JP2006053014A - 燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明の目的は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼の溶接性の改善を図ることにより溶接作業者への負担の低減ができ、高品質、高信頼を有する燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体が溶接による溶接金属によって一体に接合される原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
【選択図】図3
本発明の目的は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼の溶接性の改善を図ることにより溶接作業者への負担の低減ができ、高品質、高信頼を有する燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体が溶接による溶接金属によって一体に接合される原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、原子力発電所の燃料貯蔵設備に係わり、特に原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法に関する。
燃料貯蔵ラックは原子力発電所内の燃料貯蔵プール内に設置され、原子炉で発電のために使われた使用済燃料集合体等を再処理工場に運び出すまでの間、安全に貯蔵するための設備である。近年、燃料貯蔵スペースの有効活用のため、燃料貯蔵容量の増加が望まれており、燃料貯蔵ラックの稠密化を図るため、燃料貯蔵ラックとしては、特許文献1のように複数の仕切板を格子状に組み合せてなる燃料貯蔵ラックと、特許文献2、特許文献3のように複数の角筒体を市松模様状に配列してなる燃料貯蔵ラックとがある。これらの燃料貯蔵ラックは中性子吸収能力が高いボロンを添加したオーステナイト系ステンレス鋼(以下、ボロン添加ステンレス鋼と称す)が用いられており、中性子に対する遮へい効果に優れることから、燃料貯蔵ラックの配列の稠密化を行い、貯蔵容量の向上を行っている。
燃料貯蔵ラックの製造方法では、特許文献2、特許文献3のように複数の角筒体を市松模様状に配列し、互いに隣接する2本の角筒体の対角方向隣接コーナー部間にクサビ状の接合用部材を設け、溶加棒により接合用部材と角筒体コーナ部との両者を接合することで角筒体同士を接合するものがあり、このような接合用部材と角筒体の組立手順を繰返し製造される燃料貯蔵ラック(以下、角筒体構造ラックと称す)がある。
又、特許文献1のように長尺仕切板を水平に置き、この長尺仕切板に切込み穴を設け、この切込み穴に短尺仕切板の凸部を差込み、前記短尺仕切板を複数個垂直に取付け、その交点を下向きに隅肉溶接するとともに、前記短尺仕切板の他方の凸部を別の長尺仕切板の切込み穴に差込み、この部分を溶加棒により栓溶接し、この隅肉・栓溶接手順を繰り返し製造される燃料貯蔵ラック(以下、板構造ラックと称す)がある。
前述の角筒体構造ラックの溶接組立時に使用される溶加棒、接合用部材及び板構造ラックに使用される溶加棒としては、オーステナイト系のステンレス鋼が用いられる。
従来技術の燃料貯蔵ラックの製造は、溶接組立によって行われる。一般にオーステナイト系ステンレス鋼の溶接では、δフェライト組織を含む溶加棒が使用される。これは溶接金属の組織中のオーステナイト組織に若干のδフェライト組織を含んだ状態にすることで、良好な溶接金属及び溶接時の高温割れを防止することができる。特にδフェライト含有量(以下、δフェライト量と称す)が高い場合、溶接収縮に伴う変形及び残留応力の減少などの効果が得られる。ボロン添加ステンレス鋼の溶接においても同様にδフェライト量の高い溶加棒を使用している。しかし、ボロン添加ステンレス鋼に添加されるボロン(B)は、強力なオーステナイト生成元素であり、溶接時に母材から溶融したBを含む溶接金属は優先的にオーステナイト組織になりやすい。このため、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属においてはδフェライト量が減少し、完全オーステナイト組織を形成しやすいため、燃料貯蔵ラックの溶接組立過程においては、残留応力の発生、歪等による変形が大きくなり、燃料集合体を貯蔵するセル間隔や組立寸法の精度が低下しやすくなる。
従って、寸法精度を確保し、品質を高めるため、従来の角筒体構造ラックでは角筒体を、板構造ラックでは長尺仕切板や短尺仕切板を変形防止のために拘束冶具により組立架台に十分な拘束力で固定し、溶接組立時の寸法精度を維持している。しかし、変形を抑制するために必要な拘束力は大きく、組立架台や拘束冶具の消耗、組立準備にかかる時間が増加し、生産性が低く、コストが大きくなる。
ボロン添加ステンレス鋼に添加されるBは、オーステナイト組織に約100ppmしか固溶しないため、B添加量が多い場合には、溶接金属の凝固時にオーステナイト系ステンレス鋼に含まれる鉄(Fe)、クロム(Cr)等と反応し、Fe、Cr系の硼化物〔(Fe、Cr)2B〕を形成する。この硼化物は地金であるオーステナイト組織よりも比較的低融点であるため、溶接金属の組織粒界に偏析する特徴をもっており、溶接時の液化割れ(高温割れ)発生の要因と考えられている。このような要因よりボロン添加ステンレス鋼は難溶接材料であるため、高温割れ抑制という観点から従来の製造方法においては溶接施工条件等の溶接施工管理及び検査精度を向上させることで溶接性を高め、製品の品質を保持している。しかし、このような溶接性確保のための溶接法に伴い、溶接作業者への作業負担が増加するとともに、製造工程数が増加し、コストが増加するという問題が発生している。
本発明の目的は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼の溶接性の改善を図ることにより溶接作業者への負担の低減ができ、高品質、高信頼を有する燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法を提供することにある。
本発明の燃料貯蔵ラックは、中性子吸収能力の高い元素としてボロンを含むオーステナイト系ステンレス鋼の溶接金属に、Bと反応性が高いTiを含有させることを特徴とするものである。即ち、Tiは強力なδフェライト生成元素であり、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属にTiを添加することで、溶接金属中のδフェライト組織の減少を抑制することが可能となり、従来のTiを含まない溶接金属におけるδフェライト量と比較して、その量を容易に増加させることができる。このようなδフェライト組織を多く含んだ溶接金属では冷却時の溶接収縮が緩和されるため、溶接後の残留応力や溶接変形を小さくすることができる。前述のように、ボロン添加ステンレス鋼の溶接性は、溶接時に母材側から溶接金属中に溶融するBによるFe、Cr系硼化物の形成により影響を受ける。このため、良好な溶接性を得るにはFe、Cr系硼化物の偏析及び形成を抑制することが有効である。
又、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属にTiを添加することにより、Fe、Cr系硼化物の他に、Ti系(TiB、TiB2)の硼化物を優先的に形成させることが可能となる。図1に示す各温度におけるB化合物の標準生成自由エネルギーによれば、Ti系硼化物の生成自由エネルギーは、Fe、Cr系硼化物である硼化鉄(Fe2B)や硼化クロム(CrB)と比較して、いずれも低い値を示す。このエネルギー値がマイナス側であるほど優先的に安定な化合物を形成することを示しており、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属にTiを添加することは、Fe、Cr系硼化物よりも優先的にTi系硼化物が形成されることがわかる。
更に、図2は各硼化物の融点を示すものであり、Ti系硼化物はFe2B、Cr2Bの融点と比べ高融点であり、地金のオーステナイト凝固温度よりも十分に高い。このことからボロン添加ステンレス鋼の溶接金属にTiを添加した場合の組織形成過程は、融点と生成自由エネルギーの観点から、従来の溶接方法による溶接金属の組織形成過程とは異なり、低融点のFe、Cr系硼化物の偏析を抑制することが可能であり、更に、Fe、Cr系硼化物の形成量を、従来の溶接方法に比較して減少させることができる。
以上のことから、Tiを添加することでボロン添加オーステナイト系ステンレス鋼の溶接性に影響するδフェライト組織の形成と、低融点のFe、Cr系硼化物の偏析及び形成を抑制することができ、溶接性を容易に改善することができる。
具体的には、本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体が溶接による溶接金属によって一体に接合された原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
前記角筒体は、市松模様状に配置され、互いに隣接する角部間の間隙に設けられた接合用部材を介して前記溶接金属によって接合されていること、又、前記接合用部材は、切欠き部を有し、前記溶接金属の形成側が幅広のクサビ状であり、前記溶接金属が前記切欠き部に形成されていることが好ましい。
又、本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数個の長尺仕切板と複数個の短尺仕切板とにより複数のセルが溶接による溶接金属によって一体に形成される原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
前記長尺仕切板に設けられた切込み穴に前記短尺仕切板に設けられた一方の凸部が挿入されその交点が前記溶接金属によって隅肉溶接され、前記短尺仕切板の他方の凸部が別の長尺仕切板の切込み穴に挿入されその部分が栓溶接されていることが好ましい。
前記中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼は、重量で、C0.08%以下、Si1.00%以下、Mn2.00%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、B1.75%以下及び残部Feを有すること、又、前記溶接金属は、重量で、C0.03%以下、Si1.50%以下、Mn2.00%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、B1.75%以下、Ti3%以下及び残部Feを有することが好ましく、Ti量が0.5〜1.5%、5〜20%のδフェライト量を有することが好ましい。
本発明は、複数の燃料集合体を収納するバスケットと、該バスケットの外周を覆う内筒と、該内筒の外周を覆う中性子遮蔽材と、該遮蔽材を覆う外筒と、前記内筒の両端部を各々包み内部に木材が充填され表面を円筒状スチールカバーで覆った上下衝撃緩衝体とを備え、前記バスケットが前述に記載の燃料貯蔵ラックの構造より成る燃料輸送貯蔵キャスクが好ましい。
本発明は、Ti3重量%以下を含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック形成用溶加棒、更に、Ti3重量%以下を含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック接合用部材にある。いずれにおいても、Ti量が0.5〜1.5重量%であることが好ましい。
本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体を、少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなる溶加材を用いて肉盛溶接によって一体に接合することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法にある。
前記角筒体を市松模様状に配置し、互いに隣接する角部間の間隙に接合用部材を設け、該接合用部材を介して前記肉盛溶接によって接合すること、又、前記接合用部材は、切欠き部を有し、前記肉盛溶接の形成側が幅広のクサビ状であり、前記肉盛溶接を前記切欠き部に対して長手方向に沿って形成することが好ましい。
本発明は、中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数個の長尺仕切板と複数個の短尺仕切板とにより複数のセルを、少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなる溶加材を用いて肉盛溶接によって一体に接合することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法にある。
前記長尺仕切板に設けられた切込み穴に前記短尺仕切板に設けられた一方の凸部が挿入されその交点を前記肉盛溶接によって隅肉溶接し、前記短尺仕切板の他方の凸部が別の長尺仕切板の切込み穴に挿入されその部分を前記肉盛溶接によって栓溶接することが好ましい。
前記溶加材は、重量で、C0.03%以下、Si1.5%以下、Mn2.0%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、Ti3%以下及び残部Feを有すること、又、よりTi量を0.5〜1.5%とすることが好ましい。
本発明によれば、ボロン添加ステンレス鋼の溶接性の改善を図ることにより溶接作業者への負担の低減ができ、高品質、高信頼を有する燃料貯蔵ラックとその形成用溶加棒及びその接合用部材並びにその製造法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的な実施例によって説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は、使用したTi添加部材と、母材となるボロン添加オーステナイト系ステンレス鋼板の化学成分(重量%)である。Ti添加部材はTiの添加のしやすさ、小物品、製造期間、数量の関係から鋳造にて製造している。Ti以外の化学成分はJIS規格でのSUS304相当のオーステナイト系ステンレス鋼をベースとしている。Ti添加部材は、Ti含有量が重量比で、(b)0.5%材、(c)1.0%材、(d)1.5%材と、約0.5重量%ピッチで変化させた。また、Tiの効果を比較するため、(a)Ti無添加材を用いた。これら部材と溶接する母材は、表1(e)材に示す1.75重量%以下のBをJIS規格SUS304相当へ添加したボロン添加ステンレス鋼板を用いた。
このボロン添加オーステナイト系ステンレス鋼板の母材をV字開先とする所定の間隔にして突合わせ、裏当て材に接合用部材を用い、Ti添加部材と無添加部材とを各々接合用部材及び溶加棒として用いてTIG溶接により2層の肉盛溶接により接合し、得られた溶接材を厚さ4〜5mmの薄板に加工した。溶接材の接合部である溶接金属はTiとBの両者が含有している状態であり、溶接金属をフェライト測定器によるδフェライト量の測定と、バレストレイン試験を実施し、δフェライト量及び高温割れ感受性へ及ぼすTiの影響を調べた。尚、溶接条件及びバレストレイン試験条件は以下の通りである。ひずみの付加は溶接金属部をTIG溶接におけるアークによって加熱し曲げによって行った。
[溶接条件]
入熱量:8.4kJ/cm〜20kJ/cm
シールドガス:アルゴン
[バレストレイン試験条件]
溶接法:TIG溶接法
溶接電流:115A
溶接速度:1.3mm/s
シールドガス:アルゴン
付加ひずみ:2%
図3は、各溶接金属に対してバレストレイン試験を実施し、高温割れ感受性の大きさを表す全割れ長さとTi添加量との関係を示す図である。図3に示すように、Ti無添加部材(a)材を用いた溶接金属と比較して、Ti添加部材(b)〜(d)材における全割れ長さは、Ti添加量の増加と共に減少する傾向を示し、高温割れ感受性が低下している。特に、図3に示すように、全割れ長さは、Ti添加量が0.3重量%以上で急激に小さくなり、それ以上ではやや小さくなる傾向を有し、添加・製造可能な3重量%付近まで同等の効果が予想される。特にTi添加量は0.5〜1.5重量%が好ましい。
入熱量:8.4kJ/cm〜20kJ/cm
シールドガス:アルゴン
[バレストレイン試験条件]
溶接法:TIG溶接法
溶接電流:115A
溶接速度:1.3mm/s
シールドガス:アルゴン
付加ひずみ:2%
図3は、各溶接金属に対してバレストレイン試験を実施し、高温割れ感受性の大きさを表す全割れ長さとTi添加量との関係を示す図である。図3に示すように、Ti無添加部材(a)材を用いた溶接金属と比較して、Ti添加部材(b)〜(d)材における全割れ長さは、Ti添加量の増加と共に減少する傾向を示し、高温割れ感受性が低下している。特に、図3に示すように、全割れ長さは、Ti添加量が0.3重量%以上で急激に小さくなり、それ以上ではやや小さくなる傾向を有し、添加・製造可能な3重量%付近まで同等の効果が予想される。特にTi添加量は0.5〜1.5重量%が好ましい。
図4は、各溶接金属のδフェライト量とTi含有量との関係を示す図である。図4に示すように、Ti無添加部材(a)材を用いた溶接金属と比較して、Ti添加部材(b)〜(d)材における溶接金属のδフェライト量は、Ti添加量の増加と共に増加する。特に、δフェライト量の上限値は、Ti添加量の増加と共に急激に増加するが、Ti量が1.0重量%付近から緩やかになり、1.5重量%付近で飽和する傾向を有する。他方、δフェライト量の下限値は、Ti添加量の増加と共に上限値と同様にTi添加量の増加と共に急激に増加するが2.0重量%付近で飽和する傾向を有する。
非特許文献1に記載されているように、一般のオーステナイト系ステンレス鋼におけるδフェライトと全割れ長さの関係は、溶接金属中のδフェライト量が約9〜20%程度の範囲であれば割れ感受性が低く、約10%程度で最小となり、δフェライト量が20%を超え多い場合には全割れ長さが増加することが知られている。本実施例のTi添加部材におけるTi添加範囲においては、Ti量が多いほど溶接金属中のδフェライト量の増加と高温割れ感受性の改善が確認される。特に、高温割れ感受性に対するTi添加量として、δフェライト量が9%程度となる0.8重量%から、δフェライト量が20%程度を有し、高温割れ感受性低下の効果が期待される3重量%が好ましい。Ti量を0.8〜3.0重量%の範囲とすることにより、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属の高温割れ感受性を改善できるものである。
尚、図3及び図4は、接合用部材にTi添加材を用い、溶加棒にTi無添加材を用いて肉盛溶接した場合には、溶接金属中へのTiの含有は接合用部材からのみとなり、その希釈によって含有されるTi量は減少する。この場合の溶接金属に含まれるTi含有量は添加量の約33%となる。又、接合用部材をTi無添加材とし、溶加棒にTi添加材を用いて肉盛溶接した場合にはその希釈の影響は小さく、その含有量がほぼその添加量となるので、これらの図から高温割れ感受性及びδフェライト量を知ることができる。
図5は角筒体構造の燃料貯蔵ラックの溶接組立時に使用される接合用部材(a)及び肉盛溶接後(b)の斜視図である。接合用部材1はTi量を含有するオーステナイト系ステンレス鋼から成形されている。図5(a)に示すように、接合用部材1の断面形状は概ねクサビ状で、溶接金属を形成する面側が厚肉となっており、長手方向の中央部に溶接の形成側が幅広でその奥行きが狭くなった切欠き部2が設けられ、溶接金属の形成が容易な構造を有している。又、図5(b)に示すように、切欠き部2の深さは、溶接金属11の2層の肉盛溶接を形成する程度が好ましく、肉盛溶接をその長手方向に沿って2パスで形成するのが好ましい。
図6は本発明に係る角筒体構造ラックの全体構造を示す斜視図である。角筒体構造ラックは所定の間隔で配置された接合用部材1、ボロン添加ステンレス鋼板で成形された角筒体3、角部に設けられるアングル4、外側の角筒体3間を繋ぐ側板5、角筒体構造ラック全体の底部を底板6、ラックの支持脚7にて構成されている。
図7は図6の角筒体構造を有する燃料貯蔵ラックの部分断面図である。図7に示すように、市松模様状に配列された角筒体3と隣接する角筒体3の角部間に接合用部材1が挿入され、角筒体3同士が互いに溶接金属11によって連結され、燃料集合体は角筒体3の内側あるいは角筒体3の外面などで囲まれることにより形成される燃料貯蔵セル8に挿入され貯蔵される。
図8は角筒体3と接合用部材1との溶接部を示す断面図である。B及びTiを添加していないオーステナイト系ステンレス鋼の溶加棒9を用い、TIG溶接機10により、接合用部材1の切欠き部2に溶接金属11を形成し、角筒体3同士を結合する。本実施例においては、実施例1に記載の所定のTiを添加した接合用部材1を用い、接合用部材1の切欠き部2表面を溶接により溶融することで、接合用部材1自身に含まれるTiを溶接金属11に供給することができる。このTiの溶接金属への供給により、溶接金属11中のδフェライト量が増加し、同時に優先的にTi系硼化物を形成するため、従来のボロン添加ステンレス鋼の溶接による溶接金属に形成されるFe、Cr系硼化物の結晶粒界への偏析及び形成を抑制することができ、溶接性に優れた良好な溶接金属を得ることができた。接合用部材1はTi0.8〜3.0%重量が好ましく、溶接金属11中のTi量は約0.3〜1.0重量%となる。
以上のように、角筒体構造の燃料貯蔵ラックの製造過程での本発明の接合用部材1の使用は、従来のTiを含有させない接合用部材1を用いた製造方法と比較して、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属におけるδフェライト量を増加させることができ、容易に溶接性を向上できるため、厳しい溶接条件及び溶接施工管理を緩和させると共に、溶接作業者への負担も低減できる。尚、Tiを添加したオーステナイト系ステンレス鋼の溶加棒9を用い、TIG溶接機10により接合することにより更に溶接条件及び溶接施工管理を緩和させると共に、溶接作業者への負担も低減できる。
図9は本発明に係る板構造の燃料貯蔵ラックの全体構造を示す斜視図である。板構造の燃料貯蔵ラックは、長尺仕切板12及び短尺仕切板13、底板6及びラックの支持脚7にて構成され、いずれも実施例1に記載のボロン添加ステンレス鋼板で成形されている。また、長尺仕切板12は上部切込み穴14及び下部切込み穴15(図示省略)、短尺仕切板13は長尺仕切板の上部切込み穴へ差込む上部凸部16及び長尺仕切板の下部切込み穴へ差込む下部凸部17(図示省略)を有している。
図10は本発明に係る板構造の燃料貯蔵ラックの組立図を示す斜視図である。水平に置かれた長尺仕切板12に設けられた下部切込み穴15に短尺仕切板13の下部凸部17を差込み、長尺仕切板12と短尺仕切板13のそれぞれの交点を所定の間隔で複数箇所を図10に示すように隅肉溶接によって溶接金属18を形成し一体化されている。また、短尺仕切板13の上部凸部16を別の長尺仕切板12に設けられた上部切込み穴14に差込み、この部分を上から所定の間隔で複数箇所を図10に示すように栓溶接(図示省略)を施すことによって一体化されている。組立手順は図10に示す下部側より順次溶接によって各板部材同士を接合することを繰返すことにより板構造ラックが形成される。隅肉溶接は1パス及び栓溶接は長手方向に2パスの肉盛溶接によって行われる。
図11は図10の板構造の燃料貯蔵ラックを溶接接合する継手の断面図である。図11に示すように、実施例1に記載のTiを添加した本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼により成形された溶加棒19を使用し、長尺仕切板12と短尺仕切板13とを溶接機10の施工による隅肉溶接により溶接金属18と、栓溶接による溶接金属20とが形成され一体化される。
溶接金属18及び溶接金属20は、溶加棒19により供給されたTiの含有により、溶接金属中のδフェライト量は増加しかつ、容易に溶接性を向上できるため、厳しい溶接条件及び溶接施工管理を緩和させると共に、溶接作業者への負担を低減できる。いずれの肉盛溶接においてもTi0.8〜3.0重量%の範囲が好ましい。
本実施例においては、溶加棒19により溶接金属18及び溶接金属20へ直接Tiを供給することが可能なため、実施例2の角筒体構造ラックの場合と比較し、溶接金属中のTiの含有量が増加し、溶接金属中のδフェライト量の増加と、Fe、Cr系硼化物の形成の抑制が図られるため、溶接性の向上と共に大きな変形抑制効果を得ることができる。このような効果により、寸法精度が高く、高品質な燃料貯蔵ラックの製造を行うことができると同時に、溶接組立時の拘束力を小さくすることで燃料貯蔵ラックの製造工程の短縮、拘束冶具の継続的な使用が可能となり、製品コストを低減することができる。
又、板構造の燃料貯蔵ラックの製造過程での溶加棒19の使用は、その大きな構造変更をすることなく、実機の製造工程に適用可能である。また、従来のTi無添加材による製造方法と比較して、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属におけるδフェライト量を容易に増加することができ、溶接性を向上できるため、溶接作業者への負担を低減でき、製造工程の短縮に伴うコスト低減が可能となる。
図12は本発明に係る燃料輸送貯蔵キャスクの全体構成を示す斜視図である。原子力発電所で発生した使用済燃料集合体は本発明に係る燃料輸送貯蔵キャスクにより再処理工場へ移送され、処理が行われる。燃料輸送貯蔵キャスクは、使用済燃料集合体の輸送、または再処理工場へ輸送されるまでの間、原子力発電所敷地内若しくは敷地外に安全に保管するときに使用される燃料貯蔵機器である。燃料輸送貯蔵キャスクは使用済燃料集合体から発生するγ線を遮へいする内筒23、中性子を遮へいする遮へい材24、側面カバーの外筒25、放射能を完全に閉じ込める一次蓋26及び二次蓋27の二重蓋とにより構成されている。内筒23内には、中性子吸収材より構成されたバスケット28が収納配置されており、使用済燃料集合体はバスケット28より構成された各燃料貯蔵セル内に装荷される。
本実施例においては、バスケット28は、実施例1〜3に記載の角筒体構造の燃料貯蔵ラック又は板構造の燃料貯蔵ラックと同等な構造からなるもので、ボロン添加ステンレス鋼板で構成され、溶接接合され、その溶接金属がTi添加、好ましくは0.8〜3.0重量%の範囲で添加した本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼により成形され、組立製造される。
従って、本実施例においては、前述と同様にボロン添加ステンレス鋼における溶接が顕著に改善される効果を得ることができ、効率的に高精度に製造することができる。
以上、本実施例によれば、ボロン添加ステンレス鋼の溶接金属中のδフェライト量を増加させることで溶接収縮による変形及び残留応力を緩和でき、寸法精度が高く、高品質な燃料貯蔵ラックの製造が可能となる。又、本実施例によれば、ボロン添加ステンレス鋼の溶接時に形成されるFe、Cr系硼化物の偏析の減少及び抑制が可能であり、溶接性に優れた良好な溶接金属を得ることができ、更に、厳しい溶接条件及び溶接施工管理が要求される燃料貯蔵ラックとその製造方法において、溶接金属中のδフェライト量を制御し溶接性を容易に改善することができるため、溶接作業者への製造における負担を低減することができると共に、燃料貯蔵ラックの製造工程の短縮、溶接時に使用する冶具の消耗を抑えることができ、コスト低減が可能となる。
1…接合用部材、2…切欠き部、3…角筒体、4…アングル、5…側板、6…底板、7…ラックの支持脚、8…燃料貯蔵セル、9…溶加棒、10…溶接機、11…溶接金属、12…長尺仕切板、13…短尺仕切板、14…上部切込み穴、15…下部切込み穴、16…上部凸部、17…下部凸部、18…溶接金属(隅肉溶接)、19…溶加棒、20…溶接金属(栓溶接)、21…溶接金属(接合用部材+溶加棒19使用時)、22…接合用部材(オーステナイト系ステンレス鋼)、23…内筒、24…中性子遮へい材、25…外筒、26…一次蓋、27…二次蓋、28…バスケット。
Claims (21)
- 中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体が溶接による溶接金属によって一体に接合された燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項1において、前記角筒体は、市松模様状に配置され、互いに隣接する角部間の間隙に設けられた接合用部材を介して前記溶接金属によって接合されていることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項1又は2において、前記接合用部材は、切欠き部を有し、前記溶接金属の形成側が幅広のクサビ状であり、前記溶接金属が前記切欠き部に形成されていることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数個の長尺仕切板と複数個の短尺仕切板とにより複数のセルが溶接による溶接金属によって一体に形成される原子炉燃料集合体を貯蔵する燃料貯蔵ラックにおいて、前記溶接金属が少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項4において、前記長尺仕切板に設けられた切込み穴に前記短尺仕切板に設けられた一方の凸部が挿入されその交点が前記溶接金属によって隅肉溶接され、前記短尺仕切板の他方の凸部が別の長尺仕切板の切込み穴に挿入されその部分が栓溶接されていることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼は、重量で、C0.08%以下、Si1.00%以下、Mn2.00%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、B1.75%以下及び残部Feを有することを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記溶接金属は、重量で、C0.03%以下、Si1.50%以下、Mn2.00%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、B1.75%以下、Ti3%以下及び残部Feを有することを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項7において、前記Ti量が0.5〜1.5重量%であることを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記溶接金属は、5〜20%のδフェライト量を有することを特徴とする燃料貯蔵ラック。
- 複数の燃料集合体を収納するバスケットと、該バスケットの外周を覆う内筒と、該内筒の外周を覆う中性子遮蔽材と、該遮蔽材を覆う外筒と、前記内筒の両端部を各々包み内部に木材が充填され表面を円筒状スチールカバーで覆った上下衝撃緩衝体とを備え、前記バスケットが請求項1〜9のいずれかに記載の燃料貯蔵ラックの構造より成ることを特徴とする燃料輸送貯蔵キャスク。
- Ti3重量%以下を含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック形成用溶加棒。
- 請求項11において、前記Ti量が0.5〜1.5重量%であることを特徴とする燃料貯蔵ラック形成用溶加棒。
- Ti3重量%以下を含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする燃料貯蔵ラック接合用部材。
- 請求項13において、前記Ti量が0.5〜1.5重量%であることを特徴とする燃料貯蔵ラック接合用部材。
- 中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数の角筒体を、少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなる溶加材を用いて肉盛溶接によって一体に接合することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 請求項15において、前記角筒体を市松模様状に配置し、互いに隣接する角部間の間隙に接合用部材を設け、該接合用部材を介して前記肉盛溶接によって接合することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 請求項15又は16において、前記接合用部材は、切欠き部を有し、前記肉盛溶接の形成側が幅広のクサビ状であり、前記肉盛溶接を前記切欠き部に対して長手方向に沿って形成することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 中性子吸収能力の高い元素を含むオーステナイト系ステンレス鋼よりなる複数個の長尺仕切板と複数個の短尺仕切板とにより複数のセルを、少量のTiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなる溶加材を用いて肉盛溶接によって一体に結合することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 請求項18において、前記長尺仕切板に設けられた切込み穴に前記短尺仕切板に設けられた一方の凸部が挿入されその交点を前記肉盛溶接によって隅肉溶接し、前記短尺仕切板の他方の凸部が別の長尺仕切板の切込み穴に挿入されその部分を前記肉盛溶接によって栓溶接することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 請求項15〜19のいずれかにおいて、前記溶加材は、重量で、C0.03%以下、Si1.5%以下、Mn2.0%以下、Ni8.0〜10.5%、Cr18.0〜20.0%、Ti3%以下及び残部Feを有することを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
- 請求項20において、前記Ti量が0.5〜1.5重量%であることを特徴とする燃料貯蔵ラックの製造法。
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