JP2006041817A - 無線タグ通信システムの質問器 - Google Patents

無線タグ通信システムの質問器 Download PDF

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Abstract

【課題】中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現する。
【解決手段】質問器100は、無線タグ回路素子TpのIC回路部52の無線タグ情報にアクセスするための搬送波を発生させる水晶振動子21、PLL22、VCO23と、互いに協働して、無線タグ情報にアクセスするための、機能上複数種類に類別されたコマンドパルス波形を生成するBASICパルス生成部101、RPLYパルス生成部102A、EXEパルス生成部102B、PRGパルス生成部102C、PINGパルス生成部102Dと、これらパルス生成部により生成されたコマンドパルス波形を用いて上記発生された搬送波を変調する送信乗算回路24と、この送信乗算回路24からの変調出力を、非接触で無線タグ回路素子Tpに送信し、無線タグ情報へアクセスを行うアンテナ1とを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグに対し情報の読み取り又は書き込みを行う無線タグ通信システムの質問器に関する。
応答器としての小型の無線タグに対し、質問器としてのリーダ/ライタより非接触で問い合わせの送信及び返答の受信を行うことで、無線タグの情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置にある場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程、さらには物や人の動きの探索・探知等の様々な分野において実用が期待されている。
この無線タグ回路素子とリーダ/ライタとの間の無線通信に関しては、用途や規格に応じて種々の通信プロトコルが提唱されている。例えば特許文献1には、通信プロトコルの一例としてのアンチコリジョン方式を採用し、マイクロコンピュータの中央演算処理装置からの指令信号に応じて変調回路がアンチコリジョン方式のコマンド波形を生成し出力するようになっている。
特許3239294号公報(段落番号0022〜0023、図2)
上記従来技術では、質問器において、マイクロコンピュータの中央演算処理装置からの指令信号すなわちソフトウェアによってコマンド波形の生成を実現する構成であるため、通常その他にも種々の制御を行っている中央演算処理装置の制御負担が大きい。この結果、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を行うことが困難となる。
また、無線タグを応答器とした無線通信の場合、小型の無線タグには比較的簡素な回路しか搭載できないことから、有効な情報通信を確実に行うために質問器側から正確な波形の信号を送信する必要がある。しかしながら上記従来技術では、上記のように負担の大きい中央演算処理装置の指令でコマンド波形を生成することから、正確な信号を正しいタイミングで送信することが困難である。この結果、これによっても円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を行うことが困難となる。
本発明の目的は、中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる無線タグ通信システムの質問器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、無線タグ回路素子のIC回路部の無線タグ情報にアクセスするための搬送波を発生させる搬送波発生手段と、互いに協働して、前記無線タグ情報にアクセスするための、機能上複数種類に類別されたプロトコルコマンド波形を生成する第1論理回路及び第2論理回路と、これら第1及び第2論理回路により生成された前記プロトコルコマンド波形を用いて前記搬送波発生手段により発生された搬送波を変調する搬送波変調手段と、この搬送波変調手段の出力を、非接触で前記無線タグ回路素子に送信し、前記無線タグ情報へアクセスを行う情報送信手段とを有することを特徴とする。
搬送波発生手段から発生された搬送波は、プロトコルコマンド波形を用いて搬送波変調手段で変調された後、情報送信手段から無線タグ回路素子へと送信される。ここで、本願第1発明においては、搬送波を変調する際に搬送波変調手段で用いるプロトコルコマンド波形を、その機能上において複数種類に類別し、第1論理回路及び第2論理回路の協働によって生成するようにする。このように、ハードウェア回路でコマンド波形を生成することにより、通常その他にも種々の制御を行っている質問器の中央演算処理装置(CPU)の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。また、中央演算処理装置(CPU)のソフトウェアによってコマンド波形を生成する場合に比べ、正確な信号を正しいタイミングで無線タグ回路素子に送信することができ、その意味でも制御上の信頼性向上が可能である。
第2の発明は、上記第1発明において、前記第1論理回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成することを特徴とする。
複数種類のプロトコルコマンド波形に共通な波形要素は、第1論理回路で一括して生成を行うことにより、すべてのプロトコルコマンドについて、各コマンドごとに専用のハードウェア回路を1つずつ用意する場合に比べ、回路構成を簡素化かつ小型化し、製造コスト低減を図ることができる。さらに、各コマンドごとに専用のハードウェア回路を1つずつ用意する場合、複数の通信プロトコルに適用しようとすると、すべてのプロトコルのすべてのコマンドに膨大な数のハードウェア回路が必要となる。本願第2発明においては、上記のように共通波形要素の生成を行うハードウェア回路を第1論理回路として分離集約する分、上記の弊害を低減し、比較的簡素な回路で複数の通信プロトコルにも対応可能である。
第3の発明は、上記第2発明において、前記第1論理回路は複数設けられ、それぞれの第1論理回路は、当該第1論理回路に対応する少なくとも2種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素をそれぞれ生成可能であり、生成するプロトコルコマンド波形の種類に応じて、前記複数の第1論理回路のうち対応するものが選択されて使用されることを特徴とする。
本願第3発明においては、複数種類のプロトコルコマンド波形すべてに共通な1つの第1論理回路を用いるのでなくても、少なくとも2種類のプロトコルコマンド波形について共通な第1論理回路を複数個用いて、複数種類のプロトコルコマンド波形を生成するようにする。この場合でも、各コマンドごとに専用のハードウェア回路を1つずつ用意する場合に比べれば、回路構成を簡素化かつ小型化し、製造コスト低減を図ることができる。
第4の発明は、上記第2発明において、前記第1論理回路は、互いに協働して、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成する第1部分回路及び第2部分回路とから構成されていることを特徴とする。
互いに協働する第1部分回路及び第2部分回路からなる第1論理回路により、複数種類のプロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成し、比較的簡素な回路で複数の通信プロトコルにも対応可能である。
第5の発明は、上記第4発明において、前記第1部分回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素のうち、複数の質問器それぞれに固有な波形要素を生成し、前記第2部分回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素のうち、複数の質問器に共通な波形要素を生成することを特徴とする。
第1論理回路のうち、複数の質問器に共通な波形要素は、各質問器ごとに固有の第1部分回路と分け、第2部分回路として一括して生産を行うことで、さらに製造コスト低減を図ることができる。
第6の発明は、上記第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記第2論理回路は複数備えられており、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形それぞれに固有な波形要素をそれぞれ生成することを特徴とする。
第2論理回路が、各種類のプロトコルコマンド波形に固有な波形要素を生成しつつ第1論理回路と協働してプロトコルコマンド波形を生成し、搬送波変調手段はこのプロトコルコマンド波形を用いて搬送波を変調し、情報送信手段から無線タグ回路素子へと送信することができる。
第7の発明は、上記第6発明において、前記プロトコルコマンド波形の種類に応じて、前記複数の第2論理回路のうちいずれの論理回路からの波形要素を用いるかを選択する選択手段を備えることを特徴とする。
選択手段で選択された第2論理回路からの波形要素が組み込まれてプロトコルコマンド波形が生成され、搬送波変調手段はこのプロトコルコマンド波形を用いて搬送波を変調することができる。
第8の発明は、上記第1乃至第7発明のいずれか1つにおいて、前記第1及び第2論理回路は、前記複数種類のプロトコルコマンド波形として、前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための第1コマンド波形、前記IC回路部の前記無線タグ情報を変更するための第2コマンド波形、前記無線タグ回路素子からの返答を要求する第3コマンド波形、前記無線タグ回路素子からの返答を要求しない第4コマンド波形の4種類を生成することを特徴とする。
本願第8発明においては、搬送波を変調する際に搬送波変調手段で用いるプロトコルコマンド波形を、その機能上、無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための第1コマンド波形(いわゆる探索コマンド)、無線タグ情報を変更するための第2コマンド波形(いわゆる書き込みコマンドや消去コマンド)、無線タグ回路素子からの返答を要求する第3コマンド波形(いわゆる情報取得コマンド)、無線タグ回路素子からの返答を要求しないそれ以外の第4コマンド波形の4種類に類別する。そして、これら4種類を、第1論理回路及び第2論理回路の協働によって生成することにより、質問器の中央演算処理装置(CPU)の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
第9の発明は、上記第2乃至第8発明のいずれか1つにおいて、前記第1論理回路は、機能上互いに同一種類である複数の前記プロトコルコマンド波形のそれぞれに応じて、互いに異なる波形部分を生成する個別波形生成手段を備えることを特徴とする。
個別波形生成手段によって、機能上同一種となるプロトコルコマンド波形のうち互いに異なる波形部分をそれぞれ独自に生成し、最終的に同一機能である別々のプロトコルコマンド波形を形作ることができる。
第10の発明は、上記第1乃至第9発明のいずれか1つにおいて、前記情報送信手段からの送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、この復調手段で復調した信号レベルを検出する信号レベル検出回路と、この信号レベル検出回路で検出した信号レベルの大小に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第1受信判定手段とを有することを特徴とする。
本願第10発明においては、情報送信手段からの送信後、無線タグ回路素子からの返答信号が情報受信手段で読み込まれ、その読み込んだ返答信号が復調手段で復調され、復調後の信号レベルに応じて第1受信判定手段で返答信号の受信状況が判定される。これにより、この判定結果を中央演算処理装置(CPU)に入力するようにすれば、中央演算処理装置は1つ1つの返答信号を取得しなくても上記判定結果の信号のみを識別するだけで当該返答信号が正しく受信されたかどうかを認識することができる。したがって、上記情報受信手段での受信時に中央演算処理装置が直接上記返答信号の読み込み状況を詳細に監視し認識する場合に比べ、中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
第11の発明は、上記第1乃至第9発明のいずれか1つにおいて、前記情報送信手段からの送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、この復調手段で取得した前記無線タグ情報をビットごとに区分して収納可能に構成された複数のレジスタ回路と、この複数のレジスタ回路におけるそれぞれの収納状況に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第2受信判定手段とを有することを特徴とする。
本願第11発明においては、情報送信手段からの送信後、無線タグ回路素子からの返答信号が情報受信手段で読み込まれ、その読み込んだ返答信号が復調手段で復調され、取得された無線タグ情報がビットごとに区分されてレジスタ回路に収納される。そして、このときの収納状況に応じて第2受信判定手段で返答信号の受信状況が判定される。これにより、この判定結果を中央演算処理装置(CPU)に入力するようにすれば、1つ1つの返答信号を取得しなくても上記判定結果の信号のみを識別するだけで中央演算処理装置は当該返答信号が正しく受信されたかどうかを認識することができる。したがって、上記情報受信手段での受信時に中央演算処理装置が直接上記返答信号の読み込み状況を詳細に監視し認識する場合に比べ、中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
上記目的を達成するために、第12の発明は、無線タグ回路素子のIC回路部へアクセスするためのアクセス情報の送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、この復調手段で復調した信号レベルを検出する信号レベル検出回路と、この信号レベル検出回路で検出した信号レベルの大小に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第1受信判定手段とを有することを特徴とする。
本願第12発明においては、アクセス情報の送信後無線タグ回路素子からの返答信号が情報受信手段で読み込まれ、その読み込んだ返答信号が復調手段で復調され、復調後の信号レベルに応じて第1受信判定手段で返答信号の受信状況が判定される。これにより、この判定結果を中央演算処理装置(CPU)に入力するようにすれば、中央演算処理装置は1つ1つの返答信号を取得しなくても上記判定結果の信号のみを識別するだけで当該返答信号が正しく受信されたかどうかを認識することができる。したがって、上記情報受信手段での受信時に中央演算処理装置が直接上記返答信号の読み込み状況を1つ1つ詳細に監視し認識する場合に比べ、中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
上記目的を達成するために、第13の発明は、無線タグ回路素子のIC回路部へアクセスするためのアクセス情報の送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、この復調手段で取得した前記無線タグ情報をビットごとに区分して収納可能に構成された複数のレジスタ回路と、この複数のレジスタ回路におけるそれぞれの収納状況に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第2受信判定手段とを有することを特徴とする。
本願第13発明においては、アクセス情報の送信後無線タグ回路素子からの返答信号が情報受信手段で読み込まれ、その読み込んだ返答信号が復調手段で復調され、取得された無線タグ情報がビットごとに区分されてレジスタ回路に収納される。そして、このときの収納状況に応じて第2受信判定手段で返答信号の受信状況が判定される。これにより、その判定結果を中央演算処理装置(CPU)に入力するようにすれば、中央演算処理装置はこの信号を識別するだけで、当該返答信号が正しく受信されたかどうかを認識することができる。したがって、上記情報受信手段での受信時に中央演算処理装置が直接上記返答信号の読み込み状況を詳細に監視し認識する場合に比べ、中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
第14の発明は、上記第12又は第13発明において、前記第1又は第2受信判定手段は、前記受信状況の判定の結果として、無線タグ情報が正しく受信されたことを表す第1信号、無線タグ情報が正しく受信されていないことを表す第2信号、及び無線タグ情報が正しく受信されたか受信されないかが不明であることを表す第3信号のうち、いずれか1つを出力することを特徴とする。
本願第14発明においては、第1受信判定手段又は第2受信判定手段が、受信状況に応じ、無線タグ情報が正しく収納されたか収納されていないかに対応する第1信号や第2信号が各レジスタ回路から出力され、不明である場合には第3信号が出力される。これにより、これらの出力信号を中央演算処理装置(CPU)に入力すれば、中央演算処理装置は返答信号が上記3つのうちどのような状況であるかを詳細に認識することができる。
本発明によれば、ハードウェア回路でコマンド波形を生成することにより、通常その他にも種々の制御を行っている質問器の中央演算処理装置の制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。また、中央演算処理装置のソフトウェアによってコマンド波形を生成する場合に比べ、正確な信号を正しいタイミングで無線タグ回路素子に送信することができ、その意味でも制御上の信頼性向上が可能である。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の適用対象である無線タグ通信システムの全体概略を表すシステム構成図である。
図1において、この無線タグ通信システムSは、本実施形態による質問器100と、これに対応する応答器としての複数の無線タグTとから構成される。
各無線タグTは、アンテナ51とIC回路部52とを備えた無線タグ回路素子Tpを有している。
質問器100は、無線タグ回路素子Tpの上記アンテナ51との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナ1と、上記アンテナ1を介し上記無線タグ回路素子TpのIC回路部52へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路2と、無線タグ回路素子Tpから読み出された信号を処理するとともに各種制御を行う制御回路4とを有する。
図2は、上記高周波回路2の詳細機能の一例を表す機能ブロック図である。この図2において、高周波回路2は、アンテナ1を介し無線タグ回路素子Tpに対して信号を送信する送信部11と、アンテナ1により受信された無線タグ回路素子Tpからの反射波を入力する受信部12と、送受分離器13とから構成される。
送信部11は、無線タグ回路素子TpのIC回路部52の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子21、PLL(Phase Locked Loop)22、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)23と、上記制御回路4から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路4からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路24(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路24により変調された変調波を、制御回路4からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ25とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ25の出力は、送受分離器13を介してアンテナ1に伝達されて無線タグ回路素子TpのIC回路部52に供給される。
受信部12は、アンテナ1により受信された無線タグ回路素子Tpからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる復調手段としての受信第1乗算回路31と、その受信第1乗算回路31の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ32と、この第1バンドパスフィルタ32の出力を増幅して第1リミッタ33に供給する受信第1アンプ34と、上記アンテナ1により受信された無線タグ回路素子Tpからの反射波と上記発生された後に位相が90°遅延された搬送波とを掛け合わせる復調手段としての受信第2乗算回路35と、その受信第2乗算回路35の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ36と、この第2バンドパスフィルタ36の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ37に供給する受信第2アンプ38とを備えている。そして、上記第1リミッタ33から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ37から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路4に入力されて復号化処理される。
また、受信第1アンプ34及び受信第2アンプ38の出力は、信号レベル検出回路としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路39にも入力され、それらの信号の強度を示す検出信号「RSSI」が制御回路4に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態の例では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Tpからの反射波の復調が行われる。
また、RSSI回路39で検出した信号レベルはレベル判定部40に入力され、このレベル判定部440はその入力した信号レベルの大小に応じて(例えば所定のしきい値より大きいか小さいかにより)、無線タグ回路素子Tpからの反射波(返答信号)が正しく受信されたかどうか等の受信状況を判定し、対応する判定結果を制御回路4(詳細には後述のCPU4A)に入力する。このときの判定結果の一例としては、返答信号の無線タグ情報が正しく受信されたことを表す第1信号、無線タグ情報が正しく受信されていないことを表す第2信号、及び無線タグ情報が正しく受信されたか受信されないかが不明であることを表す第3信号のうち、いずれか1つを制御回路4に出力する。制御回路4のCPU4Aはこの判定結果に応じ、返答信号が正しく受信されたと判定された場合(上記第1信号が入力されたとき)のみ、高周波回路12からの返答信号を取得し、これに応じて種々の制御を行う。
図3は、上記無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Tpの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図3において、無線タグ回路素子Tpは、質問器100側のアンテナ1とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ51と、このアンテナ51に接続された上記IC回路部52とを有している。
IC回路部52は、アンテナ51により受信された搬送波を整流する整流部53と、この整流部53により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部54と、上記アンテナ51により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部55に供給するクロック抽出部56と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部57と、上記アンテナ51に接続された変復調部58と、上記整流部53、クロック抽出部56、及び変復調部58等を介して上記無線タグ回路素子Tpの作動を制御するための上記制御部55とを備えている。
変復調部58は、アンテナ51により受信された上記質問器100のアンテナ1からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部55からの応答信号に基づき、アンテナ51より受信された搬送波を変調反射する。
制御部55は、上記変復調部58により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部57において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部58により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
質問器100の高周波回路2の送信部11で前述のようにして生成した信号(無線タグ回路素子TpのIC回路部52の無線タグ情報へアクセスするためのアクセス情報に相当)がアンテナ1を介して送信されると、これに応じて無線タグ回路素子Tpのアンテナ51から返答信号が送信(返信)され、質問器100のアンテナ1を介し高周波回路2の受信部12で受信処理され、これに基づいて情報の読み取り/書き込みが行われる。
以上の基本構成において、本実施形態の最も大きな特徴は、搬送波変調手段としての送信乗算回路24に対して制御回路4から出力するプロトコルコマンド波形(TX−ASK信号)を生成する複数の論理回路を制御回路4内に設けるとともに、それら論理回路を、機能上複数種類に類別されるプロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成する第1論理回路と複数種類のプロトコルコマンド波形それぞれに固有な波形要素を生成する第2論理回路とに分けていることである。
図4(a)〜(d)は、上記のように論理回路を分けて設けるために設定した上記プロトコルコマンドの機能上類別を表す図である。
本実施形態では、プロトコルコマンドとして、無線タグ回路素子Tpの識別情報(タグID)を指定せず無条件にその記憶された情報を読み出すための「無条件タグ情報取得命令(「Scroll All ID」信号等)、識別情報(タグID)を指定してその記憶された情報を読み出すための条件付きタグ情報取得命令(「Scroll ID」信号等)、通信範囲にある無線タグ回路素子Tpに応答を促しその一群の応答を階層的に区分けしながら収納するための探索命令(「Ping」信号等)、無線タグ回路素子Tpの機能を休眠化させる休眠化命令(「Sleep」信号又は「Quiet」信号等)、一旦休眠化した無線タグ回路素子Tpの機能を再活性化する活性化命令(「Talk」信号等)、無線タグ回路素子Tpの機能を無効化し喪失させる無効化命令(「Kill」信号等)、無線タグ回路素子Tpのメモリ部157に所望のデータを書き込むタグ情報書込命令(「Program」信号等)、無線タグ回路素子Tpのメモリ部57に記憶された情報を初期化する初期化命令(「Erase」信号等)、メモリ部157の内容を確認する記憶確認命令(「Verify」信号等)、メモリ部157に記憶された情報の上書きを禁止する上書き禁止命令(「Lock」信号等)を対象としている。
これらのプロトコルコマンドを、本実施形態では、(A)無線タグ回路素子Tpからの返答があるコマンド(無条件タグ情報取得命令、条件付きタグ情報取得命令、記憶確認命令);(B)無線タグ回路素子Tpからの返答がないコマンド(休眠化命令、活性化命令、無効化命令、上書き禁止命令);(C)無線タグ回路素子Tpのタグ識別情報(ID)を変更するコマンド(タグ情報書込命令、初期化命令);(D)探索命令;の4種類に類別する。
図4(a)〜(d)は、上記(A)〜(D)の4種類のコマンドの波形(高周波回路11の送信乗算回路24に対して制御回路4から出力するパルス信号)の一例を表す図であり、図4(a)、図4(b)、図4(c)、図4(d)が、それぞれ上記(A),(B),(C),(D)のコマンド類別に対応している。これら図4(a)〜(d)において、上述したように、各コマンドは、全コマンド類別に共通の波形要素W1と、各コマンド類別に固有な波形要素W2a,W2b,W2c,W2dとから構成されている。
共通の波形要素W1は、信号の先頭に空隙として設ける「gap」パルス、その次に続く最大値部分として設ける「preamble」パルス、その次に続くクロック信号との同期のための「clksync」パルス、その後のフレームの開始を示す「sof」パルス(sofはstart of frameの略)、これに続くコマンド部分である「cmd」パルス、その後のフレームの終了を示す「eof」パルス(sofはend of frameの略)から構成されている。
固有な波形要素W2a,W2b,W2c,W2dのうち、(a)無線タグ回路素子Tpからの返答があるコマンドに対応する波形要素W2aは、無線タグ回路素子Tpの処理の時間だけ待機する「setup_window」パルス、その後の無線タグ回路素子Tpからの返答を促す「sync」パルス、さらに次の無線タグ回路素子Tpからの返答データのための「reply_window」パルスから構成されている。また、(b)無線タグ回路素子Tpからの返答がないコマンドに対応する波形要素W2bは、コマンドを実行処理するための「cmd_exe」パルス、これに続く搬送波のみの「cry_on」パルスから構成されている。また、(c)無線タグ回路素子Tpのタグ識別情報を変更するコマンドに対応する波形要素W2cは、プログラムデータを示す「program」パルス、その後のプログラム処理時間のための「prg_term」パルス、これに続く「prg_shutdown」パルス、その後の「cry_off」パルス、そして「cry_on」パルスから構成されている。さらに、(d)探索命令に対応する波形要素W2dは、「setup_window」パルス、これに続く個々の無線タグ回路素子Tpが応答するための「ping」パルスから構成されている。
なお、上記したすべてのパルスは、「ping」パルスを除き、図5(a)に示す”0”パルス要素(この例ではパルス要素周期Toのうち(1/8)Toの低レベル信号と(7/8)Toの高レベル信号とからなる)と、図5(b)に示す”1”パルス要素(この例ではパルス要素周期Toのうち(3/8)Toの低レベル信号と(5/8)Toの高レベル信号とからなる)との組み合わせによって構成され、これによって「0」「1」からなる2×n乗ビットの信号を実現している。「ping」パルスは、図5(c)に示す”ping”パルス要素(この例ではパルス要素周期Toに対し(3/8)Toの低レベル信号と(61/8)Toの高レベル信号とからなる)の組み合わせによって構成されている。
図6は、上記制御回路4のハード構成を表すブロック図である。図6において、制御回路4は、いわゆるマイクロコンピュータであり、中央演算処理装置であるCPU4Aを備えている。CPUは、別途設けたRAM(図示せず)の一時記憶機能を利用しつつROM(図示せず)に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。
制御回路4はまた、上記CPU4Aのほか、本発明の最も大きな特徴である、上記全コマンド類別に共通の波形要素W1に対応したBASICパルス生成部101と、各コマンド類別に固有な波形要素W2aに対応したRPLYパルス生成部102Aと、波形要素W2bに対応したEXEパルス生成部102Bと、波形要素W2cに対応したPRGパルス生成部102Cと、波形要素W2dに対応したPINGパルス生成部102Dと、RPLYパルス生成部102Aから出力されたRPLYパルス波形信号、EXEパルス生成部102Bから出力されたEXEパルス波形信号、PRGパルス生成部102Cから出力されたPRGパルス波形信号、及びPINGパルス生成部102Dから出力されたPINGパルス波形信号のいずれか1つを選択して出力する選択回路103と、BASICパルス生成部101から出力されたBASICパルス波形信号と上記選択回路103から出力された波形信号との論理和をコマンドパルス波形として上記高周波回路送信部11の送信乗算回路24へ変調信号として出力するOR回路104と、RPLYパルス生成部102Aから出力されたRPLYパルス生成終了信号、EXEパルス生成部102Bから出力されたEXEパルス生成終了信号、PRGパルス生成部102Cから出力されたPRGパルス生成終了信号、及びPINGパルス生成部102Dから出力されたPINGパルス生成終了信号のいずれか1つを選択しコマンド終了信号としてCPU4Aに出力する選択回路105と、CPU4Aからの指令信号に基づき、上記各パルス生成部101,102A〜D、選択回路103、OR回路104、選択回路105へのクロック信号CLKを生成し出力するCLOCK生成部106と、アンテナ1を介し上記高周波回路2の受信部12(先の図2参照)で受信し復調された無線タグ回路素子Tpからの返答信号をシリアル/パラレル変換してCPU4Aへ出力するシリアル/パラレル変換部107とを備えている。
RPLYパルス生成部102Aからは、高周波回路受信部12に、無線タグ回路素子Tpからの受信信号の復調タイミングをとるための信号が出力される。
シリアル/パラレル変換部107は、複数のレジスタ回路によって構成されており、上記復調後の返答信号(無線タグ情報)をシリアル/パラレル変換した後、ビットごとに区分して収納可能し、CPU4Aに対し、順次出力可能となっている。
図7は、図6に示した上記BASICパルス生成部101の詳細構成を表すブロック図である。図7において、BASICパルス生成部101は前述したように共通の波形要素W1(=BASICパルス波形信号)を生成するものであり、上記CPU4Aからのコマンドスタート信号に基づき「gap」パルス(GAPパルス波形信号)を生成するGAPパルス生成部101aと、このGAPパルス生成部101aから出力されたGAPパルス生成終了信号に基づき「preamble」パルス(PRMBLパルス波形信号)を生成するPRMBLパルス生成部101bと、このPRMBLパルス生成部101bから出力されたPRMBLパルス生成終了信号に基づき、「clksync」パルス(CLKSYNCパルス波形信号)を生成するCLKSYNCパルス生成部101cと、このCLKSYNCパルス生成部101cから出力されたCLKSYNCパルス生成終了信号に基づき、「sof」パルス(SOFパルス波形信号)を生成するSOFパルス生成部101dと、このSOFパルス生成部101dから出力されたSOFパルス生成終了信号及びCPU4Aからのコマンド設定信号に基づき、「cmd」パルス(CMDパルス波形信号)を生成するCMDパルス生成部101eと、このCMDパルス生成部101eから出力されたCMDパルス生成終了信号に基づき、「eof」パルス(EOFパルス波形信号)を生成する(かつBASICパルス生成終了信号としてのEOFパルス生成終了信号をRPLYパルス生成部102Aへ出力する)EOFパルス生成部101fと、GAPパルス生成部101aで生成したGAPパルス波形信号、PRMBLパルス生成部101bで生成したPRMBLパルス波形信号、CLKSYNCパルス生成部101cで生成したCLKSYNCパルス波形信号、SOFパルス生成部101dで生成したSOFパルス波形信号、CMDパルス生成部101eで生成したCMDパルス波形信号、及びEOFパルス生成部101fで生成したEOFパルス波形信号の論理和をBASICパルス波形として上記OR回路104へ出力するOR回路101gとを備えている。
図8は、図7に示した上記CMDパルス生成部101eの詳細構成を表すブロック図である。図8において、CMDパルス生成部101eは、この例では8bitに対応した8個のコマンドレジスタ101eA1,101eA2,101eA3,101eA4,101eA5,101eA6,101eA7,101eA8と、これらコマンドレジスタ101eA1〜101eA8のうちコマンドレジスタ101eA8を除く7つのコマンドレジスタ101eA1〜101eA7に対応してそれぞれ設けられ、CPU4Aからのコマンド設定データ(1bit〜7bit)が入力される7個の切換器(セレクタ)101eB1,101eB2,101eB3,101eB4,101eB5,101eB6,101eB7と、コマンドレジスタ101eA8からのデータに基づきパルス信号を生成して最終的に上記コマンドパルス(CMDパルス波形)として上記OR回路101gへ出力するパルス生成部101eCと、CPU4Aから上記コマンド設定データとは別に出力されたコマンド書込信号が入力され、これに基づき選択(指示)信号を生成して上記切換器101eB1,101eB2,101eB3,101eB4,101eB5,101eB6,101eB7へ出力するとともに、上記EOFパルス生成部101fに上記CMDパルス生成終了信号を出力する選択信号生成部101eDと、CPU4Aからの上記コマンド書込信号と上記SOFパルス生成部101dからの上記SOFパルス生成終了信号とが入力され、これに基づきレジスタ保持(指示)信号を生成して上記コマンドレジスタ101eA1,101eA2,101eA3,101eA4,101eA5,101eA6,101eA7,101eA8へ出力するレジスタ制御信号生成部101eEとを備える。
上記のようなCMDパルス生成部101eの構成において、CPU4Aからコマンド書込信号が選択信号生成部101eDへ入力されると、選択信号生成部101eDから切換器101eB1〜101eB7へ選択信号が出力され、各切換器101eB1〜101eB7は、CPU4Aから入力されるコマンド設定データ(1bit〜7bit)を対応するコマンドレジスタ101eA1〜101eA7に入力するように切り替えられる。このとき、上記CPU4Aからのコマンド書込信号はレジスタ制御信号生成部101eEにも入力され、レジスタ制御信号生成部101eEからレジスタ制御信号がコマンドレジスタ101eA1〜101eA8へ出力される。この結果、各コマンドレジスタ101eA1〜101eA7が、上記のようにして切換器101eB1〜101eB7を介し(コマンドレジスタ101eA8についてはCPUより直接)コマンド設定データを入力し、格納保持する。この状態が完了したら、各切換器101eB1,101eB2,101eB3,101eB4,101eB5,101eB6,101eB7をシリアルに接続するように切り替えられる(復位する)。
以上のような状態で上記SOFパルス生成部101dから上記SOFパルス生成終了信号がレジスタ制御信号生成部101eEに入力されると、レジスタ制御信号生成部101eEからレジスタ制御信号がコマンドレジスタ101eA1〜101eA8へ出力される。この結果、各コマンドレジスタ101eA1〜101eA7が上記のようにして保持したコマンド設定データが更新される。このとき前述のように各切換器101eB1,101eB2,101eB3,101eB4,101eB5,101eB6,101eB7がシリアルに接続されていることから、コマンドレジスタ101eA8のコマンドデータ(8bit)→コマンドレジスタ101eA7のコマンドデータ(7bit)→コマンドレジスタ101eA6のコマンドデータ(6bit)→コマンドレジスタ101eA5のコマンドデータ(5bit)→コマンドレジスタ101eA4のコマンドデータ(4bit)→コマンドレジスタ101eA3のコマンドデータ(3bit)→コマンドレジスタ101eA2のコマンドデータ(2bit)→コマンドレジスタ101eA1のコマンドデータ(1bit)の順で次々とコマンドデータがシリアルにシフトされ、最終的にパルス生成部101eCにシリアルデータとして入力され、これに基づきパルス波形が生成される。
図9は、図7に示した上記OR回路101gの詳細構成を表すブロック図である。図9において、OR回路101gは、前述したCLOCK生成部101からのクロック信号CLKを共通に入力するとともに、GAPパルス生成部101aで生成したGAPパルス波形信号、PRMBLパルス生成部101bで生成したPRMBLパルス波形信号、CLKSYNCパルス生成部101cで生成したCLKSYNCパルス波形信号、SOFパルス生成部101dで生成したSOFパルス波形信号、CMDパルス生成部101eで生成したCMDパルス波形信号、及びEOFパルス生成部101fで生成したEOFパルス波形信号をそれぞれ入力する、クロック部101ga,クロック部101gb,クロック部101gc,クロック部101gd,クロック部101ge,クロック部101gfと、これらクロック部101ga〜101gfからの出力(Q出力)の論理和を出力する和算器101ggと、上記CLOCK生成部101からのクロック信号CLKと和算器101ggからの出力を入力するとともに、和算器101ggからの出力をクロック信号CLKと同期させてBASICパルス波形信号として上記OR回路104に出力するクロック部101ghとを備えている。
上記構成において、上述のようにGAPパルス波形信号、PRMBLパルス波形信号、CLKSYNCパルス波形信号、SOFパルス波形信号、CMDパルス波形信号、EOFパルス波形信号が、対応するクロック部101ga〜101gfのD入力(データ入力)に接続され、クロック信号CLKに同期させてQ出力から出力されており、さらにそれら各出力が和算器101ggで合算される。この結果、先の図4(a)〜(d)に示したように、「gap」パルス、その次に続く最大値部分として設ける「preamble」パルス、その次に続くクロック信号との同期のための「clksync」パルス、その後の「sof」パルス、これに続くコマンド部分である「cmd」パルス、その後の「eof」パルスからなる共通の波形要素W1が合成されるようになっている。
図10は、図6に示した上記RPLYパルス生成部102Aの詳細構成を表すブロック図である。図10において、RPLYパルス生成部102Aは前述したように固有な波形要素W2a(RPLYパルス波形信号)を生成するものであり、上記BASICパルス生成部101からのBASICパルス生成終了信号に基づき「setup_window」パルス(setup_windowパルス波形信号)を生成するsetup_windowパルス生成部102Aaと、このsetup_windowパルス生成部102Aaから出力されたsetup_windowパルス生成終了信号に基づき「sync」パルス(SYNCパルス波形信号)を生成するSYNCパルス生成部102Abと、このSYNCパルス生成部102Abから出力されたSYNCパルス生成終了信号に基づき、「reply_window」パルス(reply_windowパルス波形信号)を生成する(かつRPLYパルス生成終了信号としてのreply_windowパルス生成終了信号を選択回路105へ出力する)reply_windowパルス生成部102Acと、setup_windowパルス生成部102Aaで生成したsetup_windowパルス波形信号、SYNCパルス生成部102Abで生成したSYNCパルス波形信号、reply_windowパルス生成部101cで生成したreply_windowパルス波形信号の論理和をRPLYパルス波形として上記選択回路103へ出力するOR回路102Adとを備えている。
図11は、図6に示した上記EXEパルス生成部102Bの詳細構成を表すブロック図である。図11において、EXEパルス生成部102Bは前述したように固有な波形要素W2b(EXEパルス波形信号)を生成するものであり、上記BASICパルス生成部101からのBASICパルス生成終了信号に基づき「cmd_exe」パルス(cmd_exeパルス波形信号)を生成するcmd_exeパルス生成部102Baと、このcmd_exeパルス生成部102Baから出力されたcmd_exeパルス生成終了信号に基づき「cry_on」パルス(cry_onパルス波形信号)を生成する(かつEXEパルス生成終了信号としてのcry_onパルス生成終了信号を選択回路105へ出力する)cry_onパルス生成部102Bbと、cmd_exeパルス生成部102Baで生成したcmd_exeパルス波形信号及びcry_onパルス生成部102Bbで生成したcry_onパルス波形信号の論理和をEXEパルス波形として上記選択回路103へ出力するOR回路102Bcとを備えている。
図12は、図6に示した上記PRGパルス生成部102Cの詳細構成を表すブロック図である。図12において、PRGパルス生成部102Cは前述したように固有な波形要素W2c(PRGパルス波形信号)を生成するものであり、上記BASICパルス生成部101からのBASICパルス生成終了信号に基づき「program」パルス(programパルス波形信号)を生成するprogramパルス生成部102Caと、このprogramパルス生成部102Caから出力されたprogramパルス生成終了信号に基づき「prg_term」パルス(prg_termパルス波形信号)を生成するprg_termパルス生成部102Cbと、このprg_termパルス生成部102Cbから出力されたprg_termパルス生成終了信号に基づき、「prg_shutdown」パルス(prg_shutdownパルス波形信号)を生成するprg_shutdownパルス生成部102Ccと、このprg_shutdownパルス生成部102Ccから出力されたprg_shutdownパルス生成終了信号に基づき「cry_off」パルス(cry_offパルス波形信号)を生成するcry_offパルス生成部102Cdと、このcry_offパルス生成部102Cdから出力されたcry_offパルス生成終了信号に基づき、「cry_on」パルス(cry_onパルス波形信号)を生成する(かつPRGパルス生成終了信号としてのcry_onパルス生成終了信号を選択回路105へ出力する)cry_onパルス生成部102Ceと、programパルス生成部102Caで生成したprogramパルス波形信号、prg_termパルス生成部102Cbで生成したprg_termパルス波形信号、prg_shutdownパルス生成部102Ccで生成したprg_shutdownパルス波形信号、cry_offパルス生成部102Cdで生成したcry_offパルス波形信号、cry_onパルス生成部102Ceで生成したcry_onパルス波形信号の論理和をPRGパルス波形として上記選択回路103へ出力するOR回路102Cfとを備えている。
図13は、図6に示した上記PINGパルス生成部102Dの詳細構成を表すブロック図である。図13において、PINGパルス生成部102Dは前述したように固有な波形要素W2d(PINGパルス波形信号)を生成するものであり、上記BASICパルス生成部101からのBASICパルス生成終了信号に基づき「setup_window」パルス(setup_windowパルス波形信号)を生成するsetup_windowパルス生成部102Daと、このsetup_windowパルス生成部102Daから出力されたsetup_windowパルス生成終了信号に基づき「ping」パルス(pingパルス波形信号)を生成する(かつPINGパルス生成終了信号としてのpingパルス生成終了信号を選択回路105へ出力する)pingパルス生成部102Dbと、setup_windowパルス生成部102Daで生成したsetup_windowパルス波形信号及びpingパルス生成部102Dbで生成したpingパルス波形信号の論理和をPINGパルス波形として上記選択回路103へ出力するOR回路102Dcとを備えている。
図14は、図6に示した上記OR回路104の詳細構成を表すブロック図である。図14において、OR回路104は、前述したCLOCK生成部101からのクロック信号CLKを共通に入力するとともに、上記BASICパルス生成部101で生成したBASICパルス波形信号及び上記選択回路103で選択されたパルス波形(RPLYパルス波形、EXEパルス波形、PRGパルス波形、PINGパルス波形のいずれか)をそれぞれ入力する、クロック部104a,クロック部104bと、これらクロック部104a,104bからの出力(Q出力)の論理和を出力する和算器104cと、上記CLOCK生成部101からのクロック信号CLKと和算器104cからの出力を入力するとともに、和算器104cからの出力をクロック信号CLKと同期させてコマンドパルス波形(変調信号)として上記高周波回路送信部11の送信乗算回路24に出力するクロック部104dとを備えている。
上記構成において、上述のようにBASICパルス波形信号と、選択回路103からのパルス波形(RPLYパルス波形、EXEパルス波形、PRGパルス波形、PINGパルス波形のいずれか)が対応するクロック部104a,104bのD入力(データ入力)に接続され、クロック信号CLKに同期させてQ出力から出力されており、さらにそれら各出力が和算器104cで合算される。この結果、先の図4(a)〜(d)に示したように、全コマンド類別に共通の波形要素W1と、各コマンド類別に固有な波形要素W2a,W2b,W2c,W2dとが滑らかな波形として合成されるようになっている。
図15は、このOR回路104による波形の合成の一例を表す図であり、図15(a)は、クロック部104aから出力されたBASICパルス波形信号(波形要素W1)の一例を表しており、図15(b)は、波形要素W2aとして選択回路103で選択されクロック部104bから出力されたRPLパルス波形信号の一例を表している。図15(C)はこのときのクロック部104dからの出力波形を表しており、図示のように図15(a)の波形要素W1と図15(b)の波形要素W2aとが滑らかに合成される。
以上において、高周波回路2の送信部11に備えられた水晶振動子21、PLL22、VCO23が、各請求項記載の、無線タグ回路素子のIC回路部の無線タグ情報にアクセスするための搬送波を発生させる搬送波発生手段を構成し、制御回路4に備えられたBASICパルス生成部101が、複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成する第1論理回路を構成する。そのうち、CMDパルス生成部101eで生成するCMDパルス波形が機能上互いに同一種類である複数のプロトコルコマンド波形に相当し、CMDパルス生成部101が、複数のプロトコルコマンド波形のそれぞれに応じて、互いに異なる波形部分を生成する個別波形生成手段を構成する。
また、RPLYパルス生成部102A、EXEパルス生成部102B、PRGパルス生成部102C、PINGパルス生成部102Dが、複数種類のプロトコルコマンド波形それぞれに固有な波形要素をそれぞれ生成する第2論理回路を構成し、選択回路103が、プロトコルコマンド波形の種類に応じて、複数の第2論理回路のうちいずれの論理回路からの波形要素を用いるかを選択する選択手段を構成する。
また高周波回路2の送信部11の乗算回路24が、第1及び第2論理回路により生成されたプロトコルコマンド波形を用いて搬送波発生手段により発生された搬送波を変調する搬送波変調手段を構成し、可変送信アンプ25、送受分離器13、及びアンテナ1が、搬送波変調手段の出力を、非接触で無線タグ回路素子に送信し、無線タグ情報へアクセスを行う情報送信手段を構成する。
また、アンテナ1、送受分離器13は、情報送信手段からの送信後、それに応じて無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段をも構成し、高周波回路2の受信部12に備えられた受信第1乗算回路31及び受信第2乗算回路35は、情報受信手段で読み込んだ返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段を構成する。またRSSI回路39は、復調手段で復調した信号レベルを検出する信号レベル検出回路を構成し、レベル判定部40が、信号レベル検出回路で検出した信号レベルの大小に応じて返答信号の受信状況を判定する第1受信判定手段を構成する。
また、図4(d)に示した波形が、前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための第1コマンド波形に相当し、図4(c)に示した波形が、前記IC回路部の前記無線タグ情報を変更するための第2コマンド波形に相当し、図4(a)に示した波形が、前記無線タグ回路素子からの返答を要求する第3コマンド波形に相当し、図4(b)に示した波形が、無線タグ回路素子からの返答を要求しない第4コマンド波形に相当する。
以上のように構成した本実施形態の質問器100においては、水晶振動子21、PLL22、及びVCO23から発生された搬送波は、制御回路4から出力されたコマンドパルス波形(TX_ASK信号)を用いて送信乗算回路24で変調された後、アンテナ1から無線タグ回路素子Tpへと送信される。ここで、本実施形態の質問器100においては、搬送波を変調する際に送信乗算回路24で用いるコマンドパルス波形を機能上において上記(A)無線タグ回路素子Tpからの返答があるコマンド;(B)無線タグ回路素子Tpからの返答がないコマンド;(C)無線タグ回路素子Tpのタグ識別情報(ID)を変更するコマンド;(D)探索命令の4種類に類別し、これらをBASICパルス生成部101、RPLYパルス生成部102A、EXEパルス生成部102B、PRGパルス生成部102C、及びPINGパルス生成部102Dの協働によって生成する。このように、ハードウェア回路でコマンドパルス波形を生成することにより、通常その他にも種々の制御を行っている質問器100の制御回路4のCPU4Aの制御負担を低減し、円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。また、例えばCPU4Aにおいてソフトウェアによってコマンド波形パルスを生成する場合に比べ、正確な信号を正しいタイミングで無線タグ回路素子Tpに送信することができ、その意味でも制御上の信頼性向上が可能である。
またこのとき、上記4種類のコマンドパルス波形に共通な波形要素W1はBASICパルス生成部101で一括して生成を行うことにより、すべてのコマンドパルス波形について各コマンドごとに専用のハードウェア回路を1つずつ用意する場合に比べ、回路構成を簡素化かつ小型化し、製造コスト低減を図ることができる。
さらに、各コマンドパルスごとに専用のハードウェア回路を1つずつ用意する場合、複数の通信プロトコルに適用しようとすると、すべてのプロトコルのすべてのコマンドに膨大な数のハードウェア回路が必要となる。本実施形態の質問器100においては、上記のように共通波形要素W1の生成を行うハードウェア回路をBASICパルス生成部101として分離集約する分、上記の弊害を低減し、比較的簡素な回路で複数の通信プロトコルにも対応可能である。
さらに、本実施形態の質問器100においては、アンテナ1からの送信信号(アクセス情報)の送信後、無線タグ回路素子Tpからの返答信号がアンテナ1及び送受分離器13を介し受信部12で読み込まれる。そして、その読み込んだ返答信号が受信第1乗算回路31及び受信第2乗算回路33で復調された後、RSSI回路39で検出したその復調後の信号レベルに応じてレベル判定部40で返答信号の受信状況が判定される。この判定結果(上記の例では第1〜第3信号のいずれか)はCPU4Aに入力され、CPU4Aは各無線タグ回路素子Tpからの1つ1つの返答信号を取得しなくても上記レベル判定部40の判定結果の信号のみを識別するだけで各返答信号が正しく受信されたかどうかを認識できる。したがって、上記返答信号受信時に例えばCPU4Aが直接上記返答信号の読み込み状況を詳細に監視し認識する場合に比べれば、CPU4Aの制御負担を低減できる。この結果、これによっても円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
また、上記実施形態においては、図6等に示したように、各回路を同期させているクロック信号CLKはCPU4Aの制御信号に基づき動作するクロック生成部101により生成される。したがって、CPU4Aの制御でクロック信号の周波数を変化させることにより、回路全体の動作(処理速度)を増減変化させることができる効果もある。
なお、上記実施形態では、図2に示したように、高周波回路受信部12のレベル判定部40によるRSSI回路39での信号レベルに基づき、タグ返答信号の受信状況を判定しこの判定結果をCPU4Aに出力するようにしたが、これに限られず、他の手法で受信状況を判定してもよい。
図16は、このような変形例による制御回路4′のハード構成を表すブロック図であり、上記実施形態の図6に相当する図である。図6と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図16に示す制御回路4′では、シリアル/パラレル変換部107の上記複数のレジスタ回路それぞれの収納状況に応じてタグ返答信号の受信状況を判定する収納状況判定部(第2受信判定手段)108を設けている。収納状況判定部108はその収納状況に応じて(例えばあるレジスタ回路にデータが入っているかいないか、入っているなら1つであるか若しくは多数が識別不能に衝突しているか等)、無線タグ回路素子Tpからの反射波(返答信号)が正しく受信されたかどうか等の受信状況を判定し、対応する判定結果(例えば前述の第1信号、第2信号、及び第3信号等)をCPU4Aに入力する。CPU4Aはこの判定結果に応じ、返答信号が正しく受信されたと判定された場合(上記第1信号が入力されたとき)のみ、高周波回路12からの返答信号を取得し、これに応じて種々の制御を行う。
本変形例においては、受信部12で読み込まれた返答信号が受信第1乗算回路31及び受信第2乗算回路33で復調された後、シリアル/パラレル変換部107の複数のレジスタ回路での収納状況に応じて収納状況判定部108で返答信号の受信状況が判定される。この判定結果(第1〜第3信号のいずれか)がCPU4Aに入力され、CPU4Aは各無線タグ回路素子Tpからの1つ1つの返答信号を取得しなくても上記収納状況判定部108の判定結果の信号のみを識別するだけで各返答信号が正しく受信されたかどうかを認識できる。したがって、上記返答信号受信時に例えばCPU4Aが直接上記返答信号の読み込み状況を詳細に監視し認識する場合に比べれば、CPU4Aの制御負担を低減できる。この結果、これによっても円滑かつ信頼性の高い無線通信制御を実現することができる。
また、上記実施形態では、上記第1論理回路として、全コマンド類別に共通の波形要素W1に対応した1つのBASICパルス生成部101を設けたが、これに限られない。
例えば、全コマンド類別に共通ではないが、そのうちのいくつか(第1群)のコマンド類別に共通な波形要素(波形要素W1に相当する部分)を生成する第1コマンド群用BASICパルス生成部、上記第1群とは異なる別の複数のコマンド(第2群)に共通な波形要素(波形要素W1に相当する部分)を生成する第2コマンド群用BASICパルス生成部等(さらに、第3群用、第4群用、…と続いても良い)を設け、生成しようとするコマンドに応じて、その各群用BASICパルス生成部を適宜切り替えて用いるようにしても良い。
また例えば、上記の全コマンド類別に共通な波形要素W1を複数の部分回路で分担して生成し、それらを適宜合成して最終的に波形要素W1を生成するようにしても良い。
図17(a)〜(d)は、この場合の波形要素の分担の一例を表す図であって上記図4(a)〜(d)にそれぞれ対応する図であり、プロトコルコマンドの全コマンド類別に共通な波形要素W1が、コマンド本体W1Aと、質問器100の識別情報(ID、各質問器の個体ごとに異なる)W1Bとから構成されている場合を表している。この場合、ある1つの質問器100の中では識別情報W1Bはすべて同一であるからコマンド本体W1A及び識別情報W1Bにより全コマンド類別に共通な波形要素W1が形成されるが、コマンド本体W1Aは同一種類の質問器100であれば別の個体であっても同一であるのに対し、識別情報W1Bについては同一種類の質問器100であっても各個体ごとに異なることとなる。この場合、コマンド本体W1Aを生成する部分回路(第2部分回路)と、識別情報W1Bを生成する部分回路(第1部分回路)との2つの部分回路で協働して共通の波形要素Wを生成する。これにより、識別情報をプロトコルコマンドに含めるような場合にも対応できるとともに、上記第2部分回路については同一種類のすべての質問器100について共通化を図れ、製造コストを低減することができる。
なお、以上で用いた「Scroll All ID」、「Scroll ID」、「Erase」、「Verify」、「Program」、「Ping」、「Sleep」等の信号及びコマンドは、EPC globalが策定したAuto−IDClassI仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
本発明の一実施形態の適用対象である無線タグ通信システムの全体概略を表すシステム構成図である。 図1に示した高周波回路の詳細機能の一例を表す機能ブロック図である。 図1に示した無線タグに備えられた無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。 論理回路を分けて設けるために設定したプロトコルコマンドの機能上類別を表す図である。 “0”パルス要素、“1”パルス要素、“ping”パルス要素の構成を表す図である。 図1に示した制御回路のハード構成を表すブロック図である。 図6に示したBASICパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図7に示したCMDパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図7に示したOR回路の詳細構成を表すブロック図である。 図6に示したRPLYパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図6に示したEXEパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図6に示したPRGパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図6に示したPINGパルス生成部の詳細構成を表すブロック図である。 図6に示したOR回路の詳細構成を表すブロック図である。 図14に示したOR回路における合成前のBASICパルス波形信号の一例を表す図、合成前のRPLパルス波形信号の一例を表す図、合成後の最終出力波形を表す図である。 複数のレジスタ回路それぞれの収納状況に応じてタグ返答信号の受信状況を判定する変形例による制御回路のハード構成を表すブロック図である。 全コマンド類別に共通な波形要素W1を複数の部分回路で分担して生成する変形例において、プロトコルコマンドの機能上類別を表した図である。
符号の説明
1 アンテナ(情報送信手段、情報受信手段)
13 送受分離器(情報送信手段、情報受信手段)
21 水晶振動子(搬送波発生手段)
22 PLL(搬送波発生手段)
23 VCO(搬送波発生手段)
24 送信乗算回路(搬送波変調手段)
25 可変送信アンプ(情報送信手段)
31 受信第1乗算回路(復調手段)
35 受信第2乗算回路(復調手段)
39 RSSI回路(信号レベル検出回路)
40 レベル判定部(第1受信判定手段)
52 IC回路部
101 BASICパルス生成部(第1論理回路)
101e CMDパルス生成部(個別波形生成手段)
102A RPLYパルス生成部(第2論理回路)
102B EXEパルス生成部(第2論理回路)
102C PRGパルス生成部(第2論理回路)
102D PINGパルス生成部(第2論理回路)
103 選択回路(選択手段)
108 収納状況判定部(第2受信判定手段)
S 無線タグ通信システム
T 無線タグ
Tp 無線タグ回路素子

Claims (14)

  1. 無線タグ回路素子のIC回路部の無線タグ情報にアクセスするための搬送波を発生させる搬送波発生手段と、
    互いに協働して、前記無線タグ情報にアクセスするための、機能上複数種類に類別されたプロトコルコマンド波形を生成する第1論理回路及び第2論理回路と、
    これら第1及び第2論理回路により生成された前記プロトコルコマンド波形を用いて前記搬送波発生手段により発生された搬送波を変調する搬送波変調手段と、
    この搬送波変調手段の出力を、非接触で前記無線タグ回路素子に送信し、前記無線タグ情報へアクセスを行う情報送信手段とを有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  2. 請求項1記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1論理回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  3. 請求項2記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1論理回路は複数設けられ、
    それぞれの第1論理回路は、当該第1論理回路に対応する少なくとも2種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素をそれぞれ生成可能であり、
    生成するプロトコルコマンド波形の種類に応じて、前記複数の第1論理回路のうち対応するものが選択されて使用されることを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  4. 請求項2記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1論理回路は、互いに協働して、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素を生成する第1部分回路及び第2部分回路とから構成されていることを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  5. 請求項4記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1部分回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素のうち、複数の質問器それぞれに固有な波形要素を生成し、
    前記第2部分回路は、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形に共通な波形要素のうち、複数の質問器に共通な波形要素を生成することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第2論理回路は複数備えられており、前記複数種類の前記プロトコルコマンド波形それぞれに固有な波形要素をそれぞれ生成することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  7. 請求項6記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記プロトコルコマンド波形の種類に応じて、前記複数の第2論理回路のうちいずれの論理回路からの波形要素を用いるかを選択する選択手段を備えることを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1及び第2論理回路は、前記複数種類のプロトコルコマンド波形として、前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための第1コマンド波形、前記IC回路部の前記無線タグ情報を変更するための第2コマンド波形、前記無線タグ回路素子からの返答を要求する第3コマンド波形、前記無線タグ回路素子からの返答を要求しない第4コマンド波形の4種類を生成することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  9. 請求項2乃至8のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1論理回路は、機能上互いに同一種類である複数の前記プロトコルコマンド波形のそれぞれに応じて、互いに異なる波形部分を生成する個別波形生成手段を備えることを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記情報送信手段からの送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、
    この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、
    この復調手段で復調した信号レベルを検出する信号レベル検出回路と、
    この信号レベル検出回路で検出した信号レベルの大小に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第1受信判定手段とを有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記情報送信手段からの送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、
    この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、
    この復調手段で取得した前記無線タグ情報をビットごとに区分して収納可能に構成された複数のレジスタ回路と、
    この複数のレジスタ回路におけるそれぞれの収納状況に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第2受信判定手段とを有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  12. 無線タグ回路素子のIC回路部へアクセスするためのアクセス情報の送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、
    この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、
    この復調手段で復調した信号レベルを検出する信号レベル検出回路と、
    この信号レベル検出回路で検出した信号レベルの大小に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第1受信判定手段とを有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  13. 無線タグ回路素子のIC回路部へアクセスするためのアクセス情報の送信後、それに応じて前記無線タグ回路素子より非接触で受信された返答信号を読み込む情報受信手段と、
    この情報受信手段で読み込んだ前記返答信号を復調し、対応する無線タグ情報を取得する復調手段と、
    この復調手段で取得した前記無線タグ情報をビットごとに区分して収納可能に構成された複数のレジスタ回路と、
    この複数のレジスタ回路におけるそれぞれの収納状況に応じて前記返答信号の受信状況を判定する第2受信判定手段とを有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  14. 請求項12又は13記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記第1又は第2受信判定手段は、前記受信状況の判定の結果として、無線タグ情報が正しく受信されたことを表す第1信号、無線タグ情報が正しく受信されていないことを表す第2信号、及び無線タグ情報が正しく受信されたか受信されないかが不明であることを表す第3信号のうち、いずれか1つを出力することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
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