JP2006062620A - 内燃機関の蒸発燃料回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造であって、かつ、効率良く蒸発燃料を回収する内燃機関の蒸発燃料回収装置を提供すること。
【解決手段】蒸発燃料回収装置1は、燃料タンク2内の蒸発燃料を吸い込む蒸発燃料吸引管11と、蒸発燃料吸引管11を介して流入する蒸発燃料を冷却する冷却手段13と、冷却手段13で冷却され凝縮した液化燃料を含む気液混合燃料を導入して燃料タンク2に還流させる燃料回収管12と、蒸発燃料を循環させる圧送手段14とを含んでいる。蒸発燃料吸引管11は、燃料タンク2の内部領域のうちの気相領域に開口する吸引ポート110を有している。燃料回収管12は、燃料タンク2の内部領域のうちの液相領域に開口する還流ポート120を有し、かつ、該還流ポート120に近づくにつれて鉛直方向の位置が次第に低くなるように傾斜している。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等の燃料タンク内の蒸発成分(Evaporated Fuel)を回収して液化させ、燃料タンクに再供給する燃料蒸気回収装置に関する。
従来より、内燃機関の燃料装置として、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタに一時吸着させると共に、所定の運転条件下でパージ(脱離)させて得たパージ混合気を内燃機関の吸気側へ供給するように構成したものがある。
しかし、上記のような燃料装置では、未計量燃料により空燃比(A/F)が変動してしまうおそれがある。さらに、キャニスタ等を介して燃料タンクから吸気側へ蒸発燃料を供給するための配管等が必要となりシステムが複雑化するおそれがある。また、上記の燃料装置は、内燃機関のポンピングロス低減のために有効な低負圧内燃機関に対しては、原理的に適用が難しい。
これに対して、蒸発燃料を内燃機関の吸気側へ供給するのに代えて、液化させて燃料タンク内に戻すように構成した蒸発燃料回収装置がある。この蒸発燃料回収装置としては、例えば、蒸発燃料を一時的に吸着する吸着装置(キャニスタ)、吸着装置から蒸発燃料を脱離させる脱離装置(例えば、電動ポンプ)及び、脱離した蒸発燃料を冷却して液化する冷却装置を、燃料タンクと一体的に配設したものがある。このような燃料回収装置では、例えば、内燃機関の運転状態に応じて電動ポンプを駆動することにより、キャニスタ内を吸引減圧することにより、蒸発燃料を脱離させる。そして、例えば、ペルチェ素子を利用した冷却装置により、脱離した蒸発燃料を冷却することにより凝縮、液化させ、この液化した燃料を燃料タンク内に戻している(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、例えば、蒸発燃料回収装置としては、上記の冷却装置に代えて、蒸発燃料を燃料成分と空気成分とに分離する分離膜を用いたものもある。このような蒸発燃料回収装置としては、例えば、分離膜で分離した空気成分をキャニスタに最循環させることにより、キャニスタに吸着された蒸発燃料を掃気するように構成したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、上記従来の蒸発燃料回収装置では、次のような問題がある。まず、特許文献1の蒸発燃料回収装置では、空気よりも比重が大きく、液体燃料の液面付近に溜まり易い蒸発燃料に対して、キャニスタを適切に配置しないと蒸発燃料を十分回収できないおそれがある。また、キャニスタから蒸発燃料を脱離させるためには、電動ポンプの動力を大きくする必要があり、それに伴ってその消費電力が大きくなるおそれがある。
一方、特許文献2の燃料蒸気回収装置では、キャニスタ、分離膜を備えた分離装置、ポンプ等や、それらを連結する燃料配管や空気配管等が必要となり構造が複雑化するおそれがある。さらに、配管構造が複雑になれば、それに伴って蒸発燃料が漏洩する危険性が高くなるおそれがある。
特開2002−138909号公報 特開平10−274106号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な構造であって、かつ、効率良く蒸発燃料を回収する内燃機関の蒸発燃料回収装置を提供しようとするものである。
本発明は、内燃機関の燃料を蓄える燃料タンク内の蒸発燃料を回収する蒸発燃料回収装置であって、
上記燃料タンク内の上記蒸発燃料を吸い込む蒸発燃料吸引管と、該蒸発燃料吸引管を介して流入する上記蒸発燃料を冷却する冷却手段と、該冷却装置で冷却され凝縮した液化燃料を含む気液混合燃料を導入して上記燃料タンク内に還流させる燃料回収管と、上記蒸発燃料吸引管から上記燃料回収管に向けて上記蒸発燃料を循環させる圧送手段とを含み、
上記蒸発燃料吸引管は、上記燃料タンクの内部領域のうちの気相領域に開口する吸引ポートを有し、
上記燃料回収管は、上記燃料タンクの内部領域のうちの液相領域に開口する還流ポートを有し、かつ、該還流ポートに近づくにつれて鉛直方向の位置が次第に低くなるように傾斜していることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置にある(請求項1)。
本発明の蒸発燃料回収装置における上記蒸発燃料吸引管は、上記燃料タンク内の気相領域に開口する吸引ポートを有している。この蒸発燃料吸引管の下流側には、上記冷却手段及び上記燃料回収管を配置してある。この蒸発燃料回収装置によれば、上記圧送手段による負圧を利用して上記吸引ポートから蒸発燃料を吸い込み、その後、上記冷却手段を経由して上記燃料タンクに向けて再循環させることができる。このとき、上記冷却手段において、蒸発燃料の少なくとも一部を凝縮させて液化させることができる。
さらに、上記燃料回収管は、燃料タンク側の上記還流ポートに近づくにつれて鉛直方向の位置が次第に低くなるように傾斜している。そのため、重力の作用を積極的に利用して、上記冷却手段において凝縮した液化燃料を含む上記気液混合燃料を効率良く燃料タンクに還流させることができる。
上記燃料回収管の燃料タンク側の出口である還流ポートは、上記燃料タンクの内部領域のうちの液相領域に開口している。そのため、上記気液混合燃料は、上記燃料タンクの液状態の燃料中に流入する。それ故、上記液状態の燃料によって、上記気液混合燃料中の蒸発燃料を冷却でき、その凝縮、液化をさらに促進させることができる。すなわち、上記蒸発燃料回収装置では、上記冷却手段で蒸発燃料を冷却すると共に、上記燃料タンクに還流させたときに蒸発燃料を冷却することができる。これにより、上記蒸発燃料を効率良く液化して、燃料タンクに回収することができる。
以上のように、本発明の蒸発燃料回収装置によれば、上記吸引ポートから上記還流ポートに向けて上記蒸発燃料を循環させることにより、極めて効率良く蒸発燃料を液化して回収することができる。
特に、この蒸発燃料回収装置では、蒸発燃料は、まず、上記冷却手段で冷却され凝縮されて気液混合燃料となる。その後、この気液混合燃料は、還流ポートに向けて流動する。ここで、この還流ポートは、燃料タンクの内部領域のうち液相領域に開口するように構成してある。そのため、上記気液混合燃料中の蒸発燃料は、還流ポートから還流する際に燃料タンク内の液状態の燃料によって吸熱され冷却され得る。そのため、蒸発燃料の凝縮が、一層促進される。
このように、上記蒸発燃料回収装置では、冷却手段と、還流ポートの出口との2箇所において、蒸発燃料が冷却される。それ故、本発明の蒸発燃料回収装置によれば、例えば、活性炭を含むキャニスタ等を省略しても十分な回収効果を実現できる。そのため、この蒸発燃料回収装置は、装置構成が極めてシンプルなものとなる。それ故、本発明の蒸発燃料回収装置は、小型であって搭載性に優れ、かつ、低コストの優れた装置である。
本発明においては、上記圧送手段としては、電動ファンや電動ポンプ等を適用することができる。
また、上記燃料タンクは、上記燃料の貯留量がしきい値を下回ったことを検出するための液位センサを有し、該液位センサの未検出状態では、上記還流ポートが常に上記液相領域に開口していることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記液位センサが未検出の状態、すなわち、上記貯留量がしきい値を超える状態において、上記燃料タンク内の燃料液面よりも下側に上記還流ポートを開口させることができる。それ故、上記燃料タンク内の液状態の燃料により上記気液混合燃料を冷却し、回収効率を向上するという本発明の作用効果を確実性高く実現させることができる。
また、上記燃料回収管は、上記気液混合燃料を攪拌する気液攪拌手段を有していることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記気液攪拌手段を用いて上記気液混合燃料を攪拌することで、該気液混合燃料中の蒸発燃料の気泡の大きさを小径化させることができる。そして、蒸発燃料の気泡サイズを小径化すれば、上記燃料タンク内の燃料中に還流したときに一層、凝縮、液化し易くなる。
また、上記気液攪拌手段は、上記気液混合燃料を通過させるフィルタを備えていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記フィルタに上記気液混合燃料を通過させることで、該気液混合燃料中の蒸発燃料の気泡サイズを確実性高く小径化させることができる。
また、上記冷却手段は、冷却用の熱電素子を含むものであることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記冷却用の熱電素子が奏するペルチェ効果を用いて上記蒸発燃料を効率良く冷却し、液化させることができる。
また、上記蒸発燃料回収装置は、上記冷却用の熱電素子が放熱する熱量を利用して発電するように構成した発電用の熱電素子を含む発電手段を有していることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記発電用の熱電素子を利用して、上記蒸発燃料が有する熱エネルギーを電気エネルギーに変換できる。そのため、システム全体のエネルギー効率を向上させることができる。
また、上記圧送手段は、上記発電手段が発電した電力を利用して動作するように構成してあることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記発電手段が発電した電力を利用して上記圧送手段を動作させることで、上記蒸発燃料回収装置の消費電力を低減させることができる。なお、上記発電電力の利用の方法としては、例えば、上記圧送手段の消費電力の一部として上記発電電力を利用することができる。あるいは、上記発電手段による発電電力が十分に大きいときに上記圧送手段を上記発電電力により動作させ、十分でないときには、例えば、電源バッテリ等により上記圧送手段を動作させるというように、該圧送手段の動作電源を適宜切り替えるように構成することもできる。
(実施例1)
本例は、燃料タンク内の蒸発燃料を回収する蒸発燃料回収装置に関する例である。この内容について、図1〜図5を用いて説明する。
本例の蒸発燃料回収装置1は、図1及び図2に示すごとく、燃料タンク2内の蒸発燃料を吸い込む蒸発燃料吸引管11と、蒸発燃料吸引管11を介して流入する蒸発燃料を冷却する冷却手段13と、該冷却手段13で冷却され凝縮した液化燃料を含む気液混合燃料を導入して燃料タンク2に還流させる燃料回収管12と、蒸発燃料吸引管11から燃料回収管12に向けて蒸発燃料を循環させる圧送手段14とを含む。
蒸発燃料吸引管11は、燃料タンク2の内部領域のうちの気相領域に開口する吸引ポート110を有している。
燃料回収管12は、燃料タンク2の内部領域のうちの液相領域に開口する還流ポート120を有し、かつ、該還流ポート120に近づくにつれて鉛直方向の位置が次第に低くなるように傾斜している。
以下に、この内容について詳しく説明する。
蒸発燃料回収装置1は、図1及び図2に示すごとく、例えば、ガソリンや軽油を燃料とする自動車等に備えられる燃料タンク2の内部領域で発生する蒸発燃料を液化して再度、燃料タンク2へと戻すように構成したものである。図1に示すごとく、蒸発燃料回収装置1は、蒸発燃料吸引管11及び燃料回収管12よりなる蒸発燃料の循環経路を有し、その経路中に圧送手段14、冷却手段13及び気液攪拌手段15を備えている。
燃料タンク2は、図1及び図2に示すごとく、図示しない内燃機関の燃料噴射用のインジェクタに燃料を供給する燃料ポンプ21を収容した容器である。この燃料タンク2の内周上面201には、蒸発燃料吸引管11の吸引ポート110が開口している。また、燃料タンク2の側壁には、燃料回収管12が貫通している。
蒸発燃料吸引管11は、図1及び図2に示すごとく、吸引ポート110と反対側の端部が冷却手段13に連結されている。なお、蒸発燃料吸引管11における吸引ポート110から冷却手段13側の他方の端部に向けての勾配は、ゼロに近く設定してある。この勾配をゼロに近く設定すれば、蒸発燃料吸引管11の流通抵抗を抑制でき、圧送手段14としての電動ファンの消費電力を抑制することができる。本例では、吸引ポート110と冷却手段13との高さギャップGを10cm以内に設定してある。なお、この高さギャップGとしては、5cm以上10cm以内に設定するのが良い。
上記圧送手段14は、図2に示すごとく、電動ファン(以下、適宜電動ファン14と記載。)である。本例では、蒸発燃料吸引管11の内部、流動方向における中間に電動ファン14を配置してある。この電動ファン14は、蒸発燃料吸引管11における吸入ポート110側を負圧にして燃料タンク2内の蒸発燃料を吸引する。また、電動ファン14は、冷却手段13側の下流を正圧にして、吸引した蒸発燃料を冷却手段13に向けて圧送する。これにより、本例の蒸発燃料回収装置1では、吸入ポート110から還流ポート120に向けて蒸発燃料が循環する。なお、電動ファン14は、燃料回収管12に配置することも可能である。
上記燃料回収管12は、図1に示すごとく、冷却手段13側の端部から還流ポート120側の端部に向けて鉛直方向の位置が次第に低くなるように勾配を持たせてある。そのため、冷却手段13の内部で凝縮し液化した液化燃料を含む気液混合燃料は、燃料回収管12に流入した後、重力の作用を受けて還流ポート120側に向けて流動する。
すなわち、本例の蒸発燃料回収装置1では、冷却手段13で液化させた液化燃料を燃料タンク2に還流させるに当たって、外部から大きな動力を供給する必要が少ない。それ故、この蒸発燃料回収装置1は、エネルギー効率に優れたものである。
冷却手段13は、図1及び図2に示すごとく、蒸発燃料吸引管11と、燃料回収管12との間に配設してある。本例の冷却手段13は、図3に示すごとく、材質アルミよりなり、直径60ミリの略円柱状のパイプ部130を有するものである。そして、このパイプ部130の両端には、蒸発燃料吸引管11あるいは燃料回収管12と連結するための図示しないフランジを形成してある。そして、その内周側には、長手方向に延設された隔壁131によって格子状に区画されたセル132を多数形成してある。冷却手段13は、各セル132に蒸発燃料を流動させるように構成してある。この冷却手段13では、セル132を流動する蒸発燃料と隔壁131との間で熱交換が行われ、蒸発燃料が冷却される。
なお、本例では、略円柱状を呈するパイプ部130の外周面を放熱面として利用し、この外周面に外気を導入した。これに代えて、図4に示すごとく、略円柱状を呈するパイプ部130の外周側に、放熱ユニット134を外挿するのも良い。略円形状の内周形状を呈すると共に、放射状に突出するように長手方向に延設された放熱フィン134fを複数有する放熱ユニット134によれば、放熱面積を拡大して冷却手段13の冷却能力を高めることができる。
上記気液攪拌手段15は、図5に示すごとく、およそ1ミリ×1ミリの網目を複数形成した格子状のフィルタ151を複数枚有している。本例の気液攪拌装置15では、長手方向(気液混合燃料の流動方向)に略一定間隔を設けて各フィルタ151を配置してある。本例では、燃料回収管12における還流ポート120に近く、気液攪拌手段15を配置してある。そして、この気液攪拌手段15によれば、各フィルタ151に気液混合燃料を通過させることで、該気液混合燃料中の蒸発燃料の気泡を小径化できる。そして、還流ポート120から燃料タンク2に向けて、細かい気泡の蒸発燃料を含む気液混合燃料を還流させることができる。
なお、本例の気液攪拌手段15としては、フィルタ151の格子状の網目が上記長手方向に略一致するように各フィルタ151を配設した。これに代えて、フィルタ151の格子状の網目を少しずつずらすように各フィルタ151を配設することもできる。この場合には、気液混合燃料中の蒸発燃料の気泡を小径化させるという効果をさらに高めることができる。
以上のように、本例の蒸発燃料回収装置1は、上記圧送手段としての電動ファン14により蒸発燃料を吸引して循環させる。そして、冷却手段13を用いて蒸発燃料を冷却して得た気液混合燃料を重力の作用を利用して還流ポート120側に向けて流動させる。さらに、燃料回収管12は、還流ポート120に近く配置された気液攪拌手段15を有している。この気液攪拌手段15によれば、気液混合燃料中の蒸発燃料の気泡を小径化させることができる。そして、小径気泡の蒸発燃料を含む気液混合燃料を、燃料タンク2の液状態の燃料に還流させることで、液状態の燃料により蒸発燃料を効率良く冷却し、その液化を促進できる。
(実施例2)
本例は、実施例1の蒸発燃料回収装置に基づいて、気液攪拌手段15の構成を変更した例である。この内容について、図6を用いて説明する。
本例の気液攪拌手段15は、燃料回収管12の内部に配設したスパイラルミキサ154よりなる。このスパイラルミキサ154は、回転軸156の外周から放射状に延びる攪拌棒155を螺旋状に複数、設けたものである。そして、このスパイラルミキサ154は、燃料回収管12の内部で、回転軸156を中心として回転するように構成してある。
そして、このスパイラルミキサ154を含む本例の気液攪拌手段15は、燃料回収管12を流動する気液混合燃料を攪拌し、蒸発燃料の気泡を小径化させる。そのため、細かい気泡の蒸発燃料を含む気液混合燃料が、燃料タンク内の液状態の燃料に流入する。それ故、細かい気泡の蒸発燃料は、燃料タンク内の液状態の燃料によって効率良く冷却され、液化が促進される。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
(実施例3)
本例は、実施例1の蒸発燃料回収装置を基にして、冷却手段の構成を変更した例である。この内容について、図7及び図8を用いて説明する。
本例の冷却手段13は、蒸発燃料を流動させるパイプ部130と、ペルチェ効果を奏する冷却用の熱電素子よりなる熱電ユニット138とを有している。パイプ部130は、実施例1と略同様に構成したものである。熱電ユニット138は、パイプ部130の外周面と熱的に接触するように、上記冷却用の熱電素子を配設したものである。この冷却用の熱電素子は、パイプ部130の外周壁部を介して隔壁131を冷却するように作用する。そして、冷却用の熱電素子は、隔壁131を介して、セル131を流動する蒸発燃料から吸熱するように作用する。
冷却用の熱電素子は、図8に示すごとく、p型半導体素子138pとn型半導体素子138nとを組み合わせたものである。p型半導体素子138pとn型半導体素子138nとは、パイプ部130の外周面に沿って形成された導電層138eを介して電気的に接続されている。なお、この導電層138eとパイプ部130の外周面との間には、両者間の電気的な絶縁性を確保するためのシリコーンよりなる絶縁層(図示略)を配設してある。
また、冷却用の熱電素子におけるパイプ部130側とは反対側の端部には、放熱フィン134fを有するアルミ製の放熱ユニット134を接合してある。ここで、各半導体素子138p、nと放熱ユニット134との電気的な絶縁性を確保するため、両者の間には、電気的な絶縁性を確保するためのシリコーンよりなる絶縁層(図示略)を配設してある。そして、各半導体素子138p、nにおける放熱ユニット134側の端部には、導電層138eを形成してある。
この冷却用の熱電素子は、n型半導体素子138nからp型半導体素子138pに向けて通電したとき、パイプ部130側の端部から吸熱した熱量を放熱ユニット134側の端部に向けて放熱するように動作する。ここで、上記のごとく、パイプ部130の内側には、熱交換用の隔壁131を設けてある。冷却用の熱電ユニット138は、隔壁131を介して蒸発燃料から吸熱した熱量を、放熱フィン134fを介して外部に放散する。それ故、パイプ部130を流動する蒸発燃料は、上記隔壁131の表面で冷却され凝縮、液化する。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
(実施例4)
本例は、実施例3の蒸発燃料回収装置の冷却手段を基にして、蒸発燃料を冷却して得た熱エネルギーを電気エネルギーとして回収するように構成した例である。この内容について、図9及び図10を用いて説明する。
本例の冷却手段13は、蒸発燃料を流動させるパイプ部130の外周に配設した冷却用の熱電ユニット138のほかに、この熱電ユニット138の放熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電用の熱電ユニット17を有している。この発電用の熱電ユニット17は、図10に示すごとく、p型半導体素子17pとn型半導体素子17nとを組み合わせてなる。そして、その高温側端部を上記冷却用の熱電ユニット138の高温側端部と熱的に接続してある。そして、発電用の熱電ユニット17の低温側端部は、放熱フィン134fを設けた放熱ユニット134と熱的に接続してある。
そして、本例の蒸発燃料回収装置では、上記発電用の熱電ユニット17で発電した電気エネルギーを利用して上記圧送手段としての電動ファンを駆動するように構成してある。本例では、バッテリが供給する電力と、発電用の熱電ユニット17が発電する電力とを、適宜切り替えて上記圧送手段としての電動ファンに供給するように構成した。
なお、その他の構成及び作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例5)
本例は、実施例1の蒸発燃料回収装置を基にして、冷却手段の構成を変更した例である。この内容について、図11及び図12を用いて説明する。
本例の冷却手段13は、実施例1のパイプ部130の外周に、冷却水を流通させる冷却チューブ139を巻き付けたものである。この場合には、図示しない循環ポンプから供給した冷却水を上記冷却チューブ139に循環させることで上記パイプ部130内を流動する蒸発燃料を効率良く冷却させることができる。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
実施例1における、蒸発燃料回収装置の構成を示す正面図。 実施例1における、蒸発燃料回収装置の構成を示す上面図。 実施例1における、冷却手段を示す側面図(A)及びA−A線矢視断面図(B)。 実施例1における、その他の冷却手段の断面構造を示す断面図。 実施例1における、気液攪拌手段の構造を示す構造図。 実施例2における、気液攪拌手段の構造を示す構造図。 実施例3における、冷却手段の断面構造を示す断面図。 実施例3における、冷却用の熱電素子周辺の構造を示す拡大断面図。 実施例4における、冷却手段の断面構造を示す断面図。 実施例4における、冷却用の熱電素子及び発電用の冷却素子周辺の構造を示す拡大断面図。 実施例5における、冷却手段その1を示す側面図(A)及びB−B線矢視断面図(B)。 実施例5における、冷却手段その2を示す側面図(A)及びC−C線矢視断面図(B)。
符号の説明
1 蒸発燃料回収装置
11 蒸発燃料吸引管
110 吸引ポート
12 燃料回収管
120 還流ポート
13 冷却手段
14 圧送手段
15 気液攪拌手段
2 燃料タンク

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃料を蓄える燃料タンク内の蒸発燃料を回収する蒸発燃料回収装置であって、
    上記燃料タンク内の上記蒸発燃料を吸い込む蒸発燃料吸引管と、該蒸発燃料吸引管を介して流入する上記蒸発燃料を冷却する冷却手段と、該冷却装置で冷却され凝縮した液化燃料を含む気液混合燃料を導入して上記燃料タンク内に還流させる燃料回収管と、上記蒸発燃料吸引管から上記燃料回収管に向けて上記蒸発燃料を循環させる圧送手段とを含み、
    上記蒸発燃料吸引管は、上記燃料タンクの内部領域のうちの気相領域に開口する吸引ポートを有し、
    上記燃料回収管は、上記燃料タンクの内部領域のうちの液相領域に開口する還流ポートを有し、かつ、該還流ポートに近づくにつれて鉛直方向の位置が次第に低くなるように傾斜していることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  2. 請求項1において、上記燃料タンクは、上記燃料の貯留量がしきい値を下回ったことを検出するための液位センサを有し、該液位センサの未検出状態では、上記還流ポートが常に上記液相領域に開口していることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  3. 請求項1又は2において、上記燃料回収管は、上記気液混合燃料を攪拌する気液攪拌手段を有していることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  4. 請求項3において、上記気液攪拌手段は、上記気液混合燃料を通過させるフィルタを含むものであることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記冷却手段は、冷却用の熱電素子を含むものであることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  6. 請求項5において、上記蒸発燃料回収装置は、上記冷却用の熱電素子が放熱する熱量を利用して発電するように構成した発電用の熱電素子を含む発電手段を有していることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
  7. 請求項6において、上記圧送手段は、電動ファンあるいは電動ポンプを含むものであり、かつ、上記発電手段が発電した電力を利用して動作するように構成してあることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料回収装置。
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