JP2006051454A - 漆の塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属製の天井支持部材に均一かつ確実に漆を塗布することができ、このような天井支持部材を配設した天井面に漆の独特な高級感を持たせることのできる漆の塗布方法を提供する。
【解決手段】天井面2に配設されて天井板材3を支持する金属製の天井支持部材1に漆を塗布する漆の塗布方法は、天井支持部材1の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布する下塗工程と、ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面を研磨する研磨工程と、研磨後の表面に漆を塗布する上塗工程と、塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める乾燥工程とを備えている。
【選択図】図4
【解決手段】天井面2に配設されて天井板材3を支持する金属製の天井支持部材1に漆を塗布する漆の塗布方法は、天井支持部材1の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布する下塗工程と、ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面を研磨する研磨工程と、研磨後の表面に漆を塗布する上塗工程と、塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める乾燥工程とを備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、天井面に配設されて天井板材を支持する金属製の天井支持部材に漆を塗布する漆の塗布方法に関する。
従来より、器物等の表面に高貴な色彩と光沢とを施した伝統工芸品として知られる漆器が知られている。このような漆器は、例えば、木、竹、プラスチック、布、紙等の材料からなる素地の表面に漆を塗布することによって製造されている(例えば、特許文献1参照)。
また、漆器はいくつかの産地で生産されており、代表的なものとして知られる輪島塗の塗装方法としては、予め木地の割れやすい箇所や衝撃の多い箇所に布を被せることによって布着せを行う。その後、漆の中に耐久性を持たせるために地の粉(珪藻土)と呼ばれる天然鉱物及びそれを仮焼・粉砕した粉末を混練して塗布し堅い下地を形成する。下地を塗り重ねた後、全体を砥石で水研ぎし、上質のくろめ漆を塗布して中塗層を形成し、さらに、全体を木炭で水と擬して表面を平らに滑らかにする。そして、例えば、朱色の顔料を混入した漆を塗布して上塗りを行う。最後に、上塗層の表面に蒔絵や沈金、呂色等の装飾を施している。
ところで、このような漆の塗布は、木製の器物だけでなく、金属製の建築用の内外装材、特に天井面に配設されて天井パネルを支持する天井支持部材にも適用して天井面に漆の独特の高級感を持たせることが要望されている。
特開平11−240297号公報
また、漆器はいくつかの産地で生産されており、代表的なものとして知られる輪島塗の塗装方法としては、予め木地の割れやすい箇所や衝撃の多い箇所に布を被せることによって布着せを行う。その後、漆の中に耐久性を持たせるために地の粉(珪藻土)と呼ばれる天然鉱物及びそれを仮焼・粉砕した粉末を混練して塗布し堅い下地を形成する。下地を塗り重ねた後、全体を砥石で水研ぎし、上質のくろめ漆を塗布して中塗層を形成し、さらに、全体を木炭で水と擬して表面を平らに滑らかにする。そして、例えば、朱色の顔料を混入した漆を塗布して上塗りを行う。最後に、上塗層の表面に蒔絵や沈金、呂色等の装飾を施している。
ところで、このような漆の塗布は、木製の器物だけでなく、金属製の建築用の内外装材、特に天井面に配設されて天井パネルを支持する天井支持部材にも適用して天井面に漆の独特の高級感を持たせることが要望されている。
しかしながら、上述のように例えば輪島塗により金属製の建築用の内外装材に漆を塗布する場合、地の粉と生漆とを混練したものを直接金属製の建築用の内外装材に塗布しようとすると木製の器物等に比べて密着性が悪く、ムラが生じることもあり見栄えがあまり良くないという問題があった。
上記事情に鑑みてなされたもので、金属製の天井支持部材に均一かつ確実に漆を塗布することができ、このような天井支持部材を配設した天井面に漆の独特な高級感を持たせることのできる漆の塗布方法を提供することを目的としている。
上記事情に鑑みてなされたもので、金属製の天井支持部材に均一かつ確実に漆を塗布することができ、このような天井支持部材を配設した天井面に漆の独特な高級感を持たせることのできる漆の塗布方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、例えば図1〜図4に示すように、天井面2に配設されて天井板材3を支持する金属製の天井支持部材1に漆を塗布する漆の塗布方法であって、
前記天井支持部材の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布する下塗工程と、
ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面を研磨する研磨工程と、
研磨後の表面に漆を塗布する上塗工程と、
塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める乾燥工程とを備えていることを特徴とする。
前記天井支持部材の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布する下塗工程と、
ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面を研磨する研磨工程と、
研磨後の表面に漆を塗布する上塗工程と、
塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める乾燥工程とを備えていることを特徴とする。
ここで、研磨工程では、例えば、ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面に水をつけながら、小石にサンドペーパー等を巻き付けたものによって水研ぎすることが好ましい。
請求項1の発明によれば、天井支持部材の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布し、塗布後の表面を研磨し、さらに、漆を塗布して、高湿度雰囲気下で塗布した漆を乾燥させて固めることによって、金属製の天井支持部材にも均一かつ確実に漆を塗布することができる。すなわち、表面に硬度の比較的柔らかいポリウレタン塗料やカシュー塗料を塗布することにより、研磨工程において凹凸をなくして表面を均一にすることができるが、これと同時に表面の柔らかなポリウレタン塗布層又はカシュー塗布層に多数の細かな傷を形成することができる。そのため、漆を塗布した際に漆が多数の細かな傷内に食い込み易く、均一かつ確実に漆を塗布することが可能となる。その結果、漆の塗布された天井支持部材を天井面に配設することにより、漆の独特な高級感のある天井面を形成することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の漆の塗布方法において、
前記乾燥工程は、前記上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第一乾燥工程と、
前記乾燥工程は、湿度60〜70%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第二乾燥工程と、
湿度70〜80%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第三乾燥工程とを備えていることを特徴とする。
前記乾燥工程は、前記上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第一乾燥工程と、
前記乾燥工程は、湿度60〜70%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第二乾燥工程と、
湿度70〜80%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第三乾燥工程とを備えていることを特徴とする。
ここで、前記湿度とは、温度23〜27℃の条件下における相対湿度のことを指している。
請求項2の発明によれば、塗布した漆を、まず、上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で乾燥させてある程度固めておき、さらに、湿度60〜70%の雰囲気下で乾燥させて固め、その後、さらに70〜80%の高湿度の雰囲気下で乾燥させて固めることにより、自然乾燥で乾かす場合に比べて漆を強固かつ短期間で乾かすことができる。また、始めから70〜80%の高湿度の雰囲気下で乾燥させる場合には、急激に漆が固まってしまうため、表面にひび割れ等が生じやすいが、本発明のように徐々に高湿度とすることによりこのようなひび割れ等も防止することができ、表面の仕上がりを優れたものとすることができる。
なお、第二乾燥工程における湿度を60〜70%の雰囲気下としたのは、通常、漆は、漆中に含まれる酵素が空気中から水分を取り入れて、漆中に含まれるウルシオールを酸化させることによって固まるが、ここで湿度60%未満とした場合に、漆に水分を十分に取り入れることができず、ウルシオールと水分とが十分に反応せずに漆が硬く固まらないためである。一方、第三乾燥工程における湿度を70〜80%の雰囲気下としたのは、湿度を80%より大きくした場合は、ウルシオールと水分とが急激に反応して漆が硬化して収縮し、ひび割れ等が生じてしまうためである。
本発明に係る漆の塗布方法によれば、天井支持部材の表面に硬度の比較的柔らかいポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布することにより、研磨工程において凹凸をなくして表面を均一にすることができ、これと同時に表面の柔らかなポリウレタン塗布層又はカシュー塗布層に多数の細かな傷を形成することができる。そのため、漆を塗布することによって漆が多数の細かな傷内に食い込み易くなり、均一かつ確実に漆を塗布することができる。したがって、漆の塗布された天井支持部材を天井面に配設することにより、漆の独特な高級感のある天井面を形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、室内側から見た天井面の斜視図、図2は、複数の天井支持部材が組み付けられた状態を示す斜視図、図3は、天井支持部材の斜視図、図4(a)〜(c)は、天井支持部材に漆を塗布する工程図である。
本発明に係る漆の塗布方法によって漆が塗布される天井支持部材1は、図1、図2に示すように天井面2に配設されて天井板材3を支持するものである。
天井支持部材1は、図3に示すように、1枚の鉄鋼製原板を、断面が略逆T字型となるように折り曲げて形成されてなる長尺部材である。
この天井支持部材1は、上端部に形成されて内部に縦長状の中空を有する中空部11と、下端部に形成されて縦長状の中空部11に対して略直交するように延在し、その上面で天井板材3が載置されて天井板材3を支持する支持部12と、中空部11と支持部12との間に設けられて互いに隣接する天井支持部材1、1どうしを連結するための連結金具13aが取り付けられた連結部13とを備えている。
図1は、室内側から見た天井面の斜視図、図2は、複数の天井支持部材が組み付けられた状態を示す斜視図、図3は、天井支持部材の斜視図、図4(a)〜(c)は、天井支持部材に漆を塗布する工程図である。
本発明に係る漆の塗布方法によって漆が塗布される天井支持部材1は、図1、図2に示すように天井面2に配設されて天井板材3を支持するものである。
天井支持部材1は、図3に示すように、1枚の鉄鋼製原板を、断面が略逆T字型となるように折り曲げて形成されてなる長尺部材である。
この天井支持部材1は、上端部に形成されて内部に縦長状の中空を有する中空部11と、下端部に形成されて縦長状の中空部11に対して略直交するように延在し、その上面で天井板材3が載置されて天井板材3を支持する支持部12と、中空部11と支持部12との間に設けられて互いに隣接する天井支持部材1、1どうしを連結するための連結金具13aが取り付けられた連結部13とを備えている。
中空部11は、図2に示すように、天井面2から吊り下げられた吊下部材4の下端部に連結されている。
吊下部材4は、例えば、天井面2に直接取り付けられる吊りボルト41と、この吊りボルト41の下端部に設けられて天井支持部材1の中空部11に固定されるハンガー42とから構成されたものが挙げられる。この吊りボルト41は、その下端部がハンガー42の上端面に形成された挿通穴に挿通され、ボルトによって締結されている。そして、このハンガー42の下端部が、中空部11にネジ止めされて天井支持部材1と吊下部材4とが連結されている。
吊下部材4は、例えば、天井面2に直接取り付けられる吊りボルト41と、この吊りボルト41の下端部に設けられて天井支持部材1の中空部11に固定されるハンガー42とから構成されたものが挙げられる。この吊りボルト41は、その下端部がハンガー42の上端面に形成された挿通穴に挿通され、ボルトによって締結されている。そして、このハンガー42の下端部が、中空部11にネジ止めされて天井支持部材1と吊下部材4とが連結されている。
また、支持部12上にはパネル状の複数の天井板材3が載置されている。
さらに、連結部13のうち、天井支持部材1の長手方向両端部に連結金具13aが取り付けられ、また、連結部13には、その長手方向に沿って所定間隔に複数の連結穴13bが形成されている(図3図示略)。すなわち、互いに直交するように配置された天井支持部材1、1どうしの連結において、一方の天井支持部材1の連結金具13が他方の天井支持部材1の連結穴13bに差し込まれることにより連結されるようになっている。なお、図2に示すように連結穴13bが形成されていない天井支持部材1もある。
さらに、連結部13のうち、天井支持部材1の長手方向両端部に連結金具13aが取り付けられ、また、連結部13には、その長手方向に沿って所定間隔に複数の連結穴13bが形成されている(図3図示略)。すなわち、互いに直交するように配置された天井支持部材1、1どうしの連結において、一方の天井支持部材1の連結金具13が他方の天井支持部材1の連結穴13bに差し込まれることにより連結されるようになっている。なお、図2に示すように連結穴13bが形成されていない天井支持部材1もある。
以上のような構成からなる天井支持部材1は、該天井支持部材1の中空部11に吊下部材4が連結されて天井面2から吊り下げられ、このような天井支持部材1が複数縦横にグリッド状に組み付けられている。また、互いに直交する天井支持部材1、1どうしは、一方の天井支持部材1の連結部13に取り付けられた連結金具13bが、他方の天井支持部材1の連結部13に形成された連結穴13b内に差し込まれることによって連結されている。さらに、組み付けられた天井支持部材1の支持部12上には、複数の天井板材3が固定され、これによって天井面2が形成されている。
次に、上述の構成からなる天井支持部材1に対して漆を塗布する漆の塗布方法について図4(a)〜(c)に基づいて説明する。なお、この天井支持部材1は、室内側から見える支持部12の下面に漆を塗布する場合を例に挙げて説明する。また、この支持部12の下面には予め溶融亜鉛が厚み0.3mmとなるようにメッキ処理され、メッキ処理後に白色塗料が厚み25μmとなるように焼き付けられているものとする。
図4(a)に示すように、まず、天井支持部材1の支持部12の下面に黒色のポリウレタン塗料を吹き付けながら厚み約0.1mm/m2となるように塗布する(下塗工程)。
次いで、図4(b)に示すように、ポリウレタン塗料を塗布した後の表面を研磨する(研磨工程)。この研磨に際しては、例えば、ポリウレタン塗布後の表面に水をつけながら、小石にサンドペーパーを巻き付けたもの101によって水研ぎする。その結果、塗面がなだらかに均一にされるとともに細かな傷が多数形成される。
次いで、水研ぎした表面を布で拭き、仕上がりを良くするために手の油分等を拭き取る。
さらに、図4(c)に示すように、水研ぎ後の表面に漆を塗布する(上塗工程)。使用する上塗り用の漆としては、例えば、ウルシオール、ゴム質、含窒素物、水分、酵素等を含有した本漆100%(中国産)のものが好ましい。また、漆の色は、黒色:朱色の割合が1:3のものが良い。
そして、このような漆を、例えば女性の頭髪を挟んだ刷毛102を使用して、刷毛102で天井支持部材1の支持部12表面の両縁から塗布し、約5〜6回でその表面を塗布する。なお、塗布の際には、室内の温度は湿度60%に保つことが好ましい。
また、塗布面に付着した塵や埃等は、鳥の羽を使って2時間以内に除去することが好ましい。
次いで、図4(b)に示すように、ポリウレタン塗料を塗布した後の表面を研磨する(研磨工程)。この研磨に際しては、例えば、ポリウレタン塗布後の表面に水をつけながら、小石にサンドペーパーを巻き付けたもの101によって水研ぎする。その結果、塗面がなだらかに均一にされるとともに細かな傷が多数形成される。
次いで、水研ぎした表面を布で拭き、仕上がりを良くするために手の油分等を拭き取る。
さらに、図4(c)に示すように、水研ぎ後の表面に漆を塗布する(上塗工程)。使用する上塗り用の漆としては、例えば、ウルシオール、ゴム質、含窒素物、水分、酵素等を含有した本漆100%(中国産)のものが好ましい。また、漆の色は、黒色:朱色の割合が1:3のものが良い。
そして、このような漆を、例えば女性の頭髪を挟んだ刷毛102を使用して、刷毛102で天井支持部材1の支持部12表面の両縁から塗布し、約5〜6回でその表面を塗布する。なお、塗布の際には、室内の温度は湿度60%に保つことが好ましい。
また、塗布面に付着した塵や埃等は、鳥の羽を使って2時間以内に除去することが好ましい。
次いで、塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める(乾燥工程)。この乾燥工程においては、まず、上塗りした部屋と同湿度の雰囲気下で漆を1日おいて乾燥させて固める(第一乾燥工程)。さらに、湿度60〜70%の雰囲気下に1日おいて漆を乾燥させて固める(第二乾燥工程)。その後、少し湿度を上げたところで2日おいて漆を乾燥させる。さらに、湿度70〜80%に設定した塗師風呂に約1週間おいてさらに乾燥させる(第三乾燥工程)。なお、第一〜第三乾燥工程における湿度とは、室温23〜27℃における相対湿度のことを指している。
このようにして天井支持部材1の支持部12の下面に漆を塗布することによって、漆が均一かつ確実に塗布される。
このようにして天井支持部材1の支持部12の下面に漆を塗布することによって、漆が均一かつ確実に塗布される。
以上、本発明の実施の形態における漆の塗布方法によれば、天井支持部材1の支持部12の下面にポリウレタン塗料を塗布し、塗布後の表面を水研ぎし、さらに、漆を塗布して混湿度雰囲気下で塗布した漆を乾燥させて固めることによって、金属製の天井支持部材1にも均一かつ確実に漆を塗布することができる。すなわち、表面に硬度の比較的柔らかいポリウレタン塗料を塗布することにより、水研ぎ工程において凹凸をなくして表面を均一にすることができるが、これと同時に表面の柔らかなポリウレタン層に多数の細かな傷を形成することができる。そのため、漆を塗布した際に漆が多数の細かな傷内に食い込み易く、均一かつ確実に漆を塗布することが可能となる。その結果、漆の塗布された天井支持部材1を支持部12の下面に塗布することにより、室内側から見上げた際の漆の独特な高級感のある天井面2を形成することができる。
また、塗布した漆は、まず、上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で乾燥させてある程度固めた後に、湿度60〜70%の雰囲気下で乾燥させて固め、さらに70〜80%の高湿度の雰囲気下で乾燥させて固めるため、自然乾燥で乾かす場合に比べて漆を強固かつ短期間で乾かすことができる。また、始めから高湿度の雰囲気下で乾燥させる場合に比べて、急激に漆が固まって表面にひび割れ等が生じることもなく、表面の仕上がりも非常に優れたものとすることができる。
また、塗布した漆は、まず、上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で乾燥させてある程度固めた後に、湿度60〜70%の雰囲気下で乾燥させて固め、さらに70〜80%の高湿度の雰囲気下で乾燥させて固めるため、自然乾燥で乾かす場合に比べて漆を強固かつ短期間で乾かすことができる。また、始めから高湿度の雰囲気下で乾燥させる場合に比べて、急激に漆が固まって表面にひび割れ等が生じることもなく、表面の仕上がりも非常に優れたものとすることができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限り、適宜変更可能である。
例えば、天井支持部材1の支持部12の下面に塗布する塗料としてポリウレタン塗料を使用したが、その他にもカシュー塗料を使用して塗布しても構わない。
また、上記吊下部材4は吊りボルト41とハンガー42とから構成されたものを使用したが、これに限らずスチールワイヤーとその下端部に挿通されたスリーブとから構成されるもの(図示略)を使用しても構わない。この場合、中空部11に厚み方向に形成した貫通穴11a(図2参照)にスチールワイヤーを挿通させて、スチールワイヤーの下端部を上方に引張することによりスリーブで締め付けて固定すれば良い。
その他、上記実施の形態で説明した天井支持部材1の構造は一例であって、特に上記した構造とする必要もなく適宜変更しても良い。
例えば、天井支持部材1の支持部12の下面に塗布する塗料としてポリウレタン塗料を使用したが、その他にもカシュー塗料を使用して塗布しても構わない。
また、上記吊下部材4は吊りボルト41とハンガー42とから構成されたものを使用したが、これに限らずスチールワイヤーとその下端部に挿通されたスリーブとから構成されるもの(図示略)を使用しても構わない。この場合、中空部11に厚み方向に形成した貫通穴11a(図2参照)にスチールワイヤーを挿通させて、スチールワイヤーの下端部を上方に引張することによりスリーブで締め付けて固定すれば良い。
その他、上記実施の形態で説明した天井支持部材1の構造は一例であって、特に上記した構造とする必要もなく適宜変更しても良い。
1 天井支持部材
2 天井面
3 天井板材
2 天井面
3 天井板材
Claims (2)
- 天井面に配設されて天井板材を支持する金属製の天井支持部材に漆を塗布する漆の塗布方法であって、
前記天井支持部材の表面にポリウレタン塗料又はカシュー塗料を塗布する下塗工程と、
ポリウレタン塗料又はカシュー塗料塗布後の表面を研磨する研磨工程と、
研磨後の表面に漆を塗布する上塗工程と、
塗布した漆を高湿度雰囲気下で漆を乾燥させて固める乾燥工程とを備えていることを特徴とする漆の塗布方法。 - 前記乾燥工程は、前記上塗工程における湿度と同湿度の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第一乾燥工程と、
湿度60〜70%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第二乾燥工程と、
湿度70〜80%の雰囲気下で漆を乾燥させて固める第三乾燥工程とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の漆の塗布方法。
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