JP2006037354A - 流込み式水力発電所の取水制御方法と取水制御装置 - Google Patents

流込み式水力発電所の取水制御方法と取水制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
水量のほか河川水に含まれる砂についても考慮して、発電所の設備に対する損傷の軽減や発電所の稼働率向上が可能な、流込み式水力発電所の取水制御方法を提供すること。
【解決手段】
取水口制水門5に隣接する河川1中の濁度を濁度計20で計測して、取水口制水門5を開放している際に濁度が濁度上限値以上になった場合、取水口制水門5を閉鎖して取水を停止して、且つ取水口制水門5を閉鎖している際に濁度が濁度下限値以下になった場合、取水口制水門5を開放して取水を再開することを特徴とする流込み式水力発電所の取水制御方法により、増水時には素早く濁度の増加を検出して取水を停止して、また増水のピークを過ぎた後は、濁度を基に早い時期に取水を再開して、発電所の設備の損害軽減や発電所の稼働率を高めることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、山間部を流れる河川に隣接して設置される、流込み式水力発電所の取水制御方法と取水制御装置に関する。
水力発電所は、河川を横断するように設置されたダムに河川水を貯留して、この水を取り入れて発電を行う方式が一般に知られているが、河川水を堰堤などを用いて分岐させ、人工的に造られた流路に水を誘導して、山腹などの傾斜面に設置された水圧鉄管内で水を落下させて発電を行う流込み式も多数設置されている。流込み式水力発電所は、河川を横断するように堰堤を設置して、ここで貯えられた水を取水口制水門を経て取水口に送り、さらに沈砂池などを経て水圧鉄管に送られ、水圧鉄管の中を落下した水が水車を回転させて発電機を駆動する。水車を回した水は放水路から河川に戻され、また沈砂池に蓄積された砂は、排砂路を用いて河川に戻すことができる。
河川中には流木や石など様々な異物が混じっており、流込み式水力発電所内に、これらの異物が進入すると発電所の設備を損傷する恐れがある。そこで河川から取水口に大きな異物が進入しないよう、取水口制水門の入り口側に取水口スクリーンと呼ばれる格子状の枠体が設置されており、流木や岩石の進入を食い止め、また水圧鉄管手前に設置される水槽スクリーンは、木の葉などの細かい異物を取り除くことができる。なお砂は両スクリーンで取り除くことができないため、沈砂池で水の流速を落として底に沈殿させている。
発電に利用される河川水は、沈砂池を通過した後もある程度の砂が混入しており、この砂が水圧鉄管や水車に接触して表面を少しずつ摩耗させていくため、定期的な点検や保守が行われている。そして発電所の上流で大雨が降った場合、河川の水量が増加して流域や川底の砂が巻き上げられて濁流になり、これらが発電所にも流入する。このような濁流は沈砂池でも砂を十分に分離できず、水車などを急速に摩耗させるため、従来は河川の水量が増加した場合、取水口制水門を閉鎖して取水を停止しており、時間の経過により水量が減ると取水口制水門を開放して取水を再開している。
しかし水量と水中の砂の含有量は必ずしも密接な関連性がなく、水量が平常より多くても砂の含有量が少ない場合、本来なら取水の再開が可能でも、取水口制水門を閉鎖していることがあり、また上流で土砂崩れなどがあった場合、水量に係わらず大量の砂が流れ込み、設備に大きな損害を与える恐れがある。したがって水量だけに依存して発電所の運転を行うと、本来なら発電可能な時に取水を停止したり、発電を停止すべき時に取水を続けることがあり、発電所の設備に対する損傷の増加や発電所の稼働率の低下といった問題が発生する。
本発明はこうした実状を基に開発されたもので、水量のほか河川水に含まれる砂についても考慮して、発電所の設備に対する損傷の軽減や発電所の稼働率向上が可能な、流込み式水力発電所の取水制御方法と取水制御装置の提供を目的としている。
前記の課題を解決する請求項1記載の発明は、取水口制水門に隣接する河川中の濁度を計測して、取水口制水門を開放している際に濁度が濁度上限値以上になった場合、取水口制水門を閉鎖して取水を停止し、また取水口制水門を閉鎖している際に濁度が濁度下限値以下になった場合、取水口制水門を開放して取水を再開することを特徴とする、流込み式水力発電所の取水制御方法である。
流込み式水力発電所は、従来から堰堤内の水位を検出する水位検出器が設置されており、水位から河川の水量を算出して制御に利用されている。そして本発明では、水位検出器以外に堰堤内の水の濁度を計測するために濁度計を設置しており、これらのデータは、取水口を統括している制御部に連続的に送信されている。河川の水位が平常である場合、取水口制水門が開放されており、堰堤に貯えられた水は、取水口スクリーンと取水口制水門を通過して取水口に取り入れられ、沈砂池を経て水圧鉄管に送られ水車を駆動して発電を行っている。
河川の上流部で降雨があり河川が増水すると、山肌や川底の砂が水流と混合して堰堤に進入してくるが、河川水の濁度は連続的に計測されており、この値があらかじめ定められた濁度上限値以上になると、河川の流量に係わらず取水口制水門を閉鎖して取水を停止する。また水量があらかじめ定められた流量上限値以上になった際は、従来と同様に濁度に係わらず取水口制水門を閉鎖して取水を停止する。なお濁度上限値は、経験則や実験から得られた結果を基に発電所ごとに決められる固有値であり、他方の流量上限値は、取水口設備の許容水量などに基づき決められる固有値である。したがって取水を停止する条件は、濁度または水量のいずれかが基準以上になる場合であり、土砂崩れなどで一度に大量の砂が河川に流れた場合も、素早く取水を停止できる。
上記のような条件が成立して取水口制水門を閉鎖している場合も、降雨が終わってから時間が経過すると、水量と濁度の両方が低下して取水の再開が可能になる。取水を再開する条件としては、水量が流量上限値を下回っていることが必須であり、しかも濁度があらかじめ定められた濁度下限値以下の場合である。この濁度下限値は、前記の濁度上限値と同一ではなく、これよりも小さい値であり、濁度に関しては取水再開が取水停止よりも条件が厳しい。なお濁度下限値以外に流量下限値も従来と同様に決められており、水量が流量下限値以下になった場合も取水が再開できる。このように従来は水量だけで取水再開を判断していたが、本発明により濁度も考慮に入れることで、河川水の濁度が急速に改善された場合、より早い時点で取水が再開できる。
濁度計は、各種の水質調査に用いられており、標準液の濁りを基準として光学的な手法で濁り具合を計測するもので、この計測値は100度などと表記される。計測結果は電気的な信号に変換されてコンピュータなどに直接入力が可能であり、これが取水口を管理する制御部に送信されて、取水口設備の運転に利用される。本発明においては、河川の濁度を正確に計測するため、濁度計は取水口制水門周辺の河川中に設置する必要があるが、濁度計は精密機器であり、単体で設置すると流木などの異物で破損する恐れがあり、金属製のパイプで濁度計を覆うなどの保護対策が必要である。また濁度計の設置場所は限定されないが、正しい計測が行えるよう水がよどむような場所は避けて、さらに水位の増減の影響を受けないよう、十分な配慮が必要である。
請求項2記載の発明は、遠隔操作が可能な取水口制水門と、取水口制水門に隣接する河川中の濁度を計測する濁度計と、
濁度計からの濁度を受信して、取水口制水門を開放している際に濁度が濁度上限値以上になった場合、取水口制水門を閉鎖し、また取水口制水門を閉鎖している際に濁度が濁度下限値以下になった場合、取水口制水門を開放する機能を備えた制御部と、から構成される流込み式水力発電所の取水制御装置である。
請求項1記載の方法を実現するには、請求項2記載のような取水制御装置が必要であり、取水口制水門は、制御部からの遠隔操作で水路を開放したり閉鎖できる機能を備え、また濁度計で計測された濁度も制御部に送信されている。そして制御部は、濁度や水位などの情報を基に組み込まれたプログラムによって、取水口制水門を作動させて取水の停止や再開などを自動的に行うことができる。
請求項1および2記載の発明のように、取水口制水門の開放と閉鎖を判断する基準に、従来の河川水量のほか、新たに濁度も利用することで、水中に砂などの異物を多く含み水車などの摩耗が急速に進むと予想される場合、早めに取水口制水門を閉鎖して取水を停止することで、発電設備の損傷による不具合を予防でき、また沈砂池での堆積物の増加も抑制でき、保守点検に係わる費用や労力が削減可能である。さらに増水のピークを過ぎた際、取水再開の条件に濁度を組み入れることで、従来より早い段階で取水口制水門を開放可能で、発電所の稼働率の向上も期待できる。
図1は、本発明による流込み式水力発電所の構成例を示す平面図であり、まず河川1を横断するように堰堤2と排砂門3が設置されている。堰堤2によって河川水はせき止められているが、一部は堰堤2から溢れ出て下流に流れていく。また排砂門3は、堰堤2内に堆積した土砂を排出する際などに開放される。堰堤2の水を取り入れるための取水口6が、河川1に隣接して設置され、河川1と取水口6との境界には、流木や岩石の進入を防止するための取水口スクリーン4が設置され、次に水の取り入れを調整するための取水口制水門5が設置されており、これを開放すると取水口6に水が流れ、閉鎖すると水が止まる。取水口6を通過した水は沈砂池7に流れ込み、ここで流路幅が広がり流速が落ちるため砂が底に沈んでいき、次に水は導水路8から水槽9に送られる。水槽9は発電に先立ち一時的に水を貯える設備で、ここでも流速が低下するため残存した砂が沈殿する。水槽9に貯えられた水は、落ち葉などの異物を除く水槽スクリーン10を経て、斜面に設置された水圧鉄管11の中を落下して水車12を回し、放水路14から河川1に戻される。また水車12は発電機13を駆動して電力を発生する。なお沈砂池7や水槽9に貯まった砂は、排砂水門16を開き排砂路17を利用して河川1に戻す。そのほか堰堤2内の水位を検出するため、水位検出器18が取水口スクリーン4近辺に設置されている。これら以外に、沈砂池7と水槽9の出口に設置されている補助水門15は、保守点検時などに使用される。
ここまでの構成は、従来の流込み式水力発電所と同様であるが、本発明では河川1中の濁度を計測するため取水口スクリーン4に隣接して濁度計20を設置しており、異物との衝突による破損を防止するため、金属製パイプの表面に多数の穴を設けて、内部に水を取り込める保護部材19に収容されている。また取水口6の近隣には、取水口設備を管理する制御部21が設置されており、各所に設置されたセンサから情報を集めて、これらの情報を基に運転を行っている。水位検出器18と濁度計20の計測値は、直ちに電気信号に変換され、連続的に制御部21に送信されており、また各水門はここから遠隔操作が可能である。
図2は、制御部21とこれに接続する機器類の構成を示すブロック線図である。制御部21は取水口設備を管理するもので各種の情報を取り入れているが、図中では本発明に関連のある要素だけを記載している。制御部21は一般のコンピュータと同様、情報処理を行うCPUや情報を蓄積する各種記憶装置などから構成され、各所に設置されたセンサからデータを収集して、これらを所定のプログラムで処理して、この結果を基に運転を自動的に遂行する。図のように制御部21は、水位検出器18と濁度計20から計測値を常時受信しており、制御部21の判断に基づいて取水口制水門5の開放や閉鎖が行われる。なお水位検出器18は、単に水位を検出するもので、実際の水量は、河川1の断面形状や流速などのほか、堰堤2に隣接して設置された排砂門3の開度も考慮に入れて、制御部21で計算される。
図3は、本発明による取水口制水門5の運転方法例を示すフロー線図で、取水を停止する際の条件を示しており、図3(A)は本発明によるフロー、図3(B)は従来のフローである。水位検出器18の検出値から、前記のように制御部21で排砂門3の開度など考慮しながら水量が換算される。なおこの水量は、取水口6に分岐する前の状態のもので、取水後の水量はこれより低下する。また濁度は濁度計20から送信された数値を直接利用する。図3(A)に記載されたフローは本発明によるもので、濁度上限値以上が一定時間継続した場合、取水口制水門5を閉鎖する。なおこの際、河川1の水量が規定流量に達していない時は、取水の停止で堰堤2の下流が平常時の状態から急速に増水して人的被害が懸念されるため、水量変化を緩和できるよう取水口制水門5を間欠下降させる。
また図3(B)のフローは、従来から行われている水量による取水停止をする場合で、異物の大量流入の防止や許容水量を超過しないよう設けられた基準である。ここでは取水を停止する流量上限値が規定されており、これが一定時間継続すると、濁度に係わらず取水口制水門5を閉鎖して取水を停止する。なお増水時は、堰堤2が完全に水没するため、水位検出器18などもこれに見合った高さに設置する。
図3のような条件が成立して取水口制水門5を閉鎖した後も、水位検出器18や濁度計20は、刻々と河川1の状況を計測しており、再開の時期を判断する。図4は取水を再開するための条件を示すフローであり、図4(A)は本発明による濁度を用いたもので、濁度下限値が一定時間継続した場合、取水口制水門5を開放して取水を再開する。ただし濁度がこの基準を満たしている場合でも、水量が流量上限値以上であれば、当然ながら再開はできない。また図4(B)のように流量下限値以下になった場合も取水が再開できる。
なお図3や図4に示される濁度上限値などは、河川の状況や季節や発電所の規模など様々な要因で変化するため、発電所ごとに試験などを通して最適な数値を決める必要がある。また濁度や水量は脈動があり一定していないため、これらの値は数秒から数分の間で連続して計測を行い、突発的な変動を排除できるよう対策が取られている。
これまでの研究より、水車12などの水流に接する各種設備が、砂などによって摩耗が進行する状況は、下記式によって近似されることが判明している。
W=K×a×ρ×V
ここで各変数は、次の通りである。
W:水車などの摩耗速度(mm/h),K:実績調査等により算出される定数,
a:平均粒径(mm),ρ:土砂濃度(g/L),V:流速(m/s)である。
ここで流速は、水圧鉄管の高低差により決まるため、河川の水量に係わらずほぼ一定であり、また定数は、発電所ごとの実績から得られる固有のもので、残りのa×ρの値が最も重要な要素になり、このa×ρを以降、便宜的に水質と呼ぶ。この水質を実際に計測するには、河川水からサンプルを抽出して、濾紙などで浮遊物を分離して重量を計測したり、複数の粒子を取り出して顕微鏡などで直径を計測する必要がある。
図5は、本発明の開発段階で行われた水質と濁度、および水質と河川の水量との関係の調査結果を示すグラフである。図5(A)は、水質と濁度計の指示値(濁度)の関係を示すもので、このように水質と濁度には強い相関性が見受けられる。したがって、濁度が大きくなるに連れ設備の摩耗速度が増加するため、濁度で取水の停止と再開を行う方法は、設備の保全に対して有効である。一方の図5(B)は、水質と河川の水量との関係を示すもので、水質は上流の植生や降雨の履歴など様々な要因が絡むため、水質と水量は相関性が希薄である。
図6は、ある流込み式水力発電所において、濁度計20により計測された濁度と、水位検出器18をもとに換算された水量を、時系列で計測した結果を示すグラフである。ここで図6(A)は、この計測結果に本発明を適用して取水の停止と再開を行った場合を、また図6(B)は、同じ計測結果に従来の方法を適用した場合を示す。これらのグラフの横軸は、時間の経過を示し(一目盛は半日)、また縦軸は濁度と水量である。この計測結果から、増水が始まった場合、水量の増加と共に濁度も上昇していくが、水量がピークを過ぎた後、水量は緩やかに減少していくのに対して、濁度はより急速に減少していくことが読み取れる。したがって濁度を基に取水口制水門5の開閉を行うと、増水時には、水量を基準にした場合よりも早く取水を停止して砂の流入量を削減でき、またピークを過ぎた後は、濁度が急速に低下することを利用して早い時期に取水を再開できる。
図6(A)は、図3(A)と図4(A)に示すフローと同様、濁度が濁度上限値以上になった時点で取水を停止して、濁度下限値以下になった時点で取水を再開している。このグラフから、濁度を利用した図6(A)の方が、早い時点で取水停止の基準に到達していることが読み取れる。したがって発電設備への砂の流入量が削減できるため、沈砂池7での砂の堆積や水車12の摩耗など、保守点検の面から利点がある。
また図6(A)のように濁度を基準とした場合、約6時間取水を停止していることが読み取れる。一方の図6(B)は、図3(B)と図4(B)に示すフローと同様、水量が流量上限値以上になった時点で取水を停止して、流量下限値以下になった時点で取水を再開している。このグラフから、水量を基準に運転を行うと、約7時間取水を停止していることが読み取れる。したがって濁度を利用することで、降雨後の豊富な水量を有効に利用でき、設備の稼働率が改善する。
本発明による流込み式水力発電所の構成例を示す平面図である。 制御部とこれに接続する機器類の構成を示すブロック線図である。 本発明による取水口制水門の運転方法例を示すフロー線図で、取水を停止する際の条件を示しており、(A)は本発明による濁度を基準にしたフロー、(B)は従来の水量を基準にしたフローである。 本発明による取水口制水門の運転方法例を示すフロー線図で、取水を再開する際の条件を示しており、(A)は本発明による濁度を基準にしたフロー、(B)は従来の水量を基準にしたフローである。 水質と濁度、および水質と河川の水量との関係の調査結果を示すグラフで(A)は、水質と濁度計の指示値(濁度)の関係を示し、(B)は、水質と河川の水量との関係を示す。 ある流込み式水力発電所において、濁度計により計測された濁度と、水位検出器をもとに換算された水量を、時系列で計測した結果を示すグラフであり、(A)は、この計測結果に本発明を適用して取水の停止と再開を行った場合を、(B)は、同じ計測結果に従来の方法を適用した場合を示す。
符号の説明
1 河川
2 堰堤
3 排砂門
4 取水口スクリーン
5 取水口制水門
6 取水口
7 沈砂池
8 導水路
9 水槽
10 水槽スクリーン
11 水圧鉄管
12 水車
13 発電機
14 放水路
15 補助水門
16 排砂水門
17 排砂路
18 水位検出器
19 保護部材
20 濁度計
21 制御部

Claims (2)

  1. 取水口制水門(5)に隣接する河川(1)中の濁度を計測して、取水口制水門(5)を開放している際に濁度が濁度上限値以上になった場合、取水口制水門(5)を閉鎖して取水を停止し、また取水口制水門(5)を閉鎖している際に濁度が濁度下限値以下になった場合、取水口制水門(5)を開放して取水を再開することを特徴とする流込み式水力発電所の取水制御方法。
  2. 遠隔操作が可能な取水口制水門(5)と、取水口制水門(5)に隣接する河川(1)中の濁度を計測する濁度計(20)と、
    濁度計(20)からの濁度を受信して、取水口制水門(5)を開放している際に濁度が濁度上限値以上になった場合、取水口制水門(5)を閉鎖し、また取水口制水門(5)を閉鎖している際に濁度が濁度下限値以下になった場合、取水口制水門(5)を開放する機能を備えた制御部(21)と、から構成される流込み式水力発電所の取水制御装置。
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