平行な端部に、該基材の厚さよりも大きい径の曲率部分を有することを特徴とする支持構造。
  6. 表面に複数本の溝を有する板状の支持構造の製造方法であって、
    表面に複数本の溝を有する板状のガラス母材を、該溝に平行な方向に加熱延伸する工程と、
    延伸後のガラス基材に、該ガラス基材の溝を有する面に対して直交する方向からレーザー光を照射して該ガラス基材を切断する工程とを有し、
    該ガラス基材を切断する工程は、該ガラス基材の該レーザー光の照射領域を溶融させた状態で、該照射領域を境にして、該ガラス基材の一方を引っ張ることにより該照射領域において該ガラス基材を切断することを特徴とする支持構造の製造方法。
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