JP2006070505A - クリーンルーム構造体および製造物の搬出方法 - Google Patents

クリーンルーム構造体および製造物の搬出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーンルーム内で製造された重量の大きな精密機器などの製造物を、安全且つ容易にクリーンルームの外部に搬出可能なクリーンルーム構造体と、製造物の搬出方法と、を実現すること。
【解決手段】クリーンルーム20の天井部は天井パネル22bが縦横に着脱可能に連結して成り、このクリーンルーム20は天井クレーン17を有する工場建屋10内に設けられる。そして、クリーンルーム20内の製造物をクリーンルーム20の外部に搬出する際には、天井パネル22bを取り外すことによりクリーンルーム20の天井の一部を開口し、その開口部に天井クレーン17のクレーンフック17aを移動させて降下させ、そこで製造物をクレーンフック17aに吊り下げてクリーンルーム20から搬出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、クリーンルーム構造体と、クリーンルーム内で製造された製造物の搬出方法と、に関する。
従来より、半導体製造装置等の精密機器は製造現場を清浄な雰囲気に保持可能なクリーンルーム内で製造される。このようなクリーンルームに係る従来技術としては例えば下記特許文献1などに開示されているものが知られている。
クリーンルーム内で製造された製造物は、クリーンルームの内部で移動用の台車などに積み替えられて側壁に設けられた出入口から外部に搬出される。そして、クリーンルームの外部に搬出された製造物は、さらに、待機中の搬送用トラックまで搬送され、そこで、この搬送用トラックに積み替えられる。
特開平10−205153号公報
ところで、クリーンルーム内で製造される製造物は、重量の大きなものから小さなものまで様々である。特に最近では、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)などのFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置や半導体製造装置など、重量の大きな精密機器に対する需要が高まっているが、このような重量の大きな製造物の場合、製造物の重量が大きいこと、そして、製造物が精密機器であるため取り扱いに慎重さが要求されること、などの点で、上述のように製造物をクリーンルームの内部で台車に積み替え、さらに、クリーンルームの外部で台車から搬送用トラックに積み替えるには大きな困難や労力が伴う。
そこで、本発明の課題は、クリーンルーム内で製造された重量の大きな精密機器などの製造物を、安全且つ容易にクリーンルームの外部に搬出可能なクリーンルーム構造体と、製造物の搬出方法と、を実現することである。
本発明のクリーンルーム構造体は、工業用建屋と、この工業用建屋内に設けられたクリーンルームと、を備え、上記クリーンルームは、内部空間と外部空間とを連通する開閉可能な連通部を含む天井部を有する、ことを特徴とする。
そして、本発明の製造物の搬出方法は、クレーンを有する工業用建屋内に設置され、天井部に内部空間と外部空間とを連通する開閉可能な連通部を有するクリーンルーム内で製造された製造物を、このクリーンルームの外部に搬出するための搬出方法であって、製造物を上記クリーンルームの外部に搬出する際には、上記連通部を開放して開口部を設けるステップと、上記クレーンが有するクレーンフックを、上記開口部からクリーンルーム内部に降下させるステップと、上記クレーンフックに上記製造物を吊り下げた後に、このクレーンフックを上方に引き上げてクリーンルームから搬出するステップと、を含む、ことを特徴とする。
本発明のクリーンルーム構造体、そして、本発明の製造物の搬出方法によれば、天井部に内部空間と外部空間とを連通する開閉可能な連通部を有するクリーンルームが工業用建屋内に設置されている。このため、クリーンルーム内にある製造物をクリーンルームの外部に搬出する際には、連通部を開放して天井部に開口部を形成し、建屋内に設置されたクレーン(例えば、天井クレーンや設置面上の移動式クレーンなど)を用いて、この開口部にクレーンフックを降下させ、そこで製造物をクレーンフックに吊り下げた後に、クレーンフックを引き上げてクリーンルームの外部に搬出できる。このため、従来のように、製造物をクリーンルーム内で台車に積み替えるなど、製造物に衝撃を与えたり破損させたりする虞がある操作を行わずに済むため、特に、製造物が、大重量の大型精密機器のような場合であっても、製造物を安全且つ容易にクリーンルームの外部に搬出できる。
また、最近では、LCD、PDPなどのFPD製造装置や半導体製造装置など、大型精密機器に対する需要増加に伴い、このような大型精密機器を製造するための広いクリーンルームに対する需要も増加の一途を辿っている。このような大型精密機器を製造するためのクリーンルームは、大型精密機器の大重量に耐えられるだけの頑丈な床(土台)と、建屋内部の空間が上方に高い大きな建物容積と、が共に必要となるが、本発明のクリーンルーム構造体によれば、クリーンルームを設置する工業用建屋として、上記のような頑丈な床(土台)と、建屋内部の空間が上方に高い大きな建物容積と、を有する、例えば、大型機器の製造工場などの多くの既設の工場建屋が利用できるため、大重量の大型精密機器を製造するためのクリーンルームの増設が低コストで効率良く行える。
また、本発明のクリーンルーム構造体によれば、上記天井部は、複数のパネル部材が着脱可能に連結されて成り、上記連通部は、上記着脱可能な一又は複数のパネルによって形成されるのが好ましい。このように、連通部がパネルによって形成され、この連通部の開閉がパネルの取り外しによって行われるので、連通部の位置や大きさが自由に設定できることとなり、様々な大きさの製造物の搬出に対し柔軟に対応可能となる。
また、本発明のクリーンルーム構造体によれば、上記工場建屋は、建屋内を縦横方向と鉛直方向とに移動可能なクレーンフックを含む天井クレーンを有するのが好ましい。このように、天井クレーンを備えた工場建屋を利用すれば、クリーンルーム内で製造される大重量の大型精密機器を搬出するためのクレーンをクリーンルームと共に新たに設ける必要が無く、このため、クリーンルームの設置に係るコストや工程の低減化が図られる。
本発明によれば、クリーンルーム内で製造された重量の大きな精密機器などの製造物を、安全且つ容易にクリーンルームの外部に搬出できる。
以下、図面を参照して、本実施形態に係るクリーンルーム構造体について説明する。なお、以下の図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複説明を省略する。
まず、図1を参照して本実施形態に係るクリーンルーム構造体1の構成について説明する。図1(a)は、本実施形態に係るクリーンルーム構造体の平面図であり、同図(b)は、同図(a)に示すI−I矢示方向の断面構造を示す図である。なお、図1(a)に示す平面図は、クリーンルーム構造体内を屋根越しに上方から見た図である。
図1に示すように、クリーンルーム構造体1は、頑丈な地盤の上に建てられた工業用建屋としての工場建屋10と、この工場建屋10の内部に設置されたクリーンルーム20と、を備え、工場建屋10は、少なくともクリーンルーム20の設置が行える程度以上の建物容積(特に建屋内部の空間が上方に高い構造)を有する既設の遊休工場建屋であって、例えば、大型機器製造用の工場建屋などが好ましい。
工場建屋10の床部には、コンクリート製の頑丈な床11(例えば厚さ150mm以上)が地盤上に新たに形成されている。この床11には、床表面の平坦化を図るため、例えばSL(セルフレベリング)セメントなどが用いられ、さらにその表面には防塵用の静電塗装が施されている。なお、本実施形態に係るクリーンルーム構造体1は、工場建屋10に限らず、クリーンルーム20の設置が行える程度以上の建物容積(特に建屋内部の空間が上方に高い構造)を有する建屋であれば、倉庫などの建屋が用いられたものであっても良い。
工場建屋10は、細長い略矩形状の平面形状を有し、この平面形状の四隅に四本の鉄骨製の支柱12aが立設されている。そして工場建屋10は、側壁13が、四本の支柱12aを内側とするようにこの平面形状の外周に沿って立設され、鉄骨製の支柱12bが、工場建屋10の内部で側壁13に沿って複数立設されている。そして、支柱12a,12bは何れも側壁13に連結され、また、屋根14が支柱12(12a,12b)によって支持されている。
工場建屋10は、対向する一対の長辺側に設けられたガイドレール16を介して、長手方向(図中符号Aに示す方向)に移動可能な天井クレーン17を備える。このガイドレール16は、対向する一対の長辺側の各々において、支柱12bの天井側の所定位置に長手方向に水平に延びるように設けられている。
天井クレーン17は、製造物を吊り下げるためのクレーンフック17aが、滑車17bを介して垂直方向(図中符号Bに示す方向)に移動可能に本体部17cに設けられ、さらに、この滑車17bは、本体部17cの長手方向(図中符号Cに示す方向)に移動可能に設けられている。本体部17cは、長手方向の各端部が一対のガイドレール16の各々に支持されている。そして、本体部17cは、その長手方向が、ガイドレール16の長手方向に対し常に垂直となるように、このガイドレール16の長手方向に向けて移動可能となっている。ここで、天井クレーン17は、図示しない操作部により駆動操作される。
工場建屋10は、平面形状の互いに対向する一対の短辺側の側壁13に出入口15がそれぞれ設けられている。この出入口15は、搬送用トラックが通過可能な大きさの間口を有し、例えば、シャッター(図示略)などにより開閉される。
クリーンルーム20は、工場建屋10内に設置されている。そして、クリーンルーム20の内部に清浄な空調空気を送り込むための空調設備20aが、工場建屋10の外側に設置され、側壁13を工場建屋10の内外部に貫通する複数のダクト20bを介してクリーンルーム20の図示しない吹出口と吸込口とに連結されている。このように空調設備20aを工場建屋10の外側に設置することによって、空調設備20aの稼動時に生じる騒音や振動がクリーンルーム20に及ぶのを回避できる。
空調設備20aは、空調空気を生成するための図示しない各種フィルタ(例えば、ポケットフィルタ、除塩フィルタ、ケミカルフィルタおよびHEPAフィルタなど)などを有する。そして、空調設備20aは、外部から取り入れた空気をこのフィルタで濾過するとともに適度な温度に調整して指定されたクリーン度の空調空気を生成し、この空調空気をダクト20bを介してクリーンルーム20内に送風する。
クリーンルーム20は、クリーンルーム20を構築するための各種部材や工具が、出入口15を介して工場建屋10の内部に搬入され、その部材が上記工具を用いて工場建屋10の内部で組み立てられことにより構築される。このクリーンルーム20は、このように、既設の工場建屋10内で容易に構築が可能な構成を有するものである。そこで次に、図2を参照して、クリーンルーム20の構成ついて詳細に説明する。図2は、本実施形態に係るクリーンルームの構成を示す図である。
クリーンルーム20は、略直方体形状のクリーンルーム躯体21aと、このクリーンルーム躯体21aを躯体として形状保持するとともに、クリーンルーム躯体21aに対し十分な強度を与えるための鉄骨枠組21bと、を有する。そして、クリーンルーム躯体21aは、細長い略矩形状の平面形状を有する複数の側面パネル22a(図2に示す例では28枚の側面パネル22a)と、細長い略矩形状の平面形状を有する複数の天井パネル22b(図2に示す例では40枚の天井パネル22b)と、により構成され、鉄骨枠組21bは、側面補強部材23と、支柱24と、第1梁部材25aと、第2梁部材25bと、第3梁部材25cと、第4梁部材25dとにより構成される。そして、このクリーンルーム躯体21aや鉄骨枠組21bの各構成部材(例えば、側面パネル22aや側面補強部材23など)は、縦横寸法や厚みなどが全て規格化(モジュール化)されたものとなっている。
クリーンルーム躯体21aの側面部は、複数の側面パネル22aが短辺側を下向きにして並列され、隣接する互いの長辺同士が連結されることにより形成される。そして、側面パネル22aは工場建屋10の床11に立設されている。また、クリーンルーム躯体21aの天井部は、複数の天井パネル22bがマトリクス状に縦横に並べられ、隣接する互いの長辺同士と短辺同士とが連結されることにより形成される。ここで、側面パネル22aや天井パネル22bは高い強度と高い断熱効果とを有する、例えばセラミック製などのパネルであり、ねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって相互に連結されている。
さらに、クリーンルーム躯体21aの側面部には、この側面部を形成する側面パネル22a同士の連結強度を補強して側面形状を保持するための側面補強部材23が、クリーンルーム躯体21aの平面形状の外周方向に沿って、全側面パネル22aの各々に連結されて設けられている。そして、この側面補強部材23と側面パネル22aとは、ねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって相互に連結されている。
さらに、側面補強部材23には、等間隔に配置された複数の支柱24(図2に示す例では17本の支柱24)が連結され、各支柱24は工場建屋10の床11に立設されている。そして、各支柱24のうち、クリーンルーム躯体21aの平面形状を成す一対の長辺側にそれぞれ位置する各支柱24の上端部には、長辺方向に延びる第1梁部材25aが各々連結され、クリーンルーム躯体21aの平面形状を成す一対の短辺側にそれぞれ位置する各支柱24の上端部には、短辺方向に延びる第2梁部材25bが各々連結されている。さらに、互いに隣接する第1梁部材25aと第2梁部材25bとは相互に連結されている。ここで、側面補強部材23と支柱24との間、そして、支柱24と第1梁部材25aおよび第2梁部材25bとの間は、何れも、ねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって相互に連結されている。
また、上述のようにして設けられた一対の第1梁部材25aの間には、さらに、複数の第3梁部材25c(図2に示す例では4本の第3梁部材25c)が第1梁部材25aの長手方向に垂直な方向に延びるように互いに平行に、そして等間隔に設けられている。この場合、各第3梁部材25cは、何れも、一対の第1梁部材25aと、クリーンルーム躯体21aの平面形状を成す一対の長辺側に位置する支柱24と、に対し、ねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって共に連結されている。
そして、第3梁部材25cには、この第3梁部材25cと鉛直上方から見て互いに重なる位置にある天井パネル22bがねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって連結されている。これにより、天井部を構成する全ての天井パネル22bが複数の第3梁部材25cの何れかに連結されることとなるため、天井部が補強されて天井部の形状が保持される。
また、天井パネル22bと第3梁部材25cとは、上述したように着脱可能な連結方式に基づいて相互に連結されたものとなっているが、このような連結方式としては、特に、天井パネル22bの取り外しが容易に行える方式が用いられている。例えば、ねじ止めによる連結方式であっても、作業者が作業し易い位置にねじ止め箇所が設けられる方式となっている。
さらに、一対の第2梁部材25bの間には、複数の第4梁部材25d(図2に示す例では15本の第4梁部材25d)が第2梁部材25bに垂直な方向に延びるように互いに平行に、そして等間隔に設けられている。この第4梁部材25dは、その長手方向が、互いに隣接する二つの第3梁部材25c同士の間隔(すなわち、第3梁部材25cから、その長手方向に垂直な方向に向かって隣接する第3梁部材25cに至るまでの間隔)に相当する長さを有する。そして、この第4梁部材25dは、互いに隣接する二つの第3梁部材25cに対し、ねじ止めなどの着脱可能な連結方式によって連結される。
また、クリーンルーム躯体21aは、出入口26が側面部に設けられ、さらに、照明装置、動力盤、電線などを収納する各種配管(何れも図示略)など、クリーンルームとして必要な各種装備が内部に設けられている。
次に、図3〜図5を参照してクリーンルーム躯体21a内部から製造物を搬出する際の搬出方法について説明する。図3は本実施形態に係る製造物の搬出方法を説明するためのフローチャートであり、図4は本実施形態に係るクリーンルームの天井部に開口部を形成する際の様子を示す図であり、図5は本実施形態に係るクリーンルームから製造物を搬出する際の搬出工程を説明するための動作説明図である。
まず、複数の天井パネル22bのうち、搬出する製造物の大きさに応じて取り外し対象となる天井パネル22bを特定する。そして、鉛直上方から見て、この特定した天井パネル22bに重なった位置にある第4梁部材25dと、この取り外し対象となっている天井パネル22bと、を全て取り外す(ステップS1)。これにより、天井部には製造物が通過可能な開口部が形成されることとなる。
例えば、搬出対象となる製造物の大きさに応じて、図4(a)の図中符号D1〜D4に示す箇所に対応する四つの天井パネル22bが取り外された場合には、図4(b)の図中符号D5に示す箇所に対応する第4梁部材25dも取り外される。これにより、図4(b)の図中符号D6に示す略矩形状の開口部が形成される。
次に、天井クレーン17を駆動して、クレーンフック17aをクリーンルーム20内(すなわち、クリーンルーム躯体21a内)にある製造物30の直上に至るまで移動させ、さらに、この製造物30の位置までクレーンフック17aを降下させる(ステップS2)。
そして、製造物30に形成された係合部、あるいは、製造物30に係合部が形成されてない場合には製造物30が格納された係合部を有す図示しない搬送用ケースをクレーンフック17aに吊り下げ、その状態で図5の図中符号E1に示す方向にクレーンフック17aを上昇させて製造物30をクリーンルーム20の外部に搬出する(ステップS3)。
次に、クレーンフック17aを、製造物30あるいは製造物30が格納された搬送用ケースが吊り下げられた状態で、工場建屋10内の、例えば、図1(a)の図中符号Fに示す位置に待機中の搬送用トラック40の直上に至るまで、図5の図中符号E2に示す方向に移動させ、その後クレーンフック17aを図5の図中符号E3に示す方向に降下させて、この製造物30あるいは搬送用ケースを搬送用トラック40の荷台に載置する(ステップS4)。
以上記載のように、本実施形態に係るクリーンルーム構造体1は、天井クレーン17を有する既設の工場建屋10内に、天井部の一部または全部に開口部を形成可能なクリーンルーム20が設置されたものである。そして、クリーンルーム20の天井部は、天井パネル22bがマトリクス状に(縦横に)着脱可能に連結されて構成され、この天井パネル22bを取り外すことにより天井部に開口部が形成される。このようなクリーンルーム構造体1では、クリーンルーム20内にある製造物を外部に搬出して搬送用トラックに搭載する際には、搬出する製造物の大きさに応じた分だけ天井パネル22bを取り外してクリーンルーム20の天井の一部に開口部を形成し、その開口部に天井クレーン17のクレーンフック17aを移動させて製造物まで降下させ、そこで製造物をクレーンフック17aに吊り下げた後に、このクレーンフック17aを引き上げてクリーンルーム20から搬出し、そしてこのクレーンフック17aを搬送用トラックまで移動させる。したがって、製造物が大重量の大型精密機器であっても、製造物に衝撃を与えたり破損させたりしないように安全且つ容易にクリーンルーム20から搬出して搬送用トラックまで移動可能となる。
また、近年では、LCD、PDPなどのFPD製造装置や半導体製造装置など、大型精密機器に対する需要増加に伴って、このような大型精密機器を製造するための広いクリーンルームに対する需要も増加の一途を辿っている。このような大型精密機器を製造するためのクリーンルームは、大型精密機器の大重量に耐えられるだけの頑丈な床(土台)と、建屋内部の空間が上方に高い大きな建物容積と、が共に必要となるが、本実施形態に係るクリーンルーム構造体1によれば、クリーンルームの設置場所として、大型機器の製造などに用いられた頑丈な床(土台)と建屋内部の空間が上方に高い大きな建物容積と、を有する既設の工場建屋が有効に利用可能となるため、大重量の大型精密機器が製造可能なクリーンルーム20の設置が低コストで効率良く行える。
さらに、天井クレーン17を備えた工場建屋10を用いているため、クリーンルーム20の内部で製造される大重量の大型精密機器を搬出するための天井クレーン17をクリーンルーム20と共に新たに設ける必要が無く、このため、クリーンルーム20の設置に係るコストや工程の低減化が図られる。
さらに、クリーンルーム20の構成部材(例えば、側面パネル22aや天井パネル22bなど)の各々は、縦横寸法が規格化(モジュール化)されたものであるため、クリーンルーム20の設置(設計)や解体が容易であるとともに、様々な形状のクリーンルーム20が構築可能となる。このため、クリーンルーム20を、既設の工場建屋の形状に柔軟に適合させて構築できるので、高い汎用性が実現できる。
なお、本発明は、上記説明したクリーンルーム構造体1に限らず、詳細構成や詳細動作については変更可能である。例えば、図1に示す工場建屋10の構造は一例であって様々な形状の工場建屋に対し本発明は適用可能である。また、工場建屋10に限らず、倉庫などの建屋であっても良い。
また、図2に示すクリーンルーム20の構成も一例であり、側面パネル22a、天井パネル22b、側面補強部材23、支柱24、第1梁部材25a、第2梁部材25b、第3梁部材25cおよび第4梁部材25dなどの数、形状および配置(特に設置間隔など)は図示および説明したものに限らない。また、空調設備20aを工場建屋10の外部に設けるとしたが、これに限らず、空調設備20aを工場建屋10の内部に設けるような構成であっても良い。
また、本実施形態では、個々の天井パネル22bを取り外すことによってクリーンルーム躯体21aの天井部に開口部が形成される構成となっているが、これに限らず、天井部に間口の広い扉を一または複数設け、この扉を開放することによって開口部が形成されるような構成であっても良い。
また、工場建屋10内を準クリーンルーム化する構成であっても良い。この場合、工場建屋10内に空調空気を送風するための空調設備が新たに設置されるとともに、必要に応じて工場建屋10の気密性の向上を図るためのリフォームが施される。このように、工場建屋10内が準クリーンルーム化されると、クリーンルーム20の外気が既に空調済みとなっているため、クリーンルーム20内のクリーン度の設定が、外気に影響されることなく詳細且つ容易に行え、さらに、工場建屋10の天井部を開放した場合であっても、クリーンルーム20内におけるクリーン度の劣化が十分に抑制可能となる。
本実施形態に係るクリーンルーム構造体の構成を示す図である。 本実施形態に係るクリーンルームの構成を示す図である。 本実施形態に係る製造物の搬送方法を説明するためのフローチャートである。 本実施形態に係るクリーンルームの天井部に開口部を形成する際の様子を示す図である。 本実施形態に係るクリーンルーム内から製造物を搬出する際の搬出工程を説明するための動作説明図である。
符号の説明
1…クリーンルーム構造体、10…工場建屋、11…床、12…支柱、13…側壁、14…屋根、15…出入口、16…ガイドレール、17…天井クレーン、17a…クレーンフック、17c…本体部、20…クリーンルーム、20a…空調設備、20b…ダクト、21a…クリーンルーム躯体、21b…鉄骨枠組、22a…側面パネル、22b…天井パネル、23…側面補強部材、24…支柱、25a…第1梁部材、25b…第2梁部材、25c…第3梁部材、25d…第4梁部材、30…製造物、40…搬送用トラック。

Claims (4)

  1. 工業用建屋と、該工業用建屋内に設けられたクリーンルームと、を備え、前記クリーンルームは、内部空間と外部空間とを連通する開閉可能な連通部を含む天井部を有する、ことを特徴とするクリーンルーム構造体。
  2. 前記天井部は、複数のパネル部材が着脱可能に連結されて成り、前記連通部は、前記着脱可能な一又は複数のパネルによって形成される、ことを特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム構造体。
  3. 前記工業用建屋は、建屋内を縦横方向と鉛直方向とに移動可能なクレーンフックを含む天井クレーンを有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のクリーンルーム構造体。
  4. クレーンを有する工業用建屋内に設置され、天井部に内部空間と外部空間とを連通する開閉可能な連通部を有するクリーンルーム内で製造された製造物を、該クリーンルームの外部に搬出するための搬出方法であって、
    製造物を前記クリーンルームの外部に搬出する際には、前記連通部を開放して開口部を設けるステップと、
    前記クレーンが有するクレーンフックを、前記開口部からクリーンルーム内部に降下させるステップと、
    前記クレーンフックに前記製造物を吊り下げた後に、このクレーンフックを上方に引き上げてクリーンルームから搬出するステップと、
    を含む、ことを特徴とする製造物の搬出方法。
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