JP2006236226A - プラント運用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロセスモデルのパラメータを、季節の変動などによる経年変化やプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に対して適切に調整することができ、このことによりプラント機器に係る流量制御や水質制御等の制御性能を向上させることができるプラント運用制御装置を提供すること。
【解決手段】 プロセス状態計測手段12によりプロセス操作量およびプロセス状態量を計測し、これらのプロセス操作量およびプロセス状態量がプロセス状態記憶手段13に記憶される。ヒューマンインターフェース手段14において、ステップ応答開始時刻T1が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行う。モデルパラメータ同定手段15は、ステップ応答開始時刻T1に基づいて、記憶されたプロセス操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lの同定を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラント内のプラント機器に対する制御をプロセスモデルに基づいて行うプラント運用制御装置であり、とりわけ上水道におけるプラント機器に係る流量制御や水質制御の性能を向上させることができるプラント運用制御装置に関する。
プラント内のプラント機器に対して制御を行うプラント運用制御装置として、例えばプロセスモデルを生成し、このプロセスモデルを用いてプラント機器のプロセス操作量を算出することによりプラント機器を制御する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプラント機器の制御方法においては、プロセスモデルを生成する際に、対象プラント機器のプロセス操作量とプロセス状態量との間の伝達関数に係るパラメータを同定する必要がある。
例えば特許文献1に示すプロセスモデルの生成方法においては、ある伝達関数を想定し、対象プラント機器に送られたプロセス操作量の時系列データと、それに応じてこのプラント機器から出力されたプロセス状態量の時系列データとを用いてPowell法などの最適化手法を用いてその伝達関数のパラメータを同定している。
特開2004−38428号公報
しかしながら、従来のプラント機器の制御方法においては、プラント運用制御装置の導入時に現地にてチューニング作業により当該プラント運用制御装置の制御内容の調整を行う必要があり、また導入後も経年変化や対象プラントのプロセス構成の変化に応じてその都度プラント運用制御装置の制御内容の調整を行う必要があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、プロセスモデルのパラメータを、季節の変動などによる経年変化やプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に対して適切に調整することができ、このことによりプラント機器に係る流量制御や水質制御等の制御性能を向上させることができるプラント運用制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、プラント内のプラント機器に対する制御をプロセスモデルに基づいて行うプラント運用制御装置において、プラント機器のプロセス操作量およびプロセス状態量を計測するプロセス状態計測手段と、前記プロセス状態計測手段に接続され、このプロセス状態計測手段により計測されたプロセス操作量およびプロセス状態量を記憶するプロセス状態記憶手段と、前記プロセス状態計測手段に接続され、ステップ応答開始時刻が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行うヒューマンインターフェース手段と、前記プロセス状態記憶手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段において入力されたステップ応答開始時刻に基づいて、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定手段と、前記モデルパラメータ同定手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このモデルパラメータ同定手段から送られたプロセスモデルにより前記プラント機器の挙動の模擬を行い、前記ヒューマンインターフェース手段に模擬結果を送ってプロセス操作量目標値の設定に参酌させるプロセスシミュレーション手段と、前記プロセス状態計測手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段により設定されたプロセス操作量目標値に基づいてプラント機器の操作を行うプロセス操作手段と、を備えたことを特徴とするプラント運用制御装置である。
このようなプラント運用制御装置によれば、モデルパラメータ同定手段において、ヒューマンインターフェース手段に入力されたステップ応答開始時刻に基づいてプロセス状態記憶手段に記憶されたプロセスの操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定しているので、このモデルパラメータを対象プラントのプロセス状態に応じて自動的に調整することができる。このため、季節の変動などによる経年変化やプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に対してもその都度所望のプロセスモデルを自動的に生成することができるので、プロセスモデルのパラメータ調整に係るエンジニアリング工程を削減することができるとともにモデルパラメータの自動調整によってシミュレーション精度の向上を図ることができる。このことによりプラント機器に係る流量制御や水質制御等の制御性能を向上させることができる。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記プロセス状態計測手段は、更にプラント機器に送られる被処理流体の状態の変化を外乱状態量として計測し、前記プロセス状態計測手段にプロセス状態修正手段が接続され、このプロセス状態修正手段は、前記プロセス状態計測手段により計測された外乱状態量に基づいて当該プロセス状態計測手段から送られたプロセス状態量を修正し、この修正されたプロセス状態量を前記モデルパラメータ同定手段に送ることが好ましい。
このようなプラント運用制御装置によれば、被処理流体に水質変化等の外乱が生じた場合であっても、この外乱の度合いに応じて修正されたプロセス状態量を用いることができるので、モデルパラメータ同定手段においてより実際のプラント運用に沿ったモデルパラメータの同定を行うことができる。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記モデルパラメータ同定手段に制御パラメータ調整手段が接続されるとともにこの制御パラメータ調整手段に適正操作量演算手段が接続され、前記制御パラメータ調整手段は、モデルパラメータ同定手段により同定されたプロセスモデルのモデルパラメータに基づいてプロセス操作量目標値の演算に係る制御パラメータを調整し、前記適正操作量演算手段は、前記制御パラメータ調整手段から送られた制御パラメータに基づいてプロセス操作量目標値の演算を行ってプロセス操作手段に送ることが好ましい。
このようなプラント運用制御装置によれば、プロセスモデルのモデルパラメータが同定されたときに制御パラメータを自動的に調整することができ、この制御パラメータを用いて所望のプロセス操作量目標値の演算を行うことができる。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記プロセス状態計測手段にプロセス状態修正手段が接続されるとともに前記プロセス状態記憶手段に外乱状態推定手段が接続され、この外乱状態推定手段は、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量およびプロセス状態量に基づいて外乱状態量を推定してプロセス状態修正手段に送り、前記プロセス状態修正手段は、前記外乱状態推定手段により推定された外乱状態量に基づいてプロセス状態量を修正し、この修正されたプロセス状態量をモデルパラメータ同定手段に送ることが好ましい。
このようなプラント運用制御装置によれば、被処理流体に水質変化等の外乱が生じた場合であっても、この外乱の度合いに応じて修正されたプロセス状態量を用いることができるので、モデルパラメータ同定手段においてより実際のプラント運用に沿ったモデルパラメータの同定を行うことができる。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記プロセス状態計測手段にステップ応答判定手段が接続され、このステップ応答判定手段は、前記プロセス状態計測手段から送られたプロセス操作量がステップ状の変化であるか否かの判定を行い、当該プロセス操作量がステップ状の変化であると判定されたときに前記モデルパラメータ同定手段においてモデルパラメータの同定を行うことが好ましい。
このようなプラント運用制御装置によれば、モデルパラメータ同定手段におけるモデルパラメータの同定を自動的に開始させることができ、プロセスモデルのパラメータ調整に係るエンジニアリング工程をより一層削減することができる。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記適正操作量演算手段は前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータが前記適正操作量演算手段に送られ、当該適正操作量演算手段は、プロセスシミュレーション手段における模擬結果が正常であると判定されたときに前記ヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータを用いてプロセス操作量目標値の演算を行ってプロセス操作手段に送ることが好ましい。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記制御パラメータ調整手段は複数の制御パラメータ調整方法を有し、この制御パラメータ調整手段は前記の複数の制御パラメータ調整方法の中から1つの制御パラメータ調整方法を選択し、この選択された制御パラメータ調整方法を用いてプロセス操作量目標値の演算に係る制御パラメータを調整することが好ましい。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記制御パラメータ調整手段は前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段には更に制御パラメータの演算を行うための演算式が入力され、前記制御パラメータ調整手段は、前記ヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータの演算式を用いて制御パラメータを調整することが好ましい。
本発明のプラント運用制御装置においては、前記ヒューマンインターフェース手段には更にプロセス操作量のステップ状の変化に関する期間が入力され、前記モデルパラメータ同定手段は、前記ヒューマンインターフェース手段に入力された期間内における、前記プロセス状態記憶手段に記憶された過去のプロセス操作量のステップ状の変化に基づいてモデルパラメータの同定を行うことが好ましい。
本発明は、プラント内のプラント機器に対する制御をプロセスモデルに基づいて行うプラント運用制御装置において、プラント機器のプロセス操作量およびプロセス状態量を計測するプロセス状態計測手段と、前記プロセス状態計測手段に伝送手段を介して接続され、このプロセス状態計測手段により計測されたプロセス操作量およびプロセス状態量を記憶するプロセス状態記憶手段と、前記プロセス状態計測手段に伝送手段を介して接続され、ステップ応答開始時刻が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行う遠隔データ通信手段と、前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記プロセス状態記憶手段に接続され、この遠隔データ通信手段において入力されたステップ応答開始時刻に基づいて、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定手段と、前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記モデルパラメータ同定手段に接続され、このモデルパラメータ同定手段から送られたプロセスモデルにより前記プラント機器の挙動の模擬を行い、前記遠隔データ通信手段に模擬結果を送ってプロセス操作量目標値の設定に参酌させるプロセスシミュレーション手段と、前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記プロセス状態計測手段に接続され、この遠隔データ通信手段により設定されたプロセス操作量目標値に基づいてプラント機器の操作を行うプロセス操作手段と、を備えたことを特徴とするプラント運用制御装置である。
このようなプラント運用制御装置によれば、当該プラント運用制御装置をプラント内のプラント機器のそばに設置する必要がなく、ASP等の伝送手段を介してデータの送受信を行うことによりプラントから遠く離れた例えばコントロールルームに設置することができ、また動的に作成された例えばHTMLによりプロセスモデルのモデルパラメータの同定結果等を提供することができる。
本発明のプラント運用制御装置によれば、モデルパラメータ同定手段において、ヒューマンインターフェース手段に入力されたステップ応答開始時刻に基づいてプロセス状態記憶手段に記憶されたプロセスの操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定しているので、このモデルパラメータを対象プラントのプロセス状態に応じて自動的に調整することができる。このため、季節の変動などによる経年変化やプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に対してもその都度所望のプロセスモデルを自動的に生成することができるので、プロセスモデルのパラメータ調整に係るエンジニアリング工程を削減することができるとともにモデルパラメータの自動調整によってシミュレーション精度の向上を図ることができる。このことによりプラント機器に係る流量制御や水質制御等の制御性能を向上させることができる。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明によるプラント運用制御装置の第1の実施の形態を示す図である。
このうち、図1は、本実施の形態のプラント運用制御装置の構成を示す説明図であり、図2は、図1のプラント運用制御装置により制御された塩素注入ポンプにおける塩素注入率および浄水タンク内の残留塩素濃度を経時的に示すグラフであり、図3は、図1のプラント運用制御装置における制御内容を示すフローチャートである。
本実施の形態のプラント運用制御装置は、プラント内のプラント機器に対する制御を、1次遅れ+むだ時間系のプロセスモデルに基づいて行うものである。このプロセスモデルのパラメータは、1次遅れ系かつむだ時間系の式により同定可能なものとなっている。
まず、本実施の形態のプラント運用制御装置が制御を行う対象となるプラント機器について図1を用いて具体的に説明する。例えば上水道施設には、塩素等の薬品が注入され被処理流体の浄化処理を行う浄水タンク1が設置されている。この浄水タンク1に塩素を注入する注入ラインには塩素の注入量を測定する塩素流量計2および塩素注入ポンプ6が設けられており、また浄水タンク1の内部には当該浄水タンク1内の残留塩素の濃度を測定する残留塩素濃度計3が取り付けられている。さらに、浄水タンク1に流入する被処理流体の流入ラインには、被処理流体の流量を測定する流入流量計4および被処理流体の塩素要求量を測定する塩素要求量計5が設けられている。このような浄水タンク1、塩素流量計2、残留塩素濃度計3、流入流量計4、塩素要求量計5および塩素注入ポンプ6によりプラント機器が構成されている。
プラント運用制御装置は、残留塩素濃度計3の測定値を連続的に監視し、この残留塩素の測定値が目標値に維持されるよう塩素注入ポンプ6を制御して塩素注入率を調整するようになっている。
プラント運用制御装置において、塩素注入率(プロセス操作量)と残留塩素濃度(プロセス状態量)との間のプロセスモデルは、下記式(1)に示すような1次遅れ系かつむだ時間系の式で表すことができる。
Figure 2006236226
上記式(1)において、Kは残留塩素濃度の変化量を塩素注入率の変化量で割ったプロセスゲインを表し、またTは遅れ時間、Lはむだ時間を表す。遅れ時間T、むだ時間Lについては後述する。
プラント運用制御装置におけるプロセスモデルのステップ応答の一例を図2のグラフ(a)(b)に示す。図2のグラフにおいて横軸は時刻を表し、グラフ(a)の縦軸は塩素注入率、グラフ(b)の縦軸は残留塩素濃度を表す。
図2に示すように、式(1)におけるむだ時間Lは塩素注入ポンプ6により塩素の注入が開始されてから浄水タンク1内の残留塩素濃度の変化が開始されるまでの時間であり、また、遅れ時間Tは、浄水タンク1内の残留塩素濃度の変化が開始されてからこの残留塩素濃度が定常値の63.2%の値に達するまでの時間である。
プラント運用制御装置において、塩素注入ポンプ6の塩素注入率の目標値は、残留塩素濃度計3により測定された実際の残留塩素濃度PVと、オペレータにより設定された残留塩素濃度目標値SVとの偏差(e=SV−PV)に基づいて、例えばPI制御により設定される。ここで、PI制御とは、比例制御(P制御)および積分制御(I制御)を組み合わせた制御のことをいう。
具体的には、制御周期が△tである場合において時刻nの塩素注入率MVは下記式(2)(3)により算出される。
Figure 2006236226
上記式(2)(3)において、Kpは比例ゲイン、Tiは積分時間を表す。以下、Kp、Tiをプロセスモデルの制御パラメータという。
次に、上記式(2)における制御パラメータKp、Tiの算出方法について述べる。上記式(1)に示すような1次遅れ系かつむだ時間系のプロセスモデルに対し、目標値応答および外乱応答の各々について最適な制御パラメータKp、Tiを得る方法として、下記表1に示すようなChien、Hrones&Reswickの方法(CHR法)が知られている。
Figure 2006236226
以下、上記表1においてK(プロセスゲイン)、T(遅れ時間)、L(むだ時間)をモデルパラメータという。これらのモデルパラメータK、T、Lについては後述する。
このような表1に示すCHR法において、例えば最適化指標が目標値応答であり行き過ぎ条件がない場合(オーバーシュートを生じさせない場合)には、制御動作がPI制御であるときにおいて制御パラメータの比例ゲインはKp=0.35T/LK、積分時間はTi=1.17Tとなる。
ここで、制御パラメータKp、Tiを算出するためのCHR法において、モデルパラメータK、T、Lの値を算出する必要がある。これらのモデルパラメータK、T、Lの値は季節の変動などによる経年変化や浄水タンク1等のプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に応じて変化する。すなわち、制御パラメータKp、TiはモデルパラメータK、T、Lの変化に応じて算出されるようになっている。
以下にこのようなプラント運用制御装置の具体的な構成について図1乃至図3を用いて詳述する。
図1に示すように、プラント運用制御装置は、塩素流量計2、残留塩素濃度計3、流入流量計4および塩素要求量計5に接続されたプロセス状態計測手段12と、このプロセス状態計測手段12に接続され、当該プロセス計測手段12から送られた塩素注入率および残留塩素濃度の測定値を記憶するプロセス状態記憶手段13と、プロセス状態計測手段12に接続され、ステップ応答開始時刻T1が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行うヒューマンインターフェース手段14と、プロセス状態記憶手段13およびヒューマンインターフェース手段14に接続され、プロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lを同定するモデルパラメータ同定手段15とを備えている。
さらに、モデルパラメータ同定手段15から送られたプロセスモデルにより塩素注入ポンプ6等のプラント機器の挙動の模擬を行うプロセスシミュレーション手段16がモデルパラメータ同定手段15およびヒューマンインターフェース手段14に接続されており、また、塩素注入ポンプ6の制御を行うためのプロセス操作手段11がプロセス状態計測手段12およびヒューマンインターフェース手段14に接続されている。
プラント運用制御装置の各手段について以下にそれぞれ詳しく述べる。
前述のようにプロセス状態計測手段12は塩素流量計2、残留塩素濃度計3、流入流量計4および塩素要求量計5に接続されている。このことにより、塩素流量計2からは浄水タンク1に注入される塩素の流量が、残留塩素濃度計3からは浄水タンク1内の残留塩素濃度が、流入流量計4からは浄水タンク1に流入する被処理流体の流量が、塩素要求量計5からは被処理流体の塩素要求量がそれぞれプロセス状態計測手段12に送られるようになっている。
プロセス状態記憶手段13は、プロセス状態計測手段12に送られた塩素注入率および残留塩素濃度の測定値を経時的に記憶するようになっている。
ヒューマンインターフェース手段14は、例えばオペレータが操作することができる制御用のタッチパネル等からなり、このヒューマンインターフェース手段14は、プロセス状態計測手段12に送られた残留塩素濃度の測定値を表示するとともに、モデルパラメータ同定手段15で用いられるステップ応答開始時刻T1をオペレータが入力することができるのものとなっている。また、このヒューマンインターフェース手段14において塩素注入率の目標値が設定されるようになっている。
モデルパラメータ同定手段15は、ヒューマンインターフェース手段14から送られたステップ応答開始時刻T1に基づいて、プロセス状態記憶手段13に記憶された塩素注入率のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lを同定するようになっている。このモデルパラメータK、T、Lの同定方法については後述する。
プロセスシミュレーション手段16は、モデルパラメータ同定手段15から送られたプロセスモデルにより浄水タンク1や塩素注入ポンプ6等のプラント機器の挙動の模擬を行い、ヒューマンインターフェース手段14に模擬結果を送って塩素注入率の目標値の設定に参酌させるようになっている。
プロセス操作手段11は、プロセス状態計測手段12により算出された塩素注入率をヒューマンインターフェース手段14により設定された塩素注入率の目標値と一致させるよう塩素注入ポンプ6の制御を行うようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
プラント運用制御装置による塩素注入ポンプ6の制御方法について図1乃至図3を用いて述べる。
まず、塩素流量計2により浄水タンク1に送られる塩素の流量が測定され、測定値がプロセス状態計測手段12に送られる。同様にして、残留塩素濃度計3により浄水タンク1内の残留塩素濃度が測定され、また、流入流量計4により浄水タンク1に流入される被処理流体の流量が測定され、さらに、塩素要求量計5により被処理流体の塩素要求量が測定され、それぞれの測定値がプロセス状態計測手段12に送られる。
プロセス状態計測手段12において、塩素流量計2から送られた塩素の流量と流入流量計4から送られた被処理流体の流量とにより浄水タンク1における塩素注入率が計測される。
プロセス状態計測手段12は、プロセス状態記憶手段13およびヒューマンインターフェース手段14に塩素注入率および残留塩素濃度の測定値を送るとともにプロセス操作手段11に浄水タンク1における塩素注入率を送る。
プロセス状態記憶手段13は、前述のプロセス状態計測手段12から送られた塩素注入率および残留塩素濃度の測定値を経時的に記憶し、記憶された過去の塩素注入率および残留塩素濃度をモデルパラメータ同定手段15に送る。
一方、オペレータはヒューマンインターフェース手段14にモデルパラメータ同定手段15で用いられるステップ応答開始時刻T1を入力する。また、このヒューマンインターフェース手段14は、プロセス状態計測手段12から送られた残留塩素濃度の測定値を表示し、この測定値をオペレータに知らせるようになっている。
モデルパラメータ同定手段15は、ヒューマンインターフェース手段14で入力されたステップ応答開始時刻T1に基づいて、プロセス状態記憶手段13から送られた塩素注入率のステップ状の変化によりプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lを同定する。具体的なモデルパラメータK、T、Lの同定方法について図2および図3を用いて以下に説明する。
むだ時間Lは、ヒューマンインターフェース手段14に入力されたステップ応答開始時刻T1と残留塩素濃度(プロセスの状態量)が変化し始める時刻T2との差によって決まる。すなわち、ステップ応答開始時刻T1における残留塩素濃度をy1、その後残留塩素濃度y2が初期の残留塩素濃度y1に対して予め設定されている閾値以上の差となった時刻(すなわち、|y1−y2|>閾値、となった時刻)をT2とするとむだ時間Lは下記式(4)により算出される。
L=T2−T1 ・・・式(4)
次に、モデルパラメータ同定手段15はプロセスゲインK、遅れ時間Tを例えば最小二乗法により同定する。以下にこの同定方法について詳しく述べる。
プロセスモデルに係る1次遅れ系かつむだ時間系の式(1)に対して逆ラプラス変換を行うと、下記式(5)が得られる。
Figure 2006236226
ここで、塩素注入率と残留塩素濃度との間の伝達関数について考えると、式(5)においてyは残留塩素濃度となり、xは塩素注入率となる。
式(5)に対して、プロセス状態記憶手段13に記憶された過去の複数の塩素注入率および残留塩素濃度のデータをx、y、y´に代入することにより、下記式(6)(7)に示すように二乗誤差が最小となるようモデルパラメータK、Tを同定することができる。
Figure 2006236226
このようにしてプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lの値が得られ、このことにより、プロセスモデルを生成することができる。
モデルパラメータ同定手段15において生成されたプロセスモデルはプロセスモデルシミュレーション手段16に送られ、このプロセスモデルシミュレーション手段16において前述のプロセスモデルを用いて浄水タンク1や塩素注入ポンプ6等のプラント機器の挙動の模擬を行い、ヒューマンインターフェース手段14に模擬結果を送る。オペレータはこの模擬結果を参酌して、ヒューマンインターフェース手段14において塩素注入率の目標値の設定を行う。
ヒューマンインターフェース手段14において設定された塩素注入率の目標値はプロセス操作手段11に送られる。最後に、プロセス操作手段11は、プロセス状態計測手段12により計測された塩素注入率をヒューマンインターフェース手段14により設定された塩素注入率の目標値と一致させるよう塩素注入ポンプ6の制御を行い浄水タンク1に対する塩素の注入量を調整する。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、モデルパラメータ同定手段15において、ヒューマンインターフェース手段14に入力されたステップ応答開始時刻T1に基づいてプロセス状態記憶手段13に記憶された塩素注入率(プロセス操作量)のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lを同定しているので、このモデルパラメータK、T、Lを塩素注入ポンプ6等の対象プラントのプロセス状態に応じて自動的に調整することができる。
このため、季節の変動などによる経年変化やプラント機器の交換などによる対象プラントのプロセス構成の変化に対してもその都度所望のプロセスモデルを自動的に生成することができるので、プロセスモデルのパラメータ調整に係るエンジニアリング工程を削減することができるとともにモデルパラメータK、T、Lの自動調整によってシミュレーション精度の向上を図ることができる。このことによりプラント機器に係る流量制御や水質制御等の制御性能を向上させることができる。
第2の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態おいて、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、図1に示すプラント運用制御装置においてプロセス状態修正手段17を設けた点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同様の構成を有している。
プロセス状態修正手段17について図1を用いて以下に説明する。
本実施の形態においては、図1に示すように、プロセス状態修正手段17がプロセス状態計測手段12に接続されている。このプロセス状態修正手段17には、残留塩素濃度計3により測定された残留塩素濃度および塩素要求量計5により測定された被処理流体の塩素要求量が、プロセス状態計測手段12から送られるようになっている。
プロセス状態修正手段17は、塩素要求量計5により測定された被処理流体の塩素要求量に基づいて残留塩素濃度計3により測定された残留塩素濃度を修正し、モデルパラメータ同定手段15に修正された残留塩素濃度を送るようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
残留塩素濃度計3により浄水タンク1内の残留塩素濃度が測定され、また塩素要求量計5により浄水タンク1に流入する被処理流体の塩素要求量が測定された後、プロセス状態修正手段17において、残留塩素濃度の測定値の修正が行われる。
このプロセス状態修正手段17における残留塩素濃度の測定値の修正は下記式(8)により行われる。
残留塩素濃度の修正値 = (残留塩素濃度の測定値 + 塩素要求量)・・・式(8)
ここで、例えば残留塩素濃度計3による残留塩素濃度の測定値が0.6mg/Lであり塩素要求量計5による塩素要求量の測定値が0.4mg/Lである場合には、残留塩素濃度の修正値が1.0mg/Lとして算出される。そして、この残留塩素濃度の修正値がモデルパラメータ同定手段15に送られ、モデルパラメータ同定手段15は、この残留塩素濃度の修正値を用いてモデルパラメータK、T、Lの同定を行う。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、プロセス状態計測手段12は更に浄水タンク1に送られる被処理流体の変化を塩素要求量(外乱状態量)として計測し、このプロセス状態計測手段12にプロセス状態修正手段17が接続され、プロセス状態修正手段17は、プロセス状態計測手段12により計測された塩素要求量(外乱状態量)に基づいてこのプロセス状態計測手段12から送られた残留塩素濃度(プロセス状態量)を修正し、この修正された残留塩素濃度(プロセス状態量)をモデルパラメータ同定手段15に送っている。このため、被処理流体に水質変化等の外乱が生じた場合であっても、この外乱の度合いに応じて修正された残留塩素濃度(プロセス状態量)を用いることができるので、モデルパラメータ同定手段15においてより実際のプラント運用に沿ったモデルパラメータK、T、Lの同定を行うことができる。
第3の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態によるプラント運用制御装置における制御内容を示すフローチャートである。この図4に示すフローチャートは、プラント運用制御装置の制御において図3のフローチャートから更に後続する制御を示すものである。
図4に示す第3の実施の形態おいて、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、図1に示すプラント運用制御装置において制御パラメータ調整手段18および適正操作量演算手段19を設けた点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同様の構成を有している。
制御パラメータ調整手段18および適正操作量演算手段19について図1を用いて以下に説明する。
本実施の形態においては、図1に示すように、制御パラメータ調整手段18がモデルパラメータ同定手段15に接続されるとともに適正操作量演算手段19が制御パラメータ調整手段18に接続されている。
制御パラメータ調整手段18は、モデルパラメータ同定手段15により同定されたプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lが送られ、これらのモデルパラメータK、T、Lに基づいて上述の表1に示すCHR法などを用いることによりプロセスモデルの制御パラメータKp、Tiの調整を行うようになっている。
適正操作量演算手段19は、前述の制御パラメータ調整手段18から制御パラメータKp、Tiが送られ、これらの制御パラメータKp、Tiに基づいて塩素注入率の目標値の演算を行い、算出された塩素注入率の目標値をプロセス操作手段11に送るようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について図4のフローチャートを用いて説明する。
モデルパラメータ同定手段15によりプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lが同定された後、これらのモデルパラメータK、T、Lが制御パラメータ調整手段18に送られる。この制御パラメータ調整手段18において、モデルパラメータK、T、Lの値を前述の表1に示すCHR法におけるKp、Tiの演算式に代入することにより制御パラメータKp、Tiの値が得られる。
具体的には、例えば最適化指標が目標値応答であり行き過ぎ条件がない場合(オーバーシュートを生じさせない場合)には、制御動作がPI制御であるときにおいて制御パラメータの比例ゲインはKp=0.35T/LK、積分時間はTi=1.17Tとなり、この演算式にモデルパラメータK、T、Lの値を代入することにより制御パラメータKp、Tiの値が得られる。
ここで、表1に示すCHR法において比例ゲインKpおよび積分ゲインTiの演算式は複数準備されている。比例ゲインKpおよび積分ゲインTiの演算式の選択の基準となる要素として、例えば「最適化指標」については目標値応答または外乱応答、「行き過ぎ条件」についてはオーバーシュートを生じさせないまたはオーバーシュートの許容範囲が20%である、「制御動作」についてはP制御、PI制御またはPID制御があり、これらの要素を組み合わせて所望の演算式を選択するようになっている。このように、制御パラメータ調整手段18は複数の制御パラメータ調整方法を有し、図4に示すように複数の演算式の中から所望の演算式を選択することにより、実際のプラント運用に沿った制御パラメータKp、Tiの調整を行うことができるようになっている。
制御パラメータ調整手段18により調整された制御パラメータKp、Tiは適正操作量演算手段19に送られ、この適正操作量演算手段19において上記式(2)に基づいて時刻nにおける塩素注入率の目標値MVnが算出される。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、モデルパラメータ同定手段15に制御パラメータ調整手段18が接続されるとともにこの制御パラメータ調整手段18に適正操作量演算手段19が接続され、制御パラメータ調整手段18は、モデルパラメータ同定手段15により同定されたプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lに基づいてプロセス操作量目標値の演算に係る制御パラメータKp、Tiを調整し、適正操作量演算手段19は、制御パラメータ調整手段18から送られた制御パラメータKp、Tiに基づいて時刻nにおける塩素注入率の目標値MVn(プロセス操作量目標値)の演算を行ってプロセス操作手段11に送っている。このことにより、プロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lが同定されたときに制御パラメータKp、Tiを自動的に調整することができ、この制御パラメータKp、Tiを用いて所望の塩素注入率の目標値MVn(プロセス操作量目標値)の演算を行うことができる。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、制御パラメータ調整手段18により調整された制御パラメータKp、Tiが適正操作量演算手段19に送られる代わりに、適正操作量演算手段19がヒューマンインターフェース手段14に接続され、このヒューマンインターフェース手段14においてオペレータにより手動で入力された制御パラメータKp、Tiが適正操作量演算手段19に送られるようになっていてもよい。
この場合には、適正操作量演算手段19は、プロセスシミュレーション手段16における模擬結果が正常であると判定されたときにヒューマンインターフェース手段14に入力された制御パラメータKp、Tiを用いて塩素注入率の目標値MVnの演算を行っている。
また、他の変形例としては、制御パラメータ調整手段18がヒューマンインターフェース手段14に接続され、このヒューマンインターフェース手段14において制御パラメータKp、Tiの演算を行うための演算式がオペレータにより手動で入力され、制御パラメータ調整手段18は、ヒューマンインターフェース手段14において入力された演算式を用いて制御パラメータKp、Tiを調整するようになっていてもよい。
第4の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。図5は、本発明の第4の実施の形態によるプラント運用制御装置の構成を示す構成図である。
図5に示す第4の実施の形態おいて、図1乃至図3に示す第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、塩素要求量計5を浄水タンク1の上流側に設置する代わりに外乱状態推定手段20を新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図3に示す第2の実施の形態と同様の構成を有している。
図5に示すように、プロセス状態計測手段12にプロセス状態修正手段17が接続されるとともに、プロセス状態記憶手段13に外乱状態推定手段20が接続されている。
外乱状態推定手段20は、プロセス状態記憶手段13に記憶された過去の塩素注入率および残留塩素濃度のデータに基づいて被処理流体の塩素要求量を推定するようになっており、推定された塩素要求量をプロセス状態修正手段17に送るよう構成されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
外乱状態推定手段20は、プロセス状態記憶手段13に記憶されている過去の塩素注入率および残留塩素濃度のデータから、通常のプラント運用時(浄水タンク1に送られる被処理流体の塩素要求量が0である時)の残留塩素濃度および塩素注入率を複数抽出し、その平均値をそれぞれ算出して残留塩素濃度平均値A1および塩素注入率平均値B1を得る。
次に、プロセス状態計測手段12から外乱状態推定手段20に送られた現在の残留塩素濃度の測定値A2および塩素注入率B2を用いて下記式(9)により塩素要求量を推定する。
塩素要求量 =(A2−A1)−(B2−B1) ・・・式(9)
このようにして外乱状態推定手段20において得られた塩素要求量はプロセス状態修正手段17に送られる。そして、プロセス状態修正手段17においてこの塩素要求量を用いて上記式(8)によりプロセス状態計測手段12から送られた残留塩素濃度の測定値の修正が行われる。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、プロセス状態計測手段12にプロセス状態修正手段17が接続されるとともにプロセス状態記憶手段13に外乱状態推定手段20が接続され、この外乱状態推定手段20は、プロセス状態記憶手段13に記憶されたプロセス操作量およびプロセス状態量に基づいて塩素必要量(外乱状態量)を推定してプロセス状態修正手段17に送り、プロセス状態修正手段17は、外乱状態推定手段20により推定された塩素必要量(外乱状態量)に基づいて残留塩素濃度(プロセス状態量)を修正し、この修正された残留塩素濃度(プロセス状態量)をモデルパラメータ同定手段15に送っている。このため、被処理流体に水質変化等の外乱が生じた場合であっても、この外乱の度合いに応じて修正された残留塩素濃度(プロセス状態量)を用いることができるので、モデルパラメータ同定手段15においてより実際のプラント運用に沿ったモデルパラメータK、T、Lの同定を行うことができる。
第5の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第5の実施の形態について説明する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、ヒューマンインターフェース手段14にステップ応答開始時刻T1が入力される代わりに図5に示すようにステップ応答判定手段21を新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に第4の実施の形態と同様の構成を有している。
図5に示すように、プロセス状態計測手段12にステップ応答判定手段21が接続されている。
このステップ応答判定手段21は、プロセス状態計測手段12から現在の塩素注入率が送られ、この塩素注入率がステップ状の変化であるか否かの判定を行い、塩素注入率がステップ状の変化であると判定したときにモデルパラメータ同定手段15においてモデルパラメータK、T、Lの同定を行うようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
プロセス状態計測手段12において塩素流量計2から送られた塩素の流量と流入流量計4から送られた被処理流体の流量とにより浄水タンク1における塩素注入率が計測された後、この計測された塩素注入率がステップ応答判定手段21に送られる。ステップ応答判定手段21は、予め設定された期間内における塩素注入率の変化率が、予め設定された閾値以上であり、その時のプロセス状態計測手段12に送られる残留塩素濃度がほぼ一定である場合には塩素注入率がステップ状の変化であると判定する。ここで、残留塩素濃度がほぼ一定であるとは、予め設定された期間内における残留塩素濃度が設定された閾値の範囲内で推移することをいう。
そして、プロセス状態計測手段12から送られた塩素注入率がステップ状の変化であるとステップ応答判定手段21が判定したときに、モデルパラメータ同定手段15においてモデルパラメータK、T、Lの同定が開始される。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、プロセス状態計測手段12にステップ応答判定手段21が接続され、このステップ応答判定手段21は、プロセス状態計測手段12から送られた塩素注入率がステップ状の変化であるか否かの判定を行い、塩素注入率がステップ状の変化であると判定されたときにモデルパラメータ同定手段15においてモデルパラメータK、T、Lの同定を行っている。このため、モデルパラメータ同定手段15におけるモデルパラメータK、T、Lの同定を自動的に開始させることができ、プロセスモデルのパラメータ調整に係るエンジニアリング工程をより一層削減することができる。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、ヒューマンインターフェース手段14にステップ応答開始時刻T1が入力される代わりに塩素注入率のステップ状の変化に関する期間が入力され、モデルパラメータ同定手段15は、ヒューマンインターフェース手段14に入力された期間内における、プロセス状態記憶手段13に記憶された過去の塩素注入率のステップ状の変化に基づいてモデルパラメータK、T、Lの同定を行うようになっていてもよい。このことにより、オペレータが所望する期間における塩素注入率のステップ状の変化によりモデルパラメータK、T、Lの同定を行うことができる。
第6の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第6の実施の形態について説明する。図6は、本発明の第6の実施の形態によるプラント運用制御装置の構成を示す構成図である。
図6に示す第6の実施の形態おいて、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置は、ヒューマンインターフェース手段14を設ける代わりに伝送手段25、遠隔データ通信手段26およびウェブサーバ27を新たに設けた点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同様の構成を有している。
伝送手段25、遠隔データ通信手段26およびウェブサーバ27について図6を用いて以下に説明する。
本実施の形態によるプラント運用制御装置においては、図6に示すように、プラント内の浄水タンク1や塩素注入ポンプ6等のプラント機器の設置場所から遠く離れた例えばコントロールルーム等に設置されている。このようなプラント運用制御装置はASP(Application Service Provider)上で動作している。
より具体的に説明すると、図6に示すように、プラント運用制御装置の各手段は、インターネットや専用線などの通信回線からなる伝送手段25を介して互いに接続されている。ここで、例えばプロセス状態計測手段12において得られた塩素注入率および残留塩素濃度のデータは伝送手段25の通信回線を介してプロセス状態記憶手段13に送られるようになっている。
遠隔データ通信手段26は、例えばパーソナルコンピュータからなり、図1に示すヒューマンインターフェース手段14と同様の機能を有している。すなわち、遠隔データ通信手段26は、プロセス状態計測手段12に送られた残留塩素濃度の測定値が伝送手段25を介して送られこの残留塩素濃度の測定値を表示するとともに、モデルパラメータ同定手段15に伝送手段25を介して送られるステップ応答開始時刻T1をオペレータが入力することができるのものとなっている。また、このヒューマンインターフェース手段14において塩素注入率の目標値が設定されるようになっており、この塩素注入率の目標値は伝送手段25を介してプロセス操作手段11に送られる。
以上のように本実施の形態のプラント運用制御装置によれば、当該プラント運用制御装置をプラント内のプラント機器のそばに設置する必要がなく、ASP等の伝送手段25を介してデータの送受信を行うことによりプラントから遠く離れた例えばコントロールルームに設置することができ、動的に作成された例えばHTMLによりプロセスモデルのモデルパラメータK、T、Lの同定結果や制御パラメータKp、Tiの調整結果等を提供することができる。
第1の実施の形態のプラント運用制御装置の構成を示す説明図である。 図1のプラント運用制御装置により制御された塩素注入ポンプにおける塩素注入率(a)および浄水タンク内の残留塩素濃度(b)を経時的に示すグラフである。 図1のプラント運用制御装置における制御内容を示すフローチャートである。 第3の実施の形態によるプラント運用制御装置における制御内容を示すフローチャートである。 第4の実施の形態によるプラント運用制御装置の構成を示す構成図である。 第6の実施の形態によるプラント運用制御装置の構成を示す構成図である。
符号の説明
1 浄水タンク
2 塩素流量計
3 残留塩素濃度計
4 流入流量計
5 塩素要求量計
6 塩素注入ポンプ
11 プロセス操作手段
12 プロセス状態計測手段
13 プロセス状態記憶手段
14 ヒューマンインターフェース手段
15 モデルパラメータ同定手段
16 プロセスシミュレーション手段
17 プロセス状態修正手段
18 制御パラメータ調整手段
19 適正操作量演算手段
20 外乱状態推定手段
21 ステップ応答判定手段
25 伝送手段
26 遠隔データ通信手段
27 ウェブサーバ

Claims (10)

  1. プラント内のプラント機器に対する制御をプロセスモデルに基づいて行うプラント運用制御装置において、
    プラント機器のプロセス操作量およびプロセス状態量を計測するプロセス状態計測手段と、
    前記プロセス状態計測手段に接続され、このプロセス状態計測手段により計測されたプロセス操作量およびプロセス状態量を記憶するプロセス状態記憶手段と、
    前記プロセス状態計測手段に接続され、ステップ応答開始時刻が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行うヒューマンインターフェース手段と、
    前記プロセス状態記憶手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段において入力されたステップ応答開始時刻に基づいて、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定手段と、
    前記モデルパラメータ同定手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このモデルパラメータ同定手段から送られたプロセスモデルにより前記プラント機器の挙動の模擬を行い、前記ヒューマンインターフェース手段に模擬結果を送ってプロセス操作量目標値の設定に参酌させるプロセスシミュレーション手段と、
    前記プロセス状態計測手段および前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、このヒューマンインターフェース手段により設定されたプロセス操作量目標値に基づいてプラント機器の操作を行うプロセス操作手段と、
    を備えたことを特徴とするプラント運用制御装置。
  2. 前記プロセス状態計測手段は、更にプラント機器に送られる被処理流体の状態の変化を外乱状態量として計測し、
    前記プロセス状態計測手段にプロセス状態修正手段が接続され、
    このプロセス状態修正手段は、前記プロセス状態計測手段により計測された外乱状態量に基づいて当該プロセス状態計測手段から送られたプロセス状態量を修正し、この修正されたプロセス状態量を前記モデルパラメータ同定手段に送ることを特徴とする請求項1記載のプラント運用制御装置。
  3. 前記モデルパラメータ同定手段に制御パラメータ調整手段が接続されるとともにこの制御パラメータ調整手段に適正操作量演算手段が接続され、
    前記制御パラメータ調整手段は、モデルパラメータ同定手段により同定されたプロセスモデルのモデルパラメータに基づいてプロセス操作量目標値の演算に係る制御パラメータを調整し、
    前記適正操作量演算手段は、前記制御パラメータ調整手段から送られた制御パラメータに基づいてプロセス操作量目標値の演算を行ってプロセス操作手段に送ることを特徴とする請求項1または2記載のプラント運用制御装置。
  4. 前記プロセス状態計測手段にプロセス状態修正手段が接続されるとともに前記プロセス状態記憶手段に外乱状態推定手段が接続され、
    この外乱状態推定手段は、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量およびプロセス状態量に基づいて外乱状態量を推定してプロセス状態修正手段に送り、
    前記プロセス状態修正手段は、前記外乱状態推定手段により推定された外乱状態量に基づいてプロセス状態量を修正し、この修正されたプロセス状態量をモデルパラメータ同定手段に送ることを特徴とする請求項1記載のプラント運用制御装置。
  5. 前記プロセス状態計測手段にステップ応答判定手段が接続され、
    このステップ応答判定手段は、前記プロセス状態計測手段から送られたプロセス操作量がステップ状の変化であるか否かの判定を行い、当該プロセス操作量がステップ状の変化であると判定されたときに前記モデルパラメータ同定手段においてモデルパラメータの同定を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラント運用制御装置。
  6. 前記適正操作量演算手段は前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、
    このヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータが前記適正操作量演算手段に送られ、
    当該適正操作量演算手段は、プロセスシミュレーション手段における模擬結果が正常であると判定されたときに前記ヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータを用いてプロセス操作量目標値の演算を行ってプロセス操作手段に送ることを特徴とする請求項3記載のプラント運用制御装置。
  7. 前記制御パラメータ調整手段は複数の制御パラメータ調整方法を有し、
    この制御パラメータ調整手段は前記の複数の制御パラメータ調整方法の中から1つの制御パラメータ調整方法を選択し、この選択された制御パラメータ調整方法を用いてプロセス操作量目標値の演算に係る制御パラメータを調整することを特徴とする請求項3記載のプラント運用制御装置。
  8. 前記制御パラメータ調整手段は前記ヒューマンインターフェース手段に接続され、
    このヒューマンインターフェース手段には更に制御パラメータの演算を行うための演算式が入力され、
    前記制御パラメータ調整手段は、前記ヒューマンインターフェース手段において入力された制御パラメータの演算式を用いて制御パラメータを調整することを特徴とする請求項3記載のプラント運用装置。
  9. 前記ヒューマンインターフェース手段には更にプロセス操作量のステップ状の変化に関する期間が入力され、
    前記モデルパラメータ同定手段は、前記ヒューマンインターフェース手段に入力された期間内における、前記プロセス状態記憶手段に記憶された過去のプロセス操作量のステップ状の変化に基づいてモデルパラメータの同定を行うことを特徴とする請求項1記載のプラント装置。
  10. プラント内のプラント機器に対する制御をプロセスモデルに基づいて行うプラント運用制御装置において、
    プラント機器のプロセス操作量およびプロセス状態量を計測するプロセス状態計測手段と、
    前記プロセス状態計測手段に伝送手段を介して接続され、このプロセス状態計測手段により計測されたプロセス操作量およびプロセス状態量を記憶するプロセス状態記憶手段と、
    前記プロセス状態計測手段に伝送手段を介して接続され、ステップ応答開始時刻が入力されるとともにプロセス操作量目標値の設定を行う遠隔データ通信手段と、
    前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記プロセス状態記憶手段に接続され、この遠隔データ通信手段において入力されたステップ応答開始時刻に基づいて、前記プロセス状態記憶手段に記憶されたプロセス操作量のステップ状の変化からプロセスモデルのモデルパラメータを同定するモデルパラメータ同定手段と、
    前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記モデルパラメータ同定手段に接続され、このモデルパラメータ同定手段から送られたプロセスモデルにより前記プラント機器の挙動の模擬を行い、前記遠隔データ通信手段に模擬結果を送ってプロセス操作量目標値の設定に参酌させるプロセスシミュレーション手段と、
    前記遠隔データ通信手段に伝送手段を介して接続されるとともに前記プロセス状態計測手段に接続され、前記遠隔データ通信手段により設定されたプロセス操作量目標値に基づいてプラント機器の操作を行うプロセス操作手段と、
    を備えたことを特徴とするプラント運用制御装置。
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