JP2006067642A - ケーブルハンガ - Google Patents

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実 中村
Tomoyuki Wakabayashi
朋行 若林
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陽太 中村
Mamoru Aoyanagi
守 青柳
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Abstract

【課題】大幅な材料削減に加えて、吊線へ支持させるための支持作業及び支持作業完了後の通信ケーブル等の配索作業が容易で、かつ、迅速な完了を可能とする。
【解決手段】ケーブル3を支持する上向きU字状のケーブル支持部5と、そのケーブル支持部5の挿入開放口11を残して上方開放空間を塞ぐよう設けられた下向きU字状の吊線支持部9と、その吊線支持部9から下降傾斜し前記挿入開放口11へ向けて誘導案内するテーパガイド部13と、前記挿入開放口11を横切るよう設けられ上方から下方へは通過可能で、下方から上方へは通過が阻止されるストッパ部15とを1本の連続した線材で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電柱に沿ってケーブルを配索するのに適するケーブルハンガに関する。
従来、電柱に沿って例えば通信ケーブル等を配索するのに、スパイラルハンガが使用される。
スパイラルハンガの概要は、ワイヤによってスパイラル状に巻かれた形状に作られていて、電柱間に掛け渡された吊線によって支持される。
吊線によって支持されたスパイラルハンガ内には、通信ケーブル等が配索されるようになっている。
特公昭52−4033号公報
スパイラルハンガは、スパイラルのトンネル状に形成される所から、電柱間にかけ渡された吊線に支持させるにはスパイラルハンガの一方の開口端部を吊線に通した後、吊線の全領域にわたって順次通していくため多大の時間と労力を必要とする。しかも、長大なスパイラルとなることで多大の材料を必要とし、コストの面でも望ましくない。
また、吊線によって支持されたスパイラルハンガ内に例えば、通信ケーブル等を配索するには、その通信ケーブルをスパイラルハンガの一方の開口端部から順次通していくようになるが、この時、スパイラルの形状によって一定の間隔で作られる隙間の影響で引掛かりが起きてスムーズに通すことができない。そのために、例えば、専用の先導具を用いて通す等の手段を用いてるが、いずれにしても多大の時間と労力を必要とするのが現状となっている。
そこで、本発明は、大幅な材料削減に加えて、吊線へ支持させるための支持作業及び支持作業完了後の通信ケーブル等の配索作業が容易で、かつ、迅速に完了するケーブルハンガを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の第1には、ケーブルを支持する上向きU字状のケーブル支持部と、そのケーブル支持部の挿入開放口を残して上方開放口を塞ぐよう設けられた下向きU字状の吊線支持部と、その吊線支持部から下降傾斜し前記挿入開放口へ向けて誘導案内するテーパガイド部と、前記挿入開放口を横切るように前記テーパガイド部のガイド端へ向けて下降傾斜し、上方から下方へは通過可能で、下方から上方へは通過が阻止される一方が自由端となるストッパ部とからなることを特徴とする。
第2には、ケーブルを支持する上向きU字状のケーブル支持部と、そのケーブル支持部の挿入開放口を残して上方開放空間を塞ぐよう設けられた下向きU字状の吊線支持部とを有し、前記挿入開放口は、前記挿入開放口の開口端から水平に屈曲延長された第1ストッパ部と、前記吊線支持部から前記第1ストッパ部と対向するよう屈曲延長された第2ストッパ部とにより側方から挿入可能な一定長さの挿入通路を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、電柱間に掛け渡された吊線に対して、直交する方向からケーブルハンガの挿入開放口を通過させた後、その吊線の上方に吊線支持部がくるようケーブルハンガを移動しそのまま、ケーブルハンガを下降させることで吊線支持部は吊線と係合し合い迅速に支持させることができる。
この支持作業を繰返し行なうことで吊線に対して所定の間隔でケーブルハンガを設置できるため、従来のスパイラルハンガに比べて大幅な材料削減に寄与することができる。
また、所定の間隔で吊線に支持された各ケーブルハンガに対して、挿入開放口からケーブル支持部内へ通信ケーブルを落し入れる作業を順次行なうことで通信ケーブル等の配索作業が迅速に容易に完了することが可能となり、作業性の大幅な向上を図ることができる。
本発明にあっては、U字状のケーブル支持部、吊線支持部を始めとする各構成要素を1本の線材によって屈曲成形することで、大幅な材料削減が図れるようにする。
以下、図1乃至図6の図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について具体的に説明する。
図1は本発明にかかるケーブルハンガの正面図、図2はその平面図、図3は吊線に支持されたケーブルハンガ内に、通信ケーブル等が配索された説明図をそれぞれ示している。
ケーブルハンガ1は、1本の線材で作られていて、通信ケーブル3等を支持するケーブル支持部5と、吊線7に支持させるための吊線支持部9と、前記ケーブル支持部5に設けられた挿入開放口11へ向けて誘導案内するテーパガイド部13と、配索された通信ケーブル3等が挿入開放口11から抜け出るのを阻止するストッパ部15とからなっている。
ケーブル支持部5は正面からみた時に上向きU字状の形状に作られていて、その底部円弧面5aに通信ケーブル3等が配索支持されるようになっている。
吊線支持部9は、電柱(図示していない)間に掛け渡された吊線7に対して係合支持されるよう下向きU字状に作られている。U字状の溝幅dは前記吊線7の径より若干小さく設定され、吊線7との強制的な係合完了時に高い挟持圧が確保されるようになっていて、図3に示すように並列に配置された形状となっている。
並列に配置された前後の各吊線支持部9,9において、図4に示すように、下向きU字状に形成された一方の下端からは、外側へ向けて下降傾斜するテーパ部17,17が延長され、後方に位置する吊線支持部9から延長されたテーパ部17は自由端となっている。前方に位置する吊線支持部9から延長されたテーパ部17は、前記上向きU字状の形状に形成されたケーブル支持部5の一方の端部と一体に連続し、図右側に挿入開放口11を残してケーブル支持部5の上方開放空間を塞ぐようになっている。
下向きU字状に形成された各吊線支持部9,9の他方の下端からは前記テーパ部17,17とで八の字が形成されるよう前記したテーパガイド部13,13が下降傾斜し、その延長端は垂直に短く屈曲された後、アーチ状に一体に連結されたガイド端21となっている。
これにより、並列に配置された各吊線支持部9,9は一筆書きのように一本の線材によって一体に連続するようケーブル支持部5につながると共に、テーパガイド部13の上面19は、挿入開放口11へ向けて誘導案内(下向き矢印)する案内面として作用するようになっている。
また、テーパガイド部13の下面19bは前記テーパ部17の下面とで形成される八の字状によってケーブルハンガ1を下降させた時に内部に挿入された吊線7を吊線支持部9のU字状の溝幅d内へ誘導案内する案内面として作用するようになっている。
ストッパ部15は、前記挿入開放口11を斜めに横切るよう前記ケーブル支持部5の一方の端部からテーパガイド部13のガイド端21へ向けて下降傾斜する自由端となっている。
したがって吊線7、あるいは、通信ケーブル3は上方から下方へはその荷重によって前記ストッパ部15が下方へ変形することで挿入開放口11に対する通過が可能となる一方、下方から上方へはストッパ部15に沿って上方コーナ部23へ向けて誘導されるようになることで、挿入開放口11から外方へ抜けでるのを確実に阻止されるようになっている。
このように構成されたケーブルハンガ1を電柱と電柱の間に掛け渡された吊線7に支持させるには、例えば、移動可能な昇降台の上に作業者が乗って直接手で支持させるようにしたり、あるいは、図6に示すように竿25の先端に設けられたハンガ保持具27を用いてもよい。
ハンガ保持具27はケーブルハンガ1を吊線支持部9となる上方とケーブル支持部5の側方の2点で着脱自在に支持するようになっていて、その支持作業は、ケーブルハンガ1がセットされたハンガ保持具27を下から持ち上げていき、そのハンガ保持具27のガイド部29を吊線7に当てる。この時、吊線7と挿入開放口11は上下に対向し合う状態に位置決めされるから、さらに上昇させることで吊線7は挿入開放口11を介してケーブルハンガ1内に入る(7−1)。次に、吊線7の真上に吊線支持部9がくるようハンガ保持部27を移動させた後(7−2)、下降させることで、吊線7に対して吊線支持部9は強制的に係合し合う(7−3)。この結果、支持作業は迅速に完了すると共に、並列に設けられた吊線支持部9によって安定した両端支持状態が得られる。
この場合、図5に示すように、ガイド端21から溝幅dを広くした吊線支持部9の内部へ向かって折り返された吊線押え部31を設けるようにしてもよい。これにより、溝幅dが大きく確保されることで異なる太さの吊線7に対して対応が可能になると共に、しかもより確実で安定した支持状態が得られるようになる。
支持完了後はケーブル保持具17を上方へ持ち上げることでケーブルハンガ1から容易に外すことが可能となる。
以下、この作業を順次繰返すことで所定の間隔でケーブルハンガ1の設置が行なえる。
次に設置完了後のケーブルハンガ1に対しては、図3に示すように挿入開放口11から通信ケーブル3を落し入れることでケーブル支持部5によって支持されるようになり、配索作業が迅速に完了するようになる。
なお、通信ケーブル3の配索作業にあたって、予め通信ケーブル3をケーブルハンガ1内に配索しておき、そのケーブルハンガ1を吊線7に支持させることで作業が完了するようにしてもよい。
図7から図10はケーブルハンガ1の第2の実施形態を示したもので、挿入開放口11を側方に設けるようにしたものである。
即ち、ケーブルハンガ1は、1本の線材で作られていて、通信ケーブル等を支持するケーブル支持部31と、吊線7に支持させるための吊線支持部33と、挿入開放口11とからなる形状となっている。
ケーブル支持部31は正面からみた時に上向きU字状の形状に作られていて、その底部円弧面31aに通信ケーブル等が配索支持されるようになっている。
吊線支持部33は、電柱間に掛け渡された吊線7に対して係合支持されるよう下向きU字状の形状に作られている。U字状の溝幅dは前記吊線7の径より若干小さく設定され、吊線7との強制的な係合完了時に高い挟持圧が確保されるようになっていて、図10に示すように並列に配置された形状となっている。
並列に配置された前後の各吊線支持部33,33において、下向きU字状に形成された一方の下端からは、外側へ向けて下降傾斜するテーパ部35が延長され、前方に位置する吊線支持部33から延長されたテーパ部35は自由端となっている。後方に位置する吊線支持部33から延長されたテーパ部35は、前記上向きU字状に形成されたケーブル支持部31の一方の端部と一体に連続し、ケーブル支持部31の上方開放空間を塞ぐようになっている。
下向きU字状に形成された各吊線支持部33,33の他方の下端からは、前記テーパ部35とで八の字状が形成されるよう下降傾斜するテーパ部37が平行に延長され、その延長端はさらに内側へ向け水平に屈曲された後、一体に連結され、後述する第1ストッパ部39とで前記した挿入開放口11を構成する第2ストッパ部41となっている。
これにより、並列に配置された各吊線支持部33は一筆書きのように1本の線材によって一体に連続するようケーブル支持部31につながると共に、八の字状のテーパ部35,37はケーブルハンガ1を下降させた時に内部に挿入された吊線7を吊線支持部33のU字状の溝幅d内へ誘導案内する案内面として作用するようになっている。
挿入開放口11は、前記ケーブル支持部31から前記第2ストッパ部41と対向するよう平行に延長された第1ストッパ部39とによって形成され、側方から挿入可能な一定長さの挿入通路43を備えている。
これにより、ケーブル支持部31内に配索された通信ケーブル等が例えば、図7、二点鎖線矢印で示すように上昇した後、挿入開放口11へ向け挿入通路43を横移動するという通常では考えられない不自然な挙動をしないかぎり、外へ抜け出ることがないよう工夫されている。
したがって、この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様にケーブルハンガ1を吊線7に支持させるには、作業者が直接手で行なう場合とハンガ保持具を用いて行なうようになる。この場合、ハンガ保持具を用いる場合には、別途専用のハンガ保持具(図示していない)を用いて支持するようになする。
また、吊線に対して所定の間隔で支持された設置完了後のケーブルハンガ1に対しては、挿入開放口11から通信ケーブル3を落し入れることでケーブル支持部31によって支持されるようになり配索作業が迅速に完了する。
本発明にかかるケーブルハンガの正面図。 図1のケーブルハンガの平面図。 吊線にケーブルハンガを支持させた状態の説明図。 ケーブルハンガの斜視図。 吊線支持部に吊線押え部を設けた別の実施形態のケーブルハンガの正面図。 ハンガ保持具によって吊線へケーブルハンガを支持させる動作説明図。 第2の実施形態を示したケーブルハンガの正面図。 図7の平面図。 吊線に支持させた第2の実施形態のケーブルハンガの説明図。 第2の実施形態のケーブルハンガの斜視図。
符号の説明
3 ケーブル
5 ケーブル支持部
7 吊線
9 吊線支持部
11 挿入開放口
13 テーパガイド部
15 ストッパ部
43 挿入通路

Claims (3)

  1. ケーブルを支持する上向きU字状のケーブル支持部と、そのケーブル支持部の挿入開放口を残して上方開放空間を塞ぐよう設けられた下向きU字状の吊線支持部と、その吊線支持部から下降傾斜し前記挿入開放口へ向けて誘導案内するテーパガイド部と、前記挿入開放口を横切るように前記テーパガイド部のガイド端へ向けて下降傾斜し、上方から下方へは通過可能で、下方から上方へは通過が阻止される一方が自由端となるストッパ部とからなることを特徴とするケーブルハンガ。
  2. ケーブルを支持する上向きU字状のケーブル支持部と、そのケーブル支持部の挿入開放口を残して上方開放空間を塞ぐよう設けられた下向きU字状の吊線支持部とを有し、
    前記挿入開放口は、前記挿入開放口の開口端から水平に屈曲延長された第1ストッパ部と、前記吊線支持部から前記第1ストッパ部と対向するよう屈曲延長された第2ストッパ部とにより側方から挿入可能な一定長さの挿入通路を備えていることを特徴とするケーブルハンガ。
  3. 前記請求項1又は2において1本の連続する線材で作られていることを特徴とするケーブルハンガ。
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