JP2006051573A - 打撃工具 - Google Patents

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Tsukasa Suzuura
司 鈴裏
Mayumi Unno
真由美 海野
Shinki Otsu
新喜 大津
Shinichiro Sato
慎一郎 佐藤
Takahiro Hirai
貴大 平井
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Abstract

【課題】 低振動と低騒音を図ることができる打撃工具を提供すること。
【解決手段】 電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構と、前記電動機及び前記変換機構の両方の少なくとも一部を収納するモータカバーと、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、先端工具を保持する先端工具保持部材を有し、前記打撃子から前記先端工具に打撃力を伝達することによって所定の作業を行う打撃工具において、前記モータカバー3の電動機室3aと、クランク室3bの仕切りを概直線の仕切リブ3hにて形成し、更に前記クランク室3bの側壁3eから前記電動機室3aの概中心に向かって補強リブ(1)3i、補強リブ(2)3jを配設する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電動機により駆動され、コンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業を行うための打撃工具に関するものである。
電動機により駆動され、コンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業を行うための打撃工具は広く一般に知られている。従来の打撃工具の一例を図6に示す。
図6は従来の打撃工具101の一部を破断して示す縦断面図であり、打撃工具101においては、回転子102a、固定子102b及びコイル102cからなる電動機102の該回転子102aの回転がピニオン106とカウンタギヤ117及びファイナルギヤ118によってクランクシャフト114に伝達され、該クランクシャフト114が回転駆動される。クランクシャフト114の回転は、コンロッド127によってピストン125の往復直線運動に変換され、打撃子124内にピストン125にて画成された空気室126内の空気圧がピストン125の往復運動によって変動することによって、打撃子124がシリンダケース119内を往復運動して中間子131に間欠的に衝突し、先端工具保持部材121内に摺動自在に嵌装された先端工具132に中間子131から打撃力が伝達され、この先端工具132によってコンクリート等の被削材の破砕、はつり等の所要の作業がなされる。
打撃工具のケーシングは、電動機2を収納するモータカバー103、シリンダケース119、インナーカバー107及びギヤカバー108から構成されている。
この種の打撃工具101においては、打撃子124が中間子131に、中間子131が先端工具132に衝突する際に、打撃子124、中間子131及び先端工具132が傾いてシリンダケース119や先端工具保持部材121に衝突し、大きな振動が発生する。この振動が先端工具保持部材121、シリンダケース119から、モータカバー103、インナーカバー107、ギヤカバー108等へと伝達されるため、これらの部材からの騒音発生が誘発されるとともに、各部の破損を招いて当該打撃工具101の耐久寿命の低下を招くという問題が発生する。表面積の大きなモータカバー103からは特に大きな騒音が発生し、この種の打撃工具101においては、最も重大な騒音源となっているケースが少なくない。
打撃工具101の従来のモータカバー103の構造の一例を図7を用いて説明する。即ち、モータカバー103においては、図示しない電動機102の一部を収納する電動機室103aと、図示しない往復動変換機構の一部を収納するクランク室103gの2部屋にて構成されており、電動機室103aとクランク室103bは仕切リブ103c、103dにより仕切られている。通常、クランク室103bには潤滑のためのグリースが充填されるため、クランク室103bの容積を小さくするために、一般的に仕切リブ103c、103dの形状は、図に示すようなX形状となっている。
上記のような形状のケーシング103の場合、前述した先端工具132等からシリンダケース119を介して伝達した衝撃力が前壁103fから伝達し、クランク室103bの側壁103e等を通過してケーシング103全体に伝達する。この際、仕切リブ103c、103dはリブとしての補強の役割をほとんどなしておらず、この結果側壁103e同士が互いに近づきあったり遠ざかったりする圧縮、引張りの振動モードの発生を始めとして、ケーシング103がほぼ自由に振動し、騒音を発生する原因となってしまっていた。なお、上記したケーシング103の振動において、クランク室103bの側壁103eの開口端(図7紙面垂直方向の手前)が最も振幅の大きい箇所の一つであり、従って補強のためのリブは前記した開口端にかかっているべきであるが、中央リブ103gはクランク室103b内に収納される図示しないクランクシャフト114の動きを阻害しないために低いリブとなっている。よって、前記中央リブ103gは補強としての一定の効果は有しているものの、騒音を低減する点では大きな効果を有するに至っていない。特に側壁103eの振動低減には何ら寄与していない。
騒音の発生を抑制する手段としては、モータカバー103等の各部材の肉厚を増してそれらの剛性を高めたり、当該打撃工具101の破砕やハツリ等の作業能力を低下させることによって衝撃力を低く抑える等の手法が考えられる。
又、先端工具保持部材やシリンダケース等への径方向の振動伝達を遮断するために、図8に示すように、先端工具保持部材221の先端工具保持部に、先端工具232と直接接触する内周部鋼材層221aとその外側に配される外周部鋼材層221b及びこれら両層の間に介在する弾性部材層221cを配設するとともに、中間子231の先端工具保持部にも、先端工具232と直接接触する内周部鋼材層231aとその外側に配される外周部鋼材層231b及びこれら両層の間に介在する弾性部材231c層を配設する構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−254352号公報
しかしながら、モータカバー等の各部材の肉厚を増してそれらの剛性を高める方法では、当該打撃工具が高質量化してコストアップを免れないばかりか、その取り扱い及び操作性が悪くなるという問題が発生する。また、ただ単にモータカバーの肉厚を一律に増すだけでは、場所によっては質量増加によって振動エネルギが増加し、騒音が悪化する恐れすらある。
又、打撃工具の破砕やハツリ等の作業能力を低下させることによって衝撃力を低く抑える方法では、作業効率の低下を免れないという問題が発生する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、安価に且つ合理的に低振動と低騒音を図ることができる打撃工具を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する往復動変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、これらを収納するケーシングと、先端工具を保持する先端工具保持部材とを有し、前記電動機の軸心方向と前記ピストン及び前記打撃子の往復動方向とがほぼ直交し、前記ケーシングが前記電動機の少なくとも一部を収納する電動機室及び前記往復動変換機構の少なくとも一部を収納するクランク室を有するモータカバーを有した打撃工具であって、前記モータカバーは、前記電動機室と前記クランク室との間に位置し、前記往復動方向にほぼ直交するよう一方の側壁から他方の側壁にかけて延びたリブを有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する往復動変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、これらを収納するケーシングと、先端工具を保持する先端工具保持部材とを有し、前記電動機の軸心方向と前記ピストン及び前記打撃子の往復動方向とがほぼ直交し、前記ケーシングが前記電動機の少なくとも一部を収納する電動機室及び前記往復動変換機構の少なくとも一部を収納するクランク室を有するモータカバーを有した打撃工具であって、前記クランク室の前記往復動方向の範囲内で前記モータカバー側壁から前記電動機の一部外周と当接する前記モータカバーの当接部に向かって延びるリブを設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、側壁同士が近づいたり遠ざかったりする代表的な振動モードを始めとして、様々な振動モードに対して高い剛性を示し、当該打撃工具の低騒音と低振動が実現される。
請求項2記載の発明によれば、クランク室の側壁から電動機室に向かってリブを配設したため、前述した先端部からの衝撃力がモータカバーの前壁から側壁に伝達した時、該衝撃力が前記リブ方向に流れ、質量の大きい電動機の固定子で荷重を受けることにより、モータカバーの変形による振動、騒音の発生を低減させることができるようになる。更に、ピストン及び打撃子の往復動方向におけるクランク室近傍のモータカバーの側壁をリブによって分割させることにより側壁の振動低減を図り、低騒音化を図ることができる。
以下に本発明打撃工具の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る打撃工具の外観斜視図、図2は同打撃工具の一部を破断して示す縦断面図、図3は同打撃工具のモータカバーの外観斜視図、図4は図3の平面図である。
図1及び図2に示す打撃工具1においては、図2に示すように、駆動源としての電動機2がモータカバー3内の電動機室3aに縦置きにて収納配置されており、固定子2bは電動機室3a内に圧入されている。回転子2aは、その上下両端部で回転自在に支承されており、その上端部にはピニオン6が一体に刻設されている。
電動工具に使用される一般的な電動機2の固定子2bは図6に示すように一対の切欠き部を有したほぼ小判形の形状をしており、図5に点線で示すように固定子2bの円形部外周に周方向4つの当接部3k、3lが当接していることで、電動機2はモータカバー3の電動機室3b内での径方向位置が規制されている。
又、上記モータカバー3の上部にはインナーカバー7が取り付けられており、このインナーカバー7の上部にはギヤカバー8が複数本のボルト9(図1参照)によって被着されている。そして、図2に示すように、前記回転子2aの上端部は、インナーカバー7に回転自在に支持されている。
更に、当該打撃工具1の後端部には、側面視コの字状を成すハンドル10が前記ギヤカバー8とモータカバー3に取り付けられて配されており、このハンドル10には、当該打撃工具1(電動機2)の駆動をON/OFFするためのプッシュボタン式のスイッチ11が設けられている。
他方、図2に示すように、前記ギヤカバー8内には前記ピニオン6に噛合するカウンタギヤ17及びクランクシャフト14が回転自在に支承されており、クランクシャフト14には、前記カウンタギヤ17に噛合するファイナルギヤ18が結着されている。尚、ピニオン6、カウンタギヤ17、ファイナルギヤ18はこの順に径が大きくなっており、これらは減速ギヤ機構を構成している。
ところで、前記モータカバー3の前端部には、そこから略水平に延びる円筒状のシリンダケース19の後端部が嵌合されて複数のボルト20(図1参照)によって取り付けられており、該シリンダケース19の前端部には、同じく略水平に延びる筒状の先端工具保持部材21が嵌合されて複数のボルト22によって同心的に取り付けられている。尚、シリンダケース19の外周にはサイドハンドル23が取り付けられている。
又、図2に示すように、前記シリンダケース19内には、後端が開口する有底筒状の打撃子24が前後方向に摺動自在に嵌装されており、この打撃子24内にはピストン25が前後方向(打撃方向)に摺動自在に嵌装され、打撃子24内にはピストン25によって画成された空気室26が形成されている。そして、ピストン25は、コンロッド27を介して前記クランクシャフト14にクランク室3b内で連結されており、コンロッド27とクランクシャフト14は、前記回転子2aの回転運動をピストン25の往復直線運動に変換する変換機構を構成している。
更に、シリンダケース19内の前端部にはシャンクスリーブ30が配置されており、該シャンクスリーブ30の中心部には中間子31が前後方向に摺動自在に挿通保持され、該中間子31の前端は、前記先端工具保持部材21内にその後端部が挿入保持された先端工具32の後端面に当接し、後端は前記打撃子24の前端面に当接している。そして、シリンダケース19内のシャンクスリーブ30と先端工具保持部材21との間には弾性体から成るリング状のダンパ33が介設されており、シャンクスリーブ30の後方には、先端工具32に負荷が掛らない非作業時に打撃子24を固定して空打ちを防止するための円筒状のマウス34が配置されている。
ここで、本発明の要旨を図3及び図4に基づいて説明する。
モータカバー3は主として電動機室3a、クランク室3bの2部屋にて構成されており、その両室の間には両側壁3eを最短でつなぐ概直線の仕切リブ3hが配設されている。仕切リブ3hは、ピストン25及び打撃子24の往復動方向に対してほぼ直交すると共に、電動機2の軸心に沿って延び、一方の側壁3eから他方の側壁3eにかけて延びた形状をしている。
また、クランク室3bの側壁3eの概中央付近、すなわちクランク室3bの略中央付近から電動機2に向かって延びる補強リブ(1)3i、補強リブ(2)3jが配設されている。前記仕切リブ3h、補強リブ(1)3i、補強リブ(2)3jは、図4紙面の垂直方向全体に渡って配設されており、その上端部は側壁3eの上端部等と同様にインナーカバー7(図2参照)と当接している。
一方、図4に示す中央リブ3gは図3で見ると、前記した仕切リブ3h等のようにモータカバー3の上端面まで達しておらず、低いリブとなっている。これはクランク室3bに収納されるクランクシャフト14(図2参照)等の部品と干渉しないためで、主にモータカバー3底面の補強のためのリブとなっている。なお、モータカバー3の前壁3fにはシリンダケース19(図2参照)が取り付けられる。
次に、以上の構成を有する打撃工具1の作用について説明する。
作業者が一方の手でハンドル10を、他方の手でサイドハンドル23をそれぞれ把持した状態で、ハンドル10に設けられたスイッチ11を押圧操作すると、電動機2に通電されて回転子2aが駆動され、その回転は、減速ギヤ機構を構成するピニオン6とカウンタギヤ17及びファイナルギヤ18によって2段減速されてクランクシャフト14に伝達され該クランクシャフト14が所定の速度で回転駆動される。
上記クランクシャフト14の回転運動は、該クランクシャフト14とコンロッド27によって構成される変換機構によってピストン25の往復直線運動に変換されるため、該ピストン25が打撃子24内で前後方向に往復動し、これによって打撃子24内に形成された前記空気室26内の空気圧が変動する。そして、この空気室26内の空気圧の変動によって打撃子24がシリンダケース19内を前後方向に往復動して中間子31に間欠的に衝突するため、中間子31から先端工具32に衝撃力が伝達され、衝撃力が伝達された先端工具32によってコンクリート等の被削材の破砕、はつり等の各種作業がなされる。
ところで、図6に示した従来の打撃工具101においては、前述のように打撃子124が中間子131に、中間子131が先端工具132に打撃力を伝達したときに打撃子124、中間子131及び先端工具132が傾いてシリンダケース119や先端工具保持部材121に衝突し、大きな振動が発生する。この振動が先端工具保持部材121、シリンダケース119から、モータカバー103、インナーカバー107、ギヤカバー108等へと伝達される。特に表面積の大きなモータカバー103では、その構造が図7に示すように側壁103e同士をX形状の仕切リブ103c、103dでつないでいるため、前記側壁103e同士が近づいたり遠ざかったりする振動モードを始めとして、ほとんど全ての振動モードに対して、側壁103e等の振動を抑える働きをほとんどなしていない。具体的に説明すると、前記側壁103e同士が近づいたり遠ざかったりする振動モードが発生した場合、仕切リブ103c、103dはその振動方向に対して傾斜して配置されているため、突っ張ることによって変形を抑制することが出来ずに図7紙面の左右方向にほぼ自由に振動することが出来る。このため、これらの部材からの騒音発生が誘発されるとともに、各部の破損を招いて当該打撃工具101の耐久寿命の低下を招くという問題が発生する。
これに対して、本実施の形態に係る打撃工具1においては、前述のように図4の仕切リブ3hが側壁3e同士を、側壁3eに対してほぼ直角に、最短で連結せしめるため、側壁3e同士が近づこうにもつっかえ棒の役割をなし、また側壁3e同士が遠ざかろうにも側壁3e同士が引っ張り合う形となり、大幅に振動を抑制し、その結果騒音の低減、振動に起因する各部の破損を抑制する事が出来る。
また、補強リブ(1)3i、補強リブ(2)3jを側壁3eから電動機室3aに向かって、詳細には電動機2の固定子2b外周と当接する当接部3kに向かって配設することによって、モータカバー3全体の振動を抑制することが出来る。その意図する所は、前記した先端工具32周りで発生した衝撃力がシリンダケース19を介してモータカバー3の前壁3fより伝達した時に、該衝撃力を側壁3e、補強リブ(1)3i、補強リブ(2)3j、当接部3kを経由して、電動機2の固定子2b(図2参照)に伝達せしめる構造とする事にある。該固定子2bは積層した鉄板に電線を巻き付けたものであり、大質量、高剛性の構造物となっている。例えば本実施形態による打撃工具1の固定子2bの質量はモータカバー3の実に70%程度の質量を有している。この固定子2bに前記した衝撃力を伝達する事により、大質量の構造体にて荷重を受ける構造となり、そのほとんどが薄板で構成されている剛性の弱いモータカバー3で荷重を受けた場合と比べ、振動低減効果がある。質量の大きな固定子2bで荷重を受けるにしても、大きな衝撃力がかかれば該固定子2bも動いてしまうのは明白であり、本発明の本質はモータカバー3の電動機室3aと電動機2の固定子2aの圧入部で生じる減衰にある。質量の重い固定子2bを押そうとする時、電動機室3aと固定子2aの当接部分には滑りなどにより減衰が生じ、この減衰により振動エネルギの消散が為し得るのである。一般的には、構造体の剛性を上げるべく例えば肉厚を増しても、剛性の向上により固有振動数は高くなるが、振動エネルギの総和は不変であり、従って振動レベルは変わらない。加振周波数と固有振動数との共振を回避する目的としては有効であるが、本件のように加振力が衝撃的な力の場合、加振周波数は広いバンドを持っている。従って、本実施形態に示すような打撃工具1の低振動、低騒音化には減衰を用いるのが最も効果的なのである。
本発明請求項2記載のリブは、補強リブ(1)3iと補強リブ(2)3jによって構成される。
更に、前記補強リブ(1)3iの起点をピストン25及び打撃子24の往復動方向におけるクランク室3a近傍のモータカバー3の側壁3eとしたことにより、側壁3eが分割される事となり、クランク室3aを区画する側壁3eの振動を低減することができる。一般的に同じ大きさの荷重がかかった場合、ある大きさの薄板と、その半分の大きさの薄板では変位量が1/4となることもあり、図4に示すようにクランク室3a近傍のモータカバー3の側壁3eの略中央付近から補強リブ(1)3iが延びる構成とすることが望ましい。本実施形態の場合、補強リブ(1)3iが斜めに連結されているため、側壁3eを完全に分割したとは言えないが、上記効果に類する効果は得られる。
図4に示すように、補強リブ(1)3i及び補強リブ(2)3jが電動機2との当接部分である当接部3kに向かう途中で仕切り3hに結合された構成となっているが、このような構成とすることで補強リブ3i及び3jは仕切リブ3hの振動を低減する働きも成す。
尚、本実施の形態に係る打撃工具1について騒音を測定した結果、該打撃工具1からの距離4mでの6方向の負荷運転時の騒音は平均で2.3dB低減することが確認された。
前記仕切リブ3h、補強リブ(1)3i及び補強リブ(2)3jのリブ高さ(図4紙面の垂直方向)については、本実施形態では、モータカバー3の底面(図4紙面垂直奥)から上面(図4紙面垂直手前)まで全面に渡って配設されているが、この形態が最も望ましい。なぜならば、モータカバー3で最も振動の大きい箇所の一つは、拘束の少ないモータカバー3の上面であり、該上面を少しでも拘束する必要がある。また、底面については、モータカバー3の底面の補強リブとしての役割もなしているため、あった方が良い。しかし、これは必須条件ではなく、設計条件に応じて適宜決定できる。
仕切リブ3hは、直線で、且つ側壁3e同士を最短で連結する事が望ましいが、本発明による効果を有する他のいかなる類似形状も本発明に含まれる事は言うまでもない。
側壁3eと補強リブ(1)3iの接合点は、特に制限はない。本実施形態では側壁3eのほぼ中央で補強リブ(1)3iと接合しているが、例えば該接合点を前壁3f方向に移動する事により、前述した前壁3fから電動機室3aへの荷重の流れがよりスムーズになるというメリットがある。しかし、一般的にはクランク室の幅(図4紙面の上下方向)は、収納される部品の大きさ及び可動範囲に応じて決定されているものであり、前記補強リブ(1)3iを前壁3f方向に延ばす事によって、モータカバー全体の大きさを増加させてしまう恐れがある事を考慮に入れる必要がある。従って、面分割による効果、荷重の流れの効果、設計条件等のメリット、デメリットを考慮しながら適宜決定すればよく、本発明は補強リブ(1)3iの起点を何ら制限するものではない。
本発明は、電動機により駆動される電気ハンマ等の任意の打撃工具に対して適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る打撃工具の外観斜視図。 本発明の実施の形態1に係る打撃工具の一部を破断して示す縦断面図。 本発明の実施の形態1に係る打撃工具のモータカバーの外観斜視図。 本発明の実施の形態1に係る打撃工具のモータカバーの平面図。 電動機を構成する固定子及びコイルの一例を示す平面図。 従来の打撃工具の一部を破断して示す縦断面図。 従来の打撃工具のモータカバーの平面図。 従来の打撃工具の部分断面図。
符号の説明
1 打撃工具
2 電動機
2a 回転子
2b 固定子
3 モータカバー
3a 電動機室
3b クランク室
3e 側壁
3f 前壁
3g 中央リブ
3h 仕切リブ
3i 補強リブ(1)
3j 補強リブ(2)
6 ピニオン
7 インナーカバー
8 ギヤカバー
14 クランクシャフト
17 カウンタギヤ
18 ファイナルギヤ
19 シリンダケース
21 先端工具保持部材
23 サイドハンドル
24 打撃子
25 ピストン
26 空気室
27 コンロッド
30 シャンクスリーブ
31 中間子
32 先端工具
33 ダンパ
34 マウス

Claims (6)

  1. 電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する往復動変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、これらを収納するケーシングと、先端工具を保持する先端工具保持部材とを有し、前記電動機の軸心方向と前記ピストン及び前記打撃子の往復動方向とがほぼ直交し、前記ケーシングが前記電動機の少なくとも一部を収納する電動機室及び前記往復動変換機構の少なくとも一部を収納するクランク室を有するモータカバーを有した打撃工具であって、
    前記モータカバーは、前記電動機室と前記クランク室との間に位置し、前記往復動方向にほぼ直交するよう一方の側壁から他方の側壁にかけて延びたリブを有することを特徴とする打撃工具。
  2. 電動機と、該電動機の回転運動をピストンの往復運動に変換する往復動変換機構と、前記ピストンの往復運動による空気室内の空気圧の変動によって往復動する打撃子と、これらを収納するケーシングと、先端工具を保持する先端工具保持部材とを有し、前記電動機の軸心方向と前記ピストン及び前記打撃子の往復動方向とがほぼ直交し、前記ケーシングが前記電動機の少なくとも一部を収納する電動機室及び前記往復動変換機構の少なくとも一部を収納するクランク室を有するモータカバーを有した打撃工具であって、
    前記クランク室の前記往復動方向の範囲内で前記モータカバー側壁から前記電動機の一部外周と当接する前記モータカバーの当接部に向かって延びるリブを設けたことを特徴とする打撃工具。
  3. 前記リブは前記クランク室の前記往復動方向のほぼ中央付近から延びていることを特徴とする請求項2記載の打撃工具。
  4. 前記リブは前記クランク室の一面を成すことを特徴とする請求項2あるいは請求項3記載の打撃工具。
  5. 前記リブは前記電動機略中央に向かって延びていることを特徴とする請求項2〜請求項4記載の打撃工具。
  6. 前記モータカバーは、前記電動機室と前記クランク室との間に位置し、前記往復動方向にほぼ直交するよう一方の側壁から他方の側壁にかけて延びた他のリブを有し、前記リブは前記当接部に向かう途中で前記他のリブと結合されていることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項記載の打撃工具。
JP2004234914A 2004-08-11 2004-08-11 打撃工具 Pending JP2006051573A (ja)

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JP2015208788A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 日立工機株式会社 打撃作業機

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