JP2006046894A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被加熱物が積載される積載段同士の間隔が狭く、高密度に被加熱物を積載して熱処理することが可能な熱処理装置の提供を目的とする。
【解決手段】 熱処理装置1は、熱風を供給する熱風供給手段14において発生する熱風が導入される熱処理室12を有する。熱処理室12には、ゴンドラ55とガイドレール71と支持手段90とを具備した基板換装システム54が内蔵されている。ゴンドラ55は、基板が積載される積載段56をゴンドラ枠70の領域内に積み重ねたものである。支持手段90は、ゴンドラ55の昇降動作から独立させて積載段56を支持することができる。熱処理装置1は、基板の換装動作を行う際に回転軸91が回転して支持片93が所定の積載段56の下方に入ることを条件としてゴンドラ55を下方に移動させ、所定の積載段56と上方の積載段56との間隔を拡げる間隔拡張動作を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、基板等の被加熱物を熱風によって熱処理する熱処理装置に関する。
従来より、下記特許文献1に開示されているような熱処理装置が液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)やプラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display)、有機ELディスプレイ等のようなフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel display)の製作に使用されている。熱処理装置の多くは、加熱室内に下記特許文献2に開示されているような積載装置が配された構造を有する。積載装置は、上下方向に複数の基板受けによって構成される積載段が上下方向に複数設けられた籠状の形状を有する。熱処理装置は、予めガラス板等の基板(被加熱物)に対して特定の溶液を塗布して加熱乾燥させたものをロボットハンドを用いて積載段の間隔に出し入れし、加熱室内に導入される所定の温度の熱風に晒して熱処理(焼成)する装置である。
基板の換装を行うために使用されるロボットハンドは、基板の重量によって撓みを生じる。従って、従来技術の熱処理装置の大部分は、ロボットハンドの撓みを見越して基板を載置する積載段同士の間隔を拡げた構成とされている。
また、従来技術の熱処理装置には、下記特許文献2に開示されているような積載装置を採用したものがある。下記特許文献2に開示されている積載装置は、図40に示すように基板の両端部を支持可能な複数の支持部材を所定の平面上に複数配することにより基板を積載するための積載段が形成されたものであり、この積載段が一定のピッチで多段に形成されたものである。特許文献2に開示されている積載装置において採用されているロボットハンドは、進退方向に延伸する本体板と、本体板から横方向に張り出した張出部とを有する。そのため、特許文献2に開示されている積載装置では、ロボットハンドや基板の撓みが比較的小さい。
特許第2971771号 公報 特開2004−26426号 公報
近年、フラットパネルディスプレイの大型化に伴い、被加熱物たる基板がさらに大型化する傾向にある。そのため、例えば上記特許文献2に開示されているような構成とした場合であっても基板の重量に伴うロボットハンドの撓みが大きくなったり、ロボットハンドの厚みを厚くせざるを得ない傾向にある。従って、従来技術の熱処理装置では、ロボットハンドの撓みや厚みを見越して積載段同士の間隔を大きく取らねばならず、熱処理装置が大型化してしまうという問題がある。
通常、フラットパネルディスプレイ等の製造は、クリーンルーム内で行われる。そのため、熱処理装置が大型化すると、クリーンルームの高さも高くする必要が生じたり、既存のクリーンルームに設置できない可能性がある。一方、既存のクリーンルーム等にも設置可能な程度に熱処理装置を小型化すべく、積載段の段数を少なくし、積載段同士の間隔を拡くとる構成とすると、熱処理装置の熱処理効率が低下してしまうという問題がある。また、このようにして熱処理装置を小型化しつつ、熱処理効率を維持しようとすると、クリーンルーム内に熱処理装置を複数配する必要があり、装置の設置面積が増加してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、被加熱物が積載される積載段同士の間隔が狭く、高密度に被加熱物を積載して熱処理することが可能な熱処理装置の提供を目的とする。
上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、被加熱物を加熱する加熱室と、当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、所定の積載段と当該積載段に対して隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張手段とを具備していることを特徴とする熱処理装置である。
かかる構成によれば、間隔拡張手段を作動させることにより積載段同士の間隔を拡張できる。そのため、本発明の熱処理装置は、被加熱物の出し入れを行う必要がない位置にある積載段同士の間隔を被加熱物の出し入れに要する間隔よりも狭くしておき、被加熱物の出し入れを行うべき位置にある積載段とこれに隣接する位置にある積載段との間隔のみを拡張することができる。従って、本発明によれば、被加熱物の出し入れがスムーズに行えると共に、積載手段の設置スペースを最小限に抑制可能な熱処理装置を提供できる。
請求項2に記載の発明は、被加熱物を加熱する加熱室と、当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持片を具備した支持手段とを有し、前記支持片によって所定の積載段を支持した状態で前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置である。
かかる構成によれば、間隔拡張動作を実施することにより、支持片によって支持された積載段と、これに対して隣接する積載段との間隔を拡張することができる。よって、本発明の熱処理装置によれば、被加熱物の出し入れを行う必要がない位置にある積載段同士の間隔を被加熱物の積載に必要最小限の大きさとしておき、被加熱物の出し入れを行うべき位置にある積載段とこれに隣接する位置にある積載段との間隔のみを拡張することができる。従って、本発明の熱処理装置は、積載手段の設置スペースを被加熱物を積載しておくために最小限必要な程度に抑制することができると共に、被加熱物の出し入れを行う際に間隔拡張動作を実施することにより、被加熱物の出し入れをスムーズに実施できる。
請求項3に記載の発明は、被加熱物を加熱する加熱室と、当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持手段とを有し、当該支持手段は、前記積載手段の隣接する積載段同士の間隔に進退可能な支持片を有し、当該支持片が特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置である。
本発明の熱処理装置は、積載段が離反可能な状態で積み重ねられているため、支持片が特定の積載段とこれに隣接する積載段との間隔に進入した状態で積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させると、特定の積載段とこれに隣接する積載段との間隔が拡がる。そのため、本発明の熱処理装置は、特定の積載段とこれに隣接する積載段との間に、特定の積載段に積載される被加熱物の出し入れや、被加熱物を積載した状態での特定の積載段の出し入れに要するスペースを確保しつつ、他の積載段同士の間隔を最小限に抑制することができる。従って、本発明によれば、被加熱物や、被加熱物を積載した特定の積載段の出し入れがスムーズに行えると共に、装置構成がコンパクトな熱処理装置を提供できる。
請求項4に記載の発明は、被加熱物を加熱する加熱室と、当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持手段とを有し、当該支持手段は、前記積載手段の隣接する積載段同士の間隔に進退可能な支持片を二以上有し、第一の支持片が特定の積載段と当該積載段の上方の積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と第一の支持片との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と前記上方の積載段との間隔を拡げる第一の間隔拡張段階と、第二の支持片が特定の積載段と当該積載段の下方の積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と第二の支持片との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と前記下方の積載段との間隔を拡げる第二の間隔拡張段階とを経て特定の積載段の上下に存在する間隔を拡張する間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置である。
本発明の熱処理装置では、第一の間隔拡張段階において所定の積載段と、この上方にある積載段との間隔を拡げた後に、第二の間隔拡張段階において所定の積載段と、この下方にある積載段との間隔を拡げることにより、所定の積載段が上方および下方に隣接した積載段から独立した状態となる。従って、本発明の熱処理装置は、特定の積載段と上下に隣接する積載段との間に、特定の積載段に積載される被加熱物の出し入れを行ったり、特定の積載段自体を出し入れするのに必要なスペースを充分確保でき、被加熱物や、被加熱物を積載した特定の積載段の出し入れをスムーズに行える。
本発明の熱処理装置は、所定の積載段の上下の間隔を拡げることができるため、熱処理室に対する出し入れの対象となっていない他の積載段同士の間隔を最小限に抑制できる。従って、本発明によれば、積載手段の高さが低く、被加熱物を高密度に積載可能な熱処理装置を提供できる。
請求項5に記載の発明は、加熱室内において積載手段を昇降させる昇降手段を有し、間隔拡張動作において、前記昇降手段は、支持手段の支持片が特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として動作し、前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の熱処理装置である。
かかる構成によれば、間隔拡張動作をスムーズに行え、間隔拡張動作における一連の動作の安定性を確保できる。
また、本発明の熱処理装置では、積載手段を動作させる構成であるため、積載段に積載される被加熱物や積載段自身を熱処理室に対して出し入れするための位置を所定の位置に設定できる。かかる構成とした場合は、被加熱物や積載段自身を熱処理室に対して出し入れするための換装口を最小限の数だけ設ければよく、装置構成をシンプルなものとすることができる。また、上記した構成によれば、熱処理室に対して被加熱物や積載段自身を一定の位置から出し入れできるため、被加熱物や積載段の出し入れに要する手間や時間を最小限に抑制できる。
請求項6に記載の発明は、支持片が積載段の積載方向に移動可能であり、間隔拡張動作において、前記支持片が特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として支持片が積載段の積載方向に移動し、前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の熱処理装置である。
かかる構成とした場合であっても、間隔拡張動作をスムーズに行え、間隔拡張動作における一連の動作の安定性を確保できる。
本発明の熱処理装置では、支持片を積載段の積載方向に移動させることができるため、積載手段を積載段の積載方向に移動させずに間隔拡張動作を行うことや、間隔拡張動作時における積載手段の移動量を最小限に抑制することができ、その分だけ熱処理装置をコンパクトな構成とすることができる。また、前記したような構成とした場合、積載手段の移動量が少ないため、積載段に対して積載されている被加熱物の安定性を確保することができる。
請求項7に記載の発明は、加熱室内に被加熱物あるいは積載段を出し入れするための換装口を有し、間隔拡張動作において、支持片が、積載手段の側方であって、換装口よりも上方に相当する位置に存在する積載段の側方から当該積載段の下方に形成された間隙に進入することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の熱処理装置である。
本発明の熱処理装置では、支持片を積載段同士の間隔に進入させて積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させると、換装口よりも上方にある積載段が上方に持ち上げられる。従って、本発明によれば、換装口よりも上方に位置する積載段と、その下方に存在し、換装口に隣接する積載段との間隔を拡げることができ、被加熱物や積載段の換装、すなわち加熱室に対する被加熱物や積載段の出し入れをスムーズに行える熱処理装置を提供できる。
上記請求項2乃至7のいずれかに記載の熱処理装置は、支持手段が、積載段の積載方向に延伸する支軸と、当該支軸に対して固定された支持片とを有し、当該支持片が、前記支軸と一体的に回転し、隣接する積載段同士の間隙に出入り可能であることを特徴とするものであってもよい。(請求項8)
かかる構成によれば、所望の積載段を確実に支持することができ、所望の位置に存在する積載段とこれに隣接する位置にある積載段との間隙を拡げることができる。
請求項9に記載の発明は、支持片が、曲率の小さな外縁部と、曲率の大きな内縁部とを有する湾曲形状とされており、支軸が正回転することにより外縁部側から隣接する積載段同士の間隙に進入することを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の熱処理装置である。
本発明の熱処理装置では、支軸が正回転することにより支持片が曲率が内縁部よりも小さな外縁部側から積載段同士の間隙に進入するため、支軸を大きく回転させることなく支持片と積載段との接触面積を大きくとることができ、積載段をしっかりと支持することができる。
請求項10に記載の発明は、複数の積載段が間隙形成手段を介して積み重ねられており、積載段には、間隙形成手段の先端部分が嵌る嵌入部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の熱処理装置である。
かかる構成によれば、複数の積載段を所定の間隔および位置決め精度を維持した状態で上下方向に離反可能なように積載することができる。
請求項11に記載の発明は、積載段の移動方向を積載段の積載方向に規制するガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の熱処理装置である。
かかる構成によれば、間隔拡張動作に伴う積載段同士の位置ズレを抑制することができる。
本発明によれば、積載段同士の間隔を最小限に抑制しつつ、換装動作を行うべき部分の積載段同士の間隔を十分確保可能な熱処理装置を提供できる。
続いて、本発明の一実施形態である熱処理装置および積載装置について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である熱処理装置を示す正面図である。図2は、図1に示す熱処理装置の内部構造を示す破断斜視図である。図3は、図1に示す熱処理装置の内部構造の概略を示す平面図である。図4は、図1に示す熱処理装置において採用されている基板換装システムを示す斜視図である。図5は、図4に示す基板換装システムを構成する積載段を示す斜視図である。図6は、図5に示す積載段を裏面側から観察した状態を示す斜視図である。図7(a)は図5に示す積載段とゴンドラ枠およびガイドレールとの位置関係を模式的に示す概念図であり、(b)はガイド部材とガイドレールとの位置関係を模式的に示す概念図であり、(c)はガイドレールと排気部材との位置関係を模式的に示す断面図である。図8は、図4に示すゴンドラを構成するゴンドラ枠を示す斜視図である。図9は、図1に示す熱処理装置において採用されている昇降装置とゴンドラ枠の台座板の動作を模式的に示す斜視図である。図10は、図1に示す熱処理装置の換装口近傍における内部構造を示す断面図である。図11(a)は支持片の平面図であり、(b)は支持片の斜視図、(c)は回転軸への支持片の取り付け状態および動作を示す斜視図である。図12は、図1に示す熱処理装置において採用されている基板換装システムを示す平面図である。図13(a)〜(d)は、それぞれ支持片と積載段との位置関係を示す概念図である。図14は、図1に示す熱処理装置の基板換装動作の第一段階を模式的に示す概念図であり、図15は、基板換装動作の第二段階を模式的に示す概念図である。
図1において、1は本実施形態の熱処理装置である。熱処理装置1は、金属製で箱形の本体ケース2の下方に機器収容部3が設けられており、その上方に基板処理部5が設けられた構成となっている。機器収容部3は、基板処理部5に電力を供給する電源装置(図示せず)や基板処理部5の動作を制御する制御装置(図示せず)等を内蔵している。
基板処理部5は、図1や図2に示すように正面側に図示しないロボットハンド等の移載装置によって基板Wを出し入れするための換装口6を有し、背面側にメンテナンス時に使用する扉7が設けられている。換装口6には、エアシリンダー8の作動に連動して開閉するシャッター10が装着されている。
基板処理部5は、図2や図3に示すように中心に熱処理室12(加熱室)を有し、その周りを空気調整部11が取り囲んだ構成とされている。空気調整部11は、断熱材によって構成される周壁13a〜13dによって四方が包囲されている。空気調整部11は、空気を所定温度に加熱して熱処理室12内に吹き込むと共に、熱処理室12から排出された空気を上流側に循環させるためのものである。
さらに具体的に説明すると、空気調整部11は、図2や図3に示すように熱風供給手段14、ダクト17および機器室18に大別される。熱風供給手段14は、熱処理装置1の内部に導入された外気や、熱処理室12の下流端から排出されてダクト17を通って戻ってきた空気等を加熱し、熱処理室12内に送り込むためのものであり、図示しない送風機や加熱器等を備えている。
ダクト17は、熱処理室12の下流端に連通し、熱処理室12の外周に配された空気流路であり、熱処理室12から排出された空気やガスを熱風供給手段14に戻すものである。
熱処理室12は、上流壁20および仕切壁41,43によって囲まれた領域であり、内部にゴンドラ55を含む基板換装システム54を内蔵している。上流壁20および仕切壁41,43は、いずれも基板処理部5の天面45から底面46に届く高さを有する。熱処理室12は、上流壁20を構成するフィルタ21の開口を介して熱風供給手段14と連通している。
仕切壁41は、基板処理部5に設けられた換装口6に相当する位置に開口50を有する。開口50は、基板Wおよびロボットハンドが出入りするのに最低限必要な大きさおよび形状とされている。開口50は、開口50の周囲を取り囲むように設けられた防護壁51によってダクト17から隔絶されると共に換装口6と連通している。そのため、ダクト17内を流れるガスは、開口50を介して熱処理室12内に進入したり、換装口6を介して外部に漏出したりしない。一方、仕切壁43は、扉7に相当する位置に固定されており、メンテナンス等を行う際に必要に応じて取り外し可能な構成とされている。
図3に示すように、熱処理室12の略中央部には、基板換装システム54が配されている。基板換装システム54は、基板Wを積載するためのゴンドラ55に加えて、ゴンドラ55の周囲に配されたガイドレール71や支持手段90によって構成されている。
ゴンドラ55は、図4に示すように、多数の積載段56を上下方向に積み重ねたものがゴンドラ枠70に装着された構造とされている。ゴンドラ55は、最下段を構成する積載段56の下方に昇降装置80が接続された構造とされており、昇降装置80の動作に伴って積載段56が上下方向に移動可能な構成とされている。
さらに具体的に説明すると、積載段56は、図5に示すように、金属製の枠部材57に対して例えば4本の桟58を一体化した構成とされている。枠部材57の四隅には、スペーサー60が固定されている。スペーサー60は、下端側に形成された円筒形の本体部61と、上端側に形成された円錐形の接続部62とに大別される。本実施形態では、スペーサー60は、耐摩耗性や耐熱性の観点から金属製とされているが、樹脂等の材質で作製されてもよい。スペーサー60は、いずれも枠部材57の表面側(図5の上方側)に突出している。
積載段56には、金属製の支持突起63が複数固定されている。支持突起63は、積載段56に搭載される基板Wの裏面側に当接し、基板Wを支持するものである。支持突起63は、いずれも上記したスペーサー60と同一方向、すなわち積載段56の表面側に向けて突出するように固定されており、桟58の延伸方向に略等間隔に一列に並んでいる。支持突起63は、高さ(全長)がスペーサー60の本体部61の高さと同程度である。そのため、枠部材57に対して固定された状態において、支持突起63の先端は、スペーサー60の本体部61と接続部62との境界部分程度の高さにあり、接続部62の先端よりも低い位置にある。
積載段56を構成する枠部材57の長手方向両側面57a,57bには、それぞれ2つずつのガイド部材65が枠部材57の外側に向けて突出するように固定されている。ガイド部材65は、枠部材57に対して固定されたガイドピン66と、ガイドピン66に対して回動自在に装着されたガイドローラー67とから構成されている。ガイド部材65は、後述するガイドレール71に装着されるものであり、積載段56の移動方向を上下方向、すなわち昇降装置80の昇降軸81の伸縮方向に規制するものである。
図6に示すように、枠部材57の裏面側の四隅には嵌入穴68が設けられている。嵌入穴68は、枠部材57の表面側に固定されているスペーサー60の直下に相当する位置に設けられた開口であり、スペーサー60の接続部62が嵌る穴である。嵌入穴68は、開口径がスペーサー60の本体部61の外径よりも小さい。そのため、図14のように枠部材57を上下に積み重ねると、下方の積載段56の枠部材57に取り付けられたスペーサー60は、接続部62の中途部分まで上方の積載段56を構成する枠部材57の裏面側に設けられた嵌入穴68に嵌る。これにより、図14に示すように積載段56同士の間に高さがP1で、支持突起63の高さよりも僅かに高い程度の空間が形成される。
枠部材57は、図2や図3、図4に示すように熱処理室12の内部に配されたゴンドラ枠70の内側に装着されている。ゴンドラ枠70は、図8に示すように熱処理室12の天面45および底面46に対して垂直な方向に立設された4本の支柱69を有し、隣接する支柱69,69間を上梁部材72,73および下梁部材75,76で連結し、骨格構造を形成したものである。ゴンドラ枠70は、支柱69の下端が熱処理室12の底面46に対して水平に配された台座板78に対して垂直に固定されている。すなわち、ゴンドラ枠70は、底面が台座板78によって構成されている。ゴンドラ枠70は、側方(熱処理室12内を流れる空気流の上流側および下流側の面)において隣接する支柱69,69間にたすき状に固定された複数の補強板77によって補強され、撓みが防止されている。
ゴンドラ枠70の底面を構成する台座板78は、図8や図9に示すように昇降装置80の昇降軸81に接続されている。昇降装置80は、機器収容部3内に配されており、昇降軸81を熱処理室12の底面46に設けられた開口82を介して上下方向に伸縮させる機能を有する。台座板78は、昇降軸81の上下動に連動してゴンドラ枠70に囲まれた領域内を熱処理室12の底面46に対して平行な姿勢を維持して上下動する。そのため、昇降装置80の昇降軸81を伸縮させることにより、ゴンドラ55の積載段56を上下方向に移動させることができる。
図3や図8に示すように、ゴンドラ枠70の外側にはガイドレール71が配されている。ガイドレール71は、金属製であり、図7に示すように開口形状が略「C」字形とされている。ガイドレール71は、上下方向に延伸するスリット状の溝71aと、内部空間71bを有し、溝71aがゴンドラ枠70の内側を向くように配されている。ガイドレール71には、枠部材57の側面から突出したガイド部材65が嵌め込まれている。これにより、枠部材57は、ガイドレール71の延伸方向、すなわち熱処理室12に対して上下方向には自由に移動可能であるが、他の方向へは自由に移動できない状態とされている。
図7(c)や図10に示すように、ガイドレール71の上端側は基板処理部5の天面45に固定されており、下端側は底面46を貫通している。ガイドレール71の下端部には排気手段74が接続されており、ガイドレール71の内部空間71b内をガイドローラー67が動作するなどして発生する塵等が捕集されている。
図8や図12等に示すように、熱処理室12内に配されたゴンドラ枠70の四隅に隣接する位置には、支持手段90が配されている。支持手段90は、熱処理室12内に配されたゴンドラ枠70の外側であって、ゴンドラ枠70に枠部材57が装着された際に枠部材57の左右の側面57a,57bに隣接する位置に配されている。支持手段90は、図10に示すように、回転軸91と、回転軸91を回転させるための回転機構92と、回転軸91に対して固定された支持片93とに大別される。回転軸91は、上下方向に延伸する軸体であり、熱処理室12の天面45および底面46を貫通しており、熱処理室12の外部に固定された軸受け95,96を介して回転自在に支持されている。
図10に示すように、回転軸91は、底面46の裏面側(機器収容部3側)に設けられた回転機構92に接続されている。さらに具体的には、回転機構92は、底面46の裏面側に固定されたモータ97と、回転軸91とモータ97の回転軸との間に懸架された歯付きベルト98によって構成されている。回転軸91は、モータ97の回転軸の回転に連動して回転する。
回転軸91の長手方向中途部、すなわち熱処理室12内に存在する部分には4つの支持片93(以下、必要に応じて支持片93a〜93dと称す)が所定の間隔で固定されている。支持片93は、金属板を成形したものであり、図11(a),(b)に示すように湾曲し、平面視が勾玉状の形状を有する部材である。支持片93は、一端側に軸挿通孔100を有し、この軸挿通孔100に回転軸91を挿通した状態で回転軸91に対して相対回転不能な状態に固定されている。
回転軸91に対する支持片93の取り付け位置は、基板Wを出し入れするために設けられた換装口6の位置に関連付けられている。さらに具体的には、支持片93は、図10に示すように表面(図10において上方側)が熱処理装置1の正面側に設けられた換装口6の上端部を通る水平面Sよりも上方に来るように固定されている。
支持片93a〜93dは、それぞれ回転軸91に対して周方向に90度ずつ位置をずらして固定されている。支持片93a〜93dは、図12に実線で示すように、常時はゴンドラ枠70の領域外に配されており、曲率の小さな外縁側101がゴンドラ枠70側を向き、曲率の大きな内縁側102がゴンドラ枠70の外側を向く姿勢とされている。支持片93a〜93dは、図12に矢印Nで示すように回転軸91が正回転するとゴンドラ枠70の領域内に順次進入・退出する。
さらに具体的に説明すると、例えば支持片93aに着目すると、回転軸91の回転の第一段階では、図13(a)に示すようにゴンドラ枠70の領域内に存在する。そのため、仮に図14に示すように所定の積載段56の裏面側(図中下側)の水平位置が支持片93の表面側(図中上方側の面)の水平位置と略合致する場合は、図12にハッチングで示すように支持片93の表面と積載段56の裏面とが面接触した状態となる。
図13(a)に示す状態から回転軸91が正方向に90度回転すると、支持片93aは、図13(b)に示すようにゴンドラ枠70の領域外に出る。一方、支持片93aの下方に存在する支持片93bは、図13(a)に示すようにゴンドラ枠70の領域内に入る。さらに回転軸91を回転させると、支持片93aは、回転軸91が90度回転する度に図13(c),(d)に示すように姿勢を変える。他の支持片93b〜93dについても、回転軸91が回転する度に図13に示すように順次姿勢を変える。
熱処理室12には、雰囲気温度を計測するための温度センサ(図示せず)が設置されている。熱処理装置1は、温度センサの検知温度に応じて制御装置(図示せず)がヒータ35の動作をフィードバック制御する構成とされており、熱処理室12内の温度が所定の焼成温度(本実施形態では230〜250℃)に調整される。
熱処理装置1は、熱処理室12内に配されたゴンドラ55の積載段56に積載された基板Wを熱処理室12内に導入された熱風に晒して基板Wを焼成するものである。熱処理装置1は、所定の積載段56が換装口6の高さに到達した時点でゴンドラ55が一定時間上下動を停止して基板Wの換装(出し入れ)を行い、基板Wの換装が完了するとゴンドラ55が上下動を再開するタクトシステムを採用した構成とされている。本実施形態の熱処理装置1は、基板Wの換装時におけるゴンドラ55および支持手段90の動作に特徴を有する。以下、基板Wの換装動作を中心として基板Wの焼成時における熱処理装置1の動作について説明する。
熱処理装置1は、熱処理の開始に先立ち、図示しない制御装置によって熱風供給手段14を起動させ、熱処理室12内の温度を所定の焼成温度に調整する。熱処理室12内の雰囲気温度が所定の熱処理温度(本実施形態では230℃〜250℃)に達すると、熱処理装置1は、基板Wを焼成可能な状態となる。熱処理室12の雰囲気温度が熱処理温度に達すると、ロボットハンド等の移載装置(以下、単に搭載用ロボットハンドと称す)に熱処理装置1の外部に配されている未焼成の基板Wが搭載される。
一方、熱処理装置1の制御装置は、機器収容部3内に配された昇降装置80の昇降軸81を上下動させ、図14に示すように基板Wを積載すべき積載段56(以下、必要に応じて目的積載段56aと称す)の上方に存在する積載段56(以下、必要に応じて上方積載段56bと称す)の底面が支持手段90の支持片93の上下位置よりも上方に来るようにゴンドラ枠70の上下位置を調整する。その後、制御装置は、支持手段90の回転軸91を図12に矢印Nで示す方向に回転させる。これにより、ゴンドラ枠70の外側に存在していた支持片93が矢印N方向に回転してゴンドラ枠70の領域内に進入する。この時、支持片93は、図12や図13(a)にハッチングで示すように一部が上方積載段56bの底面の下方に入った状態となる。
支持片93が上方積載段56bの下方に入ると、制御装置は、ゴンドラ枠70を下方に下げる。ゴンドラ枠70が下がると、支持片93よりも下方に存在する目的積載段56aおよびこれよりも下方に存在する積載段56からなる下方積載段群Lは、図14に矢印で示すようにゴンドラ枠70と共に下方に移動する。一方、支持片93よりも上方に存在している上方積載段56bは、ゴンドラ枠70内に入っている支持片93によって下方への移動が阻止される。これにより、図15に示すように、下方積載段群Lが、上方積載段56bおよび上方積載段56bよりも上方に積み重ねられた積載段56からなる上方積載段群Uから分離される。ロボットハンドにより換装口6を介して基板Wを出し入れ可能な位置に目的積載段56aが到達すると、制御装置はゴンドラ枠70の下方への移動を停止させる。これにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間に高さP2(P2>P1)の空間が形成される。すなわち、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔が拡がる。
目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔がP2に調整されると、制御装置は、エアシリンダー8を作動させ、目的積載段56aの側方に位置するシャッター10を倒して換装口6を開く。ここで、先に目的積載段56a上に基板Wが積載されている場合は、基板Wを取り出すためのロボットハンド(抜出用ロボットハンド)が換装口6から進入し、基板Wを取り出す。また、換装口6が開いた際に目的積載段56aに基板Wが搭載されていない場合や、前記したようにして基板Wが取り除かれた場合は、基板Wを搭載した搭載用ロボットハンドが換装口6から熱処理室12内に差し込まれ、基板Wが支持突起63上に移載される。基板Wの移載が完了すると、ロボットハンドが換装口6から抜き去られる。
上記したようにして目的積載段56aへの基板Wの移載が完了すると、制御装置は、シャッター10を起こして換装口6を塞ぐ。制御装置は、換装口6が閉塞されたことを確認すると、ゴンドラ枠70を上方に移動させる。ゴンドラ枠70が上方に移動すると、目的積載段56aを含む下方積載段群Lが上方に移動し始める。ゴンドラ枠70がさらに上方に移動し、目的積載段56aの天面側と上方積載段56bの底面側との間隔がP1に戻ると、目的積載段56a側に取り付けられているスペーサー60の接続部62が上方積載段56bの底面側に設けられた嵌入穴68に嵌り込み、上方積載段群Uと下方積載段群Lとが接続された状態となる。制御装置は、上方積載段群Uと下方積載段群Lとが接続された後に支持手段90の回転軸91を正転方向(図12において矢印N方向)に回転させ、支持片93を上方積載段56bの下方からゴンドラ枠70の外側に移動させる。これにより、熱処理装置1は、一連の基板換装動作を完了する。
ゴンドラ55の目的積載段56aにおける基板換装動作が完了すると、制御装置はゴンドラ55の上下動を再開させる。熱処理装置1は、上記したようにして各積載段56における基板換装動作を繰り返す。基板Wは、目的積載段56aに搭載されてから取り出されるまでの間に熱処理室12内に流れる熱風に晒され、熱処理(焼成)される。
本実施形態の熱処理装置1では、上記したようにして基板Wの換装を行うべき目的積載段56aの上方に位置する上方積載段56bを支持片93によって下方から支持し、ゴンドラ枠70を下げることにより目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることができる。そのため、熱処理装置1は、目的積載段56aと上方積載段56b以外の積載段56同士の間隔を最小限に抑制することができる。従って、熱処理装置1は、大型の基板Wを処理すべく熱処理室12の幅や奥行きを大きくしつつ、高さを最小限に抑制できる。
上記した構成とすれば、従来技術の熱処理装置よりも熱処理室12の高さを低くすることができる。そのため、熱処理室12に収容可能な基板Wの枚数や表面積に対して熱処理室12の容積が小さい。そのため、熱処理装置1は、雰囲気温度を容易に安定化することができ、雰囲気温度の調整に要する熱エネルギーも僅かで済む。
上記したように、熱処理装置1において、支持片93は、曲率の小さな外縁側101と、これよりも曲率の大きな内縁側102とを有する湾曲形状とされており、外縁側101からゴンドラ枠70の内部領域に進入する構成とされている。そのため、熱処理装置1では、図12にハッチングを付したように支持片93と積載段56の枠部材57との接触面積を大きくとることができる。従って、熱処理装置1は、支持片93を多数設けたり、支持片93を大きくしなくても枠部材57をしっかりと支持できる。
熱処理装置1では、枠部材57に固定されたスペーサー60を嵌入穴68に嵌め込むことにより多数の積載段56が所定の間隔で上下方向に積み重ねられた構成とされている。さらに、熱処理装置1では、枠部材57の側面57a,57bにガイド部材65が設けられており、このガイド部材65の動作がガイドレール71によって上下方向に規制された構成とされている。そのため、熱処理装置1は、基板Wの換装動作のために積載段56を上下に分離した前後であっても積載段56同士の位置決め精度が高く、積載段56同士を所定の間隔に維持することができる。
上記実施形態では、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げ、ロボットハンドによって基板Wを出し入れする例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、上記した熱処理装置1では、積載段56に設けられたガイド部材65がガイドレール71に嵌り込んだ構成とされており、ゴンドラ枠70の上下方向中途部分に存在する積載段56をゴンドラ枠70から水平に引き抜くことはできない。しかし、例えば熱処理装置1をガイド部材65やガイドレール71を設けず積載段56をゴンドラ枠70から引き抜くことが可能な構成とした場合は、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げた後、ロボットハンドによって目的積載段56aごと熱処理室12から取り出し、目的積載段56aが存在していた部分に未焼成の基板Wを積載した別の積載段56を差し込むことも可能である。この様に積載段56ごと取り替える構成とした場合は、ロボットハンドが積載段の端部のみを支持したり把持する構成とすることも可能である。
上記したように、上記実施形態に示す熱処理装置1は、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げ、目的積載段56aに基板Wをロボットハンド等の移載装置を用いて換装するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば基板換装システム54に代わって図16に示すような熱処理装置105であってもよい。以下、熱処理装置105について、図面を参照しながら基板換装システム110の構成を中心に説明する。なお、以下の説明において上記した熱処理装置1や基板換装システム54と共通する部分については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
図16は本発明の第二実施形態の熱処理装置を示す正面図である。図17は、図16に示す熱処理装置の熱処理室近傍の構造を示す断面図である。図18は、図16に示す熱処理装置において採用されている積載段を示す斜視図である。図19は、図16に示す熱処理装置が具備する支持手段とゴンドラ枠との位置関係を模式的に示す概念図である。図20、図21および図23は、図16に示す熱処理装置における換装動作の第一段階、第二段階および第三段階を模式的に示す概念図である。図22は、図16に示す熱処理装置が具備する支持手段の一部を示す斜視図である。なお、図17、図20、図21および図23では、図示の簡略化のため、支持片120の一部または全部を図示せず省略している。
熱処理装置105は、熱処理装置1と略同一の外観を有するが、4つの換装口6に代わって3つの換装口106を有する。換装口106は、後述する積載段113をロボットハンド等の移載装置を用いて出し入れするためのものである。換装口106には、エアシリンダー8の動作に伴って開閉するシャッター107が設けられている。換装口106は、それぞれ後述する第1〜第3の積載段セット116〜118が設けられている位置に対応する位置に設けられている。
熱処理装置105は、熱処理室12内に基板換装システム110を備えている。基板換装システム110は、図17に示すように基板Wを積載するためのゴンドラ111と、支持手段112とに大別される。
ゴンドラ111は、基板換装システム54において採用されているゴンドラ枠70に対して多数の積載段113を積み重ねて装着したものである。積載段113は、図18に示すように上記した積載段56と略同一の構造を有する。さらに具体的に説明すると、積載段113は、積載段56において枠部材57の四隅に取り付けられていたガイド部材65に代わって突片115が設けられている点が積載段56と異なる。突片115は、積載段113を構成する枠部材57の両側面57a,57bから外側に向けて突出した平板状の部位であり、積載段113の表面、すなわちスペーサー60や支持突起63が突出している側の面と同一の平面を構成する。また、積載段113は、突片115の下方にロボットハンドや後述する支持片120が進入可能な空間114を形成する。
積載段113は、積載段56と同様に枠部材57の裏面側の四隅に嵌入穴68を有する。積載段113は、熱処理室12の内部に配されたゴンドラ枠70の内側においてスペーサー60を介して間隔P1毎に多数(本実施形態では24段)積層されている。積載段113は、図17に示すように、積層方向上方側から8段ごとに第1〜第3の積載段セット116〜118を構成している。積載段セット116〜118は、支持手段119によってゴンドラ枠70に対して支持された積載段113の上方に複数の積載段113を積み重ねたものである。積載段セット116〜118の上方には空間S1〜S3が形成されている。空間S1〜S3の高さは、積載段113を2段積み重ねた程度の高さとされている。
支持手段112は、ゴンドラ枠70の外側に配された4本の回転軸91のそれぞれに、48個の支持片120を螺旋状に固定したものである。各回転軸91に取り付けられた48個の支持片120は、3つの支持片群121〜123に分類される。支持片群121〜123は、それぞれ16個の支持片120(支持片120a〜120p)から構成されている。支持片群121〜123は、それぞれ上記した第1〜第3の積載段セット116〜118に対応する位置に設けられている。
さらに具体的には、支持片群121を構成する支持片120a〜120pは、積載段セット116の側方に相当する位置に取り付けられるものである。支持片群121を構成する16個の支持片120a〜120pは、図19に示すように回転軸91から8方向に放射状に突出するように取り付けて構成されている。支持片群121を構成する各支持片120a〜120pは、図22に示すように回転軸91に対して螺旋状に取り付けられている。
支持片群122,123についても、上記した支持片群121と同様に、それぞれ16個の支持片120(支持片120a〜120p)から構成されており、各支持片120が積載段セット117,118の側方に相当する位置に取り付けられている。支持片群122,123を構成する各支持片120についても、図19や図22に示すように回転軸91から8方向に放射状に突出するように取り付けられている。
支持片群121〜123は、図22に示すように回転軸91の周方向に等間隔に配された16個の支持片120を有する。支持片群121〜123を構成する支持片120は、回転軸91に対する突出方向毎に8つのグループに分類される。また、支持片群121〜123を構成する支持片120は、回転軸91の延伸方向に所定の間隔を開けて配置されている。
さらに具体的には、支持片群121〜123を構成する16個の支持片120a〜120pは、回転軸91に対する突出方向毎に分類すると、8つのグループ120A〜120Hに分類される。すなわち、支持片群121〜123を構成する支持片120は、グループ120A(120a,120i),グループ120B(120b,120j),グループ120C(120c,120k),グループ120D(120d,120l),グループ120E(120e,120m),グループ120F(120f,120n),グループ120G(120g,120o),グループ120H(120h,120p)の組み合わせに分類される。グループ120A〜120Hを構成する支持片120は、それぞれ回転軸91に対して周方向に等間隔に突出している。
各グループ120A〜120Hを構成する2つの支持片120は、共に回転軸91に対して同一方向に突出しており、互いに平行な関係にある。各グループ120A〜120Hの支持片120のうち、回転軸91に対して上方に位置する支持片120(120a〜120h)は、積載段113の積み重ね間隔に相当する間隔P1毎に配されている。また、各グループ120A〜120Hを構成する2つの支持片120の間隔は、間隔P1の1.5倍(P3=1.5×P1)とされている。すなわち、グループ120A〜120Hを構成する支持片120a〜120hのいずれかと、これに対応する同一グループの支持片120i〜120pとの間隔はP3とされている。そのため、例えばグループ120Aの支持片120aと支持片120iとの間隔はP3とされており、支持片120aと下方に隣接するグループ120Bの上方側の支持片120bとの間隔はP1とされている。
回転軸91は、回転することにより8つのグループ120A〜120Hのうちの1グループを構成する2つの支持片120の先端部分が積載段113の突片115の外縁部分(以下、支持片接触部125と称す)の裏面側に進入可能な位置に配されている。
熱処理装置105は、上記した熱処理装置1と同様に熱処理室12内のゴンドラ111を構成する各積載段113に載置された基板Wを所定の温度雰囲気下において加熱(焼成)するものである。本実施形態の熱処理装置105は、基板Wの加熱時に基板換装システム110によって行われる基板換装動作に特徴を有する。以下に、熱処理装置105において行われる基板換装動作について説明する。
熱処理装置105の制御装置は、熱処理室12の内部温度が所定の焼成温度(本実施形態では230〜250℃)に達すると、昇降装置80の昇降軸81を伸縮させ、ゴンドラ枠70の位置調整を行う。一方、制御装置は、支持手段90の回転軸91を回転させる。これにより、図19や図20に示すように、グループ120A〜120Hのいずれかを構成する2つの支持片120a〜120pが目的積載段113aおよび上方積載段113bの下方に存在する空間114a,114bに進入する。すなわち、グループ120A〜120Hを構成する支持片120a〜120pのうちゴンドラ枠70に隣接する位置に存在しているものがゴンドラ枠70の領域内に進入する。ここで、ゴンドラ枠70の領域内に進入するグループ120A〜120Hのいずれかを構成する2つの支持片120のうち、上方に位置する支持片120a〜120hは、目的積載段113aの上方に位置する積載段113(以下、必要に応じて上方積載段113bと称す)の突片115の下方に形成された空間114(114b)内に進入する。また、これと同時に、空間114b内に進入した支持片120a〜120hよりも間隔P3分だけ下方に存在する支持片120i〜120pが、各積載段セット116〜118を構成する目的の積載段113(以下、必要に応じて目的積載段113aと称す)の突片115の下方に形成された空間114(114a)内に進入する。ここで、上記したように各グループ120A〜120Hを構成する2つの突片120の間隔P3は、積載段113同士の間隔P1の1.5倍とされている。そのため、図20に示すように各グループ120A〜120Hの上方側に位置する支持片120a〜120hを上方積載段113bの突片115の下方に沿う位置に進入させても、下方側に位置する支持片120i〜120pは、目的積載段113aの突片115から離れた位置に存在する。
上記したようにして上方積載段113bおよび目的積載段113aの下方に所定のグループ120A〜120Hのいずれかを構成する一組の支持片120a〜120pが潜り込むと、制御装置は、昇降装置80の昇降軸81を下げる。これにより、図20に示すように上方積載段113bが上方側の支持片120a〜120hのいずれか(図20では支持片120a)によって支持される。すなわち、上方積載段113bが、目的積載段113aおよびこれよりも下方に存在する積載段113(以下、必要に応じて下方積載段113cと称す)から独立可能な状態となる。この時、図20に示すように、上方積載段113bを支持している支持片120aと対をなす下方側の支持片120iは、目的積載段113aの突片115よりも下方に離れた位置にある。
その後、熱処理装置105の制御装置は、昇降装置80の昇降軸81をさらに降下させゴンドラ枠70を下げる。これにより、上方積載段113bと目的積載段113aとの間隔がさらに開くと共に、図21に示すように目的積載段113aの下方に存在する支持片120i〜120pが突片115の裏面側に接触する。この状態からゴンドラ枠70がさらに下降すると、図23に示すように上方積載段113bが支持片120a〜120hによって支持された状態を維持しつつ、目的積載段113aが支持片120i〜120pによって支持され、目的積載段113aよりも下方の積載段113から独立した状態となる。すなわち、目的積載段113aは、上方積載段113bと目的積載段113aよりも下方に存在する下方積載段113cの間に宙づりにされた状態となる。
上記したようにして目的積載段113aが積載段セット116〜118を構成する他の積載段113から独立した状態となると、制御手段は、エアシリンダー8を作動させてシャッター107を開き、換装口106からロボットハンドを挿入させる。ロボットハンドは、図23にハッチングで示すように目的積載段113aの突片115の下方に形成された空間114内に枠部材57の側面57a,57bに沿って進入し、突片115を下方から支持する。ロボットハンドが換装口106側から積載段113の両側面57a,57bの奥側(扉7側)まで差し込まれると、ロボットハンドによって目的積載段113aが上方に持ち上げられ、換装口106から取り出される。
上記したようにして目的積載段113aが取り出されると、熱処理装置105の外部において予め熱処理(焼成)を行っていない基板Wが搭載された積載段113(以下、必要に応じて投入積載段113と称す)の突片115の下方にロボットハンドが差し込まれ、投入積載段113が持ち上げられる。投入積載段113は、先に取り出された目的積載段113aが存在していた位置にロボットハンドを差し込むことにより熱処理室12内に投入される。すなわち、ロボットハンドは、投入積載段113の突片115が目的積載段113aを支持していた支持片120i上に来るように換装口106から投入積載段113を投入する。投入積載段113の投入が完了すると、ロボットハンドが熱処理室12から抜き去られ、シャッター107が閉じられる。
投入積載段113の投入が完了すると、制御手段は、昇降装置80を作動させ、投入積載段113のスペーサー60が上方積載段113bの嵌入穴68に嵌るまでゴンドラ枠70を上昇させる。すなわち、制御手段は、ゴンドラ枠70を上昇させ、投入積載段113と上方積載段113bとを一体化させる。その後、制御手段は、回転軸91を正方向に回転させ、目的積載段113aの交換のために使用されたグループ120A〜120Hのいずれかを構成する2つの支持片120をゴンドラ枠70の領域から抜き去る。グループ120A〜120Hのいずれかを構成する一対の支持片120が抜き去られると、目的積載段113aの換装動作が完了する。制御手段は、以降において上記したのと同様にして投入積載段113の下方に隣接する積載段113(下方積載段113c)を熱処理室12内に宙づり状態として他の積載段113から独立させ、ロボットハンドを介して下方積載段113cと熱処理装置105の外部に準備された別の積載段113との交換を行わせる。
上記したように、熱処理装置105は、上下に多数積み重ねられた積載段113のうち目的積載段113aを上方積載段113bおよび目的積載段113aの下方に存在する下方積載段113cから切り離して宙づりにした状態でロボットハンドを挿入し、目的積載段113aの換装を行うものである。そのため、熱処理装置105は、換装の対象となる目的積載段113a以外の積載段113同士の間隔を最小限に抑制することができ、熱処理室12の奥行きや幅に対して高さを抑制できる。
熱処理装置105は、枠部材57の側面57a,57bから突出した突片115の下方に形成された空間114にロボットハンドを差し込み、積載段113の換装を行うものであるため、その分だけ積載段113の上方に載置された基板Wをロボットハンドで換装する場合に比べて積載段113同士の間隔が狭くても積載段113の換装を行うことができる。従って、熱処理装置105は、目的積載段113aの上下に大きな隙間を空けることなく積載段113の換装動作を行うことができる。
上記実施形態では、目的積載段113aの上下に隣接する積載段113を目的積載段113aから離反させた後、基板Wを乗せた目的積載段113aごと未焼成の基板Wを乗せた別の積載段113と取り替える例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、目的積載段113aから離反させた状態でロボットハンドによって目的積載段113a上に乗っている基板Wのみを取り出し、未焼成の基板Wと交換することも可能である。
また、上記した熱処理装置105のように積載段113をそのまま抜き差しする場合は、熱処理装置1のように基板Wのみを抜き差しする構成とする場合に比べて抜き差しを行う目的積載段113と他の積載段113との間隔を広くとることができる。また、熱処理装置105では、抜き差しする目的積載段113を水平に維持できればよく、例えばロボットハンドが積載段113の端部のみを支持したり把持する構成とすることも可能である。
上記実施形態の熱処理装置1,105は、いずれも熱処理室12内において支持片93,120を回転軸91と共に回転することによりゴンドラ枠70の領域内に進退させ、ゴンドラ55,111を上下動させることによって必要に応じて積載段56,113同士の間隔を拡張させる間隔拡張動作を行うものである。すなわち、熱処理装置1,105は、ゴンドラ55,111の上下動によってゴンドラ55,111と支持手段90,112の支持片93,120との位置関係を積載段の積載方向(上下方向)に相対的に変動させ、間隔拡張動作を行うものである。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図24〜図27に示す熱処理装置130のように熱処理室12内に上下動しない基板載置棚131を設け、支持手段135側が基板載置棚131に対して上下方向に相対移動するものであってもよい。以下、熱処理装置130について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において上記した熱処理装置1,105と同一の構成を有する部分については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
図24は、本実施形態の熱処理装置130を示す正面図である。また、図25は、図24のA−A断面図である。図26および図27は、それぞれ図24に示す熱処理装置130の動作の第一段階および第二段階を模式的に示す概念図である。図28は、図24に示す熱処理装置において採用されている支持手段を示す分解斜視図である。図29(a)は図24に示す熱処理装置130に採用されているガイド片を示す斜視図であり、(b)は熱処理装置130に採用されているシャッター板を裏面側から観察した状態を示す斜視図である。
熱処理装置130は、図25に示すように熱処理室12内に基板載置棚131を有する。基板載置棚131は、上記実施形態で採用されていたゴンドラ枠70と同様に、台座板78に対して立設された4本の支柱69に対して上梁部材72,73および下梁部材75,76を固定した載置枠132内に複数の積載段56を積み重ねたものである。載置枠132の台座板78は、熱処理室12の底面46上に固定されている。そのため、基板載置棚131は、上記したゴンドラ枠70のように上下動せず、熱処理室12内に静止している。載置段56は、上記したゴンドラ55と同様に載置枠132に対して固定されておらず、載置枠132内を自由に上下動できる。
基板載置棚131の四隅に隣接する位置には、図26や図27に示すように支持手段135が配されている。支持手段135は、支持片136を回転軸137に対して取り付けた支持機構部138と、支持片136を回転軸137の軸方向(上下方向)に移動させる昇降機構部140とを有する。
支持機構部138を構成する回転軸137は、図28に示すように角柱状であり、熱処理室12の天面45および底面46を貫通している。回転軸137の両端部は円筒形とされており、軸受け141,141によって回転自在に支持されている。回転軸137は、機器収容部3内に配された回転機構92に接続されている。すなわち、回転軸137は、歯付きベルト98を介してモータ97の回転軸に接続されており、モータ97の回転動力を受けて回転可能なように支持されている。
支持片136は、上記実施形態において採用されていた支持片93と略同一の形状を有する部材である。支持片136は、支持片93と同様に湾曲した湾曲部143aを有するが、回転軸137を挿通可能な角孔143bを有し、末端部分に把持部143cが設けられている点が異なる。把持部143cは、後述する昇降機構部140の把持溝152内に収容される部分である。角孔143bは、回転軸137の断面形状よりもよりも僅かに大きい程度の孔である。そのため、角孔143bに回転軸137が挿通されると、支持片136は、回転軸137に対して相対回転不能となるが、回転軸137の軸方向には摺動自在な状態となる。そのため、支持片136は、図28に矢印で示すように上記した支持片93と同様に回転軸137の回転に連動して回転軸137の軸心回りに回転し、湾曲部143aが載置枠132の領域に対して出入りする。
昇降機降部140は、支持片136を下方に当接する摺動片145と、ネジ軸146と、ガイド部材144とを有する。ネジ軸146は、熱処理室12の天面45および底面46を貫通しており、軸受け147,147によって回転自在に支持されている。ネジ軸146は、歯付きベルト149を介して機器収容部3内に配されたステッピングモータ148に連結されている。そのため、ネジ軸146の回転量は、ステッピングモータ148の回転量によって調整される。
摺動片145は、図28に示すように略矩形状の金属板に対してねじ穴150と突起151と把持溝152とを設けたものである。摺動片145は、ねじ穴150にネジ軸146を螺合させることによりネジ軸146に対して装着されている。また、突起151は、ねじ穴150に隣接する位置から突出した部分であり、後述するガイド部材144のガイド溝153に嵌め込まれる部分である。把持溝152は、図26や図28に示すように摺動片145の厚み方向中間部に設けられた溝であり、支持片136の把持部143cを挟み込む部分である。
ガイド部材144は、摺動片145がネジ軸146に対して回転するのを阻止し、摺動片145の移動方向をネジ軸146の延伸方向に規制するものである。さらに具体的には、ガイド部材144は、図26に示すように熱処理室12の天面45および底面46に対して固定されており、回転軸137やネジ軸146に対して平行に配された長尺状の部材である。ガイド部材144は、長手方向に延伸したガイド溝153を有する。ガイド部材144は、ガイド溝153が昇降機構部140のネジ軸146側を向き、ガイド溝153に摺動片145の突起151が嵌め込まれた状態とされている。そのため、摺動片145は、ネジ軸146が回転するとネジ軸146の延伸方向、すなわち熱処理室12の上下方向に移動する。
熱処理装置130は、図24に示すように正面130a側に基板Wを出し入れするための換装口155を有する。換装口155は、図25のように熱処理室12内に配されている基板載置棚131に対向する位置にある。換装口155は、基板載置棚131の上端部分から下端部分に至る程度の高さで、基板Wの幅よりもやや大きな幅を有する開口である。換装口155には、複数(本実施形態では5枚)のシャッター板156とシリンダ157とを備えたシャッターが装着されている。
シャッター板156は、幅が換装口155の開口幅よりも大きく、高さが換装口155の高さの約1/5程度の金属製の板体である。シャッター板156の裏面側には、図29に示すようにガイド片159が装着されている。ガイド片159は、断面形状が略C字形で、係合溝161を有する部材である。ガイド片159は、係合溝161の延伸方向がシャッター板156の高さ方向に向くように固定されている。
熱処理装置130の正面130a側には、換装口155の左右側方にレール162が配されている。レール162は、熱処理装置130の高さ方向(上下方向)に延伸した棒状の部材である。レール162は、シャッター板156の裏面側に装着されたガイド片159の係合溝161に嵌め込まれることによりシャッター板156の移動方向を熱処理室130の高さ方向に制限するものである。
シリンダ157は、熱処理室130の正面130aに固定されており、各シャッター板156の側方に連結されている。シリンダ157は、シリンダ軸158が熱処理装置130の上下方向に向けて伸縮可能な状態で固定されており、必要に応じてシャッター板156を上下方向に押し動かすことができる。さらに具体的には、例えば換装口155のうち熱処理装置130の一番上方に位置するシャッター板156aに相当する位置を開きたい場合は、シャッター板156aに連結されているシリンダ157のシリンダ軸158を上方に伸ばす。また、例えば熱処理装置130の一番下方に存在するシャッター板156eによって閉塞されている部分を開く場合は、シャッター板156a〜156eに連結されたシリンダ157のシリンダ軸158を延伸させる。すなわち、熱処理装置130は、換装口155の開きたい部分に存在するシャッター板156およびこれより上方に存在するシャッター板156に連結されているシリンダ157を延伸させることにより換装口155の所望の部位を開くことができる。
熱処理装置130は、基板Wの出し入れを行う基板換装動作に特徴を有する。以下、基板換装動作時における熱処理装置130の動作について図面を参照しながら詳細に説明する。基板Wの出し入れを行う場合、熱処理装置130の制御装置は、ステッピングモータ148に電力を供給して、昇降機構部140のネジ軸146を回転させる。これにより、昇降機構部140の摺動片145がネジ軸146の延伸方向、すなわち上下方向に移動する。ここで、上記したように、支持片136の把持部143cは、摺動片145の把持溝152に挟み込まれている。そのため、摺動片145が上下動すると、これに連動して支持片136が回転軸137に沿って上下動する。
載置枠132の内側に積み重ねられている多数の積載段56のうち、基板Wの出し入れを行うべき目的の積載段56(目的積載段56a)の上方に位置する積載段56(上方積載段56b)の裏面側に相当する位置に支持片136が到達すると、制御装置は、ネジ軸146の回転を停止させ、摺動片145の上下動を停止させる。
摺動片145が所定の高さに到達すると、制御装置は、モータ97に通電して支持機構部138の回転軸137を回転させる。これにより、支持片136が回転軸137と共に回転し、図26のように湾曲部143aが上方積載段56bの裏面側に進入する。湾曲部143aが上方積載段56bの裏面側に入ると、制御手段は、ステッピングモーター148に通電して昇降機構部140のネジ軸146を回転させ、支持片136を上方に移動させる。これにより上方積載段56bが上方に持ち上げられ、図27のように上方積載段56bと目的積載段56aとの間隔が徐々に大きくなる。
制御手段は、上方積載段56bと目的積載段56aとの間隔が所定の間隔に到達するとステッピングモーター148への通電を停止し、支持片136を停止させる。その後、制御手段は、目的積載段56aの正面側に存在するシャッター板156を開く。さらに具体的には、例えば目的積載段56aに対向する位置にシャッター板156bが存在する場合、制御装置は、シャッター板156bおよびこれより上方に位置するシャッター板156aに接続されたシリンダー157a,157bのシリンダ軸158を延伸させる。これにより、換装口155のうち目的積載段56aに対向する部位が開口した状態となる。換装口155が開くと、開口部分からロボットハンドが挿入され、目的積載段56aに対する基板Wの出し入れが行われる。
上記したように、本実施形態の熱処理装置130では熱処理室12内に静止している基板載置棚131に対して支持片136を上下動させることにより、載置枠132内に積み重ねられている載置段56のうち基板Wの出し入れの対象となっている目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げることができる。
上記した熱処理装置130では、支持手段135が回転軸137と支持片136とを備えた支持機構部138と、摺動片145とネジ軸146とを備えた昇降機構部140とに分かれた構成を有するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図30に示すように、支持機構と昇降機構を兼ね備えた支持手段160を備えたものであってもよい。
さらに具体的に説明すると、支持手段160は、上記実施形態と同様に歯付きベルト149を介してステッピングモータ148に接続されたネジ軸146が基板載置棚131を構成する載置枠132の四隅に隣接する位置に立設されている。換装口155側から観察して左側(図30において手前側)に立設されているネジ軸146a,146bに渡って4つの摺動片161(161a〜161d)が所定の間隔を開けて螺合されている。また同様に、右側(図30において奥側)に配されたネジ軸146c,146dにも4つの摺動片161(161e〜161h)が所定の間隔を開けて螺合されている。摺動片161a〜161dと摺動片161e〜161hとは互いに平行な位置関係にある。
各摺動片161には、空気圧や電気的作用によって軸162が進退するシリンダ163が二つずつ設けられている。シリンダ163は、軸162が基板載置棚131の内側を向くように配されている。
上記した支持手段160は、ステッピングモータ148への通電に伴ってネジ軸146が回転し、これに伴って摺動片161が上下動するものである。そのため、支持手段160を採用した場合は、ネジ軸146を回転させて摺動片161が上方積載段56bの下方に来るまで摺動片161を摺動させてからシリンダ163の軸162を突出させた後、摺動片161を再度上方に移動させることにより目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げることができる。
上記実施形態において採用されている積載段56,113は、いずれも枠部材57の表面側にスペーサー60を取り付け、枠部材57の裏面側に嵌入穴68を設けたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図31(a)に示す積載段56のように枠部材57の表面側に嵌入穴68を設け、枠部材57の裏面側にスペーサー60を取り付けたものであってもよい。また、積載段56,113は、スペーサー60や嵌入穴68を設ける代わりに、例えば枠部材57の表面側あるいは裏面側の一方に図31(b)に示すように凹部165を有するスペーサー166を固定し、他方に図31(c)に示すように凹部165に嵌る凸部167を有するスペーサー168を固定したものであってもよい。かかる構成とした場合、積載段56,113を積み重ねると、図31(d)に示すようにスペーサー166の凹部165にスペーサー168の凸部167が嵌り込んで一体化される。かかる構成とした場合であっても、積載段56,113同士を離反可能な状態で積み重ねることができ、スペーサー60を嵌入穴68に嵌め込んだ場合と同様に位置決め精度が高い。
また、上記実施形態では、スペーサー60や支持片を上下方向に一列に並ぶ構成としていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペーサー60の配置位置をずらしてもよい。
上記実施形態では、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げ、ロボットハンドによって基板Wを出し入れする例を例示したが、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を広げた後に焼成済みの基板Wが搭載された目的積載段56a自身を熱処理室12から取り出し、この目的積載段56aが存在していた部分に未焼成の基板Wを搭載した別の積載段56を差し込む構成としてもよい。
また、上記した熱処理装置1,105,130は、いずれも単一の基板Wや積載段113の抜き差しを行うものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、例えば熱処理装置105のように目的積載段113aを上方積載段113bや下方積載段113cから独立させる場合は、目的積載段113aおよび下方積載段113cの双方を一度に抜き出したり、これらの積載段113に搭載されている2枚の基板Wを一度に抜き出すことも可能である。また、さらに多数の積載段113や基板Wを熱処理室12に対して抜き差しする構成とすることも可能である。かかる構成によれば、熱処理装置1における基板の出し入れの処理能力をさらに向上させることができる。
上記した熱処理装置130は、換装口155の開閉時に5枚のシャッター板156が上下にスライドする構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各所に設けられたシャッター板156が上記した熱処理装置1のシャッター10のように熱処理室12の内側あるいは外側に倒れ、換装口155を開閉するものであってもよい。また、上記実施形態の熱処理装置1,105についても、換装口6に代えて熱処理装置130のようにシャッター板156が上下方向に移動することにより開閉する換装口155を配した構成としてもよい。
上記実施形態では、基板Wや積載段56,113の抜き差しにロボットハンドを使用する実施形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンベアやフォーク状の腕を備えた搬送装置を採用してもよい。また、積載段56,113やゴンドラ枠70側に基板Wや積載段56,113を熱処理室12の内外に抜き差し可能な自走機構を設けてもよい。
上記実施形態において、基板換装システム54,110は、いずれも支持片93,120等を所定の積載段56,113の下方から差し込み、積載段56,113を下方から支持して隣接する積載段56,113同士の間隔を調整するものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、熱処理装置1,105が備えている基板換装システム54,110は、基板換装動作の際に所定の積載段56,113が支持片93等によって支持されていればよく、必ずしも上記実施形態のように積載段56,113を下方から支持しなければならない訳ではない。
さらに具体的には、例えば図32に示す基板換装システム171のように、積載段56に支持片93が嵌ったり、係合するような凹部170等を設けた構成とし、この凹部170に支持片93を嵌めたり係合させる等して所定の積載段56を支持する構成としてもよい。かかる構成とした場合、基板Wの出し入れの対象となっている目的積載段56aの上方に存在する上方積載段56bの凹部170に支持片93を係合させて上方積載段56bを支持した後、ゴンドラ55の昇降装置80を下降させ、図32に矢印で示すように目的積載段56aやこれよりも下方の積載段56を下方にずらすことにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間に基板Wの出し入れに必要な空間を確保することができる。
また、図24に示す熱処理装置130のように、支持片136が昇降可能な支持手段135や、図30に示すように支持機構と昇降機構とを兼ね備えた支持手段160を具備している場合は、図33に示す基板換装システム172のように、凹部170を設けた積載段56等を用い、凹部170に支持手段137の支持片136やシリンダ163の軸162を差し込んで積載段56等を支持可能な構成とすることが可能である。かかる構成とした場合は、出し入れすべき基板Wが載置されている目的積載段56aの上方に位置する上方積載段56bに設けられた凹部170と支持片136あるいはシリンダ163とを位置合わせして両者を係合させた後、支持片136あるいはシリンダ163を上方にずらすことにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることができる。
すなわち、図32や図33、図34に示す例のように、支持片93,136やシリンダ163の軸162によって所定の積載段56(上方積載段56b)を支持した状態とすれば、ゴンドラ55側あるいは支持片93,136やシリンダ163の軸162側のいずれか一方または双方を上下動させ、上方積載段56bおよびこれよりも上方の積載段56と、目的積載段56aとを相対移動させることにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることができる。
上記実施形態の熱処理装置1等において、支持片93等のような積載段56等を支持するための部材は、全ての積載段56等に対応して設けられている訳ではない。そのため、上記した構成を採用する場合は、積載段56等を支持する支持片93等の位置あるいは積載段56等の位置を必要に応じて上下させ、支持片93等と積載段56等との位置合わせをせねばならない構成であった。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図34に示す基板換装システム173のように、複数積み重ねられている各積載段56に対応する位置に独立的に作動するシリンダ163等の支持手段を設けた構成としてもよい。かかる構成とした場合、例えば図34に示す例では、上方積載段56bに対応する位置に設置されているシリンダ163の軸162を凹部170に係合させ、上方積載段56bおよびこれよりも上方に位置する積載段56の位置を固定することができ、この状態でゴンドラ55を下降させたり、シリンダ163を上昇させることにより目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることができる。
また、熱処理装置1等は、図35に示す基板換装システム174のように、複数積み重ねられている各積載段56に対応するように支持片175を設けたものを採用してもよい。さらに具体的には、図35に示す基板換装システム174では、支持手段90を構成する回転軸91に代わって、支持軸176が採用される。支持軸176は、図35(b)に示すような短い筒体177を連結して構成されるものである。筒体177は、一端側に円形の開口177aを有し、他端側に外径が開口177aの内径とほぼ同一の嵌挿部177bが設けられている。支持軸176は、筒体177の開口177aに他の筒体177の嵌挿部177bを差し込むことにより連結される。
筒体177には、支持片175が筒体177の外周面に対して垂直となるように取り付けられている。また、筒体177の外周面には、窪みや穴によって構成される係合部179が設けられている。支持軸176は、図35に示すように、支持片175が積載段56側に向き、これとは反対側に係合部179が向く姿勢として筒体177を上下方向に連結して構成される。支持軸176は、上記実施形態の回転軸91等と同様に、積載段56の四方を取り囲むように配される。
積載段56は、図35に示すように、四方を取り囲むように配された支持軸176の支持片175に載せられた状態で設置される。また、支持軸176に隣接する位置には、吊り下げ手段178が配置される。吊り下げ手段178は、積載段56に対して上下方向に移動可能な、いわゆるクレーン状のものであり、先端に引っ掛け部178aを有する。
図35に示す基板換装システム174では、各積載段56毎が支持片175によって支持されている。図35のような構成とした場合、上方積載段56bを支持している支持片175が固定されている筒体177の外周に設けられた係合部179に吊り下げ手段178の引っ掛け部178aを係合させ、図35に矢印Uで示すように吊り下げ手段178を上方に移動させたり、吊り下げ手段178で上方積載段56bを支持した状態で矢印Dで示すようにゴンドラ55を下降させることにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間に基板Wの出し入れに必要な空間を形成することができる。すなわち、図35に示す基板換装システム174は、離反可能に接続された筒体177と吊り下げ手段178とを具備した間隔拡張手段180を有し、これにより積載段56同士の間隔を拡げることができる。
上記した図35に示す基板換装システム174において、間隔拡張手段180は、筒体177と吊り下げ手段178とを具備した構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図36に示す基板換装システム181のような構成であってもよい。さらに具体的には、図36に示す基板換装システム181において採用されている間隔拡張手段190は、上下に積み重ねられた積載段56同士を連結する連結手段185と解除手段187とを備えている。図36に示す構成では、上下に隣接する積載段56同士が連結手段185で繋がれると共に、一番上方に位置する積載段56(最上積載段56c)が熱処理室12の天面から吊り下げられるなどして所定の位置に固定されている。
連結手段185は、ロック186を具備している。また、積載段56の外側に隣接する位置には、ロック186のロック状態を解除可能な解除手段187が設けられている。解除手段187は、例えば図33に示すシリンダ163のように積載段56の積層方向に自在に移動可能な構成とされており、任意の位置にあるロック186を解除可能な構成とされている。
図36に示す基板換装システム181は、上方積載段56bと目的積載段56aとを繋ぐ連結手段185に隣接する位置に解除手段187を移動させ、ロック186を解除し、図36(b)に矢印Dで示すようにゴンドラ55によって目的積載段56aおよびこれよりも下方に存在する積載段56を下降させたり、図36(b)に矢印Uで示すように上方積載段56bおよびこれよりも上方に存在する積載段56を上昇させることにより、目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることができる。
また、熱処理装置1等は、図37に示す基板換装システム182のような構成としてもよい。さらに具体的に説明すると、基板換装システム182では、積載段56や積載段113には、嵌入穴68を設けたりスペーサー60を取り付ける代わりに、図38に示すように、スペーサー196,197を取り付け、スペーサー196,197が連結部材198で連結された構成となっている。スペーサー196,197および連結部材198は、上下に積み重ねられた積載段56等の間隔を拡げるための間隔拡張手段195を構成する。
スペーサー196,197は、上記した図31に示すスペーサー166,167と類似した構造とされている。すなわち、スペーサー196は、上記したスペーサー167と同様に凸部196aを有し、断面形状が略T字形の部材である。一方、スペーサー197は、上記したスペーサー166と同様に凹部197aを有する部材である。スペーサー196,197は、図38のように組み合わされた状態で、凸部196aが凹部197a内において摺動することができる。スペーサー196は、固定面196bが積載段56等の天面側あるいは底面側のいずれかに固定され、これと対をなすスペーサー197は、隣接する積載段56等の底面側あるいは天面側に固定される。図37や図38に示す実施例では、スペーサー196の固定面196bが上方の積載段56の底面側に固定され、スペーサー197の固定面197bが下方に隣接する積載段56の天面側に固定されている。
連結部材198は、図38に示すように、ピン198a,198b,198cと2本のロッド198d,198eとによりリンク機構を構成している。ロッド198dは、ピン198aを介してスペーサー196側に連結されている。また、ロッド198eは、ピン198cを介してスペーサー197側に固定されている。連結部材198は、ロッド198d,198eを連結するピン198bの位置をスペーサー196,197に近づく方向に押圧することによりロッド198d,198eのなす角が大きくなり、スペーサー196の固定面196bとスペーサー197の固定面197bとの間隔xを拡げることができる。また逆に、連結部材198は、ピン198bの位置をスペーサー196,197から離れる方向に引っ張ることにより、ロッド198d,198eのなす角が小さくなり、固定面196bと固定面197bとの間隔xを狭くすることができる。
基板換装システム182は、連結部材198のピン198bの位置を押圧したり引っ張ったりするための動力源を備えている。さらに具体的には、基板換装システム182は、例えば図37に示すように、各連結部材198のピン198bの位置にシリンダ163が連結された構成とすることができる。図37の例では、シリンダ163は、積載段56の外側に配された積載段56の積載方向に延びるポール199に沿って上下方向に摺動可能に取り付けられている。
間隔拡張手段195を図37のような構成とした場合、目的積載段65aと上方積載段65bとの間に介在している連結部材198に接続されたシリンダ163の軸162を突出させ、ピン198bの位置を押圧すると、図37(b)のようにロッド198d,198eのなす角が大きくなり、目的積載段65aと上方積載段65bとの間隔xが拡がる。一方、シリンダ163の軸162を縮めると、連結部材198のピン198bの位置が引っ張られ、図37(a)のようにロッド198d,198eのなす角が小さくなり、目的積載段65aと上方積載段65bとの間隔xが縮小する。
上記した間隔拡張手段195は、各連結部材198毎にシリンダ163を設けた構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各ポール199に1または複数のシリンダ163を上下方向に移動可能なように設けておくことも可能である。かかる構成とした場合は、間隔を調整すべき積載段65に対応した連結部材198の位置までシリンダ163を移動させることにより、連結部材198を作動させることができる。
上記各実施形態に示した例は、本発明の一例を示したものに過ぎず、例えば図39に示す基板換装システム183のように、離反可能な状態で積み重ねられた複数の積載段56等によって構成される積載手段において、各積載段56毎にワイヤーやフック等のような各積載段56を上方に引っ張り上げるための引き上げ手段200(間隔拡張手段)を取り付けた構成としてもよい。かかる構成とした場合、例えば出し入れすべき基板Wを載せた積載段56(目的積載段56a)の上方にある上方積載段56bに接続された引き上げ手段200、あるいは、これに加えて上方積載段56bよりも上方に位置する積載段56に接続された引き上げ手段200を引っ張り上げることによって目的積載段56aと上方積載段56bとの間隔を拡げることが可能である。
本発明の第一実施形態である熱処理装置を示す正面図である。 図1に示す熱処理装置の内部構造を示す破断斜視図である。 図1に示す熱処理装置の内部構造の概略を示す平面図である。 図1に示す熱処理装置において採用されている基板換装システムを示す斜視図である。 図4に示す基板換装システムを構成する積載段を示す斜視図である。 図5に示す積載段を裏面側から観察した状態を示す斜視図である。 (a)は図5に示す積載段とゴンドラ枠およびガイドレールとの位置関係を模式的に示す概念図であり、(b)はガイド部材とガイドレールとの位置関係を模式的に示す概念図であり、(c)はガイドレールと排気部材との位置関係を模式的に示す断面図である。 図4に示すゴンドラを構成するゴンドラ枠および支持手段を示す斜視図である。 図1に示す熱処理装置において採用されている昇降装置とゴンドラ枠の台座板の動作を模式的に示す斜視図である。 図1に示す熱処理装置の換装口近傍における内部構造を示す断面図である。 (a)は支持片の平面図であり、(b)は支持片の斜視図、(c)は回転軸への支持片の取り付け状態および動作を示す斜視図である。 図1に示す熱処理装置において採用されている基板換装システムを示す平面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ支持片と積載段との位置関係を示す概念図である。 図1に示す熱処理装置の基板換装動作の第一段階を模式的に示す概念図である。 図1に示す熱処理装置の基板換装動作の第二段階を模式的に示す概念図である。 本発明の第二実施形態の熱処理装置を示す正面図である。 図16に示す熱処理装置の熱処理室近傍の構造を示す断面図である。 図16に示す熱処理装置において採用されている積載段を示す斜視図である。 図16に示す熱処理装置が具備する支持手段と積載段との位置関係を模式的に示す概念図である。 図16に示す熱処理装置における換装動作の第一段階を模式的に示す概念図である。 図16に示す熱処理装置における換装動作の第二段階を模式的に示す概念図である。 図16に示す熱処理装置が具備する支持手段の一部を示す斜視図である。 図16に示す熱処理装置における換装動作の第三段階を模式的に示す概念図である。 本発明の第三実施形態の熱処理装置を示す正面図である。 図24のA−A断面図である。 図24に示す熱処理装置の動作の第一段階を模式的に示す概念図である。 図24に示す熱処理装置の動作の第二段階を模式的に示す概念図である。 図24に示す熱処理装置において採用されている支持手段を示す分解斜視図である。 (a)は図24に示す熱処理装置130に採用されているガイド片を示す斜視図であり、(b)は熱処理装置130に採用されているシャッター板を裏面側から観察した状態を示す斜視図である。 図24に示す熱処理装置において採用されている支持手段の変形例である支持手段と載置枠とを示す斜視図である。 (a)は積載段の変形例を示す斜視図であり、(b),(c)はスペーサーの変形例であり、(d)は(b),(c)に示すスペーサーを採用した場合の積載段同士の積み重ね状態を示す断面図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図である。 (a)は基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図であり、(b)は(a)に示す基板換装システムにおいて採用されている支持軸を示す分解斜視図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図であり、(a)は動作の第1段階、(b)は動作の第2段階を示す説明図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図であり、(a)は動作の第1段階、(b)は動作の第2段階を示す説明図である。 図37に示す基板換装システムの要部の構造を概念的に示す説明図であり、(a)は動作の第1段階、(b)は動作の第2段階を示す説明図である。 基板換装システムの変形例を概念的に示す説明図である。 (a)は従来技術の積載装置を示す正面図であり、(b)は(a)に示す積載装置の平面図である。
符号の説明
1,105,130 熱処理装置
6,106,155 換装口
12 熱処理室
14 熱風供給手段
54,110,171〜174,181〜183 基板換装システム
55,111 ゴンドラ
56,113 積載段
57 枠部材
60,166,167,196,197 スペーサー
65 ガイド部材
68 嵌入穴
71 ガイドレール
80 昇降装置
90,112,135,160 支持手段
91 回転軸
93,120,136,175 支持片
101 外縁側
102 内縁側
114 空間
115 突片
131 基板載置棚
138 支持機構部
140 昇降機構部
180,190,195 間隔拡張手段
200 引き上げ手段(間隔拡張手段)

Claims (11)

  1. 被加熱物を加熱する加熱室と、
    当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、
    前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、
    複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、
    所定の積載段と当該積載段に対して隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張手段とを具備していることを特徴とする熱処理装置。
  2. 被加熱物を加熱する加熱室と、
    当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、
    前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、
    複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、
    積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持片を具備した支持手段とを有し、
    前記支持片によって所定の積載段を支持した状態で前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置。
  3. 被加熱物を加熱する加熱室と、
    当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、
    前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、
    複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、
    積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持手段とを有し、
    当該支持手段は、前記積載手段の隣接する積載段同士の間隔に進退可能な支持片を有し、
    当該支持片が特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と隣接する積載段との間隔を拡げる間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置。
  4. 被加熱物を加熱する加熱室と、
    当該加熱室内の温度調整を行う温度調整手段と、
    前記加熱室内に配され、被加熱物が積載される積載段と、
    複数の積載段を離反可能な状態で所定の間隔毎に積み重ねて構成される積載手段と、
    積載手段を構成する所定の積載段を支持可能な支持手段とを有し、
    当該支持手段は、前記積載手段の隣接する積載段同士の間隔に進退可能な支持片を二以上有し、
    第一の支持片が特定の積載段と当該積載段の上方の積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と第一の支持片との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と前記上方の積載段との間隔を拡げる第一の間隔拡張段階と、
    第二の支持片が特定の積載段と当該積載段の下方の積載段との間隔に進入することを条件として前記積載手段と第二の支持片との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させ、前記特定の積載段と前記下方の積載段との間隔を拡げる第二の間隔拡張段階とを経て特定の積載段の上下に存在する間隔を拡張する間隔拡張動作を行うことを特徴とする熱処理装置。
  5. 加熱室内において積載手段を昇降させる昇降手段を有し、
    間隔拡張動作において、前記昇降手段は、支持手段の支持片が特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として動作し、前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の熱処理装置。
  6. 支持片は、積載段の積載方向に移動可能であり、
    間隔拡張動作において、前記支持片は、特定の積載段と当該積載段に隣接する積載段との間隔に進入することを条件として支持片が積載段の積載方向に移動し、前記積載手段と支持手段との位置関係を積載段の積載方向に相対的に変動させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の熱処理装置。
  7. 加熱室内に被加熱物あるいは積載段を出し入れするための換装口を有し、
    間隔拡張動作において、支持片は、積載手段の側方であって、換装口よりも上方に相当する位置に存在する積載段の側方から当該積載段の下方に形成された間隙に進入することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の熱処理装置。
  8. 支持手段は、積載段の積載方向に延伸する支軸と、当該支軸に対して固定された支持片とを有し、
    当該支持片は、前記支軸と一体的に回転し、隣接する積載段同士の間隙に出入り可能であることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の熱処理装置。
  9. 支持片は、曲率の小さな外縁部と、曲率の大きな内縁部とを有する湾曲形状とされており、
    支軸が正回転することにより外縁部側から隣接する積載段同士の間隙に進入することを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の熱処理装置。
  10. 複数の積載段が間隙形成手段を介して積み重ねられており、積載段には、間隙形成手段の先端部分が嵌る嵌入部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の熱処理装置。
  11. 積載段の移動方向を積載段の積載方向に規制するガイド手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の熱処理装置。
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