JP2006064512A - 表面性状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は固定側と回転側間の信号伝達を非接触で行うことのできる検出器回転型の表面性状測定装置を提供することにある。
【解決手段】 固定側(12)に対して非接触で回転運動する回転側(14,16)に設置され、被測定物の表面の凹凸による変位情報を検知する変位検知手段(18)と、
固定側(12)に設置され、光源(22)からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を変位検知手段へと送り、光路長変化として変位情報を取得した変位測定光と参照光とを干渉させて光路長情報を取得する光波干渉手段(20)と、
回転側(14,16)に設置され、変位検知手段と光波干渉手段とを結ぶ光の通路となる導光路と、を備え、
光波干渉手段からの測定光は導光路を通り変位検知手段へと至り、変位検知手段にて前記変位情報を取得した変位測定光とされ、変位測定光は再び導光路を通り光波干渉手段へと戻り、そこで検知した干渉縞情報から変位情報を得ることを特徴とする表面性状測定装置(10)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固定側に対して検出器側が回転運動する検出器回転型の表面性状測定装置、特にその検出器側から固定側への信号伝達機構の改良に関する。
従来の表面性状測定装置、例えば真円度測定機には、ワーク(被測定物)を回転テーブルに載置してワークを回転させて真円度測定を行うワーク回転型のもの(例えば、特許文献1参照)と、ワークを定盤などに固定して載置し、検出器部分を回転させて真円度測定をおこなう検出器回転型のものの2種類がある。
検出器回転型のものは、主にワークが大きく重量があって、ワーク自身を回転させるのが難しい場合に用いられている。
特開平7−083652号公報
検出器回転型の表面性状測定装置は、被測定物表面の表面性状による変位情報を、回転側に搭載した検出器から電気信号として固定側に送る必要がある。また、検出器として差動トランス等の電力を必要とするものを使用したり、検出器の回転半径を調整するための半径方向への移動を行うモータを使用している。このように、固定側と回転側間で電気信号、および電力伝送を行う必要があり、このためスリップリングを使用していた。そのため、回転側と固定側を非接触で回転させたい場合でも、上記の情報伝達のための接触部がどうしても必要となり、それが回転精度の低下、検出情報の低下をもたらしていた。また、電力を消費するため、発熱による熱膨張の問題もあった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は固定側と回転側間の信号伝達を非接触で行うことのできる検出器回転型の表面性状測定装置を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、検出器の半径方向移動時の制御機構を改良することである。さらに、本発明の第3の目的は、熱膨張の影響が少ない表面性状測定装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明の表面性状測定装置は、固定側に対し非接触で回転運動する回転側に、被測定物の表面の凹凸による変位を検知する変位検知手段を設け、該変位検知手段を被測定物に対して回転させ、該変位検知手段にて検知される前記変位情報を基に被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置において、前記固定側に設置され、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、該測定光を前記変位検知手段へと送り、変位情報を取得した変位測定光と参照光とを干渉させて、変位測定光の光路長情報を取得する光波干渉手段と、前記回転側に設置され、前記回転側の変位検知手段と前記固定側の光波干渉手段とを結ぶ光の通路となる導光路と、を備える。
そして、前記光波干渉手段から出射した測定光は、前記導光路を通り前記変位検知手段へと至り、該変位検知手段にて前記変位情報を測定光の光路長変化として取得して変位測定光とされ、該変位測定光は再び前記導光路を通り前記光波干渉手段へと戻り、該光波干渉手段にて前記参照光と前記変位測定光とを干渉させることで前記変位測定光の光路長情報を干渉縞情報として検出し、該干渉縞情報から前記変位情報を得ることを特徴とする。
上記の表面性状測定装置において、前記固定側に設けられた固定部ユニットと、該固定部ユニットに非接触で保持されて回転する回転部ユニットと、該回転部ユニットに取り付けられ、前記回転軸に対して半径方向のR軸を持つR軸ユニットと、を備え、前記変位検知手段は前記R軸ユニットに設けられており、前記回転軸を中心に所定の回転半径で回転可能なように構成され、前記回転部ユニットおよび/または固定部ユニットに、回転軸と同軸の中空部が設けられ、前記導光路は、前記中空部およびR軸ユニットに沿って形成されていることが好適である。
上記の表面性状装置において、前記中空部を通る光の軸は、該回転部ユニットの回転軸と同軸であることが好適である。
上記の表面性状装置において、前記変位検知手段をR軸に沿って移動するためのR軸駆動手段を、前記R軸ユニットに備えることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記固定部ユニットから前記R軸駆動手段への動力の伝達を、電磁石の吸引力を用いて非接触で行うことが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段のR軸方向に沿った運動軸が、前記R軸ユニットを通る光軸と同一軸であることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段をR軸に沿って移動するとき、前記光波干渉手段により測定光の光路長を測定することによって、前記変位検知手段のR軸方向の移動距離が算出可能であることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段は、被測定物に接触する測定子と、該測定子に取り付けられた反射ミラーとを含み、前記光波干渉手段からの測定光は前記反射ミラーによって反射されることで、測定子の変位情報を測定光の光路長変化として取得することが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段は、被測定物に前記測定光を照射し、該被測定物表面からの反射光を集光する照射/集光部を備えることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段が前記被測定物を測定する方向は、少なくとも、内径方向、外径方向、あるいは前記回転軸方向のいずれか一以上に設定可能とされることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段の前記測定子もしくは照射/集光部が、回転軸方向と同方向に移動可能に構成されていることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段と略同等の質量を、回転軸に対して対称な位置に設けたことが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段のR軸上の移動時に、前記光波干渉手段からの干渉縞信号を基に変位検知手段が被測定物、もしくはR軸上に設けられたストッパに接触したかどうかを検知する着座判定手段を備えることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段に参照ミラーを備え、前記光波干渉手段からの参照光は、前記導光路を通って該参照ミラーへと至り、該参照ミラーによって反射されて前記光波干渉手段へと戻るという光路をとることが好適である。
上記の表面性状測定装置において、前記変位検知手段と回転軸に対して対称な位置に設置された参照ミラーを備え、前記光波干渉手段からの参照光は該参照ミラーへと至り、該参照ミラーによって反射されて前記光波干渉手段へと戻るという光路を経ることが好適である。
本発明の表面性状測定装置によれば、固定側に光波干渉手段を、回転側に変位検知手段を設け、光波干渉手段から測定光を変位検知手段に送り、該変位検知手段にて被測定物の変位情報を測定光の光路長情報として取得して変位測定光とし、前記光波干渉手段で変位測定光と参照光と干渉させて、変位測定光の光路長情報を測定するという構成としたため、固定側と回転側間の情報伝達のための接触部分の必要がなく、回転精度、測定精度を非常に高精度とすることができる。
また、前記光波干渉手段からの干渉縞信号を利用することで、変位検知手段の半径方向への移動時の制御を容易に行うことができる。
また、変位検知手段と略同位置、もしくは回転軸に対して変位検知手段と対称な位置に、参照光を反射する参照ミラーを設け、参照光の光路長と測定光の光路長とを略同一となるような構成とすることで、温度変化による測定誤差を補償することが可能となる。
以下に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明を行う。
第1の実施形態
図1は本発明の本発明の第1の実施形態にかかる表面性状測定装置の概略構成図である。図1の表面性状測定装置10は、測定装置筐体に固定される固定部ユニット12(固定側)と、固定部ユニット12に非接触で保持されて回転運動を行う回転部ユニット14(回転側)と、回転部ユニットに固定されたR軸ユニット16と、R軸ユニット16に取り付けられた変位検知手段18と、を備える。回転部ユニット14は、固定部ユニット12の内部に設置され、空気軸受により非接触で固定部ユニット12に保持されている。R軸ユニット16は回転部ユニット14の回転軸(図中の二点鎖線)に対し、半径方向の軸(R軸)を有している。変位検知手段18はそのR軸方向に移動可能に構成され、R軸上の位置によりその回転半径が決められる。
固定部ユニット12には、光波干渉手段(干渉計20)が設けられている。干渉計20はレーザー光源22からのレーザー光を参照光と測定光とに分割する分割部を備え、測定光を干渉計20の外部へ出射する。また、干渉計20は、被測定物の表面凹凸による変位情報を取得して帰還した変位測定光を、参照光と干渉させ、その干渉光を検出する光検出部を備え、その干渉縞情報から変位測定光の光路長情報を得る。
回転部ユニット14はその回転軸と同軸の中空軸構造を有しており、干渉計20から出射される測定光は、まずこの中空軸に沿って進む。さらに、測定光は反射ミラー24にて反射され、R軸方向への進路をとり、変位検知手段18へと至る。このように、回転部ユニット14の中空軸、およびR軸に沿って導光路が形成されている。
干渉計20から出射された測定光は、変位検知手段18にて、被測定物の表面の凹凸による変位情報を、その光路長変化として取得して変位測定光とされ、行きと同じ経路を辿り干渉計20へと戻る。本実施形態の変位検知手段18は、被測定物に接触する測定子26と、該測定子26に取り付けられた反射ミラー28とを含み、該反射ミラー28にて測定光を反射する。測定子26は被測定物の表面の凹凸により変位を受け、反射ミラー28もそれに合わせて変位を受ける。その結果、反射ミラー28で反射を受ける測定光自身の光路長も変化を受け、それが被測定物の形状情報となる。また、測定光を被測定物に直接照射、およびその反射光を集光する照射/集光部を用いて、被測定物の凹凸情報を取得してもよい。
また、被測定物の設定時、つまり変位検知手段18のR軸方向移動時にも、干渉計20にて測定光の光路長を測定することにより、変位検知手段18のR軸上の位置を正確に求めることができる。つまり、R軸方向のリニアスケール(測長手段)として用いることができる。
ここで、干渉計20から出射される測定光の軸、および干渉計20へ戻る測定光の軸は、回転部ユニット14の回転軸と同一軸であることが好適である。このように、回転部ユニット14の中空部を通る光の光路を軸の中心に配置することにより、変位検知手段18の回転運動時の運動誤差を最小限に抑えることが可能となる。
さらに、R軸方向に進む測定光の軸と、変位検知手段18のR軸方向への運動軸とが同一軸であることが好適である。このように配置することにより、アッベ誤差が発生し難い構成とすることができる。
さらに、R軸上に、変位検知手段18と略同等の質量(ダミーウエイト68)を、回転軸に対して対称な位置に設けることが好適である。こうすることで、回転軸に対するR軸の回転モーメントのアンバランスを打ち消すことができ、安定した回転が可能となる。
以上が本実施形態の概略構成であり、以下にその作用を説明する。
ここでは、被測定物の真円度測定を行うことを想定して説明を行う。まず、被測定物の大きさに合わせ、変位検知手段18をR軸上で移動させ、変位検知手段18の回転半径を調節する。ここで、変位検知手段18のR軸上での移動距離は、干渉計20によって、反射ミラー28から帰還した測定光の光路長変化として計測することができる。
図2に示すように、変位検知手段18の回転半径を調節し、測定子26が被測定物の表面に接触するようにする。ここで、図2(a)は柱状の被測定物の外側表面の真円度測定を行う場合、図2(b)は筒状の被測定物の内側表面の真円度測定を行う場合を示している。その後、回転部ユニット14を回転させて変位検知手段18を被測定物に対して回転させる。すると、測定子26の被測定物への接触位置が回転に伴って回転方向にそって移動するため、被測定物の表面の凹凸によって測定子26が半径方向の変位を受ける。この半径方向の変位を変位測定光の光路長変化として測定する。この半径方向の変位情報の取得を、変位検知手段18の回転運動と同期させて行い、必要なデータ処理を施すことで被測定物の真円度を求めることができる。
また、変位検知手段18として、図3に示すように集光レンズ84(照射/集光部)を備えたものを用いてもよい。ここで、図3(a)は外側測定、図3(b)は内側測定の場合を示している。図3に示す例では、集光レンズにより、測定光を被測定物に直接照射して、その反射光を集光することで、被測定物の表面の凹凸を測定している。この場合も、回転に伴う被測定物の表面の凹凸の変化によって、測定光の反射位置が半径方向の変位を受け、その結果、測定光の光路長が変化する。図3の場合、被測定物に非接触で真円度測定を行うことが可能となる。
このように、本実施形態の表面性状測定装置では、光を用いて回転側と固定側の情報伝達を行っているため、スリップリング等の接触部分は必要ない。その結果、高精度の回転精度、測定精度が実現できる。また、従来の電気信号の伝達に比べ、信号劣化の影響が少ない。
また、検知手段のR軸方向移動時には、測定光の光路長を計測することにより検知手段の半径方向の位置を求めることができるため、従来のように、別途R軸方向のリニアスケール(測長手段)を設ける必要がない。
次に各構成のより詳細な説明を行う。
回転機構
再び図1を参照し回転機構の説明を行う。固定部ユニット12と回転部ユニット14との間には僅かの隙間が設けられており、その間に高圧のエアーを通すことにより空気軸受34を形成する。空気軸受34に必要なエアーはエアー源からエアーホースを通じて固定部ユニット12に供給される。
空気軸受34の隙間に空気を流すため、スラスト方向ノズル36、ラジアル方向ノズル38が複数設けられている。形成された空気軸受34により、回転部ユニット14のラジアル、およびスラスト荷重を支えている。この構造により、回転部ユニット14は非接触で、固定部ユニット12内を回転することができる。
空気軸受34は上部空気軸受34−1と下部空気軸受34−2に分かれている。回転部ユニット14を回転させるため、上部空気軸受34−1と下部空気軸受34−2との間にスピンドルモータ回転子40−1とスピンドルモータ固定子40−2で構成されるスピンドルモータ40が設けられている。スピンドルモータ固定子40−2は固定部ユニット12側に固定され、回転部ユニット14を駆動する。このように、空気軸受34の配置をスピンドルモータ40に対して対称になる構造にしたのは、より高精度の回転を得るための措置である。
スピンドルモータ40の回転を検出するエンコーダ42は回転部ユニット14の上部に配置されている。エンコーダ42は二つの部分から構成されており、エンコーダ符号板42−1は回転部ユニット14に取り付けられ、信号を検出するエンコーダー検出器42−2は固定部ユニット12側に取り付けられている。
エンコーダ42は90°位相差信号を出力し、その信号はコントローラ、およびスピンドルモータドライバに入力される。スピンドルモータドライバの出力はスピンドルモータ固定子40−2に接続され、スピンドルモータ40を駆動する。
干渉光学系
固定部ユニット12の内部に搭載された干渉計20にレーザー光源22からレーザー光を光ファイバーを介して入射する。レーザー光は干渉計20内部の光学系で参照光と測定光とに分けられ、測定光は干渉計20の外部に導かれる。
図1に示すように、干渉計から出射した測定光は回転軸方向に進み、回転部ユニット14の中空部を通って、R軸ユニット16に入射される。R軸ユニット16に入射した測定光はミラー24で図中右方向に直角に曲げられ、R軸方向に進路が変更される。R軸方向を進む測定光は変位検知手段18に入射する。
変位検知手段18に入射した測定光は反射ミラー32で図中下向きに直角に曲げられ、再び回転軸方向に進路をとる。さらに反射ミラー30で図中左方向に曲げられ、再び半径方向へ進路を変える。この測定光は、測定子26に取り付けられたミラー28に反射されて変位測定光とされる。該変位測定光は、上記と逆の経路をたどり干渉計20に戻る。ミラー28は測定子26と接続されているので、測定子26の変位は測定光の光路長の変化として干渉計20に伝えられる。
変位測定光は干渉計20の内部で参照光と干渉し、変位測定光の有する変位情報は干渉縞の強度変化として検出される。干渉縞の強度変化は4相の90°位相差の電気信号として検出され、該90°位相差電気信号は信号処理回路と分割回路で所望の検出分解能を得るため信号分割される。分割された検出信号はコントローラーに入力され、回転部ユニット14の回転に合わせて同期信号処理された後、パーソナルコンピュータ(PC)でデータ処理が行われる。
干渉計内部
次に干渉計の部分について図4を参照して説明する。レーザー光源22からの直線偏光された光線は光ファイバーを介して干渉計20に入射する。入射された光線はコリメートレンズ44で平行光にされ、一連の光学系に導かれる。
コリメートレンズ44を通った直線偏光は1/2λ板46を通り、偏光面が回転する。この1/2波長板は、後段のPBS(偏光ビームスプリッタ)48にて、参照光と測定光との分割の比率が最適になるように偏光面の角度を調整する役目を持っている。
光線はPBS48(光分割部)で実線で示す測定光と点線で示す参照光とに分割される。参照光はそのまま直進し、1/2λ板50へと進む。一方、測定光はPBS48で反射され、1/4λ板52に入射する。入射した測定光は、該1/4λ板52を通過した後、反射ミラー54で反射し、同じ経路を通ってPBS48に戻る。今度は偏光面が90°回転しているため、反射せずに通過して1/4λ板56を通って、干渉計20の外部へ出射される。
干渉計20外部へ出射した測定光は、上記で述べたように、変位情報を獲得して変位測定光とされ、再び干渉計20へと戻ってくる。干渉計20内部へ入射した変位測定光は、再び1/4λ板56を通過し、PBS48へと進む。今度は変位測定光の偏光面が90°変化しているのでPBS48で反射して、点線で示す参照光と同じ方向に進む。
実線で示された変位測定光と点線で示された参照光は共に1/2λ板50を通過してNPBS(無偏光ビームスプリッタ)58に入射する。NPBS58はPBS60、およびPBS62に入射する光量を等分に分割する。ここで、1/2λ板50は4個の光検出器66−1〜66−4(PD1〜PD4)で干渉光が同じ強さで検出できるように偏光面の角度を調整する役目をもつ。NPBS58で反射した測定光および参照光はPBS60へ入射する。PBS60を透過した光、反射した光はそれぞれ光検出器66−1、66−2で検出される。また、NPBS58を透過した参照光および測定光は、1/4λ板64を通り、PBS62へ入射し、PEB60の反射光、透過光はそれぞれ光検出器66−3、66−4で検出される。なお、1/4λ板64は90°位相差の信号を作り出すために挿入している。そして、光検出器66−1〜66−4からそれぞれ90°位相差を有する電気信号が信号処理手段へと送られる。
変位検知手段移動機構
次に変位検知手段をR軸方向に移動させるR軸移動手段について、図5、および図6を参照して説明を行う。図5(a)は、図1のR軸ユニット16部分のA−A’方向の断面図であり、図5(b)は図5(a)示したR軸ユニットのB−B’方向の断面図である。図6は駆動部分の斜視図である。
R軸ユニット16の底部に配置された操作ツマミ70を回転させると、該ツマミ70と軸で接続された歯車72も一緒に回転する。その回転は歯車74−1、および歯車74−2に伝えられる。歯車74−1は軸で歯車76−1に接続されている。同様に、歯車74−2は軸で歯車76−2に接続されている。歯車76−1の回転は歯車78−1と歯車78−2と噛み合っているので回転力をそれぞれの歯車に伝達する。歯車78−1はスクリュー軸80−1と、歯車78−2はスクリュー軸80−2とそれぞれ接続されているので回転力は各軸に伝達される。同様に歯車76−2の回転も、歯車78−3、歯車78−4を介してスクリュー軸80−3、およびスクリュー軸80−4に伝達される。
スクリュー軸80−2、およびスクリュー軸80−4は、変位検知手段18を挟みこむように取り付けられたスクリュー軸受82−2、およびスクリュー軸受82−4と噛み合っているので、変位検知手段18は半径方向(図1の左右方向)に移動する。ここでスクリュー軸80−2、80−4は、R軸ユニットを通る光の軸と同一平面上になるよう配置されている。また、上記のように変位検知手段18を両側から支えているため、変位検知手段18のR軸方向の移動時の振動を抑えることができる。
同様にスクリュー軸80−1、およびスクリュー軸80−3は、ダミーウェイト68を挟むように取り付けられたスクリュー軸受82−1、およびスクリュー軸受82−3と噛み合っているのでダミーウェイト68を半径方向(図1の左右方向)に移動する。このとき、ダミーウエイト68は、回転部ユニットの回転軸に対して変位検知手段18と対称な位置になるように移動する。
ダミーウェイト68は回転軸を中心として、変位検知手段18と対称の位置に常に配置され、その質量も略同等であるので、R軸に回転モーメントのアンバランスは発生しない。従って、回転部ユニットの回転精度に与える悪影響を最小限に抑えることができる。なお、図中に軸受が8個図示されているが、それは前記4本のスクリュー軸をR軸ユニット本体に支持する為の軸受であることは言うまでもない。
変位検知手段部分の説明
変位検知手段は本体部分となる検知部A18−1と、測定子等が取り付けられる検知部B18−2の二つの部分に分割可能な構成とすることが好適である。この構成をとることにより測定の自由度を容易に増すことができる。つまり、検知部B(4−2)の部分を変更すれば、色々な測定が可能となる。以下に、その例を説明する。
図2(a)に示すように、測定子26の向きが半径方向内側になるように検知部B18−2を検知部A18−1に取り付けると、被検体の外形を測定できる。一方、図5(b)のように、検知部B18−2を180°回転させて、測定子の方向を半径方向外側になるように検知部A18−1に取り付ければ内形測定が可能となる。
図3は前記図2の検知部B18−2の部分の反射ミラー28と測定子26を集光レンズ84(照射/集光部)に置き換えた非接触式の検知部B18−2に変更したものである。図3(a)が外側測定の場合を、図3(b)が内側測定の場合をそれぞれ示している。このように、検知部Bの部分を置き換えるだけで非接触式の表面性状測定が実現できる。
図7は前記図2,3の検出器Bの部分を粗さ測定ユニットに変更した例である。図2,3の測定子の方向、集光レンズによる照射の方向を鉛直方向(回転軸の方向)に変更したものである。図7(a)は反射ミラー28と接触子26と含む検知部B18−2を取り付けた例である。この測定方法は接触式となる。図7(b)は集光レンズ84を用いた場合である。この測定方法は非接触式となる。このように検知部B18−2を変更したり、取り付け方向を変更したりするだけで色々な測定をすることが可能となる。
また、図8は検知部A18−1にZ軸方向にスライドできる構造の検知部B18−2を取り付けた例である。このような構成をとることで、測定子26の回転軸方向の位置の移動が可能となる。また、この測定子26のZ軸方向の位置の変化も、干渉計20によって測定光の光路長変化として検出することができる。そのため、変位検知手段の移動をシーケンシャル管理することにより、Z軸方向のスケール(測長手段)として使用可能である。
以上説明したように、本実施形態の表面性状測定装置は、固定部と回転部間の信号伝達を光を用いて行うことができるよう構成したため、固定部と回転部間の信号伝送の非接触化、高精度の回転精度、測定精度が実現できる。
従来の真円度測定機は検出器のアナログ信号を処理を行うコントローラまで長距離伝送する必要があったため、途中の伝送経路での信号劣化は避けられなかった。しかし本発明では、干渉計を使用しているので干渉信号を検出するごく一部を除けば、デジタル信号処理なので、信号の伝送距離が長くなっても信号劣化の影響はほとんどない。さらに、干渉計を利用していることから、測定精度も光の波長の安定性で測定できるので、従来の検出方法にくらべれば測定精度は格段に向上する。
また、検知部は変位を検出するためのミラーのついた測定子、もしくは測定光を被測定物に照射するための集光レンズ、を搭載するだけでの簡単な構造でよい。そのため、従来のように検出器を搭載するR軸部に検出器の信号処理を行う電子回路を搭載する必要がなく、そのための電源を必要としない。つまり、非常に軽く作ることが可能である。
また、変位検知手段は、その回転半径を調整するときにR軸上を移動するが、そのときの移動距離を計測するリニアスケールとして、干渉計を使用することができる。つまり、レーザー干渉測長器の機能も合わせ持つため、検出器の移動距離を検出するスケールを必要としない。そのため、構成部品の点数、重量を大幅に減らすことが可能である。よって、検出器回転機構の小型、計量化が図れる。従来は検出器に差動トランス等のアナログタイプの検出器を使用していたので、被検体の大きさに合わせて検出器の動作点の中心をヌル付近に調整する必要があった。しかし、本発明では、機能はレーザー干渉測長機と同等なので、おおよその位置をあわせればよく、被検体の位置合わせが非常に簡単である。
また、変位検知手段を測定子と反射ミラーで構成する代わりに集光レンズを持ったものにすれば被検体を非接触測定するが可能となる。
第2実施形態
図9は本発明の第2の実施形態にかかる表面性状測定装置の概略構成図である。図1と同様の構成要素には符号100を加え、説明を省略する。
図9の表面性状測定装置110においては、変位検知手段118のR軸方向への移動を行うR軸駆動手段へ動力を伝達するR軸駆動軸186を備えている。R軸駆動軸186は回転部ユニット114の中空部のさらに内側に設置され、R軸駆動軸186自体も中空軸構造をとっている。図1に示したものと同様に、干渉計120から出射される測定光は、この中空部を通りR軸ユニット116へ入射し、さらにR軸に沿って変位検知手段118へと進む。また、変位検知手段118から戻ってきた測定光の光路長を干渉計120にて測定することで、被測定物の表面性状測定を行う。
回転部ユニット114の内部に設置されたR軸駆動軸186は、固定部ユニット112に配置された軸受188によって支えられている。また、R軸駆動軸186を回転させるために、R軸モータ190が軸の上部に配置されている。R軸モータは、回転子190−1と固定子190−2とで構成され、回転子190−1はR軸駆動軸に、固定子190−2は固定部ユニット112に取り付けられている。R軸駆動軸186の回転力は、電磁カップリングによってR軸ユニット116側にその動力が非接触で伝達される。
次にこのR軸駆動軸の回転力をR軸ユニット116側に非接触で伝達する方法について説明する。本実施形態ではR軸駆動軸186の下端に、電磁石192が取り付けられており、この電磁石192を磁化する電流はR軸モータドライバからブラシ194、スリップリング196、ケーブル198を経由して印加される。変位検知手段118の位置を調整するときなどの、R軸上での移動が必要なときだけ電磁石192に電流を流して磁化する。この電磁石に対向する位置に、僅かな隙間を隔てて磁性体で作られた歯車172が、R軸ユニット116側に配置されている。電磁石192が磁化されると、電磁石192と歯車172との間に強力な磁気吸引力が働く。この力によって、R軸駆動軸186の回転力がR軸ユニット116に伝達される。
図10は、歯車172を電磁石192に対向して保持する機構部分を示した図である。磁性体で形成された歯車172の下部には歯車ストッパーAが取り付けられている。さらに歯車ストッパーAは、テフロン(登録商標)樹脂製の歯車ストッパーBで支えられている。歯車ストッパーAと歯車ストッパーBの間は自由に滑ることができる。さらに、歯車ストッパーBは、ストッパーAとストッパーBにより支えられている。ここでストッパーAは軸Aに、ストッパーBは軸Bにそれぞれ固定されている。これらの構造により磁性体で形成された歯車172は、電磁石に対向する位置で、所定の隙間を保って常に支持されている。
変位検知手段118のR軸方向への移動機構は第1の実施形態とほぼ同様である。図11は、その主要部分の斜視図である。まず、電磁石を磁化することでR軸駆動軸の回転力を、R軸ユニットに配置された歯車172に伝達する。歯車172が回転すると、その回転力は噛み合っている歯車174−1、および歯車174−2に伝達される。
歯車174−1、および歯車174−2は、それぞれ軸A、軸Bで歯車176−1、歯車176−2に接続されているので、回転力はそれらの歯車に伝達されることになる。更に歯車176−1は噛み合っている歯車178−1と歯車178−2に回転力を伝達する。歯車178−1はスクリュー軸180−1に、歯車178−2はスクリュー軸180−2にそれぞれ結合されているので、回転力は各軸に伝達されることになる。
同様に歯車176−2の回転力も歯車178−3、178−4を介してスクリュー軸180−3、およびスクリュー軸180−4に伝達される。
スクリュー軸180−2、およびスクリュー軸180−4は変位検知手段の前後に取り付けられた二つのスクリュー軸受と噛み合っているので、変位検知手段は回転軸の半径方向(図9の左右方向)へ移動する。同様にスクリュー軸180−1、およびスクリュー軸180−3はダミーウェイト168の前後に取り付けられた二つのスクリュー軸受と噛み合っているのでダミーウェイト168も回転軸の半径方向(図9の左右方向)に移動する。
このように、第2実施形態の表面性状測定装置では、R軸ユニットに搭載された変位検知手段のR軸に沿っての移動のための動力を、電磁石の吸引力によってR軸ユニットに伝達している。このため、従来のように動力を得るためのモータ等をR軸ユニットに設ける必要がない。
また、第2実施形態の表面性状測定装置では、R軸方向の変位検知手段の移動制御を、干渉計からの出力信号を基に行うことができる。図9に示す表面性状測定装置110は、変位検知手段118が被測定物、もしくはR軸に設けたリミッタに接触したかどうかを判定する着座判定手段を備えている。この着座判定手段は、干渉計120からの干渉縞信号の変化を基に上記の判定を行う。以下にこの制御方法について説明する。
図12はR軸ユニット116に従来機のリミットスイッチに相当する外側リミットおよび内側リミットを取り付けた状態を示す。干渉計120がリミットスイッチとして動作するときの様子を説明する。図13(a)は変位検知手段118がR軸ユニット116を拘束なしに移動するときの信号処理回路の出力を、図13(b)はそのときの分割回路の出力信号の状態を示す。これらの図は、変位検知手段118がR軸モータドライバの指令信号に忠実にR軸上を一定速度で移動し、それに対応した信号が出力していることを示している。
一方、図13(c)、(d)は変位検知手段118がR軸の外側方向に移動し、動作領域限界を示す外側リミットに突き当たって停止するときの信号処理回路、分割回路の出力を示している。図から分かるように、外側リミットに当たった瞬間に出力信号の変化も停止していることが分かる。また、検出器が左方向に移動して、内側リミットで停止するときも同様である。ただし、出力信号の位相は右方向移動時とは逆になる。このように、出力信号が一定となった瞬間を捉えることで、変位検知手段がリミットに接触したかどうかを判定することができる。
次に変位検知手段の回転半径を設定するときの干渉計の出力信号について説明する。図14は外側測定時の設定時の様子を示す図である。図15は、変位検知手段の測定子126が被測定物に着座(接触)するときの信号変化の様子を説明する図である。
変位検知手段118の測定子126が被測定物に接触するまでは、信号処理回路および分割回路は図15(a),(b)に示すような信号を出力している。つまり、変位検知手段118が半径内側方向に移動しているので、測定光の光路長は一定の速度で短くなっており、一定の周期の干渉縞信号が観測される。つまり、光路長の変化はR軸の長さに比例して変化している。
ところが、図15(c),(d)に示すように、測定子126が被測定物に接触すると、着座した瞬間に出力信号の周波数が2倍に変化する。これは、変位検知手段の測定126子が被検体に接触した瞬間、測定子126に取り付けられた反射ミラー128が変位検知手段118の移動方向とは逆の半径外側方向に移動するためである。つまり、外側方向に移動するということは、変位検知手段118が内側方向に移動するときに光路長が短くなるのと同様に、光路長が短くなる方向である。その移動速度は変位検知手段118の移動速度と同じと仮定すれば、光路長の変化は2倍になる。したがって、測定子126が着座した瞬間、検出信号の周波数は2倍となる計算である。この変化を捉えれば、変位検知手段118の測定子126が被測定物に接触したことを検出することができる。
図16は、内形を測定するときの設定時の様子を説明する図である。このとき、変位検知手段118は被測定物に接触するまでR軸の外側方向に移動する。つまり、測定光の光路長が長くなる方向である。そのとき、検出器は何の拘束を受けないので図17(a),(b)で示す出力信号を出力する。
変位検知手段118の測定子126が被測定物に接触すると、測定子126は被測定物からの反力を受けて、測定子126に取り付けられた反射ミラー128は半径方向内側に押し込まれる。そのため、測定光の光路長がその分短くなる。その距離は変位検知手段118が半径外側方向へ移動することによって伸びる光路長と等価で、方向が反対である。したがって、図17(c),(d)に示すように、変位検知手段118が移動しているにも関わらず、測定光の光路長の変化がゼロとなって信号の変化がなくなる。この瞬間を捉えて着座と判定すれば、検出器の位置合わせに利用できる。
このように、第2の実施形態における表面性状測定装置では、干渉計からの出力信号を利用することで、変位検知手段の半径方向への移動制御を容易に行うことができる。
第3実施形態
本発明の第3の実施形態にかかる表面性状測定装置は、温度変化によるR軸の熱膨張による影響を補償する機構を備えている。
図18に第3実施形態にかかる表面性状測定装置210の概略構成図を示す。固定部ユニット、回転部ユニット等の構成は第2実施形態と同様であるので説明を省略する。また、図19は表面性状測定装置の干渉光学系の部分のみ抜き出して示したものである。
本実施形態の表面性状測定装置210においては、R軸ユニット216上に温度補償ユニット234を設けている。この温度補償ユニット234は、回転軸に対し、変位検知手段218と対称な位置になるよう設けられている。また、R軸方向移動時にも変位検知手段218と対称に移動するよう構成されている。本実施形態では、測定光と干渉させる参照光も、干渉計220の外部に出射されて温度補償ユニット234に導かれる。温度補償ユニット234には、導かれた参照光を反射する参照ミラー236が設けられており、参照光を再び干渉計220へと戻すよう構成されている。
レーザー光源からの光は干渉計220内部の光学系で参照光(図18中の実線)と測定光(図19中の点線)に分けられる。本実施形態では、参照光も測定光と同様に干渉計220の外部に出射され、R軸駆動軸286の中空部を通って、R軸ユニット216に入射される。
R軸ユニット216に入射した測定光は1/4λ板244を通ってPBS246で反射されてR軸方向外側に曲げられて、変位検知手段218に入射する。変位検知手段218に入射した測定光は反射ミラー232で回転軸方向に曲げられる。更にミラー230で半径方向内側に曲げられ、測定子226に取り付けられた反射ミラー228に照射される。反射ミラー228に照射された測定光はこの反射ミラー228で反射され変位測定光とされ、逆の経路をたどって干渉計220に戻る。測定子226と反射ミラー228は接続されているので、測定子226の変位は変位測定光の光路長の変化として干渉計220に伝えられる。
一方、R軸ユニット216に入射した参照光は1/4λ板244、PBS246を通過して反射ミラー248に入射する。そこで参照光は反射され、図中左方向に曲げられて、R軸に沿って半径方向外側に向かい、温度補償ユニット234に入射する。温度補償ユニット234に入射した参照光は反射ミラー238、および反射ミラー240で反射して、変位検知手段218内の反射ミラー228に対応する参照面ミラー236に照射される。参照面ミラー236に照射された参照光は、そこで反射され、逆の経路を通って干渉計220に戻る。
干渉計に戻った参照光と変位測定光は干渉計の内部で干渉し、該干渉縞の強度変化は4相の90°位相差の電気信号として検出される。前記90°位相差電気信号は信号処理回路と分割回路で所望の検出分解能を得るため信号分割される。分割された検出信号はコントローラーに入力され、回転部ユニット214の回転に合わせて同期信号処理された後、パソコン(PC)でデータ処理が行われる。
以上が本発明の第3実施形態の概略構成であり、以下にその作用を説明する。
本実施形態では、参照光が反射する参照ミラー236と、測定光が反射する反射ミラー228とが、回転軸に対し対称な位置に設置されている。つまり、参照光の光路と、測定光(変位測定光)の光路がほぼ同じで、一方は温度補償ユニット234を通って干渉計220に戻り、他方は変位検知手段218を通って干渉計220に戻り、そこで干渉を起こす。
ここで熱膨張によってR軸が半径方向に伸びてしまった状態を考える。このとき、光路を構成する機構部品の熱膨張により当然光路長も変化する。しかしながら、温度補償ユニット234と変位検知手段218の光学系は互いに対称に作られているため、参照光と測定光の光路長は、同じように変化する。つまり、R軸の伸びによって測定光の光路長がその分だけ長くなると、参照光の光路長も同じ量だけ長くなる。このため、熱膨張による参照光と測定光との光路長の差は生まれず、温度変化によって発生する誤差は吸収される。これが熱膨張補償の原理である。
ここで、変位検知手段218の反射ミラー228には測定子226がついている。測定時には測定子226が被測定物の表面をなぞることによって、反射ミラー228と反射ミラー230と間の距離が変化し、測定光の光路長が変化する。一方、対称に作られた温度補償ユニット238には測定子がないので、反射ミラー240と参照ミラー236との間の距離には変化がなく、参照光の光路長には変化が生じない。つまり、参照光と測定光との光路長差の変化は、変位検知手段218の測定子236の変位に由来するもののみが生じる。よって、干渉計220は測定子216によって発生する光路長の変化のみを検出することができる。
このように、本発明の第3実施形態にかかる表面性状測定装置は、熱膨張による光路長の変化を補償するが、測定子による光路長の変化を妨げることはないので、熱膨張の悪影響を取り除いた測定が可能である。
従来は熱膨張による測定誤差を生じないように、低膨張材を用いて装置を構成する必要があった。しかし、本発明の温度補償方式を採用すれば温度変化の影響を受けることがなく、特殊な材料を使用せずに装置を設計することができる。そのため、より軽量、安価な材料で製作することが可能となる。
ただし、変位検知手段218の回転半径を設定するため、変位検知手段218をR軸方向へ移動させる場合にも熱膨張補償と同様の動作をしてしまうため、変位検知手段218の移動距離が分からなくなってしまう。そのため、移動時は参照光が温度補償ユニットに照射されないように、参照光の光路の途中、例えば図19の点線で示すように、R軸ユニット216のPBS246の左側に反射ミラー242を挿入する。そうすると参照光は挿入された反射ミラーで反射されるのでR軸を動かしても光路長の変化がなくなり、変位検知手段218の移動による光路長の変化だけが検出されることになる。こうすることで、R軸ユニット用のリニアスケール(測長手段)として働かせることができる。
このときには温度補償機能は当然失われるが、変位検知手段218のR軸方向移動時には被測定物を測定する訳ではないので不要である。移動が完了したら、反射ミラーを抜きされば、温度補償機能が復活する。変位検知手段の位置も、被測定物の測定も絶対値測定をしている訳ではないので、切り替え時に連続性が損なわれても問題ない。
次に図19を参照して、光学系のさらに詳しい説明を行う。レーザ光源からの直線偏光された光線は光ファイバーで導かれて干渉計220に入射する。入射された光線はコリメートレンズ250で平行光にされ、一連の光学系に導かれる。
コリメートレンズを通った平行光は1/2λ板252を通る。該1/2λ板252は、その後段に設置されたPBS254で分割される参照光と測定光の比率が1/2になるように偏光面の角度を調整するためのものである。1/2λ板252を通過した光線はPBS254で測定光と参照光とに分割される。
参照光はそのまま直進し、1/4λ板256を通り、反射ミラー258で反射されてPBS254に戻る。今度は、偏光面が90°回転しているのでPBS254で反射されて、1/4λ板260に入射する。1/4λ板260を通過した参照光は円偏光になってNPBS262を通過して干渉計220から出射する。このとき、一部の光は反射される。
一方、測定光はPBS254で反射され、1/4λ板264を通過して、反射ミラー266で反射した後、再び1/4λ板264を通過してPBS254に戻る。今度は偏光面が90°回転しているので、PBS254を通過する。通過した測定光は参照光と同様に1/4λ板260を通って円偏光となり、NPBS262を通過して干渉計220から出射される。
干渉計220から出射した参照光は、R軸ユニットに入射し、そこに設置された1/4λ板244で直線偏光に変換される。直線偏光とされた参照光はPBS246を通過して反射ミラー248に入射する。反射ミラー248で反射された参照光は、R軸に沿って進み、温度補償ユニット234に入射する。入射した参照光は反射ミラー238、反射ミラー240、および参照面ミラー236で反射し、再び同じ光路を通って干渉計220に戻る。
一方、干渉計220から出射した測定光は、1/4λ板244で直線偏光に変換され、PBS246で反射されてR軸方向に進み、変位検知手段218に入射する。入射した測定光は反射ミラー232、反射ミラー230、および測定子226がついた反射ミラー228で反射して変位測定光とされ、再び同じ光路を通って干渉計220に戻る。
干渉計220に戻った参照光と変位測定光はNPBS262で反射されて、干渉縞信号を取り出すための干渉光学系に入射する。NPBS262で反射した参照光と変位測定光は、1/4λ板268で互いに90°偏光面の異なった直線偏光に変換される。さらに、これらの光線は1/2λ板270を通過してNPBS272に入射する。
NPBS272は入射した光をPBS274、およびPBS276に等分割して出射する。そして各PBSで干渉し、その強度を4個の光検出器(PD278−1〜278−4)で検出する。ここで1/2λ板270は4個のPDが等感度で干渉強度を検出できるように偏光面の角度を調整するために挿入されている。また、PBS276の前段の1/4λ板280は90°位相差の信号を作り出すために挿入している。ここで、その挿入角度は一方の光線の偏光面の角度に一致させる配慮が必要なのはいうまでもない。
変形例
次に本発明の第3実施形態の変形例を説明する。上記、図18の熱膨張補償方法は、変位検知手段と対称の位置に温度補償ユニットを必要とする。しかし、図20に示すような干渉光学系にすれば、温度補償ユニットと検出器を一体化することが可能である。ただし、図18の方式に比べて制約は増えるので、それなりの配慮は必要となる。
図20の表面性状測定装置310では、変位検知手段318内に、参照光を反射するための参照ミラー336を備えている。ここで、参照光(図中の点線)と、測定光(図中の実線)の光路は一部を除けば同一光路を通って変位検知手段318に入射する。つまり、干渉計320から出射した参照光および測定光は、R軸駆動軸386の中空軸を通りR軸ユニット316に入射する。R軸ユニットに入射した参照光及び測定光は、半径方向外側に進路を変更され、変位検知手段318に入射する。
変位検知手段318には、参照光を反射するための参照面ミラー336と、測定光を反射するための反射ミラー328がほぼ同位置に設置されている。変位検知手段318に入射した参照光は参照面ミラー336で反射し干渉計320に戻り、一方測定光は反射ミラー328で反射して変位測定光とされ、干渉計320に戻り、そこで参照光と変位測定光とを干渉させる。温度補償を必要とする部分には参照光、および測定光(変位測定光)どちらも通過し、温度変化による熱膨張による光路長の変化も同じなので熱膨張の影響を打ち消すことができる。測定子326のついた反射ミラー328の動きは温度補償で打ち消されることはなく、被測定物に接触する測定子326の動きのみを検出できるのは図18の実施形態と同様である。
さらに、図18に示したものと異なる部分は変位検知手段と対称の位置に配置された温度補償ユニットの代わりに同じ重さのダミーウエイトに変わったことである。図18の方式では温度補償するために検出器と対称の位置に温度補償ユニットが配置されていたのでバランスが取れていた。一方、図20ではそれらが一体化されたために左右の重量配置にアンバランスが生じる。そのアンバランスを調整するためにダミーウエイトを設けている。
次に図20の表面性状測定装置310における干渉光学系の詳細を図21を参照して説明する。レーザ光源からの直線偏光された光線は光ファイバーで導かれて干渉計320に入射する。入射された光線はコリメートレンズ340で平行光にされ、一連の光学系に導かれる。コリメートレンズ340を通った光線は1/2λ板342で偏光面の角度が調整され、その後段に設置されたPBS344での参照光と測定光との分割の比率が1/2になるようにする。
光線はPBS344で図中実線で示された測定光と、点線で示された参照光とに分割される。参照光はそのまま直進し、1/4λ板346を通過し、反射ミラー348で反射された後、再び1/4λ板346を通ってPBS344に戻る。今度は偏光面が90°回転しているのでPBS344で反射されて、1/4λ板350へ入射する。1/4λ板350を通過した参照光は円偏光になってNPBS352を通過して、干渉計320から出射する。
一方、測定光はPBS344で反射されて1/4λ板354を通過して、反射ミラー356で反射した後、再び1/4λ板354を通過してPBS344に戻る。今度は偏光面が90°回転しているので、PBS344を通過する。通過した測定光は参照光と同様に1/4λ板350を通過して円偏光となりNPBS352を通過して干渉計320から出射する。
干渉計320から出射した参照光は、R軸ユニットに入射し、そこに設置された1/4λ板358で直線偏光に変換され、PBS360を通過する。さらに1/4λ板362を通過して反射ミラー364に入射する。参照光はそこで反射してPBS360に戻り、偏光面が90°回転しているので、反射して図中左方向に曲げられる。曲げられた参照光は1/4λ板366を通過して反射ミラー368に入射する。入射した参照光は反射して、再び1/4λ板366を通過してPBS360に戻る。戻った参照光は偏光面が90°回転しているので、そのままPBS360を通過して、変位検知手段318に向かって進む。R軸方向に沿って進む参照光は、図中右側の変位検知手段318に入射する。変位検知手段318に入射した参照光は反射ミラー332、反射ミラー330、および参照面ミラー336で反射して、同じ光路を逆に通って干渉計320に戻る。
一方、干渉計320から出射し、R軸ユニットに入射した測定光は1/4λ板358で直線偏光に変換され、PBS360で反射されて、参照光と同様に変位検知手段318に入射する。変位検知手段318に入射した測定光は反射ミラー332、反射ミラー330、および測定子326がついた反射ミラー328で反射し変位測定光とされ、再び同じ光路を逆に通って干渉計320に戻る。
干渉計320に戻った参照光と変位測定光はNPBS352で反射されて干渉光学系に入射する。NPBS352で反射した参照光と変位測定光は1/4λ板370で互いに90°偏光面の異なった直線偏光に変換される。さらに、これらの光線は1/2λ板372を通過してNPBS374に入射する。NPBS374は、参照光および変位測定光をPBS376、およびPBS378へ向けて等分割して出射する。参照光および変位測定光は各PBSで干渉し、その強度を4個のPD(380−1〜380−4)で検出される。1/2λ板372は4個のPDが等感度で干渉強度を検出できるように偏光面の角度を調整するために挿入されている。また、1/4λ板382は90°位相差の信号を作り出すために挿入している。ここで、挿入角度は一方の光線の偏光面の角度に一致させる配慮が必要なのは言うまでもない。
また、変位検知手段のR軸移動時には熱膨張の補償機能が働いてR軸ユニットのリニアスケールの機能が失われるので、その機能を必要とする場合には参照光の光路の途中に反射ミラーを挿入するか(例えば、図21の点線で示した反射ミラー384)、R軸ユニットの1/4λ板362を抜けば図18の実施形態の場合と同様に熱膨張補償機能が停止できるのでR軸ユニットのリニアスケール機能を回復することができる。
以上の実施形態では、主に真円度測定を行う例を示したが、これに限らず、粗さ、うねり、輪郭形状、円筒度、平面度、真直度などの各種表面性状の測定を行っても良い。
たとえば、図2(a)は回転軸に直交する外径方向の変位を測定し、外形測定として外形(外径)真円度測定装置を行う例であるが、必ずしも外径全周の測定を行わず、一部分のみを測定し、例えば、モータ軸のキー溝の幅あるいは輪郭形状を測定するものであっても良い。
また、測定子26を適切なものに交換して外径粗さや外径うねりの測定を行っても良い。
図2(b)は回転軸に直交する内径方向の変位を測定し、内形測定として内径真円度測定を行う例であるが、同様に各種の表面性状測定が可能である。
さらに、図7(a)は回転軸方向の変位を測定して被測定物上面の粗さ測定を行う例であるが、被測定物上面のうねりや平面度の測定を行っても良い。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨内で様々な変形が可能である。
例えば、図1に示した実施形態において、固定部ユニット12が測定装置筐体に固定されるとしたが、相対移動可能に構成されていても良い。例えば、固定部ユニット12が測定装置筐体に対して前後、左右、上下に移動あるいは微動可能な構成としても良い。このようにすれば、被測定物の中心に対して回転軸を容易に一致させることができて、測定段取り能率が格段に向上する。
また、固定部ユニット12が測定装置筐体に対して傾斜可能に構成されても良い。このようにすれば、被測定物の中心軸が傾斜している場合でも、回転軸を容易に一致させることができて、測定段取り能率が格段に向上する。
また、レーザー光源22から出射されたレーザー光は光ファイバを介して干渉計20に入射される構成としたが、光ファイバを介することなく、直接入射する構造でも良い。このようにすれば、構成が簡素化される。
レーザー光源としては、各種ガスレーザー光源の他、半導体レーザ光源であっても良い。 さらに、回転部ユニット14は固定部ユニット12の内部に空気軸受によって保持されるとしたが、空気に限定されるものではなく、流体であれば油などでも良い。これによって、さらに軸受剛性を強化できる。
また、回転部ユニット14は必ずしも固定部ユニット12の内部に保持される構造に限定されず、回転部ユニット14が固定部ユニット12の外側に保持される構造であっても良い。
また、回転部ユニット14の回転はスピンドルモータ40によって駆動されるとしたが、これに限らず、例えば、固定側から流体を噴出(例:エアジェット)して回転部ユニットを回転させるものでも良い。このような構成とすれば、発熱をさらに低減できる。
さらに、導光路中の温度を一定に保つために、導光路を断熱構造や恒温構造としても良い。
また、導光路は必ずしも空気である必要はなく、流体が充填されていても良い。
さらに検知部Bの測定子26の保持構造は、公知のばねによる支持構造であっても良い。
また、変位検知手段のR軸方向位置を固定して、測定子26の変位を検出して表面性状測定を行う例を示したが、測定子26の変位を検出することにより、測定子26の変位が所定範囲内に保たれるように、変位検知手段のR軸方向位置を調整しながら表面性状測定を行っても良い。これによって測定子26の測定可能範囲を超えた大変位が可能となる。
さらに、図9に示した実施形態において、電磁石192へ供給する電流は、スリップリング196を用いる構成を示したが、これに限らず、固定部ユニット112に固定側コイルを、R軸駆動軸186に回転側コイルを設け、固定側コイルと回転側コイルとの間の電磁結合(つまり、変成器を形成すること)によって非接触で電流を供給するものであっても良い。
また、R軸駆動軸186の下部に電磁石192を設けて、その磁気吸引力で歯車172を回転させる構成を示したが、これに限定されず、固定部ユニット112の下部に、歯車172に近接して固定コイルを設け、この固定コイルに電流を流して生じる電磁力によって歯車172をR軸駆動軸186に磁気吸引する構造にしても良い。この構成によればR軸駆動軸186の下部に電磁石192を設けずに済み、R軸駆動軸側186への電力供給機構が必要ない。
本発明は、検出器回転型の表面性状測定装置に利用して、表面粗さ、うねり、輪郭形状、真円度、円筒度、平面度、真直度などの各種表面性状測定を高精度に行うことができる。
本発明の第1の実施形態にかかる表面性状測定装置の概略構成図 第1の実施形態の表面性状測定装置を用いた接触式の真円度測定の説明図 第1の実施形態の表面性状測定装置を用いた非接触式の真円度測定の説明図 第1の実施形態の表面性状測定装置の光路の説明図 第1の実施形態の表面性状測定装置のR軸駆動機構の説明図 第1の実施形態の表面性状測定装置のR軸駆動機構の説明図 第1の実施形態の表面性状測定装置を用いた粗さ測定の説明図 Z軸移動機構を備えた変位検知手段の概略構成図 本発明の第2の実施形態にかかる表面性状測定装置の概略構成図 電磁カップリング機構の説明図 第2の実施形態の表面性状測定装置のR軸駆動機構の説明図 変位検知手段の移動制御の説明図 移動制御時の干渉計からの出力信号の説明図 外側測定の際の移動制御の説明図 外側測定の際の干渉計からの出力信号の説明図 内側測定の際の移動制御の説明図 内側測定の際の干渉計からの出力信号の説明図 本発明の第3の実施形態にかかる表面性状測定装置の概略構成図 図18の実施形態における光路の説明図 図18の実施形態の変形例の概略構成図 図20の実施形態における光路の説明図
符号の説明
10 表面性状測定装置
12 固定部ユニット
14 回転部ユニット
16 R軸ユニット
18 変位検知手段
20 干渉計(光波干渉手段)
22 光源

Claims (15)

  1. 固定側に対し非接触で回転運動する回転側に、被測定物の表面の凹凸による変位を検知する変位検知手段を設け、該変位検知手段を被測定物に対して回転させ、該変位検知手段にて検知される前記変位情報を基に被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置において、
    前記固定側に設置され、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、該測定光を前記変位検知手段へと送り、変位情報を取得した変位測定光と参照光とを干渉させて、変位測定光の光路長情報を取得する光波干渉手段と、
    前記回転側に設置され、前記回転側の変位検知手段と前記固定側の光波干渉手段とを結ぶ光の通路となる導光路と、
    を備え、
    前記光波干渉手段から出射した測定光は、前記導光路を通り前記変位検知手段へと至り、該変位検知手段にて前記変位情報を測定光の光路長変化として取得して変位測定光とされ、該変位測定光は再び前記導光路を通り前記光波干渉手段へと戻り、該光波干渉手段にて前記参照光と前記変位測定光とを干渉させることで前記変位測定光の光路長情報を干渉縞情報として検出し、該干渉縞情報から前記変位情報を得ることを特徴とする表面性状測定装置。
  2. 請求項1に記載の表面性状測定装置において、
    前記固定側に設けられた固定部ユニットと、
    該固定部ユニットに非接触で保持されて回転する回転部ユニットと、
    該回転部ユニットに取り付けられ、前記回転軸に対して半径方向のR軸を持つR軸ユニットと、を備え、
    前記変位検知手段は前記R軸ユニットに設けられており、前記回転軸を中心に所定の回転半径で回転可能なように構成され、
    前記回転部ユニットおよび/または固定部ユニットに、回転軸と同軸の中空部が設けられ、前記導光路は、前記中空部およびR軸ユニットに沿って形成されていることを特徴とする表面性状測定装置。
  3. 請求項2に記載の表面性状装置において、
    前記中空部を通る光の軸は、該回転部ユニットの回転軸と同軸であることを特徴とする表面性状測定装置。
  4. 請求項2に記載の表面性状装置において、
    前記変位検知手段をR軸に沿って移動するためのR軸駆動手段を、前記R軸ユニットに備えることを特徴とする表面性状測定装置。
  5. 請求項4に記載の表面性状測定装置において、
    前記固定部ユニットから前記R軸駆動手段への動力の伝達を、電磁石の吸引力を用いて非接触で行うことを特徴とする表面性状測定装置。
  6. 請求項4または5に記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段のR軸方向に沿った運動軸が、前記R軸ユニットを通る光軸と同一軸であることを特徴とする表面性状測定装置。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段をR軸に沿って移動するとき、前記光波干渉手段により測定光の光路長を測定することによって、前記変位検知手段のR軸方向の移動距離が算出可能であることを特徴とする表面性状測定装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段は、被測定物に接触する測定子と、該測定子に取り付けられた反射ミラーとを含み、前記光波干渉手段からの測定光は前記反射ミラーによって反射されることで、測定子の変位情報を測定光の光路長変化として取得することを特徴とする表面性状測定装置。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段は、被測定物に前記測定光を照射し、該被測定物表面からの反射光を集光する照射/集光部を備えたことを特徴とする表面性状測定装置。
  10. 請求項8または9のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段が前記被測定物を測定する方向は、少なくとも、内径方向、外径方向、あるいは前記回転軸方向のいずれか一以上に設定可能とされたことを特徴とする表面性状測定装置。
  11. 請求項8から10のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段の前記測定子もしくは照射/集光部が、回転軸方向と同方向に移動可能に構成されていることを特徴とする表面性状測定装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段と略同等の質量を、回転軸に対して対称な位置に設けたことを特徴とする表面性状測定装置。
  13. 請求項7に記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段のR軸上の移動時に、前記光波干渉手段からの干渉縞信号を基に変位検知手段が被測定物、もしくはR軸上に設けられたストッパに接触したかどうかを検知する着座判定手段を備えることを特徴とする表面性状測定装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段に参照ミラーを備え、前記光波干渉手段からの参照光は、前記導光路を通って該参照ミラーへと至り、該参照ミラーによって反射されて前記光波干渉手段へと戻るという光路をとることを特徴とする表面性状測定装置。
  15. 請求項1から13のいずれかに記載の表面性状測定装置において、
    前記変位検知手段と回転軸に対して対称な位置に設置された参照ミラーを備え、前記光波干渉手段からの参照光は該参照ミラーへと至り、該参照ミラーによって反射されて前記光波干渉手段へと戻るという光路を経ることを特徴とする表面性状測定装置。
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