JP2006063846A - 可変動弁機構の故障診断装置 - Google Patents

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Fuminori Hosoda
文典 細田
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Takahide Koshimizu
孝英 腰水
Yoshiaki Miyasato
佳明 宮里
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Abstract

【課題】 コントロールシャフトの位置関係に現れないあるいは現れにくい内燃機関の可変動弁機構の故障を高精度に検出可能な故障診断装置。
【解決手段】 可変動弁機構が故障している場合には、コントロールシャフトからスライドアクチュエータが受ける反力が正常時よりも異なる。このためこの反力あるいは更に反力の履歴が、スライドアクチュエータに与えられる制御量VLyに反映されることになる。したがって制御量の正常範囲を実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとから設定して(S154,S156)、この正常範囲と制御量VLyとを比較して可変動弁機構の故障を判定する(S158,S160)。このことにより、コントロールシャフトの位置関係に現れないあるいは現れにくい可変動弁機構の故障を高精度に検出することができる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構の故障診断装置に関する。
コントロールシャフトの軸方向移動により、内燃機関のシリンダヘッド上に設けた機構を駆動して、吸気バルブや排気バルブのバルブリフト量やバルブ作用角といったバルブ特性を調節する可変動弁機構が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような可変動弁機構が故障した場合、例えば吸入空気量制御のために吸気バルブのバルブリフト量を調節している可変動弁機構が故障した場合には、吸入空気量調節が十分にできなくなり、内燃機関の正常な運転が困難となる。
したがってこのような故障を診断して、故障が検出された場合にはフェールモード制御を実行する必要がある。フェールモード制御としては、例えば、通常の可変動弁機構制御から、バルブリフト量を最大とする制御に切り替えて、吸気通路に設けられたスロットルバルブにより吸入空気量制御を実行する。このことにより退避走行を可能とする必要がある。
このような故障を診断する技術として、センサにより検出されている検出リフト量と、制御により計算されている目標リフト量との差の絶対値の大きさを評価することにより、故障を診断する装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2001−263015号公報(第7−8頁、図5−20) 特開2001−254637号公報(第10頁、図7)
前記特許文献2の故障診断技術を、前記特許文献1の技術に適用した場合には、コントロールシャフトの軸方向位置の検出値と目標位置との差に基づいて故障を診断することになる。
しかし、このコントロールシャフトの検出位置と目標位置との差は、コントロールシャフトの位置制御における故障は判明するが、可変動弁機構に故障があった場合にはコントロールシャフトの位置関係に現れないあるいは現れにくい場合があり、高精度に故障を検出することはできない。
例えば、コントロールシャフトによって軸方向移動されることでバルブ特性を調節するバルブ特性調節機構が故障し、コントロールシャフトは移動可能であるが、これに連動してバルブ特性調節機構が軸方向移動しなくなった場合を考える。この場合には、アクチュエータによるコントロールシャフトの軸方向移動は正常に行われるので、コントロールシャフトの軸方向位置の検出値と目標位置との差に基づいたのでは可変動弁機構の故障を検出することはできない。このため故障にもかかわらずフェールモード制御に移れず、退避走行等が困難となるおそれがある。
本発明は、コントロールシャフトの位置関係に現れないあるいは現れにくい可変動弁機構の故障を高精度に検出可能な故障診断装置の提供を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の可変動弁機構の故障診断装置は、アクチュエータにて軸方向移動されるコントロールシャフトの軸方向位置に、バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構の故障診断装置であって、前記アクチュエータの実制御量に基づいて可変動弁機構の故障を判定する故障判定手段を備えたことを特徴とする。
故障判定手段は、コントロールシャフトの軸方向における検出位置と目標位置との差を用いた故障判定を実行しているのではなく、コントロールシャフトを移動させているアクチュエータの実制御量に基づいて可変動弁機構の故障判定を行っている。
アクチュエータの実制御量はコントロールシャフトの軸方向位置を目標位置に近づけるために設定される値である。この実制御量には、コントロールシャフトの検出位置と目標位置との現在の関係のみでなく、コントロールシャフトから受ける反力や現在に至るまでの反力に伴う制御量の履歴が現れている。
このためコントロールシャフトの軸方向位置を維持したり、目標位置に移動させたりする際に、可変動弁機構が故障している場合には、コントロールシャフトから受ける反力が正常時よりも異なり、アクチュエータの実制御量に反映される。しかし、コントロールシャフトの位置関係、すなわち軸方向における検出位置と目標位置との差には反映されるとは限らない。
したがって故障判定手段がアクチュエータの実制御量に基づいて可変動弁機構の故障を判定することにより、コントロールシャフトの位置関係に現れないあるいは現れにくい可変動弁機構の故障を高精度に検出することができる。
請求項2に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項1において、前記バルブ特性調節機構は、ロッカシャフトにより支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記コントロールシャフトの軸方向移動に連動して内部機構を前記ロッカシャフトの軸方向に移動することによりバルブ特性を調節することを特徴とする。
バルブ特性調節機構としては、上述したごとく内部機構をロッカシャフトの軸方向に移動することによりバルブ特性を調節するものであっても良い。
請求項3に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項1又は2において、前記故障判定手段は、前記アクチュエータの実制御量と、可変動弁機構が正常である時に算出されると予想される前記アクチュエータのベース制御量との関係に基づいて可変動弁機構の故障を判定することを特徴とする。
より具体的には、アクチュエータの上記ベース制御量を用い、アクチュエータの実制御量との関係に基づいて可変動弁機構の故障を判定する。ベース制御量は可変動弁機構正常時でのコントロールシャフトから受ける反力及びその履歴が反映されている。したがってベース制御量レベルからの離脱の程度が大きければ、可変動弁機構に生じるコントロールシャフトへの反力が正常でないことが判断でき、可変動弁機構が故障していると判定できる。
請求項4に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項3において、前記故障判定手段は、前記ベース制御量に基づいて設定された正常範囲から、前記実制御量が外れていた場合に、可変動弁機構が故障であると判定することを特徴とする。
このようにベース制御量に基づいて正常範囲を設定し、実制御量が正常範囲から外れているか否かにより、可変動弁機構が故障であることを容易に判定することができる。
請求項5に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項3又は4において、前記ベース制御量は、可変動弁機構が正常である時に前記コントロールシャフトの軸方向位置と目標位置とに関係づけられている前記アクチュエータの制御量データから求められることを特徴とする。
このようにベース制御量を求めるための制御量データは、コントロールシャフトの軸方向位置と目標位置とに関係づけられているデータとすることができる。このことにより現在のコントロールシャフトの軸方向位置と目標位置とから、ベース制御量を容易に求めることができ、可変動弁機構の故障有無を容易に判定できる。
請求項6に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項3又は4において、前記ベース制御量は、可変動弁機構が正常である時に前記コントロールシャフトの軸方向位置に関係づけられている前記アクチュエータの制御量データから求められることを特徴とする。
このようにベース制御量を求めるための制御量データは、コントロールシャフトの軸方向位置に関係づけられているデータとすることができる。このことにより現在のコントロールシャフトの軸方向位置から、ベース制御量を容易に求めることができ、可変動弁機構の故障有無を容易に判定できる。
請求項7に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項5又は6において、前記制御量データは、予め可変動弁機構が正常である時に実測されていることを特徴とする。
上記制御量データとしては、予め可変動弁機構正常時に実測しても良く、この実測により、容易に得ることができる。
請求項8に記載の可変動弁機構の故障診断装置では、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記故障判定手段にて可変動弁機構が故障であると判定された場合に、該故障に対応したフェールモード制御を実行するフェールモード制御手段を備えたことを特徴とする。
このようにフェールモード制御手段を備えて、可変動弁機構故障時にフェールモード制御を実行することにより、退避走行等を可能とするようにできる。
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された多気筒(本実施の形態では4気筒)内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)2における可変動弁機構の構成を示している。尚、図1は1つの気筒における縦断面を表している。図2はエンジン2の上部構成の平面図、図3は4気筒分の可変動弁機構の駆動状態を仰視にて示す斜視図である。尚、図3においては吸気バルブ12の開閉状態を示すためにバルブシート部12aをリング状で示している。
本実施の形態のエンジン2は車両用であり、シリンダブロック4、ピストン6及びシリンダブロック4上に取り付けられたシリンダヘッド8を備えている。
シリンダブロック4に形成された各気筒2aには、シリンダブロック4、ピストン6及びシリンダヘッド8にて区画された燃焼室10が形成されている。尚、気筒数は1〜3でも良く、5以上の気筒数でも良い。又、本実施の形態のごとく直列4気筒でなくても、V型でも良く、その他の配置でも良い。
各気筒2aには、それぞれ2つの吸気バルブ12及び2つの排気バルブ16の4バルブが配置されている。吸気バルブ12は吸気ポート14を、排気バルブ16は排気ポート18を開閉する。全ての吸気ポート14は、吸気マニホールドを介してサージタンクに接続され、サージタンク側から供給された空気を各気筒2aに分配している。尚、各気筒2aの吸気ポート14に燃料を噴射するように各吸気ポート14又は吸気マニホールドにはそれぞれ燃料噴射弁が配置されている。尚、このように吸気バルブ12の上流側にて燃料噴射する構成以外に、直接、各燃焼室10内に燃料を噴射する筒内噴射型ガソリンエンジンとして構成することもできる。
ここでエンジン2は、吸気バルブ12のバルブ特性としてバルブリフト量を連続的に変化させることで吸入空気量を調節している。尚、実際にはバルブ作用角も同時に変化しているので、以下、説明するバルブリフト量の変化はバルブ作用角の変化にも対応している。
尚、サージタンク上流側の吸気通路にはスロットルバルブが配置されているが、吸気バルブ12のバルブリフト量変化にて吸入空気量が調節されている時には、通常、全開状態とされている。スロットルバルブの開度制御としては、例えば、エンジン2の始動時にはスロットルバルブを全開にし、エンジン2の停止時にはスロットルバルブを全閉にする制御を行う。そして後述するごとく、可変動弁機構の故障により吸気バルブ12のバルブリフト量調節が困難となった場合には、スロットルバルブの開度制御により吸入空気量を制御している。
吸気バルブ12のリフト駆動は、シリンダヘッド8に配置された仲介駆動機構120及びローラロッカーアーム52を介して、吸気カムシャフト45に設けられた吸気カム45aのバルブ駆動力が伝達されることにより可能となっている。このバルブ駆動力伝達において、スライドアクチュエータ100の機能により仲介駆動機構120による伝達状態が調節されることにより吸気バルブ12のバルブリフト量が連続的に調節される。尚、吸気カムシャフト45は、一端に配置されたバルブタイミング可変機構140(タイミングスプロケットを含む)とタイミングチェーン47とを介してエンジン2のクランクシャフト49の回転に連動している。
各気筒2aの排気バルブ16は、エンジン2の回転に連動して回転する排気カムシャフト46に設けられた排気カム46aにより、ローラロッカーアーム54を介して一定のバルブリフト量で開閉されている。尚、排気カムシャフト46は、一端に配置されたバルブタイミング可変機構142(タイミングスプロケットを含む)とタイミングチェーン47とを介してエンジン2のクランクシャフト49の回転に連動している。そして各気筒2aの各排気ポート18は排気マニホルドに連結され、排気を浄化用触媒コンバータを介して外部に排出している。
上述した吸気カムシャフト45、排気カムシャフト46、スライドアクチュエータ100、仲介駆動機構120及びバルブタイミング可変機構140,142は、シリンダヘッド8上に一体に組み込まれている。尚、これらの構成はシリンダヘッド8の本体に直接取り付けられるのではなく、シリンダヘッド8に属するカムキャリア上に配置されて、シリンダヘッド8の本体上に取り付けられても良い。
シリンダヘッド8上には吸気カムシャフト45及び排気カムシャフト46がそれぞれの軸受160,162上に平行に配置されて、カムキャップ160a,162aが取り付けられることにより回転可能に支持されている。更に各気筒毎に設けられた4つの仲介駆動機構120が吸気カムシャフト45と平行に配列されている。そしてこれら4つの仲介駆動機構120に共通する1本のロッカーシャフト130が、各仲介駆動機構120の内部を貫通することで、各仲介駆動機構120を揺動可能に支持している。
電子制御ユニット(以下、ECUと称する)60は、デジタルコンピュータを中心に構成され、双方向性バスを介して相互に接続されたCPU、ROM、RAM、各種ドライバー回路、入力ポート及び出力ポート等の構成を備えている。ECU60の入力ポートへは、アクセル開度ACCP、エンジン回転数NE、吸入空気量GA、エンジン冷却水温度THW、空燃比AF、基準クランク角G2等の各信号が入力されている。
更に、本実施の形態では、ECU60は、スライドアクチュエータ100においてボールネジシャフト100eの軸方向移動位置を検出するためのシャフト位置センサ100dから実ストローク量VLAを表すシャフト位置信号SLが入力されている。
ECU60の出力ポートは、駆動回路を介して各燃料噴射弁に接続され、ECU60はエンジン2の運転状態に応じて各燃料噴射弁の開弁制御を行い、燃料噴射時期制御や燃料噴射量制御を実行している。その他、点火時期制御などの各種制御を実行している。
更に、本実施の形態では、ECU60は、スライドアクチュエータ駆動回路62へ実制御量VLyを表す駆動信号Dsを出力することで、スライドアクチュエータ100によりボールネジシャフト100eを介してコントロールシャフト132の軸方向位置を調節している。このことで吸気バルブ12のバルブリフト量が調節される。
スライドアクチュエータ100は、モータ100a、ギア部100b及びボールネジ部100cから構成されている。モータ100aはスライドアクチュエータ駆動回路62からの給電制御により回転方向と回転量とが調節される。そしてこの回転がギア部100bにより減速されてボールネジ部100cに伝達され、コントロールシャフト132側に軸力を伝達するボールネジシャフト100eがモータ100aの回転方向に応じた軸方向に、モータ100aの回転量に応じた移動量で移動する。
ECU60は、シャフト位置センサ100dにて検出されるボールネジシャフト100eの実ストローク量VLAがエンジン2の運転状態に応じて設定される目標ストローク量VLAtに一致するように、実制御量VLy(駆動信号Ds)によりモータ100aの回転方向と回転量とを調節する。このことにより吸入空気量が調節される。
次に仲介駆動機構120について説明する。図4は仲介駆動機構120の斜視図を、図5は部分破断斜視図を示している。尚、図5の(A)は正面側の部分破断斜視図、図5の(B)は背面側の部分破断斜視図である。図6は分解斜視図、図7は仲介駆動機構120の外部と共に内部のスライダギア128も破断して示した部分破断斜視図である。
仲介駆動機構120は、図4の中央に設けられた入力部122、入力部122の一端側に設けられた第1揺動カム124、第1揺動カム124とは反対側に設けられた第2揺動カム126及び内部に配置されたスライダギア128(図5,6)を備えている。
入力部122のハウジング122aは内部に軸方向に空間を形成し、この空間の内周面には軸方向に右ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン122b(図6)を形成している。ハウジング122aの外周面からは平行な2つのアーム122cが突出して形成されている。アーム122cの先端には、ハウジング122aの軸方向と平行なシャフト122eが掛け渡され、ローラ122fが回転可能に取り付けられている。尚、図1に示したごとく、ハウジング122aには、圧縮状態のスプリング121により付勢力が与えられていることにより、ローラ122fは吸気カム45a側に常に接触するようにされている。このような機能を果たすスプリング121は、例えばハウジング122aとシリンダヘッド8あるいはロッカーシャフト130との間に設けられている。
第1揺動カム124のハウジング124aは、内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン124b(図6)を形成している。ハウジング124aの内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部124cにて一端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ124dが突出して形成されている。このノーズ124dの一辺はカム面124eを形成している。
第2揺動カム126のハウジング126aは、内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン126b(図7)を形成している。ハウジング126aの内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部126cにて一端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ126dが突出して形成されている。このノーズ126dの一辺はカム面126eを形成している。
これらの第1揺動カム124および第2揺動カム126は、図6に示したごとく、入力部122に対して両側から各端面を同軸上で接触させるように配置され、全体が図4に示したごとく内部空間を有する略円柱状となる。
入力部122及び2つの揺動カム124,126から構成される内部空間に配置されているスライダギア128について説明する。スライダギア128の外形は図5,6に示されているごとくである。図8は軸に沿って垂直に破断した状態の斜視図である。
スライダギア128は略円柱状をなし、外周面中央には右ネジの螺旋状に形成された入力用ヘリカルスプライン128aが形成されている。この入力用ヘリカルスプライン128aの一端側には小径部128bを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第1出力用ヘリカルスプライン128cが形成されている。この第1出力用ヘリカルスプライン128cとは反対側には小径部128dを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第2出力用ヘリカルスプライン128eが形成されている。尚、2つの出力用ヘリカルスプライン128c,128eは、同じ外径であるが、入力用ヘリカルスプライン128aの溝部分の径よりも外径が小さく形成されている。
スライダギア128の内部には中心軸方向に貫通孔128fが形成されている。そして入力用ヘリカルスプライン128aの軸方向位置で、貫通孔128fの内周面には周方向に周溝128gが形成されている。この周溝128gには一カ所にて径方向に外部に貫通するピン挿入孔128hが形成されている。
スライダギア128の貫通孔128f内には、図9の斜視図に示しているロッカーシャフト130が貫通することでスライダギア128を支持している。このようにしてロッカーシャフト130に支持されたスライダギア128は周方向に摺動可能である。図2,3に示したごとく、このロッカーシャフト130は4つの仲介駆動機構120に共通の1本が設けられている。そしてこの1本のロッカーシャフト130には各仲介駆動機構120に対応する位置に軸方向に長く形成された長孔130aが開口している。この長孔130aはロッカーシャフト130の内部空間まで貫通した状態で形成されている。
更にロッカーシャフト130の内部空間には、コントロールシャフト132が、軸方向に摺動可能に貫通して配置されている。コントロールシャフト132は丸棒状に形成されたものであるが、各仲介駆動機構120に対応する位置には、軸直角方向の支持穴132aが設けられている。この支持穴132aにはそれぞれコントロールピン134の基端部が挿入されることにより、ロッカーシャフト130の長孔130aを貫通するようにして、コントロールピン134を軸直角方向に突出して支持できるようにされている。更に、このコントロールピン134の先端側には、ロッカーシャフト130の外側からブッシュ136が自身の支持孔136aにコントロールピン134に貫かれることにより支持されている。
そしてコントロールシャフト132がロッカーシャフト130の内部に配置されている状態では、各コントロールピン134の先端及びこの先端に貫かれているブッシュ136は、図7に示したごとくスライダギア128の内周面に形成された周溝128gに挿入されている。尚、ブッシュ136の軸方向の幅は、周溝128gの幅と同一に形成されている。このことによりコントロールシャフト132とスライダギア128とは軸方向において相対的な位置は固定され、コントロールシャフト132の軸方向移動に連動してスライダギア128は軸方向に移動することになる。
これらロッカーシャフト130、コントロールシャフト132、コントロールピン134及びブッシュ136は高剛性の材料、本実施の形態では鉄系材料から構成されている。
尚、コントロールシャフト132の一端側(図2における左側)は付勢機構138の内部に設けられた押圧スプリングにより、スライドアクチュエータ100側へ付勢されている。尚、付勢機構138を設けずに自由端としても良い。
コントロールシャフト132の基端側(図2における右側)はスライドアクチュエータ100にて駆動されるボールネジシャフト100eに接続されている。このことによりコントロールシャフト132は軸方向での駆動力をスライドアクチュエータ100から受けることができる。
入力部122及び揺動カム124,126は軸受162により軸方向での移動は阻止されているので、コントロールシャフト132の軸方向移動により、スライダギア128は入力部122及び揺動カム124,126内部で、コントロールシャフト132の移動量と同一の移動量で軸方向に移動する。スライダギア128の入力用ヘリカルスプライン128aと入力部122のヘリカルスプライン122bとのスプライン咬合と、スライダギア128の出力用ヘリカルスプライン128c,128eと揺動カム124,126のヘリカルスプライン124b,126bとのスプライン咬合とは、ねじれ角が異なる。実際には逆のねじれ角となっている。このため、図4,7で示した矢印のL方向にコントロールシャフト132が移動すると、入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの位相は相対的に近づく。逆に矢印のH方向にコントロールシャフト132が移動すると、入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの位相は相対的に遠ざかる。このことにより図10,11に示すごとく、吸気バルブ12のバルブリフト量をコントロールシャフト132の軸方向移動により調節することができる。
ここで図10は、スライドアクチュエータ100の駆動力を調節して、コントロールシャフト132を最大限L方向(図4,7の矢印)へ移動させた場合の仲介駆動機構120の状態を示している。図10の(A)が吸気バルブ12の閉弁時、図10の(B)が開弁時である。この場合には入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの位相位置関係が最も近い状態となる。したがって図10の(B)に示すごとく吸気カム45aが最大限に入力部122のローラ122fを押し下げても、ノーズ124d,126dのカム面124e,126eによるロッカーローラ52aの押し下げ量は最小となり、吸気バルブ12のバルブリフト量は最小となる。図12に示すごとく、カム面124e,126eには揺動中心からの距離が一定のベース円部と揺動中心から次第に離れて行くリフト部とが存在する。図10の状態では、ローラ122fとノーズ124d,126dとの位相位置関係が近いので、ベース円部がロッカーローラ52aに当接することでリフトがなされない距離が長く、リフト部によりリフトされる距離が短い。したがって吸気ポート14から燃焼室10内への吸入空気量も最小限の状態となる。
図11は、スライドアクチュエータ100の駆動力を調節して、コントロールシャフト132を最大限H方向(図4,7の矢印)へ移動させた場合の仲介駆動機構120の状態を示している。図11の(A)が吸気バルブ12の閉弁時、図11の(B)が開弁時である。この場合には入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの位相位置関係が最も遠い状態となる。このため、図11の(B)に示すごとく吸気カム45aが最大限に入力部122のローラ122fを押し下げた時には、ノーズ124d,126dのカム面124e,126eによるロッカーローラ52aの押し下げ量は最大となり、吸気バルブ12のバルブリフト量は最大となる。すなわち図12に示したごとくローラ122fとノーズ124d,126dとの位相位置関係が遠いので、ベース円部がロッカーローラ52aに当接している距離が短く、リフト部によりリフトされる距離が長くなる。したがって吸気ポート14から燃焼室10内への吸入空気量も最大限の状態となる。
そしてスライドアクチュエータ100により、図10の状態と図11の状態との間で連続的にコントロールシャフト132の軸方向位置を調節することで、吸気バルブ12のバルブリフト量を連続的に調節できる。すなわち本実施の形態ではスロットルバルブによることなく、吸入空気量の無段階調節が可能となる。
尚、前記図10の(B)に示したごとく最小のバルブリフト状態では吸気バルブ12の開弁時のバルブリフト量は或る程度の開度が存在したが、最小のバルブリフト状態の他の形態としてバルブリフト量「0」すなわち吸気バルブ12を完全に閉じたままにしても良く、この場合には吸入空気量は「0」となる。
次に本実施の形態において、ECUにより実行される制御のうちで、吸気バルブ12のバルブリフト量制御処理を図13のフローチャートに示す。本処理はエンジン回転周期あるいは時間周期、例えば50ms毎に繰り返し実行される処理である。なお個々の処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
本処理が開始されると、まず、未だ故障判定が無い状態か否かが判定される(S102)。ここで故障判定とは、後述する可変動弁機構の故障診断処理(図14)のステップS160において可変動弁機構が故障であると判定されていることを意味する。ここで未だ故障判定が無い状態であれば(S102でYES)、次にエンジン運転状態のデータが読み込まれる(S104)。エンジン運転状態とは、本実施の形態では、エンジン回転数NE、アクセル開度ACCP、実ストローク量VLA等である。
次にアイドル時か否かが判定される(S106)。ここでアイドル時で有れば(S106で「YES」)、アイドル時の目標回転数NEtと現在のエンジン回転数NEとに基づいて、目標回転数NEtを達成するために、目標ストローク量VLAtを算出する(S108)。すなわち、NEt>NEであれば目標ストローク量VLAtを増加させ、NEt<NEであれば目標ストローク量VLAtを減少させる制御処理が行われる。
一方、アイドル時でなければ(S106で「NO」)、アクセル開度ACCPに基づいて目標ストローク量VLAtを算出する(S110)。すなわちアクセル開度ACCPが増加すると目標ストローク量VLAtも増加する関係に予め設計したマップや関数に基づいて、目標ストローク量VLAtを算出する。
ステップS108,S110のいずれかにて目標ストローク量VLAtが算出されると、次に実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとの偏差に基づいてスライドアクチュエータ100に対する制御量VLyのフィードバック制御計算を実行する(S112)。このフィードバック制御計算ではPID制御やPI制御が実行される。
次にフィードバック制御計算により求められた制御量VLy、例えば電流量や電圧値をスライドアクチュエータ100のモータ100aに対して出力する(S114)。こうして一旦本処理を終了する。上述した処理が故障判定が無い状態で繰り返される。
可変動弁機構の故障診断処理を図14のフローチャートに示す。本処理もエンジン回転周期あるいは時間周期、例えば50ms毎に繰り返し実行される処理である。
まず未だ故障判定が無い状態か否かが判定される(S152)。故障判定が未だされていなければ(S152でYES)、次に実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとに基づいてベース制御量マップMapvlbからベース制御量VLBを算出する(S154)。
ベース制御量マップMapvlbの一例は図15に示すごとくであり、実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとをパラメータとしてベース制御量VLBとの関係を示している。尚、図15ではベース制御量VLBの値の傾向を等高線状に表している。
ベース制御量マップMapvlbは、可変動弁機構正常時においてコントロールシャフト132の軸方向位置(実ストローク量VLA)と目標位置(目標ストローク量VLAt)とをパラメータとして制御量VLyとの関係を実測してマップ化したものである。すなわち可変動弁機構が正常に動作していれば、制御量VLyはベース制御量マップMapvlbから算出されるベース制御量VLBに近い値を示すはずである。
次にベース制御量VLBに基づいて制御量の正常範囲を設定する(S156)。例えばベース制御量VLBを中心として+5〜+10%の範囲のいずれかの値を上限値とし、−5〜−10%の範囲のいずれかの値を下限値として、この上限値と下限値との間の範囲を正常範囲として設定する。
次に前記吸気バルブのバルブリフト量制御処理(図13)のステップS114にて求められている制御量VLyが上記正常範囲内か否かが判定される(S158)。正常範囲内ならば(S158でYES)、このまま一旦本処理を終了する。
可変動弁機構の異常として、例えば、エンジン2の過回転、潤滑油の異物混入や劣化、あるいはユーザによる分解等により、前記ブッシュ136が破損したり、前記ブッシュ136の再取り付けをしなかったりしてコントロールピン134から外れたあるいは外された場合を考える。この場合にはコントロールピン134が直接スライダギア128内に設けられた周溝128gの側面を押圧することによってスライダギア128を軸方向に移動するようになる。この時、スライダギア128には吸気カム45aの駆動力と吸気バルブ12側からの反力とにより図4,7において図示矢印のL方向への軸力が発生している。
このため運転状態に対応させて吸気バルブ12のバルブリフト量を該当する値となるように目標ストローク量VLAtを設定して実ストローク量VLAを制御しても、実際のスライダギア128の軸方向位置は、ブッシュ136が存在しない分だけL方向へずれていることになる。このずれにより吸気バルブ12のバルブリフト量が小さくなり、スライダギア128からコントロールピン134を介してコントロールシャフト132が受ける軸力は、吸気バルブ12からの反力が少なくなる分、低下することになる。
この反力の低下のため、コントロールシャフト132の軸方向位置を維持するためあるいは軸方向に移動するための駆動力は少なくて済むことになる。例えば駆動力が10%少なくて済むことになると、フィードバック制御における制御量VLyに反映され、制御量VLyは正常範囲から外れてしまう。
可変動弁機構の別の異常として、例えば、ロッカーシャフト130やコントロールシャフト132が折損して、ロッカーシャフト130内でのコントロールシャフト132の軸方向移動が困難となった場合を考える。この場合には、吸気バルブ12のバルブリフト量を該当する値となるように目標ストローク量VLAtを設定して実ストローク量VLAを制御しても、目標ストローク量VLAtに近づかず、実ストローク量VLAが目標ストローク量VLAtに収束しない状態が長期にわたって生じる。このことにより、前述したフィードバック制御では積分項の絶対値の増大により制御量VLyが正常時より過大あるいは過小な値となり、正常範囲を外れてしまう。
この他、制御量VLyが正常範囲から外れる可変動弁機構の異常としては、ノーズ124d,126dの脱落、仲介駆動機構120内部のスプラインの破損などが挙げられる。
このような可変動弁機構の故障のため、制御量VLyが正常範囲から外れて、ステップS158ではNOと判定されて、故障判定がなされる(S160)。
すると次の制御周期では、故障判定がなされたので(S152でNO)、このまま終了し、実質的な処理はしないようになる。
又、吸気バルブ12のバルブリフト量制御処理(図13)においても、故障判定がなされたので(S102でNO)、以後の制御周期では、フェールモード制御が実行されるようになる(S116)。
フェールモード制御としては、スライドアクチュエータ100に対して吸気バルブ12のバルブリフト量が最大となるように、すなわち図4,7の矢印H方向に移動するようにコントロールシャフト132を常時駆動する。そして前述したごとく吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度制御を実行することにより吸入空気量を制御する。こうして退避走行を可能とする。
図16はブッシュ136の破損の場合のタイミングチャートである。時刻t1前は制御量VLyはベース制御量VLBに基づいて設定されている上限値と下限値との間に存在するので故障判定されていない。しかしブッシュ136の破損によりコントロールピン134が直接、スライダギア128の周溝128gの側面に接触すると、制御量VLyが低下して下限値よりも低くなる(t1)。このことにより制御量VLyが正常範囲から外れたと判定され、制御量VLyは最大値maxに固定されて、吸気バルブ12のバルブリフト量を最大にする制御がなされる。更にスロットルバルブ制御がONとなって、スロットルバルブによる吸入空気量制御に切り替わる。
図17はロッカーシャフト130やコントロールシャフト132が折損することにより、コントロールシャフト132の軸方向移動が困難となった場合のタイミングチャートである。時刻t2前は制御量VLyはベース制御量VLBに基づいて設定されている上限値と下限値との間に存在するので故障判定されていない。しかしロッカーシャフト130やコントロールシャフト132の折損によりコントロールシャフト132の軸方向移動のために正常時より大きい駆動力が必要となると、制御量VLyが上昇して上限値よりも高くなる(t2)。このことにより正常範囲から外れたと判定され、制御量VLyは最大値maxに固定されて、吸気バルブ12のバルブリフト量を最大にする制御がなされる。更にスロットルバルブ制御がONとなって、スロットルバルブによる吸入空気量制御に切り替わる。
上述した構成において、請求項との関係は、スライドアクチュエータ100がアクチュエータに、仲介駆動機構120がバルブ特性調節機構に、スライダギア128が内部機構に、仲介駆動機構120によるバルブリフト調節量がバルブ特性調節量に相当する。シャフト位置センサ100dにて検出される実ストローク量VLAがコントロールシャフト132の軸方向位置に、エンジン2の運転状態に応じて設定される目標ストローク量VLAtが目標位置に、制御量VLyが実制御量に、ベース制御量マップMapvlbが制御量データに相当する。ECU60が故障診断装置に相当し、このECU60により実行される可変動弁機構の故障診断処理(図14)が故障判定手段としての処理に相当する。吸気バルブのバルブリフト量制御処理(図13)のステップS116がフェールモード制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).スライドアクチュエータ駆動回路62を介してECU60からスライドアクチュエータ100に与えられる制御量VLyは、実ストローク量VLAを目標ストローク量VLAtに近づけるために設定される値である。この制御量VLyには、実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとの現在の関係のみでなく、コントロールシャフト132から受ける反力や現在に至るまでの反力に伴う制御量VLyの履歴が現れている。
このためコントロールシャフト132の軸方向位置を維持したり、目標位置に移動させたりする際に、可変動弁機構が故障している場合には、コントロールシャフト132から受ける反力が正常時よりも異なり、制御量VLyに反映される。しかし従来技術が故障判定するために評価している実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとの差では、コントロールシャフト132から受ける反力やその履歴が反映されるとは限らない。
したがって可変動弁機構の故障診断処理(図14)に示したごとくにスライドアクチュエータ100に対する制御量VLyに基づいて可変動弁機構の故障を判定することにより、コントロールシャフト132の位置関係に現れないあるいは現れにくい可変動弁機構の故障を高精度に検出することができる。
(ロ).故障診断は、制御量VLyがベース制御量VLBに基づいて設定される正常範囲から外れているか否かにより行っている。このベース制御量VLBは可変動弁機構の正常時に算出されると予想される制御量である。したがってこのベース制御量レベルからの離脱の程度が大きければ、可変動弁機構に生じるコントロールシャフト132への反力が正常でないことが判断できる。この離脱の程度を正常範囲から外れているか否かにより判断しているので、容易かつ高精度に変動弁機構の故障を検出することができる。
(ハ).ベース制御量VLBは、ベース制御量マップMapvlbから求められている。このベース制御量マップMapvlbは、可変動弁機構の正常時において実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとをパラメータとして制御量VLyとの関係を実測することにより容易に求められる。
このため現在の実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとから、ベース制御量VLBを容易に求めることができ、可変動弁機構の故障有無を容易に判定できる。
(ニ).可変動弁機構に故障判定がなされた場合には、フェールモード制御(S116)を実行している。このことによりスロットルバルブの開度制御にて吸入空気量が調節されるようになり、退避走行を可能とすることができる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態において、スライドアクチュエータはモータとボールネジ機構とを組み合わせたものであったが、電磁ソレノイドでも良く、油圧その他の駆動力源を用いてコントロールシャフトを軸方向に移動させるものでも良い。
(b).前記実施の形態では、可変動弁機構は吸気バルブのバルブリフト量調節用であったが、排気バルブのバルブリフト量調節用としても適用でき、吸気バルブと排気バルブとの両方のバルブリフト量調節用としても適用できる。
(c).前記実施の形態の可変動弁機構は、バルブ特性として、バルブリフト量とバルブ作用角との両方を調節していたが、吸気カムのカム面の形状を変更してバルブリフト量とバルブ作用角とのいずれか一方を調節するようにしても良い。
(d).前記実施の形態では、ベース制御量VLBは、実ストローク量VLAと目標ストローク量VLAtとに基づいてベース制御量マップMapvlbから求めた。これ以外の手法として、実ストローク量VLAのみに基づいて、実ストローク量VLAとベース制御量VLBとの関係を表すマップから、ベース制御量VLBを求めて正常範囲を設定し、制御量VLyが正常範囲内か否かを判定しても良い。特にブッシュ136の破損直後などのように異常が生じた直後において効果的に異常診断が可能となる。
実施の形態1のエンジン及び可変動弁機構の縦断面。 上記エンジンの上部構成を示す平面図。 実施の形態1の4気筒分の可変動弁機構の駆動状態を示す仰視斜視図。 実施の形態1の仲介駆動機構の斜視図。 実施の形態1の仲介駆動機構の部分破断斜視図。 実施の形態1の仲介駆動機構の分解斜視図。 実施の形態1の仲介駆動機構の部分破断斜視図。 実施の形態1のスライダギアの垂直破断斜視図。 実施の形態1のロッカーシャフト及びコントロールシャフトの主要部分解斜視図。 実施の形態1の仲介駆動機構の動作説明図。 実施の形態1の仲介駆動機構の動作説明図。 実施の形態1の仲介駆動機構におけるカム面の構成説明図。 実施の形態1のECUにより実行される吸気バルブのバルブリフト量制御処理のフローチャート。 実施の形態1のECUにより実行される可変動弁機構の故障診断処理のフローチャート。 上記可変動弁機構の故障診断処理にて用いられるベース制御量マップMapvlbの構成説明図。 本実施の形態の制御の一例を示すタイミングチャート。 本実施の形態の制御の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
2…エンジン、2a…気筒、4…シリンダブロック、6…ピストン、8…シリンダヘッド、10…燃焼室、12…吸気バルブ、12a…バルブシート部、14…吸気ポート、16…排気バルブ、18…排気ポート、45…吸気カムシャフト、45a…吸気カム、46…排気カムシャフト、46a…排気カム、47…タイミングチェーン、49…クランクシャフト、52…ローラロッカーアーム、52a…ロッカーローラ、54…ローラロッカーアーム、60…ECU、62…スライドアクチュエータ駆動回路、100…スライドアクチュエータ、100a…モータ、100b…ギア部、100c…ボールネジ部、100d…シャフト位置センサ、100e…ボールネジシャフト、120…仲介駆動機構、121…スプリング、122…入力部、122a…ハウジング、122b…ヘリカルスプライン、122c…アーム、122e…シャフト、122f…ローラ、124…第1揺動カム、124a…ハウジング、124b…ヘリカルスプライン、124c…軸受部、124d…ノーズ、124e…カム面、126…第2揺動カム、126a…ハウジング、126b…ヘリカルスプライン、126c…軸受部、126d…ノーズ、126e…カム面、128…スライダギア、128a…入力用ヘリカルスプライン、128b…小径部、128c…第1出力用ヘリカルスプライン、128d…小径部、128e…第2出力用ヘリカルスプライン、128f…貫通孔、128g…周溝、128h…ピン挿入孔、130…ロッカーシャフト、130a…長孔、132…コントロールシャフト、132a…支持穴、134…コントロールピン、136…ブッシュ、136a…支持孔、138…付勢機構、140,142…バルブタイミング可変機構、160,162…軸受、160a,162a…カムキャップ。

Claims (8)

  1. アクチュエータにて軸方向移動されるコントロールシャフトの軸方向位置に、バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構の故障診断装置であって、
    前記アクチュエータの実制御量に基づいて可変動弁機構の故障を判定する故障判定手段を備えたことを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  2. 請求項1において、前記バルブ特性調節機構は、ロッカシャフトにより支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記コントロールシャフトの軸方向移動に連動して内部機構を前記ロッカシャフトの軸方向に移動することによりバルブ特性を調節することを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  3. 請求項1又は2において、前記故障判定手段は、前記アクチュエータの実制御量と、可変動弁機構が正常である時に算出されると予想される前記アクチュエータのベース制御量との関係に基づいて可変動弁機構の故障を判定することを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  4. 請求項3において、前記故障判定手段は、前記ベース制御量に基づいて設定された正常範囲から、前記実制御量が外れていた場合に、可変動弁機構が故障であると判定することを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  5. 請求項3又は4において、前記ベース制御量は、可変動弁機構が正常である時に前記コントロールシャフトの軸方向位置と目標位置とに関係づけられている前記アクチュエータの制御量データから求められることを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  6. 請求項3又は4において、前記ベース制御量は、可変動弁機構が正常である時に前記コントロールシャフトの軸方向位置に関係づけられている前記アクチュエータの制御量データから求められることを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  7. 請求項5又は6において、前記制御量データは、予め可変動弁機構が正常である時に実測されていることを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記故障判定手段にて可変動弁機構が故障であると判定された場合に、該故障に対応したフェールモード制御を実行するフェールモード制御手段を備えたことを特徴とする可変動弁機構の故障診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009127588A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Toyota Motor Corp アクチュエータの故障診断装置
JP2012036877A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Honda Motor Co Ltd 可変動弁機構
JP2013256909A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Toyota Motor Corp 可変動弁機構の異常診断装置

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