JP2007148957A - 無線タグ情報読み取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】確実にタグIDの有無を判定するとともにタグIDが存在した場合はこれを抽出取得する。
【解決手段】無線タグTに記憶されたタグIDを取得する無線タグ情報読み取り装置100であって、タグIDを所定の条件下で取得するための「Scroll ID」コマンド、又はタグIDを不確定な条件下で探索しつつ取得するための「Ping ID」コマンドを生成するAM変調部と、このAM変調部で生成した指令を無線タグTに送信可能であるとともに、送信した指令に応じ無線タグTから送信されたタグIDを含む応答信号を受信可能な高周波送受信部及びアンテナと、受信した応答信号より無線タグTのタグIDを取得するために用いるレベルを判定するためのしきい値を、送信コマンドの種別とノイズのレベルに応じて可変に設定するしきい値設定部を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、外部と情報の無線通信が可能な無線タグに対し情報の読み取りを行う無線タグ情報読み取り装置に関するものである。
小型の無線タグに対し、リーダ/ライタより非接触で問い合わせの送信及び返答の受信を行うことで、無線タグの情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Ratio Frequency Identification)システムが知られている。
例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えている。リーダ/ライタの送信アンテナより応答器としての無線タグに対し送信波の送信を行うと、無線タグ回路素子はその送信波の電波のもつエネルギを利用して返答の送信を行う。このような無線通信においては、信号に混入する不要波成分(ノイズ)と情報成分(信号本体)との識別・分離が重要である。このような不要波について配慮した従来技術としては、例えば特許文献1記載のものがある。
この従来技術では、リーダ/ライタが、情報の送受信を行う前に、交信の余裕度をチェックするテストモードを実行するようにしている。このテストモードでは、無線タグと試験的な交信を実行して交信の成功率を求め、これを表示部に表示する。ユーザは、この表示に基づき、成功率が十分に高い状態で交信が行われるようにリーダ/ライタとタグとの距離を調整することで、交信の安定性を十分に確保できるようになっている。
特開2005−235180号公報
一般に、無線通信を介して情報の送受を行う場合において、情報を識別するためには、信号強度(信号レベル)においてあるしきい値を設定し、これよりもレベルが大きいものをデータ「1」の情報成分、レベルが小さいものをデータ「0」の情報成分として分離する手法が行われる。しかしながら、受信される信号の強度に応じてデータ「1」の情報成分のレベルは変化する。また不要波の強度に応じてデータ「0」のレベルは変化する。このため、上記しきい値をある値に設定する場合、データ「1」の情報成分のレベルが小さい場合に備えてこれを下回るようにしきい値を比較的小さい値に設定すると、不要波のレベルが大きい場合に、不要波成分のレベルがしきい値を上回ってしまい情報の識別が困難となる。不要波成分のレベルが大きい場合に備えてしきい値を比較的大きい値に設定すると、データ「1」の情報成分のレベルが小さい場合に当該情報成分のレベルがしきい値を下回ってしまい、情報を識別することが困難となる。
上記従来技術においては、交信の安定性をチェックするテストモードをリーダ/ライタに設けし、ユーザがリーダ/ライタを用いて情報の送受信を行う前に、当該テストモードを実行することで、自ら距離調整を行って交信状態を向上可能としている。しかしながら、上記のように情報をしきい値を用いて識別する際において、データの情報成分のレベル大小や不要波成分のレベルの変動に対応することまでは特に配慮されていなかった。
本発明の目的は、不要波成分のレベルの変動に対応しつつ、しきい値を用いた情報成分と不要波成分との確実な分離を実行できる無線タグ情報通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備えた無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された無線タグ情報を取得する無線タグ情報読み取り装置であって、前記IC回路部の前記無線タグ情報を所定の条件下で取得するための条件付き情報取得指令、又は前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための通常探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、この送信手段から送信した指令に応じ前記無線タグ回路素子から送信された、当該無線タグ回路素子の識別情報を含む応答信号を受信可能な受信手段と、この受信手段で受信した前記応答信号より前記無線タグ回路素子の識別情報を取得するために用いる信号強度を判定するためのしきい値を、不要波の信号強度に応じて可変に設定するしきい値設定手段と、前記受信手段で受信した信号強度を検出する受信強度検出手段とを有し、前記送信手段は、前記条件付き情報取得指令又は前記通常探索指令を前記送信手段から送信するのに先立ち、前記指令生成手段で生成された情報非取得指令を送信し、前記しきい値設定手段は、前記情報非取得指令に基づき前記信号強度検出手段で検出された前記不要波の信号強度に応じて、前記しきい値を設定することを特徴とする。
本願第1発明においては、指令生成手段で生成された条件付き情報取得指令(又は通常探索指令)が送信手段より無線タグ回路素子に送信されると、これに応じて無線タグ回路素子から送信された応答信号が受信手段で受信され、その受信された応答信号に含まれる当該無線タグ回路素子の識別情報が取得される。この応答信号には、上記識別情報以外に無線通信において不可避の不要波成分(ノイズや回路上の回り込みの成分や環境での反射成分)が含まれるため、相対的に信号強度が大きい識別情報と相対的に信号強度が小さい不要波とをしきい値との大小比較によって区別し、識別情報の有無を検出するとともに識別情報が存在した場合はこれを抽出取得しなければならない。このとき、本願第1発明においては、しきい値設定手段が、上記しきい値を、不要波の信号強度に応じて可変に設定する。すなわち、送信手段から情報非取得指令を送信した場合は受信手段では無線タグ回路素子からの応答信号は受信されず不要波のみが受信されるので、このとき信号強度検出手段で検出された受信信号強度は不要波の信号強度に相当する。そこでこの検出された不要波の信号強度に応じてしきい値設定手段がしきい値を可変に設定することにより、不要波レベルが大きいときにはしきい値を比較的高く設定し、不要波レベルが小さいときにはしきい値を比較的低く設定することができる。このようにして、不要波レベルの変動に応じて適切にしきい値の大きさを変化させ、確実に識別情報の有無を判定できるとともに識別情報が存在した場合は不要波を確実に分離して識別情報を抽出取得することができる。
第2の発明は、上記第1発明において、前記指令生成手段は、前記無線タグ回路素子へアクセスするための搬送波を発生させる搬送波発生手段と、この搬送波発生手段から発生された搬送波を変調する変調手段とを備え、前記搬送波発生手段で発生され前記変調手段による変調がされない状態での前記搬送波を、前記情報非取得指令として前記送信手段へ出力することを特徴とする。
搬送波発生手段で発生された搬送波を変調手段で変調して条件付き情報取得指令(又は通常探索指令)とする場合には、変調手段による変調を行わないまま出力することで、簡単に情報非取得指令を生成することができる。
第3の発明は、上記第1発明において、前記指令生成手段は、対応する無線タグ回路素子が存在しない非使用識別情報を特定した前記条件付き情報取得指令を、前記情報非取得指令として前記送信手段へ出力することを特徴とする。
非使用識別情報を特定して条件付き情報取得指令を送信手段から送信した場合は、対応する無線タグ回路素子が存在しないことから受信手段では応答信号は受信されず不要波のみが受信されるので、このとき信号強度検出手段で検出された受信信号強度は不要波の信号強度に相当する。そこでこの検出された不要波の信号強度に応じてしきい値設定手段がしきい値を可変に設定することにより、不要波レベルが大きいときにはしきい値を比較的高く設定し、不要波レベルが小さいときにはしきい値を比較的低く設定することができる。
第4の発明は、上記第1発明において、前記受信手段で受信した信号強度を検出する信号強度検出手段を有し、前記指令生成手段は、前記条件付き情報取得指令又は前記通常探索指令を前記送信手段から送信するのに先立ち、しきい値設定用に用意された設定用無線タグ回路素子の前記識別情報に応じたしきい値設定用探索指令を情報非取得指令として生成して前記送信手段へ出力し、前記送信手段は、前記指令生成手段で生成された前記しきい値設定用探索指令を送信し、前記しきい値設定手段は、前記しきい値設定用探索指令に基づき前記信号強度検出手段で検出された前記設定用無線タグ回路素子の前記識別情報及び前記不要波の信号強度に応じて、前記しきい値を設定することを特徴とする。
本願第4発明においては、例えば予めタグ感度(タグ側アンテナやIC回路部の感度)が所定の値に設定された設定用無線タグ回路素子を用意しておき、指令生成手段で生成されたしきい値設定用探索指令が送信手段より上記設定用無線タグ回路素子に送信されると、これに応じた応答信号(信号強度が相対的に大きい識別情報と信号強度が相対的に小さい不要波とを含む)が受信手段で受信される。そこで、しきい値設定手段がこれら識別情報の信号強度と不要波の信号強度とに応じて、例えばしきい値を不要波信号強度より大きく識別情報信号強度よりも小さく設定する(=識別情報と不要波との間に設定する)ことにより、不要波レベルが変動したとしてもその変動に応じて適切にしきい値を変化させ、確実に識別情報の有無を判定し識別情報が存在した場合はこれを抽出取得することが可能となる。
第5の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記受信手段は、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記通常探索指令に応じて前記無線タグ回路素子から送信された前記応答信号を、複数の識別スロットに区分して受信することを特徴とする。
通常探索指令に応じて送信された無線タグ回路素子からの応答信号を複数の識別スロットに区分して受信することで、当該無線タグ回路素子の識別情報が含まれる識別スロットと識別情報が含まれない不要波のみの識別スロットとが生じるが、適切に設定されたしきい値を用いて識別スロットごとに信号強度をしきい値と比較対照させることで、識別情報が含まれる識別スロットを検出して確実に識別情報を取得することができる。
第6の発明は、上記第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記送信手段は、前記指令の送信パラメータを可変に制御する出力制御手段を備えており、前記しきい値設定手段は、前記出力制御手段による送信パラメータ設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定することを特徴とする。
出力制御手段を備えることにより、通信対象の無線タグ回路素子との距離の遠近に応じて送信電力や送信位相等の送信パラメータを可変制御することができる。このとき、しきい値設定手段がこの送信電力や送信位相の設定値に応じてしきい値を可変に設定することでしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実に識別情報の有無を判定できるとともに識別情報が存在した場合はこれを抽出取得することができる。
第7の発明は、上記第6発明において、前記送信パラメータは、送信電力または送信位相であることを特徴とする。
例えば送信電力を可変制御する場合、遠距離でも送信電力を増大させることで確実に通信を行うことができるが、送信電力が増大した場合にはこれに応じて不要波成分の信号強度も増大する。このとき、しきい値設定手段がこの送信電力設定値に応じてしきい値を可変に設定することで、送信電力増大時にはしきい値を大きめに設定することができる。したがって、この場合でもしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実に識別情報の有無を判定できるとともに識別情報が存在した場合はこれを抽出取得することができる。またたとえば、送信位相を可変制御する場合、送信波の位相を変化させることにより通信の相手方である無線タグ回路素子の位置によらず応答波の位相を制御することができ、ひいては復調信号の強度を大きくすることができる。このとき、しきい値設定手段がこの送信波位相(言い換えれば復調信号の強度)に応じてしきい値を可変に設定することで、復調信号が大きい時にはしきい値を大きめに設定することができる。したがって、この場合でもしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実に識別情報の有無を判定できるとともに識別情報が存在した場合はこれを抽出取得することができる。
第8の発明は、上記第1乃至第7発明のいずれかにおいて、前記受信手段は、前記応答信号の受信感度を可変に制御する感度制御手段を備えており、前記しきい値設定手段は、前記感度制御手段による受信感度設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定することを特徴とする。
感度制御手段を備えることにより、通信対象の無線タグ回路素子との距離の遠近に応じて受信感度を可変制御できるので、遠距離でも受信感度を増大させることで確実に通信を行うことができる。このとき、受信感度が増大した場合にはこれに応じて不要波成分の信号強度も増大するが、しきい値設定手段がこの受信感度設定値に応じてしきい値を可変に設定することで、受信感度増大時にはしきい値を大きめに設定することができる。したがって、この場合でもしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実に識別情報の有無を判定できるとともに識別情報が存在した場合はこれを抽出取得することができる。
弟9の発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記しきい値設定手段は、該しきい値を所定の条件で更新する更新手段を有することを特徴とする。
不要波の大きさは周りの環境により変化するものであるが、更新手段を用いてしきい値をコマンド送信毎、所定時間ごと、読み取り誤り率に応じて、受信信号強度の変化に応じて等の所定条件が満たされる度に更新するよう設定することにより、不要波の大きさが変動しても常に確実に識別情報を判定できる。
第10の発明は、上記第1乃至第9発明のいずれかにおいて、前記送信手段又は前記受信手段の少なくとも一方は、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部と非接触で情報送受を行うための複数のアンテナ素子を備えており、それら複数のアンテナ素子による指向性を制御する指向性制御手段を設け、前記しきい値設定手段は、前記指向性制御手段による指向性設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定することを特徴とする。
通信対象の無線タグ回路素子の無線タグ情報読み取り装置に対する位置関係や周囲の電波環境の影響等に応じ、送信手段からの電波の届きやすさや受信手段への電波の届きやすさについて、装置からの方向別に差異が生じる場合がある。本願第10発明においては、複数のアンテナ素子の指向性を指向性制御手段で制御することにより、無線タグ回路素子との通信における送受信感度が最も良い方向に送信手段又は受信手段の指向性を制御することができ、この制御された指向性設定値に応じてしきい値設定手段がしきい値を設定することで、さらに確実に無線タグ回路素子の識別情報を取得することが可能となる。
本発明によれば、不要波成分のレベルの変動に対応しつつ、しきい値を用いた情報成分と不要波成分との確実な分離を実行することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態による無線タグ情報読み取り装置を備えた無線通信システムの全体概略を表すシステム構成図である。
図1において、この無線タグ通信システムSは、本実施形態による無線タグ情報読み取り装置100と、これに対応して情報が読み取られる無線タグTとから構成される。
無線タグTは、アンテナ部72とIC回路部74とを備えた無線タグ回路素子Toを有している。
無線タグ情報読み取り装置100は、無線タグ回路素子Toの上記アンテナ部72との間で無線通信により信号の授受を行う、装置側アンテナとしてのアンテナ30と、このアンテナ30を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部74へアクセスする(識別情報の読み取りを行う)ための高周波回路10と、上記アンテナ30と高周波回路10を介して読み取った無線タグ回路素子Toの識別情報(以下、タグIDという)を表示する表示部13と、読み取ったタグIDを格納保持するデータベース(図中ではDBと省略)15と、上記高周波回路10を介して無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するとともに表示部13及びデータベース15を介し無線タグ情報読み取り装置100全体を制御するための制御回路11とを有する。
制御回路11は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。
図2は、上記無線タグ情報読み取り装置100の機能的構成を表す機能ブロック図である。この図2に示すように、制御回路11は、無線タグ情報読み取り装置100全体を制御するための各指令を生成する中央制御部12と、この中央制御部12からの指令に基づき無線タグTへの送信信号に対応するコマンドビット列を生成するコマンドビット列生成部20と、そのコマンドビット列生成部20から出力されたディジタル信号をパルス幅変調等により符号化する符号化部22とを有している。
高周波回路10は、上記符号化部22により符号化された信号をAM方式で変調するAM変調部(変調手段)24と、所定の局発信号を出力する局部発振器32と、高周波送受信部34と、その高周波送受信部34から出力される受信信号をAM方式で復調してAM復調波を検出するAM復調部40と、ゲイン制御部(出力制御手段、感度制御手段)35とを有している。
AM変調部24は、内部に搬送波(キャリア)を発生させる搬送波発生部(搬送波発生手段)23を備えており、制御回路11からの制御信号を受信することで符号化部22からの入力に関係なく搬送波のみをそのまま変調することなく高周波送受信部34に出力できるようになっている。
高周波送受信部34は、局部発振器32から出力される局発信号に応じて上記24から出力される送信信号をアップコンバートして所定の増幅率で増幅し、上記アンテナ30から質問波として送信すると共に、アンテナ30により受信される受信信号を所定の増幅率で増幅し、上記局部発振器32から出力される局発信号に応じてダウンコンバートして出力するようになっている。
ゲイン制御部35は、上記AM復調波の検出状態に応じて制御回路11が出力する入力ゲイン制御信号(受信感度設定値)によりアンテナ30から入力される入力信号の増幅率を設定し高周波送受信部34に出力するとともに、後述する探索距離モードに応じて制御回路11が出力する出力ゲイン制御信号(送信電力設定値)によりアンテナ30から出力する出力信号の増幅率を設定し高周波送受信部34に出力するようになっている。
また、一方、制御回路11は、上記AM復調部40により復調されたAM復調波をパルス幅変調等により復号する復号部42と、その復号部42により復号された復号信号を解釈して前記無線タグTの変調に関する情報信号(この例では識別情報であるタグID)を読み出す返答ビット列解釈部44も有している。そして上記復号部42は、入力されたAM復調波と上記ゲイン制御部35の入力ゲイン制御信号に基づいてしきい値を設定するしきい値設定部(しきい値設定手段)41を備えており、さらにそのしきい値設定部41はAM復調波の信号強度を検出するRSSI回路(信号強度検出手段)43を備えている。
図3は、高周波送受信部34の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図3に示すように、高周波送受信部34は、AM変調部40から供給される送信信号をアナログ信号に変換する送信信号D/A変換器50と、その送信信号D/A変換器50によりアナログ変換された送信信号の周波数を前記局部発振器32から出力される局発信号の周波数だけ高くするアップコンバータ52と、そのアップコンバータ52によりアップコンバートされた送信信号を前述したゲイン制御部35から設定される増幅率で増幅する送信信号増幅器54と、その送信信号増幅器54から出力される送信信号をアンテナ30に供給すると共に、そのアンテナ30から供給される受信信号を受信信号増幅部58に供給する方向性結合器56と、その方向性結合器56から供給される受信信号を前述したゲイン制御部35から設定される増幅率で増幅する受信信号増幅器58と、その受信信号増幅器58から出力される受信信号の周波数を局部発振器32から出力される局発信号の周波数だけ低くするダウンコンバータ60と、そのダウンコンバータ60によりダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換して前記AM復調部40に供給する受信信号A/D変換器62とを有している。
図4は、無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Toの詳細機能を表す機能ブロック図である。この図4に示す無線タグ回路素子Toは、前述したように、無線タグ情報読み取り装置100との間で信号の送受信を行うためのダイポールアンテナで構成されるアンテナ部(タグ側アンテナ)72と、そのアンテナ部72により受信された信号を処理するためのIC回路部74とを有している。そのIC回路部74は、上記アンテナ部72により受信された無線タグ情報読み取り装置100からの質問波を整流する整流部76と、その整流部76により整流された質問波のエネルギを蓄積するための電源部78と、上記アンテナ部72により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部86に供給するクロック抽出部80と、タグID等の所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部82と、上記アンテナ部72に接続されて信号の変調及び復調を行う変復調部84と、上記整流部76、クロック抽出部80、及び変復調部84等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部86とを機能的に含んでいる。
この制御部86は、無線タグ情報読み取り装置100と通信を行うことにより上記メモリ部82に上記所定の情報を記憶する制御や、上記アンテナ部72により受信された質問波を上記変復調部84において上記メモリ部82に記憶された情報信号に基づいて変調したうえで応答波として上記アンテナ部72から反射返信する制御等の基本的な制御を実行する。
クロック抽出部80は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部86にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の速度に対応したクロックを制御部86に供給する。
なお、例えばメモリ部82に記憶されている情報信号のうち無線タグTを個別に識別するためのタグIDは、所定数の2値化ビットを並べたビット列で構成されるものであり、それぞれの内容が異なることにより各単体の無線タグTを一意に特定できる情報となっている。
以上において、本実施形態の最も大きな特徴は、無線タグTからの応答信号に含まれる相対的に信号強度が大きい識別情報(タグID)成分と、それに不可避に含まれる相対的に信号強度が小さい不要波成分(ノイズ)とを区別するためのしきい値を、しきい値設定部41において送信コマンドの種別とノイズの信号強度に応じて可変に設定することにより、無線タグTからの応答波から確実に識別情報(タグID)の有無を判定できるとともに当該タグIDを抽出取得することにある。以下、その詳細を順次説明する。なお、本明細書では、「信号」には上記ノイズを含み、「信号強度」にはそのノイズの強度(レベル)を含むものとする。
図5は、上記構成の無線タグ情報読み取り装置100の制御回路11によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
この図5において、無線タグ情報読み取り装置100の電源が投入されるとこのフローが開始される。
まずステップS5において、中央制御部12で、遠距離探索モードを行うか否かを判定する。これは、探索する対象の無線タグTが、アンテナ30から遠くに位置する場合にはそれに応じて確実に無線通信を行うために信号の送信電力を大きく設定する必要があり、また一方で探索対象の無線タグTがいずれもアンテナ30に比較的近い距離にあることが分かっている場合には消費電力をできるだけ削減するために信号の送信電力を小さく設定する事が好ましく、そのためこのような探索距離モードの区別による送信電力の切り換えを行うものである。
具体的には、例えば図示しない操作部からの操作信号に基づき、遠距離探索モードが選択されたかどうかを判定する。遠距離探索モードを行う場合には、判定が満たされ、ステップS10において中央制御部12で送信電力を大きく設定(図2中のゲイン制御部35に対して大きな出力ゲイン制御信号を出力する)した後、ステップS20へ移る。一方、近距離探索モードを行う場合には、判定が満たされず、ステップS15において中央制御部12で送信電力を小さく設定(図2中のゲイン制御部35に対して小さな出力ゲイン制御信号を出力する)した後、ステップS20へ移る。
次のステップS20では、中央制御部12で上記図2中のゲイン制御部35に対して最も大きい入力ゲイン制御信号を出力することで、受信ゲインを最大に設定する。これにより、アンテナ30から入力される入力信号の増幅率を最も高くし、最も高い受信感度で無線信号を受信することができる。
次にステップS100へ移り、AM復調部40からのAM復調波に含まれるノイズのレベルと、ゲイン制御部35の受信ゲインとに応じて、受信信号中に含まれるノイズとタグIDとを区別するための比較基準であるしきい値を、そのときの電波環境に応じて適切に設定する(=しきい値設定処理、後述の図6のフローを参照)。
そして次のステップS200において、上記ステップS100で設定したしきい値を用いて復号部42及び返答Bit列解釈部44でタグIDの有無を検出するとともに、タグIDが存在した場合にはこれを抽出取得し表示部13に表示する(=タグID取得処理、後述の図8のフローを参照)。そしてこのフローを終了する。
このフローにより、アンテナ30と無線タグTとの距離やそのときの周囲の電波状況に応じて確実に無線タグTの有無とその無線タグ回路素子Toが備えるタグIDを検出することができる。
図6は、上記図5中におけるステップS100のしきい値設定処理の詳細手順を表すフローチャートである。
この図6において、まずステップS105において、中央制御部12でAM変調部24に制御信号を出力し、搬送波発生部23で発生させた搬送波をそのまま変調せずに高周波送受信部34に出力させることで、搬送波のみを情報非取得指令としてアンテナ30から送信させる。これにより、アンテナ30からは何も指令内容を有さずに最大振幅の電波が連続するだけの搬送波を出力し続けるだけで、いずれの無線タグTも何も応答せずにその搬送波のみによりノイズだけが生じることになる。
そして次のステップS110で、この搬送波の出力により生じアンテナ30から受信されたノイズを高周波回路10のAM復調部40で復調後に、復号部42のRSSI回路43でそのレベル(ノイズレベル)を検出し、ステップS115へ移る。
ステップS115では、しきい値設定部41で上記検出したノイズレベルに応じてしきい値を決定し、このフローを終了する。
ここで、上記ステップS115での、しきい値設定部41によるしきい値の決定の仕方について図7を用いて説明する。
図7は、上記ステップS110においてAM復調部40から入力されたノイズの波形の一例を表す図である。図7において、ノイズは平均振幅Aからあまり振幅を大きく変化させずに連続して受信する波形であり、何も応答信号を受信していない間(又は無線タグTからの応答信号のうち0レベル信号を受信している間)にアンテナ30が取り込む信号である(前述したように、本明細書では、このノイズも信号に含まれる)。
つまり、このノイズは、理想的には受信レベルが0(振幅が0)であるべき状態のところ、周囲からの反射波や回路上の電気的な雑音のため生じてしまうものであり、アンテナ30からの送信電力が大きいほどそれに対する無線タグTからの応答信号も大きい出力で送信されるため、ノイズもこれに応じて大きくなる。この結果、このノイズレベルは、無線通信を行う際のそのときの通信条件や電波環境によって変化し、このノイズと相対的にレベルの大きいタグIDとを区別するための比較基準となるしきい値は、その通信条件や電波環境の変化に応じて設定する必要がある。
そこで、このステップS115において、この検出されたノイズレベルに応じてしきい値設定部41でしきい値を可変に設定し、ノイズレベルが大きいときにはしきい値を比較的高く設定し、ノイズレベルが小さいときにはしきい値を比較的低く設定する。
その設定手法としては、例えば、ノイズの平均振幅Aのうちのプラス側(+側)のレベルに対し所定の正の値を加算することによりしきい値を決定する方法や、プラス側のレベルに対し1より大きい所定の値との積によりしきい値を決定する方法や、それらを組み合わせた方法などが可能である。そしてこのしきい値の決定においては、上記図5におけるステップS10又はステップS15で設定した出力ゲイン制御信号、及びステップS20(又は後述の図12中のステップS420)で設定した入力ゲイン制御信号のそれぞれの大きさも考慮してしきい値を決定する。つまり、出力ゲイン制御信号及び入力ゲイン制御信号が大きい場合にはしきい値も大きめに設定し、出力ゲイン制御信号及び入力ゲイン制御信号が小さい場合にはしきい値も小さめに設定する。
図8は、上記図5中におけるステップS200のタグID取得処理の詳細手順を表すフローチャートである。なお、本実施形態では、後述する「id value」をパラメータとしたタグ探索指令のコマンドである「Ping ID」コマンドを利用して、複数の無線タグTの存在の有無とそれらのタグIDの特定を行うものである。ここで「id
value」について概略説明すると、「id value」は可変長のビット列で構成する変数であり、探索する無線タグTのタグIDの上位側のビット列に対応させて内容を変化させるものである。
この図8において、まずステップS205において、中央制御部12で「id value」の内容を初期値として1ビット長の「0」として設定する。次にステップS300へ移り、タグ探索処理を行う。これにより、タグIDの最上位のビットが0である無線タグTの存在の有無の検出と、存在した場合のそれらのタグIDの特定が行われる(後述の図9のフローを参照)。
次にステップS210において、中央制御部12で「id value」の内容を1ビット長の「1」として設定する。次にステップS300のタグ探索処理を行い、これによりタグIDの最上位のビットが1である無線タグTの存在の有無の検出と、存在した場合のそれらのタグIDの特定が行われる(後述の図9のフローを参照)。
そして次のステップS215で、中央制御部12より表示部13に表示信号を出力し、それまでに検出したタグIDを全て表示部13にリスト表示し、このフローを終了する。なお、各タグ探索処理において検出されたタグIDは中央制御部12よりデータベース15へと記録保持され、ステップS215において中央制御部12でそれらを取得することで検出したタグIDの受け渡しが行われる。
図9は、上記図8中におけるステップS300のタグ探索処理の詳細手順を表すフローチャートである。この図9において、まずステップS400において、「Ping ID」コマンド処理を行う。これは、その時点における「id value」の内容がタグIDの上位側のビット列と一致する無線タグTの存在の有無と、さらにそのタグIDのビット列情報において上位側の「id
value」に続く3ビットの内容に関連した情報(BIN[n])を検出する処理である(後述の図12のフローを参照)。
次にステップS305へ移り、上記ステップS400で検出した情報であるBIN[n]に基づいて、中央制御部12で、その時点での探索対象である無線タグTのタグIDで上位側「id value」に続く3ビットの内容を特定し、「id value」の末尾に追加するよう更新する(「id value」のビット列が追加延長される)。
そして次のステップS310で、中央制御部12で、「id value」のビット列長に3ビット加算した値が検出対象のタグIDのビット列長以上となったか否かを判定する。「id value」のビット列長に3ビット加算した値がタグIDのビット列長より短い場合、判定が満たされず、ステップS400に戻って同様の手順を繰り返し、検出対象のタグIDに対応する「id
value」のビット列の末尾を3ビットずつ追加し続ける。また一方、「id value」のビット列長に3ビット加算した値がタグIDのビット列長以上である場合、判定が満たされ、すなわち検出中のタグIDを最下位ビットまで特定できたものとみなされて次のステップS315へ移る。
この時点で「id value」の上位側の所定長のビット列は、検出された無線タグTのタグIDと内容が一致することになり、ステップS315で中央制御部12よりデータベース15にアクセスし、上記「id
value」を検出タグIDとしてデータベース15の検出済みタグリストに追加記録する。
次にステップS320へ移り、中央制御部12で、上記ステップS400で存在の有無が確認された全ての無線タグTのタグIDを完全に特定できたか否かを判定する。全ての無線タグTのタグIDを完全に特定できている場合、判定が満たされ、このフローを終了する。一方、まだタグIDを完全に特定できていない無線タグTがある場合、判定が満たされず、ステップS325へ移って中央制御部12で次に検出する無線タグTのタグIDに対応する「id value」を作成し、ステップS400に戻ってタグIDの特定を繰り返す。なお、ステップS320における具体的な判定方法と、ステップS325における具体的な手順内容については後に詳述する。
次に上記ステップS400の「Ping ID」コマンド処理で用いる「Ping ID」コマンドについて説明する。前述したように「Ping
ID」コマンドは「id value」をパラメータとして出力される指令であり、タグIDのビット列においてその上位側の内容が「id value」の内容と一致する無線タグTのみ応答させるよう指令するものである。そしてこの無線タグTによる応答形態としては、「id
value」の次に位置する3ビットの内容に応じた時間差でハイレベル信号を出力することにより応答するものである。
図10は、送信電力が小さい「Ping ID」コマンドに対する応答信号の一例を表す図であり、図10(a)はAM復調部40で復調された後の波形を表し、図10(b)は無線タグTによる応答部分(ハイレベル部分)、非応答部分(ローレベル部分)の平均振幅を表している。
これら図10(a)、図10(b)の両方において、横軸は時間を表しており、無線タグ情報読み取り装置100のアンテナ30から「Ping ID」コマンドが発信されてから所定時間経過後のBIN[0]からBIN[7]まで等分割されたスロット(識別スロット;時間帯)に、ノイズの信号又は応答信号をアンテナ30が受信していることを示している。
図中、BIN[0]から順にBIN[7]までのスロットのうち、この例では、2番目のBIN[1]のスロット(時間)にだけハイレベル(明らかに振幅が大きい)の信号が出力されている。この信号は、タグIDの上位側の内容が「id value」と一致する無線タグTが出力した応答信号であり、そのハイレベルの応答信号が出力されたスロットの時系列位置の順番が、そのタグIDのビット列情報において上位側「id
value」に続く3ビットの内容に対応している。
つまりBIN[1]におけるハイレベル応答信号は2進数表記の「001」の3ビットデータに対応している。他のスロットでは、例えばBIN[0]は最初の時系列位置の順番にあるため「000」に、BIN[7]は最後の時系列位置の順番にあるため「111」に対応する(すなわちBIN[n]のnを2進数表記した内容と一致する)。これにより、上記図9中のステップS305において、「id value」の末尾にこのスロットBIN[n]に対応する3ビットデータを延長追加することで、「id value」を検出対象の無線タグTのタグIDのビット列情報にさらに3ビット分一致させることができる。
なお、1度の「Ping ID」コマンドに対して、このBIN[0]〜BIN[7]のスロットに複数のハイレベル信号が検出された場合には、その時点での「id
value」が上位側に一致するタグIDを備える無線タグTが複数存在することが確認できたことになる(一つのタグIDの内容では1度の「Ping ID」コマンドに対して応答信号を出力できる対応スロット位置は一つしかないため)。このように複数の無線タグTの存在が確認できた場合、その時点での「id
value」と2番目以降のハイレベル信号のスロットBIN[n]をデータベース15に記録しておき、1番目に検出された無線タグTのタグIDを優先して特定した後にそれら2番目以降の無線タグTのタグIDを順に特定する。
つまり、上記図9中のステップS320において、データベース15にアクセスしその記録内容を確認することにより2番目以降の無線タグTでタグIDが未特定であるものの有無を確認するようにし、その後、ステップS325で記録した「id value」に2番目以降のスロットBIN[n]に対応する3ビットデータを延長追加して新たに「id value」を作成し、ステップS400からのタグIDを特定する手順を繰り返せばよい。
図11は、送信電力が大きい「Ping ID」コマンドに対する応答信号の一例を表す図であり、図11(a)、図11(b)はそれぞれ上記図10(a)、図10(b)に対応する状態を表している。そして図10、図11の両図が示すように、無線タグTが出力する信号はローレベル(振幅がほぼ0)の信号とハイレベルの応答信号のいずれか(2値化信号)であって、さらにハイレベルの応答信号が出力されている時以外において振幅Aのノイズが入力されるようになっている。また、送信電力の小さい場合の図10と、送信電力の大きい場合の図11とを比較して分かるように、ノイズの振幅だけでなくハイレベルの応答信号の振幅もまた送信電力の大きさによって変化するものである。したがって、送信電力等の通信条件や電波環境等が変化する度にしきい値を設定し直す必要があり、そしてそのしきい値の設定はノイズの平均振幅Aの一方の側(この例ではプラス側)のレベルより大きく、同じ側の応答信号のハイレベルより小さく設定する必要がある(図10(b)、図11(b)参照)。
図12は、上記図9におけるステップS400の「Ping ID」コマンド処理の詳細手順を表すフローチャートである。この図12において、まずステップS405において、「id value」をパラメータとしてコマンドBit列生成部20及び符号化部22より搬送波発生部23及びAM変調部24に制御信号を出力し、これにより高周波送受信部34及びアンテナ30を介し「Ping
ID」コマンドを送信する。次のステップS410で、その「Ping ID」コマンドに対しアンテナ30で受信された応答信号を、高周波送受信部34及びAM復調部40を介して、復号部42においてスロットBIN[n]で検出する。
次にステップS415へ移り、受信信号が飽和しているか否かを判定する。具体的には、上記図2中の復号部42のRSSI回路43が検出したレベルがどのスロットBIN[n]においても飽和しているか否かを中央制御部12で判定する。どのスロットBIN[n]においてもレベルが飽和している場合、判定は満たされ、次のステップS420で受信ゲインを下げるよう中央制御部12から入力ゲイン制御信号を所定値だけ低く出力し、ゲイン制御部35を介して高周波送受信部34の受信信号増幅器58の増幅率を下げて受信感度を低くする。このようにステップS405からステップS420までの手順が、ステップS415で受信信号の飽和がなくなったと判定されるまで繰り返される。
一方、上記ステップS415の判定において、どのスロットBIN[n]においても受信信号が飽和していない場合、判定が満たされず、次のステップS425へ移る。ステップS425では、上記ステップS415において一度でも判定が満たされ、ステップS420で受信ゲインの変更を行ったか否かを中央制御部12で判定する。一度でも受信ゲインの変更を行った場合、判定が満たされ、すなわちノイズの振幅と応答信号の振幅も変化してしきい値を設定し直さなければならないとみなして、再びステップS100のしきい値設定処理を行い(前述の図6のフローを参照)、次のステップS430へ移る。また一方で、上記ステップS425の判定において、一度も受信ゲインの変更が行われなかった場合、判定が満たされず、そのままステップS430へ移る。
そしてステップS430〜ステップS455では、上記ステップS410で受信した「Ping ID」コマンドに対する応答信号がいずれかのスロットBIN[n]に出力されたか検出する。まずステップS430で、中央制御部12で変数nを初期値の0に設定する。次にステップS435で、BIN[n]のスロットで検出された受信信号のレベルが、しきい値以上の大きさにあるか否かを中央制御部12で判定する。BIN[n]のスロットでの検出受信信号がしきい値以上の大きさにある場合、判定が満たされ、すなわちハイレベルの応答信号が検出されたとみなされて、ステップS440で中央制御部12よりデータベース15にその時点での「id
value」とBIN[n]=1を記録保持させ(上記ステップS305で応答信号が検出されたことを判断させる)、ステップS450へ移る。
また一方、上記ステップS435の判定で、BIN[n]のスロットでの検出受信信号がしきい値より小さい場合、判定が満たされず、すなわちそのスロットではハイレベルの応答信号が検出されなかったとみなされて、ステップS445で中央制御部12からデータベース15にその時点での「id value」とBIN[n]=0を記録保持させ、ステップS450へ移る。
ステップS450では、中央制御部12で変数nに1を加算し、さらに次のステップS455でその時点での変数nが8以上であるか否かを中央制御部12で判定する。変数nが8以上である場合、判定が満たされ、すなわち全てのスロットBIN[0]〜BIN[7]における応答信号の有無を検出し終えたとみなしてこのフローを終了する。また一方、変数nが8より小さ場合、判定が満たされず、すなわちまだ全てのスロットにおける応答信号の有無の検出が終わっていないとみなしてステップS435に戻り、同様の手順で次のスロットでの応答信号の有無を検出する。
以上において、搬送波発生部23を備えたAM変調部24が、無線タグTのIC回路部のタグIDを不確定な条件下で探索しつつ取得するための「Ping ID」コマンドを生成する指令生成手段を構成する。また、高周波送受信部34及びアンテナ30が、このAM変調部24で生成した指令を無線タグTに送信可能な送信手段を構成するとともに、送信した指令に応じ無線タグTから送信された、当該無線タグTのタグIDを含む応答信号を受信可能な受信手段を構成する。
以上のように構成した本実施形態においては、搬送波発生部23を備えたAM変調部24で生成された「Ping ID」コマンドが高周波送受信部34及びアンテナ30より無線タグTに送信されると、これに応じて無線タグTから送信された応答信号がアンテナ30及び高周波送受信部34で受信され、その受信された応答信号に含まれる当該無線タグTのタグIDが取得される。この応答信号には、上記タグID以外に無線通信において不可避のノイズ成分(ノイズ)が含まれる。本実施形態においては、しきい値設定部41が、上記しきい値を、送信コマンドの種別とノイズのレベル(ノイズレベル)に応じて、ノイズレベルが大きいときにはしきい値を比較的高く設定しノイズレベルが小さいときにはしきい値を比較的低く設定し(ステップS115参照)、ノイズレベルの変動に応じて適切にしきい値の大きさを変化させるので、確実にタグIDの有無を判定できるとともにタグIDが存在した場合はこれを抽出取得することができる。
また、この実施形態では特に、「Ping ID」コマンドに応じて送信された無線タグTからの応答信号を複数のスロットBIN[n]に区分して受信し、当該無線タグTのタグIDが含まれるスロットとタグIDが含まれないノイズのみのスロットとについて、適切に設定されたしきい値を用いてスロットごとにレベルをしきい値と比較対照させることで、タグIDが含まれるスロットを検出して確実にタグIDを取得することができる。
また、この実施形態では特に、ゲイン制御部35で送信電力を制御し、通信対象の無線タグTとの距離の遠近に応じて送信電力を可変制御(探索距離モードの切り替え)できるので、遠距離でも送信電力を増大させることで確実に通信を行うことができる。このとき、送信電力が増大した場合にはこれに応じてノイズ成分のレベルも増大するが、上述のようにしきい値設定部41が探索距離モードに対応する出力ゲイン制御信号に応じてしきい値を可変に設定することで、送信電力増大時にはしきい値を大きめに設定する。したがって、この場合でもしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実にタグIDの有無を判定できるとともにタグIDが存在した場合はこれを抽出取得することができる。
また、この実施形態では特に、ゲイン制御部35で受信感度を制御し、通信対象の無線タグTとの距離の遠近に応じて受信感度を可変制御できるので、遠距離でも受信感度を増大させることで確実に通信を行うことができる。このとき、受信感度が増大した場合にはこれに応じてノイズ成分のレベルも増大するが、しきい値設定部41がこの受信感度に対応する入力ゲイン制御信号に応じてしきい値を可変に設定することで、受信感度増大時にはしきい値を大きめに設定する。したがって、この場合でもしきい値の大きさを適切に設定することができ、確実にタグIDの有無を判定できるとともにタグIDが存在した場合はこれを抽出取得することができる。
なお、上記実施形態では、図6のしきい値設定処理において、しきい値の設定基準となるノイズのみを受信するために搬送波のみを情報非取得指令として送信していたが(ステップS105)、本発明はそれに限るものではなく、例えばその検出現場には存在しないと分かっている無線タグTのタグID(非使用ID)を取得するための「Scroll ID」コマンド(条件付き情報取得指令)を情報非取得指令として用いて送信することでノイズのみを受信し、それに応じてしきい値を設定することも可能である。
つまり、非使用IDを特定して「Scroll ID」コマンドを高周波送受信部34及びアンテナ30から送信した場合は、対応する無線タグTが存在しないことからアンテナ30及び高周波送受信部34では応答信号は受信されずノイズのみが受信されるので、このときRSSI回路43で検出された受信レベルはノイズのレベルに相当する。そこでこの検出されたノイズのレベルに応じてしきい値設定部41がしきい値を可変に設定することにより、ノイズレベルが大きいときにはしきい値を比較的高く設定し、ノイズレベルが小さいときにはしきい値を比較的低く設定することができる。この場合は、図6のしきい値設定処理のステップS105において、搬送波の代わりに非使用IDを取得するための「Scroll
ID」コマンドを送信するだけでよく、他は上記実施形態と同様の手順を行えばよい。また、実際に「Scroll ID」コマンドを用いた場合はしきい値を通常の大きさで設定し、「Ping
ID」コマンドを用いた場合はしきい値を比較的低めに設定するようにしてもよい。
なお、本発明は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)しきい値設定用無線タグを用いる場合
上記実施形態では、しきい値設定処理において、しきい値の設定基準となるノイズのみを受信するために、応答信号を受信することのない搬送波のみの信号(又は非使用IDを特定した「Scroll ID」コマンド)を情報非取得指令として送信していたが、本発明はこれに限らず、例えばしきい値設定用の無線タグ(設定用無線タグ)Tsを予め用意し、その既知のタグIDを探索するための「Ping
ID」コマンド(しきい値設定用探索指令)を(探索目的の実質的な意味での情報は取得しない、言い換えればノイズ測定目的という意義付けで)情報非取得指令として送信してノイズを受信してもよい。
図13は本変形例におけるしきい値設定処理の詳細手順を表すフローチャートであり、上記実施形態における図6に対応する図である。この図13において、まず上記図6のステップS105に対応するステップS105Aにおいて、中央制御部12でAM変調部24及びコマンドbit列生成部20に制御信号を出力し、搬送波発生部23で発生させた搬送波に対して、コマンドbit列生成部から符号化部22を介しAM変調部へ入力した信号に応じた所定の変調を行い、高周波送受信部34に出力させることで、しきい値設定用無線タグTsのタグIDを探索するための(送信コマンドの種別の一つである)「Ping ID」コマンドをアンテナ30から上記しきい値設定用無線タグTsに送信する。このとき、他の検出対象の無線タグTが誤って応答信号を送信することがないよう、「id value」は十分長ビット長で指定した方がよい。
これにより、しきい値設定用無線タグTsからは既知のスロットにおけるハイレベルの応答信号が送信され、次の上記図6のステップS110に対応するステップS110Aにおいて、高周波回路10のAM復調部40で復調後に復号部42で、そのスロットの応答信号(ハイレベル)と、その他のスロットのノイズの両方の信号を受信することができる。
そして、上記図6のステップS115に対応する次のステップS115Aにおいて、しきい値設定部41で、上記検出した相対的に小さいノイズレベルと相対的に大きい応答信号のハイレベル(=タグIDの信号レベル)との間にしきい値を決定し、このフローを終了する。
以上のように構成した本変形例においては、例えば予めタグ感度(タグ側のアンテナ部72やIC回路部74の感度)が所定の値に設定されたしきい値設定用無線タグTsを用意しておき、しきい値設定部41がこれらタグIDのレベルとノイズのレベルとに応じて、しきい値をノイズレベルより大きくタグIDレベルよりも小さく設定する(=タグIDに関係する信号とノイズとの間に設定する)ことにより、ノイズレベルが変動したとしてもその変動に応じて適切にしきい値を変化させ、確実にタグIDの有無を判定しタグIDが存在した場合はこれを抽出取得することが可能となる。
なお、本変形例においてアンテナ30から送信するしきい値設定用のタグ応答コマンドとして、上記しきい値設定用無線タグTsのタグIDを探索するための「Ping ID」コマンド以外にも、しきい値設定用無線タグTsのタグIDを取得するための「Scroll ID」コマンドを上記ステップS105Aにおいて「Ping
ID」コマンドの代わりに送信してもよい。この場合でも相対的に小さいノイズレベルと、相対的に大きい応答信号のハイレベルの両方を検出することができ、しきい値をそれらのレベルの間に設定すればよい。
(2)指向性制御を併せて行う場合
上記実施形態では、アンテナ30の指向性を固定して無線タグTを検出していたが、本発明はそれに限らず、例えばアンテナを複数設けてそれらの指向性を可変制御できるようにすることでより確実に無線タグTのタグIDを取得できるようにしてもよい。
図14は、本変形例における無線タグ情報読み取り装置200の機能的構成を表す機能ブロック図であり、上記実施形態における図2に相当する図である。この図14に示す構成は概略的図2に示した構成とほぼ同じであり、図2における高周波回路10とアンテナ30の内部構成が異なっている。以下その相違する構成のみを説明し、同等の構成については同じ符号を付して適宜説明を省略する。
図14において、高周波回路10Aは、AM変調部24、高周波送受信部34、局部発振器32、AM復調部40及びゲイン制御部35の他にも、AM変調部24で変調された信号を一時的に記憶する送信メモリ26と、その送信メモリ部26に記憶された送信信号を随時読み出して所定の送信ウェイトを掛算する送信PAA(Phased Array Antenna)処理部である送信ウェイト掛算部28とを有している。
そしてこの変形例での高周波回路10Aにおいては、3つの高周波送受信部34a,34b,34c(以下、特に区別しない場合には単に高周波送受信部34と称する)を有しており、それぞれ上記一つの局部発振器32から出力される局発信号に応じて上記送信ウェイト掛算部28から出力される送信信号をアップコンバートして所定の増幅率で増幅し後述の複数のアンテナ素子30a〜30cから各種の指令信号として送信するとともに、それらの複数のアンテナ素子30a〜30cによりそれぞれ受信される受信信号を所定の増幅率で増幅し上記局部発振器32から出力される局発信号に応じてダウンコンバートするものとなっている。
さらに、高周波回路10Aは、上記3つの高周波送受信部34a〜34cからそれぞれダウンコンバートされて出力された受信信号を記憶する受信メモリ36と、この受信メモリ部36に記憶された受信信号を随時読み出して所定の受信ウェイト(受信PAAウェイト)を掛算する受信PAA処理部である受信ウェイト掛算部38と、送信ウェイト掛算部28において掛算される送信ウェイト、受信ウェイト掛算部38において掛算される受信ウェイト及び高周波送受信部34において送信信号及び受信信号を増幅する増幅率を制御(算出)するPAAウェイト制御部46も有している。
そして装置側アンテナであるアンテナ30Aは、複数(この変形例では3つ)のアンテナ素子30a,30b,30cで構成されており、それぞれアンテナ素子30a〜30cは平行であって相互に等しい間隔で配置されている。上記3つの高周波送受信部34a〜34cは、それぞれ一つずつアンテナ素子30a〜30cに接続しており、アップコンバートした送信信号をアンテナ素子30a〜30cから送信するとともに、それら複数のアンテナ素子30a〜30cによりそれぞれ受信される受信信号を所定の増幅率で増幅しダウンコンバートして受信メモリ部36に供給する。
図15は、送信ウェイト掛算部28の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図15に示すように、送信ウェイト掛算部28は、送信メモリ部26から読み出される送信信号に前記PAAウェイト制御部46から供給される送信PAAウェイトをそれぞれ掛け合わせて各高周波送受信部34a〜34cに供給する複数(図15では3つ)の掛算器48a、48b、48c(以下、特に区別しない場合には単に掛算器48と称する)を備えている。ここで、上記掛算器48aが高周波送受信部34aに、掛算器48bが高周波送受信部34bに、掛算器48cが高周波送受信部34cに、それぞれ対応しており、各掛算器48からの出力が対応する高周波送受信部34に供給されるようになっている。
図16は、本変形例における高周波送受信部34の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図16に示すように、高周波送受信部34は、送信ウェイト掛算部28から供給される送信信号をアナログ信号に変換する送信信号D/A変換器50と、その送信信号D/A変換器50によりアナログ変換された送信信号の周波数を前記局部発振器32から出力される局発信号の周波数だけ高くするアップコンバータ52と、そのアップコンバータ52によりアップコンバートされた送信信号を後述するPAAウエイト制御部46及びゲイン制御部35から設定される増幅率で増幅する送信信号増幅器54と、その送信信号増幅器54から出力される送信信号を対応するアンテナ素子30a〜30cに供給すると共に、そのアンテナ素子30a〜30cから供給される受信信号を受信信号増幅部58に供給する方向性結合器56と、その方向性結合器56から供給される受信信号を後述するPAAウエイト制御部46及びゲイン制御部35から設定される増幅率で増幅する受信信号増幅器58と、その受信信号増幅器58から出力される受信信号の周波数を局部発振器32から出力される局発信号の周波数だけ低くするダウンコンバータ60と、そのダウンコンバータ60によりダウンコンバートされた受信信号をディジタル信号に変換して前記受信メモリ部36に供給する受信信号A/D変換器62とを有している。
図17は、受信ウェイト掛算部38の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図17に示すように、受信ウェイト掛算部38は、受信メモリ部36から読み出される受信信号それぞれにPAAウェイト制御部46から供給される所定の受信PAAウェイトを掛け合わせる複数(図17では3つ)の掛算器64a、64b、64c(以下、特に区別しない場合には単に掛算器64と称する)と、それら掛算器64から出力される信号を合成してAM復調部40に供給する合成器66とを有している。ここで、上記掛算器64aが高周波送受信部34aに、掛算器64bが高周波送受信部34bに、掛算器64cが高周波送受信部34cに、それぞれ対応している。
以上の構成の無線タグ情報読み取り装置200においては、中央制御部12が設定した送受信PAAウェイトをPAAウェイト制御部46に出力することで、複数のアンテナ素子30a〜30cによる指向性方向を上記送受信PAAウェイトに対応する単一の角度方向に保持するいわゆるフェイズドアレイ制御を行うことができる。そして中央制御部12は送受信PAAウェイトを順次変化させることで、上記指向性方向を順次対応する角度に変化させることができる。
図18は、本変形例における無線タグ情報読み取り装置200によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態における図5に対応する図である。この図18のフローにおける手順はほとんど図5のフローにおける手順と同じであり、図5のフローからさらに上記フェイズドアレイ制御を行うためのステップS18、ステップS25、ステップS930及びステップS35の各手順を追加したものとなっている。以下その追加した手順を主に説明する。
図18において、まず図5のステップS20の直前に追加されて行うステップS18では、中央制御部12よりPAAウェイト制御部46に制御信号を出力し、送受信PAAウェイトを初期値に設定する。ここで、この例におけるフェイズドアレイ制御について説明すると、アンテナ30A全体の指向性方向は3本のアンテナ素子(ダイポールアンテナ)30a〜30cのうち中央に位置するアンテナ素子30bの軸周りに回転させるよう制御する。そして、指向角(最大指向性方向の回転角度)θは、3本のアンテナ素子30a〜30cのいずれも含む平面の法線方向とアンテナ30Aの指向性方向が平行である際にθ=0°とし、上記ステップS18で設定される送受信PAAウェイトの初期値に対応する指向角θ=−45°となる。
そして次からのステップS20〜ステップS35のループにより、アンテナ30Aの指向角θが−45°から45°まで順次15°ずつ変化させつつ、各指向角におけるしきい値の設定及びタグIDの取得を行う。
前述の図5と同様、まずステップS20で受信ゲインを最大に設定し、ステップS100のしきい値設定処理でしきい値を設定し、次のステップS200のタグID取得処理でその時点の指向角θにおける指向性方向の近傍に位置する無線タグTのタグIDを取得する。
次にステップS25へ移り、中央制御部12でAM変調部24及びコマンドbit列生成部20に制御信号を出力し、搬送波発生部23で発生させた搬送波に対して、コマンドbit列生成部から符号化部22を介しAM変調部へ入力した信号に応じた所定の変調を行い、高周波送受信部34に出力させることで、上記ステップS200で取得したタグIDを指定して「quiet」コマンドを送信する。これにより、指定されたタグIDの無線タグTはその後所定時間経過するまで「Ping ID」コマンド、「Scroll
ID」コマンドなどの指令に応答しなくなり、すなわち同じ無線タグTから複数回重複してタグIDを取得するのを防ぎ、作業効率を向上させることができる。なお、「quiet」コマンドに代えて「sleep」コマンドを用いてもよい。
次にステップS30へ移り、中央制御部12で、PAAウェイト制御部46における指向角θが45°以上であるか否か、すなわち送受信PAAウェイトが指向角θ=45°に相当する値を超えているか否かを判定する。指向角θが45°以上である場合、判定が満たされ、すなわちフェイズドアレイ制御によりアンテナの指向性方向を一通り変化させて無線タグTの検出が終了したものとみなしてこのフローを終了する。また一方で、指向角θが45°未満である場合、判定が満たされず、すなわちまだフェイズドアレイ制御の途中であって無線タグTの検出が終わっていないとみなされ、次のステップS35で中央制御部12よりPAAウェイト制御部46に制御信号を出力し、送受信PAAウェイトを更新(指向角θに15°加算相当)した後、ステップS20に戻って同様の手順を繰り返す。
以上において、送信ウェイト掛算部28、受信ウェイト掛算部38、及びPAAウェイト制御部46が、複数のアンテナ素子30a〜30cによる指向性を制御する指向性制御手段を構成する。
以上のように構成した本変形例の作用効果を以下に説明する。すなわち、通信対象の無線タグTの無線タグ情報読み取り装置200に対する位置関係や周囲の電波環境の影響等に応じ、アンテナ30Aからの電波の届きやすさやアンテナ30Aへの電波の届きやすさについて、無線タグ情報読み取り装置200からの方向別に差異が生じる場合がある。これに対応して本変形例においては、複数のアンテナ素子30a〜30cの指向性を送信ウェイト掛算部28、受信ウェイト掛算部38及びPAAウェイト制御部46で制御することにより、無線タグTとの通信における送受信感度が最も良い方向にアンテナの指向性を制御することができ、さらに上記図18に示す各手順の中でステップS100においてしきい値設定部41が送信ウェイト掛算部28、受信ウェイト掛算部38、及びPAAウェイト制御部46により制御された指向性に応じてしきい値を可変に設定することでより確実に無線タグTのタグIDを取得することができる。
(3)その他
(a)送信位相を制御する場合
以上は、送信パラメータの一例として送信電力を可変に制御した場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、高周波回路送信部34(図3参照)の部分抽出拡大図である図19に示すように、高周波送受信部34において周知の可変位相器57を送信側に挿入配置してもよい。
すなわち、無線タグ回路素子Toとアンテナ30の位置関係によっては応答信号の位相と居局部発振器32の局発信号の位相が直交する場合があり、その場合復調信号の強度は小さくなってしまう。このような場合、送信信号の位相を変化させることによりお互いの位相を同相になるように可変位相器を制御することにより復調信号の強度を大きくすることができる。したがって、無線タグ回路素子Toとアンテナ30の位置関係によらず、しきい値の大きさを適切に設定することができ、確実に識別情報(タグID)の有無を判定できるとともにタグIDが存在した場合はこれを抽出取得することができる。なお、上記可変位相器の挿入位置は、上記説明の位置だけでなく、局発信号の位相を制御するようにしても同様の効果を得ることができる。
(b)しきい値の更新設定を行う場合
また、上述したしきい値設定部41(図2参照)は、さらにしきい値を更新設定可能とすることにより、不要波の大きさが変動しても常に確実に識別情報を判定できるようにすることができる。
このとき、中央制御部12は、更新の条件として、無線タグ回路素子Toへのコマンド送信開始時、設定したのち所定の時間が経過時、読み取り率が低下した時、受信信号の強弱が変化した時などの条件から適宜選択して設定され、更新条件が満たされれば該しきい値を更新する動作を行うようにすればよい。この場合、不要波の大きさが変化しても常に確実に識別情報を判定できる効果がある。
なお、以上で用いた「Scroll ID」コマンド、「Ping ID」コマンド、「quiet」コマンド、「sleep」コマンド等は、EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態の無線タグ情報読み取り装置を備えた無線通信システムの全体概略を表すシステム構成図である。 無線タグ情報読み取り装置の機能的構成を表す機能ブロック図である。 高周波送受信部の詳細機能を表す機能ブロック図である。 無線タグに備えられた無線タグ回路素子の詳細機能を表す機能ブロック図である。 無線タグ情報読み取り装置によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 図5中におけるステップS100のしきい値設定処理の詳細手順を表すフローチャートである。 図6中のステップS110においてAM復調部から検出されたノイズの波形を表す図である。 図5中におけるステップS200のタグID取得処理の詳細手順を表すフローチャートである。 図8中におけるステップS300のタグ探索処理の詳細手順を表すフローチャートである。 送信電力が小さい「Ping ID」コマンドに対する応答信号の一例で、AM復調部で復調された後の波形と無線タグTによる応答部分、非応答部分の平均振幅を表す図である。 送信電力が大きい「Ping ID」コマンドに対する応答信号の一例で、と、AM復調部で復調された後の波形と無線タグTによる応答部分、非応答部分の平均振幅を表す図である。 図9におけるステップS400の「Ping ID」コマンド処理の詳細手順を表すフローチャートである。 しきい値設定用無線タグを用いる変形例におけるしきい値設定処理の詳細手順を表すフローチャートである。 指向性制御を併せて行う変形例における無線タグ情報読み取り装置200の機能的構成を表す機能ブロック図である。 送信ウェイト掛算部の詳細機能を表す機能ブロック図である。 指向性制御を併せて行う変形例における高周波送受信部の詳細機能を表す機能ブロック図である。 受信ウェイト掛算部の詳細機能を表す機能ブロック図である。 指向性制御を併せて行う変形例における無線タグ情報読み取り装置によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 送信位相を制御する変形例における高周波送受信部の機能的構成の部分抽出拡大図である。
符号の説明
10 高周波回路(送信手段、受信手段)
10A 高周波回路(送信手段、受信手段)
11 制御回路
12 中央制御部
13 表示部
15 データベース
20 コマンドビット列生成部
22 符号化部
23 搬送派発生部(指令生成手段、搬送波発生手段)
24 AM変調部(指令生成手段、変調手段)
26 送信メモリ部
28 送信ウェイト掛算部(指向性制御手段)
30 アンテナ(送信手段、受信手段)
30A アンテナ
30a アンテナ素子
30b アンテナ素子
30c アンテナ素子
32 局部発振器
34 高周波送受信部
35 ゲイン制御部(出力制御手段、感度制御手段)
36 受信メモリ部
38 受信ウェイト掛算部(指向性制御手段)
40 AM復調部
41 しきい値設定部(しきい値設定手段)
42 復号部
43 RSSI回路(レベル検出手段)
44 返答ビット列解釈部
46 PAAウェイト制御部(指向性制御手段)
72 アンテナ部(タグ側アンテナ)
74 IC回路部
100 無線タグ情報読み取り装置
200 無線タグ情報読み取り装置
S 無線タグ通信システム
T 無線タグ
To 無線タグ回路素子

Claims (10)

  1. 情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備えた無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された無線タグ情報を取得する無線タグ情報読み取り装置であって、
    前記IC回路部の前記無線タグ情報を所定の条件下で取得するための条件付き情報取得指令、又は前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための通常探索指令を生成する指令生成手段と、
    この指令生成手段で生成した指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、
    この送信手段から送信した指令に応じ前記無線タグ回路素子から送信された、当該無線タグ回路素子の識別情報を含む応答信号を受信可能な受信手段と、
    この受信手段で受信した前記応答信号より前記無線タグ回路素子の識別情報を取得するために用いる信号強度を判定するためのしきい値を、不要波の信号強度に応じて可変に設定するしきい値設定手段と、
    前記受信手段で受信した信号強度を検出する受信強度検出手段とを有し、
    前記送信手段は、前記条件付き情報取得指令又は前記通常探索指令を前記送信手段から送信するのに先立ち、前記指令生成手段で生成された情報非取得指令を送信し、
    前記しきい値設定手段は、前記情報非取得指令に基づき前記信号強度検出手段で検出された前記不要波の信号強度に応じて、前記しきい値を設定することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  2. 請求項1記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記指令生成手段は、
    前記無線タグ回路素子へアクセスするための搬送波を発生させる搬送波発生手段と、この搬送波発生手段から発生された搬送波を変調する変調手段とを備え、
    前記搬送波発生手段で発生され前記変調手段による変調がされない状態での前記搬送波を、前記情報非取得指令として前記送信手段へ出力することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  3. 請求項1記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記指令生成手段は、
    対応する無線タグ回路素子が存在しない非使用識別情報を特定した前記条件付き情報取得指令を、前記情報非取得指令として前記送信手段へ出力することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  4. 請求項1記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記受信手段で受信した信号強度を検出する信号強度検出手段を有し、
    前記指令生成手段は、前記条件付き情報取得指令又は前記通常探索指令を前記送信手段から送信するのに先立ち、しきい値設定用に用意された設定用無線タグ回路素子の前記識別情報に応じたしきい値設定用探索指令を情報非取得指令として生成して前記送信手段へ出力し、
    前記送信手段は、前記指令生成手段で生成された前記しきい値設定用探索指令を送信し、
    前記しきい値設定手段は、前記しきい値設定用探索指令に基づき前記信号強度検出手段で検出された前記設定用無線タグ回路素子の前記識別情報及び前記不要波の信号強度に応じて、前記しきい値を設定することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記受信手段は、
    前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記通常探索指令に応じて前記無線タグ回路素子から送信された前記応答信号を、複数の識別スロットに区分して受信する
    ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記送信手段は、前記指令の送信パラメータを可変に制御する出力制御手段を備えており、
    前記しきい値設定手段は、前記出力制御手段による送信パラメータ設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  7. 請求項6記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記送信パラメータは、送信電力または送信位相であることを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記受信手段は、前記応答信号の受信感度を可変に制御する感度制御手段を備えており、
    前記しきい値設定手段は、前記感度制御手段による受信感度設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記しきい値設定手段は、該しきい値を所定の条件で更新する更新手段を有することを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項記載の無線タグ情報読み取り装置において、
    前記送信手段又は前記受信手段の少なくとも一方は、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部と非接触で情報送受を行うための複数のアンテナ素子を備えており、
    それら複数のアンテナ素子による指向性を制御する指向性制御手段を設け、
    前記しきい値設定手段は、前記指向性制御手段による指向性設定値に応じて、前記しきい値を可変に設定する
    ことを特徴とする無線タグ情報読み取り装置。
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