JP2006063583A - 制振部材、並びに、制振軌道構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制振効果が大きく、荷重に対する変形が少ない制振部材を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の制振部材1は、上面部材13及び下面部材15を有する外郭部材10と、圧縮によって変形する圧縮変形体11とを有している。上面部材13と下面部材15との間には空間20が設けられ、空間20に圧縮変形体11が充填されている。
そして、上面部材13と下面部材15との間に圧縮力が加わると、圧縮変形体11がせん断力を受け、圧縮変形体11がせん断力を受けることによって振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レールの下部などに配置され、レールやレール上を走行する鉄道車両の荷重を支えつつ、車両走行時の振動を低減するためなどに用いることができる制振部材に関するものである。
レールとまくら木の間や、まくら木と橋の鉄桁などのまくら木支持部との間に、パッキンなどと呼ばれる部材が配置されている。そして、この部材は、材質としてはゴムなどが用いられており、まくら木とレールとの間や、レールと鉄桁などの間の高さ調整を行いつつ、列車走行時の振動の低減を行っている。
まくら木とレールとの間に設けられる部材は特許文献1などに記載されている。
特開平10−140502号公報
特に、橋梁で発生する振動は大きく、騒音などによる環境問題になりやすいので、できるだけ振動を低減させることが求められている。
特許文献1等に記載されている、まくら木とレールとの間に設けられて、レールやレール上の荷重を支えつつ振動を低減させる部材は、通常、ゴムなどが用いられているが、ゴムなどでは制振性能に限界があった。
すなわち、ゴムを用いる場合でも、レールやレール上を走行する列車などの鉄道車両の荷重を支える程度の強度が必要であり、列車通過による変形量を小さくする必要があるので、ある程度の剛性は必要である。しかし、剛性を高くすると制振性能が低下してしまう。
一般に、制振性能を向上させるには、振動を低減させる部材を、用いられる素材を軟らかくして撓むようにする方法、粘性挙動によって振動を効率的に熱に変換する素材を用いる方法、重量を増加させる方法などがある。
用いられる素材を軟らかくして撓む素材を用いた方法では、列車の通過の際に変形が大きくなり場合によっては列車の走行に支障を来すことになる。また、重量を増加させるのでは、制振部材を支持する部材の強度を大きくしなければならない。そのため、粘性挙動などによって振動を効率的に熱に変換する素材を用いるられる場合が多かった。
通常、粘性挙動により行われる制振が優れる素材は振動が行われる周波数でのtanδ(損失係数)が大きいものであり、変形に対して戻りが遅いものである。一方、列車の通過時には、所定の間隔で配置されている車輪が通過するため、間歇的に振動が発生する。したがって、変形に対して戻りが遅いと、制振性能が低減してしまう場合があった。
そこで、制振効果が大きく、荷重に対する変形が少ない制振部材を提供することを課題とする。
上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、上面部材及び下面部材を有する外郭部材と、圧縮によって変形する圧縮変形体とを有し、上面部材と下面部材との間に
は空間が設けられ、前記空間には圧縮変形体が充填されており、上面部材には圧縮変形体と接触する面を有し、前記面は上下方向の成分を持つものであり、上面部材と下面部材との間に振動が加わると、圧縮変形体に振動が伝わるものであり、圧縮変形体は伝わった振動を減衰させることが可能であることを特徴とする制振部材である。
ここで、振動エネルギーを減衰させる方法としては、粉体などを用いて粒子間の摩擦を利用するもの、素材の粘性挙動を用いるものなどがある。そして、振動エネルギーは熱エネルギーに変換することとなる。
請求項1に記載の発明によれば、圧縮力は外郭部材が受け持ち、振動は上面部材から圧縮変形体に伝わることにより、振動エネルギーを減衰させることが可能であるので、制振性能が優れる。
請求項2に記載の発明は、上面部材には下側に突出する突起部が設けられ、前記突起部には上下方向に対して傾斜している傾斜部が設けられ、上面部材と下面部材との間に圧縮力が加わると、前記上面部材が撓んで突起部が下方へ移動して、傾斜部付近の圧縮変形体がせん断力を受けるものであることを特徴とする請求項1に記載の制振部材である。
請求項2に記載の発明によれば、上面部材には下側に突出して、上下方向に対して傾斜している傾斜部が設けられている突起部を有するので、制振部材全体の圧縮変形量に対して、大きなせん断力を圧縮変形体に与えることができる。
請求項3に記載の発明は、上面部材には下側に突出する突起部が設けられ、上面部材に振動が伝わると、前記突起部と圧縮変形体との界面の摩擦力、及び、伝わった振動による圧縮変形体の変形により振動が減衰されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振部材である。
請求項3に記載の発明によれば、上面部材に振動が伝わると、前記突起部と圧縮変形体との界面の摩擦力、及び、伝わった振動による圧縮変形体の変形により振動が減衰されるものであるので、制振性能が優れる。
請求項4に記載の発明は、上面部材の突起部は突条であり、複数の突起部が平行となるように並設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制振部材である。
請求項4に記載の発明によれば、突条の突起部を平行に並べられているので、傾斜面の面積を大きくすることが可能であり、効率的に振動エネルギーを減衰させることが可能である。
上面部材の下側に突出する突起部を針状とすることができる(請求項5)。
請求項6に記載の発明は、外郭部材によって設けられる空間は、密閉空間であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の制振部材である。
請求項6に記載の発明によれば、外郭部材によって設けられる空間は、密閉空間であるので、内部の圧縮変形体が外部に漏洩したり、外部から水などが進入したりすることがない。
請求項1〜6のいずれかに記載の制振部材をレールとまくら木との間、又は、まくら木の下部に配置して、レール及びレール上の鉄道車両の荷重を支えた制振軌道構造では、鉄道車両の通過時などに発生する振動を低減することができる(請求項7)。
本発明の制振部材は、特に制振性能に優れるものである。
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の制振部材の斜視図である。図2は、図1に示す制振部材のA−A断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態の制振部材の分解斜視図である。図4は、制振部材の使用状態を示す斜視図である。図5は、図2の部分拡大断面図である。図6は、本発明の第2の実施形態の制振部材の断面図である。図7は、制振性能を試験する状態を示す斜視図である。図8及び図9は、突起部の変形例を示す斜視図である。
本発明の第1の実施形態における制振部材1は、図1〜図3に示されるように、外郭部材10と圧縮変形体11とを有している。
外郭部材10の外形は上下方向の長さが他の方向より短く、内部に空間20を有する直方体状の板状容器であり、後述するように、圧縮変形体11はこの空間20に充填されている。
外郭部材10には、上面部材13及び下面部材15が設けられている。
上面部材13は板部17と突起部16が設けられている。板部17は長方形の板であり、突起部16は、図2に示されるように断面が三角形の棒状の突条であり、板部17の下側に突起部16が固定されている。
下面部材15は、図3に示されるように、長方形状の底面部15aと、底面部15aの四辺に接続する四ヵ所の側面部15bが設けられた容器状であり、内部には空間20が設けられている。
そして、空間20の上部は開口状であり、上面部材13の板部17によって封鎖することができ、板部17によって封鎖されると空間20は密閉状態となる。
上面部材13の突起部16は複数設けられて平行に並べられており、板部17のほぼ全域に設けられている。そして、突起部16は空間20側の下方に向かって突出し、突起部16の傾斜部16aが空間側に面している。
図2に示されるように、突起部16の断面は三角形状であり、下端に三角形の1つの頂点である先端部16bが位置しているので、突起部16は下側ほど横方向の幅が短くなる。また、突起部16の下端の先端部16bの断面角は約30°であり、突起部16の断面形状はほぼ二等辺三角形である。
上面部材13の板部17によって空間20が封鎖された状態では、突起部16同士の間の空間20は、下側ほど横方向の幅が長くなる。また、突起部16の先端部16bと、下面部材15との間は隙間21が形成されている。
また、この傾斜部16aは圧縮変形体11と接触する面であり、この面は上下方向の成分を持つものである。この上下方向の成分を持つ面としては、上下方向に平行な面や、上下方向に対して傾斜する面が含まれる。
また、この隙間21の大きさは、制振部材1の使用時に荷重によって圧縮力を受けたり、振動した場合にも、突起部16の先端部16bと、下面部材15の底面部15aとが接触しない大きさである。したがって、上面部材13から下面部材15へ振動が伝達する場合には、突起部16から直接的に底面部15aに伝達されることはなく、圧縮変形体11を介して行われる。
圧縮変形体11は、圧縮状態に応じて自由に変形することが可能なものであり、例えば、珪砂、金属粉、セラミック粉、クロマイトサンドなどの粉状体、ゲル状物、液状物などを用いることができる。本実施例では、粉状体である7号珪砂が使用されている。
また、圧縮変形体11は、せん断力を受けて発熱させるものであるので、せん断力によってずれが起こって発熱しやすく、長期に使用しても形状などが変化しないものが望ましい。粉状体を用いる場合には、使用によって押し固められ難い方が良く、真比重が大きいほど同じせん断力でも発熱しやすいので特に好ましい。
圧縮変形体11は、外郭部材10の空間20に充填され、空間20の上部にわずかな隙間を残して、ほぼ全体的に充填されている。したがって、図2に示されるように、突起部16同士の間にも充填されている。
また、圧縮変形体11の充填量は上記よりも少なくても良いが、突起部16同士の間に充填する程度の量が必要であり、好ましくは、突起部16の上下方向の長さを基準として50%以上充填することが望ましい。50%以下の量であると、突起部16の傾斜部16aとの間に隙間が形成され、制振性能が低下するおそれがある。
外郭部材10を構成する部材の材質は、適度な剛性を有していれば良い。また、制振性能が良い材料を用いることができる。但し、振動良導体である金属を用いた場合、圧縮変形体11に振動が伝わるより、外郭部材10から下面部材15に優先的に振動が伝わるため好ましくない。
上面部材13の板部17や突起部16、下面部材15の底面部15aや側面部15bは同じ材質でも良く、異なる材質でも良い。具体的には、熱硬化性や熱硬化性の樹脂や金属を用いることができる。また、これらの樹脂にガラス繊維や砂やFRPの切削粉などを添加しても良い。
制振部材1を組み立てる際には、板部17と突起部16とを結合して上面部材13を組み立てて、底面部15aと側面部15bとを結合して下面部材15を組み立てて、下面部材15の空間20に圧縮変形体11を充填し、上面部材13と下面部材15とを結合して、空間20を密閉状態として行われる。
上面部材13と下面部材15の側面部15bとの間や、底面部15aと側面部15bとの間などの結合は接着剤などにより行われるが、外部から水などが浸入したり、内部の圧縮変形体11が流出したりしないように、シール処理が行われ、空間20は密閉される。このシール処理の方法としては、ゴムやFRPなどのシール部材を、結合する部材の間や外側に設けるようにして、かかるシール部材と結合する部材との隙間を無くす方法や、液状のシール材を結合部に塗布して硬化させて行う方法などがある。
制振部材1は、図4に示されるように、まくら木100とレール101との間や、まくら木100の下側であってまくら木100と鉄桁102の間に設置される。
レール101などの重量によって、制振部材1は上面部材13の板部17と下面部材15の底面部15aとの間で圧縮力を受けるが、側面部15bなどによって圧縮力を受けている。
そして、列車が通過するときには、制振部材1にはさらに圧縮力が加わり、また振動が制振部材1に伝わる。この圧縮や振動の伝達の際に、突起部16から振動が伝わり、突起部16の近傍の圧縮変形体11は矢印方向にせん断力を受ける。そして、圧縮変形体11がせん断力を受けると珪砂の粒同士が擦れ合って摩擦熱が発生し、圧縮力や振動エネルギーが熱エネルギーに変換されて振動を減衰させることができる。
また、上面部材13に振動が伝わると、突起部16と圧縮変形体11との界面の摩擦力や、伝わった振動による圧縮変形体11の変形により振動が減衰される。
具体的に説明すると、突起部16同士の間の空間20は上側ほど幅は狭いので、板部17が撓んで突起部16が下方に移動すると、突起部16の傾斜部16aが圧縮変形体11を押しつける。そして、傾斜部16aは上下方向に傾斜しているので、圧縮変形体11は圧縮力だけでなく、せん断力を受ける。
また、逆に、振動などにより、撓んだ上面部材13の板部17のたわみ量が減少し、突起部16が上方に移動した場合には、突起部16の近傍の圧縮変形体11は、図5に示される矢印方向とは逆の方向にせん断力を受ける。
このように、制振部材1では、圧縮変形体11にせん断力を与えることができるので、単に圧縮する場合よりも熱エネルギーへの変換させて振動を減衰させやすい。また、圧縮変形体11に粉体を用いて摩擦熱により振動エネルギーを熱エネルギーに変換するので、変換されて発生した熱の放熱を行いやすい。
次に、本発明の第2の実施形態における制振部材2について説明する。
制振部材2は、図6に示されており、上記した制振部材1と比べて、外郭部材30の構造が異なるものである。外郭部材30は、上面部材33と下面部材35が設けられている。そして、上面部材33には突条の突起部36が、下面部材35には突条の突起部39が設けられており、上面部材33の突起部36同士の間に下面部材35の突起部39が進入し、下面部材35の突起部39同士の間に上面部材33の突起部36が進入している。そして、上面部材33の突起部36と、下面部材35の突起部39の間に、空間40が形成される。
突起部36、39は、断面形状が三角形であり、傾斜面36a、39aを有している。したがって、空間40は制振部材2の上下方向に対して傾斜する面に沿って形成されるほぼ一定の隙間となる。
また、空間40は密閉状であり、制振部材2の側面側にシール部材38が設けられている。シール部材38により、外部から水などが浸入したり、内部の圧縮変形体11が流出したりすることを防止している。
上面部材33と下面部材35とは直接接触しておらず、圧縮変形体11が全面で挟まれた状態である。
制振部材2においても、上下方向の圧縮により、圧縮変形体11にはせん断力が働き、振動した場合に、振動エネルギーを熱エネルギーに変換して振動を減衰することができる。
また、上面部材13に振動が伝わると、突起部36と圧縮変形体11との界面の摩擦力や、伝わった振動による圧縮変形体11の変形により振動が減衰される。
圧縮変形体11には、上記の制振部材1において説明したものと同様のものを用いることができる。特に、制振部材2の場合には、上下方向の変位が同じであっても、せん断力を大きくすることができ、さらに隙間を小さくすることで、さらにせん断力を大きくすることが可能である。そして、ゲル状物などの粘性が大きい素材を用いた場合には、特に制振性能が優れる。
また、傾斜面36a、39aの表面粗度を粗くすることで、ゲル状物などの圧縮変形体11を多く内蔵することができる。
上記した実施形態では、突起部16、36、39は、突条であったが、下側に向かって幅が狭くなる形状であれば、異なる形状を採用することができる。例えば、図8に示され
るように、突起部50の傾斜部16aが曲面状であってもよい。また、図9に示されるように、突条でない短い突起部51を縦横に並べるように配置しても良い。さらに、針状とすることもできる。
なお、上記実施例では、レールとまくら木との間、又は、まくら木の下部に配置して、レール等の振動を低減させる例について述べたが、他の用途、例えば、機械の基礎部に配置して機械の振動を低減させたり、自動車に取り付けて自動車の振動を低減させることもできる。
以下に示すように、制振部材1の制振性能についてに確認した。
(実施例1)
制振部材1の外郭部材10を硬質ウレタンによって成型した。外形の大きさは、上下方向の厚みが40mm、幅と長さがそれぞれ200mm、400mmとし、空間20の突起部16を除く大きさは、上下方向の厚みが20mm、幅と長さがそれぞれ180mm、380mmとした。
突起部16の上下方向の長さは18mmであり、底面部15aと先端部16bとの間は2mmである。突起部16の長さは380mmであり、幅は18mmである。そして、図2、図3に示されるように、等間隔に6本の突起部16を空間20側に突出するように設け、板部17に固定した。
そして、圧縮変形体11として、7号珪砂を用い、これを1500g空間20に充填した。圧縮変形体11は空間20をほぼ埋め尽くし、空間20の上部にわずかの隙間を残す状態である。上面部材13と下面部材15との固定や、突起部16の固定は、エポキシ接着剤で接着した。
(比較例1)
実施例1と同様の材質の硬質ウレタンを用いて、実施例1と同様の外形に成形した。なお空間20は設けられておらず、全体が硬質ウレタンである。
実施例1及び比較例1について、以下の方法で、制振性能を試験した。
図7に示されるように、まくら木100とH鋼112との間に、両側2ヵ所に実施例1や比較例1の制振部材1を配置した。なお、まくら木100は上下方向の高さが140mm、幅が200mm、長さが2100mmであり、H鋼112は、幅200mm、高さ200mmであり、H鋼112の中心同士の間隔は1500mmである。
まくら木100の材質は長繊維強化ウレタン発泡体であり比重は0.74である。
また、まくら木100の端部から、625mmの位置にタイプレートに用いられる鋼板105をまくら木100の上側に置いた。そして、直径50mmの500gの鋼球110を300mm上方から、この鋼板105上に自由落下させ、鋼板105を置いた側のH鋼112に取り付けた振動センサー111により振動加速度を測定した。
その結果、比較例1では振動加速度が30dBであったが、実施例1では振動加速度が20dBであり、実施例1の方が格段に振動加速度が小さく、振動を低減する効果があった。
本発明の第1の実施形態の制振部材の斜視図である。 図1に示す制振部材のA−A断面図である。 本発明の第1の実施形態の制振部材の分解斜視図である。 制振部材の使用状態を示す斜視図である。 図2の部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態の制振部材の断面図である。 制振性能を試験する状態を示す斜視図である。 突起部の変形例を示す斜視図である。 突起部の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1、2 制振部材
10 外郭部材
11 圧縮変形体
13 上面部材
15 下面部材
16、50、51 突起部
16a 傾斜面
20 空間
100 まくら木
101 レール

Claims (7)

  1. 上面部材及び下面部材を有する外郭部材と、圧縮によって変形する圧縮変形体とを有し、上面部材と下面部材との間には空間が設けられ、前記空間には圧縮変形体が充填されており、上面部材には圧縮変形体と接触する面を有し、前記面は上下方向の成分を持つものであり、上面部材と下面部材との間に振動が加わると、圧縮変形体に振動が伝わるものであり、圧縮変形体は伝わった振動を減衰させることが可能であることを特徴とする制振部材。
  2. 上面部材には下側に突出する突起部が設けられ、前記突起部には上下方向に対して傾斜している傾斜部が設けられ、上面部材と下面部材との間に圧縮力が加わると、前記上面部材が撓んで突起部が下方へ移動して、傾斜部付近の圧縮変形体がせん断力を受けるものであることを特徴とする請求項1に記載の制振部材。
  3. 上面部材には下側に突出する突起部が設けられ、上面部材に振動が伝わると、前記突起部と圧縮変形体との界面の摩擦力、及び、伝わった振動による圧縮変形体の変形により振動が減衰されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振部材。
  4. 上面部材の突起部は突条であり、複数の突起部が平行となるように並設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制振部材。
  5. 上面部材の下側に突出する突起部が、針状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の制振部材。
  6. 外郭部材によって設けられる空間は、密閉空間であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の制振部材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の制振部材をレールとまくら木との間、又は、まくら木の下部に配置して、レール及びレール上の鉄道車両の荷重を支えていることを特徴とする制振軌道構造。
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