JP2006039943A - 内部空間モデル作成システム及び外形定義モデル作成システム - Google Patents

内部空間モデル作成システム及び外形定義モデル作成システム Download PDF

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Abstract

【課題】 従来より少ない手間と短い時間で、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、有限要素法を使用して、構造物20を表現した構造物モデル24から構造物の内部空間26の外形を定義する外形定義モデル40を作成する外形定義モデル作成システムであって、この外形定義モデル作成システムは、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成し、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いαがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内部空間モデル作成システム等に係り、特に、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システム等に関する。
従来、構造物の内部空間の3次元ソリッドモデルを作成する場合、構造物の有限要素メッシュを内部空間側にオフセットさせて内部空間の外形を表すメッシュモデルを作成し、そのメッシュモデルを元に内部空間の3次元ソリッドモデルを作成することが行われている。
しかし、構造物の有限要素メッシュを内部空間側にオフセットさせる場合、オフセットさせる方向は様々であり、特に内部空間の形状が複雑な程、内部空間の外形を精度良く表すメッシュモデルを作成することが困難であった。また、オフセット後のメッシュの不要な部分を削除したり、離れているメッシュを結合したり等の作業も必要であり、多くの手間と時間がかかっていた。
また、内部空間の形状が複雑な場合、その内部空間を複数の比較的簡単な形状の小空間に分けることで、各小空間の外形を精度良く表すメッシュモデルを作成し易くなる。しかし、このようなメッシュモデルから作成される複数の3次元ソリッドモデルを結合するために、メッシュの一部を修正してそれらの3次元ソリッドモデルを結合する必要があり、多くの手間と時間がかかっていた。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、従来より少ない手間と短い時間で、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システムを提供することを目的としている。
また、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、従来より少ない手間と短い時間で、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システムであって、2次元の要素により内部空間が閉空間となるように構造物を表現した構造物モデルを作成する構造物モデル作成手段と、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成手段であって、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成する外形定義モデル作成手段と、この外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明により、従来より少ない手間と短い時間で有限要素による内部空間モデルを作成することが出来る。特に、本発明は、外形定義モデル作成手段を有し、この外形定義モデル作成手段により、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成し、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成するようにしているので、構造物の内部空間が複雑な形状を有していても、この外形定義モデル作成手段により、外形定義モデルを自動的に作成することが出来る。例えば、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接しているような分岐部分があっても、それらの複数の要素のうち、内部空間の外形を定義する適切な要素に対して、構造物モデルに沿って連続する外形定義モデルの要素を作成することが出来る。その結果、手作業による様々なメッシュ作成作業及び修正の多くの手間を省くと共に時間を短縮することが出来る。例えば、従来では、外形定義モデルを作成するのに、構造物モデルのメッシュをすべて内方にオフセットさせ、そのオフセットさせたメッシュから、余分なメッシュ部分を削除したり、離れているメッシュ部分を結合したり等の作業を行っていた。このような作業は、内部空間が複雑な程、非常に多くの手間と時間がかかるものであったが、本発明により、これらの作業を省略することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、近接の度合いは、nbを構造物モデルの所定の要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトル、noを構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面及び構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトル、poを構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルとした場合、
Figure 2006039943
により表される。
このように構成された本発明においては、近接の度合いを、正確に且つ短い時間で算出することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、近接の度合いは、構造物モデルの所定の要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトルnb、構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトルno、及び、構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルpoの各座標成分から算出される内積により表される。
このように構成された本発明においては、近接の度合いを、正確に且つ短い時間で算出することが出来る。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムであって、この外形定義モデル作成システムは、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成し、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成し、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成するようにしているので、構造物の内部空間が複雑な形状を有していても、外形定義モデルを自動的に作成することが出来る。例えば、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接しているような分岐部分があっても、内部空間の外形を定義する適切な要素を作成することが出来る。その結果、手作業による様々なメッシュ作成作業及び修正の多くの手間を省くと共に時間を短縮して、従来より少ない手間と短い時間で有限要素による外形定義モデルを作成することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、構造物モデルの所定の要素のエッジに他の要素が隣接していない場合、外形定義モデルの2次元の要素を、構造物モデルの所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素と構造物モデルのエッジで連続するように構造物モデルの所定の要素の他方の面に対応させて作成する。
このように構成された本発明においては、構造物モデルの所定の要素のエッジに他の要素が隣接していない場合であっても、内部空間の外形を定義する適切な要素を作成することが出来る。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムであって、構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び所定の要素の他方の面のうち、所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定する面選定手段と、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成手段であって、外形定義モデルの2次元の要素を、所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素とエッジで連続するように面選定手段により選定された面に対応させて作成する外形定義要素作成手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び所定の要素の他方の面のうち、所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定し、外形定義モデルの2次元の要素を、所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素とエッジで連続するように選定された面に対応させて作成して、構造物モデルに沿って連続する外形定義モデルの2次元の要素を作成しているので、構造物の内部空間が複雑な形状を有していても、外形定義モデルを自動的に作成することが出来る。例えば、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接しているような分岐部分がある場合や、構造物モデルの所定の要素のエッジに他の要素が隣接していない場合であっても、内部空間の外形を定義する適切な要素を作成することが出来る。その結果、手作業による様々なメッシュ作成作業及び修正の多くの手間を省くと共に時間を短縮して、従来より少ない手間と短い時間で有限要素による外形定義モデルを作成することが出来る。
また、本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システムであって、
2次元の要素及び節点により、内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、構造物を表現する構造物モデルを作成する構造物モデル作成手段と、構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与するID付与手段と、構造物モデルに沿って連続し且つ構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成して複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成する外形定義モデル作成手段と、ID付与手段によりIDが付与された構造物モデルの境界面の要素の節点又は構造物モデルの境界面の節点に対応して作成された複数の小閉空間の外形定義モデルの境界面のそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与する節点番号付与手段と、外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成し、外形定義モデルの境界面の各節点に対応する内部空間のモデルの境界面の各節点に外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与する内部空間モデル作成手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明により、従来より少ない手間と短い時間で有限要素による内部空間モデルを作成することが出来る。特に、本発明は、IDが付与された構造物モデルの境界面の要素の節点又は構造物モデルの境界面の節点に対応して作成された複数の小閉空間の外形定義モデルの境界面のそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与するようにし、外形定義モデルの境界面の各節点に対応する内部空間のモデルの境界面の各節点に外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与するようにしているので、構造物の内部空間を複数の小閉空間に分けても、それらの小空間の内部空間モデルが互いに結合された構造物の内部空間モデルを自動的に作成することが出来る。その結果、手作業による様々なメッシュ作成作業及び修正の多くの手間を省くと共に時間を短縮することが出来る。例えば、従来では、複数の小閉空間のそれぞれの小空間モデルを結合するのに、それらの各小空間同士の境界面の要素や節点を修正し、各小空間モデルの境界面が互いに所定の距離内にあるように座標値を変更する等の作業をしていた。このような作業は、内部空間が複雑な程、非常に多くの手間と時間がかかるものであったが、本発明により、これらの作業を省略することが出来る。
また、本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成用コンピュータのための内部空間モデル作成プログラムであって、この内部空間モデル作成プログラムは、2次元の要素により内部空間が閉空間となるように構造物を表現した構造物モデルを作成させ、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成させ、この作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成させるように内部空間モデル作成用コンピュータを制御する。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成用コンピュータのための外形定義モデル作成プログラムであって、この外形定義モデル作成プログラムは、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成させるように外形定義モデル作成用コンピュータを制御する。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成用コンピュータのための外形定義モデル作成プログラムであって、この外形定義モデル作成プログラムは、構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び所定の要素の他方の面のうち、所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定させ、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、外形定義モデルの2次元の要素を、所定の要素の一方の面に対応させて作成させると共にこの2次元の要素とエッジで連続するように選定された面に対応させて作成させるように外形定義モデル作成用コンピュータを制御する。
また、本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成用コンピュータのための内部空間モデル作成プログラムであって、この内部空間モデル作成プログラムは、2次元の要素及び節点により、内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、構造物を表現する構造物モデルを作成させ、構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与させ、構造物モデルに沿って連続し且つ構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成させて複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成させ、IDが付与された構造物モデルの境界面の要素の節点又は構造物モデルの境界面の節点に対応して作成させた複数の小閉空間の外形定義モデルの境界面のそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与させ、作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成させ、外形定義モデルの境界面の各節点に対応する内部空間のモデルの境界面の各節点に外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与させるように内部空間モデル作成用コンピュータを制御する。
また、本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成方法であって、2次元の要素により内部空間が閉空間となるように構造物を表現した構造物モデルを作成する構造物モデル作成行程と、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成行程であって、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成する外形定義モデル作成行程と、この外形定義モデル作成行程によって作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成行程と、を有することを特徴としている。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成方法であって、この外形定義モデル作成方法は、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成し、さらに、構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して外形定義モデルの2次元の要素を作成することを特徴としている。
また、本発明は、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成方法であって、構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び所定の要素の他方の面のうち、所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定する面選定行程と、構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成行程であって、外形定義モデルの2次元の要素を、所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素とエッジで連続するように面選定行程により選定された面に対応させて作成する外形定義要素作成行程と、を有することを特徴としている。
また、本発明は、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成方法であって、2次元の要素及び節点により、内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、構造物を表現する構造物モデルを作成する構造物モデル作成行程と、構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与するID付与行程と、構造物モデルに沿って連続し且つ構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成して複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成する外形定義モデル作成行程と、ID付与行程によりIDが付与された構造物モデルの境界面の要素の節点又は構造物モデルの境界面の節点に対応して作成された複数の小閉空間の外形定義モデルのそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与する節点番号付与行程と、外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから内部空間のモデルを作成し、外形定義モデルの境界面の各節点に対応する内部空間のモデルの境界面の各節点に外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与する内部空間モデル作成行程と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、従来より少ない手間と短い時間で、有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成することが出来る。
また、本発明によれば、従来より少ない手間と短い時間で、有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
本実施形態は、本発明の内部空間モデル作成システム及び外形定義モデル作成システムを、自動車のサイドシル構造の内部空間を表す3次元有限要素ソリッドモデルの作成に適用したものである。
自動車の車体は、錆の発生を防止するために、サイドシルの内部を含め電着塗装を行う必要がある。この電着塗装は、車体全体を電着液に浸漬させると共に直流電流を流して行われる。
ここで、サイドシルは、その剛性を高めるために複数の鋼板が組み合わされたり、ピラーと連結されたりして、その内部空間が非常に複雑な形状に形成されている(図5参照)。そこで、このようなサイドシル内部に所望の膜圧の塗装が行われるか否かを、その内部空間を3次元ソリッドモデルで表して電位分布を求める有限要素法解析によるシミュレーションにより判断する必要がある。また、サイドシル内部の空間の隅々まで電流を行き渡らせるために、いわゆる電着孔が形成されており、その有限要素解析により、電着孔の位置や大きさ、サイドシル構造の最適化などを図る必要がある。
従来、その内部空間のソリッドモデルを、強度解析等に用いていたサイドシル構造の有限要素メッシュを元に、手作業による様々なメッシュ作成作業及び修正により作成しているが、サイドシルの内部空間は複雑な形状なため、非常に多くの手間と時間がかかっていた。
本実施形態では、このようなソリッドモデルを作成するにあたり、本発明の内部空間モデル作成システム及び外形定義モデル作成システムを適用して、従来より少ない手間と短い時間でその内部空間の有限要素モデルを作成するものである。
図1は、本実施形態による内部空間モデル作成システムの基本構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態による内部空間の有限要素モデル作成プログラムの基本構成を示すブロック図である。
図1に示すように、内部空間モデル作成システム1は、CPU2と、入力装置4と、出力装置6と、記憶装置8と、データベース10と、を備えている。
CPU2は、図2に示す有限要素モデル作成プログラム12を実行する中央演算装置であり、入力装置4は、有限要素モデルの指定や各種コマンドの入力などを行うためのキーボードやマウス等であり、出力装置6は、有限要素モデル等を表示或いは出力するモニターやプリンタ等である。記憶装置8は、演算結果等を記憶するためのハードディスクやROM、RAM等のメモリである。データベース10には、有限要素モデル作成に必要な各種データが蓄積され、後述するサイドシルの構造物モデルのデータも蓄積されている。
図2に示すように、有限要素モデル作成プログラム12は、モデル作成プログラム14、外形定義モデル作成プログラム16及び節点番号付与プログラム18を有し、本実施形態では、これらのプログラムは、図1に示す記憶装置8に記憶されている。
モデル作成プログラム14は、既存の有限要素法解析ソフトの一機能であり、3次元メッシュを含むメッシュを作成するためのプログラムである。
外形定義モデル作成プログラム16は、後述するように、所定の構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成するものである。
節点番号付与プログラム18は、外形定義モデル作成プログラム16により作成された外形定義モデルの所定の節点に所定の節点番号を付与し、内部空間を複数の小空間モデルに分割して表す場合に、それらの小空間モデルをデータ上で結合するためのプログラムである。
次に、図3乃至図7により、本実施形態の内部空間の有限要素モデル作成手順の前半部分を説明する。
図3は、本実施形態の内部空間モデルの作成手順を示すフローチャートであり、図4は、図3に示すフローチャートの各ステップにおける有限要素モデルの形状の概念図であり、図5は、自動車のサイドシルの構造物モデルから解析対象とする内部空間を有する部分のメッシュを切り出した構造物モデルを示す斜視図であり、図6は、図5に示す構造物モデルの内部空間を閉空間にするために新たにメッシュを付加した構造物モデルを示す斜視図であり、図7は、図6に示す構造物モデルの内部空間を複数の小空間に分割するために新たなメッシュを付加した構造物モデルを示す斜視図である。なお、図5乃至図7では、付加したメッシュを除きメッシュの一部のみを図示し、サイドシル部分の外形を主に示す。
この前半部分は、図3に示すステップS1乃至S5であり、解析対象とする内部空間を有する構造物モデルを作成する手順である。
図3に示すように、先ず、S1において、サイドシルの構造物モデルのメッシュデータをデータベース10(図1)から記憶装置8に読み込む。この構造物モデルは、車体の性能開発用にその強度や変形状態を解析するために、開発工程において予め作成されている2次元シェル要素による有限要素モデルである。
本実施形態では、後述するように、内部空間を4面体ソリッド要素によるメッシュで表すために、その内部空間の外形を定義する外形定義モデルを2次元の三角形要素で作成している。この外形定義モデルは、この構造物モデルを元に作成するようになっているので、このS1においては、2次元の三角形要素によるメッシュの構造物モデルを読み込んでいる。
次に、S2において、S1において読み込んだ構造物モデルから解析対象とする内部空間を含む部分のメッシュを切り出す。本実施形態では、図5に示すように、サイドシル20のピラー22との連結部を切り出しており、この構造物モデル24では、内部空間26が見えている。
このような切り出しは、オペレータが、切り出す要素や削除する要素を指定する等の操作をすることにより、モデル作成プログラム14(図2)により実行される。そのような操作は、オペレータが出力装置6のモニターを見ながら入力装置4のマウス等で行う。
図5及びこの図5の構造物モデル24を概念的に2次元で表した図4(a)に示すように、この切り出されたサイドシル20は、切り出しによるカット面30、サイドシルの外面に設けられた孔(外部孔)32、サイドシルの内部空間26内の鋼板に設けられた電着孔34(図7参照)等が、開口として残っている。
次に、図3に示すように、S3において、カット面及び外部孔をメッシュでふさぎ、解析対象とする内部空間が閉空間になるようにする。具体的には、図6に示すように、カット面30及び外部孔32に、切り出したサイドシル20の要素と同一の2次元の3角形要素によるメッシュ31、33を作成する。これらの追加したカット面30及び外部孔32のメッシュ31、33は、その要素及び節点がサイドシル20の要素及び節点と連続するように作成する。即ち、カット面30及び外部孔32の外周縁にある節点を、サイドシル20の節点と共有させる。
これらのメッシュの作成は、オペレータが、カット面30及び外部孔32との境界縁にある、サイドシルのメッシュの要素や節点を指定する操作を行うことにより、モデル作成プログラム14(図2)により実行される。
図6及びこの図6の構造物モデル24を概念的に2次元で表した図4(b)に示すように、このS5により、カット面30及び外部孔32がメッシュでふさがれ、一方、電着孔34(図7参照)は開口として残っている。
次に、S4において、電着孔をメッシュでふさぎ、そのメッシュを境界面として、サイドシルの内部空間を複数の比較的単純な形状の小空間に分ける。具体的には、図7に示すように、電着孔34に、上述したように、サイドシルのメッシュと連続するように、サイドシルのメッシュと同一の2次元の3角形要素によるメッシュ36を作成する。なお、図7では、電着孔34を示すために構造物モデル24の一部のみを示す。
これらのメッシュの作成は、オペレータが、電着孔34との境界縁にある、サイドシルのメッシュの要素や節点を指定する操作を行うことにより、モデル作成プログラム14(図2)により実行される。
図7及びこの図7の構造物モデル24を概念的に2次元で表した図4(c)に示すように、電着孔34に作成したメッシュ36により、内部空間26が複数の小空間、本実施形態では8つの小空間26a〜g(図14参照)に分けられると共に電着孔34に作成したメッシュ36がそれらの境界面36として構成される。本実施形態では、サイドシル20の内部構造が複雑な形状をしているため、このように複数の小空間26a〜gに分けることにより、解析モデルの形状精度や計算精度を高めるようにしている。
次に、図3に示すように、S5において、S4で作成した電着孔34のメッシュ(境界面)36のすべての要素に、特定のID番号を付与する。このID番号は、オペレータが、該当する要素を選択し、入力装置4のキーボードなどにより、例えば、「1」と打ち込む簡単な操作である。このような作業により、構造物モデル24を概念的に2次元で表した図4(d)に示すように、境界面36にIDが付与される。なお、上述したS4において、各電着孔34のメッシュ36を作成すると同時に、このようなID番号を付与しても良い。また、要素ではなく節点に、同様のID番号を付与しても良い。
後述するように、複数の小空間を有する構造物モデル24からは、その小空間の数に対応した複数の外形定義モデルが作成される。そして、そのIDを付与した要素からそれぞれ作成される各小空間の外形定義モデルの要素の節点に、互いに同一の節点番号が付与され、複数の小空間が一つの内部空間26として解析が行われるようになっている。
以上のS1乃至S5のステップにより、解析対象とする内部空間26を有する構造物モデル24が作成される。なお、本実施形態では、内部空間26が複数の小空間26a〜gに分かれるように構造物モデル24を作成しているが、S4及びS5のステップを省略し、内部空間26が一つの連続した空間であるように構造物モデル24を作成しても良い。
ここで、構造物モデル24とは、構造物がもともと閉空間を有し、その構造物自体を2次元要素でモデル化したものと、上述したサイドシル20のように、外部孔32や電着孔34を有していたり、構造物の一部を切り出してその切り出したカット面30が存在しているような、閉空間が形成されていない構造物について、閉空間を有するように2次元要素メッシュを作成して構造物をモデル化したものと、を含む。
次に、内部空間の有限要素モデル作成手順の後半部分を説明する。この後半部分は、図3に示すステップS6乃至S8であり、解析対象とする内部空間26を有する構造物モデル24を元に、内部空間26の外形を定義する外形定義モデルを作成し、その外形定義モデルから内部空間26を表す3次元ソリッドモデルを作成する手順である。
先ず、図3に示すように、S6において、空間の外形(外表面)を定義する外形定義モデルを作成する。このS6では、詳細には後述するが、外形定義モデル作成プログラム16(図2、図9参照)を実行することにより、上述した各ステップS1乃至S5により作成した構造物モデル24から外形定義メッシュが自動的に作成されるようになっている。
ここで、図8により、外形定義モデルの概念を説明する。図8は、外形定義モデルの概念について説明するための構造物モデル及び外形定義モデルを簡略化して2次元的に示す概念図(a)、その一部を拡大した構造モデルの概念図(b)及び外形定義モデルの概念図(c)である。
図8(a)に示すように、外形定義モデル40の要素40m及び節点40nは、構造物モデル24を元に、構造物モデル24のそれぞれの要素24m及び節点24nに対応して作成される。外形定義モデル40の各要素40mの大きさ及び形状は、構造物モデル24のそれぞれの要素24mと同一である。ここで、図8(a)では、説明を分かりやすくするために、外形定義モデル40を構造物モデル24に対してオフセットして示したが、実際のデータ上は、外形定義モデル40と構造物モデル24のそれぞれの節点24n、40nの座標は同一であり、オフセットされていない。
また、外形定義モデル40の要素40mは、構造物モデル24に沿って連続するように、即ち、隣り合う要素40mが互いに節点40nを共有すると共に途切れることなく内部空間26を取り囲むように作成される。例えば、図8(a)中、24iや24jで示す突出部では、それらの突出部24i、24jに沿って連続するようにメッシュが作成されて、突出部24i、24jと同一形状の外形定義モデル40のメッシュが作成される。
この外形定義モデル40と構造物モデル24との違いは、主に、構造物モデル24の分岐部分24kに表れる。図8(b)に示すように、この分岐部分24kは、簡略化して2次元的に示すと1本の線で表されるが、実際の構造物モデル24では、2次元の平面要素による1枚の平面で表される(図10参照)。仮に、このような構造物モデル24のメッシュから、その内部空間26の3次元ソリッドモデルを作成するとすると、この分岐部分24kの両側に広がる内部空間26同士がこの分岐部分24kで節点を共有し、作成された内部空間26のモデル形状が実際の形状と異なってしまう。
そこで、本実施形態では、図8(b)中の矢印xで示すような方向に沿って要素が連続的に作成されるように内部空間26の外形を定義し、図8(c)に示すように、有限要素モデル上、構造物モデル24の分岐部分24kの両側で広がる内部空間26を分けるように、外形定義モデル40のメッシュを作成するようにしている。この分岐部分24kに対応して作成された外形定義モデル40のメッシュは、その先端部の要素40m1及び要素40m2が節点40n1を共有して、矢印xで示す方向に沿って連続している。
図8(c)では外形定義モデル40を構造物モデル24に対してオフセットして示したが、上述したように、外形定義モデル40の節点座標は、構造物モデル24の節点座標と同一である。従って、この分岐部分40kでは、その先端部の節点40n1を除き、同一の節点座標に2つの節点が作成されるが、有限要素モデル上は、それらの節点が異なるものとして扱われる。
内部空間26の外形と同一の外形を有するこのような外形定義モデル40が作成されれば、内部空間26の形状と同一の形状の3次元ソリッドモデルを作成することが出来る。
ここで、実際のサイドシルには、上述したような突出部24i、24jや分岐部分24kは多々あり且つ複雑な形状をしている。従来は、オペレータの作業上、構造物モデル24のメッシュをすべて内方にオフセットさせ、余分なメッシュ部分の削除や、離れたメッシュ部分の結合などを行って、このような外形定義モデル40と同様なものを作成していたので、外形定義モデルを作成するのは非常に手間と時間がかかっていた。
そこで、本実施形態においては、外形定義モデル40を作成する外形定義モデル作成プログラム16(図2)により、外形定義モデル40を自動的に作成するようにしている。
次に、図9乃至図12により、S6(図3)において実行される外形定義モデル作成プログラムの内容及びその外形定義モデルの作成手順を説明する。図9は、外形定義モデル作成プログラムの処理内容を示すフローチャートであり、図10は、外形定義モデルの要素の作成方法を説明するための構造物モデルの一部を拡大して示す構造物モデルの部分拡大斜視図であり、図11は、ベース面に対する対象面の開き角度と近接度との関係を示す線図であり、図12は、図10に示す構造物モデルを元に作成された外形定義モデルを示す外形定義モデルの部分拡大斜視図である。
図9に示すように、外形定義モデル作成プログラム16(図2)は、S11乃至S14の各ステップに対応するサブルーチンプログラムを含み、これらのステップが繰り返し実行されるようになっている。
先ず、S6(図3)において外形定義モデル作成プログラム16が実行されると、S11において、ベース面及び対象面が特定される。
ベース面とは、構造物モデル24を構成する複数の要素(2次元要素)のうちの或る要素の表側又は裏側のどちらかの面である。例えば、図10に示すように、要素Aの内部空間側の面A1が、ベース面として特定される。本実施形態では、要素番号の小さい要素の面が優先的に特定されるようになっている。後述するように、このベース面に対して外形定義モデル40の要素が作成される。
対象面とは、ベース面に隣接する面及びベース面の裏側の面であり、構造物モデル24を構成する複数の要素(2次元要素)のうちの或る要素の表側又は裏側のどちらかの面が対象面として特定される。この対象面は、ベース面に対して生成させる要素(外形定義モデル40)に隣接し且つ連続する要素(外形定義モデル40)を生成することが可能な面である。
ここで、ベース面は、構造物モデル24の要素の形状に対応して複数のエッジ(辺)を有している。本実施形態では、構造物モデル24の要素は、3角形要素であるので、エッジを3つ有している。対象面は、これらのエッジごとに個別に特定され、例えば、図10に示すように、ベース面A1のエッジaについては、要素Bの面B1、要素Cの面C1、及び、要素Aの裏側の面A2が、それぞれ対象面として特定される。同様に、ベース面A1のエッジbについては、要素Dの面D1及び要素Aの裏側の面A2が対象面として特定され、エッジcについては、要素Eの面E1及び要素Aの裏側の面A2が対象面として特定される。
次に、図9に示すように、S12において、ベース面に対する対象面の近接度αの算出が行われる。この近接度αとは、ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度(近接の度合い)を、各対象面間で比較するための指標値であり、以下の式により算出される。
Figure 2006039943
nb:ベース面の法線ベクトル
no:対象面の法線ベクトル
po:対象面に平行なベクトル(接線ベクトル)
sign(x):数値xの正負を表す関数(+1又は−1)
この数式1において、((nb・no)/(|nb||no|)-1)は、ベース面と対象面との間の開き角度の大小を表し、また、sign(nb・po)は、その開き角度として内部空間側の開き角度を特定するために、ベース面に対する対象面の象限を考慮したものである。このsign(nb・po)は、内部空間側の開き角度が0度乃至180度では+1であり、180度を超えると−1となる。
各ベクトルnb、noは、ベース面及び対象面の要素のそれぞれの3つの節点座標の関係から外積により求める。対象面に平行なベクトルpoは、対象面の要素の3つの節点座標の関係から求め、ベース面から離れる方向に向かうベクトルとして算出する。内積nb・no及び内積nb・poは、一般的な内積の定義に従い、各ベクトルnb、no、poのxyzの各成分の積と和によって求める。係数1/2は、近接度αが−1から+1までの値をとるように調整するものであり、他の数値でも良い。また、この係数の演算符号の−(マイナス)を+(プラス)にしても良く、この場合、以下で説明する近接度の大小の関係が逆になる。
ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度と近接度αとの関係を線図で示すと、図11のようになる。図11に示すように、例えば、図11中Iの関係、即ち、ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度がほぼ360度に近い場合には、近接度はほぼ−1になる。また、ベース面の要素の裏側の面が対象面である場合にもこのIの関係となり、近接度は−1となる。
このIで示す関係から、ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度が小さくなるにつれて、近接度は大きくなり、例えば、IIIで示すように、ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度が180度である場合には、近接度は0となる。さらに、Vで示すように、ベース面に対する対象面の内部空間側の開き角度がほぼ0度である場合には、近接度はほぼ1となる。
この近接度αは、例えば、図10において、分岐部分24kの平面が、他の平面に対して90度の角度で延びているとすると、ベース面A1に対する対象面B1の近接度は0.5、対象面C1の近接度は0、対象面A2の近接度は−1と算出される。
次に、図9に示すように、S13において、外形定義モデルの要素を作成する対象面の選定が行われる。ここで、図8(a)及び図10に示すように、構造物モデル24に沿って内部空間26の外形を定義するメッシュを作成するためには、要素を作成する対象面を、ベース面の各エッジに対してそれぞれ1つ選定する必要がある。このS13では、各対象面について算出された近接度αの値が最も大きい対象面が、外形定義モデル40の要素を作成する面として選定される。
例えば、図10において、ベース面A1のエッジaに対しては、近接度が最も大きい対象面B1(α=0.5)が、外形定義モデル40の要素を作成する面として選定される。
次に、ベース面A1の他のエッジについて例を示すと、ベース面A1のエッジbについては、対象面A2(α=−1)より近接度が大きい対象面D1(α=0)が外形定義モデル40の要素を作成する面として選定され、エッジcについては、対象面A2(α=−1)より近接度が大きい対象面D1(α=0)が外形定義モデル40の要素を作成する面として選定される。
次に、要素Fの面F1がベース面として特定(S11)された場合について例を示すと、そのベース面F1のエッジdについては、隣接する他の要素が存在せず、対象面として要素Fの裏側の面F2が選定(S13)される。
次に、図9に示すように、S14において、外形定義モデルの要素の作成を行うと共に節点番号付与プログラム18(図2)を実行する。
先ず、外形定義モデルの要素の作成について説明する。このS14では、ベース面の構造物モデル要素に対応させて外形定義モデル40の要素が作成されると共に、この要素に隣接し且つ連続する外形定義モデル40の要素が対象面の構造物モデル要素に対応させて作成される。
例えば、図10及び図12に示すように、このS14では、ベース面A1については、その要素Aに対応させて、要素Aと同一の形状及び大きさの要素A11を外形定義モデル40を構成する要素の一つとして新たに作成される。さらに、この要素A11に隣接し且つ連続するように、S13において選定された面B1、面D1、面E1のそれぞれの要素B、要素D、要素Eに対応させて、各要素B、D、Eとそれぞれ同一の形状及び大きさの要素B11、D11、E11を、外形定義モデル40を構成する要素として新たに作成される。
また、要素Fの面F1がベース面として特定(S11)された場合には、その要素Fに対応した要素F11が作成され、さらに、要素Fの裏側の面F2のみが対象面でありS13で選定されるので、この面F2の要素Fに対応した要素F21が作成される。
また、外形定義モデル40の要素、例えば、要素A11、B11、D11、E11、F11、F21は、隣接する要素と節点を共有するように作成される。例えば、図12において、要素A11とB11とは、エッジa上に位置する節点a1及びa2を共有している。また、要素F11と要素F21とは、エッジd上に位置する節点d1及びd2をそれぞれ共有し、残りの節点a2又はd3は共有していない。
ここで、図12では、説明を分かりやすくするために、分岐部分40kの各要素、例えば、要素F11と要素F21が互いに離れているように図示しているが、上述したように、外形定義モデル40の各要素の各節点の座標は、構造物モデル24の対応する各要素の節点と同一であるので、要素F11と要素F21は同じ座標位置に存在する。そして、例えば、節点a2とd3、及び、要素F11と要素F21は、それぞれ同一座標に位置するが、その節点番号及び要素番号が異なるようにすれば、有限要素モデル上は、異なる要素及び節点として扱われる。
次に、図13により、節点番号付与プログラム18(図2参照)について説明する。図13は、節点番号付与プログラムの内容を説明するための構造物モデル及び外形定義モデルを簡略化して2次元的に示す概念図である。
ここで、後述するように、外形定義モデル40は、サイドシルの内部空間26の複数の小空間26a〜gに対応して複数作成される(図4(e)、図14参照)。
図13に示すように、節点番号付与プログラム18は、例えば、図示したように、S5において特定のIDを付与した構造物モデル24の境界面36の要素の各節点が、100乃至103という節点番号であるとすると、その境界面36の要素から作成される互いに隣り合う外形定義モデル40a、40bの要素の各節点に、それらの節点と同一の節点番号100乃至103をそれぞれ付与する。また、節点番号付与プログラム18は、境界面36以外の要素から作成する外形定義モデルには、構造物モデル24の各節点の節点番号を付与しない。
次に、図9に示すように、S14の処理が終了すると、再びS11に戻り、ベース面として特定した面A1以外の面がベース面として特定され、上述したS11乃至S14と同様の処理が行われる。本実施形態では、ベース面として特定した面以外の要素の中から、要素番号順にベース面を特定するようにしているが、複数の要素の中から任意に特定されるようにしても良い。例えば、特定したベース面(例えば、面A1)に隣接する面(例えば、面B1)を新たなベース面として特定するようにしても良い。
ここで、図10及び図12に示すように、例えば、面B1をベース面に特定(S11)する場合、面B1及びその対象面として選定(S13)される面A1には、要素A11及び要素B11を既に生成済みであるので、これらの面A1及びB1に対応した新たな外形定義モデル要素は作成せず、上述したS12、S13に従って、外形定義モデル要素が作成されていない面についてのみ外形定義モデル要素を作成する。
以上、S11乃至S14のステップが繰り返し実行され、構造物モデル24に沿って連続し且つ構造物モデル24の各要素に対応する外形定義モデル要素が一通り作成されると、S11乃至S14の処理が終了する。ここで、上述したように、本実施形態では、サイドシルの内部空間26を複数の小空間26a〜gに分けており、外形定義モデル作成プログラム16によるこれらのS11乃至S14の各ステップは、それらの複数の小空間26a〜gのそれぞれについて実行される。
なお、本実施形態では、構造物モデル24のすべての要素に対応させて外形定義モデル40の要素を作成するようにしているが、近接度による判断が特に必要な部分、例えば、上述したような構造物モデル24の分岐部分24kにおいてのみ、各要素に対応した外形定義モデルの要素を作成し、その他の例えば、構造物モデル24の各要素のエッジに複数の要素が隣接していない場合等、構造物モデル24の各要素をそのまま外形定義モデル40として使用することが出来る場合には、それらの構造物モデル24の各要素を外形定義モデルの要素として使用するようにしても良い。
次に、図4(e)、図13及び図14により、作成された外形定義モデル40について説明する。図14は、外形定義モデル作成プログラムにより作成されたサイドシルの内部空間の外形を定義する外形定義モデルを示す斜視図である。
先ず、図14及びこの図14の外形定義モデル40を概念的に2次元で表した図4(e)に示すように、複数の外形定義モデル40a〜gが作成される。ここで、図4(e)に示すように、これらの内部空間26a〜gにはメッシュが作成されていない。
また、図14に示すように、作成された外形定義モデル40a〜gは、構造物モデル24の2次元要素と同一の形状及び大きさの2次元の三角形要素により作成される。
次に、図13及び図14に示すように、上述したS4(図3)による境界面36へのID付与及びS14の節点番号付与プログラム18の実行(図9)により、作成された外形定義モデル40a〜gの境界面36に対応する各要素の節点は、それぞれ、互いに同一の節点番号が付与される。
次に、図3及び図15により、内部空間の3次元ソリッドモデルの作成の手順について説明する。図15は、外形定義モデルから作成された内部空間の3次元ソリッドメッシュを示す斜視図(a)及びその一部をカットした部分断面斜視図(b)である。この図15では、作成された各空間モデル42a〜gを組み合わせた状態で図示している。
先ず、図3に示すように、S7において、S6で作成した外形定義モデルから、各内部空間を表す3次元ソリッドメッシュの空間モデルをそれぞれ作成する。これらの空間モデルは、オペレータが、外形定義モデル40a〜gを指定することにより、モデル作成プログラム14により自動的に作成され、図15及びこの図15の空間モデルを概念的に2次元で表した図4(f)に示すように、複数の空間モデル42a〜gが作成される。
このS7では、これらの空間モデル42a〜gは4面体要素で構成され、S6で作成した外形定義モデル40の三角形要素がこの空間モデルの外表面の要素面を構成し、且つ、外形定義モデル40の各要素の節点番号がそのまま保持されるようになっている。従って、図15(b)に示すように、有限要素モデル上、各小空間26a〜gが、境界面36で同一の節点番号の節点をそれぞれ有し、それらの節点により連通した空間として表される。
一方、各小空間モデル42a〜gのメッシュのうち、他のメッシュより太い線で示した線44は、各小空間26a〜gサイドシルの鋼板により隔てられている部分(図7参照)であり、その線44の両側の要素は連続せず、節点を共有していない。
このようにして、複数の小空間モデル42a〜gが境界面36で連結してサイドシルの内部空間26と同一の形状の空間モデルを作成することが出来る。
なお、これらの空間モデルを6面体要素で構成しても良く、この場合、S1乃至S5で作成する構造物モデル24及びS6で作成する外形定義モデル40は、それぞれ四角形要素で構成するようにする。
次に、図3に示すように、S8において、S7で作成した複数の小空間の3次元ソリッドメッシュ42a〜gの各データを、それぞれ、モデル作成プログラム14で解析可能なファイル上でまとめる。なお、S7において作成された各空間モデル42a〜gのデータを自動的に同一のファイル上に書き出すようにしても良い。
上述したように、境界面36のメッシュは、互いに同一の節点番号が付与されているので、各小空間モデル42a〜gのメッシュデータをファイル上でまとめるだけで、図15及びこの図15の空間モデル42を概念的に2次元で表した図4(g)に示すように、一つの空間を有する空間モデル42として有限要素法解析(本実施形態では、電位分布を求める)を行うことが出来る。
次に、上述した数式1の変形例を説明する。数式1は、各ベクトルnb、no、poを単位ベクトルneb、neo、peoとして算出すれば、以下の式でも良い。
Figure 2006039943
また、以下の式により、ベース面に対する対象面の内部空間側の角度θを互いの面の象限を考慮して算出して、対象面を選定してもよい。
Figure 2006039943
ここで、この数式3では、数式1及び数式2よりも演算量が多くなってしまうが、内部空間側の開き角度θ自体を算出することが出来る。例えば、図11中Iの関係ではθ=2πとなり、IIIの関係ではθ=π、Vの関係ではθ=0となるので、これらの開き角度θが小さいほど近接の度合いが小さいものとして、対象面を選定することが出来る。
次に、本発明を適用可能な構造物及び内部空間は、自動車の車体のサイドシルに限らず、構造物に囲まれた内部空間であれば、どのような構造にも適用可能である。例えば、自動車の車室内の音響を解析するために車室空間をモデル化したり、パソコン筐体内の温度分布を解析するためにパソコンの筐体内の空間をモデル化することも可能であり、様々な用途に適用し得る。
本実施形態による内部空間の内部空間モデル作成システムの基本構成を示すブロック図である。 本実施形態による内部空間の内部空間モデル作成プログラムの基本構成を示すブロック図である。 本実施形態の内部空間モデルの作成手順を示すフローチャートである。 図3に示すフローチャートの各ステップにおける有限要素モデルの形状の概念図である。 自動車のサイドシルの構造物モデルから解析対象とする内部空間を有する部分のメッシュを切り出した構造物モデルを示す斜視図である。 図5に示す構造物モデルの内部空間を閉空間にするために新たにメッシュを付加した構造物モデルを示す斜視図である。 図6に示す構造物モデルの内部空間を複数の小空間に分割するために新たなメッシュを付加した構造物モデルを示す斜視図である。 外形定義モデルの概念について説明するための構造物モデル及び外形定義モデルを簡略化して2次元的に示す概念図(a)、その一部を拡大した構造モデルの概念図(b)及び外形定義モデルの概念図(c)である。 外形定義モデル作成プログラムの処理内容を示すフローチャートである。 外形定義モデルの要素の作成方法を説明するための構造物モデルの一部を拡大して示す構造物モデルの部分拡大斜視図である。 ベース面に対する対象面の開き角度と近接度との関係を示す線図である。 図10に示す構造物モデルを元に作成された外形定義モデルを示す外形定義モデルの部分拡大斜視図である。 節点番号付与プログラムの内容を説明するための構造物モデル及び外形定義モデルを簡略化して2次元的に示す概念図である。 外形定義モデル作成プログラムにより作成されたサイドシルの内部空間の外形を定義する外形定義モデルを示す斜視図である。 外形定義モデルから作成された内部空間の3次元ソリッドメッシュを示す斜視図(a)及びその一部をカットした部分断面斜視図(b)である。
符号の説明
1 内部空間モデル作成システム
12 内部空間モデル作成プログラム
14 モデル作成プログラム
16 外形定義モデル作成プログラム
18 節点番号付与プログラム
24 構造物モデル
26 内部空間
26a〜g 内部空間の各小空間
30 カット面
31 カット面のメッシュ
32 外部孔
33 外部孔のメッシュ
34 電着孔
36 境界面
40 外形定義モデル
40a〜g 各小空間の外形定義モデル
42 空間モデル
42a〜g 各小空間の空間モデル

Claims (17)

  1. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システムであって、
    2次元の要素により上記内部空間が閉空間となるように上記構造物を表現した構造物モデルを作成する構造物モデル作成手段と、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成手段であって、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成する外形定義モデル作成手段と、
    この外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成手段と、
    を有することを特徴とする内部空間モデル作成システム。
  2. 上記近接の度合いは、nbを上記構造物モデルの所定の要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトル、noを上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面及び上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトル、poを上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルとした場合、
    Figure 2006039943
    により表される請求項1記載の内部空間モデル作成システム。
  3. 上記近接の度合いは、上記構造物モデルの所定の要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトルnb、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトルno、及び、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルpoの各座標成分から算出される内積により表される請求項1記載の内部空間モデル作成システム。
  4. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムであって、
    この外形定義モデル作成システムは、上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成し、さらに、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成することを特徴とする外形定義モデル作成システム。
  5. 上記構造物モデルの所定の要素のエッジに他の要素が隣接していない場合、上記外形定義モデルの2次元の要素を、上記構造物モデルの所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素と上記構造物モデルのエッジで連続するように上記構造物モデルの所定の要素の他方の面に対応させて作成する請求項4記載の外形定義モデル作成システム。
  6. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成システムであって、
    上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び上記所定の要素の他方の面のうち、上記所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定する面選定手段と、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成手段であって、上記外形定義モデルの2次元の要素を、上記所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素と上記エッジで連続するように上記面選定手段により選定された面に対応させて作成する外形定義要素作成手段と、
    を有することを特徴とする外形定義モデル作成システム。
  7. 上記近接の度合いは、nbを上記構造物モデルの所定の要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトル、noを上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面及び上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトル、poを上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルとした場合、
    Figure 2006039943
    により表される請求項4乃至6のいずれか1項記載の外形定義モデル作成システム。
  8. 上記近接の度合いは、上記構造物モデルの所定の要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面の法線ベクトルnb、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の法線ベクトルno、及び、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに隣接している要素又は上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接している要素の面又は上記構造物モデルの所定の要素の他方の面の接線ベクトルpoの各座標成分から算出される内積により表される請求項4乃至6のいずれか1項記載の外形定義モデル作成システム。
  9. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成システムであって、
    2次元の要素及び節点により、上記内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、上記構造物を表現する構造物モデルを作成する構造物モデル作成手段と、
    上記構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与するID付与手段と、
    上記構造物モデルに沿って連続し且つ上記構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成して上記複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成する外形定義モデル作成手段と、
    上記ID付与手段によりIDが付与された上記構造物モデルの境界面の要素の節点又は上記構造物モデルの境界面の節点に対応して作成された上記複数の小閉空間の上記外形定義モデルの境界面のそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与する節点番号付与手段と、
    上記外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成し、上記外形定義モデルの境界面の各節点に対応する上記内部空間のモデルの境界面の各節点に上記外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与する内部空間モデル作成手段と、
    を有することを特徴とする内部空間モデル作成システム。
  10. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成用コンピュータのための内部空間モデル作成プログラムであって、
    この内部空間モデル作成プログラムは、
    2次元の要素により上記内部空間が閉空間となるように上記構造物を表現した構造物モデルを作成させ、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成させ、
    この作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成させるように内部空間モデル作成用コンピュータを制御する内部空間モデル作成プログラム。
  11. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成用コンピュータのための外形定義モデル作成プログラムであって、
    この外形定義モデル作成プログラムは、上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成させるように外形定義モデル作成用コンピュータを制御する外形定義モデル作成プログラム。
  12. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成用コンピュータのための外形定義モデル作成プログラムであって、
    この外形定義モデル作成プログラムは、
    上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び上記所定の要素の他方の面のうち、上記所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定させ、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成させ、さらに、上記外形定義モデルの2次元の要素を、上記所定の要素の一方の面に対応させて作成させると共にこの2次元の要素と上記エッジで連続するように上記選定された面に対応させて作成させるように外形定義モデル作成用コンピュータを制御する外形定義モデル作成プログラム。
  13. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成用コンピュータのための内部空間モデル作成プログラムであって、
    この内部空間モデル作成プログラムは、
    2次元の要素及び節点により、上記内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、上記構造物を表現する構造物モデルを作成させ、
    上記構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与させ、
    上記構造物モデルに沿って連続し且つ上記構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成させて上記複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成させ、
    上記IDが付与された上記構造物モデルの境界面の要素の節点又は上記構造物モデルの境界面の節点に対応して作成させた上記複数の小閉空間の上記外形定義モデルの境界面のそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与させ、
    上記作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成させ、上記外形定義モデルの境界面の各節点に対応する上記内部空間のモデルの境界面の各節点に上記外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与させるように内部空間モデル作成用コンピュータを制御する内部空間モデル作成プログラム。
  14. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成方法であって、
    2次元の要素により上記内部空間が閉空間となるように上記構造物を表現した構造物モデルを作成する構造物モデル作成行程と、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成行程であって、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成する外形定義モデル作成行程と、
    この外形定義モデル作成行程によって作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成行程と、
    を有することを特徴とする内部空間モデル作成方法。
  15. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成方法であって、
    この外形定義モデル作成方法は、上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成し、さらに、上記構造物モデルの所定の要素のエッジに複数の要素が隣接している場合、これらの複数の要素のうち、上記所定の要素に対し近接の度合いがより大きい方の要素に対して上記外形定義モデルの2次元の要素を作成することを特徴とする外形定義モデル作成方法。
  16. 有限要素法を使用して、構造物を表現した構造物モデルから上記構造物の内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成方法であって、
    上記構造物モデルの所定の要素の一方の面のエッジに隣接する要素の面及び上記所定の要素の他方の面のうち、上記所定の要素の一方の面に対し、近接の度合いがより大きい方の面を選定する面選定行程と、
    上記構造物モデルに沿って連続する2次元の要素を作成して内部空間の外形を定義する外形定義モデルを作成する外形定義モデル作成行程であって、上記外形定義モデルの2次元の要素を、上記所定の要素の一方の面に対応させて作成すると共にこの2次元の要素と上記エッジで連続するように上記面選定行程により選定された面に対応させて作成する外形定義要素作成行程と、
    を有することを特徴とする外形定義モデル作成方法。
  17. 有限要素法を使用して構造物の内部空間のモデルを作成する内部空間モデル作成方法であって、
    2次元の要素及び節点により、上記内部空間を閉空間とすると共にこの閉空間をさらに境界面により複数の小閉空間に分けて、上記構造物を表現する構造物モデルを作成する構造物モデル作成行程と、
    上記構造物モデルの境界面の要素又は節点にIDを付与するID付与行程と、
    上記構造物モデルに沿って連続し且つ上記構造物モデルの要素及び節点にそれぞれ対応させて、2次元の要素及び節点を作成して上記複数の小閉空間の外形を定義する外形定義モデルをそれぞれ作成する外形定義モデル作成行程と、
    上記ID付与行程によりIDが付与された上記構造物モデルの境界面の要素の節点又は上記構造物モデルの境界面の節点に対応して作成された上記複数の小閉空間の上記外形定義モデルのそれぞれの節点に互いに同一の節点番号を付与する節点番号付与行程と、
    上記外形定義モデル作成手段によって作成された外形定義モデルから上記内部空間のモデルを作成し、上記外形定義モデルの境界面の各節点に対応する上記内部空間のモデルの境界面の各節点に上記外形定義モデルの境界面の各節点の各節点番号と同一の節点番号を付与する内部空間モデル作成行程と、
    を有することを特徴とする内部空間モデル作成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015095193A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 富士通株式会社 空間抽出プログラム、空間抽出方法および空間抽出装置
US9576098B2 (en) * 2006-07-21 2017-02-21 Synopsys, Inc. Lithography aware leakage analysis

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