JP2006071588A - 中性子検出器の寿命診断システム - Google Patents

中性子検出器の寿命診断システム Download PDF

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Abstract

【課題】中性子検出器の寿命診断システムにおいて、中性子検出器の検出感度変化による寿命診断を適切に、かつより精度良く行い、発電所の定期検査期間に対して中性子検出器の更新を最適化し、コストの削減を図る。
【解決手段】中性子検出器1の平均自乗電圧MSVを計測する計測回路4を設け、前記計測回路4の計測データから前記中性子検出器1の寿命を中性子検出器寿命評価装置7で評価し、前記中性子検出器寿命評価装置7により求められた中性子検出器1の寿命と発電所定期検査計画装置9からの発電所の定期検査計画データとから検出器更新発電所定期検査時期を判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、中性子束レベルの監視を行う中性子検出器の寿命診断システムに関するものである。
原子力発電所において、原子炉内の出力分布を常時監視することは炉心の安全確保の上から重要である。
従来一般に、沸騰水型原子炉の炉心出力を監視するための手段として、原子炉内の水平方向、軸方向の局部的な中性子束レベルの監視を行う局部出力領域モニタ(LPRM:Local Power Range Monitor)と呼ばれる中性子検出装置が使用されている。
この局部出力領域モニタは、原子炉の制御棒の周辺に配置された複数本の中性子検出器(LPRM検出器)の出力から炉心平均の中性子束レベルと熱出力の演算を行い、異常な出力上昇があった際には警報、制御棒引抜阻止、原子炉スクラム信号を発生するなどして炉心出力の監視を行っている。
中性子検出器は炉内固定式の核分裂電離箱であり、検出器内面にウランをコートし、中性子と反応させて電流を発生させるもので、例えば1,100MWeクラスの沸騰水型原子炉では43本の中性子検出器が炉内に装荷されている。
この中性子検出器は長期間炉内で中性子の照射を受け、反応させておくと出力特性が劣化するため、適時寿命診断を行ない、定期的な補正や交換を実施することが必要である。
一般に、交換の目安となる中性子検出器の寿命は、熱中性子の照射を受けて検出感度が劣化する核的な寿命と、中性子検出器集合体を構成する構造材の使用寿命とがあり、これらの寿命から劣化寿命診断を行っている。
中性子検出器の核的な寿命に関しては、実際の中性子検出器の検出感度の変化を検出器出力信号から算出し、寿命の診断に用いている。
中性子検出器は、上記の通り核分裂電離箱であり、検出器の陰極面にウランが塗布してあるが、塗布するウランとしては、核分裂性物質であるウラン235の他に核分裂転換物質であるウラン234を混合して塗布している(例えば、特許文献1参照。)。
この場合のウランの混合比は、およそウラン235:ウラン234=1:4程度となるように設定されている。
図10に中性子検出器の劣化に伴う検出感度の変化を示す。
図10において、縦軸は中性子検出器の初期感度Sに対する現在の感度Sの比である感度比S/Sを、横軸は中性子検出器に対する中性子照射量を表している。
中性子検出器の検出感度はウラン234を混合している効果により、図10に示すように、中性子照射量の増大に伴って最初一旦上昇し(T1)、その後徐々に減少していき(T2)、ある時点(T3)で寿命限界感度を示す感度比Lに達する。
図10において、縦軸に示す中性子検出器の感度比S/Sは、中性子検出器の初期校正電流値Iに対する校正電流(中性子検出器が100%を示すのに必要な電流)値Iの比I/Iとほぼ同等とみなしてよい。すなわち、
S/S≒I/I
が成り立つ。
このことから、従来の局部出力領域モニタにおける中性子検出器の寿命診断としては、中性子検出器の検出感度Sの変化の代わりに、校正電流値Iの変化を使用して検出感度の変化を把握し、寿命診断を行っている。
中性子検出器の検出電流成分には、中性子に起因する電流と、中性子以外に起因する電流とがある。ただし、中性子以外に起因する電流については、通常はガンマ線による電流が支配的であり、簡単のため以下の説明においてはガンマ線による電流として説明する。
中性子検出器の場合は、炉内装荷初期には中性子の検出感度が高く、中性子に起因する電流成分が多いが、検出感度の劣化に伴ってガンマ線に起因する電流が中性子に起因する電流に対して無視できなくなってくる。
検出電流成分中におけるガンマ線に起因する電流成分の割合が増加してくると、遅発ガンマ線の影響による中性子検出装置の応答遅れが生じてくる。
従って、この応答遅れが無視できない程度の割合となる時点を、中性子検出器の核的な寿命限界としている。すなわち、中性子に起因する電流とガンマ線に起因する電流の割合が中性子検出器の核的な寿命限界を決定する要因である。
図11に従来の中性子検出器の核的な寿命を判定する方法のフローチャートを示す。
図11に示すように、まずプロセス計算機の炉心性能計算機能で中性子検出器の現在の校正電流値Iを得る(S201)。
次に、予め同様に求めておいた初期校正電流値Iを用いて(S202)、初期校正電流値Iに対する現在の校正電流値Iの比I/Iを計算する(S203)。
この結果と炉心性能計算で求めた中性子照射量計算値(S204)とをグラフにプロットし、図10のような中性子検出器の感度変化推移曲線を得る(S205)。
この感度変化推移曲線が寿命限界感度を示す感度比Lに到達する中性子照射量が、中性子検出器の寿命と予測する(S206)。
この方法により求められる予測寿命から、中性子検出器の更新時期を予測し、寿命範囲内にある定期検査情報から中性子検出器の更新計画を立案する(S207)。
このように従来の中性子検出器の核的な寿命を判定する方法としては、中性子検出器の校正電流値の減少程度から判定する方法が用いられ、一般的には、プロセス計算機の炉心性能計算で得られる中性子検出器の校正電流値の初期値に対する比で寿命を決めている。
特開2003−232862公報
しかしながら従来の中性子検出器の寿命診断方法では、炉心性能計算で求めた校正電流値から検出感度を評価しているため、プロセス計算機の炉心性能計算機能の精度の影響を受け、正確な寿命予測を行うことが難しい。
また、校正電流の測定が直流(DC)計測による測定手法であるため、検出感度の劣化に伴ってガンマ線に起因する電流が中性子に起因する電流に対して無視できなくなってくることから、測定値はガンマ線等の影響を含んだ値となり、精度の高い評価に基づく寿命診断が行えないという問題点がある。
この寿命診断結果に基づき中性子検出器の更新を行う場合、精度範囲内でも短い場合は検出器としての使用可能期間よりも1サイクル早く更新を行う場合が生じたり、逆に長い場合は使用可能期間を超過して使用する場合が生じたり、中性子検出器全47体固有に精度がばらつくと発電所の定期検査期間が短い場合中性子検出器更新のために定期検査期間を長くしなくてはならない場合が生じるため、経済的損失を生じさせてしまうなどの解決すべき課題があった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、中性子検出器の検出感度変化による寿命診断を適切に、かつより精度良く行え、定期検査期間に対して中性子検出器の更新を最適化し、コストの削減を図った中性子検出器の寿命診断システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明による中性子検出器の寿命診断システムは、中性子検出器と、中性子検出器の平均自乗電圧を計測する計測手段と、計測手段の計測値から中性子検出器の寿命を評価する中性子検出器寿命評価手段と、定期検査計画データを格納する定期検査計画装置と、中性子検出器寿命評価手段により求められた中性子検出器の寿命と定期検査計画手段の定期検査計画データとから検出器更新定期検査時期を判別する中性子検出器更新計画手段とからなることを特徴とする。
本発明の中性子検出器の寿命診断システムによれば、検出感度変化による寿命診断を適切に、かつより精度良く行え、定期検査期間に対して中性子検出器の更新を最適化し、コストの削減を図ることができる。
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示すシステム構成図であり、図2は寿命診断方法を説明するためのフローチャートである。
図1において、1は局部出力領域モニタの中性子検出器、2は中性子検出器1に高圧導体3を介して接続された信号測定器で、この信号測定器2は平均自乗電圧(以下MSVと称する)測定回路4および中性子検出器1へ高電圧を印加する電源(HV)5とを備えている。
ここでは信号測定器2の物量低減のために、MSV測定回路4と電源(HV)5とは同一の信号測定器2内に内蔵する方式としているが、MSV測定回路4と電源(HV)5とを個別に設置しても構わない。
6はデータ採取装置で、信号測定器2に接続され、信号測定器2で測定された中性子に起因する検出信号が伝送され、その計測データを記憶する記憶媒体を備えている。
ここでデータ採取装置6で信号測定器2からの計測データを記憶させる時、測定日時、中性子検出器の識別番号(装荷位置座標、シリアル番号等)などを同時に記憶させておくことによって計測データの識別が容易となり、後述する中性子検出器感度計算時に便利である。
また、データ採取装置6の記憶媒体としてはハードディスク、MOディスク等、一般に広く使用されているものを使用し、LCD、CRT等の表示装置を使用することが可能である。
7はデータ採取装置6に記憶された計測データに基づき中性子検出器1の寿命評価を行う中性子検出器寿命評価装置、8は中性子検出器寿命評価装置7と発電所の定期検査計画装置9とからの信号が入力される中性子検出器更新計画装置である。
次に、中性子検出器寿命評価装置7において、MSV計測回路4の計測データから中性子検出器の検出感度を計算する方法について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、上記の信号測定器2のMSV計測回路4によって中性子検出器1の現在のMSVの値を検出し、この値に基づいて中性子量の測定を行って通常の炉心出力の監視を行う(S101)。
次に、ステップ(S101)で得た中性子検出器1のMSV信号データと、中性子検出器装荷初期に予め測定しておいた初期のMSV値であるMSV(S102)とを用いて、検出された現在のMSVの値と初期のMSVの値との比MSV/MSVを計算し(S103)、検出感度の測定を行う。
同様に、炉心性能計算によって得た中性子検出器位置における、中性子検出器を炉内装荷してから検出感度測定を実施した時点までの積分中性子照射量を計算し(S104)、この積分中性子照射量に対する中性子感度変化推移をグラフにプロットし、図3に示すような中性子感度変化推移曲線Aを得る(S105)。
ここで、中性子感度変化推移曲線Aを従来のDC電流方式で求めたI/Iの中性子感度変化推移曲線Bと同じグラフにプロットすると、DC電流方式は中性子の他にガンマ線の影響も受けるので、図3に示すように両感度変化推移曲線A、Bを比較した場合(S106)差異Dが表れる。
中性子成分とガンマ線成分とは図3に示すように、中性子照射量の増大に伴ってガンマ線成分の中性子成分に対する割合が徐々に増大していくような関係があるので、中性子検出器寿命評価装置7により、ガンマ線成分が中性子成分に対して無視できない割合となる中性子照射量時点Pが中性子検出器の寿命となると判定する(S107)。
図4は、中性子検出器更新計画装置8の手順を示したフローチャートで、MSV計測方法により求められた中性子検出器寿命(S107)を中性子検出器寿命診断結果(S111)として中性子検出器寿命評価装置7から入力され、この中性子検出器寿命診断結果(S111)に基づく中性子検出器の残された寿命時間データを日数に換算し(S112)、さらにこの日数を中性子検出器使用開始日からの年月日へ換算する(S113)。
一方発電所の定期検査計画装置9に格納された中性子検出器寿命評価装置により求められた中性子検出器の寿命と発電所の定期検査開始日と終了年月日などの定期検査計画データ(S114)が中性子検出器更新計画装置8に入力され、この中性子検出器更新計画装置8において、定期検査計画データ(S114)と中性子検出器寿命年月日(S113)とから検出器更新発電所定期検査時期を判別し(S115)、発電所の定期検査毎に更新時期が来る更新対象中性子検出器情報を決定する(S116)。
ここで、中性子検出器寿命年月日をさらに時間単位で行えばより高精度な評価が可能になるとともに、無視できない程度の中性子束の変化がある場合でも本評価を用いることが可能となる。
また、図1に示すデータ採取装置6と中性子検出器寿命評価装置7と中性子検出器更新計画装置8とは個別に示しているが同一の装置として設置しても構わない。
さらに、この方法はソフトウェア処理によって自動的に実施でき、切替え周期を任意に設定することも可能である。
このように、本発明の第1の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムによれば、中性子検出器の寿命診断に平均的自乗電圧を検出し信号処理しているので、従来のようにプロセス計算機の計算機能の精度の影響を受けず、また、ガンマ線成分の影響を排除することにより精度の高い中性子検出器の寿命診断が行える。
また、算出された中性子検出器の余寿命から中性子検出器の更新実施時期を判別し、これと発電所定期検査計画装置に格納された定期検査計画データとから検出器更新発電所定期検査時期を判別し、発電所定期検査毎の更新対象中性子検出器情報を決定するようにしたので、発電所の定期検査期間に対して中性子検出器の更新時期を最適化することができる。
このため発電所の定期検査期間を必要以上に長期化させる必要がなく、コストを削減することができる。
次に本発明の第2の実施の形態について図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムの概略構成図である。
本実施の形態においては、まず図10のフローチャートに示す従来の中性子検出器の寿命診断方法であるDC電流方式により算出される校正電流値の減少程度から中性子検出器の寿命を算出し、算出された寿命評価結果(S121)からDC測定検出器更新計画により検出器更新発電所発電所定期検査時期を判別する(S122)。
この判別(S122)は、図2、図4に示す中性子検出器寿命評価装置7の評価フローにおいて、中性子検出器寿命評価診断結果(S111)をDC電流方式により算出された寿命評価結果(S121)に置き換えて同様に定期検査時期を判別する。
一方、MSV測定方式は図2に示す中性子検出器寿命評価装置7の評価フローのMSV測定方式寿命評価結果(S123)からMSV測定検出器更新計画により、中性子検出器更新発電所定期検査時期を判別し(A124)、この結果と前記の結果(S122)とを定量的に比較し(S125)、その比較項目として寿命日数差、寿命時間差、定期検査回数差および定期検査毎の複数の中性子検出器更新数量差を算出する。
この算出結果は図示しないLCD、CRTなどを用いて表示する。
本実施の形態によれば、従来のDC電流方式寿命評価とMSV測定方式寿命評価との結果を比較することにより経済性を比較表示することができ、かつ中性子検出器の更新時期の判別を定量的に可視化することができ、より中性子検出器の更新時期を最適化することができる。
次に本発明の第3の実施の形態について図6を参照して説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムの概略構成図である。
本実施の形態においては、まず中性子検出器更新計画装置8から中性子検出器交換作業期間(S131)を算出する。
また、中性子検出器更新計画装置8に格納された検出器位置情報(S132)を基に燃料移動対象を検索し(S133)、燃料交換作業計画(S134)に登録してある燃料取替計画(S135)から燃料交換期間と移動期間が計算され、燃料にかかわる作業期間が算出される(S136)。
また、炉内に係わるその他の作業の代表例として制御棒(CRD)作業計画(S137)に基づく制御棒(CRD)作業期間(S138)から、中性子検出器交換作業期間(S131)と燃料にかかわる作業期間(S136)から作業工程を生成し(S139)し、この作業工程(S139)と発電所の定期点検計画(S140)とから作業工程が発電所の定期検査期間内であるかどうかを定期期間内判定機能(S141)で判定する。
その結果、作業工程が定期検査期間内で、問題ない場合には更新計画は確定(S142)し、定期検査期間を超過する場合は検出器更新計画を変更する(S143)機能を設ける。
更新計画の変更は寿命に余裕の少ない検出器から定期検査1回前に変更する。
本実施の形態によれば、更新対象の中性子検出器の交換作業期間と、燃料交換期間、燃料移動期間を算出して作業工程を生成し、この作業工程が定期検査期間内であるかどうかを判定するようにしたので、より中性子検出器の更新時期を最適化することができる。
次に本発明の第4の実施の形態について図7を参照して説明する。図7は、本発明の第4の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムの概略構成図である。
本実施の形態においては、まず中性子検出器更新計画装置8に格納された更新対象の中性子検出器の位置情報(S132)から燃料移動対象(S133)、燃料取替対象(S144)、燃料ローテーション(シャフリング)対象(S145)を検索し、燃料交換時間が最短になるように燃料の移動順序、移動距離、移動速度などを算出(S146)し、燃料交換計画を生成する(S147)。
図7で示す実施例は、複数の中性子検出器に対しても定期検査単位で燃料交換時間の合計が最短になる交換計画を生成する。
本実施の形態によれば、燃料交換時間が最短になるように燃料の移動順序、移動距離、移動速度などを算出し、燃料交換計画を生成するようにしたので、より短時間に、効率的に中性子検出器の更新が行える。
次に本発明の第5の実施の形態について図8を参照して説明する。図8は、本発明の第5の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムの概略構成図である。
本実施の形態においては、まず複数の中性子検出器更新計画装置8に格納された更新対象の中性子検出器の位置情報(S132)から燃料移動対象を検索し(S133)、燃料取替対象(S144)、燃料ローテーション対象(S145)を示した燃料交換作業計画機能から、燃料の移動順序、移動距離、移動速度を算出し、燃料交換時間が最短になるように計画する燃料交換作業計画(S134)と、複数の更新対象の中性子検出器の位置情報(S132)から検出器交換作業の工程を計画する検出器交換作業工程(S148)と、制御棒(CRD)作業計画(S137)に基づく制御棒(CRD)作業期間(S138)から最短時間で作業を完了するよう工程の計画を生成する機能(S149)、前述の工程に上記の実施作業と対象から予め作業要領を標準的に定めた作業要領書が作成される作業要領書生成機能(S150)、および中性子検出器更新および燃料交換およびCRD作業等で必要になる用品を予め設定し、工程上の実施対象から用品を自動で調達可能な用品供給機能(S151)を設ける。
本実施の形態によれば、工程に上記の実施作業と対象から予め作業要領を標準的に定めた作業要領書が作成される作業要領書生成機能(S150)、および中性子検出器更新および燃料交換およびCRD作業等で必要になる用品を予め設定し、工程上の実施対象から用品を自動で調達可能な供給機能(S151)を設けるようにしたので、作業が標準化され、より短時間に、効率的に中性子検出器の更新時期を最適化することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について図9を参照して説明する。図9は、本発明の第6の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムの概略構成図である。
中性子検出器の寿命を決定する要素として、熱中性子の照射を受けて検出感度が劣化する核的な寿命と、中性子検出器集合体を構成する構造材の使用寿命とがあるため、これらの両方の視点から評価した寿命の内、早く交換基準に到達する方を当該中性子検出器の寿命と判断することによって、検出器寿命を総合的に判定することができる。中性子検出器寿命評価装置7において、これらを実施する方法を示したものが図9のフローチャートである。
まず、中性子検出器の核的寿命を評価するフロー(S101〜S106)については、本発明の第1の実施の形態で説明した通りである。この方法により中性子検出器の核的寿命を得ることができる(S161)。
一方、中性子検出器集合体の構造材の使用寿命を評価するため、炉心性能計算等から得られた高速中性子照射量(S162)と、予め設定しておく交換基準値とを比較し(S163)、高速中性子照射量が交換基準値に到達する時点を中性子検出器集合体の構造材の使用寿命として得る。ここで高速中性子照射量については、プラントのプロセス計算機に用いられている炉心性能計算機能を使用することによって計算できるが、次サイクル、あるいは次々サイクルといった将来のプラント運転計画(炉心燃料配置等)を利用すれば、同様の機能で将来の照射量を予測することができる。また、予め設定しておく交換基準値は、中性子照射量として設定しておいた方が比較が容易である。
このように、熱中性子の照射を受けて検出感度が劣化する核的な寿命と、中性子検出器集合体を構成する構造材の使用寿命との双方の視点から寿命を評価することによって、より総合的な寿命判定を行うことが可能となり、更に実用的な寿命判定となる。
なお、以上説明した実施の形態において、本発明は以下のように実施の形態を付加して実施することができる。
(1)中性子検出器更新計画機能で判別された更新定期検査まで中性子検出器寿命が確保するように、中性子検出器の位置情報から中性子照射量を算出し、原子炉制御棒位置変更運転計画を生成し、結果を表示する機能を設ける。
(2)中性子検出器更新に伴う燃料交換数を最小化する制御棒位置変更運転計画を生成する機能を設ける。
(3)中性子検出器更新定期検査時に、燃料移動数を最小化する原子炉制御棒位置変更運転計画を生成し、燃料移動数を一致させる様に原子炉制御棒位置変更運転計画を補正する機能を設ける。
(4)中性子検出器の点検周期、点検評価結果、取扱い状態を判定し、結果を確認、表示する手段を有し、判定結果に応じて寿命評価結果を保証する判別機能を設ける。
(5)中性子感度測定、計算、計画、データ生成を自動的に実施し、データ更新周期を任意に設定可能にする機能を設ける。
(6)更新日日数差、定期検査回数差、プラント使用期間更新予測回数、廃棄検出器重量差および定期検査毎の複数の更新検出器数量差に応じた報酬計算機能を設ける。
(7)プラント使用期間中燃料交換数量の削減量を予測計算し、削減した燃料を使用した場合に生じる購入費用、廃棄物処分費用および課税に応じた報酬計算機能を設ける。
(8)再処理施設、廃棄物処理施設、燃料貯蔵施設、研究施設、医療設備、鉱山施設において使用している中性子検出器に対して適用する。
本発明の第1の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示すシステム構成図。 本発明の第1の実施の形態による中性子検出器の寿命診断方法を示すフローチャート。 本発明の第1の実施の形態における中性子検出器の感度比と中性子照射量との関係を示す特性図。 本発明の第1の実施の形態における中性子検出器更新計画装置の手順を示すフローチャート。 本発明の第2の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示す概略構成図。 本発明の第3の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示す概略構成図。 本発明の第4の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示す概略構成図。 本発明の第5の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示す概略構成図。 本発明の第6の実施の形態による中性子検出器の寿命診断システムを示す概略構成図。 従来の一般的な中性子検出器の感度比と中性子照射量との関係を示す特性図。 従来の中性子検出器の寿命診断システムの手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…中性子検出器、2…信号測定器、3…高圧導体、4…平均自乗電圧測定回路、5…電源(HV)、6…データ採取装置、7…中性子検出器寿命評価装置、8…中性子検出器更新計画装置、9…定期検査計画装置。

Claims (7)

  1. 中性子検出器と、前記中性子検出器の平均自乗電圧を計測する計測手段と、前記計測手段の計測値から前記中性子検出器の寿命を評価する中性子検出器寿命評価手段と、定期検査計画データを格納する定期検査計画手段と、前記中性子検出器寿命評価手段により求められた中性子検出器の寿命と定期検査計画手段の定期検査計画データとから検出器更新定期検査時期を判別する中性子検出器更新計画手段とからなることを特徴とする中性子検出器の寿命診断システム。
  2. 前記計測手段の計測値から計算された前記中性子検出器の検出感度と、前記中性子検出器の校正電流の値の変化から計算された前記中性子検出器の検出感度との差から前記中性子検出器のガンマ線感度を計算し、前記中性子検出器の寿命を評価することを特徴とする請求項1記載の中性子検出器の寿命診断システム。
  3. 前記計測手段の計測値から計算された前記中性子検出器の寿命と、前記中性子検出器の校正電流の値の変化から計算された前記中性子検出器寿命とを比較し、寿命日数差、寿命時間差、定期検査回数差および定期検査毎の複数の中性子検出器更新数量差を算出し比較表示することを特徴とする請求項2記載の中性子検出器の寿命診断システム。
  4. 前記更新対象の中性子検出器の位置情報を基に、更新対象の前記中性子検出器の交換作業期間、燃料交換期間、燃料移動期間を算出して作業工程を生成し、この作業工程と発電所の定期点検計画とから前記作業工程が発電所の定期検査期間内であるかどうかを判別する機能を有することを特徴とする請求項1記載の中性子検出器の寿命診断システム。
  5. 更新対象の前記中性子検出器の位置情報から燃料移動対象、燃料交換対象、燃料ローテーション対象を検索し、燃料移動時間が最短になるように、燃料の移動順序、移動距離、移動速度を算出し、燃料交換計画を生成する中性子検出器更新作業計画機能を有することを特徴とした請求項4記載の中性子検出器の寿命診断システム。
  6. 前記複数の更新対象の中性子検出器の位置情報を基に、検出器交換作業の工程を計画する検出器交換工程計画機能と、原子炉制御棒点検または交換作業の工程を計画する原子炉制御棒作業計画機能から最短時間で作業を完了するよう工程の計画、作業要領書生成、用品供給機能を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の中性子検出器の寿命診断システム。
  7. 中性子検出器の自乗電圧を計測した計測値より得る核的な寿命と、中性子検出器集合体の構造材の使用寿命とから、どちらか早く交換基準に到達する方より中性子検出器の寿命を判定する中性子検出器寿命評価手段を持つことを特徴とした請求項1記載の中性子検出器の寿命診断システム。

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