JP2006060927A - サージ電圧抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サージ・エネルギーにもとづく放電用抵抗器における電力消費量を低減し、かつ、電圧型PWMインバータへの配線を設置することなくサージ電圧を抑制するサージ電圧抑制装置を提供する。
【解決手段】交流電動機2の3相の入力端子に接続される交流端子を有する3相ダイオードブリッジ回路5と、3相ダイオードブリッジ回路の直流端子に並列接続され、サージ・エネルギーを吸収するコンデンサ6と、コンデンサに並列接続され、サージ・エネルギーを放出する放電用抵抗体7と、放電用抵抗体と前記直流端子とを接続する回路を導通または遮断するスイッチング手段11,12を備え、サージ電圧が、電圧型PWMインバータのインバータ出力電圧の最大値以上のとき、スイッチング手段が放電用抵抗体と直流端子との間を導通させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、3相交流電動機を可変速駆動する電圧型インバータにおけるサージ電圧抑制装置に関し、特に、電圧型PWM(Pulse Width Modulationの略称であり、パルス幅変調をいう)インバータにおけるサージ電圧抑制装置の低消費電力化に関するものである。
電圧型PWMインバータから交流電動機に印加される過電圧を抑制するサージ電圧抑制装置として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。図5に、このサージ電圧抑制装置を示す。サージ電圧抑制装置4は、比較的長いケーブル3で電圧型PWMインバータ1に接続され、インバータ1で駆動される交流電動機2の入力端子に、3相ダイオードブリッジ回路5の交流端子を接続し、その直流端子の両端にコンデンサ6と放電用抵抗器7とを並列接続している。
サージ電圧のエネルギーを、コンデンサ6で吸収するとともに、ケーブル3のインピーダンスとコンデンサ6による共振現象を、3相ダイオードブリッジ回路5により半サイクルで停止させている。コンデンサ6が吸収したエネルギーによる電圧上昇分は、コンデンサ6に並列に接続された抵抗器7で消費される。
コンデンサ6は、通常は、インバータ出力電圧の最大値(インバータ直流母線電圧)に充電されている。ケーブル3のインピーダンスとコンデンサ6による共振によって、電動機電圧が上昇しようとすると、3相ダイオードブリッジ回路5のダイオードを経てコンデンサ6に電流が流れ、サージのエネルギーとコンデンサ6の容量に見合っただけの電圧上昇にとどまる。コンデンサ6の電圧がピークになって電流が反転しようとすると、3相ダイオードブリッジ回路5のダイオードが阻止状態となり、過渡現象の継続は停止される。図5において、コンデンサ6に蓄積されたサージのエネルギーは、放電用抵抗器7で消費されるが、サージのエネルギーはもともと電動機の出力に寄与しなかったエネルギーであり、システム全体の効率には大きく影響しない。
また、図6に示すように、他の従来のサージ電圧抑制装置4として、放電用抵抗器7を接続する代わりに、ダイオードブリッジ回路5の正負の直流端子からインバータ本体1の正負直流母線端子P,Nにそれぞれ接続したものがある。この場合は、サージ電流の一部がインバータ本体1の素子に流れることになる。繰り返し周波数は高いものの、通電期間は極く短いので、インバータ本体1の容量に余裕があれば、回路が簡素化できる。
特開平8−23682号公報
しかしながら、図5の従来技術では、サージ電圧が発生しないときでも、定常的なスイッチング電圧により、コンデンサへの充電または放電が繰り返されるため、放電用抵抗器において、電力の消費量が大きくなる問題が生じる虞がある。また、図6の従来技術では、サージのエネルギーを電圧型PWMインバータのDCバスへ帰還させるために、サージ電圧抑制装置と電圧型PWMインバータとの間を配線しなければならず、既設の電圧型PWMインバータへの配線を新たに行う必要があり、また交流電動機と電圧型PWMインバータとの間の配線距離が長い場合に、配線費用がかかる問題が生じる虞がある。
本発明の目的は、サージのエネルギー(以下、サージ・エネルギーという)にもとづく放電用抵抗器における電力消費量を低減し、かつ、電圧型PWMインバータへの配線を設置することなくサージ電圧を抑制するサージ電圧抑制装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ケーブルを介して3相交流電動機を制御する電圧型PWMインバータから交流電動機に流入するサージ電圧を抑制するサージ電圧抑制装置において、交流電動機の3相の入力端子に接続される交流端子を有する3相ダイオードブリッジ回路と、3相ダイオードブリッジ回路の直流端子に並列接続され、サージ・エネルギーを吸収するコンデンサと、コンデンサに並列接続され、サージ・エネルギーを放出する放電用抵抗体と、放電用抵抗体と前記直流端子とを接続する回路を導通または遮断するスイッチング手段を備え、サージ電圧が、電圧型PWMインバータのインバータ出力電圧の最大値以上のとき、スイッチング手段が放電用抵抗体と直流端子との間を導通させることを特徴とする。
さらに好適には、スイッチング手段は、直流端子間に並列接続される複数の分圧用抵抗体からなる抵抗分圧回路と、抵抗分圧回路に接続された半導体スイッチング回路とを備えることを特徴とする。
さらに好適には、半導体スイッチング回路は、IGBTと、IGBTを駆動するIGBT駆動回路とを備え、3相ダイオードブリッジ回路の直流端子間電圧を抵抗分圧回路により分圧したIGBT駆動回路の入力電圧が、基準電圧を超えたとき、IGBTがオン動作することを特徴とする。
また、半導体スイッチング回路は、バイポーラ形トランジスタと、バイポーラ形トランジスタのゲートに接続されたツェナーダイオードとを備え、3相ダイオードブリッジ回路の直流端子間電圧を抵抗分圧回路により分圧したツェナーダイオードのツェナー電圧が、ツェナーダイオードの降伏電圧を超えたとき、バイポーラ形トランジスタがオン動作することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、放電用抵抗器において、交流電動機を駆動するスイッチング出力電圧の最大値を越えるサージ電圧が発生するときのみ、電力が消費されるので、定常的なスイッチング電圧分のみならずサージ電圧分の電力を消費する従来方式に比べて、電力の消費が低減できる。また、サージ電圧抑制装置と電圧型PWMインバータとの間を新たに配線する必要がなく、交流電動機と電圧型PWMインバータ間の配線距離が長い場合でも配線費用が低減できる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るサージ電圧抑制装置の第1の実施例を示す図である。サージ電圧抑制装置10−1は、半導体スイッチング回路12にIGBT(Insulated-Gate Bipolar Transistor)16を適用したものである。サージ電圧抑制装置10−1は、3相ダイオードブリッジ回路5、コンデンサ6、放電用抵抗器7、半導体スイッチング回路12、抵抗分圧回路11を備える。
3相ダイオードブリッジ回路5は、図1に示すように、全波整流回路であり、周知の電圧型PWMインバータ1からU相、V相、W相の電力を交流電動機2に搬送するケーブル3の支線端子にダイオードD1〜D6を接続する。すなわち、交流電動機2に印加する電力のうち、U相電力を搬送するU相用支線端子は、ダイオードD1 とD4 の接続点である交流端子に接続し、同様にV相用支線端子は、ダイオードD2 とD5 の接続点である交流端子に接続し、W相用支線端子は、ダイオードD3 とD6 の接続点である交流端子に接続する。ダイオードD1 、2 、D3 の各カソードは、3相ダイオードブリッジ回路5の正極側端子に共通に接続し、ダイオードD4 、D5 、D6 の各アノードは、3相ダイオードブリッジ回路5の負極側端子に共通に接続する。
コンデンサ6は、ケーブル3によって搬送される交流電動機2へのインバータ出力電圧にもとづくエネルギーとサージ・エネルギーを蓄積する素子であり、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に放電用抵抗器7と並列に接続する。
放電用抵抗器7は、コンデンサ6に蓄積するサージ・エネルギーを放出する放電用抵抗素子であり、コンデンサ6の下流側、すなわち、コンデンサ6を挟んで3相ダイオードブリッジ回路5と反対側であって、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に並列接続し、放電用抵抗器7の一端を3相ダイオードブリッジ回路5の正極側直流端子に、他端をIGBT16のコレクタに接続する。
図2は、IGBT駆動回路15の一構成例を示す図である。IGBT駆動回路15は、例えば、コンパレータ17であり、基準電圧VREF と入力電圧VINを入力し、基準電圧VREF と入力電圧VINを比較演算し、その結果として、High信号またはLow信号をIGBT16のゲート端子に出力する。
半導体スイッチング回路12は、放電用抵抗体7を3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子と接続する回路を導通または遮断するスイッチング回路であり、IGBT16、IGBT駆動回路15、電源回路(図示せず)を備える。半導体スイッチング回路12は、放電用抵抗器7の一端と、3相ダイオードブリッジ回路5の負極端子と、抵抗分圧回路11の分圧点Aと接続する。
抵抗分圧回路11は、半導体スイッチング回路12の入力電圧VINのしきい値を設定する回路であり、分圧用抵抗器13、14により構成される。抵抗分圧回路11は、直列に接続した分圧用抵抗器13、14の両端子を3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に接続し、かつ、抵抗分圧回路11の分圧点Aと半導体スイッチング回路12の入力端子とを接続する。直流端子間電圧VS2を分圧用抵抗器13、14によって分圧し、半導体スイッチング回路12に入力電圧VINを出力する。そして、分圧用抵抗器13、14のそれぞれの抵抗値R1 、R2 を式1に示すように、直流端子間電圧VS2がスイッチング出力電圧の最大値VSWMXと等しく、かつ、コンパレータ17の入力電圧VINが、コンパレータ17の基準電圧VREFと等しくなるように設定すると、
IN=VREF=VSWMX×R2 /(R1 +R2 ) (1)
が成立する。例えば、スイッチング出力電圧の最大値Vswmxが600ボルト、コンパレータ17の基準電圧VREF が10ボルト、抵抗値R2 が10オームとすると、R1 は、590オームとなる。言うまでもなく、分圧用抵抗器13、14がそれぞれ結果として上記抵抗値R1 、R2 を満たせばよく、分圧抵抗器2個の組合せに限定されるものではない。
図3は、周知の電圧型PWMインバータのスイッチング回路12における経過時間に対するスイッチング出力電圧とサージ電圧を示す図である。(A)は、横軸Tが経過時間、縦軸VSWがスイッチング出力電圧を表し、経過時間Tに対するスイッチング出力電圧VSWを示す図である。(B)は、横軸Tが経過時間、縦軸Vs1がサージ電圧を表し、経過時間Tに対するサージ電圧Vs1を示す図である。
次に、図1、図2および図3を参照して、本実施例に係るサージ電圧抑制装置10−1の動作を説明する。
電圧型PWMインバータ1によって、PWM状の交流電圧波形を有するインバータ出力電圧VSWを交流電動機2に出力する。このインバータ出力電圧VSWによって、交流電動機2の速度およびトルクを制御する。特に、実際上、交流電動機2と電圧型PWMインバータ1とが比較的長いケーブル3で接続されていると、インバータ出力電圧VSWの波形は、スイッチング時に回路の導通あるいは非導通という非常に短い時間で変化するので、電流の流れが変わってサージ電圧VS1が発生することがある。
図3に示すように、サージ電圧Vs1は、ケーブル3のインダクタンスLW と線間の浮遊容量Cとによる共振によって、通常、最大2VSWMXに達することが知られている。ここで、VSWMXは、電圧型PWMインバータ1のスイッチング出力電圧VSWの最大値とする。
サージ電圧抑制装置10−1において、交流電動機2の各交流端子から3相ダイオードブリッジ回路5の各交流端子にPWM状の交流電力を供給すると、3相ダイオードブリッジ回路5は、PWM状の交流電圧を全波整流し、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間にPWM状の直流電圧(以下、直流端子間電圧という)VS2をコンデンサ6に出力する。3相ダイオードブリッジ回路5に並列接続されたコンデンサ6の端子電圧は、通常、サージ電圧VS1が発生しない場合、つまり、直流端子間電圧Vs2<VSWMXの場合、インバータ直流母線電圧であるDCバス電圧(図示せず)に等しい電圧まで充電される。
一方、サージ電圧VS1が発生する場合、つまり、直流端子間電圧Vs2≧VSWMXの場合、コンデンサ6は、DCバス電圧より高い、サージ・エネルギーに見合う電圧まで充電される。何故ならば、ケーブル3のインダクタンスLw と線間の浮遊容量Cとによる共振によって、交流電動機2への電圧が上昇するとき、コンデンサ6は、通常のスイッチング出力電圧VSWに対して、サージ・エネルギーとコンデンサ6の容量に見合う電圧上昇が生じるからである。
ところで、IGBT駆動回路15のコンパレータ17において、入力電圧VINが、基準電圧VREF 以上のとき、コンパレータ17の出力電圧VOUT が、ほぼコンパレータ17の電源電圧に等しいHigh信号を、IGBT16のゲート端子に出力する。つまり、IGBT16のゲート端子に正のゲート電圧が印加されると、IGBT16が、オン動作する。そのオン動作によって、放電用抵抗器7が3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間と導通し、直流端子間電圧Vs2が放電用抵抗器7の両端子に印加される。
また、入力電圧VINが、基準電圧VREF より低いとき、出力電圧VOUT が、IGBT16のゲート端子にLow信号を出力する。つまり、IGBTのゲート端子に印加する信号が正電圧でないので、IGBT16はオフ動作となる。したがって、放電用抵抗器7が3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間でオープン状態となり、コンデンサ6に蓄積したエネルギーが放電用抵抗器7で放電されない。
さらに、式1に示したように、半導体スイッチング回路12の入力電圧VINが、抵抗分圧回路11における分圧抵抗器13、14の各分圧抵抗値R1 、R2 によって、インバータ出力電圧の最大値VSWMXを分圧して、コンパレータ17の基準電圧VREF となるように設定しているので、サージ電圧VS1が、インバータ出力電圧の最大値VSWMXなるしきい値を境にして半導体スイッチング回路12のIGBT16がオンまたはオフ動作する。
このことにより、サージ電圧VS1が、インバータ出力電圧の最大値VSWMX以上のとき、IGBTがオン動作し、コンデンサ6に蓄積したインバータ出力電圧の最大値VSWMXを超えるエネルギー分が、放電用抵抗器7で放電される。言い換えると、コンデンサ6に蓄積したインバータ出力電圧の最大値VSWMXより越えるエネルギー分の電力が、放電用抵抗器7で消費される。
一方、サージ電圧VS1が、インバータ出力電圧の最大値VSWMXより低いとき、IGBTがオフ動作し、コンデンサ6に蓄積したインバータ出力電圧にもとづくエネルギー分が、放電用抵抗器7で放電されない。言い換えると、コンデンサ6に蓄積したインバータ出力電圧分のエネルギーに相当する電力も、放電用抵抗器7で消費されない。
以上により、サージ電圧VS1が、スイッチング出力電圧の最大値VSWMX以上の場合、放電用抵抗器7においてサージ・エネルギー分の電力が消費される。言い換えると、放電用抵抗器7は、スイッチング動作中にスイッチング出力電圧の最大値VSWMXを超えるサージ電圧VS1または直流端子間電圧Vs2が発生する場合、直流端子間電圧Vs2とスイッチング電圧の最大値VSWMXの差電圧分に相当するエネルギーにより定常的なスイッチング出力電圧によるエネルギーにもとづくコンデンサ6の電圧より上昇し、この電圧上昇分のエネルギーが放電用抵抗器7において電力消費されるため、定常的なスイッチング出力電圧VSWおよびサージ電圧を含む電圧にもとづくエネルギーを消費する従来のサージ電圧抑制装置に比べて、電力消費が低減できる。また、従来のサージ電圧抑制装置に比べて、放電用抵抗器7を小型化できる。
さらに、サージ電圧抑制装置10−1と電圧型PWMインバータ1との間を新たに配線する必要がなく、交流電動機2と電圧型PWMインバータ1間の配線距離が長い場合でも配線費用が低減できる。
図4は、本発明に係るサージ電圧抑制装置の第2の実施例を示す図である。サージ電圧抑制装置10−2は、半導体スイッチング回路19にトランジスタ23を適用したものである。サージ電圧抑制装置10−2は、3相ダイオードブリッジ回路5、コンデンサ6、放電用抵抗器7、半導体スイッチング回路19、抵抗分圧回路18を備える。図4において、図1と機能が同一の要素については、同一の符号をつけて表す。
3相ダイオードブリッジ回路5は、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
コンデンサ6は、第1の実施例と同様に、ケーブル3によって搬送される交流電動機2へのインバータ出力電圧にもとづくエネルギーとサージ・エネルギーを蓄積する素子であり、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に放電用抵抗器7に並列に接続する。
放電用抵抗器7は、第1の実施例と同様に、コンデンサ6に蓄積するサージ・エネルギーを放出する放電用抵抗素子であり、コンデンサ6の下流側、すなわち、コンデンサ6を挟んで3相ダイオードブリッジ回路5と反対側であって、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に並列接続し、放電用抵抗器7の一端を3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子の正極側に、他端をトランジスタ23のコレクタに接続する。
半導体スイッチング回路19は、ツェナーダイオード22とトランジスタ23とから構成される。ツェナーダイオード22は、ツェナー電圧VZ を増加させながら加えると、ある逆方向電圧(降伏電圧)で急激に逆方向の電流が流れる。この電流を利用して、後述するトランジスタ23をオン動作させるためのベース電流を出力する定電圧ダイオードである。ツェナーダイオード22のカソードと抵抗分圧回路18の分圧点Aと接続し、かつ、ツェナーダイオード22のアノードをトランジスタ23のベースと接続する。
トランジスタ23は、バイポーラ形トランジスタであり、トランジスタ23のコレクタは、放電用抵抗器7を介して3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子の正極側に接続され、かつ、トランジスタ23のエミッタは、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子の負極側に接続される。
抵抗分圧回路18は、半導体スイッチング回路19の入力電圧のしきい値を設定する回路であり、分圧用抵抗器20、21により構成される。抵抗分圧回路18は、直列に接続した分圧用抵抗器20、21の両端子を、3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間に接続し、かつ、抵抗分圧回路18の分圧点Aを半導体スイッチング回路19の入力端子に接続する。直流端子間電圧VS2を分圧用抵抗器20、21によって分圧し、半導体スイッチング回路19のツェナーダイオード22のカソードにツェナー電圧Vz を出力する。そして、分圧用抵抗器20、21のそれぞれの抵抗値R3 、R4 を、式2に示すように、直流端子間電圧VS2がスイッチング出力電圧の最大値VSWMXと等しく、かつ、ツェナーダイオード22のカソードに入力するツェナー電圧VZ が、ツェナーダイオード22の降伏電圧Vy に等しくなるように設定すると、
Z =VY ==Vswmx ×R3/(R3 +R4 ) (2)
が成立する。
この場合、言うまでもなく、分圧抵抗器20、21がそれぞれ結果として上記抵抗値R3 、R4 を満たせばよく、分圧抵抗器2個の組合せに限定されるものではない。
次に、本実施例に係るサージ電圧抑制装置10−2の動作を説明する。
第1の実施例と同様に、電圧型PWMインバータ1によって、PWM状の交流電圧波形を有するインバータ出力電圧VSWを交流電動機2に出力する。このインバータ出力電圧VSWによって、交流電動機2の速度およびトルクを制御する。特に、実際上、交流電動機2と電圧型PWMインバータ1とが比較的長いケーブル3で接続されていると、インバータ出力電圧VSWの波形は、スイッチング時に回路の導通あるいは非導通という非常に短い時間で変化するので、電流の流れが変わってサージ電圧VS1が発生することがある。
図3示したように、サージ電圧Vs1は、ケーブル3のインダクタンスLW と線間の浮遊容量Cとによる共振によって、通常、最大2VSWMXに達することが知られている。ここで、VSWMXは、電圧型PWMインバータ1のスイッチング出力電圧VSWの最大値とする。
サージ電圧抑制装置10−2において、交流電動機2の各交流端子から3相ダイオードブリッジ回路5の各交流端子にPWM状の交流電力を供給すると、3相ダイオードブリッジ回路5は、PWM状の交流電圧を全波整流し、3相ダイオードブリッジ回路5の端子間にPWM状の直流電圧(直流端子間電圧)Vs2をコンデンサ6に出力する。3相ダイオードブリッジ回路5に並列接続されたコンデンサ6の端子電圧は、通常、サージ電圧Vs が発生しない場合、つまり、直流端子間電圧Vs2<VSWMXの場合、インバータ直流母線電圧であるDCバス電圧(図示せず)に等しい電圧まで充電される。
一方、サージ電圧Vs1が発生する場合、つまり、直流端子間電圧Vs2≧VSWMXの場合、コンデンサ6は、DCバス電圧より高い、サージ・エネルギーに見合う電圧まで充電される。何故ならば、ケーブル3のインダクタンスLwと線間の浮遊容量Cとによる共振によって、交流電動機2への電圧が上昇するとき、コンデンサ6は、通常のスイッチング出力電圧の最大値VSWMXに対して、サージ・エネルギーとコンデンサ6の容量に見合う電圧上昇が生じるからである。
さらに、式2に示すように、半導体スイッチング回路19の入力電圧であるツェナー電圧VZ が、抵抗分圧回路18における分圧抵抗器20,21の各分圧抵抗値R3 、R4 によって、インバータ出力電圧の最大値VSWMXを分圧して降伏電圧となるように設定しているので、サージ電圧VS1が、インバータ出力電圧の最大値VSWMXなるしきい値を境にして、半導体スイッチング回路19のトランジスタ23がオンまたはオフ動作する。
したがって、半導体スイッチング回路19において、ツェナー電圧Vz が、降伏電圧VY 以上のとき、ツェナーダイオード22に逆電流が流れ、その逆電流をトランジスタ23のベース電流として利用することによって、トランジスタ23がオン動作する。そのオン動作によって放電用抵抗器7が3相ダイオードブリッジ回路5の直流端子間と導通し、直流端子間電圧Vs2が放電用抵抗器7の両端子に印加される。コンデンサ6に蓄積したエネルギーが放電用抵抗器7によって放出する。よって、この放出によって放電用抵抗器7において、電力が消費される。
一方、ツェナー電圧Vz が、ツェナーダイオード22の降伏電圧Vより低いとき、ツェナーダイオード22に逆電流が流れないため、トランジスタ23は、オフ動作し、その結果として、直流端子間電圧Vs2が、放電用抵抗器7に印加されない。したがって、コンデンサ6に蓄積したエネルギーが放電用抵抗器7において放出されない。よって、放電用抵抗器7において、電力が消費されない。
このことにより、サージ電圧がインバータ出力電圧の最大値VSWMXに等しいまたはより高いとき、トランジスタがオン動作し、コンデンサ6に蓄積したサージ・エネルギーが放電用抵抗器7によって放電し、電力が消費される。
以上により、本発明によれば、サージ電圧Vs1がインバータ出力電圧の最大値以上のときのみ、放電用抵抗器7において電力消費される。つまり、放電用抵抗器7は、電圧型PWMインバータ1がスイッチング動作中にサージ電圧が発生した場合、サージ電圧Vs1とスイッチング電圧の最大値Vswmxの差電圧分に相当するエネルギーとコンデンサ6の容量とよって、コンデンサ6の電圧が上昇し、この電圧上昇分のエネルギーが放電用抵抗器7において電力消費されるため、スイッチング出力電圧およびサージ電圧相当のエネルギーを消費する従来のサージ電圧抑制装置に比べて電力消費が低減できる。言い換えれば、従来のサージ電圧抑制装置に比べて放電用抵抗器7を小型化できる。
さらに、サージ電圧抑制装置10−2と電圧型PWMインバータ1との間を新たに配線する必要がなく、交流電動機2と電圧型PWMインバータ1との間の配線距離が長い場合でも配線費用が低減できる。
以上、半導体スイッチング回路として、IGBTおよびトランジスタについて説明したが、これらの素子に限定されるものではない。
本発明に係るサージ電圧抑制装置の第1の実施例を示す図である。 第1の実施例に係るサージ電圧抑制装置のIGBT駆動回路の実施例の概念図を示す図である。 経過時間に対するサージ電圧VS1並びにスイッチング出力電圧Vswを示す図である。 本発明に係るサージ電圧抑制装置の第2の実施例を示す図である。 従来技術に係るサージ電圧抑制装置を示す図である。 従来技術に係る他のサージ電圧抑制装置を示す図である。
符号の説明
1 電圧型PWMインバータ
2 交流電動機
3 ケーブル
4 従来のサージ電圧抑制装置
5 3相ダイオードブリッジ
6 コンデンサ
7 放電用抵抗器
10−1 第1の実施例のサージ電圧抑制装置
10−2 第2の実施例のサージ電圧抑制装置
11,18 抵抗分圧回路
12,19 半導体スイッチング回路
13、14、20、21 分圧用抵抗器
15 IGBT駆動回路
16 IGBT
17 コンパレータ
22 ツェナーダイオード
23 トランジスタ
sw スイッチング出力電圧
s1 サージ電圧
s2 ダイオードブリッジ回路の直流端子間電圧
z ツェナー電圧
y ツェナーダイオードの降伏電圧
SWMX スイッチング出力電圧の最大値

Claims (4)

  1. ケーブルを介して3相交流電動機を制御する電圧型PWMインバータから前記交流電動機に流入するサージ電圧を抑制するサージ電圧抑制装置において、
    前記交流電動機の3相の入力端子に接続される交流端子を有する3相ダイオードブリッジ回路と、
    前記3相ダイオードブリッジ回路の直流端子に並列接続され、サージ・エネルギーを吸収するコンデンサと、
    前記コンデンサに並列接続され、前記サージ・エネルギーを放出する放電用抵抗体と、
    前記放電用抵抗体と前記直流端子とを接続する回路を導通または遮断するスイッチング手段を備え、
    前記サージ電圧が、前記電圧型PWMインバータのインバータ出力電圧の最大値以上のとき、前記スイッチング手段が前記放電用抵抗体と前記直流端子との間を導通させることを特徴とするサージ電圧抑制装置。
  2. 前記スイッチング手段は、
    前記直流端子間に並列接続される複数の分圧用抵抗体からなる抵抗分圧回路と、
    前記抵抗分圧回路に接続された半導体スイッチング回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のサージ電圧抑制装置。
  3. 前記半導体スイッチング回路は、
    IGBTと、
    前記IGBTを駆動するIGBT駆動回路とを備え、
    前記3相ダイオードブリッジ回路の直流端子間電圧を前記抵抗分圧回路により分圧した前記IGBT駆動回路の入力電圧が、基準電圧を超えたとき、前記IGBTがオン動作することを特徴とする請求項2に記載のサージ電圧抑制装置。
  4. 前記半導体スイッチング回路は、
    バイポーラ形トランジスタと、
    前記バイポーラ形トランジスタのゲートに接続されたツェナーダイオードとを備え、
    前記3相ダイオードブリッジ回路の直流端子間電圧を前記抵抗分圧回路により分圧した前記ツェナーダイオードのツェナー電圧が、前記ツェナーダイオードの降伏電圧を超えたとき、前記バイポーラ形トランジスタがオン動作することを特徴とする請求項2に記載のサージ電圧抑制装置。
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