JP2006040601A - 劣化セル検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】組電池を構成する複数のセルのうち、一部のセルの劣化を検知する。
【解決手段】セル電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、セル電圧低下カウンタのカウント値を1つ増加させるとともに、セルの平均電圧としきい値電圧Vtとを比較し、平均電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、平均電圧低下カウンタのカウント値を1つ増加させる。セル電圧低下カウンタのカウント値が所定回数Nに到達すると、その時のセル電圧低下カウンタのカウント値から平均電圧低下カウンタを減算した結果Tが所定値Mより大きいか否かを判定する。減算結果Tが所定値Mより大きい場合には、組電池を構成する複数のセルのうちの一部が劣化していると判定する。
【選択図】図2
【解決手段】セル電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、セル電圧低下カウンタのカウント値を1つ増加させるとともに、セルの平均電圧としきい値電圧Vtとを比較し、平均電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、平均電圧低下カウンタのカウント値を1つ増加させる。セル電圧低下カウンタのカウント値が所定回数Nに到達すると、その時のセル電圧低下カウンタのカウント値から平均電圧低下カウンタを減算した結果Tが所定値Mより大きいか否かを判定する。減算結果Tが所定値Mより大きい場合には、組電池を構成する複数のセルのうちの一部が劣化していると判定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、組電池を構成するセルの劣化を検知する劣化セル検知装置に関する。
従来、組電池の電圧値および充放電電流値を計測し、計測した電圧値および電流値から、組電池の内部抵抗を演算し、演算した内部抵抗の大きさに基づいて、組電池の劣化度を求める装置が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の装置では、組電池全体の劣化を検出することはできるが、組電池を構成する複数のセルのうちの一部のセルの劣化を検出することはできなかった。
本発明による劣化セル検知装置は、セル電圧と所定のしきい値電圧とを比較するとともに、セル電圧が所定のしきい値電圧より低いと判定されると、セルの平均電圧と所定のしきい値電圧とを比較し、セル電圧が所定のしきい値電圧より低いと判定された回数が所定回数に達すると、セル電圧がしきい値電圧より低いと判定された回数と、セルの平均電圧がしきい値電圧より低いと判定された回数とに基づいて、組電池を構成する複数のセルのうち、一部のセルが劣化していることを検出することを特徴とする。
本発明による劣化セル検知装置によれば、組電池を構成する複数のセルのうち、一部のセルの劣化を検知することができる。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明による劣化セル検知装置の第1の実施の形態における構成を示す図である。以下では、第1の実施の形態における劣化セル検知装置をハイブリッド自動車に搭載した例について説明する。第1の実施の形態における劣化セル検知装置は、電圧検出回路A1〜Anと、コンパレータB1〜Bnと、しきい値電圧生成装置1と、アイソレーション回路2と、セル平均電圧算出回路3と、CPU4と、インバータ・コンバータ5と、モータ6と、発電機7とを備える。
図1は、本発明による劣化セル検知装置の第1の実施の形態における構成を示す図である。以下では、第1の実施の形態における劣化セル検知装置をハイブリッド自動車に搭載した例について説明する。第1の実施の形態における劣化セル検知装置は、電圧検出回路A1〜Anと、コンパレータB1〜Bnと、しきい値電圧生成装置1と、アイソレーション回路2と、セル平均電圧算出回路3と、CPU4と、インバータ・コンバータ5と、モータ6と、発電機7とを備える。
組電池10は、複数のセルs1〜snを直列に接続して構成されており、インバータ・コンバータ5を介して、モータ6に電力を供給する。電力が供給されたモータ6が回転駆動することにより、図示しない車輪が駆動される。発電機7は、図示しないエンジンによって駆動され、発電した電力をインバータ・コンバータ5を介して、組電池10に供給する。
電圧検出回路A1〜AnおよびコンパレータB1〜Bnは、各セルS1〜Snごとに設けられている。電圧検出回路A1〜Anは、対応して設けられているセルs1〜snの電圧を検出して、対応するコンパレータB1〜Bnに出力する。しきい値電圧生成装置1は、劣化セルの有無を判定するためのしきい値電圧(電圧低下判定電圧)Vtを生成し、コンパレータB1〜Bnに出力する。
コンパレータB1〜Bnはそれぞれ、対応する電圧検出回路A1〜Anによってそれぞれ検出されたセル電圧と、しきい値電圧生成装置1により生成されたしきい値電圧Vtとを比較し、セル電圧がしきい値電圧Vtより低いとHレベルの信号を出力し、セル電圧がしきい値電圧Vt以上の場合には、Lレベルの信号を出力する。なお、Hレベルの信号が出力されている状態とは、電流が流れている状態であり、Lレベルの信号が出力されている状態とは、電流が流れていない状態である。
アイソレーション回路2は、いずれかのコンパレータB1〜BnからHレベルの信号を受信すると、セル電圧低下信号をCPU4に出力する。セル平均電圧算出回路3は、組電池10の総電圧を検出し、検出した総電圧をセル数nで除算することにより、セルの平均電圧を算出する。算出したセルの平均電圧は、CPU4に出力される。
CPU4は、セル電圧低下カウンタ4aと、平均電圧低下カウンタ4bとを備える。アイソレーション回路2からセル電圧低下信号が入力されると、CPU4は、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値を1つ増加させるとともに、セル平均電圧算出回路3から入力される平均電圧と、しきい値電圧生成装置1により生成されるしきい値電圧Vtとを比較する。セルの平均電圧がしきい値電圧Vtより低い場合には、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値を1つ増加させる。
図2は、セル電圧低下カウンタ4aおよび平均電圧低下カウンタ4bのカウント値の増加方法を説明するための図である。横軸を時間、縦軸を電圧値に取った図において、点線は、あるセルの電圧値の増減を示し、実線は、セルの平均電圧の増減を示している。また、一点鎖線は、しきい値電圧Vtを示している。上述したように、セル電圧がしきい値電圧Vtより低下すると、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が1つ増加する。また、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が増加された時のセルの平均電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値が1つ増加する。例えば、セル電圧カウンタ4aのカウント値が最初に1つ増加する時は、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値は増加していないが、次に、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が増加する時には、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値は1つ増加している。
セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が所定回数Nに到達すると、CPU4は、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値と、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値とに基づいて、複数のセルs1〜snのうちの一部のセルが劣化しているか否かを判定する。すなわち、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値から平均電圧低下カウンタ4bのカウント値を減算した結果Tが所定値Mより大きければ、複数のセルs1〜snのうち、一部のセル(例えば、一つのセル)が劣化していると判定する。一方、減算結果Tが所定値M以上である場合には、例えば、車両の使用状態に応じて、組電池1の電圧が低下しているが、劣化セルは存在しないと判断する。CPU4は、劣化セルが存在するか否かの判断結果に基づいて、組電池10の充放電を制御する。
図3は、複数のセルs1〜snのうち、一部のセルの劣化を検知する制御手順を示すフローチャートであり、CPU4によって行われる。ステップS10から始まる処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされると開始される。ステップS10では、アイソレーション回路2からセル電圧低下信号が入力されたか否かを判定する。セル電圧低下信号が入力されていないと判定するとステップS10で待機し、セル電圧低下信号が入力されたと判定すると、ステップS20に進む。
ステップS20では、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値を1つ増加させて、ステップS30に進む。ステップS30では、セル平均電圧算出回路3から入力される平均電圧と、しきい値電圧生成装置1により生成されるしきい値電圧Vtとを比較する。両電圧の比較を行うと、ステップS40に進む。ステップS40では、ステップS30で行った電圧の比較結果に基づいて、セルの平均電圧がしきい値電圧Vtより低いか否かを判定する。セルの平均電圧がしきい値電圧Vtより低いと判定するとステップS50に進み、しきい値電圧Vt以上であると判定すると、ステップS60に進む。
ステップS50では、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値を1つ増加させて、ステップS60に進む。ステップS60では、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値、すなわち、セル電圧がしきい値電圧Vtより低いと判定された回数が所定回数Nに到達したか否かを判定する。セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が所定回数Nに達していないと判定するとステップS10に戻り、上述した処理を繰り返し行う。一方、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が所定回数Nに到達したと判定すると、ステップS70に進む。
ステップS70では、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値から平均電圧低下カウンタ4bのカウント値を減算した結果Tが所定値Mより大きいか否かを判定する。減算結果Tが所定値Mより大きいと判定するとステップS80に進み、所定値M以下であると判定すると、ステップS100に進む。
ステップS80では、複数のセルs1〜snのうち、1つのセルが劣化していると判断して、ステップS90に進む。ステップS90では、組電池10の充電量を増大させるための指令をインバータ・コンバータ5に出す。これにより、通常制御時に比べて、発電機7から組電池10に供給される充電電流(充電量)が増大し、組電池10のSOC(State Of Charge)が増大する。
一般的に、劣化セルは、正常なセルと比べて電圧の低下速度が速いため、劣化セルが存在する場合には、例えば、車両の加速時に必要な電力が組電池10から出力することができなくなる可能性がある。第1の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、劣化セルが存在すると判断された場合に、組電池10の充電量を増大させるので、車両の加速時のように、組電池10からの放電が必要とされる状況においても、必要とされる電力を出力することができる。
一方、ステップS100では、劣化セルは存在しないと判断して、ステップS110に進む。ステップ110では、セル電圧低下カウンタ4aおよび平均電圧低下カウンタ4bのカウント値をリセットして、ステップS10に戻る。
第1の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、以下の方法により、組電池10を構成する複数のセルs1〜snのうちの一部のセルの劣化を検知する。すなわち、セル電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値を1つ増加させるとともに、セルの平均電圧としきい値電圧Vtとを比較し、平均電圧がしきい値電圧Vtより低い場合に、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値を1つ増加させる。セル電圧低下カウンタ4aのカウント値が所定回数Nに到達すると、その時のセル電圧低下カウンタ4aのカウント値から平均電圧低下カウンタ4bを減算した結果Tが所定値Mより大きいか否かを判定する。減算結果Tが所定値Mより大きい場合には、複数のセルS1〜Snのうちの一部が劣化していると判定し、減算結果Tが所定値M以上の場合には、劣化セルは存在しないと判定する。これにより、組電池1を構成する複数のセルs1〜snのうち、一部のセルの劣化を検出することができる。
また、第1の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、一部のセルのみが劣化していると判断された時に、組電池10のSOCを増大させる制御を行うので、劣化セルの電圧低下に伴い、必要とされる電力を組電池10から出力できなくなってしまうことを防ぐことができる。
なお、組電池の電圧値および充放電電流値を計測して、組電池の劣化度を演算する従来の装置において、各セルごとの電圧値、および、充放電電流値を計測することにより、各セルの劣化度を演算することも可能であるが、この場合、各セルごとに、劣化度を演算するCPUを設ける必要がある。しかし、第1の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、1つのCPU4を設けるだけで、複数のセルのうちの一部のセルの劣化を検出することができる。また、上述したように、セル電圧低下カウンタ4aのカウント値、および、平均電圧低下カウンタ4bのカウント値に基づいて、一部のセルの劣化を検出することができるので、劣化セルを検出するために複雑な演算を行う必要もない。
−第2の実施の形態−
図4は、第2の実施の形態における劣化セル検知装置の構成を示す図である。第2の実施の形態における劣化セル検知装置は、図1に示す第1の実施の形態における劣化セル検知装置の構成に加えて、外気温センサ20を備える。外気温センサ20は、ハイブリッド自動車の外側の温度(外気温)を検出して、CPU4Aに出力する。
図4は、第2の実施の形態における劣化セル検知装置の構成を示す図である。第2の実施の形態における劣化セル検知装置は、図1に示す第1の実施の形態における劣化セル検知装置の構成に加えて、外気温センサ20を備える。外気温センサ20は、ハイブリッド自動車の外側の温度(外気温)を検出して、CPU4Aに出力する。
第1の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断すると、組電池10の充電量(SOC)を増大させるようにした。第2の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断され、かつ、外気温センサ20により検出された外気温が所定温度以下の場合に、組電池10の充電量(SOC)を増大させる。この理由について説明する。
低温時には、組電池10の内部抵抗が大きくなるため、車両起動時における電池の電圧低下度が大きくなる。このため、低温始動時において、劣化セルが存在する場合には、車両を起動させるために必要な電力を出力することが可能な所定電圧より、劣化セルの電圧が低下している可能性があり、この場合には、車両を起動させることができなくなる。従って、第2の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断され、かつ、外気温が所定温度以下の場合に、組電池10の充電量を増加させておくことにより、次回の車両起動時に、車両が起動できなくなることを防ぐ。
図5は、第2の実施の形態における劣化セル検知装置において、複数のセルs1〜snのうちの一部のセルの劣化を検知する処理、および、劣化セル検知後の処理内容を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、CPU4Aにより行われる。なお、図5に示すフローチャートにおいて、図3に示すフローチャートと同一の処理を行うステップには、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図5に示すフローチャートにおいて、ステップS10からステップS80の処理は、図3に示すフローチャートのステップS10からステップS80の処理と同一である。ステップS80に続くステップS200では、外気温センサ20で検出される外気温が所定温度以下であるか否かを判定する。外気温が所定温度以下であると判定するとステップS90に進み、所定温度より高いと判定すると、ステップS10に戻る。ステップS90では、組電池10の充電量を増大させて、フローチャートに示す処理を終了する。
第2の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、劣化しているセルが存在すると判断され、かつ、外気温が所定温度以下の場合に、組電池10のSOCを増大させる制御を行う。これにより、低温始動時に、車両を起動させるために必要な電力を出力することが可能な所定電圧より、劣化セルの電圧が低下してしまって、車両を起動させることができなくなるのを防ぐことができる。
−第3の実施の形態−
図6は、第3の実施の形態における劣化セル検知装置の構成を示す図である。第3の実施の形態における劣化セル検知装置は、図1に示す第1の実施の形態における劣化セル検知装置の構成に加えて、電流センサ30を備える。電流センサ30は、組電池10からインバータ・コンバータ5に供給される放電電流を検出する。
図6は、第3の実施の形態における劣化セル検知装置の構成を示す図である。第3の実施の形態における劣化セル検知装置は、図1に示す第1の実施の形態における劣化セル検知装置の構成に加えて、電流センサ30を備える。電流センサ30は、組電池10からインバータ・コンバータ5に供給される放電電流を検出する。
第1の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断すると、組電池10の充電量(SOC)を増大させるようにした。第3の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断され、かつ、運転者の加速意図が大きい場合に、組電池10の充電量(SOC)を増大させる。この理由について説明する。
劣化セルが存在する場合、車両の加速時に、加速を行うために必要な電力を出力することが可能な所定電圧より、劣化セルの電圧が低下している可能性があり、この場合には、運転者の意図する加速を行うことができなくなる。従って、第3の実施の形態における劣化セル検知装置では、一部のセルのみが劣化していると判断され、かつ、運転者の加速意図が大きいと判断された場合に、組電池10の充電量を増加させる。これにより、劣化セルが存在する場合でも、運転者の意図する加速を行うことができるとともに、不特定多数のドライバに対してではなく、加速意図の大きいドライバの運転時に組電池10の充電量を増加させるという効果的な制御を行うことができる。
第3の実施の形態における劣化セル検知装置では、ドライバの加速意図が大きいか否かを、電流センサ30によって検出される電流の時間変化率に基づいて判断する。すなわち、電流の時間変化率が所定変化率以上であれば、ドライバの加速意図が大きいと判断し、電流変化率が所定変化率より小さければ、加速意図は小さいと判断する。
図7は、第3の実施の形態における劣化セル検知装置において、複数のセルs1〜snのうちの一部のセルの劣化を検知する処理、および、劣化セル検知後の処理内容を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、CPU4Bにより行われる。なお、図7に示すフローチャートにおいて、図3に示すフローチャートと同一の処理を行うステップには、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図5に示すフローチャートにおいて、ステップS10からステップS80の処理は、図3に示すフローチャートのステップS10からステップS80の処理と同一である。ステップS80に続くステップS300では、電流センサ30によって検出される電流値に基づいて、電流の変化率を算出する。電流変化率を算出すると、ステップS310に進む。ステップS310では、ステップS300で算出した電流変化率が所定変化率以上であるか否かを判定する。電流変化率が所定変化率以上であると判定するとステップS90に進み、所定変化率より低いと判定すると、ステップS10に戻る。ステップS90では、組電池10の充電量を増大させて、フローチャートに示す処理を終了する。
第3の実施の形態における劣化セル検知装置によれば、劣化しているセルが存在すると判断され、かつ、ドライバの加速意図が大きいと判断された場合に、組電池10のSOCを増大させる制御を行う。これにより、劣化セルが存在する場合でも、運転者の意図する加速を行うことができるとともに、全てのドライバに対してではなく、加速意図の大きいドライバの運転時に組電池10の充電量を増加させるという効果的な制御を行うことができる。
また、組電池10の放電電流の時間変化率に基づいて、運転者の加速意図が大きいか否かを判断するので、簡易な方法により、加速意図の大小を判断することができる。
本発明は、上述した各実施の形態に限定されることはない。例えば、第3の実施の形態における劣化セル検知装置では、組電池10の放電電流の時間変化率に基づいて、運転者の加速意図が大きいか否かを判定したが、アクセルペダルの踏み込み量や、スロットル開度に基づいて、加速意図の大小を判定してもよい。
上述した第1〜第3の実施の形態では、劣化セルを検出するために、セル電圧と電圧低下判定電圧(しきい値電圧Vt)とを比較したが、充電時における劣化セルの電圧上昇速度は、正常セルの電圧上昇速度より速いので、セル電圧と電圧上昇判定電圧とを比較することによって、劣化セルを検出することもできる。すなわち、セル電圧低下カウンタ4aおよび平均電圧低下カウンタ4bの代わりに、セル電圧上昇カウンタ4cおよび平均電圧上昇カウンタ4dを設けて、セル電圧が所定の電圧上昇判定電圧Vt1より高くなると、セル電圧上昇カウンタ4cのカウント値を1つ増加させるとともに、セルの平均電圧と電圧上昇判定電圧Vt1とを比較し、平均電圧が判定電圧Vt1より高い場合に、平均電圧上昇カウンタ4dのカウント値を1つ増加させる。セル電圧上昇カウンタ4cのカウント値が所定回数Nに到達すると、その時のセル電圧上昇カウンタ4cのカウント値から平均電圧上昇カウンタ4dを減算した結果Tが所定値Mより大きいか否かを判定する。減算結果Tが所定値Mより大きい場合には、複数のセルS1〜Snのうちの一部が劣化していると判定し、減算結果Tが所定値M以上の場合には、劣化セルは存在しないと判定する。
上述した第1〜第3の実施の形態における劣化セル検知装置では、各セルごとに電圧検出回路A1〜AnおよびコンパレータB1〜Bnを設けたが、マルチプレクサとともに、電圧検出回路とコンパレータとを1つずつ設け、マルチプレクサで電圧を検出するセルを切り換えるようにしてもよい。
図3、図5および図7に示すフローチャートでは、ステップS100において、劣化セルが存在しないと判断した後、ステップS110において、各カウンタ4a,4bのカウント値をリセットしてステップS10に戻ったが、ステップS110の処理を終了した後に、組電池1全体の劣化判定処理を行うようにしてもよい。この組電池1の劣化判定処理は、既知の方法を用いて行うことができる。この場合、一部のセルの劣化を検出することができるだけでなく、組電池1全体の劣化を検出することもできる。
特許請求の範囲の構成要素と第1〜第3の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、電圧検出回路A1〜Anがセル電圧検出手段を、コンパレータB1〜Bnがセル電圧低下判定手段を、セル電圧低下カウンタ4aがセル電圧低下回数計測手段を、CPU4が平均電圧低下判定手段および劣化判定手段を、セル平均電圧算出回路3が平均電圧算出手段を、平均電圧低下カウンタ4bが平均電圧低下回数計測手段を、CPU4、インバータ・コンバータ5および発電機7がSOC制御手段を、外気温センサ20が温度検出手段を、電流センサ30およびCPU4が加速要求判定手段を、電流センサ30が電流検出手段を、CPU4が電流変化率算出手段をそれぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
A1〜An…電圧検出回路
B1〜Bn…コンパレータ
1…しきい値電圧生成装置
2…アイソレーション回路
3…セル平均電圧算出回路
4…CPU
4a…セル電圧低下カウンタ
4b…平均電圧低下カウンタ
5…インバータ・コンバータ
6…モータ
7…発電機
10…組電池
20…外気温センサ
30…電流センサ
B1〜Bn…コンパレータ
1…しきい値電圧生成装置
2…アイソレーション回路
3…セル平均電圧算出回路
4…CPU
4a…セル電圧低下カウンタ
4b…平均電圧低下カウンタ
5…インバータ・コンバータ
6…モータ
7…発電機
10…組電池
20…外気温センサ
30…電流センサ
Claims (8)
- 組電池を構成する複数のセルの電圧を検出するセル電圧検出手段と、
前記セル電圧検出手段により検出されたセル電圧が所定のしきい値電圧より低いか否かを判定するセル電圧低下判定手段と、
前記セル電圧低下判定手段によって、セル電圧が前記所定のしきい値電圧より低いと判定された回数を計数するセル電圧低下回数計測手段と、
前記組電池を構成するセルの平均電圧を算出する平均電圧算出手段と、
前記セル電圧低下判定手段によって、セル電圧が前記所定のしきい値電圧より低いと判定されると、前記平均電圧算出手段により算出された平均電圧が前記所定のしきい値電圧より低いか否かを判定する平均電圧低下判定手段と、
前記平均電圧低下判定手段によって、セルの平均電圧が前記所定のしきい値電圧より低いと判定された回数を計数する平均電圧低下回数計測手段と、
前記セル電圧低下回数計測手段により計測された回数が所定回数に達した時に、前記セル電圧低下回数計測手段により計測されている回数と、前記平均電圧低下回数計測手段により計測されている回数とに基づいて、前記組電池を構成する複数のセルのうち、一部のセルが劣化しているか否かを判定する劣化判定手段とを備えることを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項1に記載の劣化セル検知装置において、
前記劣化判定手段は、前記セル電圧低下回数計測手段により計測されている回数と、前記平均電圧低下回数計測手段により計測されている回数との差が、所定のしきい値より大きい場合に、前記複数のセルのうちの一部のセルが劣化していると判定することを特徴とする劣化セル検知装置。 - 組電池を構成する複数のセルの電圧を検出するセル電圧検出手段と、
前記セル電圧検出手段により検出されたセル電圧が所定のしきい値電圧より高いか否かを判定するセル電圧上昇判定手段と、
前記セル電圧上昇判定手段によって、セル電圧が前記所定のしきい値電圧より高いと判定された回数を数えるセル電圧上昇回数計測手段と、
前記組電池を構成するセルの平均電圧を算出する平均電圧算出手段と、
前記セル電圧上昇判定手段によって、セル電圧が前記所定のしきい値電圧より高いと判定されると、前記平均電圧算出手段により算出された平均電圧が前記所定のしきい値電圧より高いか否かを判定する平均電圧低下判定手段と、
前記平均電圧上昇判定手段によって、セルの平均電圧が前記所定のしきい値電圧より高いと判定された回数を数える平均電圧上昇回数計測手段と、
前記セル電圧上昇回数計測手段により計測された回数が所定回数に達した時に、前記セル電圧上昇回数計測手段により計測されている回数と、前記平均電圧上昇回数計測手段により計測されている回数とに基づいて、前記組電池を構成する複数のセルのうち、一部のセルが劣化しているか否かを判定する劣化判定手段とを備えることを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項3に記載の劣化セル検知装置において、
前記劣化判定手段は、前記セル電圧上昇回数計測手段により計測されている回数と、前記平均電圧上昇回数計測手段により計測されている回数との差が、所定のしきい値より大きい場合に、前記複数のセルのうちの一部のセルが劣化していると判定することを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の劣化セル検知装置において、
前記劣化判定手段によって、前記複数のセルのうちの一部のセルが劣化していると判定されると、前記組電池のSOCを増大させるSOC制御手段をさらに備えることを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の劣化セル検知装置において、
前記組電池の周囲の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記劣化判定手段によって、前記複数のセルのうちの一部のセルが劣化していると判定され、かつ、前記温度検出手段によって検出された温度が所定温度以下である場合に、前記組電池のSOCを増大させるSOC制御手段をさらに備えることを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の劣化セル検知装置において、
前記劣化セル検知装置は、車両に搭載されて使用されるものであって、
ドライバの加速要求が所定の要求値より大きいか否かを判断する加速要求判断手段をさらに備え、
前記劣化判定手段によって、前記複数のセルのうちの一部のセルが劣化していると判定され、かつ、前記加速要求判断手段によってドライバの加速要求が所定の要求値より大きいと判断されると、前記組電池のSOCを増大させるSOC制御手段をさらに備えることを特徴とする劣化セル検知装置。 - 請求項7に記載の劣化セル検知装置において、
前記組電池の放電電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された放電電流の時間変化率を算出する電流変化率算出手段とをさらに備え、
前記加速要求判断手段は、前記電流変化率算出手段により算出された電流変化率が所定変化率以上の場合に、ドライバの加速要求が所定の要求値より大きいと判断することを特徴とする劣化セル検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004215297A JP2006040601A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 劣化セル検知装置 |
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JP2004215297A JP2006040601A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 劣化セル検知装置 |
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ID=35905380
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013244760A (ja) * | 2012-05-23 | 2013-12-09 | Fuji Electric Co Ltd | 電気推進システムの制御方法および制御装置 |
DE102019213080A1 (de) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Diagnose eines technischen Systems, Batteriesystem und Elektrofahrzeug |
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2004
- 2004-07-23 JP JP2004215297A patent/JP2006040601A/ja active Pending
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