JP2006072637A - プラントモデル構築装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プラントモデル構築装置は、複数のプラント施設2とプラント機器3とを有するプラントを表示するモニタ1と、モニタ1に表示されたプラント施設2およびプラント機器3の構成を作成または修正し、所望の構成を設定するプラント構成設定手段1aとを備えている。接続情報解析手段5は、設定された構成が、プラントモデルを構築するのに適切であるか否かを解析する。プラントモデル構築手段6は、適切であると解析された構成に基づいて、プラント機器3の特性方程式を選択してプラントモデルを構築する。
【選択図】 図1
Description
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明によるプラントモデル構築装置の第1の実施の形態を示す図である。
このうち、図1は、本発明の第1の実施の形態のプラントモデル構築装置の構成を示す構成図であり、図2は、図1のプラントモデル構築装置のモニタに表示されるプラントの構成を示す図であり、図3は、図1の切り替え手段を示す説明図である。
このプラントモデル構築装置は、図1および図2に示すように、プラントの内容を表示するモニタ1と、モニタ1に表示されたプラントのうち、主にプラント機器3の構成を作成しまたは修正し、所望のプラントの構成を設定するプラント構成設定手段1aとを備えている。
プラント構成設定手段1aには、このプラント構成設定手段1aにおいて設定されたプラント機器3の構成が、プラントモデルを構築するのに適切であるか否かを解析する接続情報解析手段5が接続されている。また、接続情報解析手段5には、当該接続情報解析手段5によりプラントモデルを構築するのに適切であると解析されたプラント機器3の構成に基づいて、各プラント機器3の特性方程式が内蔵された記憶手段8のデータリストから所望の特性方程式を選択することによりプラントモデルを構築するプラントモデル構築手段6が接続されている。
モニタ1上におけるプラント施設2は、実際のプラント施設16と同様に、例えば上流側の配水池2aと、この配水池2aの下流に設けられた下流側の配水池2bと、上流側の配水池2aに接続された薬品貯留槽2cとからなっている。また、モニタ1上におけるプラント機器3は、実際のプラント機器17と同様に、例えば上流側の配水池2aおよび下流側の配水池2bの間に設けられたポンプ3aと、管路3bと、バルブ3cと、薬品貯留槽2c内の薬品を上流側の配水池2aに注入する注入ポンプ3dとからなっている。
以下、オペレータがモニタ1に表示された疑似プラント施設2および疑似プラント機器3の構成を作成または修正し、所望のプラントの構成を設定する場合について説明する。
さらに具体的に説明すると、プラント構成設定手段1aは、例えば、配水池2a、配水池2b、薬品貯留槽2cの設置標高、底面積、上限水位および下限水位、ポンプ3aの定格出力、口径、台数、稼働状態、管路3bの長さ、口径、バルブ3cの口径、種類、稼働状態、注入ポンプ3dの定格出力、口径、台数、稼働状態等の接続情報を設定するようになっている。
ここで、量的モデルとは、プラント施設2における水量を調節するものであり、プラントモデル構築手段6がこの量的モデルを構築する際において、プラントモデルの構築に用いられるプラント機器3はポンプ3a、管路3bおよびバルブ3cとなる。
また、質的モデルとは、プラント施設2における水質を調節するものであり、プラントモデル構築手段6がこの質的モデルを構築する際において、プラントモデルの構築に用いられるプラント機器3は注入ポンプ3dとなる。
このプラントモデル構築手段6によるプラントモデルの具体的な構築方法については後に詳述する。
入力手段10は、実際のプラント施設16およびプラント機器17から送られる運転データおよびオペレータから送られる操作データが入力されるものである。また、切り替え手段7は、図3に示すように、入力手段10に入力されたデータに基づいて、プラントモデル構築手段6が量的モデルと質的モデルのどちらのプラントモデルを構築するかを切り替えるようになっている。
また、パラメータ調整手段13は、データ変換手段9によって最小2乗法により解くことができる方程式に変換されたプラントモデルを、入力手段10に入力されて当該パラメータ調整手段13に送られたデータに基づいて修正するようになっている。
また、この出力手段15はプラントモデル構築手段6の下流側に接続されていてもよく、この場合には出力手段15は、プラントモデル構築手段6により構築されたプラントモデルをモニタ1に出力して表示するとともに、実プラントのプラント施設16およびプラント機器17に出力して制御するようになっている。
図1および図2に示すように、実プラントのプラント施設16およびプラント機器17を初めて稼働する際には、オペレータはモニタ1を見ながら、プラント構成設定手段1aにより、これらのプラント施設16およびプラント機器17と同じ構成となるようモニタ1に表示されたプラント施設2およびプラント機器3の構成を作成する。また、実プラントにおいてプラント施設16またはプラント機器17の構成が変えられた場合には、例えば新たなポンプ17aを既に設置してあるポンプ17aと並列となるよう追加した場合には、オペレータはモニタ1を見ながら、プラント構成設定手段1aによりこれらのプラント施設16およびプラント機器17の構成の変化に従って、モニタ1に表示されたプラント施設2およびプラント機器3の構成内容を修正する。
具体的には、前述のように、プラント構成設定手段1aによって、例えば、配水池2a、配水池2b、薬品貯留槽2cの設置標高、底面積、上限水位および下限水位、ポンプ3aの定格出力、口径、台数、稼働状態、管路3bの長さ、口径、バルブ3cの口径、種類、稼働状態、注入ポンプ3dの定格出力、口径、台数、稼働状態等の接続情報が設定される。
プラント構成設定手段1aにより設定されたプラント施設2およびプラント機器3の構成が、プラントモデルを構築するのに適切ではないと接続情報解析手段5により解析された場合には、このことがモニタ1上に表示され、オペレータに対してプラント構成設定手段1aによるプラント施設2およびプラント機器3の構成の再設定を要求するようになっている。
ここで、切り替え手段7により、プラントモデル構築手段6が量的モデルを構築するように設定された場合には、プラントモデル構築手段6はプラント施設16の配水池16a、16bにおける水量を調節するようプラントモデルを構築し、このプラントモデルの構築にあたっては、プラント機器3の構成内容としてポンプ3a、管路3b、バルブ3cの接続情報が用いられる。
一方、切り替え手段7により、プラントモデル構築手段6が質的モデルを構築するように設定された場合には、プラントモデル構築手段6はプラント施設16の配水池(浄水池)16a、16bにおける例えば残留塩素濃度等の水質を制御するようプラントモデルを構築し、このプラントモデルの構築にあたっては、プラント機器3の構成内容として注入ポンプ3dの接続情報が用いられる。
まず、プラントの節点間、すなわちプラント施設2の配水池2a、2b間の損失水頭Hijを下記式(1)により算出する。
この2つの式(1)、(2)を未知数xについてのN個の関数fiに変換すると、下記式(3)のようになる。下記式(3)のN個の連立方程式を解くことにより解が得られる。
D2q=0 ・・・式(5)
例えば、図1に示す送水プロセスにおいては、式(4)は下記式(6)で表すことができる。
そして、パラメータ調整手段13により、データ変換手段9によって最小2乗法により解くことができる方程式に変換されたプラントモデルが、入力手段10に入力されて当該パラメータ調整手段13に送られたデータに基づいて修正される。ここで、入力手段10に入力されたデータが直接的にパラメータ調整手段13に送られてもよく、また、まず記憶手段11に記憶され、次にこの記憶手段11に記憶されたデータがデータフィルタリング手段12に送られて不適切なデータが除去されて適切なデータのみがパラメータ調整手段13に送られるようになっていてもよい。
上水道プラントの例えば配水池2aの水質の調節を目的とする質的モデルの構築にあたっては、上水道プロセスモデルの例として下記式(11)に示す一次遅れ+むだ時間モデルが用いられる。
まず、実プラントのプラント施設16およびプラント機器17から送られて入力手段10に入力された運転データのステップ応答を取得し、その入力値および出力値を記憶手段11に記憶する。上記式(12)において比例ゲインKはこの取得されたステップ応答の定常状態の値となる。また、△tbは、システムの制御周期によって決定される。
一方、センサノイズなどの影響により、むだ時間Lは実測値の時系列データからは正確に読みとることができない場合があるので、このむだ時間Lの値を仮定し、式(12)を展開した下記式(13)をもとに時定数Tを算出する。
この水質モデルのパラメータ調整手段13におけるむだ時間Lの調整方法としては、横軸を時刻t、縦軸をステップ応答の出力とするグラフにおいて、例えば仮想プラントモデルのグラフと実際のプラントのグラフとの間の面積が最小となるようにむだ時間Lを調整する方法などさまざまな方法が考えられるが、どのような方法を用いてもよい。
本実施の形態におけるプラントモデル構築装置は、上水道プラントのプラントモデルを構築するものに限られず、例えば下水道プラント、鉄鋼プラントなどの産業プラント、地域冷暖房プラントやビルの熱源プラント、発電所等のプラント運転のプラントモデルを構築するものであってもよい。また、このプラントモデル構築装置は、制御系設定のためのモデル同定ツールとして用いることもできる。
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態によるプラントモデル構築装置の構成を示す構成図である。
図4に示す第2の実施の形態おいて、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
遠隔データ通信手段19について図4を用いて以下に説明する。
1a プラント構成設定手段
2 (疑似)プラント施設
2a 上流側の配水池
2b 下流側の配水池
2c 薬品貯留槽
3 (疑似)プラント機器
3a ポンプ
3b 管路
3c バルブ
3d 注入ポンプ
5 接続情報解析手段
6 プラントモデル構築手段
7 切り替え手段
8 記憶手段
9 データ変換手段
10 入力手段
11 記憶手段
12 データフィルタリング手段
13 パラメータ調整手段
14 シミュレーション手段
15 出力手段
16 プラント施設
16a 上流側の配水池
16b 下流側の配水池
16c 薬品貯留槽
17 プラント機器
17a ポンプ
17b 管路
17c バルブ
17d 注入ポンプ
19 遠隔データ通信手段
Claims (13)
- 複数のプラント施設と、各プラント施設間に配置されたプラント機器とを有するプラントに関するプラントモデルを構築するプラントモデル構築装置において、
複数のプラント施設と、各プラント施設間に配置されたプラント機器とを有するプラントを表示するモニタと、
モニタに表示されたプラントのうちプラント機器の構成を作成または修正し、所望のプラントの構成を設定するプラント構成設定手段と、
プラント構成設定手段において設定されたプラント機器の構成が、プラントモデルを構築するのに適切であるか否かを解析する接続情報解析手段と、
接続情報解析手段によりプラントモデルを構築するのに適切であると解析されたプラント機器の構成に基づいて、各プラント機器の特性方程式が内蔵されたデータリストから所望の特性方程式を選択することによりプラントモデルを構築するプラントモデル構築手段と、
を備えたことを特徴とするプラントモデル構築装置。 - プラントモデル構築装置は上水道プラントに関するプラントモデルを構築することを特徴とする請求項1記載のプラントモデル構築装置。
- プラントモデル構築手段は、量的モデルおよび質的モデルのいずれか一方を構築することができ、
各プラント施設およびプラント機器から送られる運転データおよび/またはオペレータから送られる操作データが入力される入力手段と、
プラントモデル構築手段に接続され、入力手段に入力されたデータに基づいてプラントモデル構築手段が量的モデルと質的モデルのどちらのプラントモデルを構築するかを切り替える切り替え手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載のプラントモデル構築装置。 - 量的モデルは、各プラント施設における水量を調節するものであり、
プラントモデル構築手段が量的モデルを構築する際において、プラントモデルの構築に用いられるプラント機器は各プラント施設間に接続して設けられたポンプ、管路および/またはバルブであることを特徴とする請求項3記載のプラントモデル構築装置。 - 質的モデルは、各プラント施設における水質を調節するものであり、
プラントモデル構築手段が質的モデルを構築する際において、プラントモデルの構築に用いられるプラント機器はプラント施設内に薬品を注入する注入ポンプであることを特徴とする請求項3記載のプラントモデル構築装置。 - 各プラント施設およびプラント機器から送られる運転データおよび/またはオペレータから送られる操作データが入力される入力手段と、
プラントモデル構築手段により構築されたプラントモデルを、最小2乗法により解くことができる方程式に変換するデータ変換手段と、
データ変換手段によって最小2乗法により解くことができる方程式に変換されたプラントモデルを、入力手段に入力されたデータに基づいて修正するパラメータ調整手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載のプラントモデル構築装置。 - パラメータ調整手段により修正されたプラントモデルを用いて、各プラント施設およびプラント機器の運転のシミュレーションを行うシミュレーション手段を更に備えたことを特徴とする請求項6記載のプラントモデル構築装置。
- プラントモデル構築手段により構築されたプラントモデル、パラメータ調整手段により修正されたプラントモデルまたはシミュレーション手段により行われた各プラント施設およびプラント機器の運転のシミュレーション結果を、モニタに出力して表示しまたは各プラント施設およびプラント機器に出力して制御する出力手段を更に備えたことを特徴とする請求項7記載のプラントモデル構築装置。
- 複数のプラント施設と、各プラント施設間に配置されたプラント機器とを有するプラントに関するプラントモデルを構築するプラントモデル構築装置において、
複数のプラント施設と、各プラント施設間に配置されたプラント機器とを有するプラントを表示するモニタと、
モニタに表示されたプラントのうちプラント機器の構成を作成または修正し、所望のプラントの構成を設定するプラント構成設定手段と、
プラント構成設定手段において設定されたプラント機器の構成が、プラントモデルを構築するのに適切であるか否かを解析する接続情報解析手段と、
接続情報解析手段によりプラントモデルを構築するのに適切であると解析されたプラント機器の構成に基づいて、各プラント機器の特性方程式が内蔵されたデータリストから所望の特性方程式を選択することによりプラントモデルを構築するプラントモデル構築手段と、
プラントモデル構築手段により構築されたプラントモデルを、モニタに出力して表示しまたは各プラント施設およびプラント機器に出力して制御する出力手段と、
各プラント施設およびプラント機器と出力手段との間を通信回線により接続し、出力手段からプラントモデルを各プラント施設およびプラント機器に送る遠隔データ通信手段と、
を備えたことを特徴とするプラントモデル構築装置。 - プラントモデル構築手段は、量的モデルおよび質的モデルのいずれか一方を構築することができ、
各プラント施設およびプラント機器から送られる運転データおよび/またはオペレータから送られる操作データが入力される入力手段と、
プラントモデル構築手段に接続され、入力手段に入力されたデータに基づいてプラントモデル構築手段が量的モデルと質的モデルのどちらのプラントモデルを構築するかを切り替える切り替え手段とを更に備え、
前記遠隔データ通信手段は、各プラント施設およびプラント機器と入力手段との間を通信回線により接続し、各プラント施設およびプラント機器の運転データを入力手段に送ることを特徴とする請求項9記載のプラントモデル構築装置。 - プラントモデル構築手段により構築されたプラントモデルを、最小2乗法により解くことができる方程式に変換するデータ変換手段と、
データ変換手段によって最小2乗法により解くことができる方程式に変換されたプラントモデルを、入力手段に入力されたデータに基づいて修正するパラメータ調整手段とを更に備えたことを特徴とする請求項10記載のプラントモデル構築装置。 - パラメータ調整手段により修正されたプラントモデルを用いて、各プラント施設およびプラント機器の運転のシミュレーションを行うシミュレーション手段を更に備えたことを特徴とする請求項11記載のプラントモデル構築装置。
- 前記出力手段は、プラントモデル構築手段により構築されたプラントモデルのみならず、パラメータ調整手段により修正されたプラントモデルまたはシミュレーション手段により行われた各プラント施設およびプラント機器の運転のシミュレーション結果を、モニタに表示しまたは各プラント施設およびプラント機器に出力して制御することを特徴とする請求項12記載のプラントモデル構築装置。
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JP2019010614A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 横河電機株式会社 | 水処理施設における運転支援装置 |
WO2020188776A1 (en) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | Nec Corporation | System identification device, non-transitory computer readable medium, and system identification method |
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- 2004-09-01 JP JP2004254529A patent/JP2006072637A/ja active Pending
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WO2020188776A1 (en) * | 2019-03-19 | 2020-09-24 | Nec Corporation | System identification device, non-transitory computer readable medium, and system identification method |
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