JP2006041998A - スピーカ装置およびスピーカ取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の取付け部をもってパネルに対し固定されるスピーカ装置であって、スピーカフレームの第1と第2の取付け部間の取付け面に、パネルへの取付け時にパネル表面に強接して反パネル方向への反力を創成する反力創成部を設けている。
【選択図】図11
Description
しかし、クリップ方式は、締め付け方式でないのでパネルPに対するスピーカS固定力が不十分となりやすく、ことに通常の場合下側に位置するフックAがパネルの取付け穴ないし係止穴Bに引掛けられるだけであるため隙間Cが生じてしまい、これに伴うガタ付きによりスピーカの音質性能を十分に発揮させることが困難であるという問題があった。
また本発明の目的は、簡単な構造により車両のドアパネルなどのパネルにスピーカをしっかりと密着して固定することができ、スピーカの音質性能を十分に発揮させることが可能なスピーカ取付け構造を提供することにある。
また本発明のスピーカ取付け構造は、開口を有するパネルとこれに対し複数の取付け部をもって固定されるスピーカ装置からなり、パネルの開口に近い表面部分でかつスピーカフレームの取付け部間に、スピーカフレームの取付け面に強接して反パネル方向へ押圧する反力創成部を設けていることを特徴としている。
このため、各取付け部たとえば第1、第2取付け部は逆にパネルに強く押し付けられ、隙間が生じないようにしっかりと固定される。したがって、簡単な3点支持構造により強固な固定と音質改善を行うことができる。
また、本発明のスピーカ取付け構造によれば、スピーカ側には特段の構造を施さずしてスピーカフレームの取付け部間の領域が反パネル側にリフトされる形になり、スピーカはパネルと隙間が生じないようにしっかりと固定される。したがって、安価に実施できる。
これによれば、パネル側に何も特別な処理を施さずして、簡単、確実に反パネル方向への反力を創成することができる。
前記凸部は、パネルの開口部を囲むように取付け面に貼られた弾性シール部材よりも圧縮率の低い部材からなっているか、または、パネルの開口部を囲むように取付け面に貼られた弾性シール部材の一部を厚くすることで構成される。
これらによれば、パネルの開口部を適切に防水シールしつつ、確実に反パネル方向への反力を創成することができ、後者は特別な材料を用いずにすむので、容易に実施できる。
スピーカ取付け構造において、反力創成部が、取付け部間に相当するパネル表面に設けた凸部である。これによれば、スピーカ側に何も特別な処理を施さずして、簡単、確実に反パネル方向への反力を創成することができる。
このようにフック形式にしても、反力創成部によりスピーカの取付け部の中間が反パネル側に押圧されるので、フック部がパネル面に密接し、ガタ付きが生じない。したがって、簡易で強固な取付けを行える。
図1ないし図5は、本発明によるスピーカ装置の第1実施例を示している。
1はユニット状のスピーカ、2はパネルたとえば車両のドアパネルで、前記スピーカ1は車室側から取り付けられる。
前記スピーカ1は、基本的な構造として、前面にほぼリング状をなした平坦な取付け面10aを有する合成樹脂製のフレーム10と、永久磁石やボイスコイルを含みフレーム内の中央部に配置された駆動手段11と、これで駆動されるドームを含み外縁がフレーム10に接続された振動板12とスパイダー13と駆動部に通電するコネクタ14を備えている。取付け面10aよりも内径側は凹入しており、半径方向リブによって仕切られている。
また、フレーム10の他所、この例では第1取付け部15と約180度変位した下縁側に、第2取付け部16が設けられている。この第2取付け部16は、作業の簡易化のために、フレーム10の取付け面10aから半径方向に延出して引掛け機能を発揮する断面L状のフック16aで構成している。該フック16aは幅方向両側に壁160を有しそれらの間に取付け面10aよりも内側の凹部に通ずる水抜き用の溝161が形成されている。
凸部4Aは弾性シール部材3のパネル当接時における縮み代よりも厚さが大きいことが必要である。この例では、パネルに取付け前の状態において、凸部4Aは弾性シール部材3の厚さの約半分程度としている。凸部4Aは弧状台座部そのものの厚さを増して形成してもよいし、別の部材を接着または溶着し、あるいはインサート成形して得てもよい。
該凸部4Bは、材質が硬質ウレタンである場合、通常、弾性シール部材3と同程度の厚さにすることが反力の創成上好適である。
凸部4Bを得るには、たとえば、弧状の欠設部分を形成した弾性シール部材3を取付け面10aに貼着し、欠設部分に別途成形した凸部片を貼着すればよい。
他の構成は第1実施例と同様であるから、同じ部分に同じ符号を付し、説明は省略する。
この凸部4Cは、弾性シール部材3と同じ材質たとえば軟質ウレタンを用い、シール用部分よりも厚くすることでシール用部分と同じ圧縮率で潰れても実質的に高さを稼ぐようにしたものである。
凸部4Cは弾性シール部材の成形時に得ることができ、あるいは弾性シール部材の成形後、これの表面に弧状の部材を貼着あるいは溶着することで容易に得られる。
他の構成は第1実施例と同様であるから、同じ部分に同じ符号を付し、説明は省略する。
次に、引掛け部分を支点としてスピーカ1の上部をパネル表面側に起こし、第2取付け部16と180度変位した位置にある第1取付け部15の張り出し片15aをパネル表面に当て、ねじ挿通孔150からねじ5を挿通してパネル2の雌ねじ穴21にねじ込み固定する。
したがって、スピーカ1の全体がパネル2に対してガタ無くしっかりと固定されることになる。そのため、音質をよいものにすることができる。
1)実施例では、第1取付け部としての固定用部1ヶ所、第2取付け部としての引掛け部1ヶ所および前記2ヶ所の中間部分に凸形状部を設ける事で3点支持構造とし、簡易で強固な取付け構造を実現しているが、取付け部は3ヶ所あるいは4ヶ所もあり得る。第1取付け部15はねじ式に限らず、クリップであってもよく、こうすればワンタッチ固定を行うことができる。
2)凸部4A,4B,4Cは、図示の態様よりも面積を多くしあるいは少なくしてもよい。凸部はまた、複数に分割されて配されていてもよい。
3)係止穴22はこの例では開口20と一部が通じているが、開口20と独立していてもよい。
スピーカは、第1実施例と同じように、フレーム10の適所、この例では上縁側に第1取付け部15を有している。第1取付け部15はこの例では取付け面10aから半径方向に伸びる張り出し片15aにねじ挿通孔150を設けることで構成されている。
また、フレーム10の他所、この例では第1取付け部15と約180度変位した下縁側に、第2取付け部16を有している。この第2取付け部16は、作業の簡易化のために、フレーム10の取付け面10aから半径方向に延出して引掛け機能を発揮する断面L状のフック16aで構成している。
この反力創成部4’は、図示するものでは、パネル2に正面弧状の凸部を設けることで構成しており、この凸部は、弾性シール部材よりも相対的に圧縮率が小さく潰れにくい材料たとえば硬質の通常樹脂、弾性シール部材よりも相対的に圧縮率の小さい硬質ウレタン、弾性シール部材3と同じ材質たとえば軟質ウレタンでもよく、これらはパネル表面に貼着されることで反力創成部4’とされる。
なお、凸部は、パネル2の板そのものをプレス成形などで台形状断面に膨出したものであってもよい。これによれば、パネルの成形と同時に得られ、別部材を要さないので、コスト上有利である。
次に、引掛け部分を支点としてスピーカ1の上部をパネル表面側に起こし、第2取付け部16と180度変位した位置にある第1取付け部15の張り出し片15aをパネル表面に当て、ねじ挿通孔150からねじ5を挿通してパネル2の雌ねじ穴21にねじ込み固定する。
この第4実施例はスピーカ1に特段の加工を施さなくてよいので、実施は容易である。場合によっては、第1〜3の実施例と第4実施例を組み合わせ、スピーカ側とパネル2の双方に反力創成部としての凸部を設けてもよい。
2 パネル
3 弾性シール部材
4、4’ 反力創成部
4A,4B,4C 凸部
10a 取付け面
15 第1取付け部
16 第2取付け部
Claims (7)
- パネルに対し複数の取付け部をもって固定されるスピーカ装置であって、スピーカフレームの取付け部間の取付け面に、パネルへの取付け時にパネル表面に強接して反パネル方向への反力を創成する反力創成部を設けていることを特徴とするスピーカ装置。
- 反力創成部が、取付け部間の取付け面にパネルに向かって凸部を設けることで構成されている請求項1に記載のスピーカ装置。
- 凸部がパネルの開口部を囲むように取付け面に貼られた弾性シール部材よりも圧縮率の低い部材からなっている請求項2に記載のスピーカ装置。
- 凸部がパネルの開口部を囲むように取付け面に貼られた弾性シール部材の一部を厚くすることで構成されている請求項2に記載のスピーカ装置。
- 取付け部の少なくとも1つがパネルに形成された取付け穴に係止されるフックである請求項1ないし4のいずれかに記載のスピーカ装置。
- 開口を有するパネルとこれに対し複数の取付け部をもって固定されるスピーカ装置からなり、パネルの開口に近い表面部分でかつスピーカフレームの取付け部間に、スピーカフレームの取付け面に強接して反パネル方向へ押圧する反力創成部を設けていることを特徴とするスピーカ取付け構造。
- 反力創成部が、取付け部間に相当するパネル表面に設けた凸部である請求項6に記載のスピーカ取付け構造。
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