JP2006043545A - 有機微結晶作製装置及び有機微結晶作製方法並びに有機微結晶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 溶媒に有機結晶を溶解した溶液103から有機微結晶を作製する装置において、常圧チャンバー101と、常圧チャンバー101の上部に配置され溶液103を超音波による微粒化法により霧化して常圧チャンバー内に溶液ミスト106を噴出する超音波発振装置104とを有することによって、分子クラスターの破壊と霧化粒径を制御することができるため、高速で高品質、粒径のそろった有機微結晶を大量に作製することができる。
【選択図】 図1
Description
中でも、有機材料を非線形光学材料として使用する場合、無機材料と比較して大きな非線形光学定数が得られ、また高速応答性などに優れていることが見出され、有機材料の2次の非線形光学効果を利用した光波長変換用バルク単結晶、光波長変換素子、光変調器、また3次の非線形光学効果を利用した光双安定素子、光シャッター、光位相共役素子などの各種非線形光学素子への開発が盛んに進められている。これらのデバイスにおいては、バルク状結晶や薄膜状結晶を用いた例が多い。
さらに、このような従来のバルクまたは分子サイズの中間領域を構成するナノ(nm)スケールの微結晶の材料に対する要求が高まっている。このような微結晶では、サイズ効果による光物性、非線形光学特性等のきわめて興味深い性質を発現することも報告されている。
気相法は、(1)高温を要すること、(2)分子量10,000以下程度の低分子量化合物に限られることなどの本質的な制約がある。
一般的に、有機材料は熱分解点が低く、熱による分解が発生するなど劣化しやすいため、気相法を適用できる材料が非常に限定されている。
一方、溶媒に対する溶解度の差を用いて結晶化を行う再沈法は、温度による有機微結晶材料の劣化もなく簡便でかつ効果的な方法である(例えば、特許文献2参照)。
しかし、貧溶媒中で数時間から数十時間という長時間にわたって結晶析出するものもある。さらに、再沈法では、できた有機微結晶のサイズの制御が困難で単分散性は悪いものしか得られない。
しかし、マイクロ波照射によって短時間で結晶化するものの、シリンジを用いて滴下注入する方法によって混合分散液を得ており、微結晶を作製できる量に限りがある。
また、有機微結晶作製法ではないが、超音波による微粒子化を用いた製造装置として、酸化マグネシウム前駆体と有機物とを含んだ有機化合物からなる液体原料を超音波による微粒子化法により霧化し、被処理体に酸化マグネシウム層を形成する報告(例えば、特許文献4参照)がある。
これは、従来のプラズマを用いた成膜手法に比べて真空容器を用いず、低コストな製造装置を提供しているものの、超音波噴霧による霧化状微粒子は、液体原料であり、有機微結晶の作製法を提供するものではない。
また、DASTは、その透過特性が0.8〜1.6μm帯の光に対してはほぼ平坦であり、光通信波長帯用デバイスに適した材料である。
DASTは融点Tm=256℃以下でも分解してしまうため、融液法や気相法を用いて結晶作製することは困難であり、溶液からの結晶成長がP.Gunter氏から報告されている(例えば、非特許文献1参照)。したがって、DASTの場合も、溶液を用いた有機微結晶の作製方法が望まれる。
さらに、超音波噴霧によって、溶液を霧化できることが知られており、そのミストの粒径も制御できることが知られている。そこで、これら超音波噴霧による結晶化促進とミスト径制御による、高品質な有機微結晶を大量に作製できる発明に至った。
そこで、本発明の目的は、高品質な有機微結晶を大量に製造できる有機微結晶作製装置及び有機微結晶作製方法並びに有機微結晶を提供することにある。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、常圧チャンバーと、常圧チャンバーの上部に配置され溶液を超音波による微粒化法により霧化して常圧チャンバー内に溶液ミストを噴出する超音波発振装置とを有することによって、分子クラスターの破壊と霧化粒径を制御することができるため、高速で高品質、粒径のそろった有機微結晶を大量に作製することができる有機微結晶作製装置を提供することができる。
常圧チャンバーは、窒素ガス、希ガス(ヘリウムガスHe、ネオンガスNe、アルゴンガスAr、クリプトンガスKr、キセノンガスXe、ラドンガスRn)などの不活性ガスを導入することによって、高速で粒径のそろった特性を維持したまま、より高品質な有機微結晶を作製することができる装置を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、常圧チャンバーと、常圧チャンバーの上部に配置され溶液を超音波による微粒化法により霧化して常圧チャンバー内に溶液ミストを噴出する超音波発振装置とを有し、常圧チャンバーには、溶媒の蒸気を導入する溶媒蒸気導入手段が設けられていることによって、溶媒蒸発による微結晶サイズのバラツキを抑制することができ、高速で高品質な特性を維持したまま、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる装置を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、常圧チャンバーと、常圧チャンバーから離隔して配置され、溶液を超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生する超音波発振装置と、超音波発振装置で発生した溶液ミストをキャリアガスにより常圧チャンバー内に搬送する溶液ミスト搬送手段とを有することによって、ミスト発生場所と結晶作製場所を分離でき、ミスト発生量の制御やミストの流速制御が容易となり、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる装置を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、常圧チャンバーと、常圧チャンバーから離隔して配置され、溶液を超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生する超音波発振装置と、超音波発振装置で発生した溶液ミストをキャリアガスにより常圧チャンバー内に搬送する溶液ミスト搬送手段とを有し、搬送手段には、前記溶液ミストのミスト径分布を制御するためのフィルターが設けられていることによって、微結晶サイズのバラツキを抑制することができ、高速で高品質な特性を維持したまま、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる装置を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、溶液を常圧チャンバーの上部で超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、常圧チャンバー内に配置された容器内の有機結晶が溶けにくい貧溶媒にその溶液ミストを噴霧することによって有機微結晶を作製することによって、分子クラスターの破壊と霧化粒径を制御することができるため、高速で高品質、粒径のそろった有機微結晶を大量に作製することができる方法を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、貧溶媒を撹拌しながら有機微結晶を作製することによって、高速で高品質な特性を維持したまま、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、溶液を常圧チャンバーの上部で超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、その溶液ミストを常圧チャンバー内に配置された基板上に噴霧し、溶液ミスト中の溶媒を蒸発させて結晶化する溶媒蒸発法によって微結晶を作製することによって分子クラスターの破壊と霧化粒径を制御することができるため、高速で高品質な有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
常圧チャンバー内に、窒素ガス、希ガス(ヘリウムガスHe、ネオンガスNe、アルゴンガスAr、クリプトンガスKr、キセノンガスXe、ラドンガスRn)などの不活性ガスを導入することによって、高速で粒径のそろった特性を維持したまま、より高品質な有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
常圧チャンバー内に溶媒の蒸気を導入することによって、溶媒蒸発による微結晶サイズのバラツキを抑制することができ、高速で高品質な特性を維持したまま、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
溶媒に溶解した有機結晶から有機微結晶を作製する方法において、微粒化法により霧化された有機結晶が溶解した溶液ミストをキャリアガスによって搬送する手段を有することによって、ミスト発生場所と結晶作製場所を分離でき、ミスト発生量の制御やミストの流速制御が容易となり、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、常圧チャンバーから離隔して溶液を微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、その溶液ミストをキャリアガスによって常圧チャンバー内にダクトで搬送する際に、溶液ミストを常圧チャンバー内に搬送する直前に、フィルターを通過させることにより溶液ミストのミスト径分布を制御することによって、微結晶サイズのバラツキを抑制することができ、高速で高品質な特性を維持したまま、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
有機結晶は、4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウムトシレート(DAST)であることによって、電気光学定数が大きく、有機微結晶を作製することができる方法を提供することができる。
高速で大量に作製できるために低コストで、高品質、粒径のそろった有機微結晶を提供することができる。
有機結晶は、4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウムトシレート(DAST)であるのが好ましい。
本発明の有機微結晶は、いずれかの有機微結晶作製方法によって作製したことを特徴とする。
有機微結晶のサイズは、主に有機材料の溶液濃度、溶液のミスト径によって制御でき、その他貧溶媒の温度、界面活性剤の有無、溶媒蒸気圧、基板の種類及び表面の表面処理などによっても影響を受ける。そのサイズは、特に限定されないが、光変調器などの光デバイスへの応用という点から、10nm〜100μmのものが望ましい。
基板は、石英、ガラス、Siなどの無機材料やポリイミド、PMMA、ポリカーボネート、エポキシ樹脂などの各種光学用樹脂基板を用いることができる。なお、両基板の表面形状は、特に限定されず、例えば、円形であっても、四角形であっても、楕円形であってもよい。
同図に示す実施例は、請求項1、2、3、6、7、13、14に対応している。
図1に示す有機微結晶作製装置100は、有機結晶(例えばDAST)が溶解した溶液103を用いて有機微結晶を作製する有機微結晶作製装置であって、常圧チャンバー101と、有機微結晶が溶解した溶液103を超音波による微粒子化法により霧化する超音波発振装置104とを備えたことを特徴とする。
有機微結晶の作製方法として、有機結晶(DAST)が溶解した溶液103を超音波による微粒化法により霧化し、有機結晶が溶けにくい貧溶媒108に噴霧することによって微結晶を作製する再沈法を用いることにより、貧溶媒108中に有機微結晶を作製することを特徴とする。
図1に示す常圧チャンバー101には、常圧チャンバー101内をパージガス(矢印P2)でパージするためのパージガス配管111の一端(図では左端)と、溶媒蒸気を常圧チャンバー101内に導入するキャリアガス配管112と、常圧チャンバー101内の圧力調整のための排気弁を有する排気管119とが接続されている。パージガス配管111の一端(図では右端)には、パージガスである不活性ガス(例えば、窒素、希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn))を常圧チャンバー101内に供給するためのガスボンベ(図示せず)が接続され、パージガス配管111の他端(この場合左端)に接続された常圧チャンバー101は、パージガスによってあらかじめ雰囲気が置換され、溶液をミスト化した場合に吸湿や酸素などによる有機材料の劣化を防止するようになっている。
ここでは、溶媒蒸気供給手段として、キャリアガスによるバブリングを用いたが、液体マスフロー及び気化器のように溶媒を直接気化する方法や温度制御によって溶媒蒸気をキャリアガスなどで搬送する方法なども用いることができる。
貧溶媒(例えば、シクロヘキサン)108は容器107中に保持され、攪拌子109で矢印P1方向に攪拌されながら、温度制御手段であるサーモプレート120で溶媒温度を制御されている。貧溶媒108は、攪拌子109で攪拌されることで、貧溶液108の温度の均一化や有機微結晶の均一分散を助けている。
微結晶サイズは、おもに溶液濃度と溶液のミスト径によって制御でき、その他、貧溶媒108の温度、界面活性剤の有無によっても影響を受ける。
ついで、良溶媒115として用いるメタノールを同じく窒素ガスでバブリングすることで、常圧チャンバー101内にメタノール蒸気を供給する。リザーバー113に保持されたDASTメタノール溶液を超音波噴霧ヘッド(SONO TEK8700−60)104に供給し、60kHz、18Wの超音波によって、DASTメタノール溶液のミストを発生させ、シクロヘキサン中に噴霧した。DASTメタノール溶液の濃度は、1mg/ml、シクロヘキサンの温度は20℃、ミスト径30μmの溶液を噴霧することで、一辺のサイズ5μmの有機微結晶を作製することができる。
同図に示す実施例は、請求項1、2、3、8、9、10、13、14に対応している。以下、図1に示した部材と同様の部材には共通の符号を用いた。
図2に示す有機微結晶作製装置200は、実施例1と同様、有機結晶(例えばDAST)が溶解した溶液103を用いて有機微結晶を作製する装置であって、常圧チャンバー101と、有機微結晶が溶解した溶液103を超音波による微粒子化法により霧化する超音波発振装置104とを備えたことを特徴とする。その有機微結晶の作製方法として、有機結晶(DAST)が溶解した溶液103を超音波による微粒化法により霧化し、常圧チャンバー101内に配置された基板201上に溶液ミスト106を噴霧し、基板201に付着した溶液ミスト106中の溶媒を蒸発させて結晶化する溶媒蒸発法によって有機微結晶202を作製することを特徴とする。
パージガス配管111には、パージガス(矢印P2)である不活性ガス(例えば、窒素ガス、希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn))を供給するためのガスボンベ(図示せず)が接続されている。常圧チャンバー101は、パージガスによってあらかじめ雰囲気が置換され、溶液103をミスト化した場合に生じる吸湿や酸素などによる有機材料の劣化を防止するようになっている。
ここで、基板201は、石英、ガラス、Siなどの無機材料やポリイミド、PMMA、ポリカーボネート、エポキシ樹脂などの各種光学用樹脂基板を用いることができる。
また、ここでは、溶媒蒸気供給手段として、キャリアガスによるバブリングを用いたが、液体マスフローと気化器のように溶媒を直接気化する方法や温度制御によって溶媒蒸気をキャリアガスなどで搬送する方法なども用いることができる。
リザーバー102から有機結晶が溶解した溶液103を超音波発振装置である超音波噴霧ヘッド(例えば、SONO TEK8700−60)104に供給することによって、溶液103は分散性の良好な溶液ミスト106となり、温度制御された基板201に噴霧される。超音波を用いることで、クラスター破壊効果によると思われる高品質でサイズのそろった有機微結晶202が析出する。また、噴霧法を用いているため、溶液103の供給は連続的に行うことができ、有機微結晶作製のスケールアップが容易に行うことができる。また、通常のスプレーノズルやインジェクションノズルに比べ、ミストの初速が小さいことも特徴である。
同図に示す実施例は、請求項1,2、4、5、6、7、9、11,12、13、14に対応している。
図4に示す有機微結晶作製装置400は、有機結晶(例えばDAST)が溶解した溶液103を用いて有機微結晶を作製する装置であって、微粒化法により霧化された有機結晶が溶解した溶液ミストをキャリアガス(矢印P4)によって搬送する溶液ミスト搬送手段を有することを特徴とする。
図4に示した装置と図1に示した装置との相違点は、微粒化法により霧化された有機結晶が溶解した溶液ミストをキャリアガスによって常圧チャンバー101内に搬送する溶液ミスト搬送手段を有することによって、ミスト発生場所と結晶作製場所とを分離することができ、ミスト発生量の制御やミストの流速制御が容易となり、より粒径のそろった有機微結晶を作製することができる。また、キャリアガスによって溶液ミストを搬送しているため、搬送路としてのダクト406、408の途中にミスト径をフィルタリングするフィルター407を挿入することで、より分布の少ない溶液ミストを形成することができる。
図4に示す常圧チャンバー101は、常圧チャンバー101内をパージするためのパージガス配管(図示せず)と、溶液ミストを発生するアトマイザー403から常圧チャンバー101へ搬送するダクトとしてのキャリアガス配管406、408と、溶液ミストを貧溶媒108や基板(図示せず)に供給するノズル409、及び圧力調整のための排気弁(図示せず)を有する排気管119とが接続されている。
パージガス配管には、パージガスである不活性ガス(例えば、窒素、希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn))を供給するためのガスボンベ(図示せず)が接続され、常圧チャンバー101は、パージガスによってあらかじめ雰囲気が置換され、溶液ミストが吸湿や酸素などによる有機材料の劣化を防止するようになっている。溶液ミストを噴出するノズル409は、対向する貧溶媒108や図示しない基板に対して所定の間隔で設置されている。
リザーバー401から有機結晶が溶解した溶液103をアトマイザー403によってミスト化し、キャリアガスによって搬送し、温度制御された貧溶媒108に噴霧されることで、有機微結晶が作製できる。超音波を用いることで、クラスター破壊効果によると思われる高品質でサイズのそろった微結晶が析出する。また、ノズル409からミスト410を噴出するため、ミストの噴出は連続的に行うことができ、有機微結晶作製のスケールアップが容易に行うことができる。
有機結晶としてDASTを用い、良溶媒としてメタノールを 貧溶媒108としてシクロヘキサンを用いた。パージガスとしてアルゴンを用い、あらかじめ常圧チャンバー101内をパージし、大気中の水分の影響を除去した。超音波発振子により溶液をミスト化するアトマイザー(ミスト発生器)403を用い、2MHzの超音波によって、DASTメタノール溶液のミスト(ミスト径10μm)を発生させ、キャリアガスもアルゴンを用い、シクロヘキサン中に噴霧した。DASTメタノール溶液の濃度は、0.1mg/ml、シクロヘキサンの温度は20℃とすることで、一辺のサイズ500nmの有機微結晶を作製することができる。
101 常圧チャンバー
102、113 リザーバー
103 溶液
104 超音波発振装置(超音波噴霧ヘッド)
105 ノズル
106 溶液ミスト
107 容器
108 貧溶媒
109 撹拌子
110 供給用配管
111 パージガス配管
112 キャリアガス配管
114 恒温槽
115 溶媒
116 バブラー
Claims (14)
- 溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、
常圧チャンバーと、
前記常圧チャンバーの上部に配置され前記溶液を超音波による微粒化法により霧化して前記常圧チャンバー内に溶液ミストを噴出する超音波発振装置とを有することを特徴とする有機微結晶作製装置。 - 前記常圧チャンバーには、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、ラドンガスなどの不活性ガスを導入するキャリアガス導入手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機微結晶作製装置。
- 前記常圧チャンバーには、前記溶媒の蒸気を導入する溶媒蒸気導入手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機微結晶作製装置。
- 溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する装置において、
常圧チャンバーと、
前記常圧チャンバーから離隔して配置され、前記溶液を超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生する超音波発振装置と、
前記超音波発振装置で発生した溶液ミストをキャリアガスにより前記常圧チャンバー内に搬送する溶液ミスト搬送手段とを有することを特徴とする有機微結晶作製装置。 - 前記搬送手段には、前記溶液ミストのミスト径分布を制御するためのフィルターが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の有機微結晶作製装置。
- 溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、
前記溶液を常圧チャンバーの上部で超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、常圧チャンバー内に配置された容器内の有機結晶が溶けにくい貧溶媒にその溶液ミストを噴霧することによって有機微結晶を作製することを特徴とする有機微結晶作製方法。 - 前記貧溶媒を撹拌しながら前記有機微結晶を作製することを特徴とする請求項6に記載の有機微結晶作製方法。
- 溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、
前記溶液を常圧チャンバーの上部で超音波による微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、その溶液ミストを常圧チャンバー内に配置された基板上に噴霧し、溶液ミスト中の溶媒を蒸発させて結晶化する溶媒蒸発法によって微結晶を作製することを特徴とする有機微結晶作製方法。 - 前記常圧チャンバー内に窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、ラドンガスなどの不活性ガスを導入することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の有機微結晶作製方法。
- 前記常圧チャンバー内に前記溶媒の蒸気を導入することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の有機微結晶作製方法。
- 溶媒に有機結晶を溶解した溶液から有機微結晶を作製する有機微結晶作製方法において、
前記常圧チャンバーから離隔して溶液を微粒化法により霧化して溶液ミストを発生させ、その溶液ミストをキャリアガスによって前記常圧チャンバー内にダクトで搬送することを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の有機微結晶作製方法。 - 前記溶液ミストを前記常圧チャンバー内に搬送する直前に、フィルターを通過させることにより前記溶液ミストのミスト径分布を制御することを特徴とする請求項11に記載の有機微結晶作製方法。
- 前記有機結晶は、4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウムトシレート(DAST)であることを特徴とする請求項6から12のいずれか1項に記載の有機微結晶作製方法。
- 請求項6から13のいずれか1項に記載の有機微結晶作製方法によって作製したことを特徴とする有機微結晶。
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