JP2006071829A - 画像読取装置及び合焦制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の波長の光で画像読取を行う際にも、フォーカスずれによる画質劣化を抑えた画像読取装置及び合焦制御方法を提供すること。
【解決手段】 コントローラのメモリには、レンズユニットのデフォーカスMTF特性に基づくオフセットデータOFSが予め記憶されている。このオフセットデータOFSは、各波長の光のMTFがピークとなるそれぞれのフォーカス位置をコンボリューション演算することによって決められた基準フォーカス位置から、オートフォーカス処理で使用する波長の光のフォーカス位置を減算することによって算出される。オートフォーカス処理では、コントラスト評価値Cが最も高くなる共役長AFを実測し、この共役長AFにオフセットデータOFSを加算することで、読取用フォーカス位置FPを決定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原稿に記録された画像を固体撮像素子で光電的に読み取る読取部と、この読取部と原稿との距離を変えて前記固体撮像素子の光電面に結像された光学像を合焦させる焦点調整機構とを備えた画像読取装置、及びその合焦制御方法に関する。
CCDやCMOSなどの固体撮像素子を用いて写真フイルム(原稿)に記録された画像を光電的に読み取る画像読取装置を備え、この画像読取装置が取得したデジタルの画像データに基づいて強度変調した記録光を印画紙に露光し、現像・乾燥処理を行ってプリント写真を生成するデジタルラボシステムが普及している。
このようなデジタルラボシステムの画像読取装置において、光学像が固体撮像素子の受光面に常に正確に結像されるよう、画像読取を行う前に写真フイルムと固体撮像素子との距離、いわゆる共役長を自動的に調整するオートフォーカス処理を行うものが、例えば、特許文献1などで知られている。
ところで、固体撮像素子の前面には、結像レンズが設けられている。この結像レンズは、光線の色(波長)によって焦点距離が異なる、いわゆる軸上色収差という特性を有しており、フルカラーの画像を読み取る際には、赤色(以下、Rと称す)、緑色(以下、Gと称す)、青色(以下、Bと称す)のそれぞれでフォーカス位置(合焦位置)が異なってしまう。
そのため、特許文献1記載の画像読取装置では、オートフォーカス処理を行う際に、各色の画像データから抽出した高周波成分の値(AFデータ)を比較して、最も適切な色を選択し、その色のAFデータが最大となる位置にレンズを移動させている。
特開平11−098315号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の方法でも、単色の画像データを基にフォーカス位置を算出していることに変わりはなく、フォーカスずれによる他の色の画質劣化が必ずしも改善されるわけではなかった。
また、近年では写真フイルムの表面に付いた傷やゴミを検出するために赤外光(以下、IRと称す)のデータも取得している。このIRは、可視光であるR、G、Bと比較して波長が大きく違うため、軸上色収差も大きい。そのため、レンズ設計でIRまで含めた各色のフォーカス位置を揃えることは困難である。
また、この問題の解決策として、IRの画像読取の際に、レンズと固体撮像素子との間に光路長補正板を入れ、フォーカス位置を可視域に近づける方法も提案されているが、光路長補正板、及び光路長補正板を挿脱する駆動手段などが必要となり、装置のコストアップにつながる。さらには、その駆動のために画像読取にかかる時間が延び、処理能力に影響を及ぼすなどの問題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、赤外光を含む多色の画像読取を行う際にも、各色のフォーカスずれによる画質劣化を抑えた画像読取装置及び合焦制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の画像読取装置、及び合焦制御方法は、波長の異なる複数の光を原稿に照射する光源と、原稿を介して入射した前記光源からの光をレンズで固体撮像素子の光電面に結像させることで、原稿に記録された画像を光電的に読み取る読取部と、この読取部と原稿との距離を変えて前記固体撮像素子の光電面に結像された光学像が合焦する合焦位置へ前記読取部を移動させる焦点調整機構と、前記光源から照射される各波長の光のそれぞれの合焦位置を基にして、最終的な画像読取の際に用いる読取用合焦位置を決定する合焦位置演算部とを備えたことを特徴とする。
なお、各波長の光毎に測定されたレンズのMTF特性から算出したオフセットデータを予め記憶するメモリを備え、前記合焦位置演算部は、複数ある各波長の光から1つを選択して、その合焦位置を測定し、得られた合焦位置に前記オフセットデータを加算することによって前記読取用合焦位置を決定することが好ましい。
また、前記オフセットデータは、コンボリューション演算によって算出されることが好ましい。
なお、前記合焦位置制御部は、各波長の光のそれぞれの合焦位置を測定し、各合焦位置をコンボリューション演算することによって前記読取用合焦位置を決定する構成としてもよい。
本発明の画像読取装置、及び合焦制御方法によれば、光源から照射される各波長の光のそれぞれの合焦位置を基にして、最終的な画像読取の際に用いる読取用合焦位置を決定するので、各波長の光のそれぞれに対してバランスのよい合焦位置となり、各色の焦点ずれによる画質劣化を抑えることができる。
図1は、本発明を実施したデジタルラボシステム10の構成を概略的に示す説明図である。デジタルラボシステム10は、オペレータからの指示を受けるための操作部11と、写真フイルム(原稿)PFに記録された画像を光電的に読み取る画像読取装置12と、この画像読取装置12が読み取った画像データに対して画像処理を行う画像処理装置13、及び画像処理が行われた画像データを基にしてプリント写真を生成する画像出力装置14とから構成されている。
操作部11は、オペレータがデジタルラボシステム10に対して指示を与えるために設けられている。この操作部11は、キーボードなどの一般的な入力装置でもよいし、複数のスイッチやボタンなどを配した専用の操作パネルであってもよい。
画像読取装置12は、光源20、拡散ボックス21、フイルムキャリア22、読取部23、焦点調整機構33、及び画像読取装置12全体を制御するコントローラ24とから構成されている。また、コントローラ24を除く各部は、読取部23の光軸OA上に配置されている。
波長の異なる複数の光を写真フイルムPFに照射する光源20は、R、G、B、IRの光をそれぞれ発する多数の発光ダイオード(以下、LEDと称す)34R、34G、34B、34IRと、これらの各LED34がマトリクス状に配された基板20aとから構成されている。光源20は、LEDドライバ25を介してコントローラ24に接続されており、コントローラ24によって各LED34の発光を制御される。R、G、Bの光を照射するLED34R、34G、34Bは、写真フイルムPFに記録された画像を読み取る際に順次発光される。一方、LED34IRが照射する赤外光は、写真フイルムPFに記録された画像とは無関係に、写真フイルムPFの表面に付着したゴミ(異物)や傷のみを検出することができる。そのため、LED34IRによって得られたデータは、ゴミや傷などによる欠陥画素を補正する際に用いられる。
光源20の上面側には、各LED34の破損などを防止する保護カバー40が設けられている。この保護カバー40は、各LED34が発する光を透過させるため、例えば、アクリル樹脂などの透光性を有する材料で成型されている。また、光源20の近傍には、ファン26が設けられており、各LED34の温度による発光強度の変動を抑えるため、各LED34が所定の温度範囲に収まるように、これらを冷却している。
拡散ボックス21の下面及び上面には、光を拡散させる拡散板41、42がそれぞれ設けられている。下面に配置された拡散板41は、各LED34から発せられた光を拡散させながら拡散ボックス21内に入射させる。一方、上面に配置された拡散板42は、拡散ボックス21の内面で反射しながら上方に導かれた光をさらに拡散させ、フイルムキャリア22にセットされた写真フイルムPFに向けて照射する。これにより、点光源であるLED34の光が拡散されて、写真フイルムPFには、その面内にわたってほぼ均一な光量の光が照射される。
フイルムキャリア22は、写真フイルムPFを搬送する搬送路43を有し、図示を省略した搬送機構によって写真フイルムPFを図中左右方向に搬送する。また、光軸OAと重なる部分には、露光開口44が形成されており、フイルムキャリア22は、写真フイルムPFの各撮影コマを、この露光開口44にセットする。なお、このフイルムキャリア22には、例えば、120タイプや135タイプ、及びIX240タイプなどの複数のフイルム種を装填することができる。
写真フイルムPFの各撮影コマに記録された画像を光電的に読み取る読取部23は、レンズユニット(レンズ)45、CCDエリアセンサ(固体撮像素子)46、レンズ鏡胴47、支持板48、などを備えている。レンズユニット45は、色収差の小さな複数の低分散レンズから構成され、レンズ鏡胴47の内部に保持されている。CCDエリアセンサ46は、レンズ鏡胴47の内部でレンズユニット45と対面する位置に設けられている。また、支持板48は、CCDエリアセンサ46とレンズ鏡胴47とを保持している。
読取部23と写真フイルムPFとの距離を変えてCCDエリアセンサ46の光電面46aに結像された光学像が合焦する合焦位置へ読取部23を移動させる焦点調整機構33は、ガイドロッド49、焦点調整モータ50、及びこの焦点調整モータ50を駆動するモータドライバ27とから構成されている。
ガイドロッド49は雄ねじで構成されており、支持板48と螺合している。また、ガイドロッド49には、モータドライバ27を介してコントローラ24に接続される焦点調整モータ50が取り付けられている。この焦点調整モータ50によってガイドロッド49が回転駆動されると、螺合した支持板48が光軸OAの方向(図中上下方向)に移動する。この支持板48の移動によって、いわゆる共役長と呼ばれる写真フイルムPFとCCDエリアセンサ46との距離が変化し、合焦が行われる。
2次元マトリクス配列された複数の画素を有するCCDエリアセンサ46は、CCDドライバ28を介してコントローラ24に接続されている。コントローラ24によって制御されるCCDエリアセンサ46は、光電面に結像した光学像を電気的な画像データに変換してA/Dコンバータ29に出力する。
A/Dコンバータ29は、CCDエリアセンサ46から出力された画像データを、アナログ信号からデジタル信号に変換し、コントローラ24に入力する。
コントローラ24は、光源20から照射される各波長の光(以下、単に色と称す)のそれぞれのフォーカス位置(合焦位置)を基にして、最終的な画像読取の際に用いる読取用フォーカス位置FPを決定する合焦位置演算部51と、色毎に測定されたレンズユニット45のMTF特性から算出したオフセットデータOFSを予め記憶するメモリ52とを備えている。
A/Dコンバータ29から画像データが入力されたコントローラ24は、この画像データに対して、例えば、暗補正やシェーディング補正、及び欠陥画素補正などを施した後、画像処理部13に補正後の画像データを送る。
画像処理装置13は、画像読取装置12から入力された画像データに対して、例えば、画像の低周波輝度成分の階調を圧縮するハイパートーン処理や、粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパーシャープネス処理などの画像処理を施す。また、デジタルラボシステム10には、画像処理が完了した画像データをオペレータが確認できるように、仕上がり画像をシミュレート表示するモニタ30が設けられている。
画像出力装置14は、レーザプリント部31とプロセサ部32とから構成されている。レーザプリント部31は、R、G、Bのレーザ光源と、画像処理装置13から送られてきた画像データに基づいてレーザ光源の各色のレーザ光を変調する変調部とを備えている。レーザプリント部31は、この変調したレーザ光を走査露光することにより、印画紙に画像を潜像記録する。プロセサ部32は、潜像記録済みの印画紙に対して発色現像、漂白定着、洗浄、乾燥の各処理を行い、プリント写真を生成する。
写真フイルムPFの各撮影コマに記録されている画像は、当然ながら個々の画像毎に濃度のばらつきがある。そのため、読取部23が各撮影コマに記録された画像を読み取る際には、低解像度で粗いプレスキャンと、高解像度で精密なファインスキャン(請求項記載の最終的な画像読取に相当)とを行なっている。
コントローラ24のメモリ53には、CCDエリアセンサ46の電荷蓄積時間などの読取条件を変えた複数の読取モードが予め用意されている。コントローラ24は、プレスキャンで得られた画像データ(以下、プレスキャンデータと称す)を基にして、その画像における最適な読取モードを選択し、選択した読取モードに対応する種々の読取条件をCCDドライバ28に設定する。これにより、各撮影コマに記録された濃度の違う画像を、適切に読み取ることができる。
また、コントローラ24は、プレスキャンとファインスキャンとの間に、焦点調整機構33を制御して、その画像の読取用フォーカス位置FPに読取部23を合焦させるためのオートフォーカス処理を実施する。図2は、オートフォーカス処理の実施手順を示すフローチャートである。以下、図2のフローチャートを参照して、本実施形態のオートフォーカス処理について説明する。
プレスキャンを行ったコントローラ24は、モータドライバ27を介して焦点調整モータ50を駆動し、読取部23を開始位置まで移動させる。読取部23が開始位置に到達すると、コントローラ24は、LEDドライバ25を介してGを照射するLED34Gを発光させた後、CCDエリアセンサ46を駆動してGの画像データ(以下、G画像データと称す)を取得する。なお、G画像データは、CCDエリアセンサ46の全画素のデータであってもよいし、4分の1や8分の1に間引いたデータであってもよい。さらには、中央部などの所定の画素のみを抽出したデータであってよい。また、人間の視感度が最も高く、かつ波長域も広いことから、本実施形態ではオートフォーカス処理にGを用いているが、例えば、画像にGの成分が極端に少ない場合などには、RやBを用いてもよい。
取得されたG画像データは、A/Dコンバータ29を介してコントローラ24の合焦位置演算部51に入力される。G画像データが入力された合焦位置演算部51は、このG画像データからコントラスト評価値Cを算出する。コントラスト評価値Cは、例えば、以下のようにして算出される。
先ず、G画像データとは、すなわちCCDエリアセンサ46の各画素における輝度値のデータの集合体であるので、横軸を画素位置、縦軸を輝度値としたグラフにすると、周波数変動を有する波形として表すことができる。この波形(G画像データ)を、図示せぬハイパスフィルタに通して高周波成分(画像のエッジ部分に相当する)のみを抽出する。ハイパスフィルタを通過した波形の最低輝度値をImin、最高輝度値をImaxとするとき、コントラスト評価値Cは、次式(1)で算出される。なお、算出されたコントラスト評価値Cは、メモリ52に保存される。
C=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) ・・・(1)
コントラスト評価値Cが算出されると、コントローラ24は焦点調整モータ50を駆動して、読取部23を終了位置に向けて所定の距離だけ移動させる。なお、開始位置と終了位置は、焦点調整機構33によって移動可能な範囲の中で、任意に設定すればよい。また、その移動方向も、共役長が長くなる方向としてもよいし、共役長が短くなる方向としてもよい。
コントローラ24は、読取部23を所定の距離移動させて共役長を変えながら、終了位置に到達するまでに複数のコントラスト評価値Cを取得する。これにより、例えば、図3に示すような共役長−コントラスト評価値Cのグラフを作成することができる。合焦位置演算部51は、このグラフからコントラスト評価値Cが最も高くなる共役長AFを求める。この共役長AFが、写真フイルムPFの撮影コマに記録された画像に対するGのフォーカス位置となる。
共役長AFを求めた合焦位置演算部51は、メモリ52に予め記憶されているオフセットデータOFSを共役長AFに加算して読取用フォーカス位置FPを決定する。コントローラ24は焦点調整モータ50を駆動して、この読取用フォーカス位置FPに読取部23を移動させる。以上のようにして、ファインスキャンの際に用いる読取用フォーカス位置FPに読取部23を合焦させるオートフォーカス処理が行われる。
図4は、メモリ52に予め記憶されているオフセットデータOFSの算出手順を示すフローチャートである。オフセットデータOFSは、レンズユニット45のデフォーカスMTF(Moduration Transfer Fanction)特性を基にして算出される。このMTF特性は、レンズユニット45の設計段階の計算、もしくは製造後の計測によって事前に得られるデータであって、被写体像のコントラストと結像した光学像のコントラストとの比率を表したものである。MTFが高い方が、被写体像のコントラストと光学像のコントラストとの間に差がないことを示しており、このMTFが最も高い点をフォーカス位置と考えることができる。
図5に、MTF特性を表すグラフの一例を示す。オフセットデータOFSを求める際には、先ず図5に示す各色のMTF曲線から、各色のMTFがピークとなるフォーカス位置Rf、Gf、Bf、IRfを求める。
次に、総和が1となる重み係数a、b、c、dを各フォーカス位置のそれぞれに乗し、次式(2)に示すコンボリューション演算(重み付き平均)を行って、各色のフォーカス位置のバランスを考慮した基準フォーカス位置Pを決定する。
P=a×Rf+b×Gf+c×Bf+d×IRf ・・・(2)
なお、通常のコンボリューション演算では(2)式から各重み係数の総和a+b+c+dを除するのであるが、本実施形態では、各重み係数の総和を1としているので、この項を省略している。また、各重み係数a、b、c、dは、MTF特性の波形などを考慮して任意に設定すればよい。
求めるオフセットデータOFSは、(2)式で決定した基準フォーカス位置Pに、オートフォーカス処理で使用する波長の光のフォーカス位置を減算することで算出される。本実施形態では、オートフォーカス処理にGを用いているので、オフセットデータOFSは、次式(3)で算出される。
OFS=P−Gf ・・・(3)
これにより、オートフォーカス処理を行って得られる読取用フォーカス位置は、基準フォーカス位置Pに相当するので、ファインスキャンを行う際には、全ての色においてフォーカスずれによる画質劣化を抑えることができる。
以下、図5に示すMTF特性を用いて算出したオフセットデータOFSを例示する。図5の各色のMTF曲線から、各色のフォーカス位置は、Rf=0.005mm、Gf=−0.03mm、Bf=0.02mm、IRf=0.05mmであることが分かる。
次に、各フォーカス位置のそれぞれに乗する重み係数a、b、c、dを決める。IRは、ゴミや傷などによる欠陥画素を補正する際に用いられるので、IRfにかかる重み係数dは、画像データを構成するRf、Gf、Bfの重み係数a、b、cよりも小さく設定することが好ましい。ここでは、a、b、cに対して2分の1以下となるように設定する。
Rf、Gf、Bfの重み係数a、b、cについては、R、G、Bのバランスを考慮して、MTFのピーク値が両端に位置する波長の光の重み係数を大きくする。図5に示すMTF曲線では、G、Bが両端に位置しているので、Gf、Bfにかかる重み係数b、cを大きくする。また、各重み係数の総和は1としている。以上より、各重み係数a、b、c、dを、a=0.26、b=0.32、c=0.32、d=0.1と決定する。
各フォーカス位置と各重み係数とが決定すると、(2)式より基準フォーカス位置Pは、0.0223と算出される。Gのフォーカス位置Gfは、−0.03であるので、(3)式よりオフセットデータOFSは、0.0523と求めることができる。
前述のとおり、フイルムキャリア22は、複数のフイルム種に対応している。写真フイルムPFの種類が変わると、コントローラ24は、その写真フイルムPFの各撮影コマに対応するようにレンズユニット45の光学倍率を変動させる。この光学倍率が変動すると、それにともなってMTF特性も変わってしまう。また、ゴミや傷などによる欠陥画素の補正を行うか否かは、操作部11からの指示により設定することができる。補正を行わないように設定した際にはファインスキャンでのIRのデータは取得しないので、IRを除外してオフセットデータOFSを計算した方が、R、G、BのそれぞれにバランスのよいオフセットデータOFSを得る事ができる。そのため、例えば、下表1に示すように、各フイルム種及び補正の有無に対応した複数のオフセットデータOFSが、メモリ52に予め記憶されている。
Figure 2006071829
合焦位置演算部51は、オートフォーカス処理の際に、フイルムキャリア22に装填されたフイルム種、及び欠陥画素の補正を行うか否かの設定に応じたオフセットデータOFSを、メモリ52から適宜読み出して読取用フォーカス位置FPを決定する。
次に、上記構成によるデジタルラボシステム10の作用について説明する。コントローラ24のメモリ52には、予め表1に示すような各フイルム種及び補正の有無に対応した複数のオフセットデータOFSが記憶されている。
フイルムキャリア22に写真フイルムPFが装填され、操作部11を介してオペレータから画像読み取りが指示されたコントローラ24は、フイルムキャリア22を駆動して写真フイルムPFを一方向に搬送し、写真フイルムPFの撮影コマを露光開口44にセットする。撮影コマが露光開口44にセットされると、コントローラ24はLED34R、LED34G、LED34Bを順次発光させ、撮影コマに記録された画像のプレスキャンを行う。このとき、フイルムキャリア22に装填された写真フイルムPFの種類は、図示せぬセンサによって判別されるか、オペレータからの指示によって、プレスキャン前にコントローラ24に入力される。コントローラ24は、写真フイルムPFの種類に応じてレンズユニット45の光学倍率を変動させる。これにより、写真フイルムPFの種類が変わった際にも、各撮影コマに対応した適切な読み取りを行うことができる。
プレスキャンにより得られたプレスキャンデータは、コントローラ24に送られて濃度の解析が行われる。撮影コマのプレスキャンデータを解析したコントローラ24は、その撮影コマに記録された画像に最も適切な読取モードを選択する。
読取モードの選択が終了すると、コントローラ24は、図2に示す手順でオートフォーカス処理を実施し、読取用フォーカス位置FPに読取部23を移動させる。なお、オートフォーカス処理に使用されるオフセットデータOFSは、写真フイルムPF、及び欠陥画素の補正の設定に応じて、メモリ52に予め記憶されている複数のオフセットデータOFSの中(表1参照)から適切なものが読み出される。
オートフォーカス処理が終了して読取部23が読取用フォーカス位置FPに移動すると、CCDドライバ28に選択された読取モードに対応する各種の設定値が設定される。コントローラ24は、各LED34を再び発光させてファインスキャンを実施し、精密な画像データ(以下、本画像データと称す)を取得する。このファインスキャンで得られた本画像データは、コントローラ24に送られて、例えば、暗補正やシェーディング補正、及び欠陥画素補正などが施された後、画像処理部13に送られる。
補正後の本画像データが入力された画像処理装置13は、この本画像データに対してハイパートーン処理やハイパーシャープネス処理などの画像処理を行う。画像処理が施された本画像データは、モニタ30に仕上がり画像としてシミュレート表示される。表示された画像を確認したオペレータは、操作部11を介してデジタルラボシステム10にプリントを指示する。これにより、確認がなされた本画像データが画像出力装置14に送られ、プリント写真が生成される。
なお、得られた本画像データを、例えば、JPEGやTIFFなどの一般的な画像ファイル形式に変換し、デジタイズデータとしてメモリ52に記録するようにしてもよい。また、このデジタイズデータは、有線や無線で他のパーソナルコンピュータなどに送るようにしてもよいし、コンパクトフラッシュ(登録商標)やCD−ROMなどのメディアに記録するようにしてもよい。
本実施形態によれば、レンズユニット45のMTF特性を基に算出したオフセットデータOFSを用いてオートフォーカス処理を行うことにより、各色のフォーカス位置のバランスを考慮した基準フォーカス位置Pに相当する位置に読取部23を合焦させるので、ファインスキャンを行う際には、全ての色においてフォーカスずれによる画質劣化を抑えることができる。
また、IRを含んだとしても、光路長補正板、及び光路長補正板を挿脱する駆動手段などを必要としないので、装置のコストアップや処理能力に影響を与えるといった問題を生じることもない。
なお、装置の処理能力に十分な余裕がある場合などには、図3に示す共役長−コントラスト評価値Cのデータを全色取得し、この結果を基にして各重み係数を決め、各色の共役長AFをコンボリューション演算することによって、読取用フォーカス位置FPを決定するようにしてもよい。
この際、光源20をLED34からハロゲンランプに替え、CCDエリアセンサ46を各色のフィルタを備えたCCDラインセンサに替えて、各色のデータを同時に取得するようにしてもよい。
上記実施形態では、固体撮像素子としてCCDタイプを用いているが、これに限らず、例えば、CMOSタイプなど、他の個体撮像素子を用いてもよい。
また、上記実施形態では、画像読取装置の適用例として、デジタルラボシステムを示しているが、これに限らず、例えば、ファクシミリやスキャナなどに、本発明を適用してもよい。
デジタルラボシステムの構成を概略的に示す説明図である。 オートフォーカス処理の実施手順を示すフローチャートである。 共役長−コントラスト評価値Cの一例を示すグラフである。 オフセットデータの算出手順を示すフローチャートである。 MTF特性の一例を示すグラフである。
符号の説明
10 デジタルラボシステム
12 画像読取装置
20 光源
23 読取部
33 焦点調整機構
45 レンズユニット(レンズ)
46 CCDエリアセンサ(固体撮像素子)
51 合焦位置演算部
52 メモリ

Claims (8)

  1. 波長の異なる複数の光を原稿に照射する光源と、原稿を介して入射した前記光源からの光をレンズで固体撮像素子の光電面に結像させることで、原稿に記録された画像を光電的に読み取る読取部と、この読取部と原稿との距離を変えて前記固体撮像素子の光電面に結像された光学像が合焦する合焦位置へ前記読取部を移動させる焦点調整機構とを備えた画像読取装置において、
    前記光源から照射される各波長の光のそれぞれの合焦位置を基にして、最終的な画像読取の際に用いる読取用合焦位置を決定する合焦位置演算部を設けたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 各波長の光毎に測定されたレンズのMTF特性から算出したオフセットデータを予め記憶するメモリを備え、
    前記合焦位置演算部は、複数ある各波長の光から1つを選択して、その合焦位置を測定し、得られた合焦位置に前記オフセットデータを加算することによって前記読取用合焦位置を決定することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記オフセットデータは、コンボリューション演算によって算出されることを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 前記合焦位置演算部は、各波長の光のそれぞれの合焦位置を測定し、各合焦位置をコンボリューション演算することによって前記読取用合焦位置を決定することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  5. 波長の異なる複数の光を原稿に照射する光源と、原稿を介して入射した前記光源からの光をレンズで固体撮像素子の光電面に結像させることで、原稿に記録された画像を光電的に読み取る読取部と、この読取部と原稿との距離を変えて前記固体撮像素子の光電面に結像された光学像が合焦する合焦位置へ前記読取部を移動させる焦点調整機構とを備えた画像読取装置に用いられる合焦制御方法において、
    前記光源から照射される各波長の光のそれぞれの合焦位置を基にして、最終的な画像読取の際に用いる読取用合焦位置を決定することを特徴とする合焦制御方法。
  6. 各波長の光毎に測定されたレンズのMTF特性から算出したオフセットデータを予めメモリに記憶させ、
    複数ある各波長の光から1つを選択して、その合焦位置を測定し、得られた合焦位置に前記オフセットデータを加算することによって前記読取用合焦位置を決定することを特徴とする請求項5記載の合焦制御方法。
  7. 前記オフセットデータは、コンボリューション演算によって算出されることを特徴とする請求項6記載の合焦制御方法。
  8. 各波長の光のそれぞれの合焦位置を測定し、各合焦位置をコンボリューション演算することによって前記読取用合焦位置を決定することを特徴とする請求項5記載の合焦制御方法。
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