JP2022524116A - システム同定装置、システム同定プログラム及びシステム同定方法 - Google Patents

システム同定装置、システム同定プログラム及びシステム同定方法 Download PDF

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Abstract

データ取得部(1)は、同定対象のシステムの入力及び出力を取得する。記憶部(2)は、事前知識から得られる2値/3値の構造行列を格納する。2値/3値の構造行列生成部(3)は、記憶部から初期2値行列を読み込み、候補2値行列の組を複数生成する。2値構造行列選択部(4)は、候補2値行列の組から、1つの2値行列の組を選択する。決定部(5)は、選択された2値行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を算出する。評価部(6)は、算出された行列の組が同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する。【選択図】図2A

Description

本発明は、システム同定装置、非一時的なコンピュータ可読媒体及びシステム同定方法に関する。
建築物や工場プラント等の制御を目的としたシステム(プラント)の同定には、様々な技術が用いられている。
特許文献1(PTL1)には、PID(Proportional-Integral-Differential)コントローラを用いたプロセスコントローラが開示されている。プロセスコントローラは、運転中に特性が変化する被制御系の特性を同定し、動作点や環境条件によって同定結果を学習し、学習結果を利用することで、常に一定の制限の下における最適な制御を行う。プロセスコントローラは、同定部、ニューラルネットワーク部及び制御演算部を有する。同定部は、被制御系の入出力間のダイナミクスを表すモデルの構造を想定して、ある期間における入出力及び測定データを保持、制御し、これらのデータからモデルのパラメータを同定して、その値を出力する。同定が成功した場合、ニューラルネットワーク部は、制御対象システムの状態値と、同定されたモデルのパラメータ値とを、その状態において取得する毎に、保持、管理及び学習する。ニューラルネットワーク部は、被制御系の現在の状態値に対応する同定モデルのパラメータ値を定期的に算出して出力する。制御演算部は、被制御系の目標値、出力値及び同定結果のモデルのパラメータ値から、パラメータから所定の規則に基づく最適な操作変数を算出し、算出した値を被制御系に与える。
特許文献2(PTL2)には、各種プラントのプラントモデル構築装置が開示されている。このプラントモデル構築装置は、複数のプラント設備と、各プラント設備内に配置されたプラント装置とを有するプラントの構成が変更された場合でも、プラントの構成の変更に応じて所望のプラントモデルを構築することにより、変更に対応することができる。プラントモデル構築装置は、複数のプラント設備及びプラント設備を有するプラントを表示するモニタと、モニタに表示されたプラント設備及びプラント設備の構成を作成又は修正することにより所望の構成を設定するプラント構成設定手段と、を有する。
接続情報解析手段は、設定された構成がプラントモデルの構築に適しているか否かを解析する。プラントモデル構築手段は、解析された構成に応じてプラント機器の特性式を適宜選択してプラントモデルを構築する。
特開平5-11805号公報 特開2006-72637号公報
システム同定の品質を改善するために、システム構造に関する過去のデータ、ユーザの経験、異なるユーザの考えなどの過去の知識を統合することが望ましい。また、同定実行は、非常に高速であることが望ましい。しかし、特許文献1及び2は、このような過去の知識をシステム同定に反映できず、実行速度は速くない。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、過去の知識を用いてシステム同定を行うことを目的とする。
本発明の一態様であるシステム同定装置は、事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読み込んで、候補構造行列の組を複数生成する構造行列生成部と、前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択する行列選択部と、選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定する決定部と、前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する評価部と、を備えるものである。
本発明の一態様であるシステム同定プログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体は、事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読みんで、候補構造行列の組を複数生成する処理と、 前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択する処理と、選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定する処理と、前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する処理と、をコンピュータに実行させるものである。
本発明の一態様であるシステム同定方法は、事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読みんで、候補構造行列の組を複数生成し、前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択し、選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定し、前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価するものである。
本発明によれば、過去の知識を用いてシステム同定を行うことができる。
入力、出力及び同定されるシステムの状態の関係を示す図である。 実施の形態1にかかるシステム同定装置の基本構成を模式的に示す図である。 実施の形態1にかかるシステム同定装置の構成をより詳細かつ模式的に示す図である。 実施の形態1にかかるシステム同定装置の動作のフローチャートであり、適切なシステム構造及びシステムパラメータを決定するための基本的な反復動作を示すものである。 仮定システム構造トポロジーを特徴づける2値/3値行列の選択の例を示す図である。 行列分解・因子分解法を統合したシステム同定法を模式的に示す図である。 プロセス工業におけるタンク/タンクシステムのモデル又は他の現象及びシステムの部分的に未知の構造特性(流れ)に関するモデルを示す図である。 システムを実装するコンピュータの構成例を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
実施の形態1
まず、システム同定の原理について説明する。図1に、入力、出力及び同定されるシステムの状態の関係を示す。状態空間システム同定には、状態方程式、出力方程式及び数値アルゴリズムが用いられる。システム同定のための一般的な方法は、N4SID(Numerical algorithms for subspace state space system identification:部分空間状態空間システム同定のための数値アルゴリズム)であるが、これでは同定のための種々の構造仮定を直接的に統合することができない。
ここで、kは1以上の整数であり、離散時間変数を表す。xは、状態変数又は状態変数ベクトルを示す。yは、出力値又は出力ベクトルを示す。uは入力値又は入力ベクトルを示す。例えば、状態変数又は状態変数ベクトルは、同定対象システムの状態を表す。入力値又は入力ベクトルは、対象システムへの入力を表す。出力値又は出力ベクトルは、状態における対象システムの出力を表し、入力は対象システムに与えられる。よって、A及びBがシステム行列、npro,kがノイズを示すものとしたとき、同定されるべきシステムの状態方程式は、以下の式で表すことができる。ノイズnpro,kは、対象システムのモデルエラーを表す。システム状態の変化は、次のように簡潔に記述できる。
Figure 2022524116000002
ただし、ノイズnpro,kは、x、u等と比較して十分に小さく、本実施の形態では簡略化のためにノイズnpro,kを無視しているため、式[1]を式[2]に書き換えることができる。
Figure 2022524116000003
C及びDをシステム行列、nmes,kを対象システムの測定ノイズとしたとき、同定すべきシステムの出力方程式は、以下の式[3]で表すことができる。
Figure 2022524116000004
ただし、ノイズnmes,kは、x、u等と比較して十分に小さく、本実施の形態では簡略化のためにノイズnmes,kを無視しているため、式[3]を式[4]に書き換えることができる。
Figure 2022524116000005
システム行列A、B、C及びDは未知であると仮定する。利用可能な情報は、エントリ(0/1/*)を含む2値/3値構造行列S、S、S及びSのみである。S、S、S及びSのいずれかが与えられ、又は、単一タプルS1=(SA1、SB1、SC1及びSD1)、S2=(SA2、SB2、SC2及びSD2)からなるセットS={S1,S2,....}が与えられる。2値構造行列S、S、S、及びSにおいて、「0」は、エントリが0であることを表し、「1」は、エントリが任意の値を有することを表す(又は、「0」はエントリが0であることを表し、「1」はエントリが0と異なることを表し、「*」はエントリが任意の値を持つことを表す)。なお、構造行列中の「*」は、構造行列中のエントリが0又は1であること、すなわち、システム行列中の対応するエントリが任意であることを意味する。
本実施の形態では、システム行列A、B、C及びDを構造仮定S、S、S及びSを用いて推定している。統合される構造仮定を可能とするアルゴリズムは、本実施の形態にかかるガイドライン上において考案することができる。以下、演算子oは、2つの行列間のアダマール(Hadamard)乗算を表す。アダマール積による表現は、構造の仮定を数学的に記述するために使うことができる。
Figure 2022524116000006
Figure 2022524116000007
Figure 2022524116000008
Figure 2022524116000009
換言すれば、システム行列A、B、C及びDは、その構造が上記の条件[5]~[8]に関係する限り、調整される。
システム行列A、B、C及びDと、2値構造行列S、S、S及びSとについて、例を用いて説明する。例えば、システム行列A、B、C及びDは、以下の式[9]~[12](特定の構造を示す)で表される。
Figure 2022524116000010
Figure 2022524116000011
Figure 2022524116000012
Figure 2022524116000013
この例では、2値構造行列S、S、S及びSは、式[13]~[16]で表すことができる。
Figure 2022524116000014
Figure 2022524116000015
Figure 2022524116000016
Figure 2022524116000017
すなわち、2値構造行列S、S、S及びSにおける値「1」は、対象システムのパラメータを含むシステム行列A、B、C及びDの要素(又はエントリ)の0以外の任意の値に対応する。
したがって、システム行列A、B、C及びDの構造は、予め用意された2値構造行列S、S、S及びSによって予め定められる。構造は、行列での0の要素と0ではない要素の構造を表す。
次に、実施の形態1にかかるシステム同定装置について説明する。図2Aに、実施の形態1にかかるシステム同定装置100の基本構成を模式的に示す。図2Bに、実施の形態1にかかるシステム同定装置100の構成をより詳細かつ模式的に示す。図3は、実施の形態1にかかるシステム同定装置100の動作のフローチャートであり、適切なシステム構造及びシステムパラメータを決定するための基本的な反復動作を示している。システム同定装置100は、データ取得部1、記憶部2、2値行列生成部3、2値行列選択部4、決定部5及び評価部6を有する。単一の構造S1だけでなく、複数の構造S1を同定に使用することができ、同定結果に基づいて改善された構造案が生成されることに言及することが重要である。
ステップS1
データ取得部1は、入力値x(k=1・・・N)及び出力値(測定値)yを取得する。ここで、十分なデータが存在し、かつ、データは同定作業を行うのに十分な変動を呈しているものとする。
ステップS2
事前知識PKは、記憶部2に記憶される。事前知識PKは、2値構造行列S、S、S及びSを生成するためのベースとなる初期2値構造行列SA_INITIAL、SB_INITIAL、SC_INITIAL及びSD_INITIALを含む。初期2値構造行列SA_INITIAL、SB_INITIAL、SC_INITIAL及びSD_INITIALは、構造行列SAn、SBn、SCn及びSDnと同じ構造を有していなくてもよい。
2値行列生成部3は、初期2値構造行列SA_INITIAL、SB_INITIAL、SC_INITIAL及びSD_INITIALから、候補2値構造行列SAn、SBn、SCn及びSDnからなる複数の組を生成する。ここで、nは1以上の整数である。
ステップS3
2値行列選択部4は、候補2値行列の4つの組のから最適な行列の組を選択し、システム同定装置100のユーザから提供された情報に基づいて、選択した候補2値行列の組を、2値構造行列S、S、S及びSとして決定する。行列が適切であるか否かを判定する処理は、式[17]~[31]に示すように、以下の処理によって行うことができる。
図4に、仮定システム構造トポロジーを特徴づける2値/3値行列の選択の例を示す。図4では候補2値構造行列の4つの組、(SA1、SB1、SC1、SD1)、(SA2、SB2、SC2、SD2)、(SA3、SB3、SC3、SD3)、及び、(SA4、SB4、SC4、SD4)が有る。2値行列選択部4は、候補2値行列の4つの組から最も適切な組を選択し、選択した候補2値行列の組を2値構造行列S、S、S及びSとして決定する。候補2値行列は、互いに異なる構造を有していてもよい。
例えば、ユーザは、予めシステム同定装置100の記憶部2に、情報を与えることができる。さらに、この情報には、ユーザの経験及び好みのいずれか又は両方に基づく情報の中のいくつかの提案が含まれる。
2値行列選択部4は、選択された行列の組が適切であるか否かを評価する。選択した行列の組が適切であれば、処理が続行される。
ステップS4
決定部5は、2値システム行列A、B、C及びDを決定するための計算を行う。上記の式に基づいて、yを次式で表すことができる。
Figure 2022524116000018
以下の式[18]~[20]に示すように、最小化基準(具体的なアルゴリズムを考案するための基礎)を用いて、行列E=CB及び行列Dを求める。
Figure 2022524116000019
Figure 2022524116000020
Figure 2022524116000021
ここで、bin(.)は、0より大きい値を1に、0の値を0にマッピングする演算子である。したがって、出力値y及び状態値から算出した推定結果との誤差に基づいて、行列の候補から適切な行列を選択することができる。
現在の(最新の)行列Dは、行列Dと2値行列Sとのアダマール関係を利用したアルゴリズムにより、次式[21]で表されるように、求めたり更新したりすることができる。
Figure 2022524116000022
本ステップの式[21]によれば、行列Dを求めることができる。
同定アルゴリズムを継続するため、式[18]の一部は、以下の式によって残差rとして定義される。
Figure 2022524116000023
次に、行列因数分解を用いて、行列E=CBを分解して行列B及びCを求める。これによっては、一意な解は得られない。しかし、単一解を正規行列によりパラメータ化できる。
行列Bは、分解行列Bと2値構造行列Sとのアダマール関係を用いた行列因数分解により、次式[23]で表されるように、求めたり更新したりすることができる。
Figure 2022524116000024
同様のことが、行列C(構造行列Cと2値構造行列Sとのアダマール関係を用いた行列因数分解)にも当てはまる。
Figure 2022524116000025
このステップの式[23]及び[24]によれば、行列B及びCを求めることができる。
式[17]、[22]及び[23]を組み合わせることにより、以下の式が成立する。
Figure 2022524116000026
=Axと設定することで、式[25]は式[26]に変形される。但し、Zは、式[27]~[29]を満たすものである。
Figure 2022524116000027
Figure 2022524116000028
Figure 2022524116000029
Figure 2022524116000030
式[2]とzを組み合わせることにより、式[2]は、行列Aが式[30]を満たす場合、次の式[31]に変換される。
Figure 2022524116000031
現在の(最新の)行列Aは、分解行列Aと次式[31]で表される2値構造行列Sとのアダマール関係及び適切な分離方法を用いることにより求めることができる 。
Figure 2022524116000032
計算中に数値的な問題が発生した場合は、関連する因数分解の別のパラメータ化によって、アルゴリズムを再初期化できる。
図5に、行列分解・因子分解法を統合したシステム同定法を模式的に示す。図5では、既知のSo,SpによってQ=OPを分解するための分解アルゴリズムが示されている。これは、Qの正規化、Oi,Piのランダムな初期化、生成物Oi,PiがQにどれだけ近いかを比較することに基づいている。
各行列要素に対する改善は、計数方式から導出される。各要素Oi,j及びPi,jについて、行列型乗算に含まれる積がいくつ増加され(+1)、含まれる積がいくつ減少されたかがカウントされる(-1)。このカウンタ情報は、適切なステップサイズでの更新を計算するために使用される。アルゴリズムは、良好な初期速度を有している。
各種の分解(因数分解)アルゴリズムを組み合わせてもよい。
ここで述べた投票による分解方法について、以下、詳細に説明する。
ステップS11
ステップサイズパラメータα及びステップサイズ変動因子γを、経験から、適切な値に設定する。
ステップS12
分解対象である行列Qを正規化する。
ステップS13
So、Spに基づいて、ランダムな(正規化された)行列P=P、Q=Qを生成する。
ステップS14
これらの行列はランダムに生成されるので、積Pは(正規化された)Qとは等しくならない。よって、偏差行列が算出され、かつ、符号関数がQ-Pに適用される。
この2つの行列に加算されるステップサイズパラメータαの乗数がいかほどかを算出するために、2値行列が用いられる。具体的な算出方法は、以下のステップS5及びS6の通りである。
ステップS15、S16
行列の乗算は行と列との乗算の一種であり、行列のエントリは増加する(上述の符号関数のエントリから算出できる)和の一部である積の一部であるため、行列のエントリが(+1だけ)増加する回数は別々にカウントされる。同様に、行列のエントリは減少する(前述の符号行列のエントリから算出できる)和の一部である積の一部であるため、行列のエントリが(-1だけ)減少した回数がカウントされる。
ステップS17
2つの行列の各要素に対するこれらのカウントは、ステップサイズで乗算され、2つの行列Pi,Qiを改善するための勾配として使用される。
ステップS18
2つの新しい行列の積が計算され、改善があるか、すなわち、積が行列Qに近いかどうかを判定する。
ステップS19
改善が有る場合には、新しい行列を保持する。
ステップS20
そうでない場合には、ステップサイズを変更し(ステップ変動係数γにより減少する)、ステップS17に戻る。
ステップS21
2つの行列Pi、Qiの積が行列Qに十分に近い場合、計算を停止する。計算全体で正規化された行列を使用したため、計算結果を使用する前に再スケーリングを行う必要が有る。
2つの行列の積が行列Qに近いものの、その差が十分に小さくない場合、以下の計算を開始する。まず偏差を計算し、行列の各要素に符号関数を適用する(偏差指示器)(ステップS14に戻る)。次に、上述のように、次のステップ(ステップS14~)が実行される。
ステップS5
評価部6は、得られたモデル(現在の行列A、B、C及びD)が、同定対象のシステムを同定するのに適しているか否かを評価する。例えば、評価部6は、現在の行列A、B、C及びDのパラメータ及び閾値を用いてモデル構造を作成し、作成したモデル構造と、同定すべきシステムのもっともらしい(これまでの知識から)構造と、を比較することができる。また、評価部6は、例えば、ユーザの専門性に応じて、作成されたモデル構造を各種の制約や基準と比較することができる。
得られたモデルが妥当であれば、同定プロセスを終了する。一方、得られたモデルが妥当でない場合には、ステップS2に戻る。
次に、システム同定装置100の適用について説明する。ここで、システム同定装置100は、タンク/タンクシステム(医療機関 であってもよい)に適用される。図6に、プロセス工業におけるタンク/タンクシステムのモデル又は他の現象及びシステムの部分的に未知の構造特性(流れ)に関するモデルを示す。フローシステムは、3つの入力IN1~IN3と、2つの出力OUT1及びOUT2と、7つのタンクR1~R7とを有する。ここでは、タンク1~R7の状態(レベル)は、それぞれx1k~x7kで表される。よって、xikのiにより、タンクR1~R7のいずれかを指定することができる。
入力IN1~IN3には、入力フローu~uがそれぞれ供給される。入力uは、入力IN1において2つの流れに分岐され、一方の流れがタンクR1に供給され、他方の流れがタンクR4に供給される。入力uは、入力IN2を介してタンクR2に供給される。入力uは、入力IN3で2つの流れに分岐され、一方の流れがタンクR3に供給され、他方の流れがタンクR4に供給される。
タンクR1の出力流れは、タンクR5に供給される。タンクR2の出力流れは2つに分岐され、一方の流れはタンクR6に供給され、他方の流れはタンクR7に供給される。タンクR3の出力流れは少なくとも2つの流れに分岐され、第1の流れはタンクR6に供給され、第2の流れは出力OUT2に供給される。タンクR4の出力流れは、タンクR7に供給される。
タンクR5の出力流れは2つに分岐され、一方は出力OUT1に供給され、他方はタンクR3に供給される。タンクR6の出力流れは、少なくとも出力OUT2に供給される。タンクR7の出力流れは、少なくとも出力OUT2に供給される。
流れの伝導パラメータ(流量)はCijで表される。但し、jは流れを特定するためのパラメータである。ここでは、流れの最大値は1つのタンク又は1つの入力からであるため、jは1~3の整数となる。
出力OUT1及びOUT2から、それぞれ出力流れy1及びy2が流れ出す。
しかし、このモデルでは、タンクR3からタンクR7への流路Fa及び/又はタンクR6からタンクR6への流路Fbが存在するかどうかは不明である。
このモデルによれば、初期2値構造行列SA_INITIAL、SB_INITIAL、SC_INITIAL及びSD_INITIALは、以下の式で表すことができる。流路Fa,Fbの存在は、式[32]のように、初期2値構造行列SA_INITIALに反映される(0又は1)。
Figure 2022524116000033
Figure 2022524116000034
Figure 2022524116000035
Figure 2022524116000036
以上説明したように、本構成によれば、ここで述べた同定方法に基づくアルゴリズムを用いて、事前の知識を用いてシステムを同定することができる。
他の例示的な実施形態
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなく適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をハードウェア構成として説明したが、データ取得部1、2値行列生成部3、2値行列選択部4、決定部5、評価部6の動作は、CPU(中央処理装置)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することができる。これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
コンピュータの構成例について説明する。図7に、システム1000を実装するコンピュータ200の構成例を模式的に示す。この場合、コンピュータ200は、CPU11、メモリ12、入出力インターフェース(I/O)13及びバス14を有する。CPU11、メモリ12及び入出力インターフェース(I/O)13は、バス14を介して通信可能である。CPU11は、プログラムを実行することにより、データ取得部1、2値行列生成部3、2値行列選択部4、決定部5及び評価部6の機能を実現する。メモリ22は、上述した記憶部2に対応する。入出力インターフェース(I/O)23は、外部記憶装置や外部測定装置等から入力uk及び出力ykを受けとる。プログラムは、メモリ12に格納され、適宜CPU11によって読み出され、実行される。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定される ものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1 データ取得部
2 記憶部
3 2値行列生成部
4 2値行列選択部
5 決定部
6 評価部
11 CPU
12 メモリ
13 入力/出力インターフェース(I/O)
14 BUS
100 システム同定装置
200 コンピュータ
1000 フローシステムモデル。
IN1~IN3 入力
R1~R7 タンク
OUT1、OUT2 出力

Claims (7)

  1. 事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読み込んで、候補構造行列の組を複数生成する構造行列生成部と、
    前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択する行列選択部と、
    選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定する決定部と、
    前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する評価部と、を備える、
    システム同定装置。
  2. 前記状態方程式は、以下の式で表され、
    Figure 2022524116000037
    但し、kは1以上の整数である離散的な時間変数であり、xは状態変数又は状態変数ベクトルであり、yは前記同定対象のシステムの出力であり、かつ、前記出力は値又はベクトルであり、uは前記同定対象のシステムの入力であり、かつ、前記入力は値又はベクトルであり、A及びBはシステム行列であり、
    前記出力方程式は、以下の式で表され、
    Figure 2022524116000038
    但し、yは前記同定対象のシステムの出力であり、かつ、前記出力は値又はベクトルであり、C及びDはシステム行列であり、
    前記決定部は、特定の同定方法に基づいて、前記時間変数kにおける、前記システム行列A、B、C及びDと、前記選択された構造行列S、S、S及びSと、のアダマール積同定を満たすために行列の因数分解を用いて、前記時間変数k+1における、以下の式で表される前記システム行列A、B、C及びDを生成し、
    Figure 2022524116000039
    Figure 2022524116000040
    Figure 2022524116000041
    Figure 2022524116000042
    但し、演算子「o」は、アダマール積演算子である、
    請求項1に記載のシステム同定装置。
  3. 前記システム行列Dは、以下の式を用いて算出され、
    Figure 2022524116000043
    Figure 2022524116000044
    Figure 2022524116000045
    Figure 2022524116000046
    行列Eは、前記システム行列B及Cに分解され、前記システム行列B及Cは以下の式で算出され、
    Figure 2022524116000047
    Figure 2022524116000048
    前記システム行列Aは、以下の式で算出される、
    Figure 2022524116000049
    Figure 2022524116000050
    Figure 2022524116000051
    Figure 2022524116000052
    Figure 2022524116000053
    請求項1又は2に記載のシステム同定装置。
  4. 前記行列は、近似行列を改善するため、増加を要する積はいくつか、減少を要する積はいくつかに基づいたSo、Sp法によるQ=OP分解を用いて因数分解される、
    請求項3に記載のシステム同定装置。
  5. 同定対象のシステムの入力及び出力を取得するデータ取得部と、
    前記初期構造行列を格納する記憶部と、をさらに備える、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム同定装置。
  6. 事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読みんで、候補構造行列の組を複数生成する処理と、
    前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択する処理と、
    選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定する処理と、
    前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する処理と、をコンピュータに実行させる、
    システム同定プログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体。
  7. 事前知識から得られる、2値又は3値の行列である初期構造行列を読みんで、候補構造行列の組を複数生成し、
    前記候補構造行列の組から、1つの行列の組を選択し、
    選択された前記行列の組に応じて、同定対象のシステムの状態方程式で用いられる行列と、前記同定対象のシステムの出力方程式で用いられる行列と、を決定し、
    前記選択された行列の組が前記同定対象のシステムを同定するのに妥当であるかを評価する、
    システム同定方法。
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