JP2006051327A - 調味料収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】内容物の排出の際に手が汚れてしまう事態を完全に防止することが可能な実用性の高い調味料収納容器を提供する。
【解決手段】蓋部材73を、ガード壁77及び鍔部76を有する鍔部材79と、キャップ状に形成され、鍔部材79に装着される筒状部材75と、該筒状部材75に設けられた排出孔58の先端面開口を封止する栓部材54とによって構成する。また、鍔部材79を、小径部59よりも大径な大径部60、該大径部60の基端縁に一体的に連設される円板状の鍔部76、及び該鍔部76から下方へと突設されたブロック柱状のガード壁77、77・・を備えたものとし、ガード壁77、77間を、箸11、11の先端を嵌入可能なスリット80、80とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、少量の調味料等を収納するための調味料収納容器に関するものである。
少量の調味料を収納するための容器としては、従来から、ポリエチレン等の軟質の合成樹脂によって形成されたボトル状のものが知られている。ところが、そのようなボトル状の調味料収納容器は、弁当箱の内部に載置して弁当箱を搬送する際に、弁当箱の内部を転動することによって汁やタレ等が付着してしまい、収納された調味料を排出させる際に、把持する手が汚れてしまう、という不具合がある。
それゆえ、かかる不具合を少しでも解消するために、特許文献1の如く、支持板の左右に収納袋が設けられており、それらの収納袋を接合させるように支持板を二つ折りにしてその支持板を指で挟んで加圧することによって内容物を排出できるようにした調味料収納容器や、特許文献2の如く、保持片の片面に調味料を含浸させるためのスポンジを固着した調味料収納容器が案出されている。
特開平6−211279号公報 特開平6−165725号公報
しかしながら、上記した従来の調味料収納容器は、いずれも、容器を手で触れて押圧等することによって調味料を排出させるものであるため、内容物の排出の際に手が汚れてしまう事態を完全に防止することはできない。加えて、保持片にスポンジを固着させた調味料収納容器は、調味料をスポンジに含浸させなければならないため、不衛生であるかの如き印象を使用者に抱かせてしまう、といった不具合もある。
本発明の目的は、上記従来の調味料収納容器が有する問題点を解消し、内容物の排出の際に手が汚れてしまう事態を完全に防止することが可能な実用性の高い調味料収納容器を提供することにある。
かかる本発明の内、請求項1に記載の発明は、調味料を充填させる容器本体と、前記容器本体の開口部を蓋する蓋部材とからなり、前記蓋部材に、一対の箸の先端部分を押し当てるための押当部と、前記容器本体に充填された調味料を排出するための排出孔と、前記排出孔を封止する栓部材とを設けるとともに、前記栓部材に、前記排出孔の封止位置において、前記排出孔の開口から前記蓋部材の外方へと突出する突出部を備えた調味料収納容器であって、前記押当部に、容器本体側の空間を周方向に分割する複数のガード壁を箸の押当方向に沿って設け、該ガード壁とガード壁との間に一対の箸の先端部分を嵌入させた状態で、前記押当部に一対の箸の先端を押し当て、前記栓部材の突出部を前記排出孔内へと押し込むことにより、前記容器本体に充填された調味料を外部へと排出することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、蓋部材を、押当部を有する鍔部材と、該鍔部材に着脱可能な筒状部材とで構成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、押当部に一対の箸の先端部分を押し当てた状態で、栓部材の突出部を排出孔内へと押し込むことにより、容器本体に充填された調味料を外部へと排出することができるため、全く手を汚すことなく収納された調味料を排出することができる。また、一対の箸の先端部分を押し当てるための押当部を備えているため、栓部材の突出部を押し込む際に、箸を押当部に押し当てる反力を利用して栓部材を押し込むことができる。したがって、極めて容易に栓部材を押し込むことが可能であり、使い勝手が良い。
また、調味料収納容器を挟持する際、ガード壁とガード壁との間に箸の先端部分を嵌入させればよいため、箸係止部等に箸の先端を係止させるものと比べると、非常に挟持しやすい。さらに、挟持状態においては、箸の先端がガード壁によって挟まれる状態となるため、たとえ容器本体が滑りやすくなっていたとしても調味料収納容器を落としてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、請求項2の発明によれば、加えて、筒状部材と鍔部材とを別体成形しているため、蓋部材を成形(たとえば型抜き等)が容易であり、低コスト化等を図ることができる。加えて、筒状部材と鍔部材とは着脱容易であるため、蓋部材の組立作業が煩わしくなることもないし、両者を容易に分別可能であるため、たとえば筒状部材をリサイクル利用することもできる。
以下、本発明の調味料収納容器の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、実施例1の調味料収納容器の外観を示したものであり、図2は、調味料収納容器の先端部分を拡大して示したものである。調味料収納容器1は、ポリエチレン等の軟質の合成樹脂によって一体的に形成されており、調味料を収納するための容器本体2と、一対の箸の先端をそれぞれ係止させるための一対の箸係止部3、3とを有している。なお、調味料収納容器1は、容器本体2の高さ、容器本体2の基端(上部)の横幅、容器本体2の基端の奥行き(厚み)が、それぞれ、約36mm、約18mm、約4.5mmになっている。また、各箸係止部3、3の高さが、約13.5mmになっている。
容器本体2は、扁平な四角錐状に形成されており、中空状になっている。そして、下側(先端側)の左右に、中空な半円錐状の箸係止部3、3が設けられており、先端の部分が円錐台状になっている。また、容器本体2の上部(基端)には、断面V字状の3つの凹状溝4、4・・が前後を縦断するように設けられている。さらに、容器本体2の前後の側面にも、断面V字状の3つの凹状溝9、9・・が設けられている。そして、それらの凹状溝4、4・・および凹状溝9、9・・が、左右方向に変形可能な蛇腹として機能するようになっている。なお、容器本体2の略中央の表面には、2つの丸印が印刷されている。加えて、容器本体2の側面には、箸係止部3の内部の先端から容器本体の上端に至るまで、断面U字状のガイド溝5が形成されている。
さらに、図2の如く、容器本体2の先端の中空な円錐台状の部分には、先端から基端にかけて断面U字状のスリットを縦長に設けることによって、細長な開閉弁6およびその開閉弁6を嵌め合わせるための断面U字状の嵌合溝7が形成されており、外側に広げた開閉弁6と嵌合溝7との間の部分が、容器本体2内の調味料を噴出させるための排出孔8として機能するようになっている。
かかる調味料収納容器1は、容器本体2内に醤油やソース等の調味料を収納することができる。そして、内部の容器本体2内の調味料を排出させる場合には、図3(a)の如く、一対の箸11、11の先端を、それぞれ、左右の箸係止部3、3に挿入し、各箸11、11の中央付近の部分をガイド溝5、5に沿わせた状態で、図3(b)の如く、各箸11、11の基端同士の幅を狭めるようにして容器本体2を圧縮させる。そのように容器本体2が圧縮されると、容器本体2の先端の開閉弁6が内部の液体の圧力により図2(b)の如く外側に押し拡げられて、容器本体2内の液体が外部に噴出される。
調味料収納容器1は、上記の如く、調味料を充填させる容器本体2の左右両端に、一対の箸の先端をそれぞれ係止させるための一対の箸係止部3、3が設けられており、各箸係止部3、3に一対の箸11、11の各先端を係止させた状態で、各箸11、11の基端同士の間隔を狭めて容器本体2を押圧することによって、容器本体2内の液体を排出孔8から噴出させるものであるため、手を全く汚すことなく収納された調味料を排出させることができる。
また、調味料収納容器1は、容器本体2が蛇腹構造を有しているため、各箸係止部3、3に挿入した箸11、11同士の間隔を狭めて容器本体2を押圧する際に、小さな力で容器本体2内の調味料を排出させることができるので、容器本体2を押圧する際に、力の入れすぎにより予期しないところへ誤って調味料を噴出させてしまう、という事態が生じない。
さらに、調味料収納容器1は、容器本体2の先端の排出孔8に開閉弁6が設けられているため、容器本体2内の調味料を不必要なときに漏洩させてしまう心配がない。
加えて、調味料収納容器1は、扁平な四角錐状の容器本体2の下側に一対の箸係止部3、3を左右対称に設けた形状を有しているため、一見すると“烏賊”に似た形状を有しており、意匠性にも優れている。
[実施例2]
図4は、実施例2の調味料収納容器の外観を示したものである。調味料収納容器21は、実施例1の調味料収納容器1と異なり、容器本体2の上側(基端側)の左右に、一対の箸係止部23、23が設けられている。また、各箸係止部23、23は、上端側のみ開口した中空な半円柱状に形成されており、下端面が、外側から内側にかけて下向きに傾斜した状態になっている。なお、調味料収納容器21の容器本体2の形状は、実施例1の調味料収納容器1のものと略同様である。
かかる調味料収納容器21の容器本体2内の調味料を排出させる場合には、図5(a)の如く、一対の箸11、11の先端を、それぞれ、左右の箸係止部23、23に挿入し、図5(b)の如く、各箸11、11の先端同士の幅を狭めるようにして容器本体2を圧縮させる。そのように容器本体2が圧縮されると、容器本体2の先端の開閉弁6が内部の液体の圧力により外側に押し拡げられて、容器本体2内の液体が外部に噴出される。
調味料収納容器21は、上記の如く、容器本体2の左右両端に、一対の箸係止部23、23が設けられており、各箸係止部23、23に一対の箸11、11の各先端を係止させた状態で、各箸11、11の先端同士の間隔を狭めて容器本体2を押圧することによって、容器本体2内の液体を排出孔8から噴出させるものであるため、手を全く汚すことなく収納された調味料を排出させることができる。
また、調味料収納容器21は、容器本体2の基端側(上側)が先端側(下側)に比べて幅広に形成されているとともに、容器本体2の基端側の左右両端に、一対の箸係止部23、23が設けられているため、非常に小さな力で、各箸係止部23、23に挿入した箸11、11の先端同士の間隔を狭めて容器本体2を押圧することができる。したがって、調味料収納容器21によれば、一対の箸11、11を片手で把持したまま、容器本体2内の調味料を排出させることが可能となる。
[実施例3]
図6は、実施例3の調味料収納容器31を示したものである(なお、(a)は、調味料収納容器31の外観を示した説明斜視図であり、(b)は、調味料収納容器31の使用状態を示した説明断面図である)。調味料収納容器31は、調味料を収納するための容器本体32と、箸11、11を押し当てるための鍔部(押当部)36を備えた蓋部材33とによって構成されている。
容器本体32は、軟質な合成樹脂(ポリエチレン等)を用いたバルーン成形によって、中空状に形成されている。かかる容器本体32は、内部に醤油やソース等の調味料を充填させた状態で、後述の如く、その開口部を蓋部材33の基端面(鍔部36の裏面)側に溶着することによって、調味料を収納した状態で密封することができるようになっている。
一方、蓋部材33は、容器本体32より硬質で弾性を有する合成樹脂(ポリプロピレン等)によって形成されており、基端縁に鍔部36を一体的に備える筒状部材35と、該筒状部材35に設けられた排出孔38を封止する栓部材34とによって構成されている
筒状部材35は、その中心軸に調味料を排出するための排出孔38が通されたものであって、先端側は比較的小径な小径部39に、基端側は小径部39よりも大径な大径部40に夫々形成されている。また、大径部40の基端縁には、さらに大径な円板状体に形成された鍔部36が延設されている。該鍔部36は、図6(b)に示されているように、箸11、11の先端を押し当て可能な程度の幅(直径方向)を有している。一方、排出孔38は、筒状部材35の先端面と基端面とでそれぞれ開口しており、基端面側に溶着された容器本体32内の調味料を先端面側の開口から排出可能としている。該排出孔38の径は、筒状部材35の径の変化に伴って、先端面側よりも基端面側の方が大径となっている。また、大径部40における排出孔38の内壁には、後述する栓部材34の掛止鍔45と掛止する掛止段部41が周設されている。該掛止段部41の周設部における排出孔38の径は、小径部39における径と大径部40における径との中間となる中間径となっている。
栓部材34は、排出孔38を封止するためのものであって、蓋部材33と同様、弾性を有する硬質の合成樹脂(ポリプロピレン等)によって円柱状に形成されたものである。
栓部材34の先端側は、小径部39における排出孔38の径よりも若干小径に形成されているとともに、その断面が十字状となるように外周に溝44、44・・が刻設されている。該溝44、44・・は、調味料を排出する際に排出路として機能する。一方、栓部材34の基端側は、小径部39における排出孔38の径よりも若干大径で、且つ中間径よりも若干小径に形成されており、排出孔38を塞ぐ栓部43となっている。該栓部43の先端側(溝44側)は、先端側へと徐々に小径となるテーパ面状に形成されている。また、栓部材34の基端縁には、中間径よりも大径で、且つ大径部における排出孔38の径よりも小径に形成された掛止鍔45が設けられている。尚、栓部43の上下方向の長さ(図6(b)における上下方向の長さであって、基端縁から溝44、44・・までの長さ)は、排出孔38における中間径の長さよりも長くなるように形成されている。また、栓部材34の上下方向の長さ(図6(b)における上下方向の長さであって、基端縁から溝44、44・・の先端までの長さ)は、排出孔38の掛止段部41から筒状部材35の先端面までの長さよりも長くなるように形成されている(つまり、蓋部材33を組み立てた際、栓部材34の先端側が突出部として排出孔38の先端面側開口から外方へと突出するように形成されている)。
このような調味料収納容器31は、下記のようにして組み立てられる。
まず、栓部材34を、その先端側(溝44側)から排出孔38の基端面側開口へと挿入し、掛止鍔45が掛止段部41に掛止するまで押し込み、排出孔38を封止して、蓋部材33を組み立てる。ここで、栓部43は、小径部39における排出孔38の径よりも若干大径に形成されているものの、弾性を有する合成樹脂により形成されているため、所定の負荷をかけることで小径部39における排出孔38内へと押し込むことができる。そして、排出孔38を、栓部43と掛止鍔45との二箇所で封止する。
次に、蓋部材33基端面側の排出孔38の開口を覆うように、醤油やソース等の調味料を充填した容器本体32を溶着する。このようにして、組み立てられた調味料収納容器31は、かかる状態で、弁当等に備え付けられたり、保管されたりする。
そして、容器本体32内の調味料を排出させる場合には、図6(b)に示す如く、一対の箸11、11の先端を鍔部36の裏面側に当接させた状態で容器本体32を挟持するとともに、箸11、11を鍔部36に押し当てながら、たとえば弁当箱の底板に栓部材34の先端(溝44側)を押し付け、栓部材34を容器本体32側へと押し込めばよい(すなわち、少なくとも栓部43が中間径部へと完全に抜けるまで押し込む)。そのように、栓部材34を押し込むと、栓部43と掛止鍔45との二箇所による封止が解除され、調味料は溝44、44・・を通って排出孔38の先端面側開口から排出される。なお、調味料の粘度が高い場合には、栓部材34を容器本体32側へと押し込んだ後、さらに容器本体32を箸11、11によって押圧・圧縮してやればよい。
以上のように構成される調味料収納容器31は、箸11、11で容器本体32を挟持し、そのまま栓部材34を容器本体32側へと押し込むことによって、容器本体32に充填されている調味料を排出することができるため、手を全く汚すことなく調味料を排出することができる。また、栓部材34によって排出孔38を封止しているため、容器本体32内において調味料を使用する直前まで新鮮な状態で保存できる。
さらに、所定の負荷をかけて栓部材34の栓部43を小径部39における排出孔38内に押し込んでいるため、自然に栓部材34が容器本体32側へと移動してしまう事態が起こりにくい。したがって、容器本体32内の調味料を漏洩させることなく長期に亘って保存できる。加えて、栓部43と掛止鍔45との二箇所で封止しているため、容器本体32内の調味料を極めて漏洩させにくい。
また、箸11、11の先端を押し当てるための鍔部36を備えているため、栓部材34を押し込む際に、箸11、11を鍔部36に押し当てる反力を利用して栓部材34を押し込むことができる。したがって、極めて容易に栓部材34を押し込むことが可能であり、使い勝手が非常に良い。
さらに、栓部材34の先端側外周に排出孔38内への押し込み状態で排出孔38の封止を解除する溝44、44・・が設けられているため、充填されている調味料を効率良く排出することができる。特に、粘度の高い調味料を排出する場合等に、この効果は顕著なものとなる。
またさらに、蓋部材33は、掛止段部41と掛止鍔45とが掛止するまで筒状部材35の基端面側開口から排出孔38内へと栓部材34を押し込むだけで組み立て可能となっている。さらにまた、栓部43の先端側がテーパ状に形成されているため、栓部43の先端を小径部39における排出孔38内へと押し込みやすい。したがって、組み立て作業が極めて容易で、生産性の非常に高い調味料収納容器31を提供することができる。
加えて、栓部材34と筒状部材35とが独立した部材であるため、何度でも繰り返しリサイクル利用可能であり、環境にもやさしい。
[実施例4]
図7は、実施例4の調味料収納容器51を示したものである(なお、(a)は、調味料収納容器51の外観を示した説明斜視図であり、(b)は、調味料収納容器51の使用状態を示した説明断面図である)。調味料収納容器51は、調味料を収納するための容器本体52と、箸11、11を押し当てるための鍔部56を備えた蓋部材53とによって構成されている。なお、実施例4の調味料収納容器51と実施例3の調味料収納容器31とは、蓋部材53の基端縁に、円板状の鍔部36に代わって、箸係止部57を有する十字板状の鍔部(押当部)56が設けられている以外は、略同様に形成されている。
蓋部材53は、容器本体52より硬質で弾性を有する合成樹脂(ポリプロピレン等)によって形成されており、基端縁に鍔部56を一体的に備える筒状部材55と、該筒状部材55に設けられた排出孔58を封止する栓部材54とによって構成されている。
筒状部材55は、その中心に、調味料を排出するための排出孔58が貫通されたものであって、先端側は比較的小径な小径部59に、基端側は小径部59よりも大径な大径部60に夫々形成されている。また、大径部60の基端縁には、十字状に腕板を有する鍔部56が延設されている。さらに、鍔部56の周縁には、ガイド壁が下方へと一体的に立設されており、箸係止部57を構成している。尚、鍔部56の各腕は、箸11、11の先端を当接可能な程度の長さ及び幅を有している。
このような調味料収納容器51は、実施例3の調味料収納容器31と同様に、下記のようにして組み立てられる。
まず、栓部材54を、その先端側(溝64側)から排出孔58の基端面側開口へと挿入し、掛止鍔65が掛止段部61に掛止するまで押し込み、排出孔58を封止して、蓋部材53を組み立てる。ここで、栓部63は、小径部59における排出孔58の径よりも若干大径に形成されているものの、弾性を有する合成樹脂により形成されているため、所定以上の負荷をかけることで小径部59における排出孔58内へと押し込むことができる。そして、排出孔58を、栓部63と掛止鍔65との二箇所で封止する。
次に、蓋部材53基端面側の排出孔58の開口を覆うように、醤油やソース等の調味料を充填した容器本体52を溶着する。このようにして、組み立てられた調味料収納容器51は、かかる状態で、弁当等に備え付けられたり、保管されたりする。尚、蓋部材53に溶着された容器本体52は、箸係止部57によって略全体を覆われた状態となっている。
そして、容器本体52内の調味料を排出させる場合には、図7(b)に示す如く、一対の箸11、11の先端を箸係止部57に係止させ、鍔部56の裏面側に当接させた状態で容器本体52を挟持するとともに、箸11、11を鍔部56に押し当てながら、たとえば弁当箱の底板に栓部材54の先端(溝64側)を押し付け、栓部材54を容器本体52側へと押し込めばよい(すなわち、少なくとも栓部63が中間径部へと完全に抜けるまで押し込む)。そのように、栓部材54を押し込むと、栓部63と掛止鍔65との二箇所による封止が解除され、調味料は溝64、64・・を通って排出孔58の先端面側開口から排出される。
以上のように構成される調味料収納容器51は、箸11、11で容器本体52を挟持し、そのまま栓部材54を容器本体52側へと押し込むことによって、容器本体52に充填されている調味料を排出することができるため、手を全く汚すことなく調味料を排出することができる等といったように、実施例3の調味料収納容器31と同様の効果を奏することができる。
また、調味料収納容器51は、容器本体52を覆うような十字状の箸係止部57を備えているため、箸11、11の先端を箸係止部57に係止させた状態で容器本体52を挟持することができる。したがって、たとえ容器本体52が滑りやすくなっていたとしても調味料収納容器51を落としてしまうといった事態を防止することができる。さらに、鍔部56及び箸係止部57が十字状に形成されているため、箸11、11の先端と箸係止部57との係止を二方向から可能としており、使い勝手が非常に良い。
加えて、箸係止部57により容器本体52が保護された状態となるため、何らかのはずみに容器本体52が傷つき、充填されていた調味料が漏洩してしまうといった事態も防止することができる。
[実施例5]
図8は、実施例5の調味料収納容器71を示したものである(なお、(a)は、調味料収納容器71の外観(栓部材54を除く)を示した説明斜視図であり、(b)は、調味料収納容器71の使用状態を示した説明断面図である)。なお、実施例5の調味料収納容器71の構成のうち、実施例4の調味料収納容器51と同様の構成については、同じ符号を付与するものとする。
調味料収納容器71は、調味料を収納するための容器本体52と、箸11、11を押し当てるための鍔部76を備えた蓋部材73とによって構成されている。蓋部材73は、容器本体52より硬質で弾性を有する合成樹脂(ポリプロピレン等)によって形成されており、後述するガード壁77及び鍔部(押当部)76を有する鍔部材79と、キャップ状に形成され、鍔部材79に装着される筒状部材75と、該筒状部材75に設けられた排出孔58の先端面開口を封止する栓部材54とによって構成されている。
筒状部材75は、その中心に、調味料を排出するための排出孔58が貫通されたものであって、先端側は比較的小径な小径部59として形成されている。また、基端側内面には、鍔部材79へと装着するための雌ねじ(図示せず)が刻設されている。
一方、鍔部材79は、小径部59よりも大径な大径部60、該大径部60の基端縁に一体的に連設される円板状の鍔部76、及び該鍔部76から下方へと箸11、11の押当方向に沿って突設されたブロック柱状のガード壁77、77・・を備えている。該ガード壁77、77・・は、鍔部76の容器本体52側の空間を周方向に四分割するように形成されたものであって、ガード壁77、77間は、後述するように箸11、11の先端を嵌入可能なスリット80として機能する。また、鍔部材79の大径部60には、筒状部材75装着時に連通する排出孔58が貫通されているとともに、筒状部材75の雌ねじと対応する雄ねじ78が設けられている。
このような調味料収納容器71は、下記のようにして組み立てられる。
まず、雌ねじと雄ねじ78との螺合により筒状部材75を鍔部材79に装着する。次に、栓部材54を、その先端側(溝64側)から排出孔58の基端面側開口へと挿入し、掛止鍔65が掛止段部61に掛止するまで押し込み、排出孔58を封止して、蓋部材73を組み立てる。ここで、栓部63は、小径部59における排出孔58の径よりも若干大径に形成されているものの、弾性を有する合成樹脂により形成されているため、所定以上の負荷をかけることで小径部59における排出孔58内へと押し込むことができる。そして、排出孔58を、栓部63と掛止鍔65との二箇所で封止する。
さらに、蓋部材73基端面側の排出孔58の開口を覆うように、醤油やソース等の調味料を充填した容器本体52を溶着する。このようにして、組み立てられた調味料収納容器71は、かかる状態で、弁当等に備え付けられたり、保管されたりする。
そして、容器本体52内の調味料を排出させる場合には、図8(b)に示す如く、一対の箸11、11の先端をスリット80、80に嵌入させ、鍔部76の裏面側に当接させた状態で容器本体52を挟持するとともに、箸11、11を鍔部76に押し当てながら、たとえば弁当箱の底板に栓部材54の先端(溝64側)を押し付け、栓部材54を容器本体52側へと押し込めばよい(すなわち、少なくとも栓部63が中間径部へと完全に抜けるまで押し込む)。そのように、栓部材54を押し込むと、栓部63と掛止鍔65との二箇所による封止が解除され、調味料は溝64、64・・を通って排出孔58の先端面側開口から排出される。
以上のように構成される調味料収納容器71は、箸11、11で容器本体52を挟持し、そのまま栓部材54を容器本体52側へと押し込むことによって、容器本体52に充填されている調味料を排出することができるため、手を全く汚すことなく調味料を排出することができる等といったように、実施例4の調味料収納容器51と同様の効果を奏することができる。
また、調味料収納容器71は、箸11、11にて挟持する際、箸11、11の先端をガード壁77、77に沿ってスリット80、80に嵌入させればよいため、箸係止部等に箸11、11の先端を係止させるものと比べて調味料収納容器71を挟持しやすく、使い勝手が非常に良い。さらに、挟持状態において、箸11、11の先端の前後方向の動き(図8(b)において)がガード壁77、77によってガードされる。したがって、たとえ容器本体52が滑りやすくなっていたとしても調味料収納容器71を落としてしまうといった事態を防止することができる。
加えて、筒状部材75と鍔部材79とを別体成形しているため、蓋部材73を成形(たとえば型抜き等)が容易であり、低コスト化等を図ることができる。また、筒状部材75と鍔部材79とは着脱容易であるため、蓋部材73の組立作業が煩わしくなることもないし、両者を容易に分別可能であるため、たとえば筒状部材75をリサイクル利用することもできる。
なお、本発明の調味料収納容器の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、容器本体、箸係止部、排出孔、開閉弁、蓋部材、押当部、ガイド部等の材質、形状、構造、設置位置等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、調味料収納容器を実施例1や実施例2の如く構成する場合には、必ずしも排出孔に開閉弁を設ける必要はなく、排出孔を細い管状に形成して容器本体の非押圧時には収納される液体の表面張力によって漏洩を防止するように変更することも可能である。そのように、排出孔を形成した場合には、製造コストが安価となる、というメリットがある。また、排出孔に開閉弁を設ける場合でも、開閉弁の形状は、実施例1や実施例2の如き形状に限定されず、容器本体の先端際に水平な切り込みを入れることによって円盤状の開閉弁を設けることも可能である。
また、調味料収納容器を実施例1や実施例2の如く構成する場合には、容器本体は、扁平な四角錐状のものに限定されず、ボトル状や楕球状のものでも良い。さらに、容器本体は、上部および前後の側面に蛇腹を設けたものに限定されず、蛇腹のないものでも良いし、上部(上面)や、前後あるいは左右の側面のみに蛇腹を設けたものでも良い。一方、調味料収納容器を実施例3や実施例4の如く構成する場合には、容器本体は、扁平な楕球状のものに限定されず、ボトル状、バレル状(樽状)のものとしてもよいし、動物や魚をかたどったものとして意匠性を向上させるようにしても何ら問題はない。また、特に実施例3の調味料収納容器にあっては、容器本体に波状部等の滑り止め部を設け、箸で挟持しやすい構成としてもよい。
加えて、調味料収納容器を実施例1や実施例2の如く構成する場合には、箸係止部は、上記実施形態の如く、中空な半円錐状のものに限定されず、単なる半円状のリング等でも良い。なお、上記実施形態の如く、箸係止部を中空な半円錐状のものや中空な円柱状のものとした場合には、箸の先端の挿入や抜き取りが容易なものとなる、というメリットがある。
一方、調味料収納容器を実施例3や実施例4の如く容器本体と蓋部材との2つの部材によって構成する場合には、それらの2つの部材を異なる材料によって形成する必要はなく、同一の材料によって形成することも可能である。
また、実施例3や実施例4の調味料収納容器では、栓部材の突出部を、溝を刻設することによって断面十字状に形成しているが、溝の刻設態様はその態様に何ら限定されることはなく、適宜変更可能である。また、必ずしも栓部材の突出部に溝を設ける必要もなく、突出部をさらに小径に形成するだけでもよい。
さらに、調味料収納容器を実施例3や実施例4の如く構成する場合、押当部の形状も、上記実施例に記載の鍔部の形状に限定されることはなく適宜変更可能である。たとえば、実施例3の調味料収納容器において、四角板状の鍔部を採用してもよいし、実施例4の調味料収納容器において、十字状ではなく、そのどちらか一対の腕のみとした細板状の鍔部を採用しても何ら問題はない。加えて、押当部を、筒状部材の基端に延設した鍔部とするのではなく、押当片として筒状部材の所定位置に突設したような構成としてもよい。
さらにまた、調味料収納容器を実施例3や実施例4の如く構成する場合、蓋部材に容器本体を取り付ける方法も、実施例に記載の溶着に何ら限定されることはなく、粘テープや接着剤等により取り付けるようにすることも当然可能である。
またさらに、調味料収納容器を実施例3や実施例4の如く構成する場合、栓部材による封止を行う際、強引に栓部を排出孔へと押し込むのではなく、掛止段部と掛止鍔とを接着剤等で貼着する(栓部材を容器本体側へと押し込む際に、容易に押し込める程度に)構成としても何ら問題はない。
加えて、調味料収納容器を実施例5の如く構成する場合、筒状部材と鍔部との装着に係る構成は、実施例5に記載の如く雄ねじと雌ねじとの螺合によるものではなく、係止突起と係止孔とによる係止や、接着剤等を利用した接着であっても何等問題はない。また、鍔部に設けるガード壁の数や形状も、鍔部の容器本体側の空間を周方向に分割するように箸の押当方向に沿って設けるのであれば、上記実施例5に記載の態様に何等限定されることはない。
本発明の調味料収納容器は、上記の如く優れた機能を奏するものであるから、調味料を入れて弁当箱内に載置するための容器として好適に用いることができる。
調味料収納容器の外観を示す前方斜視図である。 調味料収納容器の先端の部分を示す説明図である。なお、(a)は、開閉弁が閉じている状態を示したものであり、(b)は、開閉弁が開いている状態を示したものである。 調味料収納容器に収納された調味料を噴出させる状態を示す説明図である。なお、(a)は、各箸を各箸係止部に挿入した状態を示したものであり、(b)は、各箸係止部に挿入した各箸の基端同士の間隔を狭めた状態を示したものである。 調味料収納容器の外観を示す前方斜視図である。 調味料収納容器に収納された調味料を噴出させる状態を示す説明図である。なお、(a)は、各箸を各箸係止部に挿入した状態を示したものであり、(b)は、各箸係止部に挿入した各箸の先端同士の間隔を狭めた状態を示したものである。 調味料収納容器を示した説明図である。なお、(a)は、調味料収納容器の外観を示した説明斜視図であり、(b)は、箸で調味料収納容器を挟持した状態を示した説明断面図である。 調味料収納容器を示した説明図である。なお、(a)は、調味料収納容器の外観を示した説明斜視図であり、(b)は、箸で調味料収納容器を挟持した状態を示した説明断面図である。 調味料収納容器を示した説明図である。なお、(a)は、調味料収納容器の外観(栓部材を除く)を示した説明斜視図であり、(b)は、箸で調味料収納容器を挟持した状態を示した説明断面図である。
符号の説明
11・・箸、52・・容器本体、54・・栓部材、58・・排出孔、59・・小径部、60・・大径部、61・・掛止段部、63・・栓部、64・・溝、65・・掛止鍔、71・・調味料収納容器、73・・蓋部材、75・・筒状部材、76・・鍔部、77・・ガード壁、78・・雄ねじ、79・・鍔部材、80・・スリット。

Claims (2)

  1. 調味料を充填させる容器本体と、前記容器本体の開口部を蓋する蓋部材とからなり、前記蓋部材に、一対の箸の先端部分を押し当てるための押当部と、前記容器本体に充填された調味料を排出するための排出孔と、前記排出孔を封止する栓部材とを設けるとともに、前記栓部材に、前記排出孔の封止位置において、前記排出孔の開口から前記蓋部材の外方へと突出する突出部を備えた調味料収納容器であって、
    前記押当部に、容器本体側の空間を周方向に分割する複数のガード壁を箸の押当方向に沿って設け、該ガード壁とガード壁との間に一対の箸の先端部分を嵌入させた状態で、前記押当部に一対の箸の先端を押し当て、前記栓部材の突出部を前記排出孔内へと押し込むことにより、前記容器本体に充填された調味料を外部へと排出することを特徴とする調味料収納容器。
  2. 蓋部材を、押当部を有する鍔部材と、該鍔部材に着脱可能な筒状部材とで構成したことを特徴とする請求項1に記載の調味料収納容器。
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CN111772465A (zh) * 2019-08-16 2020-10-16 上海爱餐机器人(集团)有限公司 一种带阀门瓶盖的辅料瓶、辅料装置、炒锅装置及炒菜机

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