JP2006037134A - 連続搬送式めっき装置の電流制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークの先端部又は尾端部にめっきが厚付けされる部分を減少させ、厚付けされためっきに起因するシールローラーや製品ワークの損傷を減少させ、ダミーワークの長さが短くても製品ワークのめっき膜厚を均一にすることができる連続搬送式めっき装置の電流制御方法を提供する。
【解決手段】連続搬送式めっき装置を用いてワークWをバッチ式に処理する際のめっき電流を制御する連続搬送式めっき装置の電流制御方法であって、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向しているワークWの長さを求め、そのワークWの長さをアノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの長さで除してアノードの長さに対するワークの長さの比率を求め、その比率を設定された電流値に乗じた値を基準値として電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bを制御するようにした。
【選択図】図1
【解決手段】連続搬送式めっき装置を用いてワークWをバッチ式に処理する際のめっき電流を制御する連続搬送式めっき装置の電流制御方法であって、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向しているワークWの長さを求め、そのワークWの長さをアノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの長さで除してアノードの長さに対するワークの長さの比率を求め、その比率を設定された電流値に乗じた値を基準値として電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bを制御するようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークを連続的に移送する連続搬送式めっき装置を用いてワークをバッチ式に処理する際に、ワークに供給するめっき電流を制御する連続搬送式めっき装置の電流制御方法に関するものである。
プリント基板のような平板状ワークをめっきする装置としては、ワークを連続的に処理槽から処理槽へと移送する連続搬送式めっき装置が使用されることが多い。こうしためっき装置ではワークの移送方向に複数のアノードが配列され、各アノードにはそれぞれ個別にめっき用電源装置が設けられている。ここで、めっき用電源装置はワークへのめっきの付着量を一定にするために定電流制御されており、例えば特許文献1に示されるような電流制御方法が知られている。この特許文献1に記載されている電流制御方法は、最終めっき処理槽から引き出されたストリップのめっき付着量を検出し、そのめっき付着量が目標付着量になるように特定の数式によりめっき電流設定値を算出するものであり、ワークの先端、尾端についての考慮はなされていない。
ところが、プリント基板のようなワークでは、ロットごとにまとめて流し、バッチ式に処理することが多く、ロットとロットの間にワークの無い期間が生ずるのが一般的である。このようなワークの流し方をした場合、ロットの最初のワークがアノードの間に進入するときにはめっき用電源装置が定電流制御されているためにワークの先端に電流が集中し、その部分にめっきが厚付けされ、焼けを生じることになる。また、ワークの尾端がアノードの間から脱出するときにもワークの尾端に電流が集中し、同様の現象を生じることになる。こうした現象によりワークが不良となるのを避けるため、製品ワークの前側及び後側にダミーワークを置くようにしており、ダミーワークの先端及び尾端にめっきが厚付けされる現象を生じさせていた。
プリント基板のような平板状ワークの連続搬送式めっき装置では、ワークが処理液面より下方で処理槽に入出することから、入出口からの処理液の漏出を防止するために通常シールローラーを備えた液漏れ防止装置が設けられている。こうしたシールローラーの間をダミーワークの先端あるいは尾端のめっきが厚付けされた部分が通過すると、シールローラーに傷をつけてシール性能を低下させることになる。特にめっきが厚付けされた部分がいわゆる花が咲くという状態になっている場合には表面が粗いためシールローラーの著しい損傷を招くことになり、また厚付けされた部分ではめっきの付着が良好でないためはがれためっきがシールローラーに固着して後続する製品ワークの表面に傷をつけるという問題があった。
こうした問題を解決するため、従来はめっき槽先頭部と最後部のめっき用電源装置の設定電流を低減させていたが、めっき膜厚が変動する等めっき品質を低下させるという別の問題があり、本願出願人はこうした問題を解決する連続式めっきの電流制御方法を特願2002−345202として出願中である。この特願2002−345202の連続式めっきの電流制御方法は、ワークの移送方向に配列した各アノードの尾端にワークの先端が到達したとき当該アノードに給電するめっき用電源装置を定電圧制御で起動し、各アノードの先端にワークの先端が到達したとき当該アノードに給電するめっき用電源装置を定電流制御に切り替え、さらに各アノードの尾端にワークの尾端が到達したとき当該アノードに給電するめっき用電源装置を定電圧制御に切り替えるという方法である。
ワークの先端がアノードの尾端に達してからアノードの先端に達するまでの間はアノードと対向するワークの面積が徐々に増大して行き、ワークの尾端がアノードの尾端に達してからアノードの先端に達するまでの間はアノードと対向するワークの面積が徐々に減少して行くのであるが、この方法ではその間めっき用電源装置が定電圧制御で運転されていることにより流れる電流は対向する面積に見合うものとなり、アノードと対向するワークの面積が非常に小さいときにも過大な電流密度になることがないという利点がある。
ところが、実際には定電圧制御するときの電圧を最適に設定することが難しく、ダミーワーク先端及び尾端のめっきが厚付けされる部分が残存するという問題があり、また製品ワークの品質を確保するためには一定の長さのダミーワークを必要とするという問題があった。
特開平9−157899号公報
本発明は上記の問題点を解決し、ワークの先端部又は尾端部のめっきが厚付けされる部分を減少させ、厚付けされためっきに起因するシールローラーや製品ワークの損傷を減少させ、ダミーワークの長さが短くても製品ワークのめっき膜厚を均一にすることができる連続搬送式めっき装置の電流制御方法を提供するためになされたものである。
上記の問題を解決するためになされた本発明は、ワークの移送方向に配列したアノードと、定電流制御されそれぞれのアノードにめっき電流を供給するめっき用電源装置と、ワークの連続搬送装置とを備える連続搬送式めっき装置を用いてワークをバッチ式に処理する際のめっき電流を制御する連続搬送式めっき装置の電流制御方法であって、各アノードと対向しているワークの長さを求め、そのワークの長さをアノードの長さで除してアノードの長さに対するアノードと対向しているワークの長さの比率を求め、その比率を設定された電流値に乗じた値を基準値として当該アノードにめっき電流を供給する電源装置を制御することを特徴とするものである。
本発明の連続搬送式めっき装置の電流制御方法は、各アノードと対向しているワークの長さを求め、そのワークの長さをアノードの長さで除してアノードの長さに対するアノードと対向しているワークの長さの比率を求め、その比率を設定された電流値に乗じた値を基準値として電源装置が定電流制御されるので、アノードと対向するワークの面積が小さい場合にもその面積に見合う電流が供給されることになる。従ってワークとアノードの対向開始直後あるいは対向終了直前のアノードと対向するワークの面積が極めて小さい状態でも、ワークに過大な電流が流れることがなく、ワークの先端あるいは尾端への電流の集中が少なくなり、集中する範囲も小さくなってめっきが厚付けされる部分の面積が小さくなる。それにより厚付けされためっきに起因するシールローラーや製品ワークの損傷を減らすことができ、ダミーワークの長さが短くても製品ワークのめっき膜厚を均一にすることができる。これにより従来の問題点を解決することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しながら具体的に説明する。
図は本発明の連続式めっきの電流制御方法を実施するめっき装置の構成を例示するもので、図1はめっき槽とワークの配置を示す配置図であり、ワークWは矢印方向に移送される。図2は制御の流れを示すブロック図である。めっき槽1内にはワークWを挟むように対向させた2個1組のアノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bがワークの移送方向に配列して設けてあり、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bは同一長さとし、それぞれマイナス側出力端子を図示しない給電機構を介してワークWに接続しためっき用電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bのプラス側出力端子に接続してある。
図は本発明の連続式めっきの電流制御方法を実施するめっき装置の構成を例示するもので、図1はめっき槽とワークの配置を示す配置図であり、ワークWは矢印方向に移送される。図2は制御の流れを示すブロック図である。めっき槽1内にはワークWを挟むように対向させた2個1組のアノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bがワークの移送方向に配列して設けてあり、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bは同一長さとし、それぞれマイナス側出力端子を図示しない給電機構を介してワークWに接続しためっき用電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bのプラス側出力端子に接続してある。
図示していないがめっき槽1にはワークWの入口及び出口に液漏れ防止装置が設けてあり、ワークWをクランプして搬送する搬送装置が付設してある。これらの液漏れ防止装置及び搬送装置は従来知られるものを使用することができ、前記ワークへの給電機構も従来知られるものを使用することができるので詳細な説明は省略する。めっき用電源装置7a、8a、9a、10a、11a及び7b、8b、9b、10b、11bとしてはめっきの種類によって通常の直流電源装置の他、パルス波、矩形波等を出力する電源装置を選択、使用することができる。
制御装置12は搬送装置を制御するとともにワークWをトラッキングする移送制御部13、該移送制御部13の信号により各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bを個別に起動、停止させる電源制御部14、電流設定部15、該電流設定部15及び移送制御部13からの信号により電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bに基準値を送信する電流制御部16から構成してある。ワークW入口側のアノード2a、2bの尾端にはワークWを検出するセンサー17を設けて移送制御部13に検出信号を送るようにしてある。
移送制御部13はセンサー17の検出信号を受けると移送中のワークWの先端位置をトラッキングし、検出信号がなくなるとワークWの尾端位置をトラッキングするものとしてある。このトラッキング動作は搬送装置の移送速度と移送時間とからワークWの先端位置あるいは尾端位置を算出して行うものであり、同時に各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向するワークWの長さを算出し、それを各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの長さで除して算出した比率の信号を逐次電流制御部16に送るようにしてある。
電流設定部15はワークWの種別に対応して各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bが供給するべき電流を予め設定しておくためのものであり、電流値又は電流密度のいずれかで設定するものとしてある。電流制御部16は電流設定部15で設定された電流値に移送制御部13から送られる各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bに対向するワークWの長さの比率を乗じ、得られた値を基準値として当該電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bに送信するものとしてあり、電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bは電流制御部16から与えられた基準値で定電流制御される。
前記のように構成されためっき装置において、ワークWは製品ワーク18の前後に前部ダミーワーク19及び後部ダミーワーク20を並べて構成し、これを連続搬送して処理するものであり、図示の例では製品ワーク18を4個の製品ワークから、前部ダミーワーク19及び後部ダミーワーク20をそれぞれ3個のダミーワークから構成し、前部ダミーワーク19及び後部ダミーワーク20の全長を各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと同一長さとしてある。めっき処理をするのに先立ち、電流設定部15にワークWの種別に対応して各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bが供給するべき電流を入力して記憶させ、設定しておくのであるが、ここでのワークWの種別は製品ワーク18の種別となる。
ワークWが矢印方向に移送され、図3に示すように前部ダミーワーク19の先端が進行方向後端のアノード2a、2bの尾端位置まで達すると、前部ダミーワーク19の先端がセンサー17により検出され、移送制御部13はワークWの先端すなわち前部ダミーワーク19の先端のトラッキングを開始し、電源制御部14は電源装置7a、7bを起動する。ワークWが移送され、図4、図5に示す状態を経て図6に示すように前部ダミーワーク19の先端がアノード2a、2bの先端位置まで達すると、アノード2a、2bと対向する前部ダミーワーク19の長さのアノード2a、2bの長さに対する比率は0%から100%まで変化する。この間、移送制御部13はワークWの移動量からアノード2a、2bと対向する前部ダミーワーク19の長さと、その長さをアノード2a、2bの長さで除した比率とを算出し、算出した比率の信号を電流制御部16に送る。
電流制御部16は電流設定部15で設定された製品ワーク18の種別に対応する電流値に移送制御部13から与えられる比率の信号を乗じ、電源装置7a、7bに基準値として送信する。これにより、ワークWが図3に示す状態から図6に示す状態まで移送されてアノード2a、2bと対向する前部ダミーワーク19の長さのアノード2a、2bの長さに対する比率が0%から100%まで変化するのに伴い、電流制御部16から電源装置7a、7bに送信される基準値と、基準値により制御され電源装置7a、7bから供給されるめっき電流は0%から100%まで変化することになる。
このようにめっき電流はアノード2a、2bと対向する前部ダミーワーク19の面積に見合う電流に定電流制御されることになり、前部ダミーワーク19とアノード2a、2bとの対向が始まった直後の対向する面積が極めて小さい状態でも前部ダミーワーク19に過大な電流が流れることはない。アノード2a、2bと対向する前部ダミーワーク19の長さのアノード2a、2bの長さに対する比率が100%となった図6に示す状態では、前部ダミーワーク19に製品ワーク18の種別に対して設定された所定の電流が供給されることになり、この状態からさらにワークが移送されて製品ワーク18がアノード2a、2bと対向すれば、アノード2a、2bから前部ダミーワーク19に流されている設定されためっき電流が製品ワーク18に移行することになる。
また図6に示すように前部ダミーワーク19の先端がアノード3a、3bの尾端位置まで達すると、その状態は移送制御部13によりトラッキングされて検知され、前部ダミーワーク19の先端がアノード2a、2bの尾端位置まで達したときと同様に電源制御部14は電源装置8a、8bを起動する。この状態から図7に示すような前部ダミーワーク19の先端がアノード3a、3bの先端位置に達した状態までワークWが移送されると、前部ダミーワーク19の先端がアノード2a、2bの尾端位置からアノード2a、2bの先端位置まで移送されたときと同様に、アノード3a、3bと対向する前部ダミーワーク19の長さのアノード3a、3bの長さに対する比率が0%から100%まで変化するのに伴って電源装置8a、8bから供給されるめっき電流は0%から100%まで変化することになる。
以後ワークWは移送制御部13により同様にトラッキングされた状態で移送され、図7に示すように前部ダミーワーク19の先端がアノード4a、4bの尾端位置まで達すると電源装置9a、9bが、図8に示すように前部ダミーワーク19の先端がアノード5a、5bの尾端位置まで達すると電源装置10a、10bが、図11に示すように前部ダミーワーク19の先端がアノード6a、6bの尾端位置まで達すると電源装置11a、11bが電源制御部14により順次起動される。
また引き続き前部ダミーワーク19の先端がアノード4a、4bの尾端位置からアノード4a、4bの先端位置まで移送される間、前部ダミーワーク19の先端がアノード5a、5bの尾端位置からアノード5a、5bの先端位置まで移送される間及び前部ダミーワーク19の先端がアノード6a、6bの尾端位置からアノード6a、6bの先端位置まで移送される間に、電源装置9a、9b、電源装置10a、10b及び電源装置11a、11bからからそれぞれ供給されるめっき電流は、電流制御部16から与えられる基準値により制御されてそれぞれ0%から100%まで変化することになる。
前記のようにワークWが移送され、前部ダミーワーク19が各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと順次対向して行くとき、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bからワークWに流れるめっき電流は各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとそれぞれ対向する前部ダミーワーク19の面積に見合う電流に定電流制御されるので、前部ダミーワーク19と各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとの対向が始まった直後の対向する面積が極めて小さい状態でも前部ダミーワーク19に過大な電流が流れることはない。
前部ダミーワーク19の先端が各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6b何れかの先端位置まで移送された状態では、当該アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向する前部ダミーワーク19の長さの当該アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの長さに対する比率が100%となり、前部ダミーワーク19には製品ワーク18の種別に対して設定された所定の電流が供給されることになる。こうした状態からさらにワークが移送されて製品ワーク18が当該アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向すれば、前部ダミーワーク19に流されている設定されためっき電流が製品ワーク18に移行することになる。
一方、ワークWが移送されて図9に示すように後部ダミーワーク20の尾端がアノード2a、2bの尾端位置にまで達すると、ワークWがセンサー17によって検出されなくなり、移送制御部13はワークWの尾端すなわち後部ダミーワーク20の尾端のトラッキングを開始する。ワークWが移送され、図10、図11に示す状態を経て図12に示すように後部ダミーワーク20の尾端がアノード2a、2bの先端位置まで達すると、アノード2a、2bと対向する後部ダミーワーク20の長さのアノード2a、2bの長さに対する比率は100%から0%まで変化する。この間、移送制御部13はワークWの移動量からアノード2a、2bと対向する後部ダミーワーク20の長さと、その長さをアノード2a、2bの長さで除した比率とを算出し、算出した比率の信号を電流制御部16に送る。
電流制御部16はそれまで電流設定部15から与えられていた製品ワーク18の種別に対応する電流値に移送制御部13から与えられる比率の信号を乗じ、電源装置7a、7bに基準値として送信する。これにより、ワークWが図9に示す状態から図12に示す状態まで移送されてアノード2a、2bと対向する後部ダミーワーク20の長さのアノード2a、2bの長さに対する比率が100%から0%まで変化するのに伴い、電流制御部16から電源装置7a、7bに送信される基準値と、基準値により制御され電源装置7a、7bから供給されるめっき電流は100%から0%まで変化することになる。
このようにめっき電流はアノード2a、2bと対向する後部ダミーワーク20の面積に見合う電流に定電流制御されることになり、後部ダミーワーク20とアノード2a、2bとの対向が終わる直前の対向する面積が極めて小さい状態でも後部ダミーワーク20に過大な電流が流れることはない。移送制御部13は後部ダミーワーク20の尾端がアノード2a、2bの先端位置まで達した情報を電源制御部14に送り、電源制御部14は電源装置7a、7bを停止させる。
以後ワークWは後部ダミーワーク20の尾端が移送制御部13によりトラッキングされた状態で移送され、図示していないが後部ダミーワーク20の尾端はアノード3a、3bの先端位置、アノード4a、4bの先端位置、アノード5a、5bの先端位置及びアノード6a、6bの先端位置に順次到達し、アノード6a、6bの先端から離脱することになる。後部ダミーワーク20の尾端が各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの尾端位置からその先端位置に順次移動して行くとき、各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bからワークWに流れるめっき電流は各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向する後部ダミーワーク20の面積に見合う電流に定電流制御されることになる。
これにより後部ダミーワーク20と各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとの対向が終わる直前の対向する面積が極めて小さい状態でも後部ダミーワーク20に過大な電流が流れることはない。また移送制御部13は後部ダミーワーク20の尾端が各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bの先端位置まで達した情報を順次電源制御部14に送り、電源制御部14は各電源装置8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bを順次停止させる。
以上説明したように、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向する前部ダミーワーク19あるいは後部ダミーワーク20の面積が小さい場合にも、前部ダミーワーク19あるいは後部ダミーワーク20に流れる電流は各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向する前部ダミーワーク19あるいは後部ダミーワーク20の面積に見合う電流に定電流制御されるので、前部ダミーワーク19と各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとの対向開始直後あるいは後部ダミーワーク20と各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとの対向終了直前の対向する面積が極めて小さい状態でも前部ダミーワーク19あるいは後部ダミーワーク20に過大な電流が流れることはない。
本発明の電流制御方法によれば、ワークWに流れるめっき電流は各アノード3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bと対向するワークWの面積に見合う電流に定電流制御されるので、ワークWの先端あるいは尾端への電流の集中が少なくなり、集中する範囲も小さくなる。これによりめっきの厚付けの度合いと厚付けされる部分の面積が小さくなり、前部ダミーワーク19及び後部ダミーワーク20の全長を従来の方法による場合より短くしても製品ワーク18のめっき厚さを均一にすることができる。
前記のような制御装置12はコンピュータにより構成することが可能であり、電流設定部15にワークWの種別に対応して設定しておく各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bが供給するべき電流は各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bによってそれぞれ異なったものとすることができる。めっき品質を向上させるためにめっきの進行に伴って電流密度を変化させることがあり、そのような場合には各電源装置7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bの電流を個別に設定しておく。
なお前記実施の形態においては、電源制御部14により各電源装置8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bを各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとワークWが対向している間のみ運転するようにしているが、各アノード2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6bとワークWが対向していない対向するワークの面積の比率が0%の状態では電流制御部16から送信される基準値が0となり、各電源装置8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bが流す電流も0となるので常時運転しておいても支障はない。個別に起動、停止するようにした場合には、電源装置8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11bのアイドリング状態での電力消費を削減することができる利点がある。
また、センサー17で前部ダミーワーク19の先端と後部ダミーワーク20の尾端を検出してワークWのトラッキングを行っており、製品ワーク18の先端位置は前部ダミーワーク19の先端位置をトラッキングした結果から算出するようにしているが、製品ワーク18の先端をセンサーにより検出して製品ワーク18の先端を個別にトラッキングすることもでき、複数のセンサーを設けることもできる。
1 めっき槽
2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6b アノード
7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11b 電源装置
12 制御装置
13 移送制御部
14 電源制御部
15 電流設定部
16 電流制御部
17 センサー
18 製品ワーク
19 前部ダミーワーク
20 後部ダミーワーク
W ワーク
2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6a、6b アノード
7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11b 電源装置
12 制御装置
13 移送制御部
14 電源制御部
15 電流設定部
16 電流制御部
17 センサー
18 製品ワーク
19 前部ダミーワーク
20 後部ダミーワーク
W ワーク
Claims (1)
- ワークの移送方向に配列したアノードと、定電流制御されそれぞれのアノードにめっき電流を供給するめっき用電源装置と、ワークの連続搬送装置とを備える連続搬送式めっき装置を用いてワークをバッチ式に処理する際のめっき電流を制御する連続搬送式めっき装置の電流制御方法であって、各アノードと対向しているワークの長さを求め、そのワークの長さをアノードの長さで除してアノードの長さに対するアノードと対向しているワークの長さの比率を求め、その比率を設定された電流値に乗じた値を基準値として当該アノードにめっき電流を供給する電源装置を制御することを特徴とする連続搬送式めっき装置の電流制御方法。
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JP2004215640A JP2006037134A (ja) | 2004-07-23 | 2004-07-23 | 連続搬送式めっき装置の電流制御方法 |
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-07-23 JP JP2004215640A patent/JP2006037134A/ja active Pending
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CN106149039A (zh) * | 2015-04-08 | 2016-11-23 | 亚硕企业股份有限公司 | 电镀设备 |
CN106149039B (zh) * | 2015-04-08 | 2017-11-24 | 亚硕企业股份有限公司 | 电镀设备 |
KR102164884B1 (ko) * | 2020-06-30 | 2020-10-14 | (주)네오피엠씨 | 개별 지그의 전류를 제어하는 도금장치 |
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CN113943968A (zh) * | 2020-06-30 | 2022-01-18 | 韩国耐奥匹艾姆西股份有限公司 | 具备个别分区的电镀装置 |
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