JP2006061834A - 除鉄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分散機構により原材料の流れを磁性物吸着体の根元付近にも十分に分散させ且つ磁性物吸着体を斜めに配置する構造によって、異物除去機能を向上すること。
【解決手段】この除鉄装置では、垂直方向の原材料供給路5に複数本の円柱状磁性物吸着体(マグネット構体)1a〜1dを配設し、各磁性物吸着体に内蔵される永久磁石体の磁力によって原材料Mt中の磁性物を磁性物吸着体の外面に吸着させる。分散器2;2U,2Dは、原材料Mtの流れを原材料供給路5の側部6R,6Lの方向(x軸方向)に分散し、磁性物吸着体1の根元付近にも十分な原材料Mtを供給する。分散器2の下流の側部6R,6Lには、磁性物吸着体1が、水平面(x−y平面)に対して下流側(−z方向)に所定の傾斜角θで斜めに突設される。これにより、磁性物吸着体1上に原材料Mtが堆積されず、原材料Mtが磁性物吸着体1の磁極に接触する確率が高められる。
【選択図】図2

Description

この発明は、永久磁石を使用して原材料中から磁性物を除去/選別する永久磁石式の除鉄装置に関し、より詳細にいうと、磁性粒体を吸着するための永久棒磁石の配置に関する構造を改良し磁性物除去機能の向上を図った除鉄装置に関する。
従来より、永久磁石式除鉄装置は、例えば、特許文献1に示されるように、食品類素材や化成品類(合成樹脂)素材などの原材料中に混入している磁性物(鉄分などの磁性成分を有する磁性金属の粒子乃至小片状物体、或いは、該磁性金属を含有する粒子乃至小片状の磁性又は弱磁性物体をいう。)を永久磁石により異物として選別し除去するのに用いられ、永久磁石式異物選別機などとも呼ばれている。
特開2000−237627(図1)
このような永久磁石を用いた除鉄装置においては、特許文献1の図1に示されるように、永久磁石を収納した棒状の磁性物吸着体を原材料供給路内に格子状に組んで上下方向に段数を重ねて水平に配置し、これら磁性物吸着体の表面に原材料中の異物を付着させて選別・除去する。この場合、永久磁石式磁性物吸着体の本数をできるだけ多く配置することによって異物除去の効率を向上することができるいが、次の(ア)〜(ウ)に示すような問題点や制約がある。
(ア)水平方向に配置する永久磁石式の磁性物吸着体の間隔を狭めると、原材料供給路を通る原材料の多くに磁性物吸着体の強力な磁力が作用して異物除去率を良くする反面、製作などの際に作業者の指詰めなどの事故が生じる危険性が高まるので製作上の限界があるだけでなく、磁性物吸着体間に原材料の架橋が形成されて磁性物吸着体間が閉塞してしまうという閉塞問題が発生するおそれがある。特に、このような構体間の閉塞は絶対に発生させてはならないものである。
(イ)磁性物吸着体に吸着される磁性物の量には飽和限界があるので、当然、除鉄装置を或る程度稼働させる毎に磁性物吸着体の表面を清掃して、吸着した磁性物を除去するする必要がある。従って、磁性物吸着体本数の増大は、清掃時における作業量や手間をも増大させる。
(ウ)除鉄装置は製造設備ではないことから、当初からその設置スペースが確保されていることは稀であり、既存設備を改造して除鉄装置を取り付けるケースが殆どである。つまり、殆どの場合、限定された設置スペースに除鉄装置を設けてこれに配置可能な本数の磁性物吸着体を取り付けるようにしているので、満足な除去性能を発揮しているとは言い難い。
以上の点から、限られた設置スペースでも、閉塞問題を発生せず、しかも、除去効果の高いこの種除鉄装置の実現が望まれている。
この発明は、このような事情に鑑み、垂直な原材料供給路に対して分散機構により原材料の流れを磁性物吸着体の根元付近にも十分に分散させ且つ磁性物吸着体を斜めに配置する構造を採ることによって、異物除去機能を向上することができる永久磁石式除鉄装置を提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、垂直方向の原材料供給路(5)に複数本(14本)の円柱状の磁性物吸着体(1;1a〜1d;M1〜M14)を配設し、各磁性物吸着体(1)に内蔵される永久磁石体(PM)の磁力によって原材料(Mt)中の磁性物(Mp)を磁性物吸着体(1)の外面に吸着させる除鉄装置であって、原材料(Mt)の流れを原材料供給路(5)の側部(6R,6L)の方向(x軸方向)に分散するための分散器(2;2U,2D)を備え、磁性物吸着体(1)は、この分散器(2)の下流において、分散方向にある原材料供給路(5)の側部(6R,6L)から水平面(x−y平面)に対して下流側(−z方向)に傾斜して突設される除鉄装置〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便の為に付した実施例の参照記号乃至例示用語・箇所である。
この発明の除鉄装置において、磁性物吸着体(1)は、複数のグループ(1a〜1d)に分けられ、各グループの磁性物吸着体(例えば、1a:M1〜M3)は、同一の垂直方向(z軸方向)位置に、水平方向(y軸方向)に並んで配置され、垂直方向(z軸方向)に隣接するグループ(例えば、1a,1b)間では、磁性物吸着体(例えば、M1〜M3,M4〜M7)が垂直方向(z軸方向)に重ならないように配置される(例えば、図6)〔請求項2〕ように構成することができる。
また、この発明の除鉄装置において、分散器(2)は、対向する2つの側部(6R,6L)の方向(±x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させ、磁性物吸着体(1)は、分散方向にある2つの側部(6R,6L)から対向するように突設される(図2(1)、図4及び図5:対向配置型除鉄装置)〔請求項3〕ように構成することができる。
或いは、この発明の除鉄装置において、分散器(2U)は、一方の側部(6R)の方向に原材料(+x方向)の流れを分散させ、磁性物吸着体(1)は、この分散器(2U)の下流にて一方の側部(6R)から突設される第1磁性物吸着体(M1〜M7)と、第1磁性物吸着体の下流にて、一方の側部(6R)に対向する他方の側部(6L)から突設される第2磁性物吸着体(M8〜M14)とから成る(図2(2):縦続配置型除鉄装置)〔請求項4〕ように構成することができる。
この発明による除鉄装置においては、垂直方向の原材料供給路(5)に複数本(14本)の円柱状の磁性物吸着体(1;1a〜1d;M1〜M14)を配設し、各磁性物吸着体(1)に内蔵される永久磁石体(PM)の磁力によって原材料(Mt)中の磁性物(Mp)を磁性物吸着体(1)の外面に吸着させるに際し、分散器(2;2U,2D)を設けて、原材料(Mt)の流れを原材料供給路(5)の側部(6R,6L)の方向(x軸方向)に分散するようにし、分散器(2)の下流に磁性物吸着体(1)を位置させて、分散器(2)による分散方向にある原材料供給路(5)の側部(6R,6L)から磁性物吸着体(1)を突設し、その方向を水平面(x−y平面)に対して下流側(−z方向)に傾斜させる(傾斜角θ)。
この発明では、上述のように、分散器(2)によって、原材料供給路(5)の中央部に集中しがちな原材料(Mt)の流れを分散させることで、所定の傾斜角(θ)をもって斜めに配置された磁性物吸着体(1)の根元付近にも原材料(Mt)を順次連続的に落下させる。これにより、磁性物吸着体(1)上に堆積されつつある原材料(Mt)を押し出すので、磁性物吸着体(1)の上面の磁極が原材料(Mt)中の磁性体(Mp)に有効に作用するだけでなく、傾斜した磁性物吸着体(1)の側部に沿って落下する原材料(Mt)は磁性物吸着体(1)の磁極と接触する機会が多くなる。従って、この発明によれば、原材料(Mt)が磁性物吸着体(1)の磁極に接触する確率が高められ、異物除去機能を向上することができる。
この発明では、さらに、磁性物吸着体(1)を複数のグループ(1a〜1d)に分けて、各グループの磁性物吸着体(例えば、1a:M1〜M3)を同一の垂直方向(z軸方向)位置に水平方向(y軸方向)に並んで配置すると共に、垂直方向(z軸方向)に隣接する上下段のグループ(例えば、1a,1b)間では、磁性物吸着体(例えば、M1〜M3,M4〜M7)が垂直方向(z軸方向)に重ならないように配置するようにしている(例えば、図6)。従って、この発明によれば、上段の各磁性物吸着体(例えば、M1〜M3)を通過した原材料(Mt)が下段の各磁性物吸着体(例えば、M4〜M7)の間隙を素通りすることがなく、これら磁性物吸着体(例えば、M4〜M7)上に次々と落下して行くので、原材料(Mt)の磁性物吸着体の磁極との接触確率を更に高めることができる。
また、この発明による除鉄装置は、対向する2つの側部(6R,6L)の方向(±x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させる分散器(2)を用い、分散器(2)による分散方向にある2つの側部(6R,6L)から、磁性物吸着体(1)を対向するように突設して対向配置型〔図2(1)、図4及び図5〕に構成することによって、垂直方向に十分なスペースを取れない設置環境で好適に使用することができる。
或いは、この発明による除鉄装置は、分散器(2)及び磁性物吸着体(1)を原材料(Mt)の進行方向に沿って、順次、従属的に配置する縦続配置型〔図2(2)〕に構成することができる。この場合、分散器(2)は、一方の側部(6R)の方向(+x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させるようにし(2U)、この分散器(2U)の下流には、一方の側部(6R)から突設される第1磁性物吸着体(M1〜M7)を設け、さらに、第1磁性物吸着体(M1〜M7)の下流に、一方の側部(6R)に対向する他方の側部(6L)から突設される第2磁性物吸着体(M8〜M14)とを設ける。このような縦続配置型構成によって、設置面積は小さいが垂直方向には比較的十分なスペースを取ることができる設置環境で好適に使用することができる。
なお、縦続配置型除鉄装置の場合には、第2磁性物吸着体(M8〜M14)により、一方の側部(6R)の方向(+x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させる効果を生じるが、この効果を確実にするために、一方の側部(6R)の方向(+x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させる分散器(2U)に加えて、第1磁性物吸着体(M1〜M7)と第2磁性物吸着体(M8〜M14)と間に、他方の側部(6L)の方向(−x方向)に原材料(Mt)の流れを分散させる第2の分散器(2D)を設ける構成とすることができる〔図2(2)〕。
また、分散器(2;2U,2D)の主たる分散方向は、上述のように、原材料供給路(5)の一方乃至他方の側部(6R,6L)の方向(±x方向)であるが、原材料(Mt)の流れを幾分か磁性物吸着体(1;M1〜M14)の並置方向(±y方向)にも分散させるように構成することができる〔図4、図5及び図7参照〕。
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
〔異物除去機能向上の原理〕
図1は、この発明により異物除去機能を向上することができる原理を説明するための図である。永久磁石式除鉄装置において異物を除去するための主要素である磁性物吸着体は、例えば、図1(1)に示すような構造を呈しており、「永久棒磁石」とも通称され、この発明の実施例においては「マグネット構体」と呼ばれる。図1(1)のマグネット構体1は、円筒状のステンレス製外装スリーブSLの内部に円柱状(棒状)の永久磁石体PMが嵌入され、外装スリーブSLの開口部をエンド部材SAにより封止して構成される。
永久磁石体PMは、所定の強度を有する円柱状乃至円盤状の第1及び第2端部ピース(ダミーピース)ed1,ed2を両端に備え、両端部ピースed1,ed2間には、円柱乃至円盤状の多数の永久磁石ピースmg,mg,…が、端面磁極の極性を反対にした状態で(隣接永久磁石ピースの対向する端面が同極性)直列に配置される。これら永久磁石ピースmg,mg,…には、例えば、Fe−Nd−B系のネオジウム磁石などの超高磁力の永久磁石が好適に使用される。
また、両端部ピースed1,ed2は、永久磁石体PMを組み立てるための端部材であり、各ピースed1,mg,mg,…,mg,ed2間には、原材料中の磁性物を外装スリーブSLの表面に吸引させるための円盤状の除鉄用鉄製極板pt,pt,…,ptが介在している。これら第1及び第2端部ピースed1,ed2、永久磁石ピースmg及び極板ptは、何れも軸心部分に穴が開けられており、各穴を貫通する中心軸AXにより両端から締め付けられ、中心軸AXと共にしっかりと係合され、これによって、全体的に円柱状(棒状)を呈する永久磁石体PMが作成される。
マグネット構体1を組み立てるには、まず、上述のように構成された永久磁石体PMを外装スリーブSL内に挿入し、外装スリーブSLの底部(左側)に中心軸AXの一端を固定する。そして、外装スリーブSLの開口部(右側)にエンド部材SAを固定して同開口部をエンド部材SAの円板部分で封止した後、この円板部分の中心部に中心軸AXの他端を固定すると、図1(1)のようなマグネット構体1が得られる。
エンド部材SAは、円板部分の周縁に鍔部分が形成されており、原材料供給路の側壁部に設けられたマグネット構体取付け部にエンド部材SAの鍔部分を固定することによって、マグネット構体1を除鉄装置に組み込むことができる。つまり、マグネット構体1は、外装スリーブSLのエンド部材SA側を永久棒磁石の根元にして原材料供給路の側壁部に取り付けられ、外装スリーブSLの底部を先端としてマグネット構体1を含む要部が原材料供給路内に位置するように配置される。
ここで、原材料供給路の方向、即ち、異物除去の対象である原材料の供給方向が、垂直方向である場合に、まず、複数のマグネット構体1を水平に並置して除鉄装置を構成する場合について考察してみる。
除鉄装置の異物除去性能は、マグネット構体1に使用される永久磁石の性能だけでなく、次の(1)〜(6)の問題点で示される要因が大きく影響している。
(1)原材料の粒子サイズと含有する磁性金属の大きさ及び量:
原材料中において、除去すべき異物である微小な磁性金属は本来の材料粒子と一体化して磁性体(「磁性金属含有粒子」等ともいう)を構成し、特に、材料粒子が微粉である場合には、材料粒子が磁性金属に付着し易くなるので、マグネット構体1への吸着力が低下する。また、マグネット構体1は、磁力を利用するので、吸着可能な磁性体の磁性金属含有量に限界がある。
(2)材料粒子の流動性:
原材料中の材料粒子が流動性の悪い場合は、材料粒子のマグネット構体1との接触確率が低下する。しかも、並置されたマグネット構体1の間を材料粒子が閉塞してしまうという問題が生じるので、マグネット構体1の並設間隔を大きくしなければならない。
(3)材料粒子を通過させる条件:
並置されたマグネット構体1を通して材料粒子を閉塞問題なく通過させる条件は、原材料除鉄処理量の多少、落下中の材料粒子の空間的な密度分布、及び、材料粒子の通過スピードなどに左右される。
(4)マグネット構体1の構造的な問題点:
図1(1)に示すようなマグネット構体1においては、複数の永久磁石ピースmg,mg,…の磁気により、各極板pt,pt,…にN極及びS極が交互に生成されるが、各永久磁石ピースmg,mg,…の中央に磁力線が生成されない。つまり、マグネット構体1において磁性金属を吸着する部分は、各極板pt近傍に対応する外装スリーブSLの表面であり、永久磁石ピースmgの中央に対応する外装スリーブSLの表面部分では磁性金属を吸着することができない〔図3参照(Mp:磁性金属含有粒子)〕。従って、これら磁極(N極及びS極)の中間に位置する磁性金属吸着力ゼロの非連続部分に落下してくる磁性金属含有粒子を除去することができないことになる。
この磁力不連続の問題については、図1(1)のような磁石構造で磁極(N極・S極)間の距離を小さくすることで或る程度解決されるが、各磁極がもつ磁束密度の値が小さくなってしまう。特に、現在、ネオジウム磁石などを永久磁石ピースmgに用いて1T(テスラ)以上という管理値が多く採用されるが、このような超高磁力の永久磁石を用いても、殆どの場合、磁極間距離は18〜22mmに制限されている。
(5)磁極に接触力する確率:
マグネット構体1による磁性金属の付着は、原材料中に混入した磁性金属を遠くから吸い寄せて吸着するというよりも、どちらかというと、外装スリーブSLの表面の磁極(N極・S極)に接触してくる磁性金属を吸着することに近い。つまり、磁性金属が微小であるため、これを吸い寄せるに要する磁力は、それほど強くないということであり、また、原材料が垂直方向に落下するという環境下では、原材料の流れが抵抗となってしまうということである。なお、実験によれば、磁性金属が直径0.8mm以上の球状である場合については、通常の設置条件下では、磁極に吸い寄せられる力が大きいので、殆ど100%の除去が可能である。
(6)マグネット構体1上への原材料堆積:
図1(1)に示すマグネット構体1を垂直方向の原材料供給路中に水平配置した場合、マグネット構体1の上面には、図1(2)に示されるように、原材料Mtが堆積する。なお、図1(2)において、右側は、原材料の堆積状況をマグネット構体1の横方向から見たものであり、左側は、これをマグネット構体1の軸(AX)方向に垂直な断面で切った様子を示す。このように、水平に置いたマグネット構体1の表面上部には、当然、原材料Mtが堆積し、堆積した原材料Mtによってマグネット構体1の吸着面が被われるので、マグネット構体1の磁性金属吸着機能は上面で一部無効となってしまい、(5)で述べた接触の確率を更に悪くすることになる。
上記した種々の要因(1)〜(6)から、一般的に、通常の設置条件及び自然落下の条件では、異物(磁性物、磁性金属含有粒子)の除去率は、50〜80%が上限となっている。
そこで、以下に説明する堆積実験を行った結果、図1(3)に示すように、分散機構を採用しマグネット構体1を斜めに配置することにより、特に、(4)〜(6)の問題点を解決して除鉄装置の異物除去機能を向上させることができることが分かった。また、これら問題点を解決することによって、自ずから、(1)〜(3)の問題点をも軽減することができる。なお、図1(3)において、右側は、マグネット構体1に対する原材料Mtの流れをマグネット構体1の横方向から見たものであり、左側は、これをマグネット構体1の先端部(縦方向)から見た様子を示す。
上述の堆積実験では、図1(3)に示すように、垂直方向の原材料供給路内にマグネット構体1を水平面から傾斜して斜めに設置すると共に、図示しない分散器2(後で詳述する)を用いてマグネット構体1の根元側にも十分に原材料Mtが供給されるように構成する。マグネット構体1を傾斜角θで斜めに設置し、種々の安息角φをもつ原材料模擬粒子を分散器2により分散させてマグネット構体1上に落下させて、マグネット構体1上に原材料模擬粒子が堆積していく状況を観察した。その結果、実質的に堆積現象を生じさせないマグネット構体1の臨界傾斜角θaは、表2で示すことができることが確認された。
Figure 2006061834
この堆積実験によると、水平面に対するマグネット構体1の長さ方向の傾斜角θは、表1左欄に示される安息角φの原材料模擬粒子に対して、表1右欄に示される臨界値θa以上であれば、マグネット構体1上に原材料模擬粒子が連続して堆積して行くことがなく、(6)で説明した原材料粒子の堆積現象を回避することができ、(5)の磁極との接触確率を高め、(4)の磁力不連続の問題に対応することができる。
つまり、表1の各行に示されるように、マグネット構体1の臨界傾斜角θaは原材料模擬粒子の安息角φより小さいので、原材料模擬粒子はマグネット構体1上に一旦堆積することになるが、原材料模擬粒子を連続して流すことで、次に落下した新しい原材料模擬粒子が、既に堆積している原材料模擬粒子を押し出すようになり、不連続ではあるが堆積した原材料模擬粒子が次々に入れ代わり(雪崩現象)、このことで、原材料模擬粒子にマグネット構体1の上面の磁極が有効に作用し、さらに、他の側の磁極に対する原材料模擬粒子の接触確率も高められる。
これは、この堆積実験の過程において、マグネット構体1上に堆積した原材料模擬粒子が次々に入れ代わって落下する状況を観察した結果、次の事項(a),(b)が判ったことによる:
(a)マグネット構体1の上面に既に堆積していた原材料模擬粒子は、図1(3)の左右両図に示されるように、分散器2を経由してマグネット構体1の根元を含むマグネット構体1の上面に次々に到来してくる次の原材料模擬粒子により、傾斜面に沿って押し出され、その際、マグネット構体1の斜め方向の上面を少し移動した後、外装スリーブSLの表面に沿い左右に分かれて滑り落ちていく。
(b)マグネット構体1は傾斜角θで斜めに配置されているので、原材料模擬粒子は、円筒面を滑り落ちる際、図1(3)の右側に示すように、マグネット構体1の磁極(N極,S極)と交差するように落下し、マグネット構体1の上面で磁極(N極,S極)の中間に落下した原材料模擬粒子であっても、マグネット構体1の側面の磁極と接触する確率が増大する。
分散器2は、原材料供給路の中央部に集中しがちな原材料粒子の流れを、まず、マグネット構体1の根元付近にも落下していくように機能する。原材料粒子は、原材料供給路の中央部に集中する傾向がある。図1(3)のようにマグネット構体1が斜めに設置された場合は、さらに、原材料粒子が落下するにつれてマグネット構体1の先端の方に変位されるので、特に、マグネット構体1を複数段に縦続配置された除鉄装置では、下段のマグネット構体ほど、先端付近に原材料粒子が集中し、マグネット構体1の根元付近における接触確率が悪くなる。このため、分散器2によって、原材料粒子の落下時の流れが、まず、マグネット構体1の根元付近にも十分に落下していくようにするのである。
マグネット構体1の傾斜角θの選定については、実験結果から、表1の臨界傾斜角θa以上であればよく、最も流動性が低い原材料の特性を考慮して最大角θ=45°までに近づけておくことが望ましい。しかしながら、設置角度θを大きくすればするほど、マグネット構体1の設置高さが大きくなり、軸方向長さの大きいマグネット構体1を用いる必要があるので、実際的には、設置条件などを加味して決定すべきである。実用的には、30°〜35°程度の範囲で十分である。
なお、上述のように表2の傾斜角θを目安にしてマグネット構体1を斜めに配置することにより、当然、(2)で説明した原材料粒子の架橋による閉塞問題を回避することができ、また、(1),(3)で述べた吸着力の弱さや通過条件に対する改善にも寄与することができる。
〔除鉄装置の構造例〕
図2は、この発明による除鉄装置の構造例を示し、例示された除鉄装置構造によって、図1(3)で説明した異物除去機能向上策を具体的に実現することができる。なお、図2において、左右方向、紙面に垂直な方向(奥行き方向)及び上下方向に沿う座標軸を、それぞれ、x軸、y軸及びz軸とし、各座標軸において、右方向、紙面に向かう方向及び上方向を正(+)に採るが、x軸とy軸の関係は逆にしてもよい。ここで、図2を用いて、この発明の一実施例による除鉄装置の要点を極く簡単に説明しておく。
この除鉄装置では、垂直方向の原材料供給路5に複数本の円柱状磁性物吸着体(マグネット構体)1a〜1dを配設し、各磁性物吸着体に内蔵される永久磁石体の磁力によって原材料Mt中の磁性物を磁性物吸着体の外面に吸着させる。分散器2;2U,2Dは、原材料Mtの流れを原材料供給路5の側部6R,6Lの方向(x軸方向)に分散し、磁性物吸着体1の根元付近にも十分な原材料Mtを供給する。分散器2の下流の側部6R,6Lには、磁性物吸着体1が、水平面(x−y平面)に対して下流側(−z方向)に所定の傾斜角θで斜めに突設される。これにより、磁性物吸着体1上に原材料Mtが堆積されず、原材料Mtが磁性物吸着体1の磁極に接触する確率が高められる。
以下、より詳しく説明する。この永久磁石式除鉄装置では、複数本のマグネット構体1が、垂直方向(−z方向)に原材料が落下して進行するように設計された原材料供給路5の或る側壁から原材料供給路5内に向かって、水平面(x−y平面)のx軸方向に対して所定の傾斜角θで設けられる。これらのマグネット構体1はグループ化され、各グループに属する複数のマグネット構体1は、y軸方向に並列するように、配置される〔このような並置関係については図5参照〕。図2の例では、夫々「第1群」〜「第4群」と呼ばれる4つのグループa〜dが設けられ、各グループa〜dに属する複数のマグネット構体1は、それぞれ、記号“1a”〜“1d”で表わされている。
まず、図2(1)の対向配置型除鉄装置では、原材料供給路5内において、第1群a及び第2群bのマグネット構体1a,1bと第3群c及び第4群dのマグネット構体1c,1dとが対向するように配置される。
対向配置型除鉄装置においては、原材料供給路5の図示左及び右側の側壁6L;6Rには、上下方向(z軸方向)に、所定距離を隔てた同一の所定高さ位置に夫々マグネット構体取付部材7a,7b;7c,7dが設けられる。右側の各取付部材7a,7bには、第1,2群のマグネット構体1a,1bのエンド部SAが取り付けられる。これにより、原材料供給路5内には、右側側壁6R側を磁性物吸着体(永久棒磁石)の根元にし、先端が下げられて図示左側の側壁6Lに向かう上下2段のマグネット構体群1a,1bが、x軸に対して傾斜角θで設置される。
一方、左側の各取付部材7c,7dには、第3,4群のマグネット構体1c,1dのエンド部SAが取り付けられる。これにより、原材料供給路5内には、左側側壁6L側を磁性物吸着体の根元にし、先端が下げられて右側側壁6Rに向かう上下2段のマグネット構体群1c,1dが、x軸に対して傾斜角θで設置される。
なお、図2(1)の構成例には示されていないが、各マグネット構体群1a〜1dを構成するマグネット構体1は、必要に応じた任意の個数とすることができる。また、上下段の関係にあるマグネット構体群では、y軸方向の配置位置が重ならないようにずらされる。すなわち、上下2段のマグネット構体群1a,1bを例にすると、上段マグネット構体群1aの各マグネット構体1のy軸方向配置位置の間に、下段マグネット構体群1bの各マグネット構体1が配置される。このように並置位置をずらすことにより、上段のマグネット構体群を通過した原材料Mtをマグネット構体群のマグネット構体1上に落下させて、原材料Mtとマグネット構体1との接触確率を更に高めることができる。
原材料供給路5の上部即ちマグネット構体群1a〜1d上方には、y軸方向に主たる稜線を有する分散器2が設けられる。分散器2は、図示のように、原材料供給口から供給される原材料Mtを左右方向(±x方向)に分散させて、各マグネット構体群1a〜1d(特に上段のマグネット構体群1a,1c)の取付側に十分な原材料Mtを供給する。これにより、原材料Mtは、図示の矢印で表わされるように、各マグネット構体1a〜1d上に堆積することなく、マグネット構体1a〜1dの表面と長く接触しつつ流れ落ちてゆくので、原材料Mt中の磁性物即ち磁性金属含有粒子(Mp)の殆どがマグネット構体1a〜1dに表面に吸着される。
なお、図2(1)の構成例では、左右のマグネット構体群の段数を2段にしたが、必要に応じて3段以上にすることができる。また、左右で対向するマグネット構体群の垂直方向(z軸方向)設置位置を同一位置としたが、必要に応じて若干ずらしてもよい。この場合、これに応じて、分散器2は、左右(x軸)方向の設置位置をずらすか、分散用屋根部の傾斜を変更することが好ましい。対向配置型除鉄装置は、垂直方向に十分なスペースを取れない設置環境で好適に使用することができる。
次に、図2(2)の縦続配置型除鉄装置では、原材料供給路5内において、複数のマグネット構体群1a〜1dが垂直方向(−z方向)に沿って順次配置される。この場合、図示のように、複数の同一方向マグネット構体群(例えば、マグネット構体群1a,1b、或いは、マグネット構体群1c,1d)が連続して配置されることが肝要である。
図2(2)に例示される縦続配置型除鉄装置においては、原材料供給路5内に、原材料供給口側から、順次、上部分散器2U、第1の同一方向マグネット構体群1a,1b、下部分散器2D、第2の同一方向マグネット構体群1a,1bが配置される。
このため、原材料供給路5において対向する左側及び右側の側壁6L;6Rの一方6Lには、最も高いz方向位置に上部分散器2Uが設けられ、次に、他方の側壁6Lに順次第1,2群マグネット構体取付部材7a,7b及び下部分散器2Dが設けられ、さらに、一方の側壁6Lに第3,4群マグネット構体取付部材7c,7dが設けられ、各取付部材7a〜7dに第1〜4マグネット構体群1a〜1dのエンド部SAが取り付けられる。
これにより、原材料供給路5内の上部には、右側側壁6R側を磁性物吸着体(永久棒磁石)の根元にし、先端が下げられて左側側壁6Lに向かう上下2段のマグネット構体群1a,1bが、x軸に対して傾斜角θで設置され、その下部には、左側側壁6L側を磁性物吸着体の根元にし、先端が下げられて右側側壁6Rに向かう上下2段のマグネット構体群1c,1dが、x軸に対して傾斜角θで設置される。
なお、縦続配置型除鉄装置においても、既に説明したように、各マグネット構体群1a〜1dを構成するマグネット構体1は、必要に応じた任意の個数とすることができる。同様に、上下段の同一方向マグネット構体群では、y軸方向の配置位置が重ならないようにずらされ、上段のマグネット構体群を通過した原材料Mtが下段のマグネット構体群のマグネット構体1上に効果的に落下して原材料Mtの下段のマグネット構体1との接触確率が高まるようにすることができる。
原材料供給路5の上部に設けられた上部分散器2Uは、図示のように、原材料供給口から供給される原材料Mtを片屋根部分で右方向(+x方向)に分散させて、上部マグネット構体群1a,1b(特に上段のマグネット構体群1a)の取付側に十分な原材料Mtを供給する。また、第2段目のマグネット構体群1bの下に設けられた下部分散器2Dは、図示のように、上部マグネット構体群1a,1bを経由して供給される原材料Mtを片屋根部分で左方向(−x方向)に分散させて、下部マグネット構体群1c,1d(特に上段のマグネット構体群1c)の取付側に十分な原材料Mtを供給する。
なお、上部マグネット構体群1a,1bの傾斜配置によって、原材料Mtの流れが側壁6Lの方向に分散されるので、下部分散器2Dについては、傾斜屋根のサイズを小さくすることができ、場合によっては、省略してもよい。
このような上部分散器2U及び上部マグネット構体群1a,1b乃至下部分散器2Dによる原材料分散機能により、原材料Mtは、図示の矢印で表わされるように、各マグネット構体1a〜1d上に堆積することなく、マグネット構体1a〜1dの表面と長く接触しつつ流れ落ちてゆくので、原材料Mt中の磁性金属含有粒子(Mp)の殆どがマグネット構体1a〜1dに表面に吸着される。
なお、図2(1)の構成例では、上部及び下部のマグネット構体群の段数を2段にしたが、必要に応じて3段以上にすることができる。縦続配置型除鉄装置は、水平方向の設置面積は十分ではないが垂直方向にスペースを取ることができる設置環境で好適に使用することができる。
〔マグネット構体の他の例〕
上述のように原材料供給路5に対して斜めに配置されるマグネット構体1には、図1(1)のようなものの外に、類似の構造を有する任意の形態のマグネット構体を用いることができる。図3は、この発明の除鉄装置に利用可能なマグネット構体の別の一例を表わす図である。
図3に示されるマグネット構体1は、外装スリーブSLの内周と永久磁石体PMの外周との間に間隙が形成され、清掃時には、永久磁石体PMを破線の位置に移動することができようになっており、「簡易清掃型」マグネット構体と呼ばれる。
簡易清掃型マグネット構体1においては、外装スリーブSL及び中心軸AXの長さが図1(1)のほぼ2倍になっている。外装スリーブSLには、図1のエンド部材SAに相当する位置に鍔状の中間取付部SBが設けられ、外装スリーブSLの開口部には、この開口部を封止するキャップ部材3が設けられる。キャップ部材3の外側には永久磁石体移動用ハンドル4が取り付けられ、キャップ部材3の内側には中心軸AXの軸端が結合される。従って、永久磁石体PM、中心軸AX、キャップ部材3及び永久磁石体移動用ハンドル4は、図3で塗り潰して示すように、一体的に結合される。
このような簡易清掃型マグネット構体1を図2の除鉄装置に組み込むには、外装スリーブSLの底部(図3の左端部)側を先頭にしてマグネット構体1を原材料供給路5内に挿入し、中間取付部SBをマグネット構体取付部材7a〜7dに固定すればよい。このようにして除鉄装置に組み込まれた簡易清掃型マグネット構体1は、図3に示される左側の部分が図2の原材料供給路5内に位置し、右側部分は原材料供給路5外に突出する。
この除鉄装置の稼働中は、図示のように、簡易清掃型マグネット構体1の左側部分に永久磁石体PMが位置しており、原材料供給路5内におけるマグネット構体1の配置及び機能については、図1(1)のマグネット構体が図2に組み込まれた場合と同様である。従って、永久磁石体PMの磁極N,Sに対応した位置の外装スリーブSLの表面近傍に原材料Mt中の磁性金属粒子Mpが異物として吸着される。この場合、マグネット構体1の外面への磁性金属粒子Mpの吸着状態は、マグネット構体1の磁力(磁束密度)を反映して、破線で示されるように分布する。従って、磁性金属粒子Mpの吸着量は磁極N,Sの位置で最大になり、磁力のない磁極N,Sの中間には磁性金属粒子Mpが付着しない。
なお、簡易清掃型マグネット構体においては、図3に示すように、永久磁石体PMが稼働位置にあって異物除去に有効に機能する左側部分(磁性物吸着機能部)が「磁性物吸着体」乃至「永久棒磁石」と呼ばれる。従って、磁性物吸着体又は永久棒磁石の根元とは、図3の中間取付部SBの左側近傍を指す。
また、除鉄装置の所定量の稼働を終えて清掃が必要になったときは、手動により或いは治具を用いて永久磁石体移動用ハンドル4を図3の右方向に(図2では斜め上方向に)移動すると、永久磁石体PMを破線の清掃位置に移動して、マグネット構体1の異物除去機能部(永久棒磁石)に付着させて磁性金属粒子Mpを落下させて清掃を行うことができる。そして、清掃作業の後は、ハンドル4の操作により、元の稼働位置に復帰させることができる。
〔除鉄装置の具体例〕
図4及び図5は、図3の簡易清掃型マグネット構体を用いた対向配置型除鉄装置の具体例を示し、後述する図6及び図7を含めて、座標軸x,y,zの採り方を各図の左下に示す。図4及び図5に示される対向配置型除鉄装置では、図3で説明した簡易清掃型マグネット構体1が14本備えられる。
これら14本のマグネット構体1は、それぞれ、記号“M1”〜“M14”で表わされ、図2(1)の例と同様に、第1〜第4マグネット構体群1a〜1dの4つのグループに分けられており、第1及び第2群1a,1bの中間取付部SBが、原材料供給路5の右側壁部材6R側に取り付けられ、第3及び第2群1c,1dの中間取付部SBが、原材料供給路5の右側壁部材6L側に取り付けられる。
なお、この例では、図3に示される個々のマグネット構体のキャップ部3及び永久磁石体移動用ハンドル4に代えて、グループ1a〜1d毎に共通に設けられたキャップ及び連結部材3a〜3d及び永久磁石体移動用ハンドル4a〜4dが用いられる。従って、清掃時には、各ハンドル4a〜4dををまとめて清掃位置(図3:破線位置)に移動することができる。
この例では、右側のマグネット構体については、上段の第1群1aは3つのマグネット構体M1〜M3から成り、中間取付部SBが上段のマグネット構体取付部材7aに取り付けられる。下段の第2群1bは4つのマグネット構体M4〜M7から成り、中間取付部SBが下段のマグネット構体取付部材7bに取り付けられる。また、左側のマグネット構体については、上段の第3群1cは4つのマグネット構体M8〜M11から成り、中間取付部SBが上段のマグネット構体取付部材7cに取り付けられる。下段の第4群1dは3つのマグネット構体M12〜M14から成り、中間取付部SBが下段のマグネット構体取付部材7dに取り付けられる。
図5の上面図に示すように、各群1a〜1dにおいて、マグネット構体1はy軸方向に等間隔のピッチで配置され、隣り合うマグネット構体の間隙はマグネット構体の外径より僅かに狭くなっている。また、原材料供給路5のx軸方向の中心を通るy−z平面(「中心面」という)A−Aに関して対向する同一段のマグネット構体は、y軸方向に半ピッチ分だけずれて配置される。例えば、上段1a;1cの各マグネット構体M1〜M3;M8〜M11は、図5のように、半ピッチ分だけずれて配置される。このように、対向するマグネット構体群1a,1cのマグネット構体並置位置を互いにずらすことによって、両マグネット構体群1a,1c先端の空間に余裕をもたせることができる。
なお、図5では、煩雑さを避けるため、下段の第2及び第4群1b,1dについては図示を省略しているが、同様に、上段の第1及び第2群1a,1cとy軸方向に半ピッチ分ずれている。図6は、上下段マグネット構体群の配置関係を説明するための図(側面断面図)であり、図4及び図5の対向配置型除鉄装置の例について言えば、中心面A−Aから右側を見たものである。
つまり、第2群1bのマグネット構体M4〜M7は、図6に示すように、第1群1aのマグネット構体M1〜M3とy軸方向に半ピッチ分ずれて配置される。従って、第2群1bのマグネット構体M4〜M7、キャップ及び連結部材3b、永久磁石体移動用ハンドル4b並びにマグネット構体取付部材7bの個数や形状・配置は、中心面A−Aに関して、図5の上面図に示される第3群1cのマグネット構体M8〜M11、キャップ及び連結部材3c、永久磁石体移動用ハンドル4c並びにマグネット構体取付部材7cと対称的な相似関係にある。
このように、下段1bの各マグネット構体M4〜M7の位置をずらして、上段1aの各マグネット構体M1〜M3の間隙の下に位置させると、上段のマグネット構体M1〜M3を通過した原材料Mtは、図6に矢印で示すように、下段の各マグネット構体M4〜M7の間隙を素通りすることがないので、各マグネット構体との接触確率を高めることができ、斜め配置された下段マグネット構体M4〜M7上に次々と落下して行くことで、既にマグネット構体M4〜M7上に堆積していた原材料Mtを滑り落してマグネット構体への原材料堆積現象を防止することができる。
第4群1dの各マグネット構体M12〜M14のy軸方向配置も、第3群1cの各マグネット構体M8〜M11と半ピッチ分ずれており、原材料Mtに対して図6と同様の流れを生じさせる。また、第4群1dのマグネット構体M12〜M14、キャップ及び連結部材3b、永久磁石体移動用ハンドル4b並びにマグネット構体取付部材7bも、同様に、図5の第1群1aのマグネット構体M1〜M3、キャップ及び連結部材3a、永久磁石体移動用ハンドル4a並びにマグネット構体取付部材7aと中心面A−Aに関して対称的に相似していることはいうまでもない。
さて、原材料供給路5の原材料供給口近傍には、原材料Mtの供給の流れを上下乃至左右に分散させてマグネット構体M1〜M14上に落下させるための分散器2が設けられる。この例では、分散器2は、原材料供給路5の前側壁(図5:下部の側壁)側に位置する第1切妻屋根状分散体2aと、後側壁(図5:上部の側壁)側に位置する第2切妻屋根状分散体2bと、両分散体2a,2bの中間に位置するコーン状分散体2cとで構成され、硬質の非磁性材料、例えば、18−8ステンレス板(Ni=18%,Cr=8%)で製作される。
両切妻屋根状分散体2a,2bは、原材料供給路5の中心面A−Aに沿う稜線R−Rを有する断面2等辺三角形状の屋根型部材であり、原材料供給口からの原材料Mtの流れを大きく左右に(x軸方向に)分散させる。このような原材料Mtの左右への分散によって、マグネット構体M1〜M14の側壁6R,6Lに近い部分(磁性物吸着体の根元)にも十分に原材料Mtを供給することができる。
コーン状分散体2cは、両切妻屋根状分散体2a,2bの中間に位置し、原材料供給路5の水平横断面のほぼ中心に位置する頂点Tを有する円錐形状のコーン状屋根型部材であって、原材料供給口の中央部分を通る原材料Mtの流れを頂点Tから放射状に分散させて図示の上下左右方向(x,y軸方向)に原材料Mtを万遍なく落下させるものであり、原材料Mtを左右に分散するだけでなく、原材料供給路5のy軸方向端部に配置されたマグネット構体(M8,M11,M4,M7等)にも十分に原材料Mtを供給するように機能する。
なお、材料粒子=粒径50μm以下のシリカ(表1の試料Bに相当)3kgに磁性物=粒径50μm以下の弱磁性ステンレス粉(SUS304)0.5gを混入した原材料(異物含有率500ppm)を速度=100kg/hで自然落下させる条件で、図4及び図5の縦続配置型除鉄装置と従来の同サイズ水平型除鉄装置(永久棒磁石7本が両側壁間にまたがる)とについて実際に吸着実験を行った結果、磁性物の除去率が78%向上したことが確認された。また、磁性物の含有率を変更した他の吸着実験の結果を考慮すると、磁性物の含有率によって異なるが、従来の水平型に対して1.3〜1.8倍の除去効果を期待することができる。さらに、上述の条件で、図4及び図5の縦続配置型除鉄装置とこの除鉄装置から分散器2を除去したものとについて磁性物吸着の実験を行った結果、分散器2の採用により、磁性物の除去率が21%向上したことが確認された。
〔種々の実施形態〕
この発明の除鉄装置に利用される分散器の形状については、図4及び図5の分散器2ように、切妻屋根状及びコーン状分散体2a〜2cの組合せに限らず、必要に応じて任意のものを採用することができる。例えば、連続的な形状になるように一体成形したものでもよいし、よりシンプル形状にしてもよい。図7は、利用可能な分散器の他の例を示し、中心面A−A(図示せず)に対して左右(x軸方向)対称である。
図7(1)は、図4及び図5の切妻屋根状及びコーン状分散体2a〜2cを連続的に接続すると共に稜線を平滑にした分散器2の一例であり、記号「2a’」〜「2c’」で指示される部分は、元の切妻屋根及びコーン形状2a〜2cに対応する部分を示す。図7(2)は、図4及び図5の分散器2の全体形状を単純化した分散器2の一例であり、コーン形状2cの頂点Tから傾斜のある稜線T−M,T−Nをy軸及びx軸方向に有する斜形屋根の形状としている。
図7は単なる一例であり、要求される具体的な分散態様や製造上の必要に応じて任意の形状とすることができる。例えば、図7(2)の稜線T−M,T−Nを連続化してもよい。最も単純にな例としては、図4及び図5のコーン形状2cを省略して単純な切妻屋根形状としてもよい。
この発明の除鉄装置では、既に説明したように、任意の配置型の除鉄装置に種々の構造の磁性物吸着体(永久棒磁石、マグネット構体)を利用することができる。例えば、図4及び図5の対向配置型除鉄装置に図1(1)のマグネット構体を用いることもでき、この場合も、原材料供給路5における各群1a〜1dのマグネット構体の配置は、図4〜図6と同様の関係とされ、分散器2についても、図4及び図5や図7のような形状を採用することができる。
同様に、図2(2)の縦続配置型除鉄装置にも、図1(1)のマグネット構体や図3の簡易清掃型マグネット構体を用いることもできる。この場合も、上部及び下部において上段と下段の関係にある第1及び第2群1a,1bや第3及び第4群1c,1dのマグネット構体の配置は、図6と同様の関係とされる。また、各分散器2U,2Dは、図4及び図5や図7のような形状を中心面A−Aで半分に切断したもの採用することができる。
なお、下部分散器2Dについては、上部分散器2U及び上部マグネット構体群1a,1bによりy軸方向の原材料分散が図られるので、より単純な構造のもの(例えば、単純な切妻屋根形状)を用いてもよい。また、上部マグネット構体群1a,1bにより原材料が−x軸方向に十分に分散される場合には、傾斜屋根のサイズを小さくしたり、下部分散器2D自体を省略することもできる。
また、磁性物吸着体(永久棒磁石、マグネット構体)の傾斜角θについては、実施例では固定されているが、任意の傾斜角θが得られるようにしてもよい。例えば、磁性物吸着体取付部材(図2〜図5:7a〜7d)を、マグネット構体の取付角を調整することができるような構造にしてもよいし、マグネット構体取付角が異なる種々の磁性物吸着体取付部材を用意しておき必要な性物吸着体取付部材を用いようにようにしてもよい。
この発明による異物除去機能向上の原理を説明するための図である。 この発明による除鉄装置の構造例を表わす図である。 この発明による除鉄装置に利用可能なマグネット構体の別の一例を表わす図である。 この発明による対向配置型除鉄装置の具体例を表わす正面断面図である。 この発明による対向配置型除鉄装置の具体例を表わす上面図である。 この発明による除鉄装置における上下段マグネット構体群の配置関係を説明するための図(側面断面図)である。 この発明による除鉄装置に利用可能な分散器の種々の例を説明するための図である。
符号の説明
1;M1〜M14 マグネット構体(永久棒磁石、磁性物吸着体)、
1a〜1d 第1〜第4群のマグネット構体(マグネット構体群)、
PM 永久磁石ピースmg、ダミーピースed1,ed2及び極板ptを備える永久磁石体、
AX 中心軸、
SL 外装スリーブ、
SA エンド部材、
SB 中間取付部、
2;2U,2D 分散器(上部分散器、下部分散器)、
3 キャップ部材、
3a〜3d キャップ及び連結部材、
4;4a〜4d 永久磁石体移動用ハンドル、
5 原材料供給路、
6;6R,6L 側壁部材、
7;7a〜7d マグネット構体取付部材、
Mt 原材料、
Mp 磁性金属粒体(異物、磁性物)。

Claims (4)

  1. 垂直方向の原材料供給路に複数本の円柱状の磁性物吸着体を配設し、各磁性物吸着体に内蔵される永久磁石体の磁力によって原材料中の磁性物を磁性物吸着体の外面に吸着させる除鉄装置であって、
    原材料の流れを原材料供給路の側部の方向に分散するための分散器を備え、
    上記磁性物吸着体は、この分散器の下流において、分散方向にある原材料供給路の側部から水平面に対して下流側に傾斜して突設される
    ことを特徴とする除鉄装置。
  2. 前記磁性物吸着体は、複数のグループに分けられ、
    各グループの磁性物吸着体は、同一の垂直方向位置に、水平方向に並んで配置され、
    垂直方向に隣接するグループ間では、磁性物吸着体が垂直方向に重ならないように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の除鉄装置。
  3. 前記分散器は、対向する2つの側部の方向に原材料の流れを分散させ、
    前記磁性物吸着体は、分散方向にある2つの側部から対向するように突設される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の除鉄装置。
  4. 前記分散器は、一方の側部の方向に原材料の流れを分散させ、
    前記磁性物吸着体は、この分散器の下流にて一方の側部から突設される第1磁性物吸着体と、第1磁性物吸着体の下流にて、一方の側部に対向する他方の側部から突設される第2磁性物吸着体とから成る
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の除鉄装置。
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