JP2006058555A - 光学シフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント基板を効率よく配置し、良好な動作が可能で、かつ小型の光学シフト装置を実現する。
【解決手段】シフトユニットが移動中心(光軸中心位置α)に位置する状態において、該フレキシブルプリント基板部13g−1〜3のピッチ方向に対する角度を第1の角度とし、ヨー方向に対する角度を第2の角度とするとき、フレキシブルプリント基板部13g−1は第1の角度が第2の角度よりも小さくなるように設けられ、フレキシブルプリント基板部13g−2は第2の角度が第1の角度よりも小さくなるように設けられ、さらに、フレキシブルプリント基板部13g−1及び13g−2を繋ぐフレキシブルプリント基板部13g−3が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振れ補正機能を搭載したレンズ鏡筒に関し、詳しくは振れ補正光学装置の構造に関するものである。
従来、レンズ鏡筒の振れ補正光学装置は特許文献1に記載されているように、移動部材を駆動して振れ補正を行うための駆動コイル(電磁駆動手段)と、該移動部材の移動量を検出するための電気素子(投光素子、受光素子などの検出手段)と、該電気素子の各々の端子が接続されるフレキシブルプリント基板とを有している。
そして、このフレキシブルプリント基板は、振れ補正光学装置本体の周方向(外周方向)に沿って配設され、かつ互いに反対方向に分岐する第1配線部と第2配線部とにより構成されている。また、該第1及び第2配線部はそれぞれ途中で折り返され、光軸前方から見て互いに交差するように配線されている。
特開平2000−321611号公報(段落0040,図12、14等)
しかしながら、上記特許文献1によれば、フレキシブルプリント基板が振れ補正光学装置本体の外周方向に沿って配設され、さらに第1及び第2配線板が交差するように配線されている。また、第1及び第2配線部がそれぞれ折り返される構成となっている。
このため、振れ補正光学装置本体の外周方向の広範囲にわたってフレキシブルプリント基板がスペースを占有し、装置本体の形状や装置内部の構造の自由度が制限される問題を有している。
また、振れ補正装置の小型化を図る場合、外周方向の広範囲にわたってフレキシブルプリント基板が配置されるため、振れ補正装置を構成する部材と接触したり、該フレキシブルプリント基板に無理な負荷がかかるなどして、装置の円滑な動作が妨げられて安定した性能を発揮することができず、また装置の故障等の要因ともなり得る。
そこで、本発明の例示的な目的の1つは、フレキシブルプリント基板を効率よく配置するとともに、該フレキシブルプリント基板への負荷を低減させた光学シフト装置を実現することにある。
さらに、本発明の他の例示的な目的の1つは、光学装置の円滑な動作が可能で、かつ小型の光学シフト装置を実現することにある。
1つの観点としての本発明の光学シフト装置は、ベースユニットと、光学部材を保持し、該ベースユニットに対して光軸直交面内において互いに直交する第1の方向および第2の方向に移動可能なシフトユニットと、ベースユニットの外周側の部分に対して固定された固定部および該固定部から内周側に延びてシフトユニットに繋がる延長部を有するフレキシブル配線部材とを有する。
そして、延長部はシフトユニットが移動中心に位置する状態での該延長部の第1の方向に対する角度を第1の角度とし、第2の方向に対する角度を第2の角度とするとき、第1の角度が第2の角度よりも小さい第1の延長部と、第2の角度が第1の角度よりも小さい第2の延長部と、該第1および第2の延長部を繋ぐ第3の延長部とを有することを特徴とする。
また、他の観点としての本発明の光学シフト装置は、ベースユニットと、光学部材を保持し、該ベースユニットに対して光軸直交面内において移動可能なシフトユニットと、ベースユニットの外周側の部分に対して固定された固定部および該固定部から内周側に延びてシフトユニットに繋がる延長部を有するフレキシブル配線部材とを有し、延長部は、固定部から内周側に延びる第1の延長部と、該第1の延長部に対する第1の側に延びる第2の延長部と、第1の側とは反対の第2の側に延びる第3の延長部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、上記構成とすることでシフトユニットの移動に対してフレキシブル配線部材を適切、かつ効率よく配置することができ、かつ該フレキシブル配線部材の配置バランスが良好に保たれる。
このため、シフトユニットまたはフレキシブル配線部材に無理な負荷を強いることなく、円滑なシフトユニットの移動が可能となり、小型で良好な光学性能を提供できる光学シフト装置が実現される。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明の実施例1に係る振れ補正装置(光学シフト装置)が搭載されたカメラシステム(レンズシステムを含む)の構成を示すブロック図である。
200はカメラ本体、300はレンズ本体であり、201はマイクロコンピュータで構成されるカメラCPUで、後述するカメラ本体200内の種々の回路等のユニット動作を制御すると共に、レンズ本体300の装着時にはレンズ接点302とカメラ接点202が接続されて、レンズCPU301との通信を行うものである。
203は外部より操作可能な電源スイッチであり、カメラCPU201を立ち上げてシステム内の各アクチュエータやセンサ等への電源供給を行い、システムを動作可能に起動するためのスイッチである。204は外部より操作可能な2段ストローク式のレリーズスイッチ(レリーズスイッチSW1、SW2)で、SW1及びSW2信号がカメラCPU201に入力される。
205は測光を行う測光ユニット、206はCCDセンサ、CMOSセンサ等の撮像素子を有する撮像ユニット、208は焦点検出ユニット、209は表示ユニットで、絞り値やシャッタスピードなどの各種撮影条件や、撮影枚数、電池残量、各種モードを、カメラCPU201の指令により表示を行う。
カメラCPU201はレリーズスイッチ204より入力された信号に応じて、第1ストロークスイッチがON(SW1信号発生)であれば、測光ユニット205による測光を行い、焦点検出ユニット208による被写体の焦点検出を行う。そして、該検出結果に基づいて合焦演算を行い、後述の合焦ユニット306へのフォーカスレンズ駆動命令を出力して合焦動作を行うとともに、合焦判定等を行って撮影準備動作に入る。
その後、第2ストロークスイッチがON(SW2信号発生)されたことを検出すると、レンズ本体300内のレンズCPU301(後述するレンズ本体300内の種々の回路等のユニット動作を制御すると共に、カメラ本体200に装着された時にはレンズ接点302とカメラ接点202が接続されて、カメラCPU201との通信を行うもの)に絞りユニット307の駆動命令を送信して、絞りユニット307を駆動する。
そして、カメラCPU201は撮像ユニット206に露光開始命令を送信して実際の露光動作(撮像素子へ結像及び該結像による電気信号の出力)を行わせ、露光終了信号を受信し、撮像ユニット206から光電変換された被写体画像の電気信号を取得し、表示ユニット209への表示及び画像処理を行う。
303は外部より操作可能な防振スイッチ(以下、ISスイッチ)であり、後述の振れ補正動作(以下、IS動作)を行わせるかどうかを選択すること(ONでIS動作を選択)が可能である。
305は振れ補正装置であり、以下の6つの構成要素に大別される。第1は振れ補正レンズ14とそれを保持するレンズ保持部材5とから構成される振れ補正光学系、第2は、振れ補正光学系を駆動するための駆動機構、第3は移動した振れ補正光学系の位置を検出するための位置検出機構、第4は振れ補正光学系を所定位置(光軸中心位置)にロックしたり、ロック解除(アンロック)を行うロック機構、第5はロック機構を駆動するためのロック駆動機構、第6はカメラの縦振れおよび横振れの加速度あるいは速度を検出して、振れ補正の対象となる振動状態を検出する振動検出機構である。
306は合焦ユニットであり、フォーカスレンズ及びフォーカスレンズ保持部材と、フォーカスレンズを目標位置まで駆動するための駆動機構と、該駆動機構による駆動力をフォーカスレンズに伝達する伝達機構と、レンズCPU301によって制御され、焦点検出ユニット208からの焦点検出結果に基づくフォーカスレンズの移動量情報に従い、駆動機構に駆動指令を送るフォーカスレンズ駆動回路とから構成されている。
307は絞りユニットであり、開口面積を設定する絞り機構と、絞り機構を駆動するための絞り機構駆動ユニットと、カメラCPU201から送信された絞り動作命令に従い、レンズCPU301によって制御され、絞り機構駆動ユニットに駆動指令を送る絞り駆動回路とから構成されている。
次に、本実施例のカメラシステムにおける主要動作を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、カメラ本体200の電源スイッチ203がONされ、レンズ本体300に電源の供給が開始(又は、新しい電池を入れられた場合、カメラ本体200にレンズ本体300が装着された場合などカメラ本体200とレンズ本体300との間で通信が開始)されたことを判別すると(S5001)、レンズCPU301は振れ補正装置305に通電を行い、振れ補正装置305の初期動作を行う。
この初期動作は、振れ補正装置305のロック機構であるロック部材10(振れ補正光学系のレンズ保持部材5をロックする部材)を所定の基準位置に設定するための処理で、ロック機構の駆動途中での電源遮断や衝撃等で、ロック部材10の位置がずれて、現在のロック状態が所定の基準位置から特定できなくなってしまった時のために、必ず電源投入時にロック機構を駆動して、ロック部材10を所定の基準位置に設定(駆動)する処理である。
次に、カメラCPU201は、レリーズスイッチ204にSW1信号が発生しているか否かを判別し(S5003)、発生していればレンズCPU301によりISスイッチ303がON(IS動作選択)になっているかを判別する(S5004)。IS動作が選択されていればステップ5005へ、選択されていなければステップ5019へ進む。
ステップS5005では、レンズCPU301が内部タイマをスタートさせ、次にカメラCPU201が、測光ユニット205、焦点検出ユニット208による測光,焦点検出を行い、レンズCPU301が、合焦ユニット306による合焦動作、振れ補正装置305による振れ検出の開始、更にはロック駆動機構による振れ補正光学系のロック解除を行う(S5006)。
次に、レンズCPU301が上記タイマでの計時内容が、所定時間t1に達したか否かを判別する。この所定時間t1に達していなければ、達するまでこのステップ5007にて待機する(S5007)。これ待機処理は、安定した振れ検出機構からの出力信号を得るためである。
その後、所定時間t1が経過すると、振れ検出機構の出力信号によって演算される目標値信号と位置検出機構の出力信号とに基づいて、振れ補正装置305の駆動機構を駆動して振れ補正光学系を駆動し、振れ補正制御を開始する(S5008)。
次に、カメラCPU201が、レリーズスイッチ204のSW2信号が発生しているか否かを判別し(S5009)、発生していなければ再びSW1信号が発生しているか否かの判別を行う(S5011)。SW1信号も発生していなければ、レンズCPU301が振れ補正制御を停止する(S5012)。そして、振れ補正光学系を所定位置(光軸中心位置)にロックするようにロック機構を駆動する(S5013)。
また、ステップ5009でSW2信号は発生していないが、ステップ5011でSW1の信号が発生していると判別した場合は、ステップ5009へ戻る。そして、このステップ5009でレリーズスイッチ204のSW2信号が発生している場合、レンズCPU301は絞りユニット307を制御し、同時にカメラCPU201の制御により、撮像ユニット206の撮像素子への露光動作を行う(S5010)。
次いで、カメラCPU201はSW1信号が発生しているか否かを判別し(S5011)、SW1信号が発生していない場合は、レンズCPU301が振れ補正制御を停止する(S5012)。そして、振れ補正光学系を所定位置(光軸中心位置)にロック機構によりロックするよう、ロック駆動機構を駆動する(S5013)。
以上の動作を終了すると、次にレンズCPU301は、上記タイマを一旦リセットして再度スタートさせ(S5014)、再びSW1信号が所定時間t2内に発生するかどうかの判別を行う。振れ補正を停止してから所定時間t2内に再度SW1信号が発生したならば、測光、焦点検出動作及び合焦動作と、振れ補正光学系のロック解除とを行う(S5017)。このとき、振れ検出動作はそのまま継続されているので、直ちに目標値信号と位置検出機構の出力信号に基づいて、振れ補正光学系を駆動し、振れ補正制御を再び開始する(S5008)。
以下、前述と同様の動作を繰り返す。このような所定時間t2の経過判定の処理をすることにより、撮影者がレリーズ操作を停止した後に再度レリーズ操作をした際に、その度に振動検出機構を起動してその出力安定まで待機するといった不都合を無くすことが可能になる。
一方、振れ補正を停止してから所定時間t2以内にSW1信号が発生しなかった場合は(S5015)、振れ検出を停止(振動検出機構の動作を停止)する(S5018)。その後はステップ5003に戻る。
上記ステップ5004においてIS動作が選択されていない場合は、カメラCPU201は測光、焦点検出動作を、レンズCPU301が合焦動作を、それぞれ実行する(S5019)。そして、カメラCPU201がレリーズスイッチ204のSW2信号が発生しているかを判別し(S5020)、発生していなければ再びSW1信号が発生しているか否かの判別を行い(S5022)、SW1信号が発生していなければステップS5003に戻る。
また、ステップ5020でSW2信号は発生していないがSW1信号は発生していれば、ステップ5020へ戻る。そして、このステップ5020においてレリーズスイッチ204にSW2信号が発生したことを検知すると、レンズCPU301が絞りユニット307を制御し、同時にカメラCPU201が焦点検出ユニット208を制御して、撮像ユニット206の撮像素子への露光動作(撮影)を行う(S5021)。次いで、カメラCPU201はSW1信号が発生しているか否かを判別し(S5022)、SW1信号が発生していなければステップ5022からステップ5003へ戻る。
本実施例におけるカメラシステムでは、電源スイッチ203がOFFされるまで上記一連の動作を繰り返し、電源がOFFされるとカメラCPU201とレンズCPU301との通信が終了し、レンズ本体300への電源供給が終了する。
次に、本実施例の振れ補正装置305の機械的構成を図1〜3に基づいて説明する。図1は振れ補正装置305の分解斜視図、図2はレンズ保持部材5の斜視図であり、図3は該振れ補正装置305の組立途中の状態を示す正面図である。
1は合成樹脂で形成されたベース部材、2は透磁率の高い鋼板で形成された第1のヨーク部材である。3は永久磁石であり、矩形に形成された一対の永久磁石3a−1、3a−2と永久磁石3b−1、3b−2とで構成されている。
4は金属の線材を屈曲させて形成されたガイド軸であり、第1ガイド部4aと第2ガイド部4bとを有し、第1ガイド部4aと第2ガイド部4bとの間には屈曲部4cが形成されている。5は合成樹脂材で形成され、振れ補正レンズ(光学部材)14を保持しているレンズ保持部材である。
6は導線で形成されたコイルで、レンズ保持部材5を第1の光軸直交方向に駆動する第1のコイル6aと該第1の光軸直交方向に対して直交する第2の光軸直交方向に駆動する第2のコイル6bとで構成されている。
7は透磁率の高い鋼板で形成された第2のヨーク部材、8は電気絶縁性の高い合成樹脂で形成された絶縁板、9は主に振れ補正制御回路の電気部品が実装された振れ補正系電気回路基板である。
10は合成樹脂で形成され、レンズ保持部材5の補正動作方向の移動を機械的にロックするロックリング、11はロックリング10を駆動するためのモータ(電気部材)、12はロックリング10のフォトインタラプタ等の位置検出素子、13はフレキシブルプリント基板、15a、15bは発光素子、16a、16bは受光素子、17〜20は締結部材、21a〜21cは金属の線材で形成された支持軸、22はフレキシブルプリント基板13を電気回路基板9に結線するためのコネクタ等の接続部材である。
30は振れ補正装置を搭載したレンズ鏡筒における他の部品としてのレンズ保持枠30であり、光軸方向前後に延びる足部31と、不図示のレンズが取り付けられるレンズ取り付け部32とを有している。
また、ベース部材1の外周には、該レンズ保持枠30の足部31を光軸方向前後に通すスペースを形成するための凹形状部1q−1〜1q−3が形成されている。そして、各凹形状部と略同じ位相(周方向位置)で、かつ該凹形状部よりも光軸側には軸設置部1n−1〜1n−3が設けられている。
レンズ保持部材5には、該レンズ保持部材5の光軸直交面上での移動を許容するよう支持軸21a〜21cと係合する係合部5j−1〜5j−3が長穴形状に各々設けられ、軸設置部1n−1〜1n−3に設けられる支持軸21a〜21cが該係合部5j−1〜5j−3と係合し、該レンズ保持部材5をベース部材1に支持している。
ここで、各部品の詳細と各部品の相互関係について説明する。まず、第1のヨーク部材2に永久磁石3を配設する。その際、永久磁石3a−1、3a−2が、第1のヨーク部材2に半抜き加工等により形成された突部3c−1〜3c−7(3c−6、3c−7は不図示だが、3c−1、3c−2の対向位置に配置されている)で移動が阻止される範囲に吸着し、永久磁石3b−1と3b−2が、第1のヨーク部材2に半抜き加工等により形成された突部3d−1〜3d−7(3d−6、3d−7は不図示だが、3d−1、3d−2の対向位置に配置されている)で移動が阻止される範囲に磁気吸引力により吸着して、それぞれ位置決めされている。
次に、ベース部材1に第1のヨーク部材2が取り付けられる。その際、ベース部材1に設けられた突出軸部1a−1、1a−2に、第1のヨーク部材2に設けられた穴部2a−1、2a−2をそれぞれ係合させる。また、ベース部材1に設けられた当接面部1b−1、1b−2に第1のヨーク部材2の端面を当接させ、締結部材17a、17bを第1のヨーク部材2の溝部2b−1、2b−2に挿通させて、ベース部材1の穴部(不図示)に螺合させ、ベース部材1に第1のヨーク部材2を固定する。
そして、レンズ保持部材5にコイル6が取り付けられる。このとき、レンズ保持部材5に設けられたコイル固定片部5a−1、5a−2、5b−1、5b−2にコイル6a、6bの端面がそれぞれ当接し、コイル6a、6bが光軸方向に位置決めされる。また、コイル6a、6bに設けられた長穴部6a−1、6b−1が、先端が面取りされたレンズ保持部材5の突出部5c、5dにそれぞれ係合することで、コイル6a、6bが光軸と垂直方向に位置決めされる。
また、レンズ保持部材5にコイル6を取り付けた後、コイル固定片部5a−1、5a−2、5b−1、5b−2に設けられた溝部5a−1−b、5a−2−b、5b−1−b、5b−2−bに接着剤を塗布することにより、レンズ保持部材5とコイル6a、6bとが接着されて固定される。なお、溝部5a−1−a、5b−1−aは、コイル線を通すための溝部である。
発光素子15a、15bはレンズ保持部材5に熱カシメ等により取付けられる。突出部5i−1、5i−2を熱カシメすることで、発光素子15a、15bの端子部がレンズ保持部材5に固定される。レンズ保持部材5には長穴部5e−1、5e−2が設けられていて、それらの長穴部より、発光素子の発光光線が通過できるように発光素子15a、15bがそれぞれ配置されている。
次に、フレキシブルプリント基板13がレンズ保持部材5に取り付けられる。フレキシブルプリント基板13の端面に両面テープ等の粘着材が設けられていて、レンズ保持部材5の側面に貼付されて固定される。その際、端部13b−1、13b−2にはコイル6a、6bの端子部が半田付け等により接続され、端部13c−1、13c−2に発光素子15a、15bの端子部が半田付け等により接続される。また、端部13aに設けられた穴部に、フォトインタラプタ等の検出素子12の端子部12aが挿通されて、半田付け等により検出素子12が端部13aに取り付けられる。
なお、5g−1、5g−2、5hはレンズ鏡筒が光軸直交方向に移動したときにレンズ鏡筒の隙間から、被写体側から入射した光線が漏れないように遮光するための遮光片であるが、遮光片5g−1、5g−2はフレキシブルプリント基板13の引き回し(配置)のための案内部にもなっている。また、溝部5f−1−a、5f−2−aも、フレキシブルプリント基板13の引き回しのための案内溝部である。
また、ガイド軸4の第2ガイド部である長辺軸部4bが、レンズ保持部材5に設けられた係合柱部5f、5gの係合穴部5f−1、5g−1に係合する(5gおよび5g−1は、図2に図示されている)。
そして、モータ11の穴部11cおよび溝部11dが、ベース部材1の突出部1e、1fに係合して位置決めされ、ピニオン部11aが穴部1gに挿通され、穴部1hから挿通された締結部材19により、モータ11がベース部材1に固定される。
その後、レンズ保持部材5に設けられた係合部5j−1〜5j−3と、ベース部材1の軸設置部1n−1〜1n−3に設けられた穴部1p−1〜1p−3とを位置合わせし、支持軸21a〜21cをベース部材1の軸設置部1n−1〜1n−3の該穴部1p−1〜1p−3およびレンズ保持部材5の係合部5j−1〜5j−3にそれぞれ挿通させ、圧入や接着等により固定する。その際、ガイド軸4の第1ガイド部である長辺軸部4aが、ベース部材1の溝部1s、1tに係合する。また、フレキシブルプリント基板13をベース部材1のスリット部1r−1、1r−2に挟みこませ、モータ11の端子部11bをフレキシブルプリント基板13の穴部(固定部)13eに挿通させ、端子部11bを半田付けして固定する。
なお、レンズ保持部材5の外周側面部5m−1〜5m−4がベース部材1の内周面部1u−1〜1u−4に当接することで、ベース部材1に対するレンズ保持部材5の光軸直交方向の移動量を制限している。また、ベース部材1の溝部1v−1〜1v−4は、レンズ保持部材5に形成された係合凸部5n−1〜5n−4の逃げ部である。また、ベース部材1に設けられている溝部1w−1、1w−2は、コイル6の光軸直交方向への移動時に該コイル6とベース部材1との当接を避けるための逃げ部である。
次に、ロックリング10をベース部材1に組み込む。その際、ロックリング10は光軸方向への移動を阻止され、光軸を中心として回動するように、ベース部材1に保持されている。ロックリング10のギヤ部10aは、モータ11のピニオン11aと噛合い、モータ11の駆動によりロックリング10が回動するようになっている。また、遮光板部10bは、位置検出素子12と係合する位置に設けられており、レンズ保持部材5のロック状態およびロック解除状態を電気的に検出できるようになっている。
ロックリング10の内径部には、溝部10c−1〜10c−4が設けられており、レンズ保持部材5の係合凸部5n−1〜5n−4と係合することで、ロック状態およびロック解除状態を機械的に行う構成となっている(係合凸部5n−1〜5n−4が、ロックリング10の内径部10d−1〜10d−4に移動を阻止されているときはロック状態であり、係合凸部5n−1〜5n−4が溝部10c−1〜10c−4に位置している時はロック解除状態となる)。
次に、フレキシブルプリント基板13の端部13aの穴部13a−1および溝部13a−2に、ベース部材1に設けられた突出軸部1c−1、1c−2を係合させ、締結部材18をフレキシブルプリント基板13の穴部13bに挿通させて、さらに、ベース部材1の穴部1dに螺合させ、ベース部材1にフレキシブルプリント基板13を固定させる。このとき、位置検出素子12は、ベース部材1の穴部1mに組み込まれる(以上の部品の組み立てると、図3に示すような組立状態となる)。また、レンズ保持部材5には、支持軸21a〜21cが所定の位置に組み込まれているかどうかの確認用のための穴部5k−1〜5k−3が設けられている。
このように本実施例では、ベース部材1における支持軸21a〜21cの軸設置部1n−1〜1n−3近傍(外径側)に、凹形状部1q−1〜1q−3が設けられているため、レンズ鏡筒内のレンズ保持枠30の一部(足部31)を通すスペースが確保される。このため、振れ補正装置の外径に対してレンズ保持枠30の足部31を内部に入り込ませるように配置できるので、その分レンズ鏡筒の外径を小さくできる。また、移動部材であるレンズ保持部材5は支持軸21a〜21cを伴った移動とならない、すなわち独立して移動するため、可動部(レンズ保持部材5等)が軽量化でき、省電力化を図ることができる。
続いて、図3に示しめしたベース部材1に設けられた軸設置部1n−3の端面1n−3−a、当接部1x−1、1x−2の端面1x−1−b、1x−2−bおよび穴部1z−1、1z−2の端面1z−1−a、1z−2−aに、第2のヨーク部材7の端面を当接させて取り付ける。その際、突出軸部1y−1が穴部7aに係合し、端面1x−1−a、1x−2−bに端面7c−1、7c−2が当接することにより位置決めされる。
このように第2のヨーク部材7を取り付けることによって、第1のヨーク部材2、永久磁石3、コイル6、第2のヨーク部材7とで磁気回路が形成される。そして、コイル6に通電することによって、レンズ保持部材5を光軸直交方向へ移動するための推力が得ることができる。
第2のヨーク部材7は、軸設置部1n−3の上面である端面1n−3−a、1x−1−b、1x−2−bに、永久磁石3の磁気吸引力により押圧して当接している。このため、ベース部材1側に係合部5j−1〜5j−3が設けられ、その上面にヨークが当接している場合と比較すると、本実施例の構成ではベース部材1側に係合部5j−1〜5j−3を設けずにレンズ保持部材5に設けているため、押圧力による係合部の変形を抑止することができる。すなわち、変形による係合部5j−1〜5j−3と支持軸21a〜21cとの摺動摩擦力が抑制され、支持軸と係合部との係合が安定に維持される。
このため、振れ補正性能が良好に保つことができ、係合部5j−1〜5j−3と支持軸21a〜21cとによるレンズ保持部材5の良好な支持状態を維持でき、優れた補正性能を得ることができる。
なお、振れ補正のための駆動制御は、発光素子15a、15bからの発光光線を受光素子16a、16bが受光し、後述の補正系電気回路で信号処理することでレンズ保持部材5の位置を検出する。この位置検出に基づいて該振れ補正が行われる。
次に、シート部材8が粘着部8b−1、8b−2により振れ補正系電気回路基板9に貼付される。このシート部材8は、不要な光線を遮光のための部材である。また、振れ補正系電気回路基板9には、PSD等の受光素子16a、16b、接続部材22、その他の信号処理回路用部品23が実装されている。
そして、振れ補正系電気回路基板9をベース部材1に取り付ける。この際、振れ補正系電気回路基板9に設けられた穴部9a−1、9a−2と、シート部材8に設けられた穴部8a−1、8a−2と、第2のヨーク部材7に設けられた穴部7b−1、7b−2に、締結部材20a、20bを挿通させ、ベース部材1に設けられた穴部1z−1、1z−2に螺合(係合)させて、それぞれの部品を締結固定させる。
さらに、接続部材22に、フレキシブルプリント基板13の接続部13dを接続することによって、振れ補正系電気回路基板9、コイル6、発光素子15及び位置検出素子12が電気的な導通状態になる。また、振れ補正系電気回路基板9のフレキシブルプリント基板部9dの端面が両面テープ等によりベース部材1の取付面部1iに貼付され、フレキシブルプリント基板部9dの先端部をレンズ鏡筒の本体電気回路基板(レンズCPUが実装された基板)に接続することで、本体電気回路基板との電気的導通状態となる。
このように本実施例の振れ補正装置(光学シフト装置)305は、ベースユニット(モータ11が組み込まれたベース部材1)に対して、シフトユニット(レンズ保持部材5及びコイル6)が光軸直交面内において互いに直交する第1の方向(ピッチ(P)方向)および第2の方向(ヨー(Y)方向)に移動可能に構成され、手振れ等による像振れに対してシフトユニット移動して像振れ補正を行う。
次に、ベース部材1に設けられる凹形状部1q−3における軸設置部1n−3およびレンズ保持部材5に設けられる係合部5j−3の最適な配置スペースについて説明する。
図4は、ベース部材101の形状とレンズ保持部材105およびコイル106a、106bの配置により、支持軸21cの軸設置部1n−3および支持軸21cと係合する係合部5j−3の最適な配置スペースを示す模式図である(図3における範囲Xに対応した模式図である)。
図4の101はベース部材、105はレンズ保持部材、106a、106bはレンズ保持部材105に取り付けられているコイル、114は振れ補正レンズである。
ベース部材101には、コイル106a、106bの間に凹形状部101q−3が設けられている。この凹形状部1q−3は、上記のようにレンズ保持枠30の一部(足部31)を入り込ませて、レンズ鏡筒全体の外径を小さくするために設けられた部分である。レンズ保持枠30の足部31は、光軸周りに略等分に複数本設けられている。複数本(通常3本もしくは4本)の足部31を略等分に配置するのは、保持されたレンズの倒れの影響を小さく抑えるためである。
それらの足部31のうち少なくとも1本を、2つのコイル106a、106bの間に形成された凹形状部101q−3を通るようにするのが望ましい。これは、2つのコイル106a、106bは、機能および磁気回路上、独立に離間して配置され、コイルの両端が円弧形状(凸形状)であるため、2つのコイル間に凹形状部101q−3を形成するのに都合の良い空きスペースが生じるからである。
ハッチングした領域Aはレンズ保持部材105の係合部(5j−3)を配置する領域であり、ハッチングした領域Bは支持軸(21c)の軸設置部(1n−3)を設ける領域を示している。領域A及び領域Bはレンズ保持部材105に一体的に固定されたコイル106a(第1のコイル)とコイル106b(第2のコイル)との間にあるスペースであり、レンズ保持部材105の振れ補正による移動(図中P方向(第1の光軸直交方向)、Y方向(第2の光軸直交方向))があっても、スペースの大きさは一定である。
領域Bは、ベース部材101に割り当てられるスペースであり、コイル106a、106bとは相対的に移動するため、コイル106a、106bの所定の最大移動量(図中P、Y方向の最大移動量)分だけ逃げたスペースとなる。また、領域Aと領域Bを比較すると、領域Bの幅Dよりも、領域Aの幅Cの方が大きい。したがって、領域Aには比較的幅寸法が必要な係合部を設け、領域Bには比較的幅寸法を必要としない支持軸21cの軸設置部1n−3を設ける、すなわち、光軸直交面上において、係合部5j−3における軸設置部1n−3側の幅(図3における幅M)が、軸設置部1n−3における係合部5j−3側の端部の幅(図3における幅N)よりも大きく構成(M>N)することができ、ベース部材101の外周に凹形状部101q−3を設けたにも関らず、コイル106a、106bのスペースと振れ補正のためのコイル106a、106bの移動量を充分に確保しつつ、支持軸21cの軸設置部1n−3と係合部5j−3が効率よく配置できる。
例えば、本実施例とは逆に、領域B側に係合部5j−3を設けようとすると、コイル106a、106bを小さくしたり、振れ補正に必要な移動量(図中P方向(第1の光軸直交方向)、Y方向(第2の光軸直交方向))を小さくしたり、凹係合部101q−3をなくしたり、ベース部材101の外径を大きくしたりして、係合部5j−3を設けるために要するスペースを確保する必要がある。このため、充分な振れ補正性能が得ることが困難となったり、振れ補正装置およびレンズ鏡筒全体が大型化したりしてしまう。
しかし、上述の構成によれば、限られたスペースに効率的に部品を配置できるため、振れ補正性能に優れた振れ補正装置および小型のレンズ鏡筒を提供することができる。
また、領域Aと領域Bの間の距離Eは、コイル106a、106bの所定の最大移動量(図中P方向(第1の光軸直交方向)、Y方向(第2の光軸直交方向))にほぼ等しく設定されている。
そして、係合部5j−3と支持軸21cの軸設置部1n−3との距離は出来る限り小さい方が望ましい。なぜなら、軸設置部1n−3の部品精度のバラツキにより、固定後の支持軸21cに倒れがあった場合に、支持軸21cの軸設置部1n−3から距離が離れるほど、その影響を顕著に受け、光学性能を悪化させてしまう可能性があるからである。
また、図3に示すように、コイル6aにおける軸設置部1n−3側の部分F1が凸形状を有し、軸設置部1n−3におけるコイル6a側の面F2が、該面F2に近接するように移動したコイル6aの凸形状部分F1に対して退避する凹形状に形成されている。このため、振れ補正に必要なコイル(つまりは図1に示した補正レンズ14)の移動量を充分に確保することができる。
次に、レンズ保持部材5とベース部材1とをフレキシブルプリント基板13で配線する際の配線形態について説明する。フレキシブルプリント基板13によるレンズ保持部材5とベース部材1との配線は、コイル6aおよび発光素子(又は受光素子16bを含む移動量検出手段)15bと、コイル6bおよび発光素子(又は受光素子16aを含む移動量検出手段)15aとを電気回路基板9に接続し、駆動信号や位置検出信号を伝達するために行われる。
図7(a)に示すように(光軸方向は図の垂直方向)、レンズ保持部材5とベース部材1とに接続されるフレキシブルプリント基板13は、モータ11が組み込まれたベース部材1の外周側の部分に対して固定された固定部13eと、該固定部13eから内周側に延びてレンズ保持部材5及びコイル6a、6bに繋がる延長部13f−1〜3、13g−1〜3とが設けられている。
具体的には、該フレキシブルプリント基板部(延長部)13g−1〜3のピッチ方向(第1の方向)に対する角度を第1の角度とし、ヨー方向(第2の方向)に対する角度を第2の角度とするとき、フレキシブルプリント基板部(第1の延長部)13g−1は第1の角度が第2の角度よりも小さくなるように設けられ、フレキシブルプリント基板部13g−2(第2の延長部)は第2の角度が第1の角度よりも小さくなるように設けられ、さらに、フレキシブルプリント基板部13g−1及び13g−2を繋ぐフレキシブルプリント基板部(第3の延長部)13g−3が設けられている。
言い換えれば、図7(b)が示すように、図7(a)の方向から見て(光軸方向視)、帯状のフレキシブルプリント基板部113gをピッチ方向に投影した長さ113g−Pと、ヨー方向に投影した長さ113g−Yとを比較して、ピッチ方向に投影した長さ113g−Pの方が長くなる方向を図中のP方向とし、同様に、ヨー方向に投影した長さが、ピッチ方向に投影した長さよりも長くなる方向を図中のY方向とするとき、ベース部材1のスリット部1r−1から光軸(内側)に向かってY方向(ヨー方向)へ延びる帯状のフレキシブルプリント基板部(第1の延長部)13f−1と、スリット部1r−2から光軸(内側)に向かってP方向(ヨー方向よりも大きくピッチ方向に導かれる方向)へ延びる帯状のフレキシブルプリント基板部(第1の延長部)13g−1とが設けられている。
さらに、レンズ保持部材5からコイル6aに向かってP方向へ延びる帯状のフレキシブルプリント基板部(第2の延長部)13f−2と、コイル6bに向かってY方向へ延びる帯状のフレキシブルプリント基板部(第2の延長部)13g−2、及びフレキシブルプリント基板部13f−1及び13f−2とを連結するフレキシブルプリント基板部(第3の延長部)13f−3と、フレキシブルプリント基板部13g−1及び13g−2とを連結するフレキシブルプリント基板部13g−3とが設けられている。
また、それぞれ隣り合うフレキシブルプリント基板部13g−1〜3及び13f−1〜3は、フレキシブルプリント基板13を折り曲げることによって所定方向に設けられる。
このため、該基板部を適切な長さを確保しつつ配設することができるので、フレキシブルプリント基板部13f−2、13g−1は、レンズ保持部材5がヨー方向へ駆動される際に弾性変形(撓み)してレンズ保持部材5のヨー方向への移動負荷を軽減させ、また、フレキシブルプリント基板部13f−1、13g−2はレンズ保持部材5がピッチ方向へ駆動される際に弾性変形(撓み)してレンズ保持部材5のピッチ方向への移動負荷を軽減させている。
また、ベース部材1とレンズ保持部材5と、ベース部材1に固定された支持軸21a、21bとレンズ保持部材5に設けられた長穴部5j−1、5j−2とが係合する軸設置部(支持部)1n−1、1n−2と、発光素子15b(または受光素子)とその保持部5p−1、5p−2と、モータ11によって形成される狭い空きスペースSに、ピッチ方向およびヨー方向へ延びるフレキシブルプリント基板部13g−1〜3、13f−1〜3を双方とも長く確保している。
図8は、上記空きスペースSを説明するためのフレキシブルプリント基板13の配線形態を示す模式図である。405は移動部材(レンズ保持部材5)、411は駆動源(モータ11)、413はフレキシブルプリント基板(フレキシブルプリント基板13)、416は移動量検出部(発光素子15及び受光素子16)、421は支持部(軸設置部1n−1)を示している。また、401r、405gはそれぞれ固定部材(ベース部材1)と移動部材(レンズ保持部材5)に設けられたフレキシブルプリント基板413の固定部である。そして、固定部401r、移動部材405、駆動源411、移動量検出部416及び、支持部421によって囲まれて形成される空きスペース(図中2点鎖線内領域)Sは、略逆T字状となる。
このとき、空きスペースSに対してフレキシブルプリント基板413を配置する際、ピッチ方向に延びるフレキシブルプリント基板部413g−1とヨー方向に延びるフレキシブルプリント基板部413g−2との交点Kで該基板部を折り曲げて配置すると、フレキシブルプリント基板部413g−1は長さが長く確保された状態で配設され、かつフレキシブルプリント基板部413g−2は長さが短くなった状態となる。
このため、シフトユニットをピッチ方向へ駆動するとフレキシブルプリント基板部413g−2の撓みによる駆動負荷が増大する。言い換えれば、フレキシブルプリント基板部413g−2の長さが短いためにシフトユニットの移動量に対する十分な撓み量を確保することができないため、良好な駆動(振れ補正)性能を得ることができない。
また、該基板部413g−1、413g−2の撓み量が異なるため、ヨー方向とピッチ方向の駆動特性の偏りが生じ、ヨー方向に比べてピッチ方向の振れ補正性能が劣ることになり、結果として像振れ補正の精度が低減することになるとともに、ピッチ方向の駆動負荷が大きくなり、シフトユニットの駆動に消費する電力(像振れ補正に必要な電力消費量)も大きくなる。
さらには、長さが短いことでフレキシブルプリント基板部413g−2が撓むことができない状態、すなわち、該基板部413g−2に対して過大な張力が作用することになるので、フレキシブルプリント基板413に悪影響を及ぼすことになる。
そこで、本実施例ではフレキシブルプリント基板部413g−3をフレキシブルプリント基板部413g−1と413g−2との間に設けることによって、フレキシブルプリント基板部413g−2の長さを長い状態に確保することができるとともに、フレキシブルプリント基板部413g−1と413g−2とが概ね均等な長さとなるように確保することができる。
また、フレキシブルプリント基板部13f−1〜3とフレキシブルプリント基板部13g−1〜3は、光軸方向視で、光軸中心位置αと駆動源の中心位置βとを結んだ線(光軸に直交した線)に対し、ほぼ対称に配設される。
具体的には、シフトユニットが移動中心(光軸中心位置α)に位置する状態において(図7(a)参照)、固定部13eから内周側に延びるフレキシブルプリント基板部13g−1、13f−1に対してフレキシブルプリント基板部13g−3、13f−3が中心位置β側(第1の側)に延び、フレキシブルプリント基板部13g−2、13f−2が中心位置βとは反対側(第2の側)に延びるように設けられるので、各基板部に掛かる負荷が均等化される。
このため、フレキシブルプリント基板部13がシフトユニット(レンズ保持部材5及びコイル6a、6b)に与えるピッチ方向及びヨー方向への駆動負荷を概ね均等にすることができ、ピッチ方向とヨー方向とでバランスのよい駆動(振れ補正)特性が得られる。
このように本実施例では、限られたスペースの中で弾性部材であるフレキシブルプリント基板の長さを長く確保することができるとともに、該基板を効率よく配置することができる。詳しくは、該フレキシブルプリント基板13の各基板部は、図7(a)に示すように光軸方向視において、隣り合う軸設置部1n−1と軸設置部1n−2の間に配置され、かつ補正レンズ14の直径よりも小さい幅B内に配置されている。
したがって、振れ補正時の駆動負荷が軽減できるので小型で消費電力の小さく、かつ振れ補正特性の良好な振れ補正装置(光学シフト装置)を実現できる。
また、光学シフト装置の小型化に伴い、ベース部材1、レンズ保持部材5、移動量検出手段(発光素子15、受光素子16)、支持部(軸設置部1n−1)及びモータ11とが近接する構成であっても、それらに囲まれるスペースS内にフレキシブルプリント基板13を効率よく配置することができるので、小型で高性能な振れ補正装置を実現できる。
さらに、コイル6a、6bと各々の発光素子(または受光素子)とをフレキシブルプリント基板13の片端部に接続し、他端部を固定部材に固定する際に、ピッチ側、ヨー側とも限られたスペースの中で効率よく配置できるので、小型化しつつ、ピッチ、ヨーともバランスの良い、振れ補正特性の良好な振れ補正光学装置を構成できる。
さらに、ピッチ側、ヨー側のフレキシブルプリント基板が、光軸前方から見て交差することがないため、光軸方向に小型で、良好な光学性能が得られる振れ補正光学装置を構成できる。
なお、本実施例では、移動量検出手段としてLEDなどの投光素子と、PSDなどの受光素子を用いて説明したが、該移動量検出手段に制約があるわけではなく、磁気式、光学式等の他の移動量検出手段によって、上述のような移動量検出手段の配置およびスペースが必要な場合にも同様の効果が得られる。
本発明の実施例1に係る光学シフト装置の分解斜視図。 本発明の実施例1に係る光学シフト装置のレンズ保持部材の斜視図。 本発明の実施例1に係る光学シフト装置の組立図。 本発明の実施例1に係る光学シフト装置において、図3に示した領域Aに対応する模式図。 本発明の実施例1に係るカメラシステムのブロック図。 本発明の実施例1に係るカメラシステムの動作フローチャート図。 本発明の実施例1に係るフレキシブル配線部材の配線形態図で、(a)は正面図、(b)は該配線形態の説明図。 本発明の実施例1に係るフレキシブル配線部材において、図7に示した配線形態の模式図。
符号の説明
1 ベース部材
2 第1のヨーク部材
3 永久磁石
4 ガイド軸
5 レンズ保持部材
6 コイル
7 第2のヨーク部材
10 ロックリング
11 モータ
12 フォトインタラプタ
15 発光素子
16 受光素子

Claims (11)

  1. ベースユニットと、
    光学部材を保持し、該ベースユニットに対して光軸直交面内において互いに直交する第1の方向および第2の方向に移動可能なシフトユニットと、
    前記ベースユニットの外周側の部分に対して固定された固定部および該固定部から内周側に延びて前記シフトユニットに繋がる延長部を有するフレキシブル配線部材とを有し、
    前記延長部は、前記シフトユニットが移動中心に位置する状態での該延長部の前記第1の方向に対する角度を第1の角度とし、前記第2の方向に対する角度を第2の角度とするとき、前記第1の角度が前記第2の角度よりも小さい第1の延長部と、前記第2の角度が前記第1の角度よりも小さい第2の延長部と、該第1および第2の延長部を繋ぐ第3の延長部とを有することを特徴とする光学シフト装置。
  2. ベースユニットと、
    光学部材を保持し、該ベースユニットに対して光軸直交面内において移動可能なシフトユニットと、
    前記ベースユニットの外周側の部分に対して固定された固定部および該固定部から内周側に延びて前記シフトユニットに繋がる延長部を有するフレキシブル配線部材とを有し、
    前記延長部は、前記固定部から前記内周側に延びる第1の延長部と、該第1の延長部に対する第1の側に延びる第2の延長部と、前記第1の側とは反対の第2の側に延びる第3の延長部とを有することを特徴とする光学シフト装置。
  3. 前記フレキシブル配線部材は、前記シフトユニットが移動中心に位置する状態での光軸方向視において、前記固定部を通る直線に対して略対称な一対の前記延長部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シフト装置。
  4. 前記延長部は、光軸方向視において、前記光学部材の直径よりも小さい幅内に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の光学シフト装置。
  5. 前記ベースユニットは、周方向の複数箇所に前記シフトユニットを前記光軸直交面内で移動可能に支持する支持部を有し、
    前記延長部は、光軸方向視において、前記複数の支持部のうち前記周方向にて隣り合う2つの支持部の間に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の光学シフト装置。
  6. 前記支持部の外周側に、前記ベースユニットの外周面から内周側に退避した凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光学シフト装置。
  7. 前記ベースユニットは、前記シフトユニットの互いに直交する2方向の移動を検出する2つの検出部材を有し、
    前記延長部は、光軸方向視において、前記2つの検出部材の間を通るように配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光学シフト装置。
  8. 前記ベースユニットは、周方向の複数箇所に前記シフトユニットを前記光軸直交面内で移動可能に支持する支持部を有し、
    前記2つの検出部材は、光軸方向視において、前記複数の支持部のうち前記周方向にて隣り合う2つの支持部の間に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の光学シフト装置。
  9. 前記ベースユニットは、前記2つの検出部材の間に、前記固定部に固定される電気部品を有し、
    前記延長部は、光軸方向視において、前記検出部材と前記電気部品との間を通るように配置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の光学シフト装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載の光学シフト装置を有することを特徴とする光学機器。
  11. 請求項6に記載の光学シフト装置と、
    前記凹部の内側に配置された部材とを有することを特徴とする光学機器。

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