JP6523877B2 - 原子炉計装システム及び原子炉 - Google Patents

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Description

本発明は原子炉計装システム及び原子炉に関する。
本技術の背景技術として,原子炉出力を監視する原子炉計装系(核計装系)がある。原子炉計装系(核計装系)の一例として、局部出力領域モニタ(LPRM)及び移動式炉内計装系(TIP)が挙げられる。TIPは原子炉運転時の出力を監視する局部出力領域モニタの較正に用いられる。局部出力領域モニタには核分裂電離箱が用いられ,中性子を計測して信号(一般的に電流値)を出力する。計測される中性子の数が原子炉出力と相関を持つため,局部出力領域モニタによって原子炉出力を監視している。一般的に移動式炉内計装系(TIP)にも核分裂電離箱が使用される。移動式炉内計装系は、局部出力領域モニタを較正する際に、対象とする局部出力領域モニタ用中性子検出器の隣接する位置に挿入される。挿入位置で中性子を計測することによって出力に応じた信号を取得し,局部出力領域モニタ用中性子検出器の感度を較正する。
その他の方法として例えば特開平3-65696(特許文献1)のようにガンマサーモメータを用いる方法もある。ガンマサーモメータは,局部出力領域モニタに隣接して設置され,駆動機構は無く,常時設置された状態にある。ガンマサーモメータはTIPとは異なり,計測対象はガンマ線である。ガンマ線による発熱温度を計測することによって炉内の出力に対応した信号を取得し,局部出力領域モニタ用中性子検出器の感度を較正する。
特開平3-65696号公報
現行の沸騰水型原子炉における局部出力領域モニタ用中性子検出器の較正はTIPによって行われる。TIPは必要に応じて場所を移動し,1台あたり複数の局部出力領域モニタ用中性子検出器を較正する。このためTIPが挿入されていない時の局部出力領域モニタから得られる信号は、炉内の出力変化と感度劣化の二つの影響を受ける。
また,原子炉計装系は原子炉圧力容器内に設置されるため,故障した場合に容易に修理や交換ができない。一例として局部出力領域モニタ用中性子検出器の較正用計測装置を挙げると,TIPを用いる場合,原子炉圧力容器内に設けられた計装管内に検出器を挿入する機構が必要である。駆動機構は格納容器内,圧力容器内をTIP用検出器が走査するように構成されるため,TIP挿入時に電気的な故障が発生した場合には,容易に修理や交換することはできない。これはTIP用検出器自身が故障した時も同様である。ガンマサーモメータの場合は駆動機構を必要としないが,検出部が常に計装管内に設置されるため,故障が起こった場合,修理や交換が困難である。
そこで本発明の目的は、修理や交換が容易な原子炉計装システムを提供することにある。
本発明は、炉心部の内部に設けられた計装管と,計装管の内部に設けられたガスフロー配管と、ガスフロー配管に酸素を含む気体を供給する吸気機構と、ガスフロー配管内部の気体から核種を計測する核種分析装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、修理や交換が容易な原子炉計装システムを提供することが可能である。
本発明におけるシステムの概念を示す図である。 本発明において任意の位置の監視・較正方法を示す図である。 本発明において局部出力領域モニタ用中性子検出器を較正する方法を示す図である。 中性子のエネルギーに対する酸素同位体の反応確率を示す図である。 本発明において炉内の中性子エネルギー分布を推定する方法を示す図である。 本発明における配管設置方法の一例を示す図である。
以下,図面を用いて各実施例を説明する。
図1は,本実施例の原子炉計装系の概念を示す図である。本実施例における原子炉計装系の基本的な概念は,計装管103の内部にガスフロー配管105を設置することである。ガスフロー配管105は,吸気機構107から原子炉格納容器104の内部に繋がり,さらに原子炉圧力容器101内に繋がっている。ガスフロー配管105は原子炉圧力容器101内では計装管103内に存在する。ガスフロー配管105によって炉心部102の出力を監視することが目的であるため,計装管103内部のガスフロー配管105の一部は炉心部102の内部に存在する。炉心部102を経由したガスフロー配管105は、圧力容器101、計装管103を経て,格納容器104の外部にある核種分析装置106に接続される。核種分析装置106は、ガスフロー配管105内部の気体から放出されるガンマ線を計測する。そして、ガスフロー配管105は最終的に排気機構108に接続される。
ガスフロー配管105には,酸素原子を含む気体が流れている。この気体は、ポンプやタンクなどガスを流すために必要な機能を備えた吸気機構107から送り出されている。ガスフロー配管105中の酸素原子核は、炉心部102において中性子と核反応を起こす。O−18は中性子捕獲反応によってO−19に,O−16は(n,p)反応によってN−16になる。O−19は半減期約27秒でβ−崩壊を起こしてF−19となり,1357keVのガンマ線を放出する。また、N−16は半減期約7秒でβ−崩壊を起こしてO−16となり,6128keVのガンマ線を放出する。これらのガンマ線の一方あるいは両方を核種分析装置106で定量することによって,炉心部102での反応率を算出できる。そして、算出された反応率から、照射された中性子の量を推定できる。中性子発生量と原子炉出力には相関があるため,本実施例の方法により,原子炉出力を監視できる。
核種分析装置106による計測結果あるいは定量結果は伝送ケーブル110を介して監視装置109に送信される。監視装置109は、中性子数、中性子束あるいは原子炉出力を監視する。ここで,核種分析装置106の出力信号を計測結果あるいは定量結果と表記した意図は,最終的な監視対象までの算出あるいは推定のうち核種分析装置106で担う範囲と監視装置109で担う範囲は明確に区切る必要がないためである。また,監視装置109の監視対象を中性子数、中性子束、原子炉出力と表記した意図は,監視装置の役割に依存するためであり,このうち2つあるいは3つとも監視する機能を有しても良い。
ガスフロー配管105を流す気体は酸素を含んでいれば良いが,例えば空気,酸素,一酸化炭素,二酸化炭素,一酸化窒素,二酸化窒素あるいは水蒸気などが考えられる。特に、二酸化炭素であれば、不活性であり,燃焼のリスクなども無く,取扱易い。
核種分析装置106の検出器は,核種分析装置106の設置環境において想定される外部からのガンマ線とO−19あるいはN−16の崩壊に伴って放出されるガンマ線を分離できる程度のエネルギー分解能を有する必要がある。分離可能であったとしても,核種分析装置106の設置環境において外部から入射するガンマ線が多く,計数率が高い場合には,遮蔽体を設置することで外部から入射するガンマ線を低減させる必要がある。
吸気機構107は、例えば流速を制御するポンプなどの機構が備えられており,一定の流速で気体を送りこむことができる。流速は,炉心部102での中性子照射時間と中性子照射後の放射能減衰時間および核種分析装置106での計測時間によって最適値が決まるため,計装管103から核種分析装置106までの距離に依存する。
以上のように、炉心の内部に設けられた計装管と,計装管の内部に設けられたガスフロー配管と、ガスフロー配管に酸素を含む気体を供給する吸気機構を備えることにより、ガスフロー配管内を流れる酸素含有気体で炉心部の中性子量を推定できる。また、原子炉圧力容器内に駆動装置を設ける必要が無いため、駆動装置の故障による影響を抑制することが可能である。更に、局部出力領域モニタや移動式計装系の中性子検出器を炉内に設ける必要が無いため、中性子検出器を外部に取りだす必要が無く、原子炉計装システムの修理や交換が容易になる。
本実施例では、任意の位置における原子炉出力あるいは中性子束を監視する方法について図2を用いて説明する。図2は、長さの異なるガスフロー配管が設置された図である。図示の都合上,2本のガスフロー配管は離れて示しているが,接触あるいは接触に準ずる距離で設置されていても良い。炉心部102のうち、計測対象範囲111は、長尺側ガスフロー配管105aが通過しており,かつ、短尺側ガスフロー配管105bが通過していない高さである。ここで便宜上高さと表現したが,計測対象範囲111は炉心部102全域に渡る対象の高さを監視するわけではなく,計装管103の内部あるいは計装管103の周辺における計測対象範囲111の高さが監視範囲である。
これら2本のガスフロー配管のうち、長尺側ガスフロー配管105aの方が中性子の照射時間が長い。したがって,長尺側ガスフロー配管105a中を流れる二酸化炭素の核反応数は,短尺側ガスフロー配管105b中を流れる二酸化炭素の核反応数よりも多く,生成されるO−19,N−16も多い。
長尺側ガスフロー配管105aは長尺側核種分析装置106aに接続され,長尺側ガスフロー配管105a中の核種が分析される。同様に短尺側ガスフロー配管105bは短尺側核種分析装置106bに接続され短尺側ガスフロー配管105b中の核種が分析される。図2では説明のためそれぞれの核種分析装置を離して記載しているが,互いのガスフロー配管から放出されるガンマ線の影響を受けなければ近接した位置に設置して良い。また、遮蔽体を用いる場合、一体の遮蔽体の内部に長尺側核種分析装置106a用の検出器および短尺側核種分析装置106b用の検出器が配置されていても良い。
長尺側核種分析装置106aからの出力信号は監視装置109に送信される。同様に短尺側核種分析装置106bからの出力信号も監視装置109に送信される。監視装置109では,計測値あるいは定量値の差分から計測対象範囲111で起こった核反応数を算出する。得られた核反応数から中性子数,中性子束あるいは原子炉出力を算出し,監視する。
上記した実施例は,原子炉出力の監視方法を説明している。本実施例では,上記した監視方法に基づいて局部出力領域モニタ用の中性子検出器を較正する方法と構造について図3を用いて説明する。
沸騰水型軽水炉では,局部出力領域モニタ用の計装管に局部出力領域モニタ用中性子検出器を4台内蔵したアッセンブリが設置される。図3では,計装管103の中に4台の局部出力領域モニタ用中性子検出器201〜204と4本のガスフロー配管1051〜1054が挿入されている。局部出力領域モニタ用中性子検出器で中性子を検出した際に得られる信号(一般的には電流)は,伝送ケーブルを介して計測・出力監視されるが,図3では,アッセンブリやケーブルは省略している。
実施例2で説明したように、長さが異なる2本のガスフロー配管を用いることで,任意の領域の中性子束を監視できる。そのため,局部出力領域モニタ用中性子検出器1台の較正には2本のガスフロー配管を用いる。但し,最も短尺のガスフロー配管1054は1本で局部出力領域モニタ用中性子検出器204を較正している。
以下では説明のため,監視境界121〜125という概念を用いて具体的に説明する。監視境界121と監視境界122の間の出力は局部出力領域モニタ用中性子検出器201を用いて監視される。対応したガスフロー配管はガスフロー配管1051とガスフロー配管1052である。実施例2と同様のプロセスにより、ガスフロー配管1051中のO−19あるいはN−16から放出されたガンマ線の計測結果と、ガスフロー配管1052中のO−19あるいはN−16から放出されたガンマ線の計測結果の差分によって,監視境界121と監視境界122の間の核反応数が得られる。この核反応数に基づいて局部出力領域モニタ用中性子検出器201の較正が行われる。同様に監視境界122と監視境界123の間の領域は、局部出力領域モニタ用中性子検出器202によって出力が監視され,ガスフロー配管1052とガスフロー配管1053によって算出された核反応数に基づいて較正される。監視境界123と監視境界124の間の領域は局部出力領域モニタ用中性子検出器203によって出力が監視され,ガスフロー配管1053とガスフロー配管1054によって算出された核反応数に基づいて較正される。監視境界124と監視境界125の間の領域の出力は,局部出力領域モニタ用中性子検出器204を用いて監視され,ガスフロー配管1054から算出される核反応数に基づいて較正される。
ここでは局部出力領域モニタ用中性子検出器が計装管あたり4台設置される例を示した。なお,局部出力領域モニタ用中性子検出器が4台より少ない、あるいは4台より多い炉型であっても、同様の考え方に基づき,局部出力領域モニタ用中性子検出器の台数に合わせてガスフロー配管の数を増減させれば同様の較正が可能である。
ガスフロー配管で利用できる反応はO−18の中性子捕獲反応(以下、O−18(n,g)O−19反応と表記する)と,O−16の(n,p)反応である。図4にこれらの反応と中性子エネルギーの関係を模式的に示す。O−16の(n,p)反応は、しきいエネルギーが約10MeVであり,高エネルギーの中性子に対してのみ起こる反応である。一方でO−18の中性子捕獲反応は,幅広いエネルギー範囲に対して起こる反応であり,且つ低エネルギーに対しての反応確率が高い。このため,それぞれの核反応によって生成されるO−19およびN−16の炉心部での生成量を算出することにより,炉心部における中性子のおおよそのエネルギー分布を推定することができる。以下,炉心部における中性子推定方法の一例を説明する。
図5では、中性子のエネルギー分布を推定するステップを計測,算出,事前準備の3段階に分けている。まず,N−16の計測によって得られたN−16計数率から観測領域におけるO−16(n,p)N−16反応の反応率を算出する(ステップS1)。この反応率からデータベース1によって約10MeV以上の中性子のエネルギー分布を算出する(ステップS2)。データベースについては後述する。この約10MeV以上の中性子エネルギー分布から、観測位置において10MeV以上の中性子によって引き起こされるO−18(n,g)O−19反応の反応率を算出する(ステップS3)。これにより約10MeV以上の中性子によって生成されるO−19の量がわかるので,計測位置におけるO−19の存在量も分かる。次に約10MeV以上の中性子に起因したO−19によって放出されたガンマ線の計数率を算出する(ステップS4)。N−16から放出されたガンマ線の計数率の算出と共にO−19から放出されたガンマ線の計数率も得られているので,計測されたO−19由来の計数率から10MeV以上の中性子に起因したO−19由来の計数率の推定値の差分を取る。これが10MeV未満の中性子に起因したO−19由来のガンマ線の計数率になる(ステップS5)ので,この計数率を用いると,観測領域における10MeV未満のO−18(n,g)O−19反応の反応率が算出できる(ステップS6)。算出された反応率とデータベース2により,10MeV未満の中性子のエネルギー分布が算出できる(ステップS7)ので,10MeV以上の中性子のエネルギー分布と合わせて,観測領域における中性子のエネルギー分布を推定できる。
データベース1,データベース2について以下に説明する。データベース1の一例としては,例えばU−235の核分裂スペクトルが挙げられる。核分裂スペクトルは水による減速等が無い,核分裂によって放出される中性子スペクトルである。高エネルギー中性子は減速されにくいため,計装管位置における10MeV以上の中性子は減速されていないと仮定すれば,データベースとして成立する。この時,炉型や燃料の組成に応じてU−235ではなく,U−233やPu−239あるいはNp−237,Cm−244,Am−241などの核分裂反応を起こす核種の核分裂スペクトルであっても良く,状況に応じてこれらを組み合わせた核分裂スペクトルであっても良い。また,類似のデータベースとして核分裂スペクトルを模擬したマックウェル分布を用いても良い。この他のデータベース1の例としては,事前に炉型に合わせて出力,制御棒挿入状態ごとに算出した,反応率あるいは計数率への寄与率の中性子エネルギー分布が挙げられる。この寄与率に基づいて全体の反応率あるいは計数率をエネルギーごとに割り振っても良い。
データベース2は,事前に炉型に合わせた出力,制御棒挿入状態ごとに,中性子エネルギーと反応率あるいは計数率への寄与率を算出しておき,全体の反応率あるいは計数率を寄与率に基づいてエネルギーごとに割り振ることが好ましい。
ガスフロー配管を用いた原子炉計装系では,核種分析装置の設置場所に依存して流速やガスフロー配管の長さを決める必要がある。この時,計測のために流速を早くする必要が生じた場合,炉心部102内で二酸化炭素ガスに対して十分な中性子照射が行われない可能性がある。特に差分によって任意の位置を監視する場合,差分領域が短く,長尺側ガスフロー配管105aと短尺側ガスフロー配管105bの長さの差が小さく、計数率に差が現れない可能性がある。本実施例では,計装管内のガスフロー配管の構造について図6を用いて説明する。
図6は計装管103とその内部の長尺側ガスフロー配管105aと短尺側ガスフロー配管105bを示している。その他の構造については,実施例2で説明した構成と同様である。本実施例のように計装管103内に2本のガスフロー配管を設置する場合,計装管103内に4本のガスフロー配管が通過するスペースが必要である。しかし,監視対象となる領域においては,短尺側ガスフロー配管105bが存在しないため,長尺側ガスフロー配管105aが空いたスペースを走るように設置されても良い。このため,図6のように長尺側ガスフロー配管105aを「らせん構造」とすることができる。図6における点線部は、長尺側ガスフロー配管105aが形成する「らせん」の輪の内部を通過していることを示している。このような構造とすることで,観測領域における長尺側ガスフロー配管105a内の二酸化炭素への中性子照射量が増加するため,生成される放射性物質(O−19,N−16)が増加し,核種分析装置においてより多くの計数率を得ることができる。
本実施例では、一例として「らせん構造」によってスペースを利用する方法について説明したが,らせん構造に限定される必要は無い。観測領域を走る長尺側ガスフロー配管105aを長くする構造であれば同様の効果が得られる。
また,本実施例では計装管内に設置されるガスフロー配管が2本の場合の例を示したが,ガスフロー配管が1本あるいはより多い状況でスペースを同様の方法で活用しても良い。
101 原子炉圧力容器
102 炉心部
103 計装管
104 原子炉格納容器
105、1051〜1054 ガスフロー配管
105a 長尺側ガスフロー配管
105b 短尺側ガスフロー配管
106 核種分析装置
106a 長尺側核種分析装置
106b 短尺側核種分析装置
107 吸気機構
108 排気機構
109 監視装置
110 伝送ケーブル
110a 長尺側伝送ケーブル
110b 短尺側伝送ケーブル
111 計測対象範囲
121〜125 監視境界
201〜204 局部出力領域モニタ用中性子検出器

Claims (7)

  1. 原子炉の状態を監視する原子炉計装システムにおいて、
    炉心部の内部に設けられた計装管と、
    前記計装管の内部に設けられたガスフロー配管と、
    前記ガスフロー配管に酸素を含む気体を供給する吸気機構と、
    前記ガスフロー配管内のN−16またはO−19を含む気体から放出されるガンマ線を計測する核種分析装置を有し、
    前記ガスフロー配管は異なる長さの配管を複数備え、前記配管が同一の計装管内に設置され、複数の前記配管から放出されるガンマ線をそれぞれ異なる核種分析装置によって計測することを特徴とする原子炉計装システム。
  2. 請求項1に記載の原子炉計装システムにおいて、
    前記核種分析装置から送信された計測結果に基づいて原子炉出力を監視する監視装置を設けることを特徴とする原子炉計装システム。
  3. 請求項1に記載の原子炉計装システムにおいて、
    前記ガスフロー配管は局部出力領域モニタ用中性子検出器に隣接して敷設され、核種分析装置による計測結果から、局部出力領域モニタ用中性子検出器の感度校正を行うことを特徴とする原子炉計装システム。
  4. 請求項1に記載の原子炉計装システムにおいて、
    前記計装管の中に、複数の局部出力領域モニタ用中性子検出器と、前記局部出力領域モニタ用中性子検出器と同数の前記ガスフロー配管を設けることを特徴とする原子炉計装システム。
  5. 請求項1に記載の原子炉計装システムにおいて、
    配管内部の酸素が炉心部で中性子照射されることにより生成されたO−19およびN−16それぞれから放出されるガンマ線の計測結果に基づき観測位置における中性子のエネルギー分布を推定することを特徴とする原子炉計装システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の原子炉計装システムにおいて、
    前記酸素を含む気体が二酸化炭素であることを特徴とする原子炉計装システム。
  7. 原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器の内部に設けられた炉心部を備える原子炉であって、
    前記炉心部の内部に設けられた計装管と、
    前記計装管の内部に設けられたガスフロー配管と、
    前記ガスフロー配管に酸素を含む気体を供給する吸気機構と、
    前記ガスフロー配管内のN−16またはO−19を含む気体から放出されるガンマ線を計測する核種分析装置を有し、
    前記ガスフロー配管は異なる長さの配管を複数備え、前記配管が同一の計装管内に設置され、複数の前記配管から放出されるガンマ線をそれぞれ異なる核種分析装置によって計測することを特徴とする原子炉。
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