JP2006041400A - モード同期半導体レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡単で安価なモード同期半導体レーザを提供する。
【解決手段】 周期τ0でパルスレーザ光を端部431から発振することができる自励発振型半導体レーザ素子41と、半透鏡44を設ける。また、自励発振型半導体レーザ素子41の端部432はパルスレーザ光を反射する。そのため、半透鏡44と端部431が外部共振器を構成する。そして、半透鏡44と端部431の間の距離を(2L/c)<τ0の関係を満たすように設定する。この構成によりモード同期がかけられ、τ0よりも短い周期2L/cのパルスレーザ光を得ることができる。この構成は従来のモード同期半導体レーザのような複雑な構造ではなく、また、特殊な部品を用いることがないため、安価に製造することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、半導体レーザ、特にモード同期半導体レーザに関する。
モード同期レーザはパルスレーザ光を発振することができるレーザである。レーザは通常、光を増幅する利得媒質と、共振器長がLの共振器を有する。この共振器の縦モードの共振周波数はc/2L(cは光速)の整数倍である。そして、レーザが発振するレーザ光のスペクトルの幅は非常に狭いが、そのスペクトル幅よりも共振器の共振周波数の間隔が狭いと、レーザ光は共振器において複数のモード(周波数)で共振する。この時、何らかの方法を用いて各モードの位相を揃える(モード同期)ことにより、周期T=2L/cでレーザ光が強められる。これにより、周期Tのパルスレーザ光が生成される。
図1に示すように、このモード同期レーザにより発振されるパルスレーザ光は、時間軸上に等しい時間間隔Tで並ぶと共に、周波数軸上に等しい周波数間隔1/Tで櫛状に並ぶ多数のモードの集合体となる。このように周波数軸上に櫛状に並ぶレーザ光の集合体は、「光周波数コム」と呼ばれる。光周波数コムは、その周波数間隔が等しいという性格を利用して、光の周波数の「物差し」として、光周波数計測に用いることができる。周波数間隔1/Tは上記のようにc/2Lで定められるため、これを用いて測定対象となる2つの光の周波数の差を求めることができる。また、何らかの方法で各モードの周波数の絶対値を定めることにより、測定対象となる光の周波数の絶対値を測定することができる。光周波数コムは、高精度の波長標準や周波数標準として用いることができ、あるいは、波長多重光通信における基準周波数として用いることができる。また、時間領域で見ると、モード同期レーザは、正確なパルス繰り返し周波数で発振する超短パルス光源であるため、測距技術に応用することができる。
従来より、モード同期レーザとして、例えば特許文献1に記載のモノリシック型モード同期半導体レーザや、特許文献2に記載の外部共振器型モード同期半導体レーザが知られている。
モノリシック型モード同期半導体レーザは図2に示すように、半導体チップの中に2つの光反射部から成るレーザ共振器を形成し、その光反射面の間に可飽和吸収層11及び活性層12を形成したものである。図2の例では、光反射部の一方はブラッグ反射体13から成り、他方は可飽和吸収層11の端面11aから成る。共振器長Lはブラッグ反射体13と端面11aとの距離で定められる。可飽和吸収層11は、光の強度が増大すると光吸収係数が減少するという非線形性を有するものである。従って、強度の弱い光は可飽和吸収層11に吸収されやすく、強い光は可飽和吸収層11を透過しやすいため、可飽和吸収層11は光の強弱をより明瞭にする役割を果たす。活性層12に電流を注入することにより発せられる光は、2つの光反射部の間を往復することによりc/2Lの整数倍の周波数を持つ光が共振により強められる。更に可飽和吸収層11により位相の揃った複数のモードがより強められる。これにより、周波数領域でc/2Lの間隔で並ぶ複数のモードから成るパルスレーザ光が発振される。
外部共振器型モード同期半導体レーザは、通常の半導体レーザの外部に鏡を設けて共振器長Lの外部共振器を形成したものである。半導体レーザが発振したレーザ光は外部共振器に導入され、c/2Lの整数倍の周波数で共振する。このような外部共振器型モード同期半導体レーザにおいては、以下の2種類の方法によりモード同期をかけることができる。1つは、図3に示すように、半導体レーザ21に注入する電流を外部共振器のモード間隔に等しい周波数で変調する変調回路22を設けるものである。この構成では、距離がLだけ離れた半導体レーザの端面23と半透鏡(ハーフミラー)24の間でレーザ光を共振し、更に変調回路22によりc/2Lの強度変調をかける。これにより、c/2Lの整数倍の周波数を持ち変調回路22の電流と同じ位相を有する光が強められ、この光が更に外部共振器により強められる。この光は半透鏡24から外部に出射される。
外部共振器型半導体レーザのもう1種類の構成は、図4に示すように、外部共振器の2つの反射面のうちの一方を可飽和吸収ミラー25とするものである。この構成では、共振周波数c/2Lの整数倍の複数のモードであって位相の揃った光が可飽和吸収ミラー25により相対的に強められ、それ以外の光は弱められる。こうして強められた光は半透鏡26により外部共振器型半導体レーザの外部に取り出される。
また、パルスレーザ光を発振するレーザとして、例えば特許文献3に記載の自励発振型半導体レーザが知られている。自励発振型半導体レーザは、図5に示すように、活性層32及び可飽和吸収層33が半導体チップ31の層間に組み込まれたものであり、上記モード同期半導体レーザよりも簡単な構造を有するため、低コストで製造することができる。但し、従来の自励発振型半導体レーザでは、モード同期はかけられない。上記モード同期半導体レーザが反射面の間の距離やレーザに注入される電流の周波数により定まる周波数でパルス発振するのに対して、従来の自励発振型半導体レーザではそれらとは無関係な周波数でパルス発振する。
特開平7-22694号公報([0006]〜[0007], 図1) 特開2003-264335号公報([0014]〜[0018], 図1) 特開平6-260716号公報([0017], 図1)
モノリシック型モード同期半導体レーザは、微小な半導体チップに全ての構成要素を形成するために、複雑な微細加工を行わなければならない。そして、パルス繰り返し周波数は、半導体レーザのチップ長で決まるため所望の値に設定することが難しいという欠点を有する。変調回路を用いた外部共振器型モード同期半導体レーザは、注入電流を変調すると位相変調がかかるという問題がある。また、可飽和吸収ミラーを用いた外部共振器型モード同期半導体レーザは、可飽和吸収ミラーが特殊な部品であり高価であるという欠点を有する。
また、従来の自励発振型半導体レーザは、モード同期がかけられていないため、光周波数コムを生成することができず、上記光周波数計測に用いることができない。
本発明が解決しようとする課題は、モード同期をかけて光周波数コムを生成することができ、構造が簡単で安価なモード同期半導体レーザを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係るモード同期半導体レーザは、
a) 周期τ0でパルスレーザ光を発振する自励発振型半導体レーザと、
b) 前記自励発振型半導体レーザを挟む少なくとも2個の反射部を備えて閉光回路を構成し、該閉光回路の1周期の光路長2Lが(2L/c)<τ0(cは光速)の関係を満たす外部共振器と、
を備えることを特徴とする。
上記モード同期半導体レーザは、前記外部共振器から発振されるパルスレーザ光を検出する検出部と、検出部により検出されたパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準周波数を比較する比較部と、比較した結果に基づいて基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する調整部と、を備えることができる。このような検出部、比較部及び調整部を備える構成を、以下では「フィードバック付モード同期半導体レーザ」と呼ぶ。
また、上記フィードバックをかける構成は、自励発振型半導体レーザを有するレーザモード同期半導体レーザだけではなく、モード同期をかけない通常の自励発振型半導体レーザにも適用することができる。即ち、本発明に係るフィードバック付自励発振型半導体レーザは、
a) 自励発振型半導体レーザと、
b) 前記自励発振型半導体レーザから発振されるパルスレーザ光を検出する検出部と、
c) 前記検出部により検出されたパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準周波数を比較する比較部と、
d) 前記比較部で比較した結果に基づき基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する調整部と、
を備えることを特徴とする。
発明の実施の形態及び効果
まず、自励発振型半導体レーザを用いたモード同期半導体レーザについて説明する。
本発明において、自励発振型半導体レーザは、上記のような従来のものを用いることができる。この自励発振型半導体レーザは、その構成により定まる周期でパルスレーザ光を発振する。その周期をτ0とする。この自励発振型半導体レーザは、それ自体ではモード同期をかけることができない。
この自励発振型半導体レーザから発振されるパルスレーザ光を共振させる外部共振器を設ける。この外部共振器は、後述のようにモード同期をかけるために設けられる。この外部共振器の光路中に前記自励発振型半導体レーザを配置する。このような外部共振器は、典型的には2個の反射部から構成される。この場合、反射部の間の距離Lの2倍、即ち反射部の間を1往復する距離である2Lが、光路の1周期の長さとなる。また、外部共振器は3個以上の反射部から構成することもできる。光が3個以上の反射部に順次反射されて元の位置に戻るループを形成することにより、そのループの長さが光路の1周期の長さとなる。光路の1周期の長さ2Lは、(2L/c)<τ0の関係を満たすようにする。その理由は後述する。
反射部は例えば通常のレーザ共振器の鏡を用いることができる。また、自励発振型半導体レーザの端面を劈開により形成することなどにより、この端面を反射部として用いることもできる。この場合、反射部のうちの1つを自励発振型半導体レーザとは別個に設ける必要がなく、部品の点数を削減することができる。
本発明のモード同期半導体レーザの動作を説明する。自励発振型半導体レーザからパルスレーザ光(モード同期はかかっていない)を発振する。このパルスレーザ光は外部共振器によりc/2Lの整数倍の周波数のモードが強められる。そして、このモードの光は自励発振型半導体レーザの可飽和吸収体により弱められることはなく、それ以外の波長の光は可飽和吸収体により弱められる。これによりモード同期がかけられ、周波数領域においてc/2Lの間隔で並ぶ特定の周波数のパルスレーザ光が得られる。また、その逆数である2L/cが時間領域におけるパルスの間隔、即ちパルス繰り返し周期となる。
ここで、自励発振型半導体レーザのパルスの周期τ0が2L/cよりも短くなると、自励発振型半導体レーザに由来する周期τ0によるパルス発振が生じ、モード同期によるパルス発振が生じない。そのため、光路の1周期の長さ2Lは、(2L/c)<τ0の関係を満たすように定める。
本発明のモード同期半導体レーザは、従来のモノリシック型モード同期半導体レーザよりも構造が単純であり、また、可飽和吸収ミラー等の特殊な部品を使用する必要がない。また、半導体レーザ自体は従来の自励発振型半導体レーザを用いることができるうえ、反射部も通常の半導体レーザ装置で用いられる反射鏡を使用することができる。そのため、本発明のモード同期半導体レーザは構造が簡単で、且つ安価で製造することができる。このような構造が簡単で安価なモード同期半導体レーザにより光周波数コムを生成することができ、それにより光周波数計測装置を安価で製造することができる。
次に、自励発振型半導体レーザを用いたフィードバック付モード同期半導体レーザについて説明する。
本発明のモード同期半導体レーザでは、装置の熱や振動の影響、あるいは自励発振型半導体レーザに注入される電流の揺らぎにより、パルスレーザ光のパルス繰り返し周波数に揺らぎが生じる。この揺らぎは、周波数領域で見た光周波数コムの1本1本の櫛の間隔が変動する原因となる。そこで、検出部によりパルスレーザ光を検出し、比較部においてこのパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と、基準となる周波数(基準周波数)を比較し、その結果に基づき、調整部において基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する。即ち、検出されたパルスレーザ光をフィードバックして該パルスレーザ光のパルス繰り返し周波数を修正する。
ここで、基準周波数は、原子時計等の基準発振器から得ることができる。また、上記調整部には、例えば距離Lを調整するものを用いることができる。外部共振器の反射部の位置を調整することにより、距離Lを調整することができる。距離Lが長くなるほどパルス繰り返し周波数が小さくなるため、比較部における比較の結果、基準周波数よりもパルス繰り返し周波数が大きい/小さい場合には調整部はLがそれまでよりも長く/短くなるように調整する。Lの大きさを波長のオーダー程度で細かく調整できるという点と、電気信号により短い応答時間で動作することができるという点で、反射部の移動機構にはピエゾ素子を好適に用いることができる。
また、上記自励発振型半導体レーザを用いたモード同期半導体レーザでは、電流の強度が大きくなるとパルス繰り返し周波数は大きくなる。これを利用して、上記調整部には、自励発振型半導体レーザに注入する電流の強度を調整するものを用いることもできる。即ち、比較部における比較の結果、基準周波数よりもパルス繰り返し周波数が大きい/小さい場合には注入電流の強度を小さく/大きくする。
パルス繰り返し周波数の揺らぎのうち、機械的な振動等に起因する遅い揺らぎに対しては距離Lを調整することにより対処し、電気的な揺らぎ等に起因する速い揺らぎに対しては、自励発振型半導体レーザに注入する電流の強度を調整することにより対処することが望ましい。
このようにフィードバックを行うことにより、パルス繰り返し周波数を安定化することができると共に、光周波数コムの櫛の間隔の変動を小さくすることができる。そのため、本発明の自励発振型半導体レーザを用いたモード同期半導体レーザを光周波数計測により好適に適用することができる。
更に、上記のようなフィードバックを行うことは、上記モード同期半導体レーザに限らず、モード同期のかからない自励発振型半導体レーザに適用することもできる。即ち、自励発振型半導体レーザが発振するパルスレーザ光を検出部により検出し、そのパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準周波数を比較部において比較した結果に基づき、調整部において基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する。この調整部として、自励発振型半導体レーザに注入する電流の強度を調整するものを設ければよい。検出部及び比較部には上記と同様のものを用いることができる。
本発明に係るモード同期半導体レーザの第1の実施例を、図6を用いて説明する。
図6は、第1実施例のモード同期半導体レーザの概略構成図である。自励発振型半導体レーザ素子41は、図5に示すものと同じものである。なお、自励発振型半導体レーザ素子41は図5に示すものには限られず、例えば特許文献3に記載のように図5の構成から変形されたものであってもよい。自励発振型半導体レーザ素子41には、電流を注入するための直流電源42が接続される。これらから形成される自励発振型半導体レーザは、それ自体がパルス繰り返し周波数τ0のパルスレーザ光を端面431から発振することができるものである。端面431に対向する端面432の内側には、パルスレーザ光を反射する反射面を形成する。端面431から発振されるパルスレーザ光の光路上に、半透鏡(ハーフミラー)44を設ける。半透鏡44は入射する光の一部を透過し、一部を反射するものである。この光路上には、自励発振型半導体レーザ素子41から発振される光を平行光にし、半透鏡44において反射される光を自励発振型半導体レーザ素子41の端面431に収束されるためのコリメータレンズ45を設ける。また、端面432と半透鏡44の間の距離Lは、τ0c/2よりも小さくなるように設定する。
第1実施例のモード同期半導体レーザの動作を説明する。直流電源42から自励発振型半導体レーザ素子41に直流電流を注入する。これにより、自励発振型半導体レーザ素子41は自励発振によりパルス繰り返し周期τ0のパルスレーザ光を発振する。このパルスレーザ光は端面431からコリメータレンズ45を経て、半透鏡44に達する。半透鏡44は、パルスレーザ光の一部を透過し、残りを反射する。ここで反射されたパルスレーザ光は、コリメータレンズ45を経て自励発振型半導体レーザ素子41に入射し、更に端面432において反射される。こうして、パルスレーザ光の光の一部が端面432と半透鏡44の間を繰り返し往復する間に、c/2Lの整数倍の周波数の光が干渉により増幅される。そして、自励発振型半導体レーザ素子41中の可飽和吸収層33により、この増幅された周波数の光の強度が他の周波数の光よりも相対的に強められる。これにより、c/2Lの周波数間隔でモード同期のかけられたパルスレーザ光が生成され、このパルスレーザ光が半透鏡44から外部に発振される。
本発明のモード同期半導体レーザの第2の実施例を、図7を用いて説明する。この第2実施例は、フィードバック制御を行うモード同期半導体レーザに関する。
図7(a)及び(b)は、第2実施例のモード同期半導体レーザの概略構成図である。第1実施例と同じ構成要素には図6と同じ符号を付している。第1実施例と同様に、自励発振型半導体レーザ素子41、直流電源42,半透鏡44、コリメータレンズ45を設ける。自励発振型半導体レーザ素子41の構成も第1実施例と同様である。
第2実施例では、半透鏡44から出射されるパルスレーザ光の光路上に、光を検出して電気信号に変換する光検出器51を設ける。光検出器51からの電気信号を増幅する増幅器52を光検出器51に接続する。また、増幅器52と、原子時計等から成り基準となる周波数の電気信号を発振する基準発振器53を位相比較器54に接続する。位相比較器54は、増幅器52と基準発振器53からのそれぞれの電気信号の位相を比較し、パルスレーザ光と基準発振器53の信号の周波数のずれを位相のずれとして検出するものである。この周波数のずれに対応し、調整部の駆動信号となる電圧信号を発振するドライバ55を位相比較器54に接続する。なお、位相比較器54の代わりに、パルスレーザ光と基準発振器53の信号の周波数のずれを直接検出する周波数比較器を用いてもよい。
そして、調整部として、図7(a)では、ドライバ55からの駆動信号に応じて、パルスレーザ光の光路に略平行に半透鏡44を移動させる駆動手段56を設ける。この駆動手段56は、ピエゾ素子を用いて構成することができる。一方、図7(b)では、ドライバ55からの駆動信号に応じて、直流電源421から自励発振型半導体レーザ素子41に注入される電流の強度を調整する。
第2実施例のモード同期半導体レーザでは、半透鏡44から発振されるパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準発振器53の周波数のずれを位相比較器54において検出し、その結果に応じて半透鏡44の位置又は直流電源421の電流の強度を調整することにより、パルス繰り返し周波数の変動を抑えることができる。これにより、光周波数コムの櫛の間隔の変動を小さくすることができる。
図8に、図6及び図7(b)のモード同期半導体レーザにより得られたパルス繰り返し周波数のスペクトルを示す。図8の左側にある3つのグラフは、図7(b)のフィードバック制御を行ったモード同期半導体レーザにより得られたデータであり、図8の右側にある3つのグラフは、図6のフィードバック制御を行わないモード同期半導体レーザにより得られたデータである。また、(a)〜(c)はいずれも同じデータについて、横軸、即ち周波数の測定範囲を1MHz, 10MHz, 100MHzとしたものである。このデータより、フィードバック制御を行うことにより、パルス繰り返し周波数のスペクトルを狭くする、即ちパルス繰り返し周波数の変動を抑えることができることがわかる。
本発明のモード同期半導体レーザの第3の実施例を、図9を用いて説明する。この第3実施例は、第1実施例のモード同期半導体レーザの外部共振器を、4個の反射器61〜64から成る外部共振器に置き換えたものである。自励発振型半導体レーザの構成は第1実施例のものと同様である。図中に破線で示すように反射器61〜64を頂点とする四角形のループの長さ2Lは(2L/c)<τ0の関係を満たすように設定する。第3実施例では、自励発振型半導体レーザ素子41から発振されるパルスレーザ光が外部共振器のループを周回することによりc/2Lの整数倍の周波数の光が干渉により増幅され、自励発振型半導体レーザ素子41中の可飽和吸収層33により、この増幅された周波数の光の強度が他の周波数の光よりも相対的に強められる。これにより、c/2Lの周波数間隔でモード同期のかけられたパルスレーザ光が生成される。このパルスレーザ光は、例えば反射器のうちの1個を半透鏡とすることにより、外部共振器の外に取り出すことができる。
モード同期レーザにより発振されるパルスレーザ光を説明するための図。 従来技術であるモノリシック型モード同期半導体レーザの一例を示す断面図。 従来技術である、外部変調によりモード同期をかける外部共振器型半導体レーザの一例を示す概略構成図。 従来技術である、可飽和吸収ミラーによりモード同期をかける外部共振器型半導体レーザの一例を示す概略構成図。 従来技術である自励発振型半導体レーザの一例を示す断面図。 本発明の第1の実施例であるモード同期半導体レーザの概略構成図。 本発明の第2の実施例であるモード同期半導体レーザの概略構成図。 第1実施例及び第2実施例のモード同期半導体レーザにより得られたパルス繰り返し周波数のスペクトル。 本発明の第3の実施例であるモード同期半導体レーザの概略構成図。
符号の説明
11、33…可飽和吸収層
12、32…活性層
13…ブラッグ反射体
21…半導体レーザ
22…変調回路
24、26、44…半透鏡
25…可飽和吸収ミラー
31…半導体チップ
41…自励発振型半導体レーザ素子
42、421…直流電源
45…コリメータレンズ
51…光検出器
52…増幅器
53…基準発振器
54…位相比較器
55…ドライバ
56…駆動手段
61、62、63、64…反射器

Claims (7)

  1. a) 周期τ0でパルスレーザ光を発振する自励発振型半導体レーザと、
    b) 前記自励発振型半導体レーザを挟む少なくとも2個の反射部を備えて閉光回路を構成し、該閉光回路の1周期の光路長2Lが(2L/c)<τ0(cは光速)の関係を満たす外部共振器と、
    を備えることを特徴とするモード同期半導体レーザ。
  2. 前記外部共振器が距離Lだけ離れた2個の反射部から形成されることを特徴とする請求項1に記載のモード同期半導体レーザ。
  3. 前記反射部のうちの1個が前記自励発振型半導体レーザの端面から成ることを特徴とする請求項2に記載のモード同期半導体レーザ。
  4. 前記外部共振器から発振されるパルスレーザ光を検出する検出部と、検出部により検出されたパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準周波数を比較する比較部と、比較した結果に基づいて基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する調整部と、を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のモード同期半導体レーザ。
  5. 前記調整部が距離Lを調整するものであることを特徴とする請求項4に記載のモード同期半導体レーザ。
  6. 前記調整部が前記自励発振型半導体レーザに注入する電流の強度を調整するものであることを特徴とする請求項4に記載のモード同期半導体レーザ。
  7. a) 自励発振型半導体レーザと、
    b) 前記自励発振型半導体レーザから発振されるパルスレーザ光を検出する検出部と、
    c) 前記検出部により検出されたパルスレーザ光のパルス繰り返し周波数と基準周波数を比較する比較部と、
    d) 前記比較部で比較した結果に基づき基準周波数に合わせるようにパルス繰り返し周波数を調整する調整部と、
    を備えることを特徴とするフィードバック付自励発振型半導体レーザ。
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US8483256B2 (en) 2011-03-17 2013-07-09 Sony Corporation Laser diode element assembly and method of driving the same
WO2016117506A1 (ja) * 2015-01-19 2016-07-28 国立大学法人大阪大学 レーザー共振装置、及びそれを備えたレーザー装置、並びに、可変型バンドパスフィルタ装置

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