JP2006061781A - 気液接触装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体分配器と自己分配促進型規則充填物との組み合わせを最適化し、液負荷量の下限値を下げることによって下降液量や上昇ガス量の増減範囲を大きくすることができる気液接触装置を提供する。
【解決手段】 自己分配促進型規則充填物を充填した気液接触装置の充填層を、下部の主充填層と上部の副充填層とで形成し、副充填層を、主充填層よりも小さな比表面積の自己分配促進型規則充填物で形成するとともに、充填層上部に設ける液分配器を、主充填層を構成する自己分配促進型規則充填物に対応した液散布密度よりも小さな液散布密度を有する液分配器とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気液接触装置に関し、詳しくは、自己分配促進型規則充填物を用いて蒸留操作を行う気液接触装置であって、特に、空気液化分離装置での蒸留操作に使用する充填塔に好適な気液接触装置に関する。
従来から、空気液化分離装置での蒸留操作に充填塔を用いることが知られている。この充填塔は、充填物と、この充填物の上方に配置される液分配器と、充填物の下方に配置される液収集器とを主な構成要素とするものであって、前記充填物には、一般的に、液体と気体との分配及び混合が充填物内の流路により促進される自己分配促進型規則充填物が使用されている。また、液分配器には、充填物の比表面積に対応した液散布密度を有するものが用いられており、通常は、充填物の比表面積を大きくすれば、液分配器の液散布密度も大きくする必要がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−250898号公報
空気液化分離装置では、製品製造量を大きく増減できる蒸留装置が要望されている。しかし,前記自己分配促進型規則充填物を用いた充填塔においては、フラッディングの発生による液負荷量、ガス負荷量の上限と、液分配の悪化による液負荷量の下限とにより、増減量範囲に大きな制約があった。充填塔における蒸留性能は、比表面積の大きな自己分配促進型規則充填物を用いることによって高めることができるが、比表面積の大きな自己分配促進型規則充填物を用いると充填塔の運転範囲が狭くなって製品製造量の増減範囲が小さくなってしまうという問題があった。一方、製品製造量の増減範囲を大きくするために比表面積の小さな自己分配促進型規則充填物を用いると、蒸留性能が低下するために塔全体の高さが高くなり、装置コストが増大するという問題があった。
そこで本発明は、液体分配器と自己分配促進型規則充填物との組み合わせを最適化し、液負荷量の下限値を下げることによって下降液量や上昇ガス量の増減範囲を大きくすることができる気液接触装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の気液接触装置は、自己分配促進型規則充填物を充填した充填層の上方に液分配器を配置し、該液分配器により分配されて前記充填層中を下降する液体と、下方から前記充填層中を上昇する気体とを接触させる気液接触装置において、前記充填層を、下部の主充填層と上部の副充填層とで形成し、該副充填層を、前記主充填層を形成する自己分配促進型規則充填物の比表面積よりも小さい比表面積を有する自己分配促進型規則充填物で形成するとともに、前記液分配器を、前記主充填層を構成する自己分配促進型規則充填物に対応した液散布密度よりも小さな液散布密度を有する液分配器としたことを特徴としている。
さらに、本発明は、前記液分配器の液散布密度を、前記副充填層を形成する自己分配促進型規則充填物の比表面積に比例させて決定することを特徴とし、また、前記主充填層及び副充填層を形成する自己分配促進型規則充填物が、鉛直線に対して30〜45度に傾斜した流路を有する波形シート状金属からなり、その比表面積が250〜750m/mの範囲にあること、特に、該自己分配促進型規則充填物は、前記流路の上端及び下端の少なくともいずれか一方の形状が変形していることを特徴としている。
本発明の気液接触装置によれば、充填塔における蒸留性能を低下させることなく、また、塔全体の高さを高くすることなく、下降液量や上昇ガス量の増減範囲を大きくすることができ、特に、この気液接触装置を使用した蒸留塔を備えた空気液化分離装置は、製品製造量の増減範囲を大きくすることができる。
図1は本発明の気液接触装置を使用した充填塔の一形態例を示す概略構成図である。この充填塔11は、塔頂部に凝縮器12を備えたものであって、塔内部には、塔上部から順に、第1液分配器13,第1充填層14を構成する第1副充填層15及び第1主充填層16,液収集器17,第2液分配器18,第2充填層19を構成する第2副充填層20及び第2主充填層21が配置されている。
凝縮器12で凝縮して経路22を通って塔頂部に導入された液体は、第1液分配器13により分配されて塔内を下降し、経路23から塔底部に導入されたガス(原料ガス)は、第2主充填層21を通って塔内を上昇する。塔内を下降する液体(下降液)と塔内を上昇する気体(上昇ガス)とは、第1充填層14及び第2充填層19で気液接触して蒸留操作が行われ、高沸点成分の液体が塔底部に濃縮し、低沸点成分の気体が塔頂部に濃縮する。塔頂部の気体は、経路24に抜き出されて凝縮器12に導入され、低温流体により冷却されて凝縮液化する。凝縮器12から経路25に抜き出された液体は、その一部が経路26を通って系外に抜き出され、残部が前記経路22を通って塔頂部に導入される。また、塔底部の液体は、経路27から抜き出される。
下降する液体と上昇する気体とを接触させる第1充填層14及び第2充填層19は、折曲げ加工したアルミニウム、ステンレス、銅等の金属板(波形シート状金属)を、折曲線を鉛直方向に対して斜めに配列して多数積層した自己分配促進型規則充填物からなるものであって、液体は、重力により金属板表面の折曲げ加工によって形成された流路に沿って流れる。このように自己分配促進型規則充填物の表面を流れる流体は、傾斜した流路を流れることによって適度に分配される。さらに、充填物の金属板に凹凸を設けたり、孔を設けたりすることにより、液体の分配を促進することができる。また、気体も、自己分配促進型規則充填物によって分配されながら上昇する。このように、十分に分配された液体と気体とを充填物表面で気液接触させることにより、高効率の蒸留が行われる。蒸留用充填塔に使用する自己分配促進型規則充填物の比表面積は、一般に250〜750m/mの範囲のものが用いられており、代表的には、250m/m、350m/m、500m/m、750m/mの4種類が用いられている。
一方、第1液分配器13及び第2液分配器18は、各種構造のものが知られているが、基本的には、上部から下降する液体、例えば、経路22から導入される液体や液収集器17で収集した液体を、下方の第1充填層14や第2充填層19にできるだけ均等に分配して散布するように形成されている。液体を下方に散布する部分の形状も様々なものが提案されているが、通常は、液分配器の散布箱底面に孔径が数mmの散布孔を多数形成したものが用いられている。また、このような数mmの孔径を有する散布孔を多数形成した液分配器で液体を均等に分配するためには、底面上に50mm以上の液深さを確保しておく必要があることも知られている。
ここで、液分配器の一つの液散布孔から流出する液の流量と液深さとの関係は次式で表される。
Figure 2006061781
Q:散布孔当たりの流出体積流量 [m/s]
C:流出係数 [−]
A:散布孔の面積 [m
g:重力加速度 [m/s
H:散布箱内の液深さ [m]
また、散布孔の孔径は、製作精度及び運転中の装置内の固形浮遊物による閉塞を考慮すると、3mm以上、例えば4mm程度が適当である。さらに、液分配器の塔断面積当たりの散布孔の数は、自己分配促進型規則充填物の比表面積がある値以上であれば、増やす必要がないとも、増やす必要があるとも言われているが、本発明者の検討結果によれば、液分配器の塔断面積当たりの液散布孔の数は、自己分配促進型規則充填物の比表面積に対して最適数が存在することが確認され、しかも、その最適数は自己分配促進型規則充填物の比表面積に比例して決定すればよいことも確認された。
自己分配促進型規則充填物の比表面積に対する液分配器の塔断面積当たりの液散布孔の最適数は、液体の表面張力や粘度等の条件によって異なってくるが、液体が空気液化分離装置で扱う空気成分からなる液体(窒素、アルゴン、酸素等の液体あるいはこれらの混合液体)の場合の塔断面積当たりの液散布孔の最適数[個/m]の一例を、自己分配促進型規則の各充填物の比表面積[m/m]に対応させて表1に示す。さらに、散布孔の孔径を4mmに設定したときの液分配器の運転下限流量(塔断面積当たりの流出体積流量[m/(m・S)])を、自己分配促進型の各規則充填物の比表面積[m/m]、塔断面積当たりの液散布孔の最適数[個/m]、散布孔当たりの流出体積流量 [m/s]に対応させて表2に示す。
Figure 2006061781
Figure 2006061781
また、液分配器における液流量の下限での液分配の悪化の原因として、液分配器の性能低下による初期液分配の悪化と、充填物表面での液切れによる気液接触の不足が考えられるが、前述のような空気成分からなる液体の表面張力は非常に小さく、通常の空気液化分離装置の運転範囲では、充填物の性能低下を起こすことはない。
図2は、横軸が塔断面積当たりの下降液の体積流量(液流量[m/(m・S)])、縦軸がHETP(一理論段に等しい蒸留性能の充填高さ[m])を示している。使用した自己分配促進型規則充填物は、Sulzer社製Mellapak500.Y(比表面積500m/m)であり、実験条件は、N−O系蒸留操作、実験圧力は150kPaである。ここで、密度補正空塔速度(Fファクター)が1.6の場合にL/V=1.0と仮定すると、塔断面積当たりの下降液の体積流量は、2.8×10−3/(m・s)であり、そこから体積流量を減量してもHETPがほとんど変化しないことがわかる。なお、他の充填物でも略同様の結果が得られた。
これらの結果から、自己分配促進型規則充填物は、その比表面積に関係なく、空気液化分離装置で要望されている通常の運転範囲では性能低下を起こさないことと、液分配器の塔断面積当たりの液散布孔の数は、自己分配促進型規則充填物の比表面積に比例させて増減する必要があることとがわかる。したがって、充填塔における蒸留性能を高めるために、比表面積の大きな自己分配促進型規則充填物を使用する場合には、液散布孔の数が多い液分配器を使用する必要があり、液散布孔の数が所定数より少ない液分配器を使用すると、自己分配促進型規則充填物の蒸留性能を十分に活かすことができなくなる。
しかし、液散布孔の数が多い液分配器では、表2から明らかなように、塔断面積当たりの流出体積流量の運転下限値が大きくなるため、充填塔内の液体の最小下降量が液散布孔の数が少ない液分配器の最小下降量に比べて大きくなり、充填塔の減量運転幅が小さくなって所望の製品製造量の増減に対応できないこととなる。
そこで、比表面積の大きな自己分配促進型規則充填物、例えば比表面積が500m/mの自己分配促進型規則充填物からなる主充填層の上部に、これよりも比表面積の小さな自己分配促進型規則充填物、例えば比表面積が350m/mの自己分配促進型規則充填物からなる副充填層を設置し、この副充填層の上に、比表面積の小さな自己分配促進型規則充填物用の液分配器、この場合は、比表面積が350m/mの自己分配促進型規則充填物に対応した塔断面積当たりの液散布孔の数が140個/mの液分配器を設置することにより、比表面積が500m/mの自己分配促進型規則充填物と略同じ蒸留性能を維持しながら、比表面積が350m/mの自己分配促進型規則充填物を使用した充填塔と同じ程度にまで運転下限を広げることが可能となる。
すなわち、下降する液体を副充填層によって精密に分配することができるので、主充填層となる自己分配促進型規則充填物の比表面積と、副充填層となる自己分配促進型規則充填物の比表面積とを適当に組み合わせるとともに、副充填層の高さを適当に設定することにより、副充填層の自己分配促進型規則充填物に対応した液散布孔の液分配器を使用しても、副充填層の下部から主充填層の自己分配促進型規則充填物に、十分に分配した状態で液体を供給することができる。したがって、比表面積の大きな自己分配促進型規則充填物が有する蒸留性能を得ながら、液散布孔の数が少ない液分配器の運転下限値での運転が可能となり、製品製造量の増減幅を大きく取ることが可能となる。
なお、充填塔11における気液接触装置の設置数は任意であり、前述のような液分配器,副充填層及び主充填層を一組とした気液接触装置を上下に3段以上設置することもでき、各気液接触装置の上部に、上方から流下する液体や外部から導入される液体をまとめて液分配器に供給する液収集器を必要な箇所に適宜設置すればよい。
また、主充填層の上部に副充填層を複数段設置することもでき、複数の副充填層を異なる比表面積の自己分配促進型規則充填物の組み合わせとすることもできるが、全体として比表面積の小さい自己分配促進型規則充填物が多くなって蒸留効率が低下し、充填塔の高さを高くしなければならなくなる。
さらに、自己分配促進型規則充填物として、流路の上端及び下端の少なくともいずれか一方の形状が変形したもの、例えば、基本部分が鉛直線に対して30〜45度に傾斜した流路を有する充填物の上端や下端の流路を鉛直線に対して平行となるように変形した改良型を用いることにより、運転範囲の拡大や蒸留性能の向上を図ることができる。
図3は、本発明の気液接触装置を使用した充填塔を空気液化分離装置の蒸留塔に適用した一例を示す要部の概略系統図である。この空気液化分離装置は、高圧塔31,低圧塔32及びアルゴン塔33の3塔を有するもので、各塔内に前述の気液接触装置をそれぞれ配設している。なお、図3では、各気液接触装置は、その位置のみを示し、詳細な構成の図示は省略しているが、各気液接触装置は、前記同様に、液分配器,気液接触装置を構成する副充填層及び主充填層を備えており、液分配器の上方には、一部を除いて液収集器が設けられている。
まず、空気液化分離装置の運転状態を説明する。圧縮、精製、冷却された原料空気は、配管51から高圧塔31の下部に導入されて高圧塔31内を上昇する気体(上昇ガス)となる。また、高圧塔31の上部に位置する主凝縮器34で凝縮した液化窒素の一部が配管52から高圧塔31の上部に導入されて高圧塔31内を下降する液体(下降液)となる。この下降液と上昇ガスとは、第1気液接触装置41にて気液接触することにより、蒸留操作が行われ、高圧塔31の底部に下降する液体に酸素が富化して酸素富化液化空気となり、頂部に上昇するガスに窒素が濃縮して高圧窒素ガスとなる。
低圧塔32では、高圧塔31の底部から導出された酸素富化液化空気の一部が弁53を通って配管54から、前記主凝縮器34で凝縮した液化窒素の一部が弁55を通って配管56から、アルゴン塔33の塔底液が配管57からそれぞれ導入されて低圧塔32の下降液となる。一方、低圧塔32の底部に位置する主凝縮器34で蒸発した酸素ガスと、高圧塔31の底部から導出されて弁58,アルゴン凝縮器35を通って配管59から導入される酸素富化空気とが低圧塔32の上昇ガスとなる。
これらの下降液と上昇ガスとは、低圧塔32内に設けられた第2気液接触装置42,第3気液接触装置43,第4気液接触装置44,第5気液接触装置45,第6気液接触装置46で気液接触することによって蒸留操作が行われ、低圧塔32の底部に流下する液体に酸素が濃縮して液化酸素となり、頂部に上昇するガスに窒素が濃縮して低圧窒素ガスとなる。底部の液化酸素は、主凝縮器34で蒸発して酸素ガスとなり、その一部が前記上昇ガスとなる。
また、前記高圧塔31からは、底部の酸素富化液化空気が前記配管54,59に抜き出されており、頂部の高圧窒素ガスは、配管60に抜き出されて主凝縮器34に導入され、凝縮して液化窒素となる。この液化窒素は、一部が前記配管56に分岐し、残部が配管61から抜き出される。前記低圧塔32からは、下部の配管62から酸素ガスが、上部の配管63から廃窒素ガスが、頂部の配管64から低圧窒素ガスが、中間部の配管65からアルゴン原料ガスが、それぞれ抜き出される。
配管65のアルゴン原料ガスは、アルゴン塔33の下部に上昇ガスとして導入され、第7気液接触装置47を通って塔頂部に上昇し、配管66に抜き出されてアルゴン凝縮器35に導入され、凝縮して液化アルゴンとなり、その一部が配管67から抜き出されるとともに、残部が配管68を通ってアルゴン塔33の上部に下降液として戻され、第7気液接触装置47を下降して前記上昇ガスと気液接触を行う。
ここで、図3に示したアルゴン塔33として、前記図1に示した二段構造の充填塔(実施例装置)を使用し、塔上部からの液化アルゴンと、塔下部からのアルゴン原料ガスとを気液接触させたときの運転範囲を確認するための実験を行った結果を説明する。
第1主充填層16及び第2主充填層21には、比表面積が750m/mの自己分配促進型規則充填物(Sulzer社製Mellapak750.Y)を使用し、第1副充填層15及び第2副充填層20には、比表面積が500m/mで、流路の上端及び下端の形状が変形した自己分配促進型規則充填物(Sulzer社製MellapakPlus752.Y)を使用した。また、第1液分配器13及び第2液分配器18には、塔断面積当たりの液散布孔の数が、比表面積が500m/mの自己分配促進型規則充填物に対応した200個/mの液分配器をそれぞれ使用した。
図1において、経路22から塔上部の第1液分配器13に流入した液化アルゴンは、比表面積が500m/mの自己分配促進型規則充填物からなる第1副充填層15に適した状態に分配され、第1副充填層15内を下降する。第1副充填層15内を下降する液化アルゴンは、自己分配促進型規則充填物の分配促進効果によって更に精密に分配された状態で第1副充填層15から第1主充填層16に下降する。
第1主充填層16で上昇ガスとの気液接触を行いながら下降した液体は、第1主充填層16の下端から液収集器17に落下して集合した後、第2液分配器18により再度分配されて第2副充填層20を下降し、第2副充填層20で精密に分配されて第2主充填層21に下降し、第2主充填層21内で気液接触を行いながら塔底部に向かって下降する。
経路23から塔下部に流入したアルゴン原料ガスは、第2主充填層21、第2副充填層20、第2液分配器18、液収集器17、第1主充填層16、第1副充填層15、第1液分配器13を順に通り、下降液と気液接触を行いながら塔上部に上昇する。この気液接触による蒸留操作により、アルゴン塔の上部にアルゴンが濃縮したガスが上昇し、底部にアルゴン原料ガスよりアルゴン濃度が低下した液体が流下する。
比較として、第1充填層14及び第2充填層19を主副に分割せず、第1主充填層16及び第2主充填層21に使用したものと同じ比表面積が750m/mの自己分配促進型規則充填物を充填して第1充填層14及び第2充填層19を形成するとともに、第1液分配器13及び第2液分配器18には、塔断面積当たりの液散布孔の数が、比表面積が750m/mの自己分配促進型規則充填物に対応した300個/mの液分配器を設置した充填塔(比較例装置)を用意した。
実施例装置と比較例装置とにおいて、アルゴン塔の運転範囲の上限を100%としたときの運転範囲の下限[%]、そのときの密度補正空塔速度[m/s(kg/m0.5]及び塔断面積当たりの流出体積流量[m/(m・S)]を表3にまとめて示す。
Figure 2006061781
表3から明らかなように、比較例装置では下限が75%であるのに対し、実施例装置では下限を50%にまで拡げることができる。したがって、空気液化分離装置の蒸留塔に前記気液接触装置を使用した充填塔を用いることにより、空気液化分離装置における製品製造量を、製品の品質を保持したままで、従来の100〜75%から100〜50%に拡げることができる。
本発明の気液接触装置を使用した充填塔の一形態例を示す概略構成図である。 塔断面積当たりの下降液の体積流量とHETPとの関係を示す図である。 本発明の気液接触装置を使用した充填塔を空気液化分離装置の蒸留塔に適用した一例を示す要部の概略系統図である。
符号の説明
11…充填塔、12…凝縮器、13…第1液分配器、14…第1充填層、15…第1副充填層、16…第1主充填層、17…液収集器、18…第2液分配器、19…第2充填層、20…第2副充填層、21…第2主充填層、31…高圧塔、32…低圧塔、33…アルゴン塔、34…主凝縮器、35…アルゴン凝縮器、41…第1気液接触装置、42…第2気液接触装置、43…第3気液接触装置、44…第4気液接触装置、45…第5気液接触装置、46…第6気液接触装置、47…第7気液接触装置

Claims (4)

  1. 自己分配促進型規則充填物を充填した充填層の上方に液分配器を配置し、該液分配器により分配されて前記充填層中を下降する液体と、下方から前記充填層中を上昇する気体とを接触させる気液接触装置において、前記充填層を、下部の主充填層と上部の副充填層とで形成し、該副充填層を、前記主充填層を形成する自己分配促進型規則充填物の比表面積よりも小さい比表面積を有する自己分配促進型規則充填物で形成するとともに、前記液分配器を、前記主充填層を構成する自己分配促進型規則充填物に対応した液散布密度よりも小さな液散布密度を有する液分配器としたことを特徴とする気液接触装置。
  2. 前記液分配器の液散布密度を、前記副充填層を形成する自己分配促進型規則充填物の比表面積に比例させて決定することを特徴とする請求項1記載の気液接触装置。
  3. 前記主充填層及び副充填層を形成する自己分配促進型規則充填物は、鉛直線に対して30〜45度に傾斜した流路を有する波形シート状金属からなり、その比表面積が250〜750m/mの範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載の気液接触装置。
  4. 前記自己分配促進型規則充填物は、前記流路の上端及び下端の少なくともいずれか一方の形状が変形していることを特徴とする請求項3記載の気液接触装置。
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