JP2006066003A - Rom型光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のようにデータを再生することができるとともに、地球環境に与える負荷の小さい反射層を備えるROM型光記録媒体を提供する。
【解決手段】 その表面に複数の凹状ピットが形成された基板1と、光透過層4と、基板1と光透過層4との間に形成された反射層3とを備え、光透過層4を介して、レーザービームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体である。凹状ピット2aが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも長い長さを有し、トラック方向に隣り合う凹状ピット間のスペース2bの長さが、基本長BLよりも短い長さを有し、かつ、反射層3がアルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなる。
【選択図】 図2
【解決手段】 その表面に複数の凹状ピットが形成された基板1と、光透過層4と、基板1と光透過層4との間に形成された反射層3とを備え、光透過層4を介して、レーザービームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体である。凹状ピット2aが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも長い長さを有し、トラック方向に隣り合う凹状ピット間のスペース2bの長さが、基本長BLよりも短い長さを有し、かつ、反射層3がアルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ROM型光記録媒体に関するものであり、詳しくは、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のようにデータを再生することが可能であるとともに、地球環境に与える負荷の小さい反射層を備えるROM型光記録媒体に関するものである。
従来より、デジタルデータを記録するための記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録媒体が広く利用されている。これらの光記録媒体は、CD−ROMやDVD−ROMのように、データの追記や書き換えができないROM型光記録煤体と、CD−RやDVD−Rのように、データの追記はできるが、データの書き換えができない追記型光記録媒体と、CD−RWやDVD−RWのように、データの書き換えが可能な書き換え型光記録媒体とに大別することができる。
これらのうち、ROM型光記録媒体においては、基板の表面に、凹状ピットまたは凸状ピットが形成され、かかるピットおよび隣接するピット間のスペースによって、データが記録されている。これらピットおよびスペースには、それぞれ、デジタルデータの「0」または「1」が対応付けられ、また、その長さには、「0」または「1」のビット数が対応付けられている。したがって、ピットおよびスペースの長さを変調することによって、所望のデータを記録することができる。
一方、記録されたデータを再生する場合には、基板上に構成されるトラックに沿って、レーザビームを照射し、レーザビームの反射光量を光検出器によって検出して、基板の表面形状の違いを読み取ることにより、データを再生することができる。
近年においては、より大容量で、かつ、高いデータ転送レートを有する次世代型のROM型光記録媒体が提案されている。かかる次世代型のROM型光記録媒体においては、レーザビームを集束するための対物レンズの開口数NAを大きくするとともに、レーザビームの波長λを短くすることによって、記録密度の向上が図られている。
しかしながら、レーザビームを集束するための対物レンズの開口数NAを高くすると、次式(1)、
で示されるように、光記録媒体に対するレーザビームの光軸の傾きに許される角度誤差、すなわち、チルトマージンTが非常に狭くなるという問題が生じる。
で示されるように、光記録媒体に対するレーザビームの光軸の傾きに許される角度誤差、すなわち、チルトマージンTが非常に狭くなるという問題が生じる。
上記式(1)において、dは、レーザビームが基板の表面に形成されたピットに達するまでに、レーザビームが透過する層の厚さである。上記式(1)から明らかなように、チルトマージンTは、対物レンズのNAが高いほど、小さくなり、レーザビームが透過する層の厚さdが薄いほど、大きくなる。
そこで、次世代型のROM型光記録媒体においては、基板上に、スピンコート法等により約100μmの厚さを有する薄い光透過層を形成し、この光透過層側からレーザビームを照射して、データを再生するように構成することによって、チルトマージンの拡大が図られている。即ち、次世代型のROM型光記録媒体の作製においては、光入射面側から順次成膜が行われる現行の光記録媒体とは異なり、光入射面とは反対側から順次成膜が行われることになる。
一方、ROM型光記録媒体においては、C/N比の高い再生信号を得るために、基板上に反射層を形成し、レーザビームに対する反射率を向上させることが一般的である。かかる反射層用の材料としては、これまで種々のものが提案されてきているが、再生特性を効果的に高めるためには、当該波長領域における光反射率が高く、かつ、表面性に優れた材料を選択することが要求される。特に、記録密度やデータ転送レートが高い光記録媒体においてはこのような要求が厳しく、これを満足し得る反射層材料としては、銀(Ag)またはこれを主成分とする合金が好ましく用いられている。
しかしながら、次世代型のROM型光記録媒体においては、従来のCD−ROMやDVD−ROMと異なり、光透過層側からレーザビームが照射されるように構成されているため、基板上に反射層を設けた場合には、光記録媒体に入射したレーザビームが、基板の表面に到達する前に、反射層によって反射される。このため、光検出器によって生成された再生信号は、基板の表面形状に対応するものではなく、主として反射層の表面形状に対応したものとなる。その結果、記録すべきデータに応じて、基板に、凹状ピットおよびスペース、あるいは凸状ピットおよびスペースを形成した場合には、再生信号のジッタ特性が悪化し、記録されたデータを所望のように再生することが極めて困難になるという問題があった。
また、近年、地球環境への関心の高まりに伴って、光記録媒体における反射層の材料としても、より環境負荷の小さい材料を選択することが望まれている。
そこで本発明の目的は、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のようにデータを再生することができるとともに、地球環境に与える負荷の小さい反射層を備えるROM型光記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、記録すべきデータに応じて、基板に、凹状ピットおよびスペースを形成した場合においても、次世代型のROM型光記録媒体に記録されたデータを再生したときに、再生信号のジッタ特性が悪化するのは、反射層の凹部の長さが、基板の表面に形成された凹状ピットよりも短くなるとともに、隣り合う凹部間の間隙の長さが、基板の表面に形成されたスペースよりも長くなり、これら反射層の凹部および凹部間の間隙の長さが、光検出器によって検出されるため、データ再生装置に認識される凹凸パターンの長さが、記録したデータに対応する長さと一致しなくなることに起因していることを見出した。また、基板に、凸状ピットおよびスペースを形成した場合に見られる再生信号のジッタ特性の悪化も、同様に、光検出器によって検出される凸状ピットおよびスペースの長さが、それぞれ、記録したデータに対応する長さと一致しなくなることに起因していることを見出した。さらに、反射層の材料としてアルミニウム(Al)主成分としこれに添加物が加えられた材料を選択することで、良好な再生特性を確保しつつ、環境負荷を軽減することができることを見出した。本発明は、これら知見に基づき、完成されたものである。
即ち、本発明のROM型光記録媒体は、その表面に複数の凹状ピットが形成された基板と、光透過層と、前記基板と前記光透過層との間に形成された反射層とを備え、前記光透過層を介して、レーザービームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体であって、前記凹状ピットが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも長い長さを有し、トラック方向に隣り合う前記凹状ピット間のスペースの長さが、前記基本長BLよりも短い長さを有し、かつ、前記反射層が、アルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなることを特徴とするものである。
これにより、反射層に形成される凹部および凹部間の間隙の長さを、記録すべきデータに応じた長さである基本長BLとほぼ一致させることができるので、光記録媒体に記録されたデータを再生したときに、光検出器によって検出される凹状ピットおよびスペースの長さが、それぞれ、記録したデータに対応する長さとほぼ一致し、従って、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することが可能となる。
また、反射層を、アルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなるものとしたことで、環境負荷を抑制しつつ、所望の高い再生特性(変調度、反射率等)を得ることができる。即ち、アルミニウム(Al)に添加物が加えられた材料は、高い反射率を有していることから、レーザビームに対する光反射率を十分に高めることができるとともに、添加物によりその表面性が改善されるために、成膜終了面側からレーザビームが照射される次世代型のROM型光記録媒体においても、高い反射率を確保することが可能となるのである。
また、本発明の他のROM型光記録媒体は、その表面に、複数の凸状ピットが形成された基板と、光透過層と、前記基板と前記光透過層の間に形成された反射層とを備え、前記光透過層を介して、レーザビームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体であって、前記凸状ピットが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも短い長さを有し、トラック方向に隣り合う前記凸状ピット間のスペースの長さが、前記基本長BLよりも長い長さを有し、かつ、前記反射層が、アルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなることを特徴とするものである。
これにより、反射層に形成される凸部および凸部間の間隙の長さを、記録すべきデータに応じた長さである基本長BLとほぼ一致させることができるので、光記録媒体に記録されたデータを再生したときに、光検出器によって検出される凸状ピットおよびスペースの長さが、それぞれ、記録したデータに対応する長さとほぼ一致し、従って、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することが可能となる。また、反射層を、Alを主成分としこれに添加物が加えられた材料からなるものとしたことで、前述したように、環境負荷を抑制しつつ、所望の高い再生特性(変調度、反射率等)を得ることができる。
本発明において、基本長BLは、記録すべきデータの「0」または「1」のビット数に応じて決定される長さであり、例えば、次世代型のROM型光記録媒体に、1−7RLL変調によって変調された2Tないし8Tのデータを25GBの記録容量で記録する場合には、2Tないし8Tに対応して、149nm、223.5nm、298nm、372.5nm、447nm、521.5nm、596nmの7種類の長さを有している。
また、本発明において「主成分」とは、当該層内において含有率(原子%=atm%)が最も高い元素を指す。
本発明によれば、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することができるとともに、地球環境に与える負荷の小さい反射層を備えるROM型光記録媒体を提供することが可能になる。
以下、添付図面に基づき、本発明の好適実施態様について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施態様に係る、基板に凹状ピットを有するROM型光記録媒体の概略を示す一部切欠き斜視図であり、図2は、図1のAで示す部分の概略拡大断面図である。
図1は、本発明の好ましい実施態様に係る、基板に凹状ピットを有するROM型光記録媒体の概略を示す一部切欠き斜視図であり、図2は、図1のAで示す部分の概略拡大断面図である。
図1に示すように、光記録媒体1は、ディスク形状をなし、その中央部には、光記録媒体1を、データ再生装置にセットするためのセンターホール6が形成されている。
図1および図2に示す光記録媒体1は、図2において、矢印で示される方向から、380nmないし450nmの波長を有するレーザビームが、対物レンズ(図示せず)を介して、照射されて、データが再生されるように構成されている。
図2に示すように、本実施形態に係る光記録媒体1は、基板2と、基板2上に形成された反射層3と、反射層3上に形成された光透過層4と、光透過層4上に形成されたハードコート層5とを備えている。
基板2は、光記録媒体1の機械的な支持体として、機能するものである。
基板2を形成するための材料は、光記録媒体1の支持体として機能することができれば、とくに限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂などを用いることができる。基板2の厚さは、特に限定されるものではないが、約1.1mmであることが好ましい。
基板2を形成するための材料は、光記録媒体1の支持体として機能することができれば、とくに限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂などを用いることができる。基板2の厚さは、特に限定されるものではないが、約1.1mmであることが好ましい。
図3は、基板2の表面の概略斜視図である。図3において、矢印Lは、レーザビームの走査方向を示している。
図3に示すように、基板2の表面には、略楕円形状を有する複数の凹状ピット2aが形成されている。これら複数の凹状ピット2aは、光記録媒体1の内周側から外周側、あるいは外周側から内周側に向かって、螺旋状に形成され、トラックを構成している。また、複数の凹状ピット2a以外の領域は、平坦に形成され、トラック方向に隣り合う凹状ピット2a間に、スペース2bを構成している。これらの凹状ピット2aおよびスペース2bには、それぞれ、デジタルデータの「0」または「1」が対応付けられており、凹状ピット2aおよびスペース2bによって、データが記録されている。
図3に示すように、基板2の表面には、略楕円形状を有する複数の凹状ピット2aが形成されている。これら複数の凹状ピット2aは、光記録媒体1の内周側から外周側、あるいは外周側から内周側に向かって、螺旋状に形成され、トラックを構成している。また、複数の凹状ピット2a以外の領域は、平坦に形成され、トラック方向に隣り合う凹状ピット2a間に、スペース2bを構成している。これらの凹状ピット2aおよびスペース2bには、それぞれ、デジタルデータの「0」または「1」が対応付けられており、凹状ピット2aおよびスペース2bによって、データが記録されている。
図2に示すように、基板2上には、反射層3が形成されている。
反射層3は、ハードコート層5および光透過層4を介して入射したレーザビームを反射し、再び、ハードコート層5側から出射させる機能を有するとともに、レーザビームによる熱を速やかに放熱する役割を果たす。これにより、レーザビームに対する光反射率が高められるため、再生特性を向上させることができ、また、多重干渉効果により高い再生信号(C/N比)を得ることも可能となる。従って、反射層3の材料としては、当該波長領域(380nm〜450nm)における光反射率が高い材料を選択する必要があるが、本実施形態に係る光記録媒体1は再生のみを行うものであるため、熱伝導性については特に制限されず、より環境負荷の小さい材料を選択することが望ましい。
反射層3は、ハードコート層5および光透過層4を介して入射したレーザビームを反射し、再び、ハードコート層5側から出射させる機能を有するとともに、レーザビームによる熱を速やかに放熱する役割を果たす。これにより、レーザビームに対する光反射率が高められるため、再生特性を向上させることができ、また、多重干渉効果により高い再生信号(C/N比)を得ることも可能となる。従って、反射層3の材料としては、当該波長領域(380nm〜450nm)における光反射率が高い材料を選択する必要があるが、本実施形態に係る光記録媒体1は再生のみを行うものであるため、熱伝導性については特に制限されず、より環境負荷の小さい材料を選択することが望ましい。
また、後述するように、本実施形態に係る光記録媒体1は、光入射面とは反対側から順次成膜が行われる次世代型のROM型光記録媒体であるため、CDやDVDのように光入射面側から順次成膜が行われるタイプの光記録媒体に比べ、光入射面側における反射層表面が粗くなる傾向にある。これは、CDやDVDのように光入射面側から順次成膜が行われるタイプの光記録媒体では、反射層の表面のうち成膜開始面が光入射面側に位置するため、その表面性は下地の表面性とほぼ一致するが、図示する本実施形態に係る光記録媒体1のように、光入射面とは反対側から順次成膜が行われる次世代型の光記録媒体では、反射層3の表面のうち成膜終了面13aが光入射面側に位置するため、成膜過程における結晶成長により表面性が低下するからである。従って、本発明に係る反射層3の材料としては、成膜終了面13aにおける表面性に優れた材料を選択する必要がある。
以上を考慮して、本実施形態においては、反射層3の材料として、アルミニウム(Al)を主成分とし、これに添加物が加えられた材料を用いる。アルミニウム(Al)は、波長λが380nm〜450nmのレーザビームに対して十分に高い反射率を有することから、レーザビームLに対する光反射率を十分に高めることができ、所望の高い再生特性を得ることが可能となる。また、コスト性および保存信頼性に優れるという利点も有している。
アルミニウム(Al)に添加する添加物としては、マグネシウム(Mg)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)および金(Au)が好適であり、中でも、マグネシウム(Mg)およびタングステン(W)が特に好ましい。これらの添加物を加えることにより、反射層3が純粋なアルミニウム(Al)からなる場合に比べて表面性が向上することから、本実施形態に係る光記録媒体1におけるように、光入射面とは反対側から順次成膜を行った場合においても、反射層3の成膜終了面13aにおける表面性を改善することが可能となる。
なお、反射層3の成膜終了面13aの表面性が信号特性に与える影響は、ここに照射されるレーザビームのビームスポット径が小さいほど顕著となる。これは、ビームスポットが大きくなればなるほどビームスポット内に含まれる凹凸が希釈されて実際の信号特性への影響が小さくなるからである。即ち、レーザビームの波長をλとし、レーザビームを集光するための対物レンズの開口数をNAとした場合、λ/NA>640nmである場合には、反射層3の成膜終了面13aにおける表面性が実際の信号特性に実質的な影響を及ぼすことはない。これに対し、λ/NA≦640nmである場合には、反射層3の成膜終了面13aにおける表面性が実際の信号特性に実質的な影響を及ぼすことから、アルミニウム(Al)に上記元素を添加することによって、かかる実質的な影響を低減することが可能となる。
換言すれば、λ/NA>640nmである場合には、このような表面性の改善を行う必要性は少ない。同様に、DVDのように光入射面側から順次成膜が行われるタイプの光記録媒体では、成膜開始面が光入射面側に位置するため、その表面性は材料にほとんど依存せず、従って、本実施形態のように成膜終了面における表面性の改善を行う必要性はほとんどない。
また、添加物の添加量は、5atm%以上であることが好ましい。添加物の添加量が5atm%未満であると、表面性の改善効果を十分に得ることができなくなるためである。なお、反射層3の主成分はアルミニウム(Al)であることから、添加物の添加量は50atm%以下である必要がある。添加物の添加量が50atm%を超えると、レーザビームLに対する反射率が不十分となるおそれがある。
上述した表面性の改善効果は、添加物としてマグネシウム(Mg)を用いた場合に最も顕著に得ることができる。添加する元素がマグネシウム(Mg)である場合には、その添加量としては15〜40atm%に設定することが好ましく、30atm%程度に設定することが特に好ましい。マグネシウム(Mg)の添加量を15〜40atm%に設定することで、反射率を大きく損なうことなく表面性の改善効果を十分に得ることが可能となり、さらに、マグネシウム(Mg)の添加量を30atm%程度に設定することで、反射率と表面性の改善効果を最も好ましく両立させることが可能となる。
また、上述した表面性の改善効果は、タングステン(W)を添加した場合においても顕著に得ることができる。添加する元素がタングステン(W)である場合には、その添加量としては5〜16atm%に設定することが好ましく、10atm%程度に設定することが特に好ましい。タングステン(W)の添加量を5〜16atm%に設定することで、反射率を大きく損なうことなく表面性の改善効果を十分に得ることが可能となり、さらに、タングステン(W)の添加量を10atm%程度に設定することで、反射率と表面性の改善効果を最も好ましく両立させることが可能となる。
さらに、添加物として用いる元素は1種類である必要はなく、2種類以上の添加物を用いてもよい。2種類の元素を添加する場合、添加物としてはマグネシウム(Mg)とタングステン(W)とを選択することが好ましく、この場合、マグネシウム(Mg)の添加量を10atm%以上に設定し、タングステン(W)の添加量を約5atm%に設定することが特に好ましい。マグネシウム(Mg)の添加量とタングステン(W)の添加量とをそれぞれ上記のように設定することで、マグネシウム(Mg)またはタングステン(W)を単独で添加した場合に比べて、表面性の改善効果をより顕著に得ることが可能となる。
反射層3の厚さとしては、5〜300nmに設定することが好ましく、20〜200nmに設定することが特に好ましい。これは、反射層3の厚さが5nm未満であると反射層3による上記効果を十分に得ることができない一方、反射層3の厚さが300nmを超えると、反射層3の成膜終了面13aの表面性が低下するばかりでなく、成膜時間が長くなって生産性が低下してしまうからであり、反射層3の厚さを5〜300nm、特に20〜200nmに設定すれば、反射層3による上記効果を十分に得ることができるとともに、成膜終了面13aの表面性を維持することができ、さらに、生産性の低下を防止することが可能となる。
反射層3は、スパッタリングなどの気相成長法によって、基板2上に形成される。スパッタリングなどの気相成長法は、電界中で加速されたイオンをターゲットに衝突させることにより、ターゲットから原子をはじき出し、そのはじき出された原子を堆積させることによって、薄膜を形成するものであるため、形成された薄膜には、下地となる基体の表面形状が転写されることになる。従って、反射層3には、基板2の表面形状が転写され、反射層3には、基板2の表面の凹状ピット2aに対応した凹部3aが形成されている。
図2に示すように、反射層3上には、順次、光透過層4およびハードコート層5が形成されている。光透過層4は、レーザビームが透過する層であり、同時に、反射層3の表面を保護する保護層としての役割を果たしている。
光透過層4は、光学的に透明で、使用されるレーザビームの波長領域である380nmないし450nmでの光学吸収や反射が少なく、複屈折が小さいことが要求され、例えば、紫外線硬化性樹脂によって形成される。
光透過層4を形成するために用いられる紫外線硬化性樹脂は、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、光開始剤および所望によりその他の添加剤を含んでいる。光重合性モノマーとしては、分子量2000未満のモノマーが好適であり、例えば、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、光重合性オリゴマーとしては、アクリル系二重結合、アリル系二重結合、不飽和二重結合などの紫外線照射によって架橋あるいは重合する基を分子中に含有または導入したオリゴマーを挙げることができる。また、光開始剤としては、公知のいずれのものを用いてもよく、例えば、分子開裂型光重合開始剤を用いることができる。
光透過層4は、反射層3の表面に、スピンコーティング法などによって、紫外線硬化性樹脂を塗布して、塗膜を形成し、塗膜に紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂を硬化させて、形成される。あるいは、光透過性樹脂によって形成されたシートを、接着剤を用いて、反射層3の表面に接着することによって、光透過層4を形成することもできる。光透過層4の厚さは、30μmないし200μmであることが好ましい。
ハードコート層5は、光記録媒体1を保護し、カートリッジに収容することなく、光記録媒体1を使用可能にする機能を有しており、本発明においては所望に応じ設けることができる。
本発明においては、ハードコート層5の表面は、鉛筆硬度試験でB以上の硬さを有することが好ましい。また、ハードコート層5の膜厚は、0.5ないし5μmであることが好ましい。光透過層4上にハードコート層が形成される場合、総厚が70ないし150μmであることが好ましい。
ハードコート層5を形成するために用いられる樹脂材料としては、活性エネルギー線硬化性樹脂を好適に挙げることができ、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびメルカプト基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの活性基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。
本発明において、ハードコート層を形成するために用いられる(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ハードコート層5は、耐摩耗性をより高めるために、5nm以上、100nm以下の平均粒子径を有するシリカ微粒子等の無機微粒子、好ましくは5nm以上、20nm以下の平均粒子径を有する無機微粒子を含めることもできる。
光透過層4やハードコート層5は、必要に応じて、非重合性の希釈溶剤、有機フィラー、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、潤滑剤、顔料、ケイ素化合物などを含んでいてもよい。レベリング剤としてまたは潤滑剤としてシリコーン等のシリコーン系化合物や、潤滑剤としてフッ素系化合物を用いることができる。
ハードコート層5は、光透過層4と同様に、スピンコート法により塗布する方法や、または、予めシート状に形成したものを光透過層4上に貼り付ける方法で形成することができる。
図4は、図3のX−X線に沿う基板厚さ方向の断面図であり、基板2の表面と反射層3の表面との断面形状を示す概略拡大断面図である。図4において、矢印Lは、レーザビームの走査方向を示している。
図4に示すように、基板2の表面には、凹状ピット2aが形成されており、また、反射層3には、基板2の表面に形成された凹状ピット2aに対応して、凹部3aが形成されている。
本発明者の研究によれば、記録すべきデータに応じて、基板2に、凹状ピット2aおよびスペース2bを形成した場合においても、次世代型のROM型光記録媒体に記録したデータを再生したときに、再生信号のジッタ特性が悪化するのは、反射層3の凹部3aの長さが、基板2の表面に形成された凹状ピット2aよりも短くなるとともに、隣り合う凹部3a間の間隙3bの長さが、基板2の表面に形成されたスペース2bよりも長さが長くなり、これら反射層3の凹部3aおよび隣り合う凹部3a間の間隙3bの長さが、光検出器によって検出されるため、データ再生装置に認識される凹凸パターンの長さが、記録したデータに対応する長さと一致しなくなることに起因していることが見出されている。
そこで、本発明者は、かかる知見に基づいて、さらに研究を重ねた結果、基板2の表面の凹状ピット2aを、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長くなるように形成し、トラック方向に隣り合う凹状ピット2a間のスペース2bを、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短くなるように形成した場合には、反射層3に形成される凹部3aおよび凹部3a間の間隙3bの長さを、記録すべきデータに対応する長さである基本長BLと、ほぼ同一の長さにすることが可能になることを見出した。
従って、本実施態様においては、基板2の表面に形成される凹状ピット2aは、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長くなるように形成され、一方、トラック方向に隣り合う凹状ピット2a間のスペース2bは、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短くなるように形成されている。
ここに、Dは、反射層3の表面から基板2の表面までの距離であり、本実施態様においては、反射層3の厚さである。また、基本長BLは、記録すべきデータの「0」または「1」のビット数に応じて決定される長さであり、例えば、光記録媒体1に、1−7RLL変調によって変調された2Tないし8Tのデータを、25GBの記録容量で記録する場合には、2Tないし8Tに対応して、149nm、223.5nm、298nm、372.5nm、447nm、521.5nm、596nmの7種類の長さを有している。
従って、本実施態様において、光記録媒体1に、1−7RLL変調によって変調された2Tないし8Tのデータを記録する場合には、最短で149+(0.1ないし0.3)・Dnmの長さに有し、最長で596+(0.1ないし0.3)・Dnmの長さを有する7種類の長さの凹状ピット2aと、最短で149−(0.1ないし0.3)・Dnmの長さを有し、最長で596−(0.1ないし0.3)・Dnmの長さに有する7種類の長さのスペース2bとが、基板2の表面上に、所定の組み合わせで組み合わされて、形成される。
本実施態様においては、反射層3の凹部3aおよび凹部3a間の間隙3bが、いずれも、記録したデータに対応する長さである基本長BLとほぼ同一の長さを有しているので、光記録媒体1に記録されたデータを再生したときに、光検出器によって検出される凹凸パターンの長さは、記録したデータに対応する長さとほぼ一致した長さとなる。従って、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することが可能となる。
光記録媒体1を製造するにあたっては、まず、基板2を形成するためのフォトレジスト原盤が製造され、この後、フォトレジスト原盤を用いたマスタリング工程によって、スタンパが形成される。
本実施形態においては、まず、フォトレジスト原盤の表面に、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長い長さを有する凹状ピットと、基本長BLに対して(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短い長さを有するスペースとが形成される。次いで、このフォトレジスト原盤を用いて、スタンパの表面に、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ長い長さを有する凸状ピットと、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ短い長さを有するスペースとが形成される。その後、このスタンパ51を用いて、光記録媒体1の基板2が作製される。
図5は、光記録媒体1の製造工程を示す工程図である。
まず、図5(a)に示すように、スタンパ51が金型60内にセットされる。この後、金型60が射出成形機にセットされ、溶融されたポリカーボネート樹脂が、金型60内に高圧で射出される。
まず、図5(a)に示すように、スタンパ51が金型60内にセットされる。この後、金型60が射出成形機にセットされ、溶融されたポリカーボネート樹脂が、金型60内に高圧で射出される。
その後、所定の冷却期間を経て、ポリカーボネート樹脂が硬化される。
こうして、図5(b)に示すように、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長さを有する凹状ピットと、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短い長さを有するスペースとが形成された基板2が作製される。
こうして、図5(b)に示すように、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長さを有する凹状ピットと、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短い長さを有するスペースとが形成された基板2が作製される。
次いで、基板2がスパッタリング装置にセットされ、図5(b)に示すように、基板2の表面上に、スパッタリング法によって、反射層3が形成される。
次に、反射層3が形成された基板2が、スピンコーティング装置にセットされ、図5(c)に示すように、スピンコーティング法によって、反射層3の表面上に、光透過層4が形成される。
最後に、光透過層4が形成された基板2が、前記と同様にスピンコーティング装置にセットされ、図5(d)に示すように、スピンコーティング法によって、光透過層4の表面上に、ハードコート層5が形成され、光記録媒体1が完成する。
本実施態様によれば、基板2の表面に形成される凹状ピット2aが、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長くなるように形成され、トラック方向に隣り合う凹状ピット2a間のスペース2bが、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短くなるように形成されているので、反射層3に形成される凹部3aおよび凹部3a間の間隙3bの長さを、基本長BLとほぼ一致させることが可能になる。従って、光記録媒体1に記録されたデータを再生したときに、光検出器によって検出される凹凸パターンの長さが、それぞれ、記録したデータに対応する長さとほぼ一致するので、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することが可能となる。
また、図示するように光透過層4の表面にハードコート層5を設ければ、入射面側の耐摩耗特性および耐傷特性が向上し、カートリッジに収容することなく光記録媒体1を使用することが可能となる。
次に、図6に、本発明の他の好適実施態様に係る、基板に凸状ピットを有するROM型光記録媒体の略拡大断面図を示す。
図6に示すように、本実施形態に係る光記録媒体70は、基板72と、基板72上に形成された反射層73と、反射層73上に形成された光透過層74と、光透過層74上に形成されたハードコート層75とを備えている。この光記録媒体70は、基板72の表面に凸状ピット72aが形成されてデータが記録されている点を除き、他は全て図2に示す前記好適実施形態に係る光記録媒体1と同様の構成を有している。
図7は、基板72の表面の略斜視図であり、図8は、図7のY−Y線に沿う基板厚さ方向の断面図である。図7および図8において、矢印Lは、いずれも、レーザビームの走査方向を示している。
図7に示すように、基板72の表面には、略楕円形状を有する複数の凸状ピット72aが形成されている。これら複数の凸状ピット72aは、光記録媒体70の内周側から外周側、あるいは外周側から内周側に向かって、螺旋状に形成され、トラックを構成している。また、複数の凸状ピット72a以外の領域は、平坦に形成され、トラック方向に隣り合う凸状ピット72a間に、スペース72bを構成している。これらの凸状ピット72aおよびスペース72bには、それぞれ、デジタルデータの「0」または「1」が対応付けられており、凸状ピット72aおよびスペース72bによって、データが記録されている。
本実施態様においては、図8に示すように、基板72の表面の凸状ピット72aは、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ短くなるように形成され、一方、トラック方向に隣り合う凸状ピット72a間のスペース72bは、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dの長さだけ長くなるように形成されている。
本実施態様においても、Dは、反射層73の表面から基板72の表面までの距離であり、基本長BLは、記録すべきデータの「0」または「1」のビット数に応じて決定される長さである。
基板72の表面の凸状ピット72aおよびスペース72bが、かかる長さを有する場合には、反射層73に形成される凸部73aおよび凸部73a間の間隙73bの長さを、記録すべきデータに応じた長さである基本長BLとほぼ一致させることができ、光記録媒体70に記録されたデータを再生したときに、光検出器によって検出される凹凸パターンの長さを、それぞれ、記録したデータに対応する長さとほぼ一致させることができる。したがって、良好なジッタ特性を有する再生信号を得ることができ、所望のように、データを再生することが可能となる。
光記録媒体70を製造するにあたっては、まず、基板2を形成するためのフォトレジスト原盤が製造され、この後、フォトレジスト原盤を用いたマスタリング工程によって、スタンパが形成される。
表面に、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ短い長さを有する凹状ピットと、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ長い長さを有するスペースとが形成されたマザースタンパが金型内にセットされた後に、射出成形によって、基板72が形成される。こうして、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ短い長さを有する凸状ピット72aと、基本長BLに対して、(0.1ないし0.3)・Dだけ長い長さを有するスペース72bとを有する基板72が作製される。
その後は前記好適実施形態と同様にして、基板72の表面上に、反射層73、光透過層74およびハードコート層75が、順次、形成され、光記録媒体70が完成する。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、図2および図6に示す各好適実施形態に係る光記録媒体1、70においては、基板2、72の表面上に、直接反射層3、73が形成されているが、基板2、72の表面上に、直接反射層3、73を形成することは必ずしも必要ではなく、基板2、72と反射層3、73との間に、一または二以上の他の層が介在してもよい。この場合には、基板2、72と反射層3、73の間に介在する層の厚さと、反射層3、73の厚さとの総和が、反射層3、73の表面から基板2、72の表面までの距離Dとなる。
また、図2および図6に示す各好適実施形態に係る光記録媒体1、70においては、反射層3、73の表面上に、直接光透過層4、74が形成されているが、反射層3、73の表面上に、直接光透過層4、74を形成することは必ずしも必要ではなく、反射層3、73と光透過層4、74との間に、一または二以上の他の層が介在してもよい。
1 光記録媒体
2 基板
2a 凹状ピット
2b スペース
3 反射層
3a 凹部
3b 凹部間の間隔
4 光透過層
5 ハードコート層
13a 成膜終了面
51 スタンパ
60 金型
70 光記録媒体
72 基板
72a 凸状ピット
72b スペース
73 反射層
73a 凸部
73b 凸部間の間隔
74 光透過層
75 ハードコート層
2 基板
2a 凹状ピット
2b スペース
3 反射層
3a 凹部
3b 凹部間の間隔
4 光透過層
5 ハードコート層
13a 成膜終了面
51 スタンパ
60 金型
70 光記録媒体
72 基板
72a 凸状ピット
72b スペース
73 反射層
73a 凸部
73b 凸部間の間隔
74 光透過層
75 ハードコート層
Claims (6)
- その表面に複数の凹状ピットが形成された基板と、光透過層と、前記基板と前記光透過層との間に形成された反射層とを備え、前記光透過層を介して、レーザービームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体であって、前記凹状ピットが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも長い長さを有し、トラック方向に隣り合う前記凹状ピット間のスペースの長さが、前記基本長BLよりも短い長さを有し、かつ、前記反射層が、アルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなることを特徴とするROM型光記録媒体。
- 前記反射層の表面から前記基板の表面までの距離をDとしたときに、前記凹状ピットが、BL+(0.1ないし0.3)・Dの長さを有し、前記スペースが、BL−(0.1ないし0.3)・Dの長さを有している請求項1に記載のROM型光記録媒体。
- 前記添加物には、マグネシウム(Mg)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)および金(Au)からなる群より選ばれた少なくとも一つの元素が含まれている請求項1または2に記載のROM型光記録媒体。
- その表面に、複数の凸状ピットが形成された基板と、光透過層と、前記基板と前記光透過層の間に形成された反射層とを備え、前記光透過層を介して、レーザビームが照射されて、データが再生されるように構成されたROM型光記録媒体であって、前記凸状ピットが、記録すべきデータに応じて決定される基本長BLよりも短い長さを有し、トラック方向に隣り合う前記凸状ピット間のスペースの長さが、前記基本長BLよりも長い長さを有し、かつ、前記反射層が、アルミニウム(Al)を主成分としこれに添加物が加えられた材料からなることを特徴とするROM型光記録媒体。
- 前記反射層の表面から前記基板の表面までの距離をDとしたときに、前記凸状ピットが、BL−(0.1ないし0.3)・Dの長さを有し、前記スペースが、BL+(0.1ないし0.3)・Dの長さを有している請求項4に記載のROM型光記録媒体。
- 前記添加物には、マグネシウム(Mg)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)および金(Au)からなる群より選ばれた少なくとも一つの元素が含まれている請求項4または5に記載のROM型光記録媒体。
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-
2004
- 2004-08-30 JP JP2004250051A patent/JP2006066003A/ja not_active Withdrawn
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