JP5264796B2 - プラント運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラントの運転データに基づいて操作のガイダンス情報を出力するプラント運転支援装置に関するものである。
電力プラント及び上下水道プラントなどの大規模プラントにおいて、操作員が、機器が設置された現場に赴いて状況の監視及び機器の制御を行うことは、非効率である。そのため、大規模プラントは、中央監視制御室を備え、その中央監視制御室には、複数の地点の状況の表示及び複数の地点に設置された機器の制御を遠隔で行うことを可能とする中央監視制御盤が設けられる。そして、操作員は、中央監視制御室において、プラント全体を一括して、遠隔から監視及び制御する。
中央監視制御盤の表示装置は、プラントの各地点における測定値を表示し、操作員は、表示された測定値に基づいて、プラントの現状を把握し、さらに、プラントの今後の挙動の予測した上で、必要な操作を判断し実行する。
一般に、プラントの状態は、複雑に組み合わさった複数の要因によって変化する。そのため、プラントにおいて採用される操作は、プラントにおける各対象に対し、画一的でなく、状況に応じて変化する。例えば、プラントにおける各対象に関する操作は、対象ごとに予め定められた複数種類の操作の候補の中から、各時点のプラントの状況に対応した一部の候補が採用される。なお、プラントにおける対象には、例えば、ある地点の圧力が高いなどのプラントの状態、及びプラントが備える機器そのものなどが含まれる。
プラントの操作員は、プラントの状況を判断して正しい操作を行うために、高度に専門的な知識を備えることが求められる。さらに、プラントの操作員は、警報発生時など、特に迅速な状況判断及び操作が求められる状況に対して適切に対応できるよう、運転ノウハウを備えることが望ましい。しかしながら、操作員が十分な運転ノウハウを体得するにあたり、十分な経験を積むための長い期間、及び多額の教育コストが必要となる。
そこで、大規模プラントにおいては、操作員が運転ノウハウを効率的に体得できるよう、プラント運転支援装置が設けられることがある。プラント運転支援装置は、操作員に対し、各種の操作の候補の中から採用すべき操作を判断するための材料となる情報を提供する装置である。このようなプラント運転支援装置は、通常、中央監視制御室内に設置される。例えば、プラント運転支援装置は、中央監視制御盤に組み込まれたり、或いは中央監視制御盤とは独立して設けられたりする。
プラント運転支援装置が実現する機能の一つに、操作ガイダンス機能がある。操作ガイダンス機能は、何らかの操作と関連する対象について、プラントの状態を目標の状態へ近づけるための操作内容(操作パラメータ及びその推奨値)を自動的に判定し、その操作内容を含むガイダンス情報を表示装置又は音声出力装置などの装置を通じて出力する機能である。また、操作ガイダンス機能は、自動的に判定した操作内容に従って機器を制御する機能を含む場合もある。
例えば、特許文献1には、理論式モデル及びニューロモデルなどの複数のモデル式により算出された複数の操作値を統合し、統合した操作値をガイダンス情報として提供する装置が示されている。
また、特許文献2には、プラントにおける過去の運転データをデータベース化し、そのデータベースに基づいてプラントを制御する制御装置が示されている。過去の運転データは、計測値と操作値との関係を表すIF−THENルールとしてデータベース化される。そして、プラントの状況がIF部に設定された状況になったときに、制御装置は、THEN部に設定された操作を実行する。
特開平8−335101号公報 特開平6−202707号公報
ここで、プラント運転支援装置が、特許文献1に示されるように、複数種類のプラントモデル式の組合せを用いて操作パラメータ及びその推奨値を算出し、その推奨値をガイダンス情報として出力する従来の例を考える。以下、これを第1従来例という。
第1従来例において、操作パラメータの推奨値は、大きく分ければ次の2つの原因によって違いが生じる。第1の原因は、推奨値を算出する算出式各々の内容又は算出式各々の係数の調整状況に違いがあることである。第2の原因は、用いられる算出式の組合せ方に違いがあることである。もちろん、これら2つの原因の両方が、操作パラメータの推奨値に影響することもある。
第1の原因及び第2の各々に原因に起因する上記ギャップは、操作員が運転ノウハウを体得する過程で必ず発生する。さらに、第1の原因に起因する上記ギャップは、プラントの運転中にプラントモデルの調整が進められる場合、及び、プラント内の構成機器が変更されることによってプラントの特性が変化した場合などにも生じやすい。また、第2の原因に起因する上記ギャップは、目標を達成すべき制御量の優先順位の変更など、プラントの運転方針の変更があった場合にも生じやすい。
そして、第1従来例は、操作員のノウハウに基づく操作パラメータ及びその値と、ガイダンス情報として提供される操作パラメータ及びその推奨値とにギャップが生じた場合に、操作員がそのギャップの原因を速やかに理解することができないという課題を有している。第1従来例において、上記ギャップの原因を特定するためには、プラント運転支援装置に組み込まれたソフトウェア及びモデル式に関する深い知識が必要であり、そのような知識の習得を操作員に課すことは困難である。
操作員が上記ギャップの原因を理解できない場合、操作員は、プラントの挙動を深く理解することができず、運転ノウハウを効率的に体得することができない。一方、操作員が上記ギャップの原因を速やかに理解できれば、操作員は、状況に応じてどのような操作方針を採用すべきかを理解しやすく、運転ノウハウを効率的に体得できる。さらに、熟練した操作員が、プラントモデルの内容又はその組合せ方法の不備に気づくことにより、プラント運転装置の改良が促進される効果が期待できる。
また、プラントのモデル式のメンテナンス性を高めるためには、プラントの状態を複数に分類し、分類された状態に応じて採用するモデルの組合せを設定することが有効である。これにより、採用されるモデルが、分類された状態ごとに特化され、他の状態を考慮しないシンプルなモデルを採用することが可能となるからである。
しかしながら、第1従来例は、採用するモデルの組合せが常に同じであるため、様々な状態を考慮した複雑なプラントモデルを採用する必要がある。そのため、第1従来例は、プラントモデルを表す数式のメンテナンスが難しいという課題も有している。
次に、プラント運転支援装置が、特許文献2に示されるように、計測値と操作値との関係を表すIF−THENルールに基づいて操作パラメータ及びその推奨値を算出し、その推奨値をガイダンス情報として出力する従来の例を考える。以下、これを第2従来例という。
多数の計測値が時系列で変化するプラントにおいて、第2従来例は、膨大な数のIF−THENルールを含む大規模なルールベースを必要とし、ルールベースの構築及びメンテナンスの効率が著しく悪化するという課題を有している。
さらに、プラントにおいては、特定の対象に関して採用されるべき操作のパターンが、プラントの状況に応じて異なるため、第2従来例におけるルールベースは、より大規模となり、また、より複雑な構成となる。
また、プラントにおいては、プラント内の構成機器が変更されることによってプラントの特性が変化すること、及び、プラントの運転方針が変更されることがある。そのため、第2従来例は、プラントの特性及び運転方針の変化に応じて、大規模かつ複雑なルールベースを改変することが非常に困難である点において、実用的でない。
本発明の目的は、プラントにおける対象に関して複数種類の操作の候補が考えられる場合に、推奨される操作の内容を含むガイダンス情報を、その操作が推奨される理由などを理解しやすい態様で出力でき、さらに、推奨される操作の内容の導出に関係する算出式などのデータを、プラントの特性変化などに応じて容易にメンテナンスできることである。
本発明に係るプラント運転支援装置は、プラントの運転データに基づいて操作パラメータの推奨値を算出し、算出された前記推奨値を含むガイダンス情報を出力する装置であり、以下に示される各構成要素を備える。
(1)第1の構成要素は、前記推奨値の算出に用いられる複数種類の算出式各々について該算出式を特定する算出式データを記憶する第1記憶部にアクセスする第1アクセス部である。
(2)第2の構成要素は、複数のガイダンスの対象各々に対し、採用され得る前記算出式データの集合の候補と該候補が採用されるための前記運転データの条件を表す採用条件と該採用条件に関する説明情報とを対応づける採用条件データを記憶する第2記憶部にアクセスする第2アクセス部である。
(3)第3の構成要素は、前記対象が指定された場合に、該対象に対応する前記採用条件の成立の状況を前記運転データに基づいて判定する採用条件判定部である。
(4)第4の構成要素は、前記採用条件判定部により成立していると判定された前記採用条件に対応する前記算出式データの集合の候補を用いて前記推奨値を算出する採用推奨値算出部である。
(5)第5の構成要素は、前記採用条件判定部により成立していないと判定された前記採用条件に対応する前記算出式データの集合の候補を用いて前記推奨値を算出する不採用推奨値算出部である。
(6)第6の構成要素は、前記採用推奨値算出部の算出結果及び前記採用推奨値算出部が用いた前記算出式データの集合の候補に対応する前記説明情報を含む第1ガイダンス情報と前記不採用推奨値算出部の算出結果及び前記不採用推奨値算出部が用いた前記算出式データの集合の候補に対応する前記説明情報を含む第2ガイダンス情報とを含むガイダンス情報を出力するガイダンス出力部である。
本発明においては、操作パラメータの推奨値の算出に用いられる複数種類の算出式各々を特定する算出式データが、第1記憶部に記憶される。さらに、本発明においては、指定されたガイダンスの対象に関して複数種類の操作の候補が考えられる場合に、それらの候補は、採用条件データにより、採用され得る算出式データの集合の候補として設定される。ここで、算出式データの集合は、1つの算出式データ又は複数の算出式データの組合せである。さらに、採用条件データは、採用され得る前記算出式データの集合の候補と、その候補が採用されるための採用条件と、その採用条件に関する説明情報とを対応づける。そして、本発明に係るプラント運転支援装置は、採用条件データを用いることにより、指定されたガイダンスの対象について、採用条件が成立している算出式データの集合に基づく操作パラメータの推奨値と、成立している採用条件に関する説明情報とを含むガイダンス情報を出力する。ここで、ガイダンス情報に含まれる説明情報は、例えば、採用条件が表す算出式データの集合の採用基準、採用条件に基づいて操作パラメータの推奨値が採用される理由、目的、効果又は採用条件の内容そのものなどを説明する情報である。
従って、本発明によれば、プラントにおける対象に関して複数種類の操作の候補が考えられる場合に、推奨される操作の内容を含むガイダンス情報を、その操作が推奨される理由、目的又は効果などを理解しやすい態様で出力できる。
また、本発明において、採用条件データは、採用条件によってプラントの状態を複数に分類し、分類された状態に応じて採用する算出式データの集合(モデルの組合せ)を設定するデータである。この採用条件データが存在することにより、算出式データは、分類された状態ごとに特化され、他の状態を考慮しないシンプルなモデルを表す算出式を特定すればよい。そのため、本発明においては、算出式データのメンテナンスが容易である。
また、本発明において、採用条件データは、プラントの状態と採用される算出式データの集合の候補との関係のみを特定し、算出式データの内容を特定する算出式データから独立して記憶部に記憶される。そのため、採用条件データは、計測値と操作値との関係を特定するIF−THENルールのデータに比べ、ごく小規模なデータとなる。そのため、本発明においては、採用条件データのメンテナンスも容易である。
従って、本発明によれば、推奨される操作の内容の導出に関係する算出式データ及び採用条件データを、プラントの特性変化などに応じて容易にメンテナンスできる。
本発明の第1実施形態に係るプラント運転支援装置を含むプラント監視制御システムのブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るプラント運転支援装置を含むプラント監視制御システムのブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るプラント運転支援装置を含むプラント監視制御システムのブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るプラント運転支援装置を含むプラント監視制御システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るプラント運転支援装置が記憶する算出モデルデータベースのデータ構成の一例を表す図である。 本発明の実施形態に係るプラント運転支援装置が記憶するモデル採用条件データベースのデータ構成の一例を表す図である。 本発明の実施形態に係るプラント運転支援装置が記憶するガイダンス対象データベースのデータ構成の一例を表す図である。 本発明の実施形態に係るプラント運転支援装置の操作ガイダンス処理の手順の一例を表すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るプラント運転支援装置により生成される操作ガイダンス情報の出力画面の一例である。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
まず、図1に示されるブロック図を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るプラント運転支援装置101を含むプラント監視制御システムの構成について説明する。図1に示されるように、プラント監視制御システムは、プラント運転支援装置101と、中央監視制御装置210と、プラント機器220と、出力装置230と、入力装置240とを備えている。
プラント機器220は、プラントの各所に配置された測定機器及び制御機器と、データ伝送機器及び遠隔制御装置とを含む。測定機器は、プラント監視制御システムによる監視の対象となるプラントの状態を測定する機器である。制御機器は、プラント監視制御システムによる制御の対象となる機器であり、バルブなどのアクチュエータを動き制御する機器、動力機器の回転速度又はON/OFFを制御する機器などを含む。データ伝送機器は、測定機器で得られる計測信号をアナログ信号からディジタル信号へ変換し、中央監視制御装置210へ伝送する機器である。遠隔制御装置は、中央監視制御装置210から出力される制御信号を制御機器へ伝送する装置である。
中央監視制御装置210は、例えば、工業用の計算機などにより構成され、データ処理を行うためのプロセッサ及びメモリを備えている。また、中央監視制御装置210は、マンマシンインターフェースを構成する出力装置230及び入力装置240と接続されている。
出力装置230は、表示装置及び音響出力装置などからなる情報出力装置である。表示装置は、表示部を備えた装置であり、例えば、グラフィックディスプレイ、表示灯、メータなどのアナログ表示器、デジタル表示器などである。また、入力装置240は、操作員により設定される情報を直接的に又は間接的に入力する装置であり、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、押しボタン、ハンドルなどのアナログ調整器、CD−ROMドライブなどのデータ取込装置などである。
中央監視制御装置210は、プラント機器220から得られる計測データ(計測信号のデータ)に基づいて、監視画面のデータ及び警報データを生成し、それらのデータを出力装置230へ出力する。これにより、出力装置230は、計測データ及び警報データを、数値又はグラフィックにより表示したり、音声又はアラーム音により出力したりする。さらに、中央監視制御装置210は、入力装置240に対する画面切替の操作に応じて出力装置230による画面表示を切り替える処理、及び入力装置240を通じて入力されるデータを、画面表示用のデータとして出力装置230に出力する処理なども行う。
また、中央監視制御装置210は、計測データに基づいて制御器を制御する。制御機器に対する制御信号の出力は、プラント機器220における遠隔制御装置を通じて行われる。さらに、中央監視制御装置210は、プラントの運転データを、定期的に及び警報などのイベントが発生したタイミングで記憶装置に記録する。このようにして記憶装置に蓄積された運転データ群が、後述する運転履歴データベース121となる。なお、記憶装置は、プラント運転支援装置101又は中央監視制御装置210などに設けられる。
プラント運転支援装置101は、プラントの運転データに基づいて操作パラメータの推奨値を算出し、算出された推奨値を含むガイダンス情報を出力する装置である。
操作パラメータは、制御機器の動作内容を決めるパラメータであり、例えば、バルブの開度、モータのON/OFF及びコントローラに設定する目標値などである。
この実施形態においては、ガイダンス情報は、中央監視制御装置210に出力され、出力装置230によって表示される。また、ガイダンス情報は、出力装置230によって音声として出力される場合もある。
プラント運転支援装置101は、例えば、1台又は複数台の工業用の計算機及びハードディスクドライブなどの記憶装置などにより構成されている。その計算機は、データ処理を行うためのプロセッサ及びメモリを備えている。
プラント運転支援装置101は、採用条件判定部111と、ガイダンス作成部112と、各種のデータベース121,123,124,125を記憶する記憶装置とを備えている。採用条件判定部111及びガイダンス作成部112は、例えば、それぞれ異なる処理が定義されたプログラムモジュールを実行する1つの計算機として実現される。また、採用条件判定部111及びガイダンス作成部112は、それぞれ異なる計算機によって実現される場合もある。
プラント運転支援装置101における記憶装置は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶媒体を備えている。記憶装置に記憶されるデータベースは、運転履歴データベース121と、算出モデルデータベース123と、モデル採用条件データベース124と、ガイダンス対象データベース125とを含む。
運転履歴データベース121は、中央監視制御装置210によって記憶装置に蓄積された運転データの集合である。運転データは、プラント機器220から得られる計測データと、制御機器に対して設定された制御信号の値を表す操作データと、それら各データが得られた日時のデータとを含み、日時のデータにより各データが関連づけられている。操作データは、中央監視制御装置210の自動制御によって設定されたデータ又は入力装置240を通じて操作員により設定されたデータである。
次に、図5を参照しつつ、算出モデルデータベース123について説明する。図5は、算出モデルデータベース123のデータ構成の一例を表す図である。
図5に示されるように、算出モデルデータベース123は、複数の算出モデルデータ300が登録されたデータベースである。算出モデルデータ300は、操作パラメータの推奨値の算出に用いられる算出式を特定する算出式データ及びそれに関連するデータを含む。この算出モデルデータ300は、複数種類の算出式各々について設定されている。なお、複数種類の算出式は、例えば、それぞれ異なる観点でプラントをモデル化した場合におけるモデル式である。
図5に示される算出モデルデータ300は、算出式ID[identification](310)、算出式の説明320、推奨値算出式330、入力値設定情報340、算出式係数情報350及び出力値設定情報360の各データを含み、それらのデータが算出式ID(310)によって関連づけられている。なお、算出モデルデータ300を記憶するハードディスクドライブなどの記憶装置が、前記第1記憶部の一例である。また、プラント運転支援装置104は、算出モデルデータ300を記憶する記憶装置にアクセスするインターフェースを備える。そのインターフェースが、前記第1アクセス部の一例である。
算出式ID(310)は、操作パラメータの推奨値の算出に用いられる複数種類の算出式各々の識別情報である。算出モデルデータベース123は、算出式ID(310)を検索キーとして、算出モデルデータ300各々を検索可能に構成されている。
算出式の説明320は、該当する算出式を説明するための情報であり、例えば、該当する算出式が推奨値を導き出す目的、理由又は効果などを表す情報である。
推奨値算出式330は、操作パラメータの推奨値の算出に用いられる算出式を表す情報である。但し、推奨値算出式330は、変数の値及び係数の値を代替する記号を含む。そのため、推奨値の算出式を特定するためには、推奨値算出式330に含まれる記号と、変数に代入される運転データの値及び係数の値とを対応づける情報が必要である。推奨値算出式330に適用される運転データは、逐次発生する最新の運転データと運転履歴データベース121に登録された過去の運転データとの一方又は両方を含む。なお、最新の運転データは、光ネットワークなどの通信媒体を通じて、中央監視制御装置210からプラント運転支援装置101へ伝送される。
入力値設定情報340は、推奨値算出式330に含まれる記号とプラントの運転データの値との対応関係を表す情報である。図5に示される入力値設定情報340は、推奨値算出式330に含まれる記号と、これに対応する運転データの識別コードとを含む情報である。
また、算出式係数情報350は、推奨値算出式330に含まれる記号と係数の値とを対応づける情報である。
出力値設定情報360は、推奨値算出式330を用いて算出される推奨値に対応する操作パラメータを特定する情報であり、例えば、制御機器の識別コード及び名称などである。なお、制御機器とその識別コードとの対応関係、及び運転データとその識別コードとの対応関係は、中央監視制御装置210及び運連履歴データベース121において統一されている。
以上に示した推奨値算出式330、入力値設定情報340、算出式係数情報350及び出力値設定情報360は、操作パラメータの推奨値の算出に用いられる算出式を特定するデータ群である。以下、これらデータ群のことを、算出式データ330−360と記述する。
なお、図5に示される推奨値算出式330は、具体的な数式そのものである。しかしながら、その数式を用いた計算を実行するプログラムモジュールが、プラント運転支援装置101が備える記憶装置に別途記憶され、そのプログラムモジュールの呼び出し及び実行に用いる識別情報が、推奨値算出式330として設定されてもよい。この場合、呼び出されるプログラムモジュールも、算出式データに含まれる。
次に、図6を参照しつつ、モデル採用条件データベース124について説明する。図6は、モデル採用条件データベース124のデータ構成の一例を表す図である。
図6に示されるように、モデル採用条件データベース124は、複数のモデル採用ルール400が登録されたデータベースである。
また、モデル採用ルール400は、ルールID(410)と、条件の説明420と、条件式430と、第1算出式集合440と、第2算出式集合450とを含み、それらのデータがルールID410によって関連づけられている。ルールID(410)は、モデル採用ルール400各々の識別情報である。
第1算出式集合440及び第2算出式集合450は、ガイダンスの対象について採用され得る算出式データ330−360の集合の候補を特定する情報である。第1算出式集合440及び第2算出式集合450は、通常、算出式データ330−360を識別する算出式ID(310)又はその算出式ID(310)の組合せが設定される。また、第1算出式集合440及び第2算出式集合450は、他のルールID(410)が設定される場合もある。
条件式430は、第1算出式集合440及び第2算出式集合450が採用されるための運転データの条件(採用条件)を表す情報である。例えば、条件式430は、ある運転データの値が、予め設定された範囲内にあること、又はその範囲から外れていることを表す式などである。第1算出式集合440は、条件式430が表す採用条件が成立する(真である)場合に採用される。
条件式430において参照の対象となる運転データは、中央監視制御装置210から得られる現在の運転データ及び運転履歴データベース121に蓄積された過去の運転データの一方又は両方である。
一方、第2算出式集合450は、条件式430が表す採用条件が成立しない場合に採用される。従って、条件式430は、その条件式430に基づく判定結果が偽であることをもって、第2算出式集合450を採用する旨を表す採用条件であるともいえる。従って、本実施形態における条件式430は、第1算出式集合450が採用されるための第1の採用条件と、第2算出式集合450が採用されるための第2の採用条件との両方を表す情報である。
以上に示したように、モデル採用ルール400は、IF/THEN/ELSEのルールに相当するデータ構造を有している。
また、条件の説明420は、条件式430が表す採用条件に関する説明情報であり、例えば、予め設定された文字列データ又は音声データなどが設定される。なお、説明情報としての文字列データ又は音声データが記憶装置に別途登録され、条件の説明420が、別途登録された文字列データ又は音声データの参照に用いる識別情報であることも考えられる。なお、文字列データ又は音声データが記憶される記憶装置は、例えば、プラント運転支援装置101に接続される。
条件の説明420は、例えば、条件式430が表す算出式データ330−360の集合の採用基準、条件式430が表す採用条件に基づいて操作パラメータの推奨値が採用される理由、目的、効果又は条件式430の内容そのものなどを説明する情報である。
図6に示される例では、条件の説明420は、1つの条件式430に対して1つだけ設定されているが、条件の説明420が、第1算出式集合440及び第2算出式集合450各々に対して個別に設定されることも考えられる。
次に、図7を参照しつつ、ガイダンス対象データベース125について説明する。図7は、ガイダンス対象データベース125のデータ構成の一例を表す図である。
図7に示されるように、ガイダンス対象データベース125は、複数のガイダンス対象データ500が登録されたデータベースである。ガイダンス対象データ500は、複数のガイダンスの対象各々について、ガイダンスID(510)、ガイダンス対象520及び対応ID(530)が設定されたデータである。
ガイダンスID(510)は、複数のガイダンスの対象各々の識別情報である。ガイダンス対象520は、ガイダンスの対象の具体的な内容を表す情報であ。ガイダンス対象520は、ガイダンスの対象となる機器又はプラントの状態などを特定する情報である。ガイダンスID(510)は、例えば、制御機器の名称及びその制御機器の識別コード、又は警報情報の名称及びその識別コードなどが設定される。
対応ID530は、通常、ガイダンス対象520各々ついて採用され得る算出式の集合の候補の中から採用する候補を特定するために参照すべきモデル採用ルール400を特定する1つ又は複数のルールID(410)が設定される。また、採用される推奨値の算出式が常に同じであるガイダンス対象520については、その算出式を特定する算出式ID310が、対応ID530に設定されてもよい。
以上に説明したように、モデル採用条件データベース124及びガイダンス対象データベース125は、複数のガイダンス対象520各々に対し、採用され得る候補である第1算出式集合440及び第2算出式集合450と、その候補が採用されるための運転データの条件を表す条件式430と、その条件式430(採用条件)に関する情報である条件の説明420とを対応づけている。
また、モデル採用条件データベース124及びガイダンス対象データベース125は、算出モデルデータベース123とは区別して記憶装置に記憶されている。ここで、区別して記憶することは、前者及び後者が、物理的に異なる記憶装置に記憶されている場合、及び同じ記憶装置に記憶されているが、それぞれ独立したデータベースとして記憶されている場合を含む。
なお、モデル採用条件データベース124及びガイダンス対象データベース125が、前記採用条件データの一例である。また、モデル採用条件データベース124及びガイダンス対象データベース125を記憶するハードディスクドライブなどの記憶装置が、前記第2記憶部の一例である。また、プラント運転支援装置104は、モデル採用条件データベース124及びガイダンス対象データベース125を記憶する記憶装置にアクセスするインターフェースを備える。そのインターフェースが、前記第2アクセス部の一例である。
また、本実施形態においては、ガイダンス対象データ500に含まれる対応ID(530)が、ガイダンス対象520とモデル採用ルール400とを対応づけている。その他、ガイダンスID(510)が、対応するモデル採用ルール400に含められることにより、ガイダンス対象520とモデル採用ルール400とが対応づけられることも考えられる。
また、図1に示される採用条件判定部111及びガイダンス作成部112は、プラントの運転データに基づいて操作のガイダンス情報を出力する操作ガイダンス処理を実行する。
続いて、図8に示されるフローチャートを参照しつつ、採用条件判定部111及びガイダンス作成部112によって実行される操作ガイダンス処理の手順の一例について説明する。以下の説明において、S1,S2,…,S11は、処理の手順の識別符号を表す。
図8に示される操作ガイダンス処理は、中央監視制御装置210が、中央監視制御装置210からガイダンスID(510)を含むガイダンス実行指令を受けた場合に開始される。中央監視制御装置210は、プラントの計測データが予め定められた許容範囲から外れて警報を出力する場合、又は、操作員が予め定められた操作を入力装置240に対して行った場合などに、その警報又は操作に対応したガイダンス対象を識別するガイダンスID(510)を含むガイダンス実行指令を、採用条件判定部111に出力する。
<ステップS1>
操作ガイダンス処理において、まず、採用条件判定部111は、中央監視制御装置210からガイダンス実行指令を受信することにより、その指令に含まれるガイダンスID(510)を取得する(S1)。取得されたガイダンスID(510)は、ガイダンス対象を指定する情報である。
<ステップS2>
次に、採用条件判定部111は、ガイダンス対象データベース125の中から、ステップS1で取得したガイダンスID(510)に対応する対応ID(530)を検索する(S2)。
<ステップS3>
次に、採用条件判定部111は、ステップS2で得られた対応ID(530)が、ルールID(410)であるのか、又は算出式ID(310)であるのかを判別する(S3)。この判別の結果に応じて、これ以降に実行される処理として、ステップS4〜S8の処理又はステップS10及びS11の処理のいずれかが選択される。
<ステップS4>
対応ID(530)がルールID(410)である場合、採用条件判定部111は、モデル採用条件データベース124の中から、その対応ID(530)に対応するモデル採用ルール400を検索する(S4)。これにより、ガイダンス実行指令によって指定されたガイダンス対象に対応する1つ又は複数のモデル採用ルール400が特定される。以下、ステップS4で特定されたモデル採用ルール400のことを対象のモデル採用ルール400と称する。
<ステップS5>
次に、採用条件判定部111は、対象のモデル採用ルール400各々について、条件式430が表す採用条件の成立の状況を運転データに基づいて判定する(S5)。条件式430の判定に用いられる運転データは、中央監視制御装置210から得られる現在の運転データ及び運転履歴データベース121に蓄積された過去の運転データの一方又は両方である。
ステップS5で成立していると判定された採用条件に対応する第1算出式集合440又は第2算出式集合450に他のルールID(410)が設定されている場合、採用条件判定部111は、そのルールID(410)に対応するモデル採用ルール400を対象のモデル採用ルール400に加える。そして、採用条件判定部111は、追加した対象のモデル採用ルール400についても、ステップS5の処理を実行する。
なお、前述したように、本実施形態においては、条件式430が成立していることは、第1算出式集合440が採用されるための第1の採用条件が成立していることを意味し、条件式430が成立していないことは、第2算出式集合440が採用されるための第2の採用条件が成立していることを意味する。
<ステップS6>
また、採用条件判定部111は、算出モデルデータベース123の中から、ステップS5で成立していると判定された採用条件に対応する算出式データ330−360の集合の候補を検索する(S6)。算出式データ330−360の集合の候補とは、モデル採用ルール400における第1算出式集合440又は第2算出式集合450によって特定される1つ又は複数の算出式データ330−360である。
以下、このステップS6での検索により得られる算出式データ330−360の集合のことを推奨算出式データの集合と称する。また、対象のモデル採用ルール400に含まれる条件の説明420のうち、ステップS5で成立していると判定された採用条件に対応するものを、推奨採用条件の説明と称する。
また、採用条件判定部111は、ステップS6で得た推奨算出式データの集合に基づいて、操作パラメータの推奨値を算出する算出式を編成する(S6)。以下、推奨値を算出する算出式のことを推奨値算出式と称する。推奨値算出式は、これに対応する条件の説明420である推奨採用条件の説明、及びその他算出式に対応する出力値設定情報360ともに、採用条件判定部111からガイダンス作成部112へ引き渡される。
<ステップS7>
さらに、採用条件判定部111は、算出モデルデータベース123の中から、ステップS5で成立していないと判定された採用条件に対応する算出式データ330−360の集合の候補も検索する(S7)。以下、このステップS6での検索により得られる算出式データ330−360の集合のことをその他算出式データの集合と称する。また、対象のモデル採用ルール400に含まれる条件の説明420のうち、ステップS5で成立していないと判定された採用条件に対応するものを、その他採用条件の説明と称する。
なお、図6に示されるように、条件の説明420が、1つの条件式430に対して1つだけ設定されている場合、対象のモデル採用ルール400が1つであるときには、推奨採用条件の説明とその他採用条件の説明とは同じとなる。
さらに、採用条件判定部111は、ステップS7で得たその他算出式データの集合各々に基づいて、指定されたガイダンス対象に対応する操作パラメータのうち、推奨値以外の操作値を算出する算出式を編成する(S7)。以下、その他算出式データの集合に基づく算出式のことをその他算出式と称する。その他算出式は、これに対応する条件の説明420であるその他採用条件の説明、及びその他算出式に対応する出力値設定情報360とともに、採用条件判定部111からガイダンス作成部112へ引き渡される。
<ステップS8>
また、ガイダンス作成部112は、採用条件判定部111から得た推奨値算出式を用いて、操作パラメータの推奨値を算出する(S8)。さらに、ガイダンス作成部112は、採用条件判定部111から得たその他値算出式を用いて、操作パラメータの操作値も算出する(S8)。なお、ステップS8の処理を実行するガイダンス作成部112は、前記採用推奨値算出部及び前記不採用推奨値算出部の一例である。
<ステップS9(1)>
そして、ガイダンス作成部112は、ステップS8を経てきた場合には、推奨算出式データに基づき算出された操作パラメータの推奨値及び推奨採用条件の説明を含む第1ガイダンス情報を作成する(S9)。さらに、ガイダンス作成部112は、ステップS8を経てきた場合には、その他算出式に基づき算出された操作パラメータの操作値及びその他採用条件の説明を含む第2のガイダンス情報作成する(S9)。そして、ガイダンス作成部112は、第1ガイダンス情報及び第2ガイダンス情報を含む操作ガイダンス情報を中央監視制御装置210に出力する。なお、ステップS9の処理を実行するガイダンス作成部112は、前記ガイダンス出力部の一例である。
<ステップS10>
一方、対応ID(530)が算出式ID(310)である場合、採用条件判定部111は、算出モデルデータベース123の中から、その対応ID(530)に対応するモデル算出式データ330−360を検索する(S10)。これにより、ガイダンス実行指令によって指定されたガイダンス対象に対応する1つ又は複数の算出式データ330−360が特定される。以下、ステップS10で特定される算出式データ330−360の集合も、ステップS6で特定される算出式データ330−360と同様に、推奨算出式データの集合と称する。
また、採用条件判定部111は、ステップS10で得た推奨算出式データの集合に基づいて、操作パラメータの推奨値を算出する推奨値算出式を編成する(S10)。推奨値算出式は、これに対応する算出式の説明320とともに、採用条件判定部111からガイダンス作成部112へ引き渡される。
<ステップS11>
また、ガイダンス作成部112は、ステップS8での処理と同様に、採用条件判定部111から得た推奨値算出式を用いて、操作パラメータの推奨値を算出する(S11)。
<ステップS9(2)>
そして、ガイダンス作成部112は、ステップS11を経てきた場合には、推奨算出式データに基づき算出された操作パラメータの推奨値及びおよびその推奨算出式データに対応する算出式の説明320を含む第3ガイダンス情報を作成する(S9)。そして、ガイダンス作成部112は、第3ガイダンス情報を含む操作ガイダンス情報を中央監視制御装置210に出力する。
ガイダンス作成部112から操作ガイダンス情報を受け取った中央監視制御装置210は、その操作ガイダンス情報を含む画面を表示するための映像信号を生成し、その映像信号を出力装置230へ出力する。これにより、出力装置230は、操作ガイダンス情報を含む画面を表示する。また、中央監視制御装置210は、操作ガイダンス情報を音声出力するための音響信号を生成し、その音響信号を出力装置230へ出力する場合もある。
図9は、ガイダンス作成部112により生成される操作ガイダンス情報を表示する出力画面600の一例である。
図9に示される出力画面600には、推奨操作表示部610、選定理由表示部620、推奨操作実行ボタン630、その他操作表示部611、その他操作説明表示部621、及びその他操作実行ボタン631が含められる。
推奨操作表示部610は、推奨算出式データに対応する操作パラメータ及び推奨算出式データに基づき算出された推奨値が表示される表示領域である。推奨算出式データに対応する操作パラメータの情報は、推奨算出式データの集合に含まれる出力値設定情報360に含まれている。
選定理由表示部620は、推奨算出式データに対応する条件の説明420である推奨採用条件の説明又は推奨算出式データに対応する算出式の説明320が表示される表示領域である。
ガイダンス対象520の対応ID(530)の内容がルールID(410)である場合、選定理由表示部620に推奨採用条件の説明(条件の説明420)が表示される。この場合、推奨算出式データは、ステップS6において、モデル採用条件データベース124に基づいて選定されている。
ガイダンス対象520の対応ID(530)の内容が算出式ID(310)である場合、選定理由表示部620に算出式の説明320が表示される。この場合、推奨算出式データは、ステップS10において、モデル採用条件データベース124を用いることなく、算出モデルデータベース123からダイレクトに選定されている。
推奨操作表示部610及び選定理由表示部620は、第1ガイダンス情報又は第3ガイダンス情報が表示される表示領域である。
推奨操作実行ボタン630は、操作パラメータの推奨値を、該当する操作パラメータに設定するための操作ボタンである。推奨操作実行ボタン630が操作されると、該当する操作パラメータに推奨値が設定される。この推奨操作実行ボタン630により、操作員は、表示中の画面を目的の操作パラメータの値を設定するための画面への切り替えることなく、容易に推奨値を設定することができる。
推奨算出式データに対応する操作パラメータが複数存在する場合、推奨操作表示部610、選定理由表示部620及び推奨操作実行ボタン630の組合せが、出力画面600内に複数配列される。
その他操作表示部611は、その他算出式に対応する操作パラメータ及びその他算出式に基づき算出された操作値が表示される表示領域である。
その他操作説明表示部621は、その他算出式に対応する条件の説明420であるその他採用条件の説明が表示される表示領域である。
その他操作表示部611及びその他操作説明表示部621は、第2ガイダンス情報が表示される表示領域である。
その他操作実行ボタン631は、その他算出式に基づく操作パラメータの操作値を、該当する操作パラメータに設定するための操作ボタンである。その他操作実行ボタン631が操作されると、該当する操作パラメータに推奨値が設定される。
なお、中央監視制御装置210が、推奨操作実行ボタン630及びその他操作実行ボタン631を表示することなく、自動的に操作パラメータの推奨値を該当する操作パラメータに設定することも考えられる。
その他算出式が複数存在する場合、及びその他算出式に対応する操作パラメータが複数存在する場合、その他操作表示部611、その他操作説明表示部621及びその他操作実行ボタン631の組合せが、出力画面600内に複数配列される。
なお、図9に示されるように、推奨値に関連する第1ガイダンス情報及びその他算出式に基づく操作値に関連する第2ガイダンス情報は、それらが識別可能なように区別して表示される。
プラント運転支援装置101においては、指定されたガイダンス対象に関して複数種類の操作の候補が考えられる場合に、それらの候補は、モデル採用ルール400により、第1算出式集合440又は第2算出式集合450として設定される。さらに、モデル採用ルール400は、第1算出式集合440及び第2算出式集合450と、それが採用されるための採用条件を表す条件式430と、その条件式430に関する説明情報である条件の説明420とを対応づける。
そして、プラント運転支援装置101においては、複数のモデル採用ルール400からなるモデル採用条件データベース124を用いることにより、指定されたガイダンス対象について、採用条件が成立している算出式データ330−360の集合に基づく操作パラメータの推奨値と、成立している採用条件に関する説明情報である選定理由とを含む操作ガイダンス情報(第1ガイダンス情報)を出力する。
即ち、プラント運転支援装置101は、ガイダンス対象に関して複数種類の操作の候補が考えられる場合に、推奨される操作の内容に加えて、その操作が推奨される理由、目的又は効果などの説明を表す選定理由を含む操作ガイダンス情報を出力する。そのため、操作員は、選定理由の内容をヒントとして、推奨操作表示部610に示される推奨操作の意図を容易に理解することができる。
また、プラント運転支援装置101は、操作ガイダンス情報に、推奨される操作パラメータ及びその推奨値に加え、採用条件が成立していない算出式に基づく操作パラメータ及びその操作値、並びにその説明情報も含める。これにより、操作員は、推奨される操作及びその説明に加えて、同じガイダンス対象について採用の候補となる他の操作及びその説明も同時に知ることができる。即ち、操作員は、操作ガイダンス情報が出力されるごとに、1つのガイダンス対象について、考え得る操作の候補を多面的に把握することができ、プラントの運転ノウハウを効率的に習得できる。
また、プラント運転支援装置101において、モデル採用条件データベース124は、条件式430によってプラントの状態を複数に分類し、分類された状態に応じて採用する算出式データの集合(モデルの組合せ)を設定するデータである。このモデル採用条件データベース124が存在することにより、算出式データ330−360は、分類された状態ごとに特化され、他の状態を考慮しないシンプルなモデルを表す算出式を特定すればよい。そのため、本発明においては、算出式データ330−360のメンテナンスが容易である。
また、プラント運転支援装置101において、モデル採用条件データベース124は、プラントの状態と採用される算出式データ330−360の集合の候補との関係のみを特定し、算出式データ330−360の集合である算出モデルデータベース123から独立して記憶装置に記憶される。そのため、モデル採用条件データベース124は、計測値と操作値との関係を特定するIF−THENルールのデータに比べ、ごく小規模なデータとなる。そのため、プラント運転支援装置101においては、モデル採用条件データベース124のメンテナンスも容易である。
従って、プラント運転支援装置101によれば、推奨される操作の内容の導出に関係する算出式データ330−360及びその算出式データ330−360が採用される条件を特定するモデル採用条件データベース124の各々を、プラントの特性変化などに応じて容易にメンテナンスできる。
以上に示したプラント運転支援装置101は、例えば、上水道又は下水道の配水管網の監視及び制御を行う上水プラント又は下水プラントへの適用に好適である。
上水プラント又は下水プラントにおいては、例えば、配水管網における複数の水圧測定点に、水圧を検出する複数の水圧センサが設置される。また、水圧を制御する複数の水圧制御弁が、配水管網における複数の場所に配置される。水圧制御弁は、必ずしも水圧センサに対して1対1に対応しているわけではない。そして、水圧測定点各々の水圧を調節するために採用される水圧制御弁は、状況に応じて複数の候補が考えられる。
例えば、ある水圧測定点の水圧の調節手法として、次の2つの手法が考えられる場合がある。
第1の調節手法は、水圧測定点の水圧を最も効率的に調節できる水圧制御弁の開度を調節するという手法である。この場合、開度の変化に対する水圧測定点の水圧の変化が最も大きな水圧制御弁が操作パラメータとして選択される。
第2の調節手法は、ある水圧測定点の水圧に関連する複数の水圧制御弁各々の開度に偏りが生じないように、それら複数の水圧制御弁のうちの一部又は全部の開度を調節するという手法である。この場合、ある水圧測定点の水圧に関連する複数の水圧制御弁のうち、調節後の開度が予め設定された許容範囲から外れないものが操作パラメータとして選択される。
プラント運転支援装置101がそのようなプラントに適用された場合、上記した第1の調節手法を実現する算出式データ330−360と、上記した第2の調節手法を実現する算出式データ330−360とが、算出モデルデータベース123に登録される。
さらに、第1の調節手法を実現する算出式データ330−360及び第2の調節手法を実現する算出式データ330−360の各々について、それが採用されるための採用条件が、モデル採用条件データベース124における条件式430に登録される。その条件式430は、例えば、複数の水圧制御弁の開度のうち、最大の開度と最小の開度との差が予め設定された許容値以内であれば成立するという式である。この場合、その条件式430が成立したときに採用される第1算出式集合440に、第1の調節手法を実現する算出式データ300−360が設定され、その条件式430が成立しないときに採用される第2算出式集合440に、第2の調節手法を実現する算出式データ330−360が設定される。
以上に示したプラント運転支援装置101は、「ある水圧測定点(P)の水圧の調節」というガイダンス対象が指定された際に、複数の水圧制御弁における最大の開度差が許容値を超えている場合、以下のような操作ガイダンス情報を提供することができる。例えば、その操作ガイダンス情報は、複数の水圧制御弁の開度の偏りを緩和しつつ、水圧測定点(P)の水圧を調節できるように選定された水圧制御弁を表す名称又は記号などと、その水圧制御弁の開度の推奨値と、水圧制御弁の最大の開度差が許容値を超えている旨を表す条件の説明420とを含む。
ここで、操作員が、水圧測定点(P)の水圧を調節する際に、上記した第1の調節手法に基づく操作をしようと考えた場合を考える。この場合、プラント運転支援装置が、単に上記した第2の調節手法に基づく操作の推奨値を提示した場合、操作員は、その意図を理解できずに混乱する可能性がある。
一方、プラント運転支援装置101は、第2の調節手法に基づく操作の推奨値を、その推奨値が採用された理由とともに提示するため、操作員は、複数の水圧制御弁の開度の偏りが生じている事実に気づき、さらに、その場合に採用すべき第2の調節手法を知ることができる。
さらに、プラント運転支援装置101は、水圧測定点(P)の水圧を調節する際に、第1の調節手法が推奨される状況であっても、第1の調節手法に基づく操作パラメータの操作値を、その操作値が採用されたる条件の説明とともに提示する。そのため、操作員は、水圧測定点(P)の水圧を調節すべき状況が1回発生しただけで、推奨される第2の調節手法とその他の候補である第1調節手法との両方を同時に把握できる。そのため、操作員は、効率的に運転ノウハウを習得できる。
また、複数のプラントにおいて、第1の調節手法に対応した水圧制御弁の開度の推奨値の算出式と、第2の調節手法に対応した水圧制御弁の開度の推奨値の算出式とは同じであるが、それら2種類の算出式それぞれの採用条件のみが異なる場合がある。
そのような場合、プラント運転支援装置101は、プラントごとにモデル採用ルール400の条件式430のみが調整されればよい。このように、プラント運転支援装置101は、操作パラメータの推奨値を決定するアルゴリズムのメンテナンス性が高い。
<第2実施形態>
次に、図2に示されるブロック図を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るプラント運転支援装置102を含むプラント監視制御システムの構成について説明する。この第2実施形態に係るプラント運転支援装置102は、図1に示されたプラント運転支援装置101と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。図2において、図1に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、プラント運転支援装置102における、プラント運転支援装置101と異なる点についてのみ説明する。
プラント運転支援装置102は、プラント運転支援装置101に対し、編集装置116が追加された構成を有している。
編集装置116は、CPU(Central processing unit)と、キーボード及びマウスなどの操作入力装置と、表示装置と、算出モデルデータベース123、モデル採用条件データベース124及びガイダンス設定対象データベース125各々に対してアクセスするインターフェースを備えた計算機である。編集装置116が備える表示装置は、例えば、液晶パネルなどのグラフィックディスプレイである。
編集装置116は、算出式データ変更処理と、採用条件データ変更処理とを実行する機能を備えている。算出式データ変更処理は、操作入力装置から入力される情報に従って、算出モデルデータベース123における算出式データ330−360及び算出式の説明320各々の内容を変更する処理である。また、採用条件データ変更処理は、操作入力装置から入力される情報に従って、モデル採用条件データベース124におけるモデル採用ルール400各々の内容を変更する処理である。
編集装置116は、各データベース123,124,125に登録されているデータを表示装置の画面に表示させつつ、画面上に表示されたデータを、操作入力装置から入力される情報に従って変更し、各データベース123,124,125に登録されているデータを、変更後のデータに更新する。
編集装置116は、採用条件データ変更処理において、モデル採用ルール400ごとに、条件式430の成立状況に応じて採用される後件部である第1算出式集合440及び第2算出式集合450として、1つの算出式ID(310)、複数の算出式ID(310)の組合せ又は他のモデル採用ルール400のルールID(410)を登録することができる。
ところで、採用条件判定部111は、モデル採用条件データベース124が、再帰的なリンク構造を有する場合、正しく動作できない。再帰的なリンク構造とは、あるモデル採用ルール400の後件部に登録されたルールID(410)が、当該モデル採用ルール400のルールID(410)が後件部に設定されている他のモデル採用ルール400のルールID(410)であるように、条件式430の再帰呼び出しが生じ得るデータ構造のことを指す。
そこで、編集装置116は、採用条件データ変更処理において、モデル採用条件データベース124が再帰的なリンク構造とならないように、第1算出式集合440及び第2算出式集合450の設定内容をチェック及び制限する機能を有する。
編集装置116がプラントに設置されることにより、経年劣化又は設備の追加などに起因して、プラントの特性が変化した場合でも、プラントの操作員は、操作ガイダンスの内容を、プラントの特性に合った内容へ迅速に変更することができる。そのため、プラントの特性が変化するごとに、操作ガイダンスの内容の変更を計算機システムの専門家に依頼する手間が省かれる。
なお、図2に示される例は、各データベース123,124,125の登録内容を変更する機能が、中央監視制御装置210、入力装置240及び出力装置230とは独立して設けられた編集装置116により実現される例である。しかしながら、編集装置116の一部又は全部の機能が、中央監視制御装置210、入力装置240及び出力装置230により実現される例も考えられる。
<第3実施形態>
次に、図3に示されるブロック図を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るプラント運転支援装置103を含むプラント監視制御システムの構成について説明する。この第3実施形態に係るプラント運転支援装置103は、図1に示されたプラント運転支援装置101と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。図3において、図1に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、プラント運転支援装置103における、プラント運転支援装置101と異なる点についてのみ説明する。
プラント運転支援装置103は、プラント運転支援装置101に対し、運転解析部113及び算出モデル修正部114が追加された構成を有している。運転解析部113及び算出モデル修正部114は、例えば、CPUと、運転履歴データベース121、算出モデルデータベース123、モデル採用条件データベース124及びガイダンス設定対象データベース125各々に対してアクセスするインターフェースを備えた1台又複数台の計算機により構成される。
また、運転解析部113及び算出モデル修正部114は、採用条件判定部111及びガイダンス作成部112などとともに、それぞれ異なる処理が定義されたプログラムモジュールを実行する1つの計算機として実現されてもよい。
運転解析部113及び算出モデル修正部114は、運転履歴データベース121に登録された過去の運転データに基づいて、算出式データ330−360における算出式係数情報350の内容を自動調整して更新する算出係数自動調整処理を実行する。
運転解析部113は、運転履歴データベース121に登録された過去の運転データの中から、算出式データ330−360の変更に必要なデータを抽出する機能を備えている。
一方、算出モデル修正部114は、運転解析部113により抽出された過去の運転データに基づいて、算出式データ330−360における算出式係数情報350の内容、即ち、算出式の係数の値を、自動調整して更新する機能を備えている。
プラント運転支援装置103と接続された中央監視制御装置210は、ガイダンス作成部112から操作ガイダンス情報を受け取るときに、その操作ガイダンス情報の作成に用いられた算出モデルデータ300又はその内容を特定できるデータである実施算出式データも受け取る。実施算出式データには、用いられた算出式を識別するために算出式ID(310)が含められる。
そして、中央監視制御装置210は、操作ガイダンス情報を受け取ったときに、併せて受け取った実施算出式データを、そのデータに基づいて推奨値の算出が行われたときの日時の情報とともに、運転履歴データベース121に記録する。以下、このようにして運転履歴データベース121に登録される実施算出式データ及びこれに対応する日時情報を、以下、ガイダンス履歴データと称する。このようにして登録されるガイダンス履歴データは、算出モデル修正部114による修正の対象とする算出式係数情報350と、その修正に用いる過去の運転データとを特定するために用いられる。
算出係数自動調整処理が実行されるタイミングは、例えば、次の3つのタイミングが考えられる。
第1のタイミングは、操作員により、入力装置240又は運転解析部113が備える操作入力装置などから予め定められた開始操作がなされたときである。
第2のタイミングは、予め設定された時間が経過するごとのタイミングである。この第2のタイミングの周期は、例えば、中央監視制御装置210又は運転解析部113によって計測される。
第3のタイミングは、ガイダンス作成部112が、操作パラメータの推奨値を算出したときである。
運転解析部113は、上記したタイミングにおいて、まず、運転履歴データベース121に登録されているガイダンス履歴データの中から、変更対象の実施算出式データを含むガイダンス履歴データを抽出する。抽出された実施算出式データには、入力値設定情報340が含まれる。
変更対象の実施算出式データは、過去にガイダンス作成部112による操作ガイダンス情報の作成に用いられた実績のある算出式を表す実施算出式データの中から、一部又は全部が選択されたものである。変更対象は、算出式ID(310)によって識別される。
前述したように実施算出式データ及びこれに対応する日時情報は、中央監視制御装置210により、運転履歴データベース121にガイダンス履歴データとして登録されている。
変更対象の算出式ID(310)は、例えば、ガイダンス履歴データに含まれる算出式ID(310)の中から、入力装置240又は運転解析部113が備える操作入力装置などに対する操作員の操作に従って選択される。
次に、運転解析部113は、運転履歴データベース121に登録されている過去の運転データの中から、ガイダンス履歴データから抽出した日時情報及び入力値設定情報340に対応する過去の運転データ(計測データ)を抽出する。ここで抽出される運転データには、入力値設定情報340に設定された計測データであって、推奨値の算出のために参照された日時における計測データと、操作ガイダンス情報に従って推奨値が設定された後の日時における計測データとが含まれる。以下、前者を調整用原因データ、後者を調整用結果データと称する。
即ち、運転解析部113は、ガイダンス作成部112により推奨値が算出されたときにその推奨値の算出に用いられた過去の運転データ(運転データの履歴)を抽出する。抽出されたデータは、算出モデル修正部114に引き渡される。
そして、算出モデル修正部114は、運転解析部113から得た入力値設定情報340に対応する過去の運転データ(計測データ)を推奨値算出式330の入力値とし、その推奨値算出式330が正しく振舞うように、算出式係数情報350の値を決定する。さらに、算出モデル修正部114は、算出モデルデータベース123における変更対象の算出式係数情報350の値を、決定した値に更新する。
例えば、算出モデル修正部114は、調整用結果データの値と予め設定された目標値との偏差が予め設定された許容範囲を超えている場合に、調整用原因データを推奨算値出式330に適用して得られる推奨値が、偏差の正/負及び偏差の絶対値の大きさに応じた値だけ大きく又は小さくなるように、算出式係数情報350の値を決定する。算出式係数情報350の値の決定方法は、例えば、回帰分析などの数値解析手法、又はニューラルネットワークもしくは強化学習法などの学習演算手法が考えられる。
プラントにおいては、経年劣化及び設備の追加などにより、プラントの特性が変化する。例えば、上水道又は下水道の配水管網の監視及び制御を行う上水プラント又は下水プラントなどにおいては、水圧制御弁の開度の変化と対応する水圧の変化との関係は、経年変化及配水管網における配管の追加などに起因して変化する。
より具体的には、プラントにおいて、ある水圧測定点(P)の水圧を調節するための水圧制御弁(V)が、ある時点までは5dBの制御ゲインで制御されることが適切であったが、その時点以降は、10dBの制御ゲインで制御されることが適切になるような場合がある。この場合、算出モデル修正部114は、過去の運転データにおける水圧制御弁(V)の開度変化と水圧測定点(P)の圧力変化との関係から制御ゲインを自走調整し、その制御ゲインを、水圧制御弁(V)の推奨値を算出する式における算出式係数情報350に反映することができる。
また、監視及び制御の対象であるプラントが大規模かつ複雑である場合、操作ガイダンス情報に関係するデータベースの規模が大きくなり、操作員の手作業によるデータベースのメンテナンスが困難になるケースも生じ得る。
プラント運転支援装置103が、運転解析部113及び算出モデル修正部114を備えることにより、操作ガイダンス情報に関係するデータベースの規模が大きい場合でも、プラントの特性変化などに応じて算出モデルデータ300を人手によって修正する手間が省かれる。
<第4実施形態>
次に、図4に示されるブロック図を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係るプラント運転支援装置104を含むプラント監視制御システムの構成について説明する。この第4実施形態に係るプラント運転支援装置104は、図3に示されたプラント運転支援装置103と比較して、一部の構成要素が追加された構成を有している。図4において、図1及び図3に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、プラント運転支援装置104における、プラント運転支援装置101及びプラント運転支援装置103と異なる点についてのみ説明する。
プラント運転支援装置104、プラント運転支援装置103に対し、モデル採用条件修正部115が追加された構成を有している。さらに、プラント運転支援装置104におけるガイダンス作成部112は、ハードディスクドライブなどの記憶装置に、ガイダンス履歴データを順次記録することにより、ガイダンス履歴データの集合であるガイダンス履歴データベース122を生成するガイダンス履歴登録機能を新たに備える。
運転解析部113、算出モデル修正部114及びモデル採用条件修正部115は、例えば、CPUと、運転履歴データベース121、算出モデルデータベース123、モデル採用条件データベース124及びガイダンス設定対象データベース125各々に対してアクセスするインターフェースを備えた1台又複数台の計算機により構成される。
また、運転解析部113及びモデル採用条件修正部115は、採用条件判定部111、ガイダンス作成部112及び算出モデル修正部114などとともに、それぞれ異なる処理が定義されたプログラムモジュールを実行する1つの計算機として実現されてもよい。
ガイダンス履歴データベース122は、実施採用条件データと、実施算出式データと、実施推奨値データと、日時情報とが関連づけられたガイダンス履歴データの集合である。
実施採用条件データは、採用条件判定部111による判定に用いられたモデル採用ルール400(条件式430を含む)又はその内容を特定できるデータである。実施採用条件データには、用いられたモデル採用ルール400を識別するためにルールID(410)が含められる。
実施算出式データは、第3実施形態における実施算出式データと同じデータである。実施推奨値データは、実施算出式データに基づいて算出された推奨値である。日時情報は、実施算出式データに基づいて推奨値の算出が行われたときの日時の情報である。なお、推奨値の算出の際にモデル採用ルール400が用いられなかった場合には、ガイダンス履歴データにおける実施採用条件データは空欄となる。
即ち、ガイダンス履歴データベース122に登録されるガイダンス履歴データは、プラント運転支援装置103において運転履歴データベース121に登録されるガイダンス履歴データに、採用条件判定部111による判定に用いられた条件式430に関する情報が加えられたデータである。
ガイダンス履歴データベース122へのガイダンス履歴データの記録は、採用条件判定部111及びガイダンス作成部112によって推奨値の算出が実行されたタイミングで、自動的に実行される。
なお、プラント運転支援装置104におけるガイダンス履歴データも、プラント運転支援装置103と同様に、中央監視制御装置210を介して運転履歴データベース121の一部として登録されてもよい。
また、運転解析部113及びモデル採用条件修正部115は、運転履歴データベース121に登録された過去の運転データと、ガイダンス履歴データベース122に登録されたガイダンス履歴データとに基づいて、モデル採用条件データベース124における条件式430の係数の値を自動調整して更新する採用条件係数自動調整処理を実行する。この採用条件係数自動調整処理により更新される係数は、過去に採用条件判定部111による判定に用いられた条件式430の係数である。
プラント運転支援装置104においても、運転解析部113は、プラント運転支援装置103における場合と同様に、運転履歴データベース121に登録された過去の運転データ及びガイダンス履歴データベース122に登録されたガイダンス履歴データの中から、算出式データ330−360の変更に必要なデータを抽出する機能を備えている。
さらに、プラント運転支援装置104における運転解析部113は、運転履歴データベース121に登録された過去の運転データ及びガイダンス履歴データベース122に登録されたガイダンス履歴データの中から、モデル採用ルール400における条件式430の変更に必要なデータを抽出する機能を備えている。
一方、モデル採用条件修正部115は、運転解析部113により抽出されたガイダンス履歴データ及び過去の運転データに基づいて、モデル採用ルール400における条件式430の係数の値を、自動調整して更新する機能を備えている。
採用条件係数自動調整処理が実行されるタイミングも、算出係数自動調整処理が実行されるタイミングと同様である。
採用条件係数自動調整処理において、運転解析部113は、まず、ガイダンス履歴データベース122に登録されているガイダンス履歴データの中から、変更対象の実施採用条件データを含むガイダンス履歴データを抽出する。抽出された実施採用条件データには、条件式430の情報が含まれる。
変更対象の実施採用条件データは、過去にガイダンス作成部112による操作ガイダンス情報の作成に用いられた実績のあるモデル採用ルール400を表す実施採用条件データの中から、一部又は全部が選択されたものである。変更対象は、ルールID(410)によって識別される。
前述したように、実施採用条件データ及びこれに対応する日時情報は、ガイダンス作成部112により、ガイダンス履歴データベース122にガイダンス履歴データとして登録されている。
変更対象のルールID(410)は、例えば、ガイダンス履歴データベース122に含まれるルールID(410)の中から、入力装置240又は運転解析部113が備える操作入力装置などに対する操作員の操作に従って選択される。
次に、運転解析部113は、運転履歴データベース121に登録されている過去の運転データの中から、ガイダンス履歴データベース122から抽出した日時情報及び条件式430に対応する過去の運転データ(計測データ)を抽出する。ここで抽出される運転データには、条件式430に設定された計測データであって、採用条件判定部111による採用条件の判定のために参照された日時における計測データが含まれる。さらに、ここで抽出される運転データには、推奨値のガイダンスが行われたときに実際に操作された操作パラメータ及びその操作値を含む操作履歴も含まれる。
即ち、運転解析部113は、採用条件判定部111により条件式430の判定が行われたときにおける運転データの履歴と、その判定に基づいてガイダンス情報の出力が行われたときの操作履歴とを抽出する。抽出されたガイダンス履歴データ及び過去の運転履歴データは、モデル採用条件修正部115に引き渡される。
そして、モデル採用条件修正部115は、運転解析部113から得た過去の運転履歴データにおける操作履歴と、運転解析部113から得たガイダンス履歴データにおける推奨値との比較により、操作ガイダンス情報に従った操作が実施されたか否かを判定する。
次に、モデル採用条件修正部115は、運転解析部113から得た過去の運転履歴データにおける計測データを条件式430の入力値とし、その条件式430が正しく振る舞うように条件式430における係数の値を決定する。
即ち、モデル採用条件修正部115は、操作ガイダンス情報に従った操作が実施されたときの操作履歴を正解データとし、条件式430に基づく判定により導き出される操作パラメータの推奨値が、正解データである操作履歴と整合するように、条件式430における係数の値を決定する。さらに、モデル採用条件修正115は、モデル採用条件データベース124における変更対象の条件式430の係数の値を、決定した値に更新する。
条件式430における係数の値の決定方法は、例えば、回帰分析などの数値解析手法、又はニューラルネットワークもしくは強化学習法などの学習演算手法が考えられる。
経年劣化及び設備追加などによってプラントの特性が変化した場合、その変化に対応したガイダンス情報を提供するために、推奨操作の算出式のみではなく、算出式の採用条件も修正すべき場合がある。
例えば、上水道又は下水道の配水管網の監視及び制御を行う上水プラント又は下水プラントなどにおいて、ある水圧測定点(P)の水圧を調節するために採用される制御方針が変化する場合がある。
より具体的には、ある時点までは、複数の水圧制御弁における最大の開度差に応じて、特定の水圧制御弁の開度を調節する第1の調節手法と、複数の水圧制御弁各々の開度に偏りが生じないように、それら複数の水圧制御弁のうちの一部又は全部の開度を調節する第2の調節手法とのいずれかが実施される制御方針であったとする。この場合、条件式430は、複数の水圧制御弁の開度が予め設定された許容範囲にあるか否かを判別する条件式が設定される。
その後、複数の水圧制御弁の開度の状況にかかわらず、常に、第1の調節手法が実施される制御方針へ変更されることがある。この場合、複数の水圧制御弁の開度の状況にかかわらず、常に、第1の調節手法が採用された操作履歴が、ガイダンス履歴データベース122及び運転履歴データベース121に蓄積される。
そして、モデル採用条件修正部115は、複数の水圧制御弁の開度に関わらず、第1の調節手法に相当する運転データを正解データと判定し、その正解データが結論となるように、条件式430における許容範囲を表す係数の値を、その許容範囲を最大に広げるような値に修正する。これにより、条件式430は、複数の水圧制御弁の開度に関わらず、常に、第1の調節手法に相当する算出式データ330−360を採用する式に修正される。
また、監視及び制御の対象であるプラントが大規模かつ複雑である場合、操作ガイダンス情報に関係するデータベースの規模が大きくなり、操作員の手作業によるデータベースのメンテナンスが困難になるケースも生じ得る。
プラント運転支援装置104が、運転解析部113及びモデル採用条件修正部115を備えることにより、操作ガイダンス情報に関係するデータベースの規模が大きい場合でも、プラントの特性変化などに応じて条件式430を人手によって修正する手間が省かれる。
なお、第4実施形態においては、プラント運転支援装置104が、各データベースを記憶する記憶装置を備える例が示されたが、その他の例も考えられる。
例えば、算出モデルデータベース123、モデル採用条件データベース124、ガイダンス対象データベース125、運転履歴データベース121及びガイダンス履歴データベース122のうちの一部又は全部が、プラント運転支援装置104と通信可能な外部の計算機に接続されたハードディスクドライブなどの記憶装置に記憶されることも考えられる。
上記の場合、プラント運転支援装置104は、インターネットなどの通信媒体を介して外部の計算機との通信を行う通信インターフェースを備える。また、プラント運転支援装置104は、その通信インターフェースを通じて、外部の計算機に接続された記憶装置内のデータベースにアクセス可能に構成される。即ち、この場合の通信インターフェースは、外部の計算機に接続された記憶装置内のデータにアクセスする手段である。ここに示した例は、プラント運転支援装置101,102,103においても同様に採用され得る。
また、本発明に係るプラント運転支援装置は、第4実施形態におけるプラント運転支援装置104から、算出モデル修正部114が省かれた構成を有することも考えられる。
また、本発明に係るプラント運転支援装置は、プラント運転支援装置103の構成、プラント運転支援装置104の構成、又はプラント運転支援装置104から算出モデル修正部114が省かれた構成に対し、プラント運転支援装置102における編集装置116が追加された構成を有することも考えられる。
101−104 プラント運転支援装置、111 採用条件判定部、112 ガイダンス作成部、113 運転解析部、114 モデル修正部、115 採用条件修正部、116 編集装置、121 運転履歴データベース、122 ガイダンス履歴データベース、123 算出モデルデータベース、124 モデル採用条件データベース、125 ガイダンス対象データベース、210 中央監視制御装置、220 プラント機器、230 出力装置、240 入力装置、300 算出モデルデータ、310 算出式ID、320 算出式の説明、330 推奨値算出式、340 入力値設定情報、350 算出式係数情報、360 出力値設定情報、330−360 算出式データ、400 モデル採用ルール、410 ルールID、420 条件の説明、430 条件式、440 第1算出式集合、450 第2算出式集合、500 ガイダンス対象データ、520 ガイダンス対象、530 対応ID、600 出力画面、610 推奨操作表示部、611 その他操作表示部、620 選定理由表示部、621 その他操作説明表示部、630 推奨操作実行ボタン、631 その他操作実行ボタン。

Claims (4)

  1. プラントの運転データに基づいて操作パラメータの推奨値を算出し、算出された前記推奨値を含むガイダンス情報を出力するプラント運転支援装置であって、
    前記推奨値の算出に用いられる複数種類の算出式各々について該算出式を特定する算出式データを記憶する第1記憶部にアクセスする第1アクセス部と、
    複数のガイダンスの対象各々に対し、採用され得る前記算出式データの集合の候補と該候補が採用されるための前記運転データの条件を表す採用条件と該採用条件に関する説明情報とを対応づける採用条件データを記憶する第2記憶部にアクセスする第2アクセス部と、
    前記対象が指定された場合に、該対象に対応する前記採用条件の成立の状況を前記運転データに基づいて判定する採用条件判定部と、
    前記採用条件判定部により成立していると判定された前記採用条件に対応する前記算出式データの集合の候補を用いて前記推奨値を算出する採用推奨値算出部と、
    前記採用条件判定部により成立していないと判定された前記採用条件に対応する前記算出式データの集合の候補を用いて前記推奨値を算出する不採用推奨値算出部と、
    前記採用推奨値算出部の算出結果及び前記採用推奨値算出部が用いた前記算出式データの集合の候補に対応する前記説明情報を含む第1ガイダンス情報と前記不採用推奨値算出部の算出結果及び前記不採用推奨値算出部が用いた前記算出式データの集合の候補に対応する前記説明情報を含む第2ガイダンス情報とを含むガイダンス情報を出力するガイダンス出力部と、
    を備えることを特徴とするプラント運転支援装置。
  2. 操作部から入力される情報に従って前記算出式データの内容を変更する算出式データ変更手段と、
    操作部から入力される情報に従って前記採用条件データの内容を変更する採用条件データ変更手段と、
    を備える請求項1に記載のプラント運転支援装置。
  3. 前記採用推奨値算出部により前記推奨値の算出に用いられた前記算出式データにおける前記算出式の係数の値を、該算出式を用いて前記推奨値が算出されたときの前記運転データの履歴に基づいて自動調整して更新する第1の係数自動調整部をさらに備える請求項1又は請求項2に記載のプラント運転支援装置。
  4. 前記採用条件判定部による判定に用いられた前記採用条件の係数の値を、該採用条件の判定が行われたときにおける前記運転データの履歴及び前記採用推奨値算出部により算出された前記推奨値の履歴に基づいて自動調整して更新する第2の係数自動調整部をさらに備える請求項1から請求項3のいずれかに記載のプラント運転支援装置。
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