JP2006054119A - バイポーラ電池および組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極部分に均等に圧力が加わるようにしたバイポーラ電池を提供する。
【解決手段】一つの集電体2の一面に正極3を設け、他面に負極4を設けたバイポーラ電極10の正極3と負極4の間にセパレータ5を挟んで、バイポーラ電極10を複数積層されており、セパレータ5は負極4のエッジに沿って設けられて絶縁性保持材11によってその端部で固定されている。また、正極3、負極4、セパレータ5の周囲は集電体2の間に配置されてシール材9で封止されている。そして電極の存在する部分Pの厚さがシール材9が存在する部分Sの厚さ以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイポーラ電池、およびこのバイポーラ電池による組電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、その中に封入する電解質として、高分子ゲル電解質を用いたものがある。
高分子ゲル電解質は、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのそのもの自体はリチウムイオン伝導性を持たない高分子の骨格中に電解液を保持させたものである(たとえば特許文献1参照)。
このようなリチウムイオン二次電池においては、一つの単電池内にセパレータを挟んで正極と負極を対向させて封止しているのであるが、これら正極および負極(電極)のエッジが使用中にくずれなどにより、正極と負極が短絡するおそれがある。このような単電池内での短絡を防止するために、電極の周辺部分に絶縁物を配置したものがある(特許文献1参照)
特開平11−204136号公報
しかしながら、単電池の周辺部分に絶縁材を配置すると、内側の電極がある部分に比較して厚くなりやすく、電極部分が周囲よりへこんだ状態となって電極部分に不均一な圧力がかかる可能性があり、そうすると電池が劣化しやすいという問題があった。
また、絶縁材を電極の周囲に設けただけでは、単電池内部において正極や負極が崩れた場合に、配置した絶縁材を超えて崩壊した電極成分が他の電極にまで達し、短絡するおそれもある。
そこで本発明の目的は、電極部分に均等に圧力が加わるようにしたバイポーラ電池を提供することである。
また、本発明の他の目的は、単電池内部における電極崩壊による短絡を完全に防止することのできるバイポーラ電池を提供することである。
本発明の上記目的は、一つの集電体の一面に正極を設け、他面に負極を設けたバイポーラ電極を、前記正極と前記負極の間にセパレータを介在させて複数積層することで、前記正極、前記負極、および前記セパレータによって構成された単電池が複数積層されたバイポーラ電池であって、前記正極、前記負極、および前記セパレータによって構成された単電池の周囲を取り囲み、かつ、前記集電体同士の間に設けられたシール材を有し、前記正極および前記負極の存在する部分の前記積層方向の厚さが前記シール材の存在する部分の前記積層方向の厚さ以上であることを特徴とするバイポーラ電池によって達成される。
また、本発明は、上記他の目的を達成するために、セパレータは、単電池内部で正極および負極のうち少なくともいずれか一方を覆い、その端部が固定されていることを特徴とする。
本発明のバイポーラ電池によれば、電極部分の厚さがその周囲のシール部分の厚さ以上となるようにしたので、バイポーラ電池の積層電極全体に均一に圧力をかけやすくなり、劣化しにくい電池を構成することができる。
また、セパレータを単電池内部において電極(正極および負極)の周囲で固定したので、電極が崩壊した場合でも、電極周辺で電極を覆うように固定されたセパレータを超えて崩壊した電極成分が他の電極に達することがなくなり、単電池内部での短絡を完全に防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態におけるバイポーラ電池の構造を説明するための断面図であり、図2は、バイポーラ電極の断面図である。なお、各図はバイポーラ電池の左半分のみを示し、同様の構成である右半分を省略した。
バイポーラ電池1は、一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されており、この集電体2の正極3と負極4との間に電解質を含んだセパレータ5を挟んで単電池を構成し、この単電池が複数積層された構造を持つ。一枚の集電体2の一面に正極3が配置され、他面に負極4が配置されている構造の電極をバイポーラ電極10と称する(図2)。すなわち、バイポーラ電池1は、バイポーラ電極10にセパレータ5を挟んで複数積層した構造ということになる。
なお、両端部にある集電体(端部集電体7と称する)は、一方の面に、正極または負極のみを有するもので、バイポーラ電池全体の電極と接続される。
正極3および負極4は、いずれも集電体2の周囲部分には存在せず、集電体2をシール材9が直接融着されて接合されている。
シール材9は、中心の高融点層91を挟んで、それよりも低融点で融ける低融点層92の3層構造からなる。このようなシール材9としては、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂/ポリオレフィン系樹脂の三層樹脂、ポリオレフィン系樹脂/PET/ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂/PEN/ポリオレフィン系樹脂の三層樹脂などが好ましい。
なお、このような三層構造のシール材に変えて、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(フッ素樹脂)、シリコーン樹脂、およびウレタン樹脂よりなる群から選択された少なくとも一つの高分子材料からなる一層構造のシール材であってもよい
これらのシール材9は、集電体端部7側から、集電体2の外周部(図示矢印A部分)を加熱しながら加圧することにより、集電体2とシール材9が熱圧着されて単電池の内部が密封されることになる。
なお、熱圧着のとき、図3に示すように、集電体2の外周部よりもさらに外側に出ているシール材9部分(図示B部分)の少なくとも一部を一緒に熱圧着してもよい。また、シール材9を集電体2の片方の面に熱融着した後、Bの部分だけで熱融着してもよい。これにより、融着範囲を厳密に限定することなく大雑把に集電体2の外周部を含めて外側のシール材9部分を融着することができ、製造が容易になる。また、万が一集電体2の外周部とシール材9との癒着部分から電解液がしみ出すようなことがあっても、その外側でシール材9同士が融着されて接合されているので、シール性を一層高め、他の単電池との液絡を防ぐことができる。
シール材9の厚さは、熱圧着後、バイポーラ電池1全体としてシール材が存在する部分の厚さが、電極(正極3および負極4)の存在している部分の厚さより薄くなるようにする必要がある。したがって、熱圧着を行う前の段階で、シール材9の厚さは、たとえば、単電池が構成されている部分の厚さよりはずかに厚いか、または同様かそれ以下にしておく必要がある。なお、単電池部分の厚さよりわずかに厚いものを用いる場合には、熱圧着によるシール材の融解による厚さの減少度合いから、熱圧着後最終的にシール材9が存在する部分の厚さが全体として電極の存在する部分の厚さよりも薄くなるように調整する必要がある。
また、本実施形態では、集電体2上の負極4が設けられている面の負極4とシール材9との間に、負極4の端部に沿って絶縁性保持材11を設けている。この絶縁性保持材11は、セパレータ5の端部を集電体2側に押さえつけるように固定して、セパレータ5によって正極4が覆われるようにしている。
この絶縁性保持材11の厚さは、正極および負極の厚さの総計と同じか、電池全体としてこの絶縁性保持材11を設置した部分の厚さが電極の存在する部分の厚さを越えない範囲で、正極3および負極4の厚さの総計よりわずかに厚い程度とすることが好ましい。
この導電性保持材11によりセパレータの端部も固定され、内部でセパレータ5端部が振動したり、セパレータ5自体が移動したりするといったことを防止する。そして、使用中に電極が崩壊した場合でも、正極3側がセパレータ5によって覆われて、セパレータ5の端部が固定されているため、崩壊した電極成分が他の電極側へセパレータを超えて接触することがない。また、負極4のエッジに沿って絶縁性保持材11を設けたことで、負極4のエッジにおける崩壊そのものを抑えることができ、一方の正極4側においても集電体2側へ押さえつけられたセパレータ5の端部が囲うようになるので、同様に正極4のエッジの崩壊を抑えることができる。
このような絶縁性保持材11としては、電気導電性の無いものであればよく、たとえば、通常絶縁材として用いられているセラミックス、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの硬質の絶縁材料を用いることができる。また、ゲル電解質などのイオンは通すが電子は通さない物質、すなわち電子絶縁性の材料を用いることもできる。
なお、図4に示すように、集電体2の正極3を設けた面側に絶縁性保持材11を設けてもよく、この場合もまったく同じようにセパレータ5が負極4を覆うように固定されているので、崩壊した電極成分が他の電極側へセパレータ5を超えて接触することがない。
以下さらに他の構成部材について説明する。
[集電体]
集電体2(および7)は、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、いかような形状を有するものにも製膜積層して形成し得る必要上、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダー(樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものであり、上記金属粉末およびバインダーにより形成されてなるものである。また、これら金属粉末を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
上記バインダーとしては、特に制限されるべきものではなく、たとえば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダー材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。
また集電体2(および7)は、上記金属(またはそれらの合金)の薄膜であってもよい。
なお、集電体の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。
[正極(正極活物質層)]
正極3は、正極活物質を含む。このほかにも、イオン伝導性を高めるために電解質、リチウム塩、導電助材などが含まれ得る。特に、正極または負極の少なくとも一方に電解質、好ましくは固体高分子電解質が含まれていることが望ましいが、バイポーラ電池の電池特性をより向上させるためには、双方に含まれることが好適である。
上記正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。このほか、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOHなどが挙げられる。
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコートなどにより製膜し得るものであればよいが、さらにバイポーラ電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が10〜0.1μmであるとよい。
上記正極に含まれる電解質としては、固体高分子電解質、高分子ゲル電解質、およびこれらを積層したものなどが利用できる。すなわち、正極を多層構造とすることもでき、集電体側と電解質側とで、正極を構成する電解質の種類や活物質の種類や粒径、さらにはこれらの配合比を変えた層を形成することもできる。好ましくは、高分子ゲル電解質を構成する高分子と電解液との比率(質量比)が、20:80〜2:98とする、比較的電解液の比率が大きい範囲である。
高分子ゲル電解質は、イオン伝導性を有する高分子骨格中に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を保持させたものや、あるいは、それ自身ではリチウムイオン伝導性を持たない高分子骨格中に同様の電解液を保持させたものなどが含まれる。
ここで、高分子ゲル電解質として用いる高分子は、たとえば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つ高分子(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVdF−HFP)などが用いられる。ただし、これに限られるわけではない。
高分子ゲル電解質に含まれる電解液(電解質塩および可塑剤)としては、通常リチウムイオン電池で用いられるものであればよく、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)、またはこれらの混合物を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性有機溶媒(可塑剤)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
上記リチウム塩としては、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
導電助材としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
正極における、正極活物質、電解質、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した電解質量を決定する。
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは10〜500μm程度である。
[負極(負極活物質層)]
負極4は、負極活物質を含む。このほかにも、イオン伝導性を高めるために電解質、リチウム塩や導電材などが含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極」の項で記載した内容と同様であるため説明を省略する。
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。たとえば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボンなどが好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[セパレータ]
ここで用いているセパレータ5は電解質層となるもので、正極3および負極4内の活物質そのものが混合することなく分離させた状態を保ち、かつ、イオンのみを通過させるものである。このようなセパレータ5としては、たとえば、高分子繊維や高分子膜などを基材として、この基材に、高分子骨格中に数質量%〜98質量%程度電解液を保持させたゲル電解質を保持させて、膜状に整形したものである。
[電解質]
セパレータ5に含ませる電解質としては、たとえば、高分子ゲル電解質である。この電解質は多層構造とすることもでき、正極側と負極側とで、電解質の種類や成分配合比を変えた層を形成することもできる。
高分子ゲル電解質を用いる場合、該高分子ゲル電解質を構成する高分子と電解液との比率(質量比)が、20:80〜2:98と比較的電解液の比率が大きい範囲である。
このような高分子ゲル電解質としては、イオン伝導性を有する高分子骨格中に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を保持させたものや、あるいは、それ自身ではリチウムイオン伝導性を持たない高分子骨格中に同様の電解液を保持させたものなどが含まれる。これらについては、正極に含まれる電解質の1種として説明した高分子ゲル電解質と同様であるため、ここでの説明は省略する。
これら高分子ゲル電解質は、電池を構成する高分子電解質のほか、上記したように正極および/または負極にも含まれ得るが、電池を構成する高分子電解質、正極、負極によって異なる高分子電解質を用いてもよいし、同一の高分子電解質を使用してもよいし、層によって異なる高分子電解質を用いてもよい。
電池を構成する電解質の厚さは、特に限定するものではない。しかしながら、コンパクトなバイポーラ電池を得るためには、電解質としての機能が確保できる範囲で極力薄くすることが好ましい。一般的な固体高分子電解質層の厚さは10〜100μm程度である。ただし、電解質の形状は、製法上の特徴を生かして、電極(正極または負極)の上面ならびに側面外周部も被覆するように形成することも容易である。
[電池外装材(電池ケース)]
バイポーラ電池は、外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、バイポーラ電池本体である型板を含めた電池積層体全体を電池外装材または電池ケースに収容するとよい。
軽量化の観点からは、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムなど、従来公知の電池外装材を用いて、その周辺部の一部または全部を熱圧着にて接合することにより、電池積層体(図1、図3、および図4に示したバイポーラ電池1)を減圧封入し密封することが好ましい。
図5は、バイポーラ電池1をアルミラミネートパックにより電池20として構成した場合の外観を示す図面であり、図6はこの電池20の断面図である。
図示するように、この電池20は、バイポーラ電池1の端部集電体7に上記の正極端子板23および負極端子板24を設けている(必要により、さらにリードを取り付けてもよい)。
バイポーラ電池1は、周囲のシール部分(図1、図3のS部分、他の図においても同様)の厚さh1が、電極部分(図1、図3のP部分、他の図においても同様)の厚さh2以下となるようにしているので、バイポーラ電池1の電極部分の周囲に、電極部分より厚さが厚く突出する部分が無いため、ラミネートパックに減圧封入するだけで、ラミネートパック材25によって電極部分に均等に圧力が加わるようになる。
なお、金属ケースなどに封入する場合にも、同様にバイポーラ電池1の電極部分の周囲に突出する部分が無いため、ケースの上下から圧力を加えるだけで、電極部分に均等に圧力が加わるようになる。
[正極および負極端子]
正極および負極端子は、最外層の端部集電体7に取り付けられる。正極および負極端子板(不図示)は端子としての機能を有するほか、薄型化の観点からは極力薄い方がよいが、製膜により積層されてなる電極、電解質および集電体はいずれも機械的強度が弱いため、これらを両側から挟示し支持するだけの強度を持たせることが望ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常0.1〜2mm程度が望ましいといえる。
正極および負極端子板の材質は、通常リチウムイオン電池で用いられる材質を用いることができる。たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などを利用することができる。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
正極端子板と負極端子板との材質は、同一の材質を用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。さらに、これら正極および負極端子板は、材質の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
以上のように構成した本第1の実施形態によれば、このシール部分Sの全体の厚さh1が、電極部分Pの厚さh2よりも薄いので、実際に電池として作用する電極反応部分に均一に圧力をかけることができるようになる。しかも、電極にかかる圧力が均一化されることにより、同一電極内での反応性、あるいはインピーダンスの面内での相違が非常に少なくなり、電池の劣化も抑えることができるため、電極活物質層を非常に薄くして高出力電池の製作が容易になる。
また、一つひとつの単電池ごとにその内部をシール材9で密封したことで、電極(主に正極3)やセパレータ5から滲出する可能性のある電解液が単電池の外に漏れ出すのを防止し、単電池同士の液絡を防ぐことができる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明を適用した第2の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。
本第2の実施形態のバイポーラ電池200は、セパレータ5を電極部分の端からさらに集電体2の外周端方向まで延ばしておき、集電体外周部とシール材9により挟み込んだ構造としたものである。ここでは、集電体2の負極4が設けられている面側にセパレータ5を挟み込んでいるが、当然に、正極3が設けられている集電体の面側の面に挟み込むようにしてもよい。
また、シール材9は、集電体2の外側においてシール材9同士を熱圧着している。これは、集電体2の負極4が設けられている面側はセパレータ5を挟み込んでいるため、この部分での完全なシールができないので、シール材9同士を熱圧着することで、このセパレータを挟み込んだ部分からの液漏れを防止する。なお、集電体2の正極3が設けられている面はシール材9が熱圧着されて密封されている。したがって、単電池同士が液絡することはない。
なお、そのほかの構成は、前述した第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
このように構成された第2の実施形態においても、セパレータ5がその端部でシール材9と集電体2の間に挟まれて固定されるため、セパレータ5は正極3および負極4を覆うことになり、電極の崩壊が起きた場合でも崩壊した電極成分がセパレータを超えて接触することを防止することができる。また、本第2の実施形態においても、第1の実施形態同様に、シール部分は電極部分より薄く構成することで、電極面にかかる圧力を均一化できるので、高出力の電池を製作することができる。
(第3の実施形態)
図8は、本発明を適用した第3の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。
本第3の実施形態におけるバイポーラ電池300は、前述した第1の実施形態において集電体2の片面にのみ設けた絶縁性保持材を集電体2の両面に設けて(図示絶縁性保持材11aおよび11b)、その間にセパレータ5を挟んで固定したものである。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
このように本第3の実施形態は、絶縁性保持材11aおよび11bを集電体2の両面に設けてセパレータ5を固定したので、第1の実施形態同様に、電極の崩壊が起きた場合でも崩壊した電極成分がセパレータを超えて接触することを防止することができる。また、正極3および負極4の両方共、そのエッジに沿って絶縁性保持材11aおよび11bが設けられているため、正極3および負極4のエッジの崩壊を防ぐことができる。また、本第3の実施形態においても、第1の実施形態同様に、シール部分は電極部分より薄く構成することで、電極面にかかる圧力を均一化できるので、高出力の電池を製作することができる。
(第4の実施形態)
図9は、本発明を適用した第4の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。
本第4の実施形態におけるバイポーラ電池400は、単電池ごとに設けたシール材9の端部の間にスペーサ12を入れている。
本発明では、シール材9そのものの厚さが、融着後、全体として電極部分の厚さ以下となるようにしている。このため、各層のシール材9自体が単電池部分の厚さより薄くすることがある。そうした場合、積層数を多くすると、シール材9同士を集電体2の外側で融着すること、シール材9端部のすぼまり方が大きくなって寸法的に融着が難しくなる。
本第4の実施形態では、シール材9の端部の間にスペーサ12を入れることで、シール材端部に置けるすぼまりを少なくして、寸法的にシール材9同士を集電体2の外側で融着させることが難しい場合にも、シール材同士を融着できるようにしたものである。これにより、積層数を多くした場合でも、シール材9同士を集電体2の外側で確実に融着することができるので、シール性を向上させることができる。
このスペーサ12としては、たとえば、シール材と同じ材料をスペーサ12に適した大きさに切り出して用いることが好ましい。シール材と同じ材料をスペーサ12として用いることで、たとえば、シール材として用いた余りを利用することもでき、材料費を節減することも可能となる。また、スペーサ12を入れる割合は、このシール材9端部における厚さが電極部より大きくならない程度で、かつ、シール材9端部が確実にシールできるようになればよいので、各シール材9ごとに入れてもよいし、複数のシール材9に対して1枚スペーサ12を入れるようにしてもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、上述した第1〜4の実施形態のいずれかのバイポーラ電池を複数個接続した組電池である。
図10は、第5の実施形態による組電池の斜視図であり、図11は、内部構成を上方から見た図面である。
図示するようにこの組電池50は、上述した第1〜4の実施形態によるバイポーラ電池をラミネートパックによりパッケージした電池20(図3参照)を複数個直列に接続したものをさらに並列に接続したものである。電池20同士は、導電バー53により各電池の電極23および24が接続されている。この組電池50には電極ターミナル51および52が、この組電池50の電極として組電池50の一側面に設けられている。
この組電池においては、電池20を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
本第5の実施形態による組電池によれば、前述した各実施形態によるバイポーラ電池を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池は、内部の単電池における液絡が防止されていて信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
なお、組電池としての電池20の接続は、電池20を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池20を複数個全て直列に接続してもよい。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、上述した第2の実施形態による組電池を複数個接続した組電池モジュールである。
図12は、第6の実施形態による組電池モジュールの斜視図である。
この組電池モジュール60は、前述した第5の実施形態による組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから長期的信頼性の高いものとなる。
なお、このような組電池モジュールも組電池の一種である。
さらに参考までに、図13に、組電池モジュール60を搭載する自動車100の概略図を示す。この自動車は、上述した第6の実施形態による組電池モジュールを搭載し、モータの電源として使用してなる自動車である。自動車に搭載される組電池モジュール60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池モジュール60を搭載してなる自動車は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
特に、自動車などに搭載された電池は、振動に強くなければならないが、本発明によるバイポーラ電池は、単電池内部で振動により電極のエッジが崩壊したような場合でも単電池内部で短絡は起きないため、振動による電池性能の劣化がおきにくいといった効果が期待される。
組電池モジュールをモータ用電源として用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
上述した第1■第4の実施形態に基づくバイポーラ電池を製作し、充放電サイクル特性を試験した。
(実施例1)
正極は、正極活物質として平均粒径0.8μmのスピネルのマンガン酸リチウム(LiMn)を用いた。負極は、負極活物質として平均粒径2μmのハードカーボンを用いた。正極、負極共に、バインダーとしてPVdFを用いた。同様に、導電助材としてアセチレンブラックを用いた。
集電体は、厚さ15μmのステンレス箔(SUS316L)を用いた。リチウム塩としては、LiN(SO(以後これをBETIと称する)を用いた。
シール材は、三層構造で、厚さが約60μmで中心層が高融点のPET層で、両側を金属に接着できるように変性したポリプロピレン層で挟んだシールフィルムを用いた。
セパレータは、高分子電解質膜として中心に厚さ20μmのアラミドの通気性膜を用いて次のように製作した。1.0 M BETIのPC+EC(1:1)の電解液に下記の架橋性ゲル電解質マトリックス高分子原料と、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタールを高分子原料の0.1重量%加えてゲル電解質原料溶液を調製した。アラミドの通気性膜をガラス板で挟み、その隙間にゲル電解質原料溶液を染み込ませて紫外線を膜の両面から20分間照射して架橋して、この膜をセパレータとして使用した。架橋性ゲル電解質マトリックス高分子原料としては、文献の方法に従って合成したポリエーテル形のネットワーク高分子原料を用いた(J. Electrochem. Soc., 145 (1998) 1521.)。
バイポーラ電極の作製は次のように行った。前記ステンレス箔製の集電体の片面に、シール部分を残して電極部分を塗工した。負極層は平均粒子径2μmのハードカーボンとPVdFにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えてホモジナイザーでよく撹拌混合したあと脱泡機にて脱泡して、上記ステンレス箔にコーターで塗布乾燥した。固形物ハードカーボンとPVdFの重量比は9:1であった。このステンレス箔の反対側に負極と対応するようにして同様にして正極用のスピネルのマンガン酸リチウムスラリーを調製して、コーターにて塗布乾燥した。このときの正極層の組成比はLiMn:アセチレンブラック:PVdF=75:10:15であった。この電極をシール部分を含めて電極部分が8cmx8cmとなるように切り出して、ロールプレスでプレスをかけたあと1日90℃で真空乾燥した。正極活物質層と負極活物質層の厚さは、それぞれ35μm、30μmであった。
以上のようにして作製したバイポーラ電極10の片面の周辺部分にシール材9を簡易的に融着して(製作途中における脱落防止のため)、第1の実施形態のように(図3参照)、バイポーラ電極10の間に、上記で作製したセパレータ5(電解質層)を挟み、さらにセパレータ5の周辺部分が保持できるように集電体2の負極4側面に絶縁性保持材11として厚さ50μmのカプトンの粘着フィルムを貼り付けて、これらを積層し、集電体2の周辺の外側部分のシール材9端部も含むように集電体2の周辺を熱圧着してシール材9を完全に融着させた。バイポーラ電池の積層数は合計20層とした。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.73mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.02mmであった。したがって、集電体外周部にカプトンフィルムを設けた部分とその外側のシール材部分の厚さが、内側の電極の存在する部分よりも薄くなった。
(実施例2)
実施例1と同じ各材料を用いて、第2の実施形態のように(図7参照)、セパレータ5を集電体2の外周付近まで長くし、カプトンフィルムの代わりにシール材9で挟んで固定されるようにし、バイポーラ電極10を合計20層積層し、集電体の周囲と共にシール材も熱圧着した。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.94mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.02mmであった。したがって、集電体外周部のシール部分の厚さは、内側の電極が存在する部分よりも薄くなった。
(実施例3)
実施例1と同じ各材料を用いて、第3の実施形態のように(図8参照)、セパレータ5の周辺部分を保持する絶縁性保持材11aおよびb(両方ともに厚さ25μmの極薄PET粘着フィルム)を集電体2の両面に配置し、バイポーラ電極10を合計20層積層して、集電体の周囲と共にシール材も熱圧着した。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.73mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.03mmであった。したがって、集電体外周部のシール部分の厚さは、内側の電極が存在する部分よりも薄くなった。
(実施例4)
実施例1と同じ各材料を用いて、第1の実施形態のように(図4参照)、集電体2の正極3側面の周辺部分に約20μm厚のエポキシ製の絶縁性保持材11を設けて、バイポーラ電極10を合計20層積層し、集電体2の周囲と共にシール材9も熱圧着した。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.52mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.03mmであった。したがって、集電体外周部のシール部分の厚さは、内側の電極が存在する部分よりも薄くなった。
(実施例5)
実施例1と同じ各材料を用いて、第4の実施形態のように(図9参照)、シール材9端部の集電体2から外側部分に、スペーサ12としてシール材と同じものを、シール材3枚おきに2枚(合計12枚)挟んでバイポーラ電極10を合計20層積層し、集電体の周囲と共に、シール材も熱圧着した。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.92mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.02mmであった。したがって、集電体外周部のシール部分の厚さは、内側の電極が存在する部分よりも薄くなった。
(比較例1)
図14に示すように、セパレータ5を正極3および負極4よりも少し大きくするだけで、周辺において固定または保持することなく、集電体2の周囲をシール材9で封止した。バイポーラ電極は合計20層積層した。
このとき集電体周囲のシール部分Sの厚さh1は1.53mm、集電体2の電極がある部分Pの厚さh2は2.03mmであった。
(比較例2)
バイポーラ電極周辺部に熱融着するシールフィルムの厚さを90μmにしたこと以外は、実施例2と同様の構造となるようにして、20層のバイポーラ電極を積層した。
このとき集電体周囲のシール部分の厚さは2.52mm、集電体の電極がある部分の厚さは2.03mmであった。したがって、集電体外周部のシール部分の厚さは、内側の電極が存在する部分よりも厚くなった。
以上のようにして作製した各バイポーラ電池を図5および6に示したようにアルミニウムの箔をプラスチィックスフィルムでラミネートした箔の袋に入れて電流端子と各単電池の電圧を検出するセル電圧検出端子をとりだして、内部を減圧してシールした。このようにして作製した電池について、0.5Cの電流レートで、79Vと55Vの間で充放電をくりかえした。
実施例1から実施例5の電池は、50回の充放電後でも容量が初期に比べて90%以上保持していた。これに対して比較例1の電池は1つの単電池に短絡傾向がみられ安定に充放電を続けることができなかった。また、比較例2の電池は、50回の充放電後容量が75%に低下した。
以上の試験結果から、本発明の電池構造を用いることによって信頼性の高いバイポーラ電池を構成できることがわかる。
本発明を適用した第1の実施形態によるバイポーラ電池の構造を説明するための断面図である。 バイポーラ電極の断面図である。 第1の実施形態によるバイポーラ電池のシール構造の異なる場合を説明するための断面図である。 第1の実施形態によるバイポーラ電池の絶縁性保持材の異なる場合を説明するための断面図である。 上記バイポーラ電池をラミネートパックにした電池の外観を示す斜視図である。 上記バイポーラ電池をラミネートパックにした電池の断面図である。 本発明を適用した第2の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。 本発明を適用した第3の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。 本発明を適用した第4の実施形態におけるバイポーラ電池を示す断面図である。 本発明を適用した第5の実施形態による組電池の斜視図である。 上記組電池の内部構成を上方から見た図面である。 本発明を適用した第6の実施形態による組電池モジュールの斜視図である。 本発明を適用した第6の実施形態における組電池モジュールを設けた自動車の図面である。 比較例1の構成を示す断面図である。
符号の説明
1、200、300、400…バイポーラ電池、
2…集電体、
3…正極、
4…負極、
5…セパレータ、
6…単電池、
7…端部集電体、
9…シール材、
10…バイポーラ電池、
11、11a、11b…絶縁性保持材、
12…スペーサ、
20…電池、
50…組電池、
60…組電池モジュール、
100…自動車。

Claims (10)

  1. 一つの集電体の一面に正極を設け、他面に負極を設けたバイポーラ電極を、前記正極と前記負極の間にセパレータを介在させて複数積層することで、前記正極、前記負極、および前記セパレータによって構成された単電池が複数積層されたバイポーラ電池であって、
    前記正極、前記負極、および前記セパレータによって構成された単電池の周囲を取り囲み、かつ、前記集電体同士の間に設けられたシール材を有し、
    前記正極および前記負極の存在する部分の前記積層方向の厚さが前記シール材の存在する部分の前記積層方向の厚さ以上であることを特徴とするバイポーラ電池。
  2. 前記セパレータは、前記単電池内部で前記正極および前記負極のうち少なくともいずれか一方を覆い、その端部が固定されていることを特徴とする請求項1記載のバイポーラ電池。
  3. 前記単電池内部で、前記正極および前記負極のうち少なくともいずれか一方の電極端に沿って設けられ、前記セパレータの端部を固定する絶縁性保持材をさらに有することを特徴とする請求項1または2記載のバイポーラ電池。
  4. 前記セパレータは、前記シール材と前記集電体との間に挟まれて端部が固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のバイポーラ電池。
  5. 前記シール材は、前記集電体と接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のバイポーラ電池。
  6. 前記シール材は、前記集電体の外側まで延びており、シール材同士が各集電体の外側で互いに接合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のバイポーラ電池。
  7. 前記シール材同士が各集電体の外側で互いに接合されている部分で厚さを増すためのスペーサを介在させていることを特徴とする請求項6記載のバイポーラ電池。
  8. 前記正極、前記負極、および前記セパレータのうち、少なくともいずれかにゲル電解質を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のバイポーラ電池。
  9. ラミネートフィルムパックに減圧下で封入されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のバイポーラ電池。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つ記載のバイポーラ電池を複数個、並列および/または直列に接続したことを特徴とする組電池。
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