JP2006071345A - 車両用走行試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作対象部を分解することなくレバー部材を容易に直接操作して走行試験を行うことができる車両用走行試験装置を提供する。
【解決手段】アクセル操作機100は、アクチュエータ部10と、グリップ固定部20と、レバー操作部30等とを備えている。アクチュエータ部10は、回転動作して駆動操作力を伝達するアクチュエータ12と、回転動作によって巻き込まれb方向に移動するインナーワイヤ14等とを備えている。グリップ固定部20は、グリップ3を任意の角度で挟むことができる上顎部21a,下顎部21bと、下顎部21bの下面にc方向に回転可能に配置され、任意の位置で固定可能な位置調節部24等とを備えている。レバー操作部30は、インナーワイヤ14に連動する可動部31と、可動部31を直動動作(d方向)させるロッド状スライド軸32と、アクセルレバー4に当接する部位が曲面状に形成されているレバー接触部33等とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、シャシーダイナモ等を用いて、2輪車等の走行試験を自動で行なうことができる車両用走行試験装置に関するものである。
従来、この種の車両用走行試験装置は、車両のまわりの床に設置され、車両の操作対象部であるアクセルグリップ等と連結するロッド状のアタッチメント等を用いて、このアクセルグリップ等を捻るなどして車両の走行試験を行っていた(例えば、特許文献1)。
これにより、人間の代わりに運用できるので、省力化を図ることができる車両用走行試験装置が提供されていた。
しかし、近年需要が高まってきているATV(All Terrain Vehicle)は、走行中に前後左右からの反動を強く受け、グリップ式アクセルではATVの加減速のコントロールが難しく暴走する恐れがあるので、グリップを捻る従来のタイプのアクセルと異なりレバーを回すタイプのアクセルによって駆動する。
このため、従来の車両用走行試験装置は、このレバーを操作できず走行試験を行えなかったことから、ATVのアクセル部を分解して引き出したワイヤを接続して走行試験を行っていたため、取り付けに時間や労力を要し、また、この分解によってATVにトラブルが生じるおそれがあった。
特開2001−281107号公報[0002]図8
本発明の課題は、操作対象部を分解することなくレバー部材を容易に直接操作して走行試験を行うことができる車両用走行試験装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、車両周辺に設置され、前記車両のアクセル部,チェンジ部,クラッチ部又はブレーキ部の操作対象部を駆動操作する操作手段によって、前記操作対象部を駆動操作しながら走行試験を行なう車両用走行試験装置において、前記操作対象部は、レバー部材(4)であり、前記操作手段は、巻取り部材(13)を有するアクチュエータ部(10)と、前記レバー部材と接触しながら移動する可動部(33)と、前記巻取り部材に一端部が巻き取られ、他端部で前記可動部に連結して前記可動部を引っ張るワイヤ状の操作力伝達部(14)とを備えていること、を特徴とする車両用走行試験装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用走行試験装置において、前記操作手段は、前記レバー部材の表面と滑動可能に略線又は略点接触し、前記レバー部材の表面に対して略垂直方向に操作力を作用させる滑動可能接触部(31)を前記可動部に備えていること、を特徴とする車両用走行試験装置である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用走行試験装置において、前記操作手段は、軸方向(d方向)に移動可能な直線または曲線形状のガイド部(32)を備えていて、前記可動部は、前記ガイド部に連結し、前記軸方向の移動をすること、を特徴とする車両用走行試験装置である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用走行試験装置において、前記可動部を前記レバー部材に近接した位置に配置可能な位置調整手段(20)を備えていること、を特徴とする車両用走行試験装置である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用走行試験装置において、この車両用走行試験装置及び/又は前記車両の異常な状態及び/又は動作が検知された場合に、前記操作手段の駆動操作を停止する駆動操作停止手段(17,34)を備えていること、を特徴とする車両用走行試験装置である。
以上説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)本発明の車両用走行試験装置は、レバー部材を滑動操作するので、アクセル部を分解することなく直接駆動操作でき、取り付け作業の効率が向上し、また、様々な形状のレバー部材を直接操作できる。
さらに、ワイヤ状の操作力伝達部によって可動部を引っ張り、レバー部材を操作するので、決められた位置に設置されていなくても車両の走行試験が行え、設置場所の自由度が向上した。
(2)本発明の車両用走行試験装置は、レバー部材の表面と滑動可能に略線または略点接触し、レバー部材の表面に対して略垂直方向に操作力を作用させるので、操作手段の位置ずれの影響を受けず、長時間にわたって走行試験を行うことができる。
(3)本発明の車両用走行試験装置は、軸方向に移動可能な直線または曲線形状のガイド部を備えていて、可動部がガイド部に連結し、軸方向の移動をするので、可動部がレバー部材を操作しながら安定して移動し、高精度の走行試験を行うことができる。
(4)本発明の車両用走行試験装置は、可動部をレバー部材に近接した位置に配置可能なので、操作対象部の形態が異なる車両でも同精度の走行試験が可能となった。
(5)本発明の車両用走行試験装置は、停電の場合や、車両や車両用走行試験装置が異常な状態になった場合または異常な動作をした場合に、操作対象部の駆動操作を停止するので、車両や車両用走行試験装置の暴走を未然に防止し、走行試験の安全性の向上を図り、車両や車両用走行試験装置に生じたトラブルを最小限に抑える。
本発明は、操作対象部を分解することなくレバー部を直接操作して、走行試験を行うという目的を、アクセルレバーの表面と滑動可能に接触し、ワイヤに引っ張られ、アクセルレバーの表面に対して略垂直方向に操作力を作用させてロッド状スライド軸によって直動動作するレバー操作部を備えるアクセル操作機によって実現する。
以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1,図2は、本発明による車両用走行試験装置の実施例を示す図であって、図1は、車両への取り付け構成を示す全体図、図2(a)は、アクチュエータ部,グリップ固定部及びレバー操作部を抜き出した上面図、図2(b)は、グリップ固定部及びレバー操作部を抜き出した側面図、図2(c)は、レバー操作部の1部分を抜き出した拡大図である。
アクセル操作機100は、図1に示すように、ATV1の周辺に設置され、アクチュエータ部10と、グリップ固定部20と、レバー操作部30等とを備えている。
アクチュエータ部10は、三脚11と、三脚11上に固定されていてモータを内蔵し、回転動作して出力軸12aに駆動操作力を伝達するアクチュエータ12と、出力軸12aに連結していてアクチュエータ12から伝達された駆動操作力によってa方向に回転動作するプーリ13と、プーリ13に連結していてプーリ13の回転動作によって巻き込まれb方向に移動するインナーワイヤ14と、インナーワイヤ14を摺動可能に貫通させていてインナーワイヤ14を保護している管状のワイヤ保護管15と、ワイヤ保護管15のプーリ13側に連結していてアクチュエータ12のケースに固定しているステー16等とを備えており、駆動操作力をレバー操作部20に伝達する。
なお、アクチュエータ12は、停止信号が入力された非常時や停電時に、駆動力を停止する電磁クラッチ(不図示)が設けられた安全装置17が内蔵されている。
グリップ固定部20は、図2(a),(b)に示すように、上顎部21aと、上顎部21aを貫通しているネジ形状のガイド軸22と、ガイド軸22によって貫通され上顎部21aと連結している下顎部21bと、ガイド軸22の上部に配置されていて回転操作することで上顎部21aと下顎部21bとの距離を縮めて、ハンドル2の端部に形成されているグリップ3の軸を回転の中心として任意の角度で上顎部21aと下顎部21bとでグリップ3を挟ませるナット23と、ガイド軸22に貫通され、ガイド軸22を軸にc方向に回転可能に下顎部21bの下面に配置されており、ナット23の操作で下顎部21bの下面に押し付けられて任意の位置に固定される位置調節部24と、位置調節部24に固定され、ワイヤ保護管15の可動部21側に貫通された状態で連結している断面L字型のブラケット25等とを備えており、角度や位置を調節してグリップ3に固定されている。
レバー操作部30は、アクチュエータ部10に連結していて、グリップ3の基部に設けられているアクセルレバー4を直接操作する。
レバー操作部30は、図2(b),(c)に示すように、インナーワイヤ14に連結していてインナーワイヤ14に連動する可動部31と、可動部31に固定され、自らの軸方向にスライド可能に位置調節部24に挿入されており、ボールスプライン構造によって位置調節部24に支持されて可動部31の滑らかな直動動作(d方向)を可能にし、直線状に形成されているロッド状スライド軸32と、可動部31に固定されていてアクセルレバー4に当接する部位が曲面状に形成されているレバー接触部33と、位置調節部24に接触して位置調節部24と可動部31との間でロッド状スライド軸32の外縁部に非接触で配置されており、非常時や停電時にアクセルレバー4を全閉方向に戻すために可動部31を矢印e方向に付勢しているスプリング34等とを備えている。
レバー接触部33は、アクセルレバー4の表面上で滑動可能に略線接触する曲面を有するので、アクセルレバー4に向かって略垂直方向に力を作用させてこのアクセルレバー4を滑動操作することができる。
安全装置17は、アクセル操作機100及びシャシーダイナモメータを含むシステム全体を制御するコントローラにより制御されており、このコントローラが各所に設けた荷重センサ等のセンサにより、アクセル操作機100又はATV1にトラブルが生じている場合及びトラブルが生じているか正常な状態や動作であるかの判断が困難な場合などを集中監視して、停止信号を生成する。
実施例1によれば、以下のような種々の効果がある。
(1)レバー操作部30がアクセルレバー4を滑動操作するので、ハンドル2やグリップ3又はアクセルレバー4等を分解することなくアクセルレバー4を直接駆動操作でき、取り付け作業の効率が向上し、また、様々な形状のアクセルレバーの直接操作が可能となった。
さらに、インナーワイヤ14によって可動部31を引っ張り、アクセルレバー4を操作するので、決められた位置に設置されていなくてもATV1の走行試験が行え、アクチュエータ部10の設置場所の自由度が向上した。
(2)曲面を有するレバー接触部33がアクセルレバー4の表面と滑動可能に略線接触し、アクセルレバー4の表面に対して略垂直方向に操作力を作用させるので、滑らかかつ容易にアクセルレバー4を操作でき、また、走行試験の振動等によってレバー操作部30のアクセルレバー4への接触位置がずれても影響を受けず、長時間にわたる走行試験が可能となった。
(3)軸方向に直線移動可能な直線形状のロッド状スライド軸32に連結する可動部33がロッド状スライド軸32とともに直線移動をするので、可動部33がアクセルレバー4を操作しながら安定して移動し、高精度の走行試験が可能となった。
(4)レバー接触部33を有するレバー操作部30を位置調節してアクセルレバー4に近接した位置に配置可能なので、ハンドル2やグリップ3やアクセルレバー4等の形態が異なる車両でも同精度の走行試験が可能となった。
(5)安全装置17によって、停電の場合や、ATV1やアクセル操作機100等が異常な状態になった場合または異常な動作をした場合や、正常な状態や動作であるかトラブルが生じているかの判断が困難な場合に、アクセルレバー4の駆動操作を停止するので、ATV1やアクセル操作機100等の暴走を未然に防止し、走行試験の安全性の向上を図り、ATV1やアクセル操作機100等に生じたトラブルを最小限に抑えることが可能となった。
(6)チェンジ部等がなくてアクセル部しかないためアクセル部の走行試験しか行わないユーティリティ型のATVについて、短時間で容易に設置して走行試験の準備ができるので、ロボット型の車両用走行試験装置を時間をかけて運転席上に載置して固定しなくて済み、走行試験の効率が向上した。
図3,図4は、本発明による車両用走行試験装置の実施例2を示す図であって、図3は、図1のグリップ固定部20と、レバー操作部30との実施例2を抜き出して拡大した拡大図、図4は、グリップ固定部の斜視図である。
なお、前述した実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
実施例2が実施例1と異なる点は、実施例2によるグリップ固定部20Aが、上顎部21aの左右に固定されて上顎部21aを貫通し、下顎部21bと連結している顎部ガイド軸26と、位置調節部24を下顎部21bの下面に回転可能に固定するクランプレバー27とを別途有する点である。
実施例2によれば、グリップ固定部20Aが、顎部ガイド軸26を有するので、グリップ3の軸方向に、左右のバランスよく安定してグリップ3を挟むことが可能となった。
また、クランプレバー27を有するので、上顎部21aと下顎部21bとでグリップ3を挟むナット23による操作の影響を受けずに、位置調節部24を容易に位置調節できるようになった。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、実施例1において、アクセルレバー4を操作してアクセル部を駆動させているが、レバー部を有していれば操作対象部はこれに限定されず、チェンジ部,クラッチ部又はブレーキ部であってもよい。
また、アクセル操作機100は、曲面を有してレバー接触部33でアクセルレバー4に略線接触しているが、球面を有して略点接触してもよい。
さらに、軸方向にスライド可能なロッド状スライド軸32は、直線形状であるが、曲線形状であってもよい。
実施例1では、ATV1に取り付けているが、これに限定されず、自動2輪車でもよいし、また、2輪の車両に限定されず、3輪や4輪等の車両であってもよい。
実施例2において、顎部ガイド軸26は、下顎部21bを、上顎部21aと下顎部21bとの距離を離す方向に付勢していてもよい。
これにより、ナット23を緩めるとともに、上顎部21aと下顎部21bとの距離が離れるので、グリップ固定部20Aをグリップ3からとりはずしやすくなった。
本発明の車両用走行試験装置による実施例1のアクセル操作機の取り付け構成を示す全体図である。 実施例1によるアクセル操作機100の各構成部を抜き出した図である。 本発明の車両用走行試験装置による実施例2のアクセル操作機のグリップ固定部とレバー操作部とを抜き出した拡大図である。 実施例2によるアクセル操作機のグリップ固定部20Aの斜視図である。
符号の説明
10 アクチュエータ部
12 アクチュエータ
13 プーリ
14 インナーワイヤ
20,20A グリップ固定部
21a 上顎部
21b 下顎部
22 ガイド軸
23 ナット
24 位置調節部
26 顎部ガイド軸
27 クランプレバー
30 レバー操作部
31 可動部
32 ロッド状スライド軸
33 レバー接触部
34 スプリング
100 アクセル操作機


Claims (5)

  1. 車両周辺に設置され、前記車両のアクセル部,チェンジ部,クラッチ部又はブレーキ部の操作対象部を駆動操作する操作手段によって、前記操作対象部を駆動操作しながら走行試験を行なう車両用走行試験装置において、
    前記操作対象部は、レバー部材であり、
    前記操作手段は、
    巻取り部材を有するアクチュエータ部と、
    前記レバー部材と接触しながら移動する可動部と、
    前記巻取り部材に一端部が巻き取られ、他端部で前記可動部に連結して前記可動部を引っ張るワイヤ状の操作力伝達部とを備えていること、
    を特徴とする車両用走行試験装置。
  2. 請求項1に記載の車両用走行試験装置において、
    前記操作手段は、前記レバー部材の表面と滑動可能に略線又は略点接触し、前記レバー部材の表面に対して略垂直方向に操作力を作用させる滑動可能接触部を前記可動部に備えていること、
    を特徴とする車両用走行試験装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用走行試験装置において、
    前記操作手段は、軸方向に移動可能な直線または曲線形状のガイド部を備えていて、
    前記可動部は、前記ガイド部に連結し、前記軸方向の移動をすること、
    を特徴とする車両用走行試験装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用走行試験装置において、
    前記可動部を前記レバー部材に近接した位置に配置可能な位置調整手段を備えていること、
    を特徴とする車両用走行試験装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用走行試験装置において、
    この車両用走行試験装置及び/又は前記車両の異常な状態及び/又は動作が検知された場合に、前記操作手段の駆動操作を停止する駆動操作停止手段を備えていること、
    を特徴とする車両用走行試験装置。


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EP2130431A1 (en) 2005-09-07 2009-12-09 Shimano Inc. Reciprocating Mechanism for Spinning Reel
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