JP2006057588A - リニア空燃比センサの劣化検出装置 - Google Patents

リニア空燃比センサの劣化検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空燃比センサの出力変化開始時点を精度よく検出することができ、これにより、空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を精度よく検出することができる空燃比センサの劣化検出装置の提供。
【解決手段】A/Fを強制的に変更させるA/F変更手段と、A/F変更後におけるリニアA/Fセンサの検出値を1回微分する第1微分手段と、2回微分する第2微分手段と、第1微分手段と、第2微分手段により得られた出力のピーク値との間の時間を計測する第1計測手段と、第2微分手段により得られた出力のピーク値発生時点から第1計測手段により計測された時間遡ったA/F変化開始時点を求め、A/F変更開始時点からA/F変化開始時点までの時間を計測する第2計測手段と、第2計測手段により計測された時間に基づいてリニアA/Fセンサの応答むだ時間遅れ劣化を判定することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンの排気系に設けられ排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するところのリニア空燃比センサの劣化を検出するリニア空燃比センサの劣化検出装置に関する。
従来、エンジンの排気系に、排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するリニア空燃比センサを設け、このリニア空燃比センサで検出した実際の空燃比(実空燃比)が目標空燃比(例えば、A/F=14.7またはリーンバーンエンジンの場合にはリーン側の所定値)になるように、両空燃比の差を把握して、燃料噴射量を制御して、目標空燃比が得られるようにフィードバック制御する空燃比フィードバック制御が知られている。
ところで、上述のリニア空燃比センサが経年変化、経時劣化すると、該リニア空燃比センサの応答性が悪化するので、空燃比制御がずれて、エンジンの排気系に介設した触媒コンバータによる排気浄化性能が悪化する。このため上述のリニア空燃比センサの劣化を検出する必要がある。
リニア空燃比センサの劣化を検出する装置としては例えば特許文献1に記載の装置がある。
すなわち、エンジンの排気系に設けられたリニア空燃比センサの応答周期の全体を検出するものであって、応答劣化を拡大して検出するために、リニア空燃比センサの出力に対して2つのしきい値を設け、このしきい値を用いてリニア空燃比センサの出力を「H」記号(Hはhighの略)と「L」記号(Lはlowの略)とに変換して、センサ出力の変動を拡大し、センサ劣化度合いが大きい程、応答周期が長くなることに基づいて、リニア空燃比センサの応答劣化を検出するものである。
この従来装置においては、リニア空燃比センサの劣化を検出することができる利点がある反面、劣化要因を検知することができない問題点があった。
一方、リニア空燃比センサの劣化を検出する際、むだ時間を検出することが考えられる。
すなわち、燃料噴射量に外乱を与え、リニア空燃比センサの出力を得ると共に、このリニア空燃比センサの出力を微分した値(微分値)を求め、この微分値に対してしきい値を設定し、センサ出力の微分値が外乱を与えた時点からしきい値に達するまでの時間(むだ時間に近似する時間)を求めることで、リニア空燃比センサの劣化を判定することが考えられる。
しかしながら、上述のように劣化判定のしきい値を設定する場合、適切なしきい値の設定が困難である。つまり、しきい値を大きくすると、リニア空燃比センサの応答遅れが大きい時、センサ出力の微分値がしきい値に到達しないので、測定不可となり、逆に、しきい値を小さくすると、センサ出力の微分値はノイズにより微小に変動しているため、この変動によるノイズを検出して、誤検出を招く。このため上述のしきい値の設定が困難であった。
特許第3377336号公報
この発明は、しきい値を何等設定することなく、リニア空燃比センサ検出値の1回微分値のピーク値と、2回微分値のピーク値との間の時間が、2回微分値変化開始時点からピーク値に達するまでの時間と略等しくなる現象を利用して、リニア空燃比センサの出力変化開始時点を精度よく検出することができ、これにより、リニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を精度よく検出することができるリニア空燃比センサの劣化検出装置の提供を目的とする。
この発明によるリニア空燃比センサの劣化検出装置は、エンジンの排気系に設けられ排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するリニア空燃比センサと、上記リニア空燃比センサの検出値に基づいてエンジンに供給される混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバックする空燃比制御手段とを備えたものであって、空燃比を強制的に変更させる空燃比変更手段と、空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値を1回微分する第1微分手段と、空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値を2回微分する第2微分手段と、第1微分手段により得られた出力のピーク値と、第2微分手段により得られた出力のピーク値との間の時間を計測する第1計測手段と、第2微分手段により得られた出力のピーク値発生時点から第1計測手段により計測された時間遡った空燃比変化開始時点を求め、空燃比変更開始時点から空燃比変化開始時点までの時間を計測する第2計測手段と、第2計測手段により計測された時間に基づいてリニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を判定する劣化判定手段とを備えたものである。
上述の空燃比変更開始時点から空燃比変化開始時点までの時間は、応答むだ時間に相当する。
上記構成によれば、上述の空燃比変更手段はリニア空燃比センサの劣化判定に際して、エンジンに供給される空燃比を強制的に変更し、第1微分手段は空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値(いわゆるセンサ出力)を1回微分して、1回微分値を求め、第2微分手段は空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値(いわゆるセンサ出力)を2回微分して2回微分値を求め、第1計測手段は、第1微分手段により得られた出力(1回微分値)のピーク値と、第2微分手段により得られた出力(2回微力値)のピーク値との間の時間を計測し、第2計測手段は、第2微分手段により得られた出力(2回微力値)のピーク値発生時点から第1計測手段により計測された時間遡った空燃比変化開始時点を求め、空燃比変更開始時点から空燃比変化開始時点までの時間(むだ時間に相当)を計測し、劣化判定手段は、第2計測手段により計測された時間(むだ時間)に基づいてリニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を判定する。
ここで、リニア空燃比センサの劣化度合が大きい程、むだ時間は長くなる。
このように、しきい値を一切設定することなく、リニア空燃比センサ検出値の1回微分値のピーク値と、2回微分値のピーク値との間の時間が、2回微分値変化開始時点からピーク値に達するまでの時間と略等しくなる現象を利用して、リニア空燃比センサの出力変化開始時点を精度よく検出することができるので、リニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を精度よく検出することができる。
この発明の一実施態様においては、上記空燃比変更手段は空燃比の変更をリッチからリーンと、リーンからリッチとに切換えるように構成され、上記劣化判定手段は第2計測手段により得られたむだ時間に基づいてリニア空燃比センサの片側むだ時間劣化を検出するように構成されたものである。
上述の片側とは、リッチ側またはリーン側を意味する。
上記構成によれば、リニア空燃比センサの片側むだ時間劣化を検出することができる。
この発明によれば、しきい値を何等設定することなく、リニア空燃比センサ検出値の1回微分値のピーク値と、2回微分値のピーク値との間の時間が、2回微分値変化開始時点からピーク値に達するまでの時間と略等しくなる現象を利用して、リニア空燃比センサの出力変化開始時点を精度よく検出することができ、これにより、リニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を精度よく検出することができる効果がある。
リニア空燃比センサの出力変化開始時点を精度よく検出して、リニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を高精度に検出するという目的を、空燃比を強制的に変更させる手段と、空燃比変更後におけるリニア空燃比センサ検出値を1回微分して1回微分値を求める手段と、空燃比変更後におけるリニア空燃比センサ検出値を2回微分して2回微分値を求める手段と、1回微分値のピーク値と2回微分値のピーク値との間の時間を計測する第1計測手段と、2回微分値のピーク値発生時点から第1計測手段により計測された時間を遡って空燃比変化開始時点を求めると共に、空燃比変更開始時点から空燃比変化開始時点までの時間(むだ時間)を計測する第2計測手段と、この計測されたむだ時間に基づいてリニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を判定する手段とを備えるという構成にて実現した。
この発明の、一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はリニア空燃比センサの劣化検出装置を示すが、まず図1を参照してエンジンの吸排気系について説明する。
図1はリニア空燃比センサを有するエンジンの系統図であって、吸入空気を浄化するエアクリーナ1のエレメント2後位にエアフローセンサ3を接続して、このエアフローセンサ3で吸入空気量Qaを検出すべく構成している。
上述のエアフローセンサ3の後位にはスロットルボディ4を接続し、このスロットルボディ4内のスロットルチャンバ5には、吸入空気量を制御するスロットル弁6を配設している。そして、このスロットル弁6の下流の吸気通路には、所定容量を有する拡大室としてのサージタンク7を接続し、このサージタンク7下流に吸気ポート8と連通する吸気マニホルド9を接続すると共に、この吸気マニホルド9にはインジェクタ10(燃料噴射弁)を配設している。
一方、エンジン11の燃焼室12と適宜連通する上述の吸気ポート8および排気ポート13には、動弁機構(図示せず)により開閉操作される吸気弁14と排気弁15とをそれぞれ取付け、またシリンダヘッド16にはスパークギャップを上述の燃焼室12に臨ませた点火プラグ(図示せず)を取付けている。
上述の排気ポート13と連通する排気通路17には、排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するリニア空燃比センサ18(以下、単にリニアOセンサと略記する)を配設すると共に、この排気通路17の後位には排気ガスを浄化する触媒コンバータ19いわゆるキャタリストを接続している。
上述の触媒コンバータ19としては、例えば、HC,CO,NOの3成分を同時に浄化し得る三元触媒(いわゆるTWC)を用いることができる。
また、前述のスロットルボディ4にはスロットル開度TVOを検出するスロットルセンサ20を取付けている。
図2はリニアOセンサ18の劣化検出装置を示す制御回路ブロック図であって、制御手段としてのCPU30は、エアフローセンサ3からの吸入空気量Qaと、スロットルセンサ20からのスロットル開度TVOと、エンジン回転数を検出する回転センサ21からのエンジン回転数Neと、リニアOセンサ18からの酸素濃度に比例する値などの必要な各種入力に基づいて、ROM22に格納されたプログラムに従って、燃料噴射手段としてのインジェクタ10を駆動し、また記憶手段としてのRAM23はサンプル数の所定値に相当するデータやむだ時間判定用の所定値に相当するデータなどを記憶する。
ここで、上述のCPU30は、リニアOセンサの検出値に基づいてエンジン11に供給される混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバックする空燃比フィードバック制御手段(CPU30それ自体参照)と、リニアOセンサ18の劣化判定時にのみ、エンジン11に供給される空燃比を強制的に変更させる空燃比強制変更手段(図3に示すフローチャートのステップS2参照)と、空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値を1回微分して1回微分値を求める第1微分手段(図3に示すフローチャートのステップS4参照)と、空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値を2回微分して2回微分値を求める第2微分手段(図3に示すフローチャートのステップS7参照)と、第1微分手段(ステップS4参照)により得られた出力(1回微分値)のピーク値P1(図5参照)と、第2微分手段(ステップS7参照)により得られた出力(2回微分値)のピーク値P2(図5参照)との間の時間B(図5参照)を計測する第1計測手段(図3に示すフローチャートのステップS10参照)と、第2微分手段(ステップS7参照)により得られた出力(2回微分値)のピーク値P2の発生時点t(図5参照)から第1計測手段(ステップS10参照)により計測された時間Bだけ遡った空燃比変化開始時点t(図5参照)を求め、かつ空燃比強制変更開始時点t(図5参照)から空燃比変化開始時点tまでの時間すなわち、むだ時間Xを計測する第2計測手段(図3に示すフローチャートのステップS12参照)と、第2計測手段(ステップS12参照)により計測された時間(むだ時間X)にも基づいてリニアOセンサ18の応答むだ時間遅れ劣化を判定する劣化判定手段(図3に示すフローチャートのステップS14参照)とを兼ねるものである。
また、上述の空燃比強制変更手段(ステップS2参照)はインジェクタ10から噴射される燃料噴射量の変更により、エンジン11に供給される混合気の空燃比をリッチからリーンに変更(図5の燃料噴射量a参照)する態様と、リーンからリッチに変更(図6の燃料噴射量a参照)する態様とに切換えるように構成されている。
さらに上述の劣化判定手段(図3に示すメインルーチンのステップS14参照)は、第2計測手段(ステップS12参照)により得られたむだ時間Xに基づいてリニアOセンサ18の片側つまりリッチ側またはリーン側のむだ時間劣化を検出するように構成されている(上記ステップS14のサブルーチンを示す図4参照)。
なお、空燃比強制変更手段(ステップS2参照)により燃料噴射量を強制的に減量して、エンジン11に供給される混合気の空燃比をリッチからリーンに強制変更する場合には図5に示すようにプラス側のピーク値P1,P2を用い、逆に燃料噴射量を強制的に増量して、エンジン11に供給される混合気の空燃比をリーンからリッチに強制変更する場合には図6に示すようにマイナス側のピーク値P1,P2を用いる。
このように構成したリニアOセンサ18の劣化検出装置の作用を、図3に示すメインルーチンおよび図4に示すサブルーチンを参照して以下に詳述する。
図3に示すフローチャートのステップS1で、CPU30はリニアOセンサ18の劣化を検出する診断実行条件が成立したか否かを判定する。すなわち、スロットルセンサ20で検出するスロットル開度TVOの変化量が所定値以下で、かつ回転センサ21で検出するエンジン回転数Neの変化量が所定値以下で、さらにCE=Qa/Neで求められる充填効率CEの変化量が所定値以下の所謂定常時(YES判定時)にのみ次のステップS2に移行し、加減速時などの非定常時(NO判定時)にはリターンする。
次にステップS2で、CPU30は空燃比強制変更開始時点t(図5または図6参照)において、インジェクタ10による燃料噴射量に外乱を加減算する。
この場合、前回の外乱がリッチであるならば今回は図5に示すように燃料噴射量aにリーン外乱を加算(燃料噴射量の減算)する一方、前回の外乱がリーンであるならば今回は図6に示すように燃料噴射量aにリッチ外乱を加算(燃料噴射量の加算)する。
次にステップS3で、CPU30は排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するところのリニアOセンサ18の出力bの読込みを実行する。リニアOセンサ18が正常または略正常な場合にはその出力bは図5の実線のようになり、リニアOセンサ18の劣化度合が大きくなる程、その出力bは図5に仮想線で示す方向にずれることになる。
次にステップS4で、CPU30はリニアOセンサ18の出力bを1回微分した値つまり1回微分値c(図5参照)を演算により求める。
次にステップS5で、CPU30は1回微分値cのピーク値P1を演算により求める。
次にステップS6で、CPU30は外乱を与えた時点すなわち空燃比強制変更開始時点tから1回微分値cのピーク値P1までの時間Dを計測する。
次にステップS7で、CPU30はリニアOセンサ18の出力bを2回微分した値つまり2回微分値d(図5参照)を演算により求める。
次にステップS8で、CPU30は2回微分値dのピーク値P2を演算により求める。
次にステップS9で、CPU30は外乱を与えた時点すなわち空燃比強制変更開始時点tから2回微分値dのピーク値P2までの時間Cを計測する。
次にステップS10で、CPU30は、時間B=時間D−時間Cの計算式により時間Bを求める。この時間Bは、第1微分手段としてのステップS4により得られた1回微分値cのピーク値P1と、第2微分手段としてのステップS7により得られた2回微分値dのピーク値P2との間の時である。
次にステップS11で、CPU30は上述の時間Bが、2回微分値dの開始時点tからピーク値P2に達するまでの時間Aと略等しくなる現象を利用して、時間Aを推定する。
次にステップS12で、CPU30はむだ時間X=時間C−時間Aの計算式によりむだ時間Xを求める。つまり第2微分手段としてのステップS7により得られた2回微分値dのピーク値P2の発生時点tから第1計測手段としてのステップS10により計測された時間B(但し、時間Bと時間Aとは略等しい)だけ遡った空燃比変化開始時点tを求め、空燃比強制変更開始時点tから空燃比変化開始時点tまでの時間Xが演算される。このむだ時間XはリニアOセンサ18の劣化度合いが大きくなる程、長くなる。
図5は空燃比強制変更手段としてのステップS2で、エンジン11に供給される混合気の空燃比をリッチからリーンに変更した場合の各波形を示し、図6は空燃比強制変更手段としてのステップS2で、エンジン11に供給される混合気の空燃比をリーンからリッチに変更した場合の各波形を示し、プラス側のピーク値P1,P2を用いるか、マイナス側のピーク値P1,P2を用いるかについては異なるが、各時間D,C,B,A,Xの求め方については同一である。
次にステップS13で、CPU30はリッチ外乱を与えた場合のむだ時間Xのサンプル数、並びにリーン外乱を与えた場合のむだ時間Xのサンプル数が所定値(例えば5〜10回)より大か否かを判定し、NO判定時にはステップS1にリターンしてフローチャートの繰返しにより以上の処理を再実行する一方、YES判定時には、ステップS14で劣化判定を実行する。
このステップS14の詳細は図4にサブルーチンで示すので、次に同図に示すサブルーチンを参照して、劣化判定処理について説明する。
ステップS21で、CPU30は所定サンプル数に達した複数のリッチ側のむだ時間Xの平均値(平均むだ時間)を演算すると共に、所定サンプル数に達した複数のリーン側のむだ時間Xの平均値(平均むだ時間)を演算する。
次にステップS22で、CPU30はリッチむだ時間(詳しくはリッチ側の平均むだ時間)からリーンむだ時間(詳しくはリーン側の平均むだ時間)を減算した値の絶対値が所定値より大か否かを判定し、NO判定時にはステップS23に移行し、YES判定時には別のステップS24に移行する。
このステップS24で、CPU30はリッチむだ時間が所定値より大か否かを判定し、YES判定時にはステップS25に移行する一方、NO判定時には別のステップS26に移行する。
上述のステップS25で、CPU30はリッチむだ時間>所定値に対応して、リッチ側むだ時間が劣化であると判定する。
一方、ステップS26で、CPU30はリーンむだ時間が所定値より大か否かを判定し、YES判定時にはステップS27に移行する一方、NO判定時には別のステップS28に移行する。
上述のステップS27で、CPU30はリーンむだ時間>所定値に対応してリーン側むだ時間が劣化であると判定する。
また、上述のステップS28では、CPU30はリッチ側むだ時間およびリーン側むだ時間の何れもが正常であると判定する。
一方、上述のステップS23で、CPU30はリッチむだ時間(詳しくはリッチ側の平均むだ時間)とリーンむだ時間(詳しくはリーン側の平均むだ時間)とを加算した値が所定値より大か否かを判定し、NO判定時にはステップS28に移行する一方、YES判定時には別のステップS29に移行する。
上述のステップS28で、CPU30はリッチ側むだ時間およびリーン側むだ時間の何れもが正常であると判定し、上述のステップS29では、CPU30はリッチ側むだ時間およびリーン側むだ時間の何れもが劣化であると判定する。
図7は時間Bに対して時間Aがほぼ等しくなる根拠を示し、エンジン回転数Ne=1200rpm、充填効率CE=0.2の測定条件下において燃料噴射量を6%減量するという外乱を与えた場合の実車での測定結果を示す。
1回微分値Cのピーク値P1と2回微分値dのピーク値P2との間の時間Bに対して、2回微分値d開始時点tからピーク値P2に達するまでの時間Aが略等しくなる結果が得られた。
なお、図7において図5と対応する部分には同一の符号を付している。
なお、図3で示したフローチャートに代えて、図8で示すフローチャートを採用してもよい。
図8の実施例では図3のフローチャートにおけるステップS11を省略したもものである。つまり時間Bと時間Aとが略等しくなるので、一旦、時間Aを推定演算することなく、図8のステップS12ではむだ時間X=時間C−時間Bの計算式によりむだ時間Xを求めるように構成したものである。
図8のフローチャートにおいても、その他のステップでの処理内容は図3と同一であるから、図8において図3と同一のステップには同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
以上要するに上記実施例のリニアOセンサ18の劣化検出装置は、エンジン11の排気系に設けられ排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するリニアOセンサ18と、上記リニアOセンサ18の検出値に基づいてエンジン11に供給される混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバックする空燃比フィードバック制御手段(CPU30参照)とを備えたものであって、空燃比を強制的に変更させる空燃比強制変更手段S2と、空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値(リニアOセンサ出力b参照)を1回微分する第1微分手段S4と、空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値を2回微分する第2微分手段S7と、第1微分手段S4により得られた出力(1回微分値c参照)のピーク値P1と、第2微分手段S7により得られた出力(2回微分値d参照)のピーク値P2との間の時間Bを計測する第1計測手段S10と、第2微分手段S7により得られた出力(2回微分値d参照)のピーク値P2発生時点tから第1計測手段S10により計測された時間Bだけ遡った空燃比変化開始時点tを求め、空燃比強制変更開始時点tから空燃比変化開始時点tまでの時間Xを計測する第2計測手段S12と、第2計測手段S12により計測された時間Xに基づいてリニアOセンサ18の応答むだ時間遅れ劣化を判定する劣化判定手段S14とを備えたものである。
ここに、上述の空燃比強制変更開始時点tから空燃比変化開始時点tまでの時間Xは、応答むだ時間に相当するものである。
この構成によれば、上述の空燃比強制変更手段S2はリニアOセンサ18の劣化判定に際して、エンジン11に供給される空燃比を強制的に変更し、第1微分手段S4は空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値(いわゆるセンサ出力b)を1回微分して1回微分値cを求め、第2微分手段S7は空燃比強制変更後におけるリニアOセンサ18の検出値(いわゆるセンサ出力b)を2回微分して2回微分値dを求め、第1計測手段S10は、第1微分手段S4により得られた出力(1回微分値c)のピーク値P1と、第2微分手段S7により得られた出力(2回微力値d)のピーク値P2との間の時間Bを計測し、第2計測手段S12は、第2微分手段S7により得られた出力(2回微力値d)のピーク値P2の発生時点tから第1計測手段S10により計測された時間Bだけ遡った空燃比変化開始時点tを求め、空燃比強制変更開始時点tから空燃比変化開始時点tまでの時間X(むだ時間)を計測し、劣化判定手段S14は、第2計測手段S12により計測された時間X(むだ時間)に基づいてリニアOセンサ18の応答むだ時間遅れ劣化を判定する。
ここで、リニアOセンサ18の劣化度合いが大きい程、むだ時間Xは長くなる。
このように、しきい値を一切設定することなく、リニアOセンサ18の検出値の1回微分値cのピーク値P1と、2回微分値dのピーク値P2との間の時間Bが、2回微分値変化開始時点tからピーク値P2に達するまでの時間Aと略等しくなる現象を利用して、リニアOセンサ18の出力変化開始時点tを精度よく検出することができるので、リニアOセンサ18の応答むだ時間遅れ劣化を精度よく検出することができる。
換言すれば、直接時間Xを求めるので、難しいしきい値の設定が不要となる。
さらに、上記空燃比強制変更手段S2は空燃比の強制変更をリッチからリーン(図5参照)と、リーンからリッチ(図6参照)とに切換えるように構成され、上記劣化判定手段S14は第2計測手段S12により得られたむだ時間Xに基づいてリニアOセンサ18の片側むだ時間劣化を検出するように構成されたものである。
上述の片側とは、リッチ側またはリーン側を意味する。
この構成によれば、リニアOセンサ18の片側むだ時間劣化を検出することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のリニア空燃比センサは、実施例のリニアOセンサ18に対応し、
以下同様に、
空燃比制御手段は、空燃比フィードバック制御手段(CPU30参照)に対応し、
空燃比変更手段は、CPU30制御によるステップS2に対応し、
第1微分手段は、ステップS4に対応し、
第2微分手段は、ステップS7に対応し、
第1計測手段は、ステップS10に対応し、
第2計測手段は、ステップS12に対応し、
劣化判定手段は、ステップS14に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
リニア空燃比センサを備えたエンジンの系統図。 リニア空燃比センサの劣化検出装置を示す制御回路ブロック図。 劣化検出処理を示すフローチャート。 劣化判定のサブルーチンを示すフローチャート。 リーン外乱付与時の作用を説明するタイムチャート。 リッチ外乱付与時の作用を説明するタイムチャート。 時間A,Bが略等しくなることを裏付ける実車での測定結果を示すタイムチャート。 劣化検出処理の他の実施例を示すフローチャート。
符号の説明
11…エンジン
18…リニアOセンサ(リニア空燃比センサ)
30…空燃比フィードバック制御手段(空燃比制御手段)
S2…空燃比強制変更手段(空燃比変更手段)
S4…第1微分手段
S7…第2微分手段
S10…第1計測手段
S12…第2計測手段
S14…劣化判定手段
P1,P2…ピーク値
…空燃比強制変更開始時点(空燃比変更開始時点)
…空燃比変化開始時点
…ピーク値発生時点
X…むだ時間

Claims (2)

  1. エンジンの排気系に設けられ排気ガス中の酸素濃度に比例する値を出力するリニア空燃比センサと、
    上記リニア空燃比センサの検出値に基づいてエンジンに供給される混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバックする空燃比制御手段とを備えたものであって、
    空燃比を強制的に変更させる空燃比変更手段と、
    空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値を1回微分する第1微分手段と、
    空燃比変更後におけるリニア空燃比センサの検出値を2回微分する第2微分手段と、
    第1微分手段により得られた出力のピーク値と、第2微分手段により得られた出力のピーク値との間の時間を計測する第1計測手段と、
    第2微分手段により得られた出力のピーク値発生時点から第1計測手段により計測された時間遡った空燃比変化開始時点を求め、空燃比変更開始時点から空燃比変化開始時点までの時間を計測する第2計測手段と、
    第2計測手段により計測された時間に基づいてリニア空燃比センサの応答むだ時間遅れ劣化を判定する劣化判定手段とを備えた
    リニア空燃比センサの劣化検出装置。
  2. 上記空燃比変更手段は空燃比の変更をリッチからリーンと、リーンからリッチとに切換えるように構成され、
    上記劣化判定手段は第2計測手段により得られたむだ時間に基づいてリニア空燃比センサの片側むだ時間劣化を検出するように構成された
    請求項1記載のリニア空燃比センサの劣化検出装置。
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