JP2006043809A - 外歯歯車の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トロコイド歯形の外歯15を有する外歯歯車14の中心Oを高精度で求め、その後の外歯歯車14に対する加工精度を向上させる。
【解決手段】 周方向に離れた4個の外歯15における円弧面15a上の点F、G、H、Jの位置を測定し、これら測定結果を基に外歯歯車14の中心Oを求めるようにしたので、求めた外歯歯車14の中心Oの位置精度を高精度とすることができる。このとき、前記位置を測定する点F、G、H、Jが円弧面15a上にあるため、測定点の位置を簡単かつ高精度で測定することができる。この結果、その後の外歯歯車14(クランク軸孔18)に対する加工精度を向上させることができる
【選択図】 図5

Description

この発明は、外周にトロコイド歯形の外歯が多数形成された外歯歯車の製造方法に関する。
従来の外歯歯車の製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。このものは、円盤状素材の外周にホブ切りにより歯面形状が滑らかに変化するトロコイド歯形の外歯を多数創成して外歯歯車を成形する工程と、周方向に離れて設置された3本のピンをトロコイド外歯の歯面に押し当てることで外歯歯車の中心を求める(加工装置の中心に合致させる)工程と、前記求めた中心を基に外歯歯車の中心孔(クランク軸孔)、内ピン孔の仕上げ加工を行う工程とを備えたものである。
特開2002−120116号公報
しかしながら、このような従来の外歯歯車の製造方法にあっては、単にピンを押し当てることで外歯歯車の中心を求めるようにしているため、これらピン間で押付け力、停止位置等にばらつきがある場合には、外歯歯車の中心の検出精度が低下し、この結果、この中心を基に成形された中心孔、内ピン孔の位置精度も低下するという課題があった。特に、外歯歯車をピン内歯に噛み合う偏心揺動型遊星歯車装置のピニオンとして用いる場合には、クランク軸が挿入されるクランク軸孔等の中心と外歯歯車の中心との位置関係が重要となるが、この位置関係に設計値より大きな狂いが生じていると、回転精度が低下したり、振動、騒音あるいは異常摩耗が発生してしまうのである。
この発明は、トロコイド歯形の外歯を有する外歯歯車の中心を高精度で求め、その後の外歯歯車に対する加工精度を向上させることができる外歯歯車の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的は、歯車素材の外周に歯面形状が滑らかに変化するトロコイド歯形の外歯を多数創成して外歯歯車を成形するとともに、これら外歯の歯先部に外歯歯車の中心を曲率中心とする単一円上に位置する円弧面を形成する工程と、前記外歯歯車の外歯のうち、少なくとも3個の外歯における円弧面上の点の位置を測定する工程と、これら測定結果を基に外歯歯車の中心を求める工程と、前記求めた中心を基に外歯歯車の規定位置に対し所定の加工を行う工程とを備えることにより、達成することができる。
この発明においては、少なくとも3個の点の位置を測定し、これら測定結果を基に外歯歯車の中心を求めるようにしたので、単に3本のピンを外歯に押し付けて中心を求めるようにした場合に比較し、押付け力、停止位置等のばらつきによる影響が無くなって、求めた外歯歯車の中心の位置精度を高精度とすることができ、これにより、その後の外歯歯車に対する加工精度を向上させることができる。そして、前記位置を測定する点が円弧面上にあるため、測定点の位置を簡単かつ高精度で測定することができる。これにより、外歯歯車をピン内歯に噛み合う偏心揺動型遊星歯車装置のピニオンとして用いる場合、回転精度を向上させることができるとともに、振動、騒音、摩耗を効果的に低減させることができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、円弧面を高精度で形成することができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、加工装置の中心に外歯歯車の中心を簡単に高精度で合致させることができる。
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11はロボット等に使用される偏心揺動型遊星歯車装置であり、この遊星歯車装置11は、例えば図示していないロボットのアーム、ハンド等に取り付けられた略円筒状の内歯歯車12を有し、この内歯歯車12の内周には円柱状ピンからなる内歯13が周方向に等距離離れて配置されている。前記内歯歯車12内には複数(ここでは2個)の外歯歯車(ピニオン)14が軸方向に並べられて収納され、これら外歯歯車14の外周にはトロコイド歯形、ここではペリトロコイド歯形の外歯15が多数形成されている。
ここで、これら外歯15は、創成時には歯面形状が全範囲で滑らかに変化している、即ち歯面の曲率が全範囲(特に歯先部)で連続的に変化しているが、後述するように仕上げ加工時に歯先部を外歯歯車14の中心を曲率中心とする単一円に沿って研削(切削)除去し、これにより、各外歯15の歯先部に該単一円上に位置する円弧面15aを形成するようにしている。そして、これら外歯15の歯数は前記内歯13の歯数より若干、ここでは1だけ少ない。また、前記外歯歯車14と内歯歯車12とは内接した状態で外歯15と内歯13とが噛み合っているが、2つの外歯歯車14の最大噛み合い部(噛み合いの最も深い部位)は 180度だけ位相がずれている。
各外歯歯車14には少なくとも1個、ここでは3個の軸方向に貫通したクランク軸孔18が形成され、これらの複数のクランク軸孔18は外歯歯車14の中心から半径方向に等距離離れるとともに、周方向に等距離離れている。そして、これらクランク軸孔18には外歯歯車14に回転駆動力を付与する後述のクランク軸(偏心カム)が挿入されるため、外歯歯車14の中心からの距離を高精度とする必要がある。19は各外歯歯車14に形成された複数(クランク軸孔18と同数である3個)の貫通孔であり、これらの貫通孔19はクランク軸孔18と周方向に交互に配置されるとともに、周方向に等距離離れて配置されている。また、各外歯歯車14の中心部には後述する出力軸が遊嵌される貫通した中心孔20が形成されている。
22は内歯歯車12内に遊嵌され図示していない固定ロボット部材に取り付けられた支持体(キャリア)であり、この支持体22は一対の端板部23、24と、これら端板部23、24同士を連結する複数(貫通孔19と同数である3本)の柱部25とから構成され、これら柱部25は前記貫通孔19内にそれぞれ遊嵌されている。26は前記支持体22と内歯歯車12との間に介装された一対の軸受であり、これらの軸受26により内歯歯車12は支持体22に回転可能に支持される。
29は周方向に等角度離れて配置された少なくとも1本(クランク軸孔18と同数である3本)のクランク軸であり、これらのクランク軸29は、その軸方向両端部が円錐ころ軸受30を介して支持体22に回転可能に支持されている。前記クランク軸29はその軸方向中央部にクランク軸29の中心軸から等距離だけ偏心した2個の偏心カム31を有し、これら偏心カム31は互いに 180度だけ位相がずれている。ここで、前記クランク軸29の偏心カム31は外歯歯車14のクランク軸孔18内にそれぞれ遊嵌されるとともに、これらの間には針状ころ軸受32が介装され、この結果、前記外歯歯車14とクランク軸29との相対回転が許容される。
また、各クランク軸29の軸方向一端には外歯車34が固定され、これらの外歯車34には図示していない駆動モータの出力軸35の一端部に設けられた外歯車36が噛み合っている。そして、駆動モータが作動して外歯車34が回転すると、クランク軸29が自身の中心軸回りに回転し、この結果、クランク軸29の偏心カム31が外歯歯車14のクランク軸孔18内において偏心回転し、外歯歯車14が偏心揺動回転をする。このとき、前述のように外歯15の歯数が前記内歯13の歯数より若干少ないため、前記クランク軸29の回転は減速されて内歯歯車12に伝達され、該内歯歯車12を高トルクで低速回転させる。
ここで、前述のように各外歯15の歯先部を研削(切削)除去すると、内歯13と外歯15とが接触しない領域(図2では下側の領域)が発生し、内歯13が外れるおそれがある。このため、この実施例では、図1に示すように、軸受26と外歯歯車14との間に、内歯13の両端部が挿入される挿入穴39が形成された規制手段としての2個のピン押さえリング40を介装するとともに、これら2個のピン押さえリング40を内歯歯車12に回転不要に固定し、前述した内歯13の移動を規制するようにしている。
ここで、前述のような外歯歯車14を製造するには、まず、例えば鍛造によって略円板状に形成された歯車素材を成形するが、このような歯車素材には鍛造時に複数の貫通孔19を形成しておく。次に、各歯車素材の中心部に旋盤等を用いて中心孔20を形成する。その後、前記歯車素材を少なくとも1個、周知の歯切り装置、例えばホブ盤に搬入し、これら歯車素材の中心孔20を用いてセンタリングを行った後、図示していない固定治具を用いて該歯車素材をホブ盤に位置決め固定する。
次に、ホブ盤のホブにより該歯車素材の外周に歯面形状が滑らかに変化するトロコイド歯形の外歯15を順次仕上げ代を残しながら多数創成して外歯歯車14とする。この外歯15の創成と同時に歯車素材に仕上げ代を残しながらクランク軸孔18を成形する。なお、この時点での外歯15、クランク軸孔18は、仕上げ加工が行われていないため、精度が低く、また、面粗さも大きい。その後、前述した外歯歯車14をホブ盤から取り外す。
次に、前述した外歯歯車14に熱処理を施し外歯15の歯面を表面硬化する。その後、外歯歯車14を図示していない周知の歯車研削盤に搬入し、該外歯歯車14の中心孔20を用いてセンタリングを行った後、図示していない固定治具を用いて該外歯歯車14を歯車研削盤に位置決め固定する。次に、歯車研削盤の砥石により各外歯15の歯面を順次仕上げ代を除去しながら研削して仕上げ加工する。なお、外歯15を周知のシェーピング盤によって仕上げ加工した後、外歯歯車14に熱処理を施すようにしてもよい。
ここで、前述した歯面の仕上げ加工と同時に前記歯車研削盤の砥石によって各外歯15の歯先部を、図6に示すように、研削除去し、該外歯15の歯先部に外歯歯車14の中心を曲率中心とする単一円上に位置する円弧面15aを形成する。このように外歯15の歯面における仕上げ加工の一環として円弧面15aの形成を行うようにすれば、円弧面15aを高精度で形成することができる。なお、この円弧面15aは外歯15の創成と同時に形成するようにしてもよい。その後、仕上げ加工の終了した外歯歯車14を歯車研削盤から取り外す。
次に、前記外歯歯車14の外歯15のうち、少なくとも3個の外歯15における円弧面15a上の点の位置を測定するが、このような測定は、この実施例では、図3、4、5に示すように、外歯歯車14に対して所定の加工、ここではクランク軸孔18の仕上げ加工を行う加工装置44、例えばホーニング盤に外歯歯車14を位置決め固定した後、該加工装置44に着脱可能に取付けられた測定手段45により行う。
ここで、前述した加工装置44は、略コ字形をした固定フレーム48を有し、この固定フレーム48の下部上面には前後方向(Y軸方向)に延びる一対のガイドレール49が敷設されている。50は矩形平板状の水平な下テーブルであり、この下テーブル50は下面に固定されたスライドベアリング51が前記ガイドレール49に摺動可能に係合することで、固定フレーム48に前後方向に移動可能に支持されている。
前記下テーブル50の上面には左右方向(X軸方向)に延びる一対のガードレール54が敷設され、これらガイドレール54には上テーブル55の下面に固定されたスライドベアリング56が摺動可能に係合しており、これにより、該上テーブル55は下テーブル50に左右方向に移動可能に支持されることになる。ここで、前記上テーブル55は下テーブル50の直上にこれに平行に設置されるとともに、矩形平板状を呈している。
59は固定フレーム48の下部前端にブラケット60を介して取付けられたパルスモータ等の駆動モータであり、この駆動モータ59の出力軸61にはねじ軸62が連結されている。前記下テーブル50の中央部下面にはねじブロック63が固定され、このねじブロック63には前記ねじ軸62が螺合している。64は固定フレーム48の下部左端にブラケット65を介して取付けられたパルスモータ等の駆動モータであり、この駆動モータ64の出力軸66にはねじ軸67が連結されている。また、前記上テーブル55の中央部下面にはねじブロック68が固定され、このねじブロック68には前記ねじ軸67が螺合している。
この結果、前記駆動モータ59、64が作動すると、下、上テーブル50、55はそれぞれ個別に前後方向(Y軸方向)に、また、左右方向(X軸方向)に移動する。71は前記固定フレーム48の上端部でその前端部に支持されたスライダであり、このスライダ71は図示していない昇降手段により昇降される。このスライダ71の下端部前面には上テーブル55の中央部直上に位置するスピンドルヘッド72が取付けられ、このスピンドルヘッド72には上下方向に延び、図示していないモータから駆動力を受けて回転するスピンドル73が支持されている。そして、このスピンドル73の下端には外歯歯車14のクランク軸孔18内周を研削により仕上げ加工する加工工具74、例えば研削砥石が取付けられている。
77は上テーブル55の上面に取付けられた3個のロック機構であり、これらのロック機構77は上テーブル55の中心から等距離離れるとともに、等角度離れて配置されている。各ロック機構77は上テーブル55の中心に対して半径方向に延びる流体シリンダ78と、該流体シリンダ78のピストンロッド79の先端に固定された上下方向に延びるロックピン80とから構成されている。
一方、前記測定手段45は逆L字形を呈する支持アーム83を有し、この支持アーム83は基端部がスピンドル73に着脱可能に取付けられた水平部84と、水平部84の先端から下方に向かって延びる垂直部85とから構成されている。前記垂直部85の下端には検出センサ86が固定され、この検出センサ86は検出子87を外歯歯車14の円弧面15a上の任意の点に接触させることで、該点における位置を検出することができる。前述した支持アーム83、検出センサ86は全体として、前記測定手段45を構成する。
そして、前述のような測定手段45を用いて外歯歯車14の中心Oを求めるには、まず、前述の仕上げ加工が終了した少なくとも1個、ここでは2個の外歯歯車14を上テーブル55上に積み重ねた状態で載置するが、このとき、加工装置44の中心、即ち、スピンドル73の回転中心に該外歯歯車14の中心Oを目見当で合致させる。その後、前記ロック機構77の流体シリンダ78を作動することでピストンロッド79を同期突出させ、ロックピン80を図5に示すように外歯歯車14の隣接する外歯15間に挿入し、これら両外歯15の歯面に押し当てる。このとき、ロックピン80は外歯歯車14に周方向に等角度離れた3箇所で当接するため、該外歯歯車14は前述の位置で上テーブル55にロックされる。
しかしながら、前述のように外歯歯車14を目見当で載置したため、外歯歯車14の中心Oは加工装置44の中心から、通常ある程度、例えば数mm程度ずれている。このため、スピンドル73を回転して検出センサ86を、図5に示すように、外歯歯車14の中心Oを通るX軸に最も近接する外歯15に対向する位置まで移動させる。次に、該外歯15の円弧面15a上の任意の点Fに検出センサ86の検出子87を接触させ(図5、6参照)、このときの検出センサ86の測定値を零にセット(加工装置44の中心から前記点Fまでの半径方向距離を零と仮定)することで、該点Fの位置を求める。
次に、スピンドル73を回転して検出センサ86をほぼ 180度回転移動させるが、このときの検出センサ86の停止位置は、外歯歯車14の中心Oを通るY軸を対称軸として点Fを含む外歯15と対称の位置にある外歯15に対向する位置である。その後、該検出センサ86の検出子87をY軸を対称軸として点Fと対称位置にある点Gに接触させ、この点Gの位置(点Gにおける測定値)を求める。なお、前記検出子87を接触させる位置は、外歯歯車14の中心Oを中心として点Fと点対称の位置にある点であってもよい。
そして、点Gにおける測定値が+Ammであった場合には、外歯歯車14の中心Oは加工装置44の中心に対してX軸の+方向に A/2mmだけずれた位置に存在していると検出される。例えば、このときの測定値が+ 1.224mmであると、外歯歯車14の中心Oは加工装置44の中心に対してX軸の+方向に 0.612mmだけずれていることになる。このようにしてX軸方向における外歯歯車14の中心Oの位置が検出されると、駆動モータ64を作動してねじ軸67を回転させ、上テーブル55および外歯歯車14をX軸に沿ってマイナス方向(ここでは左方)に 0.612mmだけ一体的に移動させ、X軸上において外歯歯車14の中心Oを加工装置44の中心に合致させる。
その後、スピンドル73をほぼ90度反時計回りに回転させ、検出センサ86をX軸に最も近接する外歯15に対向する位置まで移動させる。次に、該外歯15の円弧面15a上の任意の点Hに検出センサ86の検出子87を接触させ、この点Hの位置(点Hにおける測定値)を求める。その後、スピンドル73を回転して検出センサ86をほぼ 180度回転移動させ、X軸を対称軸として点Hと対称位置にある点Jに検出センサ86の検出子87を接触させ、この点Jの位置(点Jにおける測定値)を求める。
ここで、点Hにおける測定値が+Bmm、点Jにおける測定値が値Bより絶対値が小さな+Cmmであった場合には、外歯歯車14の中心Oは加工装置44の中心に対してY軸の+方向に (B-C)/2mmだけずれた位置に存在していると検出される。例えば、点Hにおける測定値が+ 1.126mmであり、点Jにおける測定値が+ 0.404mmであると、外歯歯車14の中心Oは加工装置44の中心に対してY軸の+方向に 0.361mmだけずれていることになる。このようにしてY軸方向における外歯歯車14の中心Oが検出されると、駆動モータ59を作動してねじ軸62を回転させ、下、上テーブル50、55および外歯歯車14をY軸に沿ってマイナス方向(ここでは前方)に 0.361mmだけ一体的に移動させ、Y軸上において外歯歯車14の中心Oを加工装置44の中心に合致させる。
このように、この実施例ではY軸を対称軸として線対称の位置にある2つの外歯15における円弧面15a上の点F、Gの位置を測定するとともに、X軸を対称軸として線対称の位置にある2つの外歯15における円弧面15a上の点H、Jの位置を測定し、これらの測定結果を基に外歯歯車14の中心Oの位置および該中心Oと加工装置44の中心とのX、Y軸方向のずれ量を求める。その後、上、下テーブル55、50および外歯歯車14をX、Y軸方向(ずれ方向と逆方向)に前記ずれ量だけ移動させて、外歯歯車14の中心Oと加工装置44の中心とを合致させるようにしている。
ここで、前述の実施例においては、4個の外歯15における円弧面15a上の点F、G、H、Jの位置を測定するようにしたが、この発明においては、外歯歯車14の外歯15のうち、少なくとも3個の外歯15における円弧面15a上の点の位置を測定し、これら測定結果を基に、即ち、演算によってこれら少なくとも3点を通過する単一円および該単一円の中心を求めることで、外歯歯車14の中心Oを求めるようにしてもよい。
このように、少なくとも3個の点の位置を測定し、これら測定結果を基に外歯歯車14の中心Oを求めるようにすれば、背景技術で説明したように単に3本のピンを外歯に押し付けて中心を求めるようにした場合に比較し、押付け力、停止位置等のばらつきによる影響が無くなって、求めた外歯歯車14の中心Oの位置精度を高精度とすることができ、これにより、後述の外歯歯車14に対する加工(クランク軸孔18に対する仕上げ加工)を高精度とすることができる。
ここで、図7に示すように外歯15の歯先部を研削除去せず、その歯面形状を滑らかに変化したままとし、この状態で前述の測定手段45により測定する外歯15の最先端を探しながら該最先端の位置を測定するようにすることも考えられるが、このようにすると、最先端の位置を探すために何度も検出子87を外歯15に位置を僅かずつずらしながら接触させなければならず、この結果、測定作業が面倒になるとともに、最先端を探しきれない場合には、測定結果に誤差が生じてしまうという欠点がある。しかしながら、この実施例のように、前記位置を測定する点を円弧面15a上に位置する点F、G、H、Jとすれば、測定点の位置を簡単かつ高精度で測定することができる。
また、前記外歯15の創成工程および外歯15の仕上げ工程時と同様に外歯歯車14の中心孔20に加工装置44のピンを挿入し、このピンの挿入だけで外歯歯車14の中心Oを加工装置44の中心に合致させることも考えられるが、このようにするには、前記中心孔20の中心精度、孔径の精度等を非常に高精度としなければならない。しかしながら、このように中心孔20を単に中心合わせのためだけに高精度としようとすると、作業が面倒になるとともに高価となってしまうという欠点がある。
このようにして外歯歯車14の中心Oが求められるとともに、該中心Oが加工装置44の中心に合致されると、前記測定手段45をスピンドル73から取り外すとともに、このときの上、下テーブル55、50の位置を零点として記憶する。その後、前記結果を基に駆動モータ64、59によって上、下テーブル55、50および外歯歯車14をそれぞれX、Y軸に沿って所定距離だけ移動させ、外歯歯車14の規定位置に設けられているクランク軸孔18を加工工具74の直下まで移動させる。
次に、スライダ71を昇降させながらスピンドル73を回転させ、加工工具74によりクランク軸孔18に対し所定の加工、ここでは仕上げ代を研削除去する仕上げ加工を行うが、このとき、前述のように上、下テーブル55、50、外歯歯車14の移動前に外歯歯車14の中心Oを加工装置44の中心に高精度で合致させたので、前述した仕上げ加工の加工精度を高精度とすることができる。この結果、前記外歯歯車14をピン内歯13に噛み合う偏心揺動型遊星歯車装置11のピニオンとして用いる場合、回転精度を向上させることができるとともに、振動、騒音、摩耗を効果的に低減させることができる。
また、この実施例では、前述のように外歯歯車14の中心Oを求める工程と、所定の加工を行う工程との間に、求めた中心Oが加工装置44の中心に合致するよう外歯歯車14を移動する工程を設けたが、このような工程を設けると、加工装置44による外歯歯車14に対する所定の加工が容易となる。ここで、前述した外歯歯車14の中心Oを求める工程と外歯歯車14を移動させ中心同士を合致させる工程とを1回だけ行うようにしてもよいが、これら2つの工程を複数回繰り返し行うようにすることが好ましい。その理由は、このようにすれば、加工装置44の中心に外歯歯車14の中心Oを簡単に高精度で合致させることができるからである。
なお、この発明においては、接触式または非接触式の検出センサにより少なくとも3個の外歯における円弧面上の点の位置をスピンドルを回転させながら測定し、これらの測定値を基にして演算により外歯歯車の中心を求め、その後、この外歯歯車の中心と加工装置の中心とのずれを考慮しながらテーブル、外歯歯車を加工位置まで移動させる工程を全て自動的に行うようにしてもよい。
また、前述の実施例においては、3個のロック機構77によって外歯歯車14を上テーブル55にロックするようにしたが、この発明においては、この発明においては、前述のロック機構77を1個とするとともに、該ロック機構77から等角度( 120度)離れた位置の上テーブル55に2個のブロックを固定し、前記ロック機構77のロックピン80で外歯15の歯底を押すことで、外歯歯車14の外歯15の円弧面15aをブロックにそれぞれ押付け、これにより、外歯歯車14をある軸線に対して対称の位置にロックするようにしてもよい。
この発明は、外周にトロコイド歯形の外歯が多数形成された外歯歯車の製造に適用できる。
この発明の実施例1を示す偏心揺動型遊星歯車装置の正面断面図である。 そのI−I矢視断面図である。 外歯歯車の加工を行う加工装置の正面図である。 図3のII−II矢視断面図である。 図3のIII−III矢視断面図である。 外歯の円弧面上の点に検出センサを接触させた状態を示す図5と同様の矢視断面図である。 歯先部が滑らかに変化する外歯に検出センサを接触させた状態を示す図6と同様の矢視断面図である。
符号の説明
14…外歯歯車 15…外歯
15a…円弧面 44…加工装置
F、G、H、J…点 O…中心

Claims (3)

  1. 歯車素材の外周に歯面形状が滑らかに変化するトロコイド歯形の外歯を多数創成して外歯歯車を成形するとともに、これら外歯の歯先部に外歯歯車の中心を曲率中心とする単一円上に位置する円弧面を形成する工程と、前記外歯歯車の外歯のうち、少なくとも3個の外歯における円弧面上の点の位置を測定する工程と、これら測定結果を基に外歯歯車の中心を求める工程と、前記求めた中心を基に外歯歯車の規定位置に対し所定の加工を行う工程とを備えたことを特徴とする外歯歯車の製造方法。
  2. 前記円弧面の形成は、外歯の歯面の仕上げ加工を行う際、該仕上げ加工の一環として行うようにした請求項1記載の外歯歯車の製造方法。
  3. 前記外歯歯車の中心を求める工程と、所定の加工を行う工程との間に、求めた中心が所定の加工を行う加工装置の中心に合致するよう外歯歯車を移動する工程をさらに設けるとともに、前記外歯歯車の中心を求める工程および外歯歯車を移動する工程を複数回繰り返し行い、加工装置の中心に外歯歯車の中心を高精度で合致させるようにした請求項1記載の外歯歯車の製造方法。
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