JP2006039004A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス基板10上に樹脂ブラックマトリックス、着色画素が順次に形成されたカラーフィルタをフォトリソグラフィ法により製造するカラーフィルタの製造方法において、樹脂ブラックマトリックス11を形成する際の現像後の熱硬化処理、及び各色着色画素14を形成する際の現像後の各熱硬化処理を、最終着色画素を形成する際の現像後の熱硬化処理と同時に一括して行うこと。
【選択図】図1
Description
図3、及び図4に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、ガラス基板(50)上にブラックマトリックス(51)、着色画素(52)が形成されたものである。
図3、及び図4はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(52)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角14インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
このブラックマトリックス(51)は、ガラス基板(50)上に、例えば、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成されたものであり、樹脂を用いて形成されたブラックマトリックスを樹脂ブラックマトリックス(51)と称している。
バックライトからの直接光をカラーフィルタの周縁部の端まで遮蔽し、またカラーフィルタの端面から入射する迷光を低減させ画像のコントラストを向上させる機能をもたせたものである。
ブラックマトリックスが要望される場合などに採用されていた。しかし、ブラックマトリックスは、クロムなどの金属を用いたブラックマトリックスから、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。
ガラス基板が大サイズ化するに伴い、ブラックマトリックスの材料としてクロムなどの金属を用い真空装置で薄膜を成膜するブラックマトリックスよりも、黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成する樹脂ブラックマトリックスの方が価格的に有利なものとなり、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。
この移行は、ガラス基板が更に大サイズ化するに伴い著しくなるものと思われる。また、環境に配慮してクロムなどの金属を用いることを回避する傾向もある。
樹脂ブラックマトリックスの膜厚が、例えば、1.0μm程度と厚くなると、図4に示すように、樹脂ブラックマトリックス(51)上にその周縁部を重ねて形成された着色画素(52)は、その周縁部が樹脂ブラックマトリックス(51)上にて突起(53)となる。
図2(a)は、ガラス基板(20)上に黒色感光性樹脂が塗布され、フォトマスクを介した露光、現像処理によって、樹脂ブラックマトリックスのパターンが形成された状態を表したものである。
この樹脂ブラックマトリックスのパターン(21)は、フォトリソグラフィ工程におけるポストベーク(熱硬化処理)前のものであり、樹脂ブラックマトリックスのパターン(21)の厚み(T11)は、説明上2.0μmとする。
樹脂ブラックマトリックスのパターン(21)の熱収縮率を説明上50%とすると、得られた樹脂ブラックマトリックスのパターン(22)の厚み(T12)は、1.0μmとなる。
着色画素のパターン(23)は、ポストベーク前のものであり、着色画素のパターン(23)の厚みは、ガラス基板(20)上の部分の厚み(T13)を3.0μmとすると、樹脂ブラックマトリックスのパターン(22)上の部分の厚み(T14)は、樹脂ブラックマトリックスのパターン(22)の厚み(T12)が1.0μmであるので、2.0μmとなる。
が施された着色画素のパターン(24)の、ガラス基板(20)上の部分の厚み(T15)は、1.5μmとなる(T13(3.0μm)/2=1.5μm)。
従って、ガラス基板(20)の表面から、突起(53)の上部までの厚み(T17、T17=T12(1.0μm)+T16(1.0μm))は、2.0μmとなる。
よって、形成された突起(段差)(53)の厚み(T18、T18=T17(2.0μm)−T15(1.5μm))は、0.5μmとなる。
尚、金属を用いたブラックマトリックスの場合には、薄膜であるために、このような顕著な突起が形成されることはない。
1)例えば、特開平2−293702号公報は、ネガ型の着色感光性樹脂を用いた際に、露光に使用するフォトマスクとして、フォトマスクのパターン線幅を所望する着色画素のパターン線幅より細くしたフォトマスクを使用し、また、露光においては、フォトマスクと塗布膜との間に間隔を設けた露光を行うことにより突起を形成させない技法である。
しかし、この技法は、フォトマスクへの修正が伴い、また、パターンずれを起こさせず且つ突起を生じさせない作業条件に難点がある。
露光の際に、着色感光性樹脂の塗布膜上部での光の減衰による硬化不足を補うために、塗布膜上面にガラス基板の裏面側からの紫外光を反射させる反射板を設けている。
しかし、この技法は、減衰分の補足が十分に行われず、硬化が十分でないことに難点がある。
この技法は、研磨工程が追加されてしまうことに難点がある。
この技法は、突起を低減させる効果が不十分であることに難点がある。
理を行う技法である。
この技法は、オーバーコート層を設ける工程が追加されてしまうことに難点がある。
図1(a)〜(c)は、本発明によるカラーフィルタの製造方法を模式的に示した説明図である。
図1(a)は、ガラス基板(10)上に黒色感光性樹脂が塗布され、フォトマスクを介した露光、現像処理によって、樹脂ブラックマトリックスのパターンが形成された状態を表したものである。
この樹脂ブラックマトリックスのパターン(11)は、フォトリソグラフィ工程における熱硬化処理(ポストベーク)前のものであり、樹脂ブラックマトリックスのパターン(1
1)の厚み(T1)は、説明上2.0μmとする。
着色画素のパターン(13)は、ポストベーク前のものであり、着色画素のパターン(13)の厚みは、ガラス基板(10)上の部分の厚み(T3)を3.0μmとすると、樹脂ブラックマトリックスのパターン(11)上の部分の厚み(T4)は、樹脂ブラックマトリックスのパターン(11)の厚み(T1)が2.0μmであるので、1.0μmとなる。
両パターンの熱収縮率を50%とすると、得られた、ポストベークが施された樹脂ブラックマトリックスのパターン(12)の厚み(T2)が1.0μmとなる(T1(2.0μm)/2=1.0μm)。
また、得られた、ポストベークが施された着色画素のパターン(14)の、ガラス基板(10)上の部分の厚み(T5)は、1.5μmとなる(T3(3.0μm)/2=1.5μm)。
従って、ガラス基板(10)の表面から、ポストベークが施された着色画素のパターン(14)の上部までの厚み(T7、T7=T2(1.0μm)+T6(0.5μm))は、1.5μmとなる。
よって、突起(段差)は形成されず、平坦(T8)なものとなる。
このように、樹脂ブラックマトリックスのパターン(11)に施すポストベークと、着色画素のパターン(13)に施すポストベークを一括して行うことにより、図4に示すように、樹脂ブラックマトリックス上にその周縁部を重ねて形成された着色画素は、その周縁部が樹脂ブラックマトリックス上にて突起(段差)を形成することはない。
或いは、突起(段差)が形成されても、その厚みは低減されたものであり、僅小である。
(樹脂ブラックマトリックスの形成)
ガラス基板上に、黒色感光性樹脂をスピンコート装置を用いて塗布し塗膜を設け、フォトマスクを介し100mJ/cm2 の露光を与え、現像処理を行い、厚み0.99μmの樹脂ブラックマトリックスのパターンを形成した。
上記樹脂ブラックマトリックスのパターンが形成されたガラス基板上に、着色感光性樹脂をスピンコート装置を用いて塗布し塗膜を設け、フォトマスクを介し100mJ/cm2 の露光を与え、現像処理を行い、厚み2.10μmの着色画素のパターンを形成した。
樹脂ブラックマトリックスのパターンと、着色画素のパターンの重なり部分の厚みは2.31μmであった。
上記樹脂ブラックマトリックスのパターン、及び着色画素のパターンが形成されたガラス基板に230℃、30分間の熱硬化処理を行い、熱硬化処理が施された樹脂ブラックマトリックスのパターン、及び着色画素のパターンを得た。
熱硬化処理後の厚みは、樹脂ブラックマトリックスのパターンは0.81μm、着色画素のパターンは1.28μm、重なり部分は1.50μmであった。突起(段差)の厚みは、1.50−1.28=0.22μmであった。結果を表1に示す。
(樹脂ブラックマトリックスの形成、及び熱硬化処理)
ガラス基板上に、黒色感光性樹脂をスピンコート装置を用いて塗布し塗膜を設け、フォトマスクを介し100mJ/cm2 の露光を与え、現像処理を行い、厚み0.93μmの樹脂ブラックマトリックスのパターンを形成した。
この樹脂ブラックマトリックスのパターンが形成されたガラス基板に230℃、30分間の熱硬化処理を行い、熱硬化処理が施された樹脂ブラックマトリックスのパターンを得た。厚みは0.76μmであった。
上記樹脂ブラックマトリックスのパターンが形成されたガラス基板上に、着色感光性樹脂をスピンコート装置を用いて塗布し塗膜を設け、フォトマスクを介し100mJ/cm2 の露光を与え、現像処理を行い、厚み2.12μmの着色画素のパターンを形成した。
樹脂ブラックマトリックスのパターンと、着色画素のパターンの重なり部分の厚みは2.30μmであった。
上記熱硬化処理が施された樹脂ブラックマトリックスのパターン、及び着色画素のパターンが形成されたガラス基板に230℃、30分間の熱硬化処理を行い、熱硬化処理が施された着色画素のパターンを得た。
熱硬化処理後の厚みは、着色画素のパターンは1.27μm、重なり部分は1.77μmであった。突起(段差)の厚みは、1.77−1.27=0.51μmであった。結果を表2に示す。
51・・・ブラックマトリックス
52・・・着色画素
53・・・突起(段差)
11、21・・・樹脂ブラックマトリックスのパターン(熱硬化処理前)
12、22・・・ポストベークが施された樹脂ブラックマトリックスのパターン13、23・・・着色画素のパターン(熱硬化処理前)
14、24・・・ポストベークが施された着色画素のパターン
Claims (2)
- ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色画素が順次に形成されたカラーフィルタの製造方法において、樹脂ブラックマトリックスを形成する際の熱硬化処理、及び各色着色画素を形成する際の各熱硬化処理を、最終着色画素を形成する際の熱硬化処理と同時に一括して行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
- ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色画素が順次に形成されたカラーフィルタをフォトリソグラフィ法により製造するカラーフィルタの製造方法において、樹脂ブラックマトリックスを形成する際の現像後の熱硬化処理、及び各色着色画素を形成する際の現像後の各熱硬化処理を、最終着色画素を形成する際の現像後の熱硬化処理と同時に一括して行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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