JP2006063845A - 可変動弁機構基準状態調整方法及び可変動弁機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内燃機関のシリンダヘッドとコントロールシャフトとの熱膨張率差によっても気筒間のバルブ特性調節量のばらつきを生じさせることのない可変動弁機構基準状態調整方法及び可変動弁機構。
【解決手段】 可変動弁機構基準状態調整時において、コントロールシャフト132の初期位置に対応させて初期状態となるように各気筒の仲介駆動機構120の軸方向位置を調節する。そして各カラー164をロッカーシャフト130に対して固定することによってロッカーシャフト130上での各仲介駆動機構120の配置状態を基準配置として決定する。このためシリンダヘッド(カムキャリアを含む)が、コントロールシャフト132とは熱膨張率が異なっていても、気筒間のバルブリフト量のばらつきには影響しない。
【選択図】 図5
【解決手段】 可変動弁機構基準状態調整時において、コントロールシャフト132の初期位置に対応させて初期状態となるように各気筒の仲介駆動機構120の軸方向位置を調節する。そして各カラー164をロッカーシャフト130に対して固定することによってロッカーシャフト130上での各仲介駆動機構120の配置状態を基準配置として決定する。このためシリンダヘッド(カムキャリアを含む)が、コントロールシャフト132とは熱膨張率が異なっていても、気筒間のバルブリフト量のばらつきには影響しない。
【選択図】 図5
Description
本発明は、内燃機関のバルブ特性を調節できる可変動弁機構及びこの可変動弁機構の基準状態調整方法に関する。
コントロールシャフトの軸方向移動により、内燃機関のシリンダヘッド上に設けた機構を駆動して、吸気バルブや排気バルブのバルブリフト量やバルブ作用角といったバルブ特性を調節する可変動弁機構が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような可変動弁機構では、各気筒に配置された複数の仲介駆動機構を回動可能に支持するために、内部にコントロールシャフトを配置した支持パイプ(「ロッカーシャフト」とも言う)を仲介駆動機構の中心軸位置に挿通している。このことでバルブ駆動時には仲介駆動機構が支持パイプに支持された状態で回動できる。
この支持パイプは、仲介駆動機構の両側においてシリンダヘッド側に設けられた立壁部(「支持部」とも言う)により支持される。仲介駆動機構同士の位置関係はこの立壁部により軸方向位置が規定されることで設定される。このような立壁部による位置規定により仲介駆動機構同士の位置関係を高精度に設定することで、コントロールシャフトによる各気筒でのバルブ特性調節量を、気筒間でのばらつきを生じること無く調節することが可能となる。
又、このような構成とは異なりロッカーシャフトの回転によりロッカーアームの揺動中心を移動させることで低速用ロッカーアームと中高速用ロッカーアームとを切り替えてバルブ特性調節量を調節する可変動弁機構が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2001−263015号公報(第7−8頁、図5−20)
実公平8−483号公報(第3−5頁、図2−10)
近年、内燃機関の軽量化のためにアルミニウムなどの軽合金により、シリンダブロックやシリンダヘッド(カムキャリアを含む)が形成されるようになっている。ところが可変動弁機構に用いられるコントロールシャフトなどのシャフト類は、高剛性が要求されることからアルミニウムなどの軽合金製にすることは困難であり、鋳鋼、鋳鉄などの鉄系材料が用いられる。
このため両者の熱膨張率が大きく異なることになる。前記特許文献2の場合にはロッカーシャフトの回転位相によりバルブ特性調節量を調節する可変動弁機構であるため、ロッカーシャフトに対するロッカーアームの位置決めを、シリンダヘッドにスプリングにて片寄せして行っても気筒間でバルブ特性のばらつきが生じることはない。
しかし前記特許文献1の場合では、前記特許文献2と同様にシリンダヘッドに片寄せすると、内燃機関の冷間時に比べて暖機後では、シリンダヘッド側に設けられている支持部の間隔に対して、相対的にコントロールシャフトの長さが短くなる。したがってコントロールシャフトの基部側の気筒と先端側の気筒とでは、コントロールシャフトと仲介駆動機構との相対的位置関係が異なることとなり、バルブ特性調節量に気筒間でばらつきが生じる。このため全気筒において高精度に燃焼状態を調節することが困難となり、機関振動やエミッションの悪化などの機関運転状態悪化の問題を生じるおそれがある。
本発明は、上述した熱膨張率差によっても気筒間のバルブ特性調節量のばらつきを生じさせることのない可変動弁機構基準状態調整方法及び可変動弁機構の提供を目的とする。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の可変動弁機構基準状態調整方法は、バルブ特性調節機構がロッカーシャフトに支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記ロッカーシャフトと同軸方向に配置されたコントロールシャフトの軸方向移動に前記バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構に対する基準状態調整方法であって、前記コントロールシャフトの軸方向位置を固定し、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となるように前記バルブ特性調節機構の軸方向位置を調節し、前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制する移動規制部材を、前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能に取り付けることにより前記ロッカーシャフト上での前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定することを特徴とする。
請求項1に記載の可変動弁機構基準状態調整方法は、バルブ特性調節機構がロッカーシャフトに支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記ロッカーシャフトと同軸方向に配置されたコントロールシャフトの軸方向移動に前記バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構に対する基準状態調整方法であって、前記コントロールシャフトの軸方向位置を固定し、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となるように前記バルブ特性調節機構の軸方向位置を調節し、前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制する移動規制部材を、前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能に取り付けることにより前記ロッカーシャフト上での前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定することを特徴とする。
この可変動弁機構基準状態調整方法においては、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となるように軸方向位置を調節したバルブ特性調節機構に対して、ロッカーシャフトに取り付けた移動規制部材で軸方向の内で一方側へは移動しないように規制することによってロッカーシャフト上での基準配置を決定している。このように各気筒のバルブ特性調節機構の基準配置は、内燃機関のシリンダヘッド上で決定されているのではなく、ロッカーシャフト上の位置で決定されている。このことから、バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量の気筒間での同一性は、内燃機関のシリンダヘッドが、コントロールシャフトと異なる熱膨張率の材料製とされていても、その熱膨張率の影響を受けることがない。しかもロッカーシャフトとコントロールシャフトとはバルブ特性調節機構を支持したり駆動したりする必要上、高剛性の材質を採用することから、略同一(完全同一を含む)の熱膨張率である。このためロッカーシャフトとコントロールシャフトとの間の熱膨張率差についても気筒間のバルブ特性調節量のばらつきに対しては問題は生じない。
このようにして本発明の可変動弁機構基準状態調整方法によれば、コントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差による気筒間のバルブ特性調節量のばらつきを生じさせることのない可変動弁機構の基準状態調整を行うことができる。
請求項2に記載の可変動弁機構基準状態調整方法では、請求項1において、前記コントロールシャフトの軸方向位置はバルブ特性調節量を最小とする初期位置に固定し、前記バルブ特性調節機構の軸方向位置は前記初期位置に対応したバルブ特性調節量となるように調節して、前記移動規制部材を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能に取り付けることにより前記ロッカーシャフト上での前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定することを特徴とする。
このように可変動弁機構基準状態調整時に、バルブ特性調節量を最小とする初期位置にコントロールシャフトの軸方向位置を固定し、各気筒のバルブ特性調節機構は最小のバルブ特性調節量となる軸方向位置にする。そしてこのバルブ特性調節機構のロッカーシャフト上での軸方向位置を、基準配置として移動規制部材にて決定する。
このことによりバルブ特性調節量を最小とする状態を利用して、ロッカーシャフト上で各気筒のバルブ特性調節機構の基準配置が決定される。このため、以後、コントロールシャフトを軸方向に移動して、バルブ特性調節量を任意の値に大きくすることにより内燃機関のバルブ特性を調節しても、コントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差による気筒間のバルブ特性調節量のばらつきを生じさせることはない。
請求項3に記載の可変動弁機構は、バルブ特性調節機構がロッカーシャフトに支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記ロッカーシャフトと同軸方向に配置されたコントロールシャフトの軸方向移動に前記バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構であって、前記ロッカーシャフトの軸方向に設定された移動許容範囲内の任意の位置あるいは前記ロッカーシャフトの軸方向の全範囲内の任意の位置を選択して、各気筒の前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制している移動規制部材を備えたことを特徴とする。
移動規制部材は、前記移動許容範囲内あるいはロッカーシャフトの軸方向の全範囲内の任意の位置で、各気筒のバルブ特性調節機構の軸方向移動を一方向側について規制でき、ロッカーシャフト上での基準配置を決定できる。
このためバルブ特性調節機構の基準配置は、内燃機関のシリンダヘッドがコントロールシャフトと異なる熱膨張率の材料製とされていてもその熱膨張率の影響を受けなくすることができる。したがってこのような移動規制部材により、各気筒のバルブ特性調節機構の基準配置を、同一のバルブ特性調節量となる配置に調整しておけば、シリンダヘッドとコントロールシャフトとの熱膨張率差は気筒間のバルブ特性調節量のばらつきには影響しないようにすることができる。
しかもロッカーシャフトとコントロールシャフトとはバルブ特性調節機構を支持したり駆動したりする必要上、高剛性の材質を採用することから、略同一の熱膨張率であり、ロッカーシャフトとコントロールシャフトとの間についても熱膨張率差は気筒間のバルブ特性調節量のばらつきには影響しない。
このように前記移動規制部材を備えることにより、コントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差による気筒間のバルブ特性調節量のばらつきを生じさせることのない可変動弁機構を実現することができる。
請求項4に記載の可変動弁機構では、請求項3において、前記移動規制部材は、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となる軸方向位置で、前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで、前記ロッカーシャフト上での気筒毎の前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定していることを特徴とする。
このように各気筒のバルブ特性調節機構の基準配置を、同一のバルブ特性調節量となる配置に調整していることにより、シリンダヘッドとコントロールシャフトとの間の熱膨張率差は気筒間のバルブ特性調節量の同一性には影響しないようにすることができる。
請求項5に記載の可変動弁機構では、請求項3又は4において、前記バルブ特性調節機構は、前記コントロールシャフトの軸方向移動に対して、バルブリフト量とバルブ作用角との一方又は両方を連動させていることを特徴とする。
このように内燃機関のバルブ特性としてはバルブリフト量とバルブ作用角との一方又は両方を挙げることができる。このことにより、これらのバルブ特性に対する調節量が、コントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差によって気筒間にてばらつくことのない可変動弁機構を実現することができる。
請求項6に記載の可変動弁機構では、請求項3〜5のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、前記ロッカーシャフトと略同一の熱膨張率の材質にて形成されていることを特徴とする。
このように移動規制部材をロッカーシャフトと略同一の熱膨張率の材質とすることで、移動規制部材とロッカーシャフトとの間の熱膨張率差によるバルブ特性の調節量誤差も防止できる。
請求項7に記載の可変動弁機構では、請求項3〜6のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、前記ロッカーシャフトに貫通されて一端にて前記バルブ特性調節機構の一端に当接可能な筒部と、該筒部にて外周面から内周面に貫通し、軸方向に長く又は軸方向に螺旋状に形成された長孔と、該長孔を貫通して前記ロッカーシャフトに螺合されるボルトとを備え、前記長孔により設定される前記筒部の軸方向での移動可能範囲を前記移動許容範囲として、該移動許容範囲内の任意の位置で前記ボルトを前記ロッカーシャフトに設けられた螺合孔に螺入することで、前記ボルトの頭部で前記筒部を押圧して該筒部を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能とすることにより、前記筒部の一端にて前記ロッカーシャフト上で前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで基準配置を決定可能としていることを特徴とする。
ボルトが長孔を貫通してロッカーシャフトに螺合されていても、軸方向に長いあるいは螺旋状の長孔により、筒部は軸方向に移動許容範囲内で任意の位置に移動可能である。したがって基準状態調整時において、基準配置に移動した後のバルブ特性調節機構に対して一端にて当接する、あるいは当接した状態でバルブ特性調節機構と共に基準配置とすることで、軸方向の一方側への移動を規制する位置に、筒部を移動することができる。そして当接状態にてボルトをロッカーシャフトの螺合孔に螺入することにより、ボルトの頭部で筒部を押圧して、筒部をロッカーシャフト上での軸方向移動を不能とすることができる。このように基準状態調整時において容易にロッカーシャフト上でのバルブ特性調節機構の基準配置を決定することができる。
したがってコントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差による気筒間のバルブ特性調節量のばらつきが生じない可変動弁機構を容易に実現することができる。
請求項8に記載の可変動弁機構では、請求項3〜6のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、前記ロッカーシャフトに貫通されて一端にて前記バルブ特性調節機構の一端に当接可能な筒部と、該筒部に外周面から内周面に貫通して形成された螺合孔と、該螺合孔に螺入することで先端にて前記ロッカーシャフトの外周面を押圧可能なボルトとを備え、軸方向での任意の位置で前記ボルトを前記螺合孔に螺入することで、前記ボルトの先端で前記ロッカーシャフトの外周面を押圧して前記筒部を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能とすることにより、前記筒部の一端にて前記ロッカーシャフト上で前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで基準配置を決定可能としていることを特徴とする。
請求項8に記載の可変動弁機構では、請求項3〜6のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、前記ロッカーシャフトに貫通されて一端にて前記バルブ特性調節機構の一端に当接可能な筒部と、該筒部に外周面から内周面に貫通して形成された螺合孔と、該螺合孔に螺入することで先端にて前記ロッカーシャフトの外周面を押圧可能なボルトとを備え、軸方向での任意の位置で前記ボルトを前記螺合孔に螺入することで、前記ボルトの先端で前記ロッカーシャフトの外周面を押圧して前記筒部を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能とすることにより、前記筒部の一端にて前記ロッカーシャフト上で前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで基準配置を決定可能としていることを特徴とする。
ボルトが筒部の螺合孔に螺入されていても、ボルトの先端がロッカーシャフトの外周面を押圧していなければ、筒部は軸方向に移動可能である。したがって基準状態調整時に基準配置に移動した後のバルブ特性調節機構に一端にて当接する、あるいは当接した状態でバルブ特性調節機構と共に基準配置とすることで、軸方向の一方側への移動を規制する位置に、筒部を移動することができる。そして当接状態にてボルトを更に螺入させてロッカーシャフトの外周面をボルト先端で押圧することにより筒部をロッカーシャフト上で軸方向移動不能とすることができる。このように基準状態調整時において容易にロッカーシャフト上でのバルブ特性調節機構の基準配置を決定することができる。
したがってコントロールシャフトとシリンダヘッドとの熱膨張率差による気筒間のバルブ特性調節量のばらつきが生じない可変動弁機構を容易に実現することができる。
請求項9に記載の可変動弁機構では、請求項3〜8のいずれかにおいて、前記バルブ特性調節機構に対して、軸方向の内で前記移動規制部材が移動を規制している側へ前記バルブ特性調節機構を付勢する付勢手段が配置されていることを特徴とする。
請求項9に記載の可変動弁機構では、請求項3〜8のいずれかにおいて、前記バルブ特性調節機構に対して、軸方向の内で前記移動規制部材が移動を規制している側へ前記バルブ特性調節機構を付勢する付勢手段が配置されていることを特徴とする。
このことによりバルブ特性調節機構と他の構成、例えばシリンダヘッドとのクリアランスが基準状態調整作業中に変化してもシム等を取り替える必要が無く、基準状態調整作業が容易となる。又、内燃機関の運転時において熱膨張率差により上述のごとくのクリアランスが変化する場合にも対処でき、可変動弁機構の高精度な制御を維持できる。
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された多気筒内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)2における可変動弁機構の構成を示している。尚、図1は1つの気筒における縦断面を表している。又、図2はエンジン2の上部構成の内、主としてカムキャリア150上の構成を説明する平面図である。
図1は、上述した発明が適用された多気筒内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)2における可変動弁機構の構成を示している。尚、図1は1つの気筒における縦断面を表している。又、図2はエンジン2の上部構成の内、主としてカムキャリア150上の構成を説明する平面図である。
本実施の形態のエンジン2は車両用であり、シリンダブロック4、ピストン6及びシリンダブロック4上に取り付けられたシリンダヘッド8を備えている。これらの内で、シリンダブロック4及びシリンダヘッド8はアルミニウム合金材料にて形成されている。
シリンダブロック4には、複数の気筒、本実施の形態では4つの気筒2aが形成され、各気筒2aには、シリンダブロック4、ピストン6及びシリンダヘッド8にて区画された燃焼室10が形成されている。尚、気筒数は1〜3でも良く、5以上の気筒数でも良い。又、本実施の形態のごとく直列4気筒でなくても、V型でも良く、その他の配置でも良い。
各気筒2aには、それぞれ2つの吸気バルブ12及び2つの排気バルブ16の4バルブが配置されている。吸気バルブ12は吸気ポート14を、排気バルブ16は排気ポート18を開閉する。全ての吸気ポート14は、吸気マニホールドを介してサージタンクに接続され、サージタンク側から供給された空気を各気筒2aに分配している。尚、各気筒2aの吸気ポート14に燃料を噴射するように各吸気ポート14又は吸気マニホールドにはそれぞれフューエルインジェクタが配置されている。尚、このように吸気バルブ12の上流側にて燃料噴射する構成以外に、直接、各燃焼室10内に燃料を噴射する筒内噴射型ガソリンエンジンを用いることもできる。
本実施の形態のエンジン2は、吸気バルブ12のバルブリフト量の変化により吸入空気量を調節できる。尚、実際にはバルブ作用角も同時に変化しているので、以下、バルブリフト量に対する説明はバルブ作用角の説明を兼ねている。
サージタンク上流側の吸気通路にはスロットルバルブが配置されている。このスロットルバルブは、吸気バルブ12のバルブリフト量調節にて吸入空気量が調節されている時には、通常、全開状態とされている。スロットルバルブの開度制御としては、例えば、エンジン2の始動時にスロットルバルブを全開にし、エンジン2の停止時にスロットルバルブを全閉にする制御を行う。そして何らかの原因で吸気バルブ12のバルブリフト量調節が不能となった場合や、吸気バルブ12のバルブリフト量調節では十分に吸入空気量調節ができない運転状態にある場合には、スロットルバルブの開度制御により吸入空気量を制御する。
吸気バルブ12のリフト駆動は、シリンダヘッド8に配置された仲介駆動機構120及びローラロッカーアーム52を介して、吸気カムシャフト45に設けられた吸気カム45aのバルブ駆動力が伝達されることにより可能となっている。このバルブ駆動力伝達において、スライドアクチュエータ100の機能により仲介駆動機構120による伝達状態が調節されることにより吸気バルブ12のバルブリフト量が調節される。尚、吸気カムシャフト45は、一端に配置されたバルブタイミング可変機構140に設けられたタイミングスプロケット45b(後述する図3)と、タイミングチェーン47とを介してエンジン2のクランクシャフト49の回転に連動している。
各気筒2aの排気バルブ16は、エンジン2の回転に連動して回転する排気カムシャフト46に設けられた排気カム46aにより、ローラロッカーアーム54を介して一定のバルブリフト量で開閉されている。尚、排気カムシャフト46は、一端に配置されたバルブタイミング可変機構142に設けられたタイミングスプロケット46b(後述する図3)と、タイミングチェーン47とを介してエンジン2のクランクシャフト49の回転に連動している。そして各気筒2aの各排気ポート18は排気マニホルドに連結され、排気を浄化用触媒コンバータを介して外部に排出している。
上述した吸気カムシャフト45、排気カムシャフト46、スライドアクチュエータ100、仲介駆動機構120及びバルブタイミング可変機構140,142は、カムキャリア150に一体に組み込まれている。
図3にカムキャリア150及びカムキャリア150上に配置した構成を示す。尚、図3においては図2に示したカムキャップ152は取り外した状態で示している。
シリンダヘッド8の一部を形成するカムキャリア150は、前方側壁154、後方側壁156、及び2つの横側壁158,160を備え、シリンダヘッド8の本体側の上面外周形状に対応して矩形に一体成形されている。そしてこれら側壁154,156,158,160内には、横側壁158,160間を連絡するように4本の軸受162が平行に配置され、側壁154〜160と共に一体成形されている。尚、前方側壁154は軸受も兼ねている。このカムキャリア150は、全体がシリンダブロック4及びシリンダヘッド8の本体と同様にアルミニウム合金材料にて一体に形成されている。
シリンダヘッド8の一部を形成するカムキャリア150は、前方側壁154、後方側壁156、及び2つの横側壁158,160を備え、シリンダヘッド8の本体側の上面外周形状に対応して矩形に一体成形されている。そしてこれら側壁154,156,158,160内には、横側壁158,160間を連絡するように4本の軸受162が平行に配置され、側壁154〜160と共に一体成形されている。尚、前方側壁154は軸受も兼ねている。このカムキャリア150は、全体がシリンダブロック4及びシリンダヘッド8の本体と同様にアルミニウム合金材料にて一体に形成されている。
軸受162及び前方側壁154には、吸気カムシャフト45及び排気カムシャフト46が平行に回転可能に支持されている。更に吸気カムシャフト45と横側壁158との間には、各気筒毎に設けられた4つの仲介駆動機構120が配置されている。そしてこの各仲介駆動機構120において、スライドアクチュエータ100と反対側にはカラー164が配置され、スライドアクチュエータ100側には皿バネ166が配置されている。そして4つの仲介駆動機構120に共通する1本のロッカーシャフト130が、これら仲介駆動機構120、カラー164及び皿バネ166の内部を貫通することで支持している。
ここでカラー164と、ロッカーシャフト130にカラー164を固定しているボルト165の構成を図4に示す。図4において(A)はカラー164の正面図、(B)はカラー164の右側面図、(C)はカラー164の斜視図、(D)はボルト165の斜視図である。カラー164は、円筒状の基部164aと、この一端に鍔状に形成されているリング状縁部164bとから構成されている。そして基部164aには螺合孔164cが外周面から内周面まで貫通して形成され、外部と内部空間164dとを連通している。このカラー164は鉄系材料にて一体に形成されている。
カラー164の螺合孔164cにはボルト165が螺入される。ボルト165の軸先端は円錐状の尖鋭部165aを形成しており、図5の一部破断部分正面図に示すごとく、カラー164の螺合孔164cから更にロッカーシャフト130に尖鋭部165aを螺入させることにより、尖鋭部165aがロッカーシャフト130の外周面に食い込んでいる。このことによりロッカーシャフト130上におけるカラー164の軸方向位置が固定されている。
皿バネ166は2枚の円錐台状の皿バネを組み合わせたものであり、仲介駆動機構120全体をカラー164の一端であるリング状縁部164bに付勢する機能を果たしている。皿バネ166の枚数や形状は仲介駆動機構120と軸受162との間のクリアランスに応じて決定する。
尚、カムキャップ152にはボルト165の部分のみ、ボルト165がロッカーシャフト130の軸方向において任意の位置を取り得るように溝152aが設けられている。
次に仲介駆動機構120について説明する。図6は仲介駆動機構120の斜視図を、図7は部分破断斜視図を示している。尚、図7の(A)は正面側の部分破断斜視図、図7の(B)は背面側の部分破断斜視図である。又、図8は分解斜視図、図9は図7に対応する仲介駆動機構120の外側部分の構成を示す破断斜視図である。
次に仲介駆動機構120について説明する。図6は仲介駆動機構120の斜視図を、図7は部分破断斜視図を示している。尚、図7の(A)は正面側の部分破断斜視図、図7の(B)は背面側の部分破断斜視図である。又、図8は分解斜視図、図9は図7に対応する仲介駆動機構120の外側部分の構成を示す破断斜視図である。
仲介駆動機構120は、図6の中央に設けられた入力部122、入力部122の一端側に設けられた第1揺動カム124、第1揺動カム124とは反対側に設けられた第2揺動カム126及び内部に配置されたスライダギア128(図7,8)を備えている。
入力部122のハウジング122aは内部に軸方向に空間を形成し、この空間の内周面には軸方向に右ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン122b(図9)を形成している。又、ハウジング122aの外周面からは平行な2つのアーム122c,122dが突出して形成されている。これらアーム122c,122dの先端には、ハウジング122aの軸方向と平行なシャフト122eが掛け渡され、ローラ122fが回転可能に取り付けられている。尚、図1に示したごとく、スプリングなどにより付勢力がアーム122c,122dあるいはハウジング122aに与えられていることにより、ローラ122fは吸気カム45a側に常に接触するようにされている。このようなスプリングは、例えば入力部122とシリンダヘッド8あるいはロッカーシャフト130との間に設けられている。
第1揺動カム124のハウジング124aは、内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン124b(図9)を形成している。又、このハウジング124aの内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部124cにて一端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ124dが突出して形成されている。このノーズ124dの一辺はカム面124eを形成している。
第2揺動カム126のハウジング126aは、内部に軸方向に空間を形成し、この内部空間の内周面には軸方向に左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン126b(図9)を形成している。又、このハウジング126aの内部空間は径の小さい中心孔を有するリング状の軸受部126cにて一端が覆われている。また外周面からは略三角形状のノーズ126dが突出して形成されている。このノーズ126dの一辺はカム面126eを形成している。
これらの第1揺動カム124および第2揺動カム126は、図8に示したごとく、入力部122に対して両側から各端面を同軸上で接触させるように配置され、全体が図6に示したごとく内部空間を有する略円柱状となる。
入力部122及び2つの揺動カム124,126から構成される内部空間に配置されているスライダギア128の詳細を図10〜12に示す。図10の(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は右側面図である。図11は斜視図、図12は軸に沿って垂直に破断した場合の破断斜視図を示している。
スライダギア128は略円柱状をなし、外周面中央には右ネジの螺旋状に形成された入力用ヘリカルスプライン128aが形成されている。この入力用ヘリカルスプライン128aの一端側には小径部128bを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第1出力用ヘリカルスプライン128cが形成されている。この第1出力用ヘリカルスプライン128cとは反対側には小径部128dを挟んで左ネジの螺旋状に形成された第2出力用ヘリカルスプライン128eが形成されている。尚、これら出力用ヘリカルスプライン128c,128eは外径が同じであるが、入力用ヘリカルスプライン128aに対しては、入力用ヘリカルスプライン128aの溝部分よりも外径が小さく形成されている。
スライダギア128の内部には中心軸方向に貫通孔128fが形成されている。そして入力用ヘリカルスプライン128aの位置で、貫通孔128fの内周面には周方向に周溝128gが形成されている。この周溝128gには一カ所にて径方向に外部に貫通するピン挿入孔128hが形成されている。
スライダギア128の貫通孔128f内には、図13の(A)の斜視図にて一部分を示しているロッカーシャフト130が、スライダギア128が周方向に摺動可能な状態で配置される。図3に示したごとく、このロッカーシャフト130は4つの仲介駆動機構120に共通の1本が設けられている。ロッカーシャフト130には各仲介駆動機構120に対応する位置に軸方向に長く形成された長孔130aが開口している。この長孔130aはロッカーシャフト130の内部空間130bまで貫通して形成されている。
更にロッカーシャフト130の内部空間130bには、図13の(B)の斜視図に一部分を示しているコントロールシャフト132が、図13の(C)に示すごとく軸方向に摺動可能に貫通して配置されている。
コントロールシャフト132は丸棒状に形成されたものであるが、各仲介駆動機構120に対応する位置には、図13の(B)に示したごとく軸直角方向の支持穴132bが設けられている。この支持穴132bにはそれぞれコントロールピン132aの基端部が挿入されることにより、コントロールピン132aを軸直角方向に突出して支持できるようにされている。
そしてコントロールシャフト132がロッカーシャフト130の内部に配置されている状態では、各コントロールピン132aの先端はロッカーシャフト130に形成されている長孔130aを貫通し、図14の部分破断図に示すごとくスライダギア128の内周面に形成された周溝128gに挿入されている。
これらロッカーシャフト130、コントロールシャフト132及びコントロールピン132aは高剛性を必要とするため、鉄系材料から構成されている。
コントロールシャフト132の一端側(図2,3における右側)は自由端であるが、基端側(図2,3における左側)はスライドアクチュエータ100にて駆動されるボールネジシャフトを形成している。このことにより軸方向での駆動力をスライドアクチュエータ100から受けることができる。尚、コントロールシャフト132とは別体にボールネジシャフトを形成してスライドアクチュエータ100に組み込んでおいても良い。この場合には、例えば、カムキャリア150上でコントロールシャフト132の基端側とボールネジシャフトの先端側とを当接あるいは接合することにより、スライドアクチュエータ100にてコントロールシャフト132を軸方向に駆動可能とする。
コントロールシャフト132の一端側(図2,3における右側)は自由端であるが、基端側(図2,3における左側)はスライドアクチュエータ100にて駆動されるボールネジシャフトを形成している。このことにより軸方向での駆動力をスライドアクチュエータ100から受けることができる。尚、コントロールシャフト132とは別体にボールネジシャフトを形成してスライドアクチュエータ100に組み込んでおいても良い。この場合には、例えば、カムキャリア150上でコントロールシャフト132の基端側とボールネジシャフトの先端側とを当接あるいは接合することにより、スライドアクチュエータ100にてコントロールシャフト132を軸方向に駆動可能とする。
可変動弁機構の組み立ては次のようになされる。まずロッカーシャフト130内にコントロールシャフト132を挿通し、上述した仲介駆動機構120、カラー164及び皿バネ166を、気筒毎にロッカーシャフト130に取り付けて、カムキャリア150上に配置する。そしてコントロールシャフト132の基端側をスライドアクチュエータ100に組み込んで、あるいは別体に設けられているボールネジシャフトの先端に当接又は接合する。
この時、スライドアクチュエータ100は初期駆動位置としておくことにより、コントロールシャフト132は軸方向において初期位置に配置されることになる。
ただしロッカーシャフト130内部のコントロールシャフト132が初期位置となっていても、仲介駆動機構120は、コントロールシャフト132の初期位置に対応した基準配置とはなっていない。実際には、図15に示したごとく皿バネ166が完全に伸張した状態であり、仲介駆動機構120は基準配置よりもスライドアクチュエータ100側とは逆方向にずれた位置に存在する。
ただしロッカーシャフト130内部のコントロールシャフト132が初期位置となっていても、仲介駆動機構120は、コントロールシャフト132の初期位置に対応した基準配置とはなっていない。実際には、図15に示したごとく皿バネ166が完全に伸張した状態であり、仲介駆動機構120は基準配置よりもスライドアクチュエータ100側とは逆方向にずれた位置に存在する。
すなわち仲介駆動機構120において、コントロールシャフト132の初期位置に対応した基準配置とは、後述する図17に示す最小バルブリフト量の状態である。しかしカムキャリア150上に配置した状態では、最小バルブリフト量の状態よりも、図16の(A)に示すごとくノーズ124d,126dとアーム122c,122dとの位相が近づいた状態となっている。
したがって次のように可変動弁機構基準状態調整方法を実行する。すなわち、まずカムキャリア150を仲介駆動機構120の基準配置調整のための治具上に固定する。このことにより、図16の(A)に示したごとく治具に設けられた位置決め用のピボットp1,p2の先端がノーズ124d,126dのカム面124e,126eに当接する。更に吸気カムシャフト45のベース円と同じ外形の初期位置調整用シャフトsが吸気カムシャフト45と同じ位置に配置される。しかしこの状態では、前述したごとく最小バルブリフト量の状態よりもノーズ124d,126dとアーム122c,122dとの位相が近づいた状態であるので、初期位置調整用シャフトsにはローラ122fは接触していない。尚、初期位置調整用シャフトsのような特別な治具を用いなくても、吸気カムシャフト45そのものを利用しても良い。
次にカラー164のリング状縁部164bにて仲介駆動機構120を軸方向に、油圧などの機械力あるいは手動にて押すことにより、皿バネ166を縮める。このことにより仲介駆動機構120はスライドアクチュエータ100側に移動する。仲介駆動機構120内部のスライダギア128はコントロールピン132aによりコントロールシャフト132に係合されていることにより軸方向には移動しない。したがって仲介駆動機構120内部において、スライダギア128は相対的に、図6,7に示したH方向へ移動することになる。この移動に連動してノーズ124d,126dとアーム122c,122dとが離れ始める。
そして最終的には図16の(B)に示したごとくローラ122fが初期位置調整用シャフトsに当接して、これ以上の仲介駆動機構120の軸方向移動は不可能となる。この時の仲介駆動機構120の軸方向位置が、コントロールシャフト132の初期位置に対応した基準配置であり、後述する図17の状態に相当する。したがってこの時の位置から仲介駆動機構120が戻らないように、カラー164の基部164aの螺合孔164cに既に或程度螺入されているボルト165を更に螺入して、軸の尖鋭部165aを図5に示したごとくロッカーシャフト130の外周面に食い込ませる。このことにより仲介駆動機構120の軸方向位置が固定されて基準配置が決定する。
この可変動弁機構基準状態調整方法を各気筒の仲介駆動機構120について繰り返すことにより、全気筒について仲介駆動機構120の基準配置を正確に決定することができる。このことにより気筒毎に同一のバルブリフト量となる。しかもコントロールシャフト132の初期位置に対応して、基準配置も初期状態の最小バルブリフト量にしているので、コントロールシャフト132側との調整作業も同時に完了している。
そして吸気カムシャフト45や排気カムシャフト46等の他の構成を組み付けて、図3に示した構成が完成する。そして、図1,2に示したごとくシリンダヘッド8の本体へカムキャリア150を取り付けて可変動弁機構をエンジン2に組み込むことができる。
上述した構成においては、例えば冷間時と暖機後とでは、アルミニウム合金材料からなるカムキャリア150と鉄系材料からなるコントロールシャフト132との間に、温度差に伴う熱膨張率の差による位置ずれが生じる。しかし仲介駆動機構120が、鉄系材料からなるロッカーシャフト130に固定されるカラー164により軸方向位置が決定されている。このことから気筒間においてコントロールシャフト132に対する仲介駆動機構120の位置ずれが生じることが無い。
尚、前方側壁154及び各軸受162の間隔の温度変化は、皿バネ166により吸収される。
このように構成されたカムキャリア150を用いたエンジン2では、スライドアクチュエータ100によりボールネジ機構210(図2,3)を駆動して、コントロールシャフト132を軸方向に移動させることで、仲介駆動機構120内部のスライダギア128の軸方向位置を調節することができる。
このように構成されたカムキャリア150を用いたエンジン2では、スライドアクチュエータ100によりボールネジ機構210(図2,3)を駆動して、コントロールシャフト132を軸方向に移動させることで、仲介駆動機構120内部のスライダギア128の軸方向位置を調節することができる。
図14に示したごとく、スライダギア128は周溝128gにてコントロールピン132aに係止されているので、軸周りについてはコントロールピン132aの位置に関わらず揺動可能となっている。
そしてスライダギア128においては、入力用ヘリカルスプライン128aは入力部122内部のヘリカルスプライン122bに噛み合わされている。更に第1出力用ヘリカルスプライン128cは第1揺動カム124内部のヘリカルスプライン124bに噛み合わされ、第2出力用ヘリカルスプライン128eは第2揺動カム126内部のヘリカルスプライン126bに噛み合わされている。ここで入力側のスプライン122b,128aと、出力側のスプライン124b,128c,126b,128eとはねじれ角が異なる。実際には、ねじれ方向自体が異なるものとされている。
そして各気筒の仲介駆動機構120は、図5に示したごとくロッカーシャフト130に固定されたカラー164にて一端が位置決めされ、他端が皿バネ166にてカラー164側に付勢されている。このため、仲介駆動機構120の入力部122及び揺動カム124,126は、ロッカーシャフト130に対して軸方向の位置が固定されている。このことによりコントロールシャフト132がスライダギア128を軸方向に移動させても、入力部122及び揺動カム124,126は軸方向に移動することはない。
このことから、仲介駆動機構120の内部空間内でスライダギア128の軸方向移動量を調節することにより、ヘリカルスプライン128a,122b,128c,124b,128e,126bの機能により、入力部122と揺動カム124,126とを相対回転できる。こうしてローラ122fとノーズ124d,126dとの位置関係を変更することができ、吸気バルブ12のバルブリフト量が調節できる。
ここで図17は、スライドアクチュエータ100の駆動力を調節して、コントロールシャフト132を最大限L方向(図6,7の矢印)へ移動させた場合の仲介駆動機構120の状態を示している。図17の(A)が吸気バルブ12の閉弁時、図17の(B)が開弁時である。この場合には入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの相対的位置関係が最も近い状態、すなわち図16(B)と同じ状態となる。このため、図17の(B)に示すごとく吸気カム45aが最大限に入力部122のローラ122fを押し下げても、ノーズ124d,126dのカム面124e,126eによるロッカーローラ52aの押し下げ量は最小となり、吸気バルブ12のバルブリフト量は最小となる。したがって吸気ポート14から燃焼室10内への吸入空気量も最小限の状態となる。
図18は、スライドアクチュエータ100の駆動力を調節して、コントロールシャフト132を最大限H方向(図6,7の矢印)へ移動させた場合の仲介駆動機構120の状態を示している。図18の(A)が吸気バルブ12の閉弁時、図18の(B)が開弁時である。この場合には入力部122のローラ122fと揺動カム124,126のノーズ124d,126dとの相対的位置関係が最も遠い状態となる。このため、図18の(B)に示すごとく吸気カム45aが最大限に入力部122のローラ122fを押し下げた時には、ノーズ124d,126dのカム面124e,126eによるロッカーローラ52aの押し下げ量は最大となり、吸気バルブ12のバルブリフト量は最大となる。したがって吸気ポート14から燃焼室10内への吸入空気量も最大限の状態となる。
スライドアクチュエータ100により、図17の状態と図18の状態との間で連続的にコントロールシャフト132の軸方向位置を調節することで、吸気バルブ12のバルブリフト量を連続的に調節できる。すなわち本実施の形態ではスロットルバルブによることなく、吸入空気量の無段階の調節が可能となる。
尚、前記図17の(B)に示したごとく初期位置状態では吸気バルブ12の開弁時のバルブリフト量は或る程度の開度が存在したが、初期位置状態の他の形態としてバルブリフト量「0」すなわち吸気バルブ12を完全に閉じたままにしても良く、この場合には吸入空気量は「0」となる。
上述した構成において、請求項との関係は、仲介駆動機構120がバルブ特性調節機構に、カラー164が移動規制部材に、基部164a及びリング状縁部164bが筒部に、皿バネ166が付勢手段に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).図16の(B)に示したごとく、可変動弁機構基準状態調整時において、コントロールシャフト132の初期位置に対応させて、初期状態となるように各気筒の仲介駆動機構120の軸方向位置を調節している。そして当接されている各カラー164をロッカーシャフト130に対して固定することによってロッカーシャフト130上での各気筒の仲介駆動機構120の配置状態を基準配置として決定している。このように各気筒の仲介駆動機構120の基準配置は、エンジン2のシリンダヘッド8(カムキャリア150を含む)上で決定されているのではなく、ロッカーシャフト130上で決定されている。
(イ).図16の(B)に示したごとく、可変動弁機構基準状態調整時において、コントロールシャフト132の初期位置に対応させて、初期状態となるように各気筒の仲介駆動機構120の軸方向位置を調節している。そして当接されている各カラー164をロッカーシャフト130に対して固定することによってロッカーシャフト130上での各気筒の仲介駆動機構120の配置状態を基準配置として決定している。このように各気筒の仲介駆動機構120の基準配置は、エンジン2のシリンダヘッド8(カムキャリア150を含む)上で決定されているのではなく、ロッカーシャフト130上で決定されている。
このことからエンジン2のシリンダヘッド8が、コントロールシャフト132と異なり、熱膨張率が大きいアルミニウム合金材料製とされていても、気筒間でのバルブリフト量の同一性は熱膨張率の影響を受けることがない。しかもロッカーシャフト130とコントロールシャフト132とは仲介駆動機構120を支持したり駆動したりする必要上、共に高剛性の鉄系材料から構成されている。このことから、ロッカーシャフト130とコントロールシャフト132とは略同一の熱膨張率(本実施の形態では同一の熱膨張率)であり、ロッカーシャフト130とコントロールシャフト132との間の熱膨張率差についても気筒間のバルブリフト量のばらつきには影響しない。
このように本実施の形態の可変動弁機構基準状態調整方法によれば、コントロールシャフト132とシリンダヘッド8との熱膨張率差による気筒間のバルブリフト量のばらつきが生じない可変動弁機構を実現することができる。
本実施の形態では、コントロールシャフト132の初期位置に対応して仲介駆動機構120の初期状態が設定されることで可変動弁機構の基準状態が調整されている。したがって実際のエンジン運転時にはコントロールシャフト132の軸方向移動によりバルブリフト量を任意の値に大きく調節することになる。この調節時において、コントロールシャフト132とシリンダヘッド8との熱膨張率差による気筒間のバルブリフト量のばらつきは生じることがないので、全気筒において高精度に燃焼状態を調節でき、機関振動やエミッションの悪化を招くことがない。
(ロ).カラー164とロッカーシャフト130とは共に高剛性の鉄系材料から構成されていることから、略同一の熱膨張率(本実施の形態では同一の熱膨張率)である。このためカラー164とロッカーシャフト130との間の熱膨張率差に伴うスライドアクチュエータ100によるバルブリフト量調節誤差も防止できる。
(ハ).ボルト165の先端の尖鋭部165aがロッカーシャフト130の外周面に接触していない状態であれば、カラー164を軸方向にて任意の位置に配置できる。したがって基準状態調整中において、基準配置に移動した仲介駆動機構120の一端に、リング状縁部164bを当接させるように移動することができる。そして当接後にボルト165を更に螺入させてロッカーシャフト130の外周面をボルト165の尖鋭部165aで押圧して食い込ませることにより、カラー164をロッカーシャフト130上で軸方向移動不能とすることができる。したがって基準状態調整時において容易にロッカーシャフト130上での仲介駆動機構120の基準配置を決定することができる。
このようにしてコントロールシャフト132とシリンダヘッド8との熱膨張率差による気筒間のバルブリフト量のばらつきがない可変動弁機構を容易に実現することができる。
(ニ).カラー164とは反対側には、仲介駆動機構120をカラー164側に付勢する皿バネ166が配置されている。このことによりカラー164が当接している側とは反対側での仲介駆動機構120と軸受162とのクリアランスが図16に示したごとくの基準状態調整作業中に変化してもシム等を取り替える必要が無く、基準状態調整作業が容易となる。又、エンジン2の運転中において熱膨張率差によりクリアランスが変化する場合にも対処でき、可変動弁機構の高精度な制御を維持できる。
(ニ).カラー164とは反対側には、仲介駆動機構120をカラー164側に付勢する皿バネ166が配置されている。このことによりカラー164が当接している側とは反対側での仲介駆動機構120と軸受162とのクリアランスが図16に示したごとくの基準状態調整作業中に変化してもシム等を取り替える必要が無く、基準状態調整作業が容易となる。又、エンジン2の運転中において熱膨張率差によりクリアランスが変化する場合にも対処でき、可変動弁機構の高精度な制御を維持できる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、図19〜22に示すごとくカラー264及びロッカーシャフト230の構成が異なる。
本実施の形態では、図19〜22に示すごとくカラー264及びロッカーシャフト230の構成が異なる。
図19の(A)はカラー264の正面図、(B)はカラー264の右側面図、(C)は斜視図、(D)はボルト265の斜視図である。カラー264の基部264a、リング状縁部264b及び内部空間264dの形状は前記実施の形態1のカラーと同じであるが、螺合孔の代わりに、基部264aには外周面から内周面に貫通して軸方向に長く形成された長孔264cが設けられている。
ボルト265は軸部265aの先端に雄ネジ部265bを備えている。軸部265a全体は、直径がカラー264の長孔264cの幅よりも小さいので、基部264aの外周面からボルト265の軸部265aを長孔264cに貫通させることで、先端の雄ネジ部265bを基部264aの内部空間264dへ突出させることができる。
ロッカーシャフト230においては、前記実施の形態1の図13にて述べたコントロールピン(132a)が貫通する長孔(130a)以外に、図20に示すごとくカラー264が配置される位置に螺合孔230cを備えている。
他の構成については前記実施の形態1と同じであるので前記実施の形態1と同一の符号にて示す。
可変動弁機構の組み立ては次のようになされる。すなわち上述したロッカーシャフト230内にコントロールシャフト132を挿通し、図21に示したごとく、前記実施の形態1にて述べた仲介駆動機構120、本実施の形態のカラー264及び皿バネ166を、気筒毎にロッカーシャフト230に取り付けて、カムキャリア150上に配置する。そしてコントロールシャフト132の基端側をスライドアクチュエータに組み込んで、あるいは別体に設けられているボールネジシャフトの先端に当接又は接合する。この時、コントロールシャフト132は前記実施の形態1と同様に初期位置に配置される。
可変動弁機構の組み立ては次のようになされる。すなわち上述したロッカーシャフト230内にコントロールシャフト132を挿通し、図21に示したごとく、前記実施の形態1にて述べた仲介駆動機構120、本実施の形態のカラー264及び皿バネ166を、気筒毎にロッカーシャフト230に取り付けて、カムキャリア150上に配置する。そしてコントロールシャフト132の基端側をスライドアクチュエータに組み込んで、あるいは別体に設けられているボールネジシャフトの先端に当接又は接合する。この時、コントロールシャフト132は前記実施の形態1と同様に初期位置に配置される。
カムキャリア150の軸受162上に仲介駆動機構120、カラー264及び皿バネ166を挿通しているロッカーシャフト230を配置したのみでは、図21に示したごとく皿バネ166が完全に伸張した状態であり、仲介駆動機構120は初期状態となっていない。すなわち仲介駆動機構120は、初期状態よりも更にノーズ124d,126dとアーム122c,122dとが近づいた位相状態となっている。
尚、ボルト265の雄ネジ部265bは、図21に示したごとくロッカーシャフト230の螺合孔230cに一部螺入されているが、ボルト265の頭部265cはロッカーシャフト230の外周面を押圧していない。したがってカラー264はロッカーシャフト230に固定されておらず、カラー264は長孔264cの軸方向の長さを移動許容範囲として移動可能である。
そしてカムキャリア150を仲介駆動機構120の初期状態調整のための前記実施の形態1と同じ治具上に固定する。このことにより前記図16の(A)に示したごとく治具に取り付けられた位置決め用のピボットp1,p2の先端がノーズ124d,126dのカム面124e,126eに当接する。更に吸気カムシャフト45のベース円と同じ外形の初期位置調整用シャフトsが吸気カムシャフト45と同じ位置に配置される。この状態では、まだ初期位置調整用シャフトsにはローラ122fは接触していない。
次に前記実施の形態1にて説明した可変動弁機構基準状態調整方法と同様にしてカラー264のリング状縁部264bにて仲介駆動機構120を軸方向に、油圧などの機械力あるいは手動にて押すことにより、皿バネ166を縮める。
このことにより最終的には前記実施の形態1の図16の(B)に示したごとくにローラ122fが初期位置調整用シャフトsに当接して、これ以上の仲介駆動機構120の移動は不可能となる。この状態が仲介駆動機構120の初期状態であるので、この位置で仲介駆動機構120が戻らないように、ロッカーシャフト230の螺合孔230cに或程度螺入しているボルト265を更に深く螺入して、ボルト265の頭部265cを基部264aの外周面に圧着する。このことにより図22に示すごとくロッカーシャフト230に対してカラー264の軸方向位置が固定される。すなわちカラー264が当接している仲介駆動機構120の軸方向位置が決定されて、仲介駆動機構120を初期状態として軸方向位置を固定することができる。
この可変動弁機構基準状態調整方法を各気筒の仲介駆動機構120について繰り返すことにより、全気筒について仲介駆動機構120の初期状態を正確に実現することができる。このことにより気筒毎に同一のバルブリフト量となる。しかもコントロールシャフト132の初期位置に対応して、基準配置も初期状態の最小バルブリフト量にしているので、コントロールシャフト132側との調整作業も同時に完了している。
そして吸気カムシャフトや排気カムシャフト等の他の構成を組み付けて、カムキャリア150上の構成が完成する。そして、シリンダヘッドの本体へカムキャリアを取り付けて可変動弁機構をエンジンに組み込むことができる。
本実施の形態の構成においては、例えば冷間時と暖機後とでは、アルミニウム合金材料からなるカムキャリア150と鉄系材料からなるコントロールシャフト132との間に熱膨張率の差による位置ずれが生じる。しかし仲介駆動機構120が、鉄系材料からなるロッカーシャフト230に固定されているカラー264により軸方向位置が決定されている。このことから気筒間においてコントロールシャフト132に対する仲介駆動機構120の位置ずれが生じることが無い。前方側壁及び各軸受162の間隔の温度変化は皿バネ166により吸収される点は前記実施の形態1と同じである。
このように構成されたカムキャリア150を用いたエンジンでは、スライドアクチュエータにより前記実施の形態1と同様に仲介駆動機構120の内部空間内でスライダギアの軸方向移動量を調節することにより、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に調節できる。このことによりスロットルバルブによることなく、吸入空気量の無段階の調節が可能となる。
上述した構成において、請求項との関係は、仲介駆動機構120がバルブ特性調節機構に、カラー264が移動規制部材に、基部264a及びリング状縁部264bが筒部に、皿バネ166が付勢手段に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).ボルト265の頭部265cによるカラー264に対する押圧によりロッカーシャフト230とカラー264とが固定されて、仲介駆動機構120の軸方向位置が決定されることにより、前記実施の形態1の(イ)〜(ニ)と同様な効果を生じる。
(イ).ボルト265の頭部265cによるカラー264に対する押圧によりロッカーシャフト230とカラー264とが固定されて、仲介駆動機構120の軸方向位置が決定されることにより、前記実施の形態1の(イ)〜(ニ)と同様な効果を生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、前記実施の形態1のカラー及びロッカーシャフトを用いているが、初期位置調整のための手順と治具が異なる。前記実施の形態1と同一の構成については同一の符号にて説明する。
本実施の形態では、前記実施の形態1のカラー及びロッカーシャフトを用いているが、初期位置調整のための手順と治具が異なる。前記実施の形態1と同一の構成については同一の符号にて説明する。
まず可変動弁機構の組み立ては次のようになされる。すなわち上述したロッカーシャフト130内にコントロールシャフト132を挿通し、図23に示したごとく、仲介駆動機構120、カラー164及び皿バネ166を、気筒毎にロッカーシャフト130に取り付けて、カムキャリア150の軸受162上に配置する。
この時、各皿バネ166を十分にあるいは完全に圧縮してからボルト165を螺入して各カラー164をロッカーシャフト130の軸方向にて移動しないように固定する。そしてコントロールシャフト132の基端側をスライドアクチュエータに組み込んで、あるいは別体に設けられているボールネジシャフトの先端に当接又は接合する。この時、コントロールシャフト132は前記実施の形態1と同様に初期位置に配置される。
この時、コントロールシャフト132が初期位置であっても、仲介駆動機構120は初期状態にはされていない。すなわち、図23に示したごとく皿バネ166が初期位置状態よりも圧縮された状態であり、仲介駆動機構120は初期状態となる位置よりもスライドアクチュエータ側にずれた位置に存在する。すなわち仲介駆動機構120の初期状態よりもノーズ124d,126dとアーム122c,122dとが離れた位相状態となっている。
このような位相状態で、図24の(A)に示すごとくカムキャリアを仲介駆動機構120の初期状態調整用の治具上に固定する。この治具は、2つの位置決め部材p11,p12と押さえ部材p13とから構成されている。治具上にカムキャリアを配置した時には、仲介駆動機構120の2つのノーズ124d,126dを位置決め部材p11と押さえ部材p13とで挟持する。このことにより押さえ部材p13は、スプリングspによりノーズ124d,126dのカム面124e,126eを位置決め部材p11に押しつける。こうしてカム面124e,126eが初期状態調整作業中に位置決め部材p11から離れないようにする。
そしてボルト165を緩めてロッカーシャフト130の外周面に対するボルト165の尖鋭部165aの食い込み程度を少なくして、皿バネ166の付勢力が尖鋭部165aとロッカーシャフト130の外周面との摩擦力に打ち勝つようにする。このことにより、仲介駆動機構120は、上記摩擦力に抗してゆっくりとスライドアクチュエータとは反対側に移動する。しかし仲介駆動機構120内部のスライダギア128(図7,8)はコントロールシャフト132が停止しているので移動しない。このためローラ122fの位相が次第にノーズ124d,126dに近づき、最終的には図24の(B)に示したごとくにローラ122fが位置決め部材p12に当接して、これ以上、仲介駆動機構120は軸方向に移動しなくなる。この状態が仲介駆動機構120の初期状態であるので、この位置で仲介駆動機構120が戻らないように、再度、ボルト165をカラー164に螺入して、ロッカーシャフト130上でのカラー164の軸方向位置を固定する。
このことにより前記実施の形態1の図5に示したごとくにカラー164が当接している仲介駆動機構120の軸方向位置が決定されて、初期状態にて仲介駆動機構120の軸方向位置を固定することができる。
この可変動弁機構基準状態調整方法を各気筒の仲介駆動機構120について繰り返すことにより、全気筒について仲介駆動機構120の初期状態を正確に実現することができる。
そして吸気カムシャフトや排気カムシャフト等の他の構成を組み付けて、カムキャリア上の構成が完成する。そして、シリンダヘッドの本体へカムキャリアを取り付けて可変動弁機構をエンジンに組み込むことができる。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。特に、仲介駆動機構120の軸方向位置決定時には、カラー164を皿バネ166の付勢力に抗してスライドアクチュエータ側へ押圧し続ける必要がない。このことから仲介駆動機構120の軸方向位置決定とボルト165の螺入作業とが容易となり、高精度な初期位置調整が可能となる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。特に、仲介駆動機構120の軸方向位置決定時には、カラー164を皿バネ166の付勢力に抗してスライドアクチュエータ側へ押圧し続ける必要がない。このことから仲介駆動機構120の軸方向位置決定とボルト165の螺入作業とが容易となり、高精度な初期位置調整が可能となる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態2では図19に示したごとくカラー264の長孔264cは軸方向に直線状に形成されていたが、図25に示すカラー364のごとく螺旋状に長孔364cを形成しても良い。ここで(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図、(D)は底面図である。このことにより手動で仲介駆動機構の初期位置を調節する場合にも、カラー364を回転させることにより、少ないトルクにて大きな軸力を容易に出力でき、初期位置調整作業が容易となる。又、ボルトにてカラー364を固定する作業時においても、皿バネ166の付勢力によるカラー364のずれが生じにくいので、より容易に高精度な初期位置調整が可能となる。
(a).前記実施の形態2では図19に示したごとくカラー264の長孔264cは軸方向に直線状に形成されていたが、図25に示すカラー364のごとく螺旋状に長孔364cを形成しても良い。ここで(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は斜視図、(D)は底面図である。このことにより手動で仲介駆動機構の初期位置を調節する場合にも、カラー364を回転させることにより、少ないトルクにて大きな軸力を容易に出力でき、初期位置調整作業が容易となる。又、ボルトにてカラー364を固定する作業時においても、皿バネ166の付勢力によるカラー364のずれが生じにくいので、より容易に高精度な初期位置調整が可能となる。
(b).前記実施の形態3においては、前記実施の形態1のカラーとボルトとを用いたが、前記実施の形態2のカラーとボルトとの組み合わせを用いても良い。
(c).前記各実施の形態においては、カムキャリアを用いたエンジンの例であったが、直接、シリンダヘッドの本体に仲介駆動機構やカムシャフトを配置するエンジンにも適用できる。
(c).前記各実施の形態においては、カムキャリアを用いたエンジンの例であったが、直接、シリンダヘッドの本体に仲介駆動機構やカムシャフトを配置するエンジンにも適用できる。
又、エンジンはガソリンエンジンばかりでなく、ディーゼルエンジンにも適用できる。更に、車両用ばかりでなく他の用途のエンジンにも適用できる。更に、吸気バルブのバルブリフト量調節用の仲介駆動機構のみでなく、排気バルブのバルブリフト量調節用の仲介駆動機構についても適用でき、吸気バルブと排気バルブとの両方のバルブリフト量調節用の仲介駆動機構に適用しても良い。
(d).前記各実施の形態では、カラーはボルトにて固定されたが、ボルトの代わりに初期位置調整後にピンをカラーを貫通してロッカーシャフトまで打ち込むことにより、カラーをロッカーシャフトに固定して、仲介駆動機構の初期位置を決定しても良い。
(e).前記各実施の形態では、仲介駆動機構の位置調整は、初期位置、すなわち、最小のバルブリフト量となる状態としたが、これ以外の位置に調整しても良い。例えば、コントロールシャフトを最大のバルブリフト量とする軸方向位置に固定することで、仲介駆動機構の位置調整は最大のバルブリフト量となる状態にしても良い。あるいは中間のバルブリフト量にコントロールシャフトの軸方向位置を固定することで、仲介駆動機構の位置調整は中間のバルブリフト量となる状態としても良い。
又、仲介駆動機構の位置調整時には、既にコントロールシャフトはスライドアクチュエータに組み付けられていたが、コントロールシャフトをスライドアクチュエータに組み付けるのは、仲介駆動機構の位置調整後に行っても良い。すなわち、コントロールシャフトの軸方向位置を固定して仲介駆動機構の位置調整を行い、その後に仲介駆動機構のバルブリフト量調節状態に対応するようにコントロールシャフトとスライドアクチュエータとの関係を設定して、コントロールシャフトをスライドアクチュエータに組み付けるようにしても良い。
(f).前記各実施の形態では、仲介駆動機構をカラー側へ付勢するために皿バネを用いたが、皿バネ以外の付勢手段を用いることができる。例えば、コイルバネ、板バネ、スプリングワッシャ、ウエーブワッシャ等を用いることができる。
(g).前記各実施の形態では、仲介駆動機構の位置調整時は、カラーを仲介駆動機構に当接したままで調整していたが、予め仲介駆動機構のみの軸方向位置調整を行い、その後、カラーを仲介駆動機構に当接して、カラーをロッカーシャフトに固定しても良い。
又、仲介駆動機構の位置調整時は、既に皿バネを配置した状態で、皿バネの付勢力に抗してあるいは付勢力を利用して仲介駆動機構の位置調整を実行したが、リング状でない付勢手段を用いて、仲介駆動機構の位置調整後に、仲介駆動機構とカムキャリアの軸受との間に付勢手段を挿入しても良い。
(h).前記各実施の形態の仲介駆動機構は、バルブ特性として、バルブリフト量とバルブ作用角との両方を調節していたが、吸気カムのカム面の形状を変更してバルブリフト量とバルブ作用角とのいずれか一方を調節するようにしても良い。
(i).前記各実施の形態において、コントロールシャフトは、ロッカーシャフトの内部空間に配置されることにより、ロッカーシャフトと軸が一致していたが、コントロールシャフトの軸はロッカーシャフトの軸と一致している必要はない。すなわち同軸方向(軸の方向が同一)に配置されていればよい。したがって軸同士が平行であれば同軸方向であるので、コントロールシャフトの軸はロッカーシャフトの軸から平行にずれていても良い。
2…エンジン、2a…気筒、4…シリンダブロック、6…ピストン、8…シリンダヘッド、10…燃焼室、12…吸気バルブ、14…吸気ポート、16…排気バルブ、18…排気ポート、45…吸気カムシャフト、45a…吸気カム、45b…タイミングスプロケット、46…排気カムシャフト、46a…排気カム、46b…タイミングスプロケット、47…タイミングチェーン、49…クランクシャフト、52…ローラロッカーアーム、52a…ロッカーローラ、54…ローラロッカーアーム、100…スライドアクチュエータ、120…仲介駆動機構、122…入力部、122a…ハウジング、122b…ヘリカルスプライン、122c,122d…アーム、122e…シャフト、122f…ローラ、124…第1揺動カム、124a…ハウジング、124b…ヘリカルスプライン、124c…軸受部、124d…ノーズ、124e…カム面、126…第2揺動カム、126a…ハウジング、126b…ヘリカルスプライン、126c…リング状の軸受部、126d…ノーズ、126e…カム面、128…スライダギア、128a…入力用ヘリカルスプライン、128b…小径部、128c…第1出力用ヘリカルスプライン、128d…小径部、128e…第2出力用ヘリカルスプライン、128f…貫通孔、128g…周溝、128h…ピン挿入孔、130…ロッカーシャフト、130a…長孔、130b…内部空間、132…コントロールシャフト、132a…コントロールピン、132b…支持穴、140,142…バルブタイミング可変機構、150…カムキャリア、152…カムキャップ、152a…溝、154,156,158,160…側壁、162…軸受、164…カラー、164a…基部、164b…リング状縁部、164c…螺合孔、164d…内部空間、165…ボルト、165a…尖鋭部、166…皿バネ、210…ボールネジ機構、230…ロッカーシャフト、230c…螺合孔、264…カラー、264a…基部、264b…リング状縁部、264c…長孔、264d…内部空間、265…ボルト、265a…軸部、265b…雄ネジ部、265c…頭部、364…カラー、364c…長孔、p1,p2…ピボット、p11,p12…位置決め部材、p13…押さえ部材部材、s…初期位置調整用シャフト、sp…スプリング。
Claims (9)
- バルブ特性調節機構がロッカーシャフトに支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記ロッカーシャフトと同軸方向に配置されたコントロールシャフトの軸方向移動に前記バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構に対する基準状態調整方法であって、
前記コントロールシャフトの軸方向位置を固定し、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となるように前記バルブ特性調節機構の軸方向位置を調節し、
前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制する移動規制部材を、前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能に取り付けることにより前記ロッカーシャフト上での前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定することを特徴とする可変動弁機構基準状態調整方法。 - 請求項1において、前記コントロールシャフトの軸方向位置はバルブ特性調節量を最小とする初期位置に固定し、前記バルブ特性調節機構の軸方向位置は前記初期位置に対応したバルブ特性調節量となるように調節して、前記移動規制部材を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能に取り付けることにより前記ロッカーシャフト上での前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定することを特徴とする可変動弁機構基準状態調整方法。
- バルブ特性調節機構がロッカーシャフトに支持されて内燃機関のシリンダヘッド上に配置され、前記ロッカーシャフトと同軸方向に配置されたコントロールシャフトの軸方向移動に前記バルブ特性調節機構によるバルブ特性調節量を連動させることで、内燃機関のバルブ特性を調節する可変動弁機構であって、
前記ロッカーシャフトの軸方向に設定された移動許容範囲内の任意の位置あるいは前記ロッカーシャフトの軸方向の全範囲内の任意の位置を選択して、各気筒の前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制している移動規制部材を備えたことを特徴とする可変動弁機構。 - 請求項3において、前記移動規制部材は、気筒毎に同一のバルブ特性調節量となる軸方向位置で、前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで、前記ロッカーシャフト上での気筒毎の前記バルブ特性調節機構の基準配置を決定していることを特徴とする可変動弁機構。
- 請求項3又は4において、前記バルブ特性調節機構は、前記コントロールシャフトの軸方向移動に対して、バルブリフト量とバルブ作用角との一方又は両方を連動させていることを特徴とする可変動弁機構。
- 請求項3〜5のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、前記ロッカーシャフトと略同一の熱膨張率の材質にて形成されていることを特徴とする可変動弁機構。
- 請求項3〜6のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、
前記ロッカーシャフトに貫通されて一端にて前記バルブ特性調節機構の一端に当接可能な筒部と、
該筒部にて外周面から内周面に貫通し、軸方向に長く又は軸方向に螺旋状に形成された長孔と、
該長孔を貫通して前記ロッカーシャフトに螺合されるボルトと、
を備え、前記長孔により設定される前記筒部の軸方向での移動可能範囲を前記移動許容範囲として、該移動許容範囲内の任意の位置で前記ボルトを前記ロッカーシャフトに設けられた螺合孔に螺入することで、前記ボルトの頭部で前記筒部を押圧して該筒部を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能とすることにより、前記筒部の一端にて前記ロッカーシャフト上で前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで基準配置を決定可能としていることを特徴とする可変動弁機構。 - 請求項3〜6のいずれかにおいて、前記移動規制部材は、
前記ロッカーシャフトに貫通されて一端にて前記バルブ特性調節機構の一端に当接可能な筒部と、
該筒部に外周面から内周面に貫通して形成された螺合孔と、
該螺合孔に螺入することで先端にて前記ロッカーシャフトの外周面を押圧可能なボルトと、
を備え、軸方向での任意の位置で前記ボルトを前記螺合孔に螺入することで、前記ボルトの先端で前記ロッカーシャフトの外周面を押圧して前記筒部を前記ロッカーシャフトに対して軸方向移動不能とすることにより、前記筒部の一端にて前記ロッカーシャフト上で前記バルブ特性調節機構が軸方向の一方側へ移動することを規制することで基準配置を決定可能としていることを特徴とする可変動弁機構。 - 請求項3〜8のいずれかにおいて、前記バルブ特性調節機構に対して、軸方向の内で前記移動規制部材が移動を規制している側へ前記バルブ特性調節機構を付勢する付勢手段が配置されていることを特徴とする可変動弁機構。
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JP2004245763A JP2006063845A (ja) | 2004-08-25 | 2004-08-25 | 可変動弁機構基準状態調整方法及び可変動弁機構 |
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- 2004-08-25 JP JP2004245763A patent/JP2006063845A/ja active Pending
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