JP2006064852A - 分散補償器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化された分散補償器で、かつ低出力励起光でも高増幅率が得られる分散補償器を提供することである。
【解決手段】 入力端10から入力された信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されDCF100に入射する。信号光は、DCF100の伝搬過程で励起光により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、反射部30で反射されて進行方向を変えられ、励起光は反射部30で吸収される。さらに、信号光は、DCF100へ再入射してDCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。信号光は、DCF100の伝搬過程で励起光により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。さらに、信号光は、波長選択性光カプラ40を通過し、光サーキュレータ50を介して出力端20から出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】 入力端10から入力された信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されDCF100に入射する。信号光は、DCF100の伝搬過程で励起光により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、反射部30で反射されて進行方向を変えられ、励起光は反射部30で吸収される。さらに、信号光は、DCF100へ再入射してDCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。信号光は、DCF100の伝搬過程で励起光により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。さらに、信号光は、波長選択性光カプラ40を通過し、光サーキュレータ50を介して出力端20から出力される。
【選択図】 図1
Description
この発明は光伝送技術における分散補償器に関し、特に光直接増幅が可能な分散補償器に関するものである。
近年の情報通信技術の急速な発展に伴い、同一の光ファイバ内を異なる波長をもつ複数の信号光で多重化して伝送量を増大させる波長多重伝送(WDM:Wavelength Division Multiplexing;以下、WDMと称す)システムが実現されている。
WDMシステムでは、主としてCバンドと呼ばれる1550nm帯の波長をもつ信号光が用いられる。石英ガラス系光ファイバにおいて1550nm帯での光損失が最小であること、および1550nm帯の信号光を光直接増幅できることから、複雑かつ高価な中継器を用いずに長距離伝送を実現できるためである。
一方、WDMシステムの伝送路に用いられる光ファイバには、経済的観点から、膨大に敷設されている既存の光ファイバを流用することが多い。しかし、これら既設の光ファイバの多くは、1300nm帯を零分散とするシングルモードファイバ(SMF:Single Mode Fiber;以下、SMFと称す)である。そのため、零分散となる1300nm帯から離れた1550nm帯の信号光には大きな波長分散が生じる。
すなわち、1550nm帯の信号光では波長毎に伝搬速度が異なる。また、伝送距離が長くなるほど、波長間の伝搬時間差は拡大する。
ところで、デジタル変調される信号光の時間波形はパルス状であるため、信号光のスペクトルは広がりをもつ。すなわち、信号光は、複数の波長成分を含むことになる。
したがって、信号光に含まれる各波長間に伝搬時間差が生じると、信号光の時間波形はひずみを生じる。特に、伝送距離が長くなるほど各波長間の伝搬時間差が拡大するため、時間波形のひずみが大きくなり、最終的には伝送誤りとなる。
さらに、伝送速度、いわゆるビットレートを増大させるために信号光のパルス幅を短くすると、信号光のスペクトルはさらに広がり、信号光に含まれる波長成分の帯域幅は増加する。そのため、波長間の伝搬時間差がさらに拡大し、信号光の時間波形はより大きなひずみを生じる。
上述のように、SMFにおける波長分散は、長距離伝送および高速伝送の面で大きな問題となる。
そこで、SMFの波長分散と反対の符号の波長分散をもつ光ファイバを伝送路に挿入し、信号光に生じた波長分散を相殺する分散補償器が実現されている。この光ファイバは、分散補償ファイバ(DCF:Dispersion Compensation Fiber;以下、DCFと称す)と呼ばれる。
図12は、基本的なWDMシステムの概略構成図である。
図12を参照して、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnの各信号光は、送信元の合波器4で結合され、SMFからなる伝送路6を伝搬する。伝送路6の一定区間毎にDCFからなる分散補償器2が設けられる。分散補償器2は、信号光に所定の波長分散を与え、SMFを伝搬する過程で蓄積された波長分散を相殺する。その後、結合された信号光は、受信先の分波器8で各信号光に分離される。
図13は、SMFおよびDCFにおける波長と波長分散との関係を示す図である。
図13を参照して、DCFは、信号光の波長帯である1550nm帯において、SMFの波長分散と符号が反対で、絶対値がほぼ等しい波長分散をもつ。よって、SMFとDCFとを合成した波長分散は、1550nm帯においてほぼ零となる。
よって、信号光が伝送路を伝搬する過程で蓄積された波長間の伝搬時間差は、DCFで解消され、信号光の時間波形のひずみは小さくなる。
なお、図13では、単位長あたりの波長分散の絶対値がSMFとDCFでほぼ等しい場合を示しており、この場合にはSMFの長さとほぼ等しい長さのDCFが必要である。したがって、単位長あたりの波長分散の絶対値がより大きなDCFを用いる場合には、DCFの長さをSMFの長さより短くできる。
しかし、一方では、DCFを伝送路に挿入すると光損失が増大するため、信号光が減衰し長距離伝送できないという問題が生じる。
そこで、励起光を信号光とともにDCFへ入射させて、信号光を励起光により増幅する光直接増幅が考案されている。DCFにおいて信号光を光直接増幅することにより、DCFによる光損失を補償し、信号光を長距離伝送できる。
特許文献1には、励起光を信号光の伝搬するDCFへ入射させて、ラマン増幅により信号光を光直接増幅する分散補償器が示されている。
図14は、特許文献1に示されている従来の分散補償器の概略構成図である。
図14を参照して、従来の分散補償器は、DCF100と、励起光源200と、光カプラ160と、光アイソレータ150とからなる。
DCF100は、光直接増幅が可能な媒質からなる分散補償ファイバである。
励起光源200は、DCF100で信号光を光直接増幅するための励起光を発生させる。
光カプラ160は、DCF100に対して励起光を入射させるための光結合器である。
光アイソレータ150は、入力された光を一方にのみ通過させる光部品である。
入力端10から入力された信号光は、光アイソレータ150を通過して、DCF100に入射する。一方、励起光は、光カプラ160を介してDCF100に入射する。信号光および励起光がDCF100を伝搬する過程において、信号光は励起光により増幅される。さらに、増幅された信号光は、所定の波長分散が与えられる。その後、DCF100から放射された信号光は、光カプラ160を通過して出力端20から放射される。また、DCF100から放射された励起光は、光アイソレータ150により入力端10への進行を阻止される。
さらに、特許文献2および3には、複数の増幅部からなる分散補償器も示されている。
特許文献2には、分散補償および信号光の増幅を行う第1ラマン増幅部と、信号光の増幅を行う第2ラマン増幅部とからなり、高増幅率を得られかつ分散補償を柔軟に行える分散補償器が示されている。
特許文献3には、第1のDCFおよび第1の励起光源並びに第2のDCFおよび第2の励起光源からなり、分散補償特性および増幅特性を任意に設定できる分散補償器が示されている。
特開平11−174504号公報
特開2003−143081号公報
特開2003−289285号公報
上述のような分散補償器では、SMFの波長分散を相殺するために、少なくとも伝送路の約20%に相当する長さのDCFが必要である。一例として、SMFからなる伝送路において50km毎に分散補償を行うためには、それぞれ10kmのDCFが必要となる。そのため、分散補償器は大きくならざるを得ず、設置場所が制限されるといった問題があった。
また、信号光を高増幅率で増幅させるために高出力の励起光を用いると、励起光の伝送路への流出や励起光による破損を防止するため、高耐力な光部品を採用する必要がある。そのため、分散補償器が高価になるといった問題があった。
一方、低出力の励起光を用いると、励起光はDCFを伝搬する過程で減衰するため、増幅率が低下して信号光を十分に増幅できないといった問題があった。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型化された分散補償器で、かつ低出力励起光でも高増幅率が得られる分散補償器を提供することである。
この発明によれば、信号光が入力される入力部と、光戻部と、入力部から受けた信号光を励起光によって増幅し、その増幅した信号光に所定の波長分散を与えて反射部へ放射するとともに、光戻部によって戻された信号光を励起光によって増幅し、その増幅した信号光に所定の波長分散を与えて入力部へ放射する分散補償ファイバとを備える分散補償器である。
好ましくは、励起光を分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段をさらに備え、光戻部は、分散補償ファイバから放射される信号光および励起光を含む光の中から信号光のみを反射する反射部からなる。
好ましくは、光戻部は、分散補償ファイバから放射された信号光のみを反射する反射部と、励起光を分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段とを含み、入力部は、分散補償ファイバから放射される信号光および励起光を含む光の中から信号光を抽出する信号光抽出手段を含む。
好ましくは、励起光を分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段をさらに備え、光戻部は、分散補償ファイバから放射される信号光および励起光を含む光の中から抽出した信号光を循環させて分散補償ファイバへ放射するループ型の光フィルタからなる。
好ましくは、光戻部は、1または2以上のファイバブラッググレーティングからなる。
好ましくは、チャープ型ファイバブラッググレーティングからなる。
好ましくは、光戻部は、外部からの指令に応じてチャープ型ファイバブラッググレーティングを伸縮させることにより、伸縮量に応じた波長分散を反射する信号光に与える可変分散補償手段を含む。
好ましくは、分散補償ファイバは、ラマン増幅媒質または希土類添加増幅媒質からなる。
好ましくは、分散補償ファイバは、フォトニック結晶構造をもつ。
好ましくは、入力部は、分散補償ファイバから放射される信号光を信号光の入力経路とは異なる経路で出力する信号光出力手段を含む。
この発明によれば、分散補償器に入力された信号光は、分散補償ファイバを伝搬した後に光戻部で進行方向を変えられて再度分散補償ファイバに入射する。そのため、信号光は分散補償ファイバを往復することになり、信号光が分散補償ファイバを伝搬する距離は分散補償ファイバの長さの2倍となる。また、信号光は伝搬方向と無関係に伝搬距離に応じた励起光との相互作用によって増幅されるため、信号光が励起光と相互作用を生じる距離は分散補償ファイバの長さの2倍となる。よって、信号光が分散補償ファイバを一方向にのみ伝搬する場合に比較して、同一の波長分散および同一の増幅作用を生じさせる分散補償ファイバの長さは半分で済み、分散補償器を小型化できる。
また、この発明によれば、分散補償ファイバの長さを半分にできるため、励起光の分散補償ファイバでの減衰量も半分となる。よって、励起光の減衰による増幅率の低下が生じにくく、もとの長さの分散補償ファイバからなる分散補償器の場合と比較して、励起光の出力を低下させても増幅率を維持できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う分散補償器の概略構成図である。
図1は、この発明の実施の形態1に従う分散補償器の概略構成図である。
図1を参照して、実施の形態1に従う分散補償器は、入力端10と、光サーキュレータ50と、DCF100と、励起光源200と、波長選択性光カプラ40と、反射部30と、出力端20とからなる。
入力端10は、信号光が伝搬する伝送路の送信側と接続され、伝送路を伝搬する信号光を受ける。そして、入力端10は、その受けた信号光を光サーキュレータ50へ導く。
光サーキュレータ50は、3つのポートを備え、各ポートは、入力端10、波長選択性光カプラ40および出力端20とそれぞれ接続される。また、光サーキュレータ50は、1つのポートに入射された光を、入射されたポートと時計回りで次に位置するポートから放射する。つまり、光サーキュレータ50は、入力端10に入力された光を波長選択性光カプラ40へ放射し、波長選択性光カプラ40から放射された光を出力端20へ放射する。
DCF100は、信号光が伝搬する伝送路における波長分散と符号が反対の波長分散をもつ。また、DCF100は、光学非線形係数が高く、ラマン増幅を生じるラマン増幅媒質からなる。さらに、信号光に与えるべき波長分散の約1/2の波長分散をもつようにDCF100の長さを選定する。
ラマン増幅とは、光ファイバに励起光を入射させると、ラマン散乱による誘導放出でストークス光が生じ、励起光波長λpより約100nm長い波長帯の信号光が増幅される現象である。なお、ラマン散乱とは、励起光の光子が光ファイバの石英ガラスの分子振動に対応する光学フォノンを励起し、そのエネルギー分だけ波長のシフトした光として散乱される3次の非線形現象である。
したがって、DCF100は、高い光学非線形係数を有することが望ましい。光学非線形係数が高いラマン増幅媒質ほどラマン増幅率が向上するからである。
励起光源200は、ラマン増幅により信号光を増幅させるための励起光を発生する。上述のように、信号光を増幅させるには、励起光波長λpを信号光波長λsより約100nm短くする必要があり、信号光波長λsに応じて励起光波長λpを決定する。
波長選択性光カプラ40は、3つのポートを備え、光サーキュレータ50、励起光源200およびDCF100とそれぞれ接続される。また、波長選択性光カプラ40は、各ポートに入射された光を波長に応じて合波および分波する。つまり、波長選択性光カプラ40は、光サーキュレータ50から放射された信号光と、励起光源200から放射された励起光とを結合してDCF100へ放射する。一方、波長選択性光カプラ40は、DCF100から放射された信号光を光サーキュレータ50へ放射し、励起光源200へ放射しない。
反射部30は、DCF100と接続される。そして、反射部30は、DCF100から放射された信号光および励起光を含む光の中から信号光波長λsの信号光を選択的に反射し、それ以外の光を吸収する。
出力端20は、信号光が伝搬する伝送路の受信側と接続され、信号光は出力端20から伝送路へ出力される。
実施の形態1においては、入力端10は「入力部」を構成し、反射部30は「光戻部」を構成し、励起光源200および波長選択性光カプラ40は「励起光放射手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
実施の形態1では、簡単化のため、1つの信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。一例として、信号光波長λsを1550nmとし、信号光波長λsに対応させて、励起光波長λpを1460nmとする。
入力端10から入力された信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、波長選択性光カプラ40に入射する。信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されて、DCF100に入射する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で同方向に伝搬する励起光との相互作用により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、励起光とともにDCF100から放射されて、反射部30に入射する。信号光は、反射部30で反射されて進行方向を変えられる。一方、励起光は、反射部30で吸収される。さらに、進行方向を変えられた信号光は、DCF100に再入射し、DCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で、入射方向に伝搬する励起光との相互作用により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、DCF100から放射されて、波長選択性光カプラ40に入射する。信号光は、波長選択性光カプラ40を通過して、光サーキュレータ50へ入射する。信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、出力端20から出力される。
なお、DCF100を入射方向に伝搬する信号光と、反射部30で進行方向を変えられてDCF100を入射方向と逆方向に伝搬する信号光とは、エネルギー的に干渉して弱め合うことはない。
信号光を電磁波としてとらえると、横波であるため、信号光の伝搬方向と直交する方向に電界および磁界が生じる。また、電界および磁界の生じる方向も直交する。そのため、伝搬方向と直交するベクトル平面上では、重ね合わせの理により2つの信号光の電界および磁界を合成した電界および磁界が生じる。しかし、2つの信号光の電界および磁界は伝搬方向のベクトル量も備えており、このベクトル量は2つの信号光において全く反対の向きをもつ。そのため、2つの信号光は、エネルギー的に独立の関係となる。
同様の現象は、水面上に生じる波においても観測することができる。水面上に生じる波は、伝搬方向と直交する方向に変位、すなわち波の高さを生じるため、信号光と同様に横波である。このような波を水面上の2つの点から生じさせると、2つの波はぶつかり合っても妨げ合うことなく互いに通り抜けることができる。
上述のように、伝搬方向が異なる2つの信号光はエネルギー的な干渉を生じない。そのため、実施の形態1においては、入射方向にDCF100を伝搬した信号光を反射部30により反射させて、入射方向と逆方向にDCF100を伝搬させる、つまりDCF100を往復伝搬させることができる。よって、信号光は、DCF100を往復する過程でラマン増幅が行われるとともに、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。
また、励起光源200で発生された励起光は、DCF100を伝搬した後、反射部30で吸収されるため伝送路に流出しない。
実施の形態1によれば、DCF100に入射された信号光は、DCF100を往復するため、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。よって、DCF100を一方向にのみ伝搬する場合に比較して、同一の波長分散を与えるためのDCF100の長さは半分で済み、分散補償器の小型化を実現できる。
また、実施の形態1によれば、DCF100に入射された信号光は、DCF100を入射方向に伝搬する過程および逆方向に伝搬する過程のいずれにおいても励起光により増幅される。一方、DCF100の長さを半分にできることから、励起光がDCF100を伝搬する過程における減衰量は減少する。したがって、DCF100を一方向にのみ伝搬する場合に比較して、同一出力の励起光に対する信号光の増幅率は増加するため、同一の増幅率を得るために必要な励起光の出力を小さくできる。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1における分散補償器は、励起光が入力部側からDCFへ入射する構成をとる。
上述の実施の形態1における分散補償器は、励起光が入力部側からDCFへ入射する構成をとる。
一方、実施の形態2においては、励起光が光戻部側からDCFへ入射する構成をとる分散補償器について説明する。
なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様に、1つの信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。また、一例として、信号光波長λsを1550nmとし、励起光波長λpを1460nmとする。
図2は、この発明の実施の形態2に従う分散補償器の概略構成図である。
図2を参照して、実施の形態2に従う分散補償器は、入力端10と、光サーキュレータ50と、DCF100と、励起光源200と、光フィルタ70と、ファイバブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Gratings;以下、FBGと称す)80と、出力端20とからなる。
入力端10と、光サーキュレータ50と、DCF100と、励起光源200と、出力端20とについては、上述の実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
光フィルタ70は、2つのポートを備え、各ポートは、光サーキュレータ50およびDCF100とそれぞれ接続される。また、光フィルタ70は、一方のポートに入射された光の中から信号光波長λsの信号光を抽出して他方のポートから放射し、それ以外の光を吸収する。
FBG80は、DCF100および励起光源200とそれぞれ接続される。また、FBG80は、軸方向に周期的な屈折率変化が形成された光ファイバで構成され、特定の波長帯域の波長をもつ光を反射し、それ以外の波長をもつ光を通過させる。FBG80の反射特性は、屈折率変化の大きさ、屈折率変化の周期および光ファイバの長さに応じて決定される。
図3は、FBG80において反射される光の波長と光強度との関係を示す図である。
図3を参照して、FBG80は、信号光波長λsである1550nmを中心とする波長帯域の波長をもつ光を反射する。
励起光源200は、FBG80と接続される。励起光波長λpは、FBG80で反射される波長帯域から十分離れているので、励起光は、FBG80を通過してDCF100に入射する。
実施の形態2においては、入力端10は「入力部」を構成し、FBG80は「光戻部」を構成し、励起光源200は「励起光放射手段」を構成し、光フィルタ70は「信号光抽出手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
入力端10から入力された信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、光フィルタ70に入射する。信号光は、光フィルタ70を通過して、DCF100に入射する。一方、励起光は、FBG80を通過してDCF100に入射する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で入射方向と逆方向に伝搬する励起光との相互作用により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、DCF100から放射されて、FBG80に入射する。信号光は、FBG80で反射されて進行方向を変えられる。さらに、進行方向を変えられた信号光は、DCF100に再入射し、DCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で、同方向に伝搬する励起光との相互作用により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、励起光とともにDCF100から放射されて、光フィルタ70に入射する。信号光は、光フィルタ70を通過して、光サーキュレータ50に入射する。一方、励起光は、光フィルタ70で吸収される。信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、出力端20から出力される。
上述の実施の形態1と同様に、伝搬方向が異なる2つの信号光はエネルギー的な干渉を生じない。そのため、実施の形態2においては、入射方向にDCF100を伝搬した信号光をFBG80により反射させて、入射方向と逆方向にDCF100を伝搬させる、つまりDCF100を往復伝搬させることができる。よって、信号光は、DCF100を往復する過程でラマン増幅が行われるとともに、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。
また、励起光源200で発生された励起光は、DCF100を伝搬した後、光フィルタ70で吸収されるため、伝送路に流出しない。
実施の形態2によれば、実施の形態1における効果に加えて、一直線上に各構成要素を接続できるため、光カプラなどで複数の光ファイバを結合させる必要がない。よって、構成がシンプルとなり、コストを抑制した分散補償器を実現できる。
[実施の形態3]
上述の実施の形態1における光戻部は、反射部で構成される。
上述の実施の形態1における光戻部は、反射部で構成される。
一方、実施の形態3においては、光戻部がループ型の光フィルタで構成される場合について説明する。
なお、実施の形態3では、実施の形態1と同様に、1つの信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。また、一例として、信号光波長λsを1550nmとし、励起光波長λpを1460nmとする。
図4は、この発明の実施の形態3に従う分散補償器の概略構成図である。
図4を参照して、実施の形態3に従う分散補償器は、図1に示す実施の形態1に従う分散補償器の反射部30を光サーキュレータ52および光フィルタ70に変更したものである。
光サーキュレータ52は、3つのポートを備え、各ポートは、DCF100、光フィルタ70の両ポートとそれぞれ接続される。また、光サーキュレータ52は、DCF100から放射された光を光フィルタ70へ放射し、光フィルタ70から放射された光をDCF100へ放射する。
光フィルタ70は、2つのポートを備え、両ポートは、光サーキュレータ52の異なる2つのポートとそれぞれ接続され光サーキュレータ52との間でループを構成する。また、光フィルタ70は、一方のポートに入射された光の中から信号光波長λsの信号光を抽出して他方のポートから放射し、それ以外の光を吸収する。
実施の形態3においては、入力端10は「入力部」を構成し、光サーキュレータ52および光フィルタ70は「光戻部」を構成し、励起光源200および波長選択性光カプラ40は「励起光放射手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
入力端10から入力された信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、波長選択性光カプラ40に入射する。信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されて、DCF100に入射する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で同方向に伝搬する励起光との相互作用により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、励起光とともにDCF100から放射されて、光サーキュレータ52に入射する。信号光および励起光は、光サーキュレータ52で進行方向を変えられ、光フィルタ70に入射する。信号光は、光フィルタ70を通過した後、循環して光サーキュレータ52に入射し、光サーキュレータ52で進行方向を変えられる。一方、励起光は、光フィルタ70で吸収される。さらに、進行方向を変えられた信号光は、DCF100に再入射し、DCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。信号光は、DCF100を伝搬する過程で、入射方向に伝搬する励起光との相互作用により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。その後、信号光は、DCF100から放射されて、波長選択性光カプラ40に入射する。信号光は、波長選択性光カプラ40を通過して、光サーキュレータ50へ入射する。信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、出力端20から出力される。
上述の実施の形態1と同様に、伝搬方向が異なる2つの信号光はエネルギー的な干渉を生じない。そのため、実施の形態3においては、入射方向にDCF100を伝搬した信号光を光サーキュレータ52および光フィルタ70により循環させて、入射方向と逆方向にDCF100を伝搬させる、つまりDCF100を往復伝搬させることができる。よって、信号光は、DCF100を往復する過程でラマン増幅が行われるとともに、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。
また、励起光源200で発生された励起光は、DCF100を伝搬した後、光フィルタ70で吸収されるため、伝送路に流出しない。
実施の形態3によれば、実施の形態1における効果に加えて、特定の波長をもつ光を選択的に反射する反射部より安価な光フィルタで構成されるため、コストを抑制した分散補償器を実現できる。
また、実施の形態3によれば、異なる特性をもつ複数の光フィルタを挿入することにより、光戻部の波長選択性を柔軟に決定できる。よって、複数の離散的な信号光波長が存在する場合でも、信号光と励起光との結合光の中から信号光を容易に抽出し、その抽出した信号光をDCFへ戻すことができる。
[実施の形態4]
上述の実施の形態1〜3においては、1つの信号光が伝送路を伝搬する場合について説明した。
上述の実施の形態1〜3においては、1つの信号光が伝送路を伝搬する場合について説明した。
一方、実施の形態4においては、複数の信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。
図5は、この発明の実施の形態4に従う分散補償器の概略構成図である。
図5を参照して、実施の形態4に従う分散補償器は、図1に示す実施の形態1に従う分散補償器の反射部30をFBG80.1,80.2,・・・,80.nおよび無反射終端60に変更したものである。
FBG80.1,80.2,・・・,80.nは、直列に接続される。なお、FBG80.1,80.2,・・・,80.nが接続される順序は問わない。また、FBG80.1,80.2,・・・,80.nは、それぞれ信号光波長λ1,λ2,・・・,λnを中心とする波長帯域の波長をもつ光を反射し、それ以外の波長をもつ光を通過させる。
図6は、FBG80.1,80.2,・・・,80.nから構成される光戻部において反射される光の波長と光強度との関係を示す図である。
図6を参照して、実施の形態4における光戻部は、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnをそれぞれ中心とする波長帯域の波長をもつ光を反射する。
無反射終端60は、光ファイバの終端を斜め研磨したものであり、入射した光を外部へ放射し、全く反射しない。
実施の形態4においては、入力端10は「入力部」を構成し、FBG80.1,80.2,・・・,80.nは「光戻部」を構成し、励起光源200および波長選択性光カプラ40は「励起光放射手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
信号光波長λ1,λ2,・・・,λnは、ビットレートに応じた波長の広がりおよび光直接増幅可能な波長帯域などを考慮して選択する。
実施の形態4では、一例として、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnは、1550nmを中心に1.6nm間隔で8波長とする。つまり、信号光波長λ1,λ2,・・・,λ8は、それぞれ1554.4nm,1546nm,1547.6nm,1549.2nm,1550.8nm,1552.4nm,1554nm,1555.6nmとする。また、励起光波長λpは、1460nmとする。
入力端10から入力された各信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、波長選択性光カプラ40に入射する。各信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されて、DCF100に入射する。各信号光は、DCF100を伝搬する過程で同方向に伝搬する励起光との相互作用により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、各信号光は、励起光とともにDCF100から放射されて、FBG80.1に入射する。信号光波長λ1の信号光は、FBG80.1で反射されて進行方向を変えられる。信号光波長λ1以外の信号光および励起光は、FBG80.2に入射する。信号光波長λ2の信号光は、FBG80.2で反射されて進行方向を変えられる。以後同様にして、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnの信号光は、それぞれFBG80.1,80.2,・・・,80.nで反射されて進行方向を変えられる。一方、励起光は、FBG80.1,80.2,・・・,80.nを通過して無反射終端60へ入射し、反射されない。さらに、進行方向を変えられた各信号光は、DCF100に再入射し、DCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。各信号光は、DCF100を伝搬する過程で、入射方向に伝搬する励起光との相互作用により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。その後、各信号光は、DCF100から放射されて、波長選択性光カプラ40に入射する。各信号光は、波長選択性光カプラ40を通過して、光サーキュレータ50へ入射する。各信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、出力端20から出力される。
上述の実施の形態1と同様に、伝搬方向が異なる2つの信号光はエネルギー的な干渉を生じない。そのため、実施の形態4においては、入射方向にDCF100を伝搬した信号光をFBG80.1,80.2,・・・,80.nにより反射して、入射方向と逆方向にDCF100を伝搬させる、つまりDCF100を往復伝搬させることができる。よって、信号光は、DCF100を往復する過程でラマン増幅が行われるとともに、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。
なお、FBG80.1,80.2,・・・,80.nの接続間隔に応じて、各信号光の伝搬距離が異なるため、各信号光間には伝搬時間差が生じるが、各信号光は独立であり、また各信号光の波長成分間には伝搬時間差が生じないため問題はない。
また、励起光源200で発生された励起光は、DCF100を伝搬した後、無反射終端60で外部へ放射されるため、伝送路に流出しない。
実施の形態4によれば、実施の形態1における効果に加えて、FBGは、反射率および反射波長帯域以外の光の透過率が高いため、FBGの接続数が増加しても光戻部における光損失を抑制できる。よって、多数の信号光波長を低損失で反射させることができ、高多重化されたWDMシステムに適した分散補償器を実現できる。
[実施の形態5]
上述の実施の形態4においては、信号光波長に対応した複数のFBGにより光戻部を構成する場合について説明した。
上述の実施の形態4においては、信号光波長に対応した複数のFBGにより光戻部を構成する場合について説明した。
一方、実施の形態5においては、特定の波長帯域の光を連続的に反射するチャープ型ファイバブラッググレーティング(CFBG:Chirped Fiber Bragg Gratings;以下、CFBGと称す)により構成する場合について説明する。
なお、実施の形態5では、実施の形態4と同様に、複数の信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。一例として、実施の形態4と同様に、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnは、1550nmを中心に1.6nm間隔で8波長とし、信号光波長λ1,λ2,・・・,λ8は、それぞれ1554.4nm,1546nm,1547.6nm,1549.2nm,1550.8nm,1552.4nm,1554nm,1555.6nmとする。また、励起光波長λpは、1460nmとする。
図7は、この発明の実施の形態5に従う分散補償器の概略構成図である。
図7を参照して、実施の形態5に従う分散補償器は、図5に示す実施の形態4に従う分散補償器のFBG80.1,80.2,・・・,80.nをCFBG90に変更したものである。
CFBG90は、DCF100および無反射終端60と接続される。また、CFBG90は、上述のFBG80と同様に、軸方向に屈折率変化が形成された光ファイバで構成される。FBG80では、軸方向の一定周期毎に屈折率変化が形成されるのに対して、CFBG90では、屈折率変化が形成される軸方向の周期は連続的な変化をもつ。そのため、CFBG90は、軸方向の周期変化量に応じて、FBG80より広い波長帯域の波長をもつ光を反射する。
図8は、CFBG90における光の反射作用を示す概念図である。
図8を参照して、信号光波長λ1の信号光に含まれる各波長成分を(λ1−2Δd),(λ1−Δd),λ1,(λ1+Δd),(λ1+2Δd)とする。
波長成分λ1は、CFBG90の入射端から3Lの地点で反射される。一方、波長成分(λ1+Δd)は、CFBG90の入射端から2Lの地点で反射される。よって、波長成分λ1と波長成分(λ1+Δd)との間には、伝搬距離差2Lが生じる。したがって、波長成分λ1は、波長成分(λ1+Δd)に対して遅延する。
また、波長成分(λ1−Δd)は、CFBG90の入射端から4Lの地点で反射される。よって、波長成分λ1と波長成分(λ1−Δd)との間には、伝搬距離差2Lが生じる。したがって、波長成分(λ1−Δd)は、波長成分λ1に対して遅延する。
上述のように、波長が長くなるほど遅延時間は小さくなる。つまり、波長が長いほど等価的に伝搬速度が増加することを意味する。したがって、CFBG90で反射された信号光には、負の波長分散が与えられる。
なお、図8において紙面上右側からCFBG90に信号光が入射した場合には、反射された信号光に正の波長分散が与えられる。
図9は、CFBG90において反射される光の波長と光強度および遅延時間との関係を示す図である。なお、遅延時間とは、CFBG90に入射された特定の波長の光が反射されてCFBG90から放射されるまでの時間である。
図9(a)は、反射される光の波長と光強度との関係を示す。
図9(b)は、反射される光の波長と遅延時間との関係を示す。
図9(a)を参照して、CFBG90は、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnを含む波長帯域の波長をもつ光を反射する。
図9(b)を参照して、CFBG90で反射された各波長の光には、波長に応じた遅延時間が生じる。波長が長くなるほど遅延時間が減少するので、一般的なSMFからなる伝送路がもつ正の波長分散、すなわち波長が長くなるほど遅延時間が増大する波長分散を有効に補償できる。
実施の形態5においては、入力端10は「入力部」を構成し、CFBG90は「光戻部」を構成し、励起光源200および波長選択性光カプラ40は「励起光放射手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
入力端10から入力された各信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、波長選択性光カプラ40に入射する。各信号光は、波長選択性光カプラ40で励起光と結合されて、DCF100に入射する。各信号光は、DCF100を伝搬する過程で同じ方向に伝搬する励起光との相互作用により1回目のラマン増幅が行われるとともに、1回目の波長分散が与えられる。その後、各信号光は、励起光とともにDCF100から放射されて、CFBG90に入射する。信号光波長λ1,λ2,・・・,λnの信号光は、CFBG90で反射されて方向を変えられるとともに所定の波長分散が与えられる。一方、励起光は、CFBG90を通過して無反射終端60へ入射し、反射されない。さらに、進行方向を変えられた各信号光は、DCF100に再入射し、DCF100を入射方向と逆方向に伝搬する。各信号光は、DCF100を伝搬する過程で、入射方向に伝搬する励起光との相互作用により2回目のラマン増幅が行われるとともに、2回目の波長分散が与えられる。その後、各信号光は、DCF100から放射されて、波長選択性光カプラ40に入射する。各信号光は、波長選択性光カプラ40を通過して、光サーキュレータ50へ入射する。各信号光は、光サーキュレータ50で進行方向を変えられ、出力端20から出力される。
上述の実施の形態1と同様に、伝搬方向が異なる2つの信号光はエネルギー的な干渉を生じない。そのため、実施の形態5においては、入射方向にDCF100を伝搬した信号光をCFBG90により反射して、入射方向と逆方向にDCF100を伝搬させる、つまりDCF100を往復伝搬させることができる。よって、信号光は、DCF100を往復する過程でラマン増幅が行われるとともに、DCF100の長さの2倍に相当する波長分散が与えられる。
また、励起光源200で発生された励起光は、DCF100を伝搬した後、無反射終端60で外部へ放射されるため、伝送路に流出しない。
実施の形態5によれば、実施の形態1における効果に加えて、CFBGは屈折率変化の大きさ、屈折率の変化周期および光ファイバの長さなどを適切に選択することにより、反射する信号光に与える波長分散を柔軟に設定できる。よって、DCFだけでは補償できない波長分散をCFBGで有効に補償できるため、時間波形のひずみによる伝送誤りが生じやすい高速伝送のWDMシステムに適した分散補償器を実現できる。
[実施の形態6]
上述の実施の形態5においては、信号光を反射するとともに所定の波長分散を与えるCFBGにより光戻部を構成する場合について説明した。
上述の実施の形態5においては、信号光を反射するとともに所定の波長分散を与えるCFBGにより光戻部を構成する場合について説明した。
一方、実施の形態6においては、外部からの指令に応じて、CFBGを伸縮させることにより信号光に与える波長分散を制御できる光戻部について説明する。
なお、実施の形態6では、実施の形態4および5と同様に、複数の信号光が伝送路を伝搬する場合について説明する。一例として、実施の形態4および5と同様に、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnは、1550nmを中心に1.6nm間隔で8波長とし、信号光波長λ1,λ2,・・・,λ8は、それぞれ1554.4nm,1546nm,1547.6nm,1549.2nm,1550.8nm,1552.4nm,1554nm,1555.6nmとする。また、励起光波長λpは、1460nmとする。
図10は、この発明の実施の形態6に従う分散補償器の概略構成図である。
図10を参照して、実施の形態6に従う分散補償器は、図7に示す実施の形態5に従う分散補償器に伸縮部130.1,130.2と制御部120とを加えたものである。
制御部120は、外部からの指令を受けて、その指令に応じた制御指令を伸縮部130.1,130.2へ出力する。
伸縮部130.1,130.2は、CFBG90の無反射終端60側の端と機械的に連結される。なお、CFBG90のDCF200側の端は固定される。さらに、伸縮部130.1,130.2は、制御部120からの制御指令に応じて伸縮する。その伸縮動作により、CFBG90は伸縮される。
CFBG90では、伸縮により屈折率変化を形成している軸方向の周期が変化する。図8に示すCFBG90における光の反射作用を示す概念図において、CFBG90が伸張されることにより、入射端から入射した光の反射する地点は、通常より紙面上右側に移動する。それに伴い、波長成分λ1と波長成分(λ1−Δd)との間には、基準時の伝搬距離差2L以上の伝搬距離差が生じ、波長成分(λ1−Δd)の波長成分λ1に対する遅延時間は増加する。
一方、CFBG90が短縮されることにより、入射端から入射した光の反射する地点は、通常より紙面上左側に移動する。それに伴い、波長成分λ1と波長成分(λ1−Δd)との間の伝搬距離差は基準時の2L以下となり、波長成分(λ1−Δd)の波長成分λ1に対する遅延時間は減少する。
図11は、CFBG90において反射される光の波長と遅延時間との関係を伸縮状態別に示す図である。
図11を参照して、CFBG90が基準長より伸張される場合には、波長成分間の遅延時間差は拡大する。すなわち、反射される信号光にCFBG90が与える波長分散は大きくなる。
一方、CFBG90が基準長より短縮される場合には、波長成分間の遅延時間差は縮小する。すなわち、反射される信号光にCFBG90が与える波長分散は小さくなる。
ところで、SMFの波長分散には温度依存性がある。そのため、SMFからなる伝送路の波長分散は、周囲温度などによって変化する。
そこで、伝送路における波長分散に応じた指令を制御部120に与えることで、時間的に変動する波長分散を補償できる。
実施の形態6においては、入力端10は「入力部」を構成し、CFBG90は「光戻部」を構成し、励起光源200および波長選択性光カプラ40は「励起光放射手段」を構成し、伸縮部130.1,130.2および制御部120は「可変分散補償手段」を構成し、光サーキュレータ50および出力端20は「信号光出力手段」を構成する。
なお、信号光および励起光の挙動については、上述の実施の形態5と同様であるので、詳細な説明は省略する。
実施の形態6によれば、実施の形態5における効果に加えて、信号光に与える波長分散を柔軟に変化させることができるため、時間的に変化する伝送路での波長分散を精度よく補償することができる。よって、時間波形のひずみによる伝送誤りが生じやすい高速伝送のWDMシステムにより適した分散補償器を実現できる。
[実施の形態7]
上述の実施の形態1〜6におけるDCFは、光学非線形係数が高く、ラマン増幅を生じるラマン増幅媒質からなる場合について説明した。
上述の実施の形態1〜6におけるDCFは、光学非線形係数が高く、ラマン増幅を生じるラマン増幅媒質からなる場合について説明した。
一方、実施の形態7におけるDCFは、希土類添加増幅媒質からなる場合について説明する。
希土類添加増幅媒質は、光ファイバのコアに希土類元素が添加された光ファイバである。希土類添加増幅媒質に励起光を入射させると、添加されている希土類元素が励起光により励起される。さらに、入射された信号光により励起状態の希土類元素に誘導放出が生じ、信号光が増幅される。希土類元素の種類に応じて励起光および誘導放出が生じる信号光の波長は異なる。
実施の形態7では、一例として、希土類添加増幅媒質は、エルビウムイオン添加ファイバとする。また、信号光波長λsを1550nmとし、励起光波長λpを980nmまたは1480nmとする。
さらに、希土類添加増幅媒質では、増幅可能な信号光の波長幅は上述のラマン増幅による波長幅より広く、約30nmである。したがって、複数の信号光で多重伝送する場合には、信号光波長λ1,λ2,・・・,λnを増幅可能な信号光の波長帯で選択する。
なお、上述したエルビニウムイオン添加ファイバ以外にも、信号光波長λsに応じて、ネオジウムイオン添加ファイバ、プラセオジウムイオン添加ファイバおよびツリウムイオン添加ファイバを用いてもよい。
実施の形態7によれば、安定して増幅できる信号光の波長幅が広いので、広帯域にわたって信号光波長が存在する高多重化されたWDMシステムに適した分散補償器を実現できる。
[実施の形態8]
上述の実施の形態1〜7におけるDCFは、ゲルマニウムやリンなどの化合物を添加して屈折率を高めたガラスによりコアが形成される一般的な光ファイバの場合について説明した。
上述の実施の形態1〜7におけるDCFは、ゲルマニウムやリンなどの化合物を添加して屈折率を高めたガラスによりコアが形成される一般的な光ファイバの場合について説明した。
一方、実施の形態8におけるDCFは、フォトニック結晶構造をとる光ファイバの場合について説明する。
フォトニック結晶構造ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber;以下、PCFと称す)は、コアの周囲を空気孔の格子配列で囲んだ構造をもつ。この空気孔の部分の屈折率は、コアにおける屈折率より低くなるためクラッドの役割を果たす。
一般的な光ファイバでは、添加する化合物の種類に応じて屈折率が決定されるため自由度は低いが、PCFでは、光学的な解析から空気孔の数、大きさおよび配置などを適切に選択することで、高い自由度で所望の波長分散および光学非線形係数を得ることができる。特に、零分散波長を任意に選択できるので、信号光の波長選択の幅を広げることができる。
また、コアおよびクラッドに相当する部分の屈折率比を大きくできるので、曲げ損失を抑制して許容曲げ半径を小さくできる。
実施の形態8によれば、空気孔の数、大きさおよび配置などを適切に選択することにより広い波長帯域において所望の光学的特性を得ることができるので、いずれの波長の信号光に対しても自由度の高い分散補償器を実現できる。
また、実施の形態8によれば、許容曲げ半径を小さくできるため、集積度を上げることにより分散補償器のさらなる小型化を実現できる。
なお、上述の実施の形態1〜6においては、信号光出力手段を備える分散補償器について説明したが、必ずしも分散補償器に信号光出力手段を設ける必要はなく、伝送路に信号光出力手段を設けてもよいことは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 分散補償器、4 合波器、6 伝送路、8 分波器、10 入力端、20 出力端、30 反射部、40 波長選択性光カプラ、50,52 光サーキュレータ、60 無反射終端、70 光フィルタ、80,80.1,80.2,・・・,80.n FBG、90 CFBG、100 DCF、120 制御部、130.1,130.2 伸縮部、150 光アイソレータ、160 光カプラ、200 励起光源、λs,λ1,λ2,・・・,λn 信号光波長、λp 励起光波長。
Claims (10)
- 信号光が入力される入力部と、
光戻部と、
前記入力部から受けた信号光を励起光によって増幅し、その増幅した信号光に所定の波長分散を与えて前記光戻部へ放射するとともに、前記光戻部によって戻された信号光を前記励起光によって増幅し、その増幅した信号光に前記所定の波長分散を与えて前記入力部へ放射する分散補償ファイバとを備える、分散補償器。 - 前記励起光を前記分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段をさらに備え、
前記光戻部は、前記分散補償ファイバから放射される前記信号光および前記励起光を含む光の中から前記信号光のみを反射する反射部からなる、請求項1に記載の分散補償器。 - 前記光戻部は、
前記分散補償ファイバから放射された信号光のみを反射する反射部と、
前記励起光を前記分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段とを含み、
前記入力部は、前記分散補償ファイバから放射される前記信号光および前記励起光を含む光の中から前記信号光を抽出する信号光抽出手段を含む、請求項1に記載の分散補償器。 - 前記励起光を前記分散補償ファイバへ放射する励起光放射手段をさらに備え、
前記光戻部は、前記分散補償ファイバから放射される前記信号光および前記励起光を含む光の中から抽出した前記信号光を循環させて前記分散補償ファイバへ放射するループ型の光フィルタからなる、請求項1に記載の分散補償器。 - 前記光戻部は、1または2以上のファイバブラッググレーティングからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散補償器。
- 前記光戻部は、チャープ型ファイバブラッググレーティングからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散補償器。
- 前記光戻部は、外部からの指令に応じて前記チャープ型ファイバブラッググレーティングを伸縮させることにより、伸縮量に応じた波長分散を反射する信号光に与える可変分散補償手段を含む、請求項6に記載の分散補償器。
- 前記分散補償ファイバは、ラマン増幅媒質または希土類添加増幅媒質からなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分散補償器。
- 前記分散補償ファイバは、フォトニック結晶構造をもつ、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分散補償器。
- 前記入力部は、前記分散補償ファイバから放射される前記信号光を前記信号光の入力経路とは異なる経路で出力する信号光出力手段を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分散補償器。
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